JP2000267321A - 電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 感光体から被転写体へのトナー転写性向上と
画質向上及び感光体の耐久性向上を図り得る電子写真感
光体とこれを用いた電子写真装置の提供。 【解決手段】感光体が「感光層/バリア層/弾性層」の
層構成を有すると共に、前記バリア層の厚みが10nm
〜30μmであることを特徴とする電子写真感光体とこ
れを用いた電子写真装置。また、感光体が「表面離型層
/相溶層/感光層」の層構成を有すると共に、前記相溶
層の厚みが5nm〜100nmであることを特徴とする
電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置。
画質向上及び感光体の耐久性向上を図り得る電子写真感
光体とこれを用いた電子写真装置の提供。 【解決手段】感光体が「感光層/バリア層/弾性層」の
層構成を有すると共に、前記バリア層の厚みが10nm
〜30μmであることを特徴とする電子写真感光体とこ
れを用いた電子写真装置。また、感光体が「表面離型層
/相溶層/感光層」の層構成を有すると共に、前記相溶
層の厚みが5nm〜100nmであることを特徴とする
電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体とこ
れを用いた電子写真装置に関する。
れを用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術による画像形成において、
感光体上に形成されたトナー画像を被転写体に転写する
時のトナー転写効率が画質を決める1つの大きな要因と
なっている。100%の転写効率が得られない場合に
は、感光体上のトナーが部分的に破断していることにな
り、結果的に画像濃度の低下や画像ぼけなど、画質の低
下となって現れる。また、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率が低いと、感光体上に残存したトナーを除去
するクリーニング手段を、より強力なものにする必要が
ある。この場合、クリーニング手段によって感光体は少
なからず損傷を受け、結果的に感光体の寿命を低下させ
ることになる。
感光体上に形成されたトナー画像を被転写体に転写する
時のトナー転写効率が画質を決める1つの大きな要因と
なっている。100%の転写効率が得られない場合に
は、感光体上のトナーが部分的に破断していることにな
り、結果的に画像濃度の低下や画像ぼけなど、画質の低
下となって現れる。また、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率が低いと、感光体上に残存したトナーを除去
するクリーニング手段を、より強力なものにする必要が
ある。この場合、クリーニング手段によって感光体は少
なからず損傷を受け、結果的に感光体の寿命を低下させ
ることになる。
【0003】ここで、液体現像剤を用いた湿式電子写真
装置は、乾式電子写真では実現できない利点を有してお
り、近年、その価値が見直されつつある。乾式に対する
湿式電子写真の主な利点として、サブミクロンサイズの
極めて微細なトナーを用いることができるため、高画質
を実現できること、少量のトナーで十分な画像濃度が得
られるため、経済的である上に、印刷(例えば、オフセ
ット印刷)並みの質感を実現できること、比較的低温で
トナーを用紙に定着できるため、省エネルギー化を実現
できることなどが挙げられる。
装置は、乾式電子写真では実現できない利点を有してお
り、近年、その価値が見直されつつある。乾式に対する
湿式電子写真の主な利点として、サブミクロンサイズの
極めて微細なトナーを用いることができるため、高画質
を実現できること、少量のトナーで十分な画像濃度が得
られるため、経済的である上に、印刷(例えば、オフセ
ット印刷)並みの質感を実現できること、比較的低温で
トナーを用紙に定着できるため、省エネルギー化を実現
できることなどが挙げられる。
【0004】しかしながら、従来の液体トナーによる湿
式電子写真にはいくつかの本質的な問題点が含まれてい
る。1つには微細な液体トナーを用いるために、感光体
へのトナー付着力が強く、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率が必ずしも十分でないという問題がある。感
光体から被転写体へのトナー転写を、熱や圧力を用いて
行う、いわゆるオフセット転写方式の場合、トナー転写
効率自体は電界転写(=感光体から被転写体へのトナー
転写を電界を用いて行う転写方式)よりも向上するが、
それでも100%に近いトナー転写効率を実現すること
は困難であった。特に、感光体から用紙へ直接にトナー
像を転写させようとした場合、転写効率は著しく低下し
てしまうことが分かっている。
式電子写真にはいくつかの本質的な問題点が含まれてい
る。1つには微細な液体トナーを用いるために、感光体
へのトナー付着力が強く、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率が必ずしも十分でないという問題がある。感
光体から被転写体へのトナー転写を、熱や圧力を用いて
行う、いわゆるオフセット転写方式の場合、トナー転写
効率自体は電界転写(=感光体から被転写体へのトナー
転写を電界を用いて行う転写方式)よりも向上するが、
それでも100%に近いトナー転写効率を実現すること
は困難であった。特に、感光体から用紙へ直接にトナー
像を転写させようとした場合、転写効率は著しく低下し
てしまうことが分かっている。
【0005】このようなトナー転写性の問題を解決する
ために、感光体側に弾性を付与すると共に、感光体の最
表面に離型層を形成した「表面離型層/感光層/弾性層
/剛体層」の層構成を有する感光体が提案されている
(米国特許5,608,507 )。この構成はトナー転写効率の
観点からすると、一見、有効な層構成に思われる。しか
しながら、感光層と弾性層が隣接しているため、弾性層
上に感光層を形成する際に、溶剤や熱などの影響によっ
て、弾性層が溶解したり、膨潤あるいは収縮したりし
て、最表面に不均一な凹凸が形成されてしまうという問
題が明らかになった。このため、トナー転写効率自体は
向上するが、画質が低下するという問題が発生した。
ために、感光体側に弾性を付与すると共に、感光体の最
表面に離型層を形成した「表面離型層/感光層/弾性層
/剛体層」の層構成を有する感光体が提案されている
(米国特許5,608,507 )。この構成はトナー転写効率の
観点からすると、一見、有効な層構成に思われる。しか
しながら、感光層と弾性層が隣接しているため、弾性層
上に感光層を形成する際に、溶剤や熱などの影響によっ
て、弾性層が溶解したり、膨潤あるいは収縮したりし
て、最表面に不均一な凹凸が形成されてしまうという問
題が明らかになった。このため、トナー転写効率自体は
向上するが、画質が低下するという問題が発生した。
【0006】また、トナー転写性を向上させるために、
感光体の表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂をコーティ
ングして、表面離型層を形成するという提案がなされて
いる。確かに、シリコーン樹脂やフッ素樹脂のコーティ
ングにより、トナー転写効率が高められることは事実で
ある。しかしながら、実際には、常に100%の転写効
率が得られるとは限らず、少なからず、転写残りが生じ
るため、この転写残りをクリーニング手段を用いてクリ
ーニングする必要がある。この際、通常、シリコーン樹
脂やフッ素樹脂は必ずしも下地の感光層との密着性や表
面離型層自体の凝集力が十分でないため、クリーニング
時に摩耗劣化してしまうことが多かった。また、転写残
りが無い場合にも、転写時の熱や圧力の影響により、表
面離型層が劣化してしまうという問題が発生した。
感光体の表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂をコーティ
ングして、表面離型層を形成するという提案がなされて
いる。確かに、シリコーン樹脂やフッ素樹脂のコーティ
ングにより、トナー転写効率が高められることは事実で
ある。しかしながら、実際には、常に100%の転写効
率が得られるとは限らず、少なからず、転写残りが生じ
るため、この転写残りをクリーニング手段を用いてクリ
ーニングする必要がある。この際、通常、シリコーン樹
脂やフッ素樹脂は必ずしも下地の感光層との密着性や表
面離型層自体の凝集力が十分でないため、クリーニング
時に摩耗劣化してしまうことが多かった。また、転写残
りが無い場合にも、転写時の熱や圧力の影響により、表
面離型層が劣化してしまうという問題が発生した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
電子写真装置においては、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率の向上と画質向上の両立を図ることが困難で
あるという問題があった。また、トナー転写性を向上さ
せるために形成した表面離型層の耐久性が不十分である
という問題もあった。
電子写真装置においては、感光体から被転写体へのトナ
ー転写効率の向上と画質向上の両立を図ることが困難で
あるという問題があった。また、トナー転写性を向上さ
せるために形成した表面離型層の耐久性が不十分である
という問題もあった。
【0008】本発明は、感光体から被転写体へのトナー
転写性が良好で、かつ、高画質な画像を得ることのでき
る電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置を提供す
ることを第1の目的とする。また、被転写体へのトナー
転写効率が良好で、かつ、耐久性の高い電子写真感光体
とこれを用いた電子写真装置を提供することを第2の目
的とする。
転写性が良好で、かつ、高画質な画像を得ることのでき
る電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置を提供す
ることを第1の目的とする。また、被転写体へのトナー
転写効率が良好で、かつ、耐久性の高い電子写真感光体
とこれを用いた電子写真装置を提供することを第2の目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性層と、こ
の弾性層表面に形成された10nm以上30μm以下の
バリア層と、このバリア層表面に形成された感光層とか
らなることを特徴とする電子写真感光体である。
の弾性層表面に形成された10nm以上30μm以下の
バリア層と、このバリア層表面に形成された感光層とか
らなることを特徴とする電子写真感光体である。
【0010】また、本発明は、感光体と、この感光体上
に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像に
液体現像剤を供給して可視像化する現像手段と、前記感
光体に圧接され、前記感光体上に形成された可視像を転
写する転写手段とからなる電子写真装置において、前記
感光体は、弾性層と、この弾性層表面に形成された10
nm以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバリア
層表面に形成された感光層とからなることを特徴とする
電子写真装置である。
に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像に
液体現像剤を供給して可視像化する現像手段と、前記感
光体に圧接され、前記感光体上に形成された可視像を転
写する転写手段とからなる電子写真装置において、前記
感光体は、弾性層と、この弾性層表面に形成された10
nm以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバリア
層表面に形成された感光層とからなることを特徴とする
電子写真装置である。
【0011】また、本発明は、感光層と、この感光層上
に形成され、離型成分及び相溶成分とを含有する離型層
とを具備することを特徴とする電子写真感光体である。
さらに、弾性層と、この弾性層表面に形成された10n
m以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバリア層
表面に前記感光層を形成した電子写真感光体である。あ
るいは、前記感光層と離型層との界面に、離型層成分と
感光層成分とを含有し、5nm以上100nm以下の膜
厚の相溶層を有することを電子写真感光体である。ある
いは、前記離型成分は、シランカップリング剤である電
子写真感光体である。
に形成され、離型成分及び相溶成分とを含有する離型層
とを具備することを特徴とする電子写真感光体である。
さらに、弾性層と、この弾性層表面に形成された10n
m以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバリア層
表面に前記感光層を形成した電子写真感光体である。あ
るいは、前記感光層と離型層との界面に、離型層成分と
感光層成分とを含有し、5nm以上100nm以下の膜
厚の相溶層を有することを電子写真感光体である。ある
いは、前記離型成分は、シランカップリング剤である電
子写真感光体である。
【0012】また、本発明は、感光体と、この感光体上
に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像に
液体現像剤を供給して可視像化する現像手段と、前記感
光体に圧接され、前記感光体上に形成された可視像を転
写する転写手段とからなる電子写真装置において、前記
感光体は、感光層と、この感光層上に形成され、離型成
分及び相溶成分とを含有する離型層とを具備することを
特徴とする電子写真装置である。
に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像に
液体現像剤を供給して可視像化する現像手段と、前記感
光体に圧接され、前記感光体上に形成された可視像を転
写する転写手段とからなる電子写真装置において、前記
感光体は、感光層と、この感光層上に形成され、離型成
分及び相溶成分とを含有する離型層とを具備することを
特徴とする電子写真装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】高画質な画像を得るためには、表
面均一性の良い感光体上に形成されたトナー画像を被転
写体へ効率良く転写させる必要がある。特に、トナー粒
子と非極性溶媒とからなる液体現像剤を用いた湿式電子
写真装置は、乾式装置よりもトナー粒子が微細なものを
用いるため、感光体へのトナー付着力が強くなるが、こ
の場合にも感光体から被転写体へトナーが良好に転写す
ることが重要である。
面均一性の良い感光体上に形成されたトナー画像を被転
写体へ効率良く転写させる必要がある。特に、トナー粒
子と非極性溶媒とからなる液体現像剤を用いた湿式電子
写真装置は、乾式装置よりもトナー粒子が微細なものを
用いるため、感光体へのトナー付着力が強くなるが、こ
の場合にも感光体から被転写体へトナーが良好に転写す
ることが重要である。
【0014】本発明者らは、感光体から被転写体へのト
ナー転写効率を向上させると共に、高画質な画像を均一
に形成するための、感光体の構成について、その表面物
性やバルク物性に着目して、鋭意検討を行った。その結
果、感光層/バリア層/弾性層の層構成を有する感光体
とすることにより、弾性層の効果によって、トナー転写
効率が向上することが確認された。
ナー転写効率を向上させると共に、高画質な画像を均一
に形成するための、感光体の構成について、その表面物
性やバルク物性に着目して、鋭意検討を行った。その結
果、感光層/バリア層/弾性層の層構成を有する感光体
とすることにより、弾性層の効果によって、トナー転写
効率が向上することが確認された。
【0015】また、バリア層を介在させることよって、
弾性層上に感光層を形成する際に、溶剤や熱などの影響
によって、弾性層が溶解したり、膨潤あるいは収縮した
りすることがなくなり、感光体表面の凹凸が極めて小さ
くなった。その結果、高画質な画像を均一に得ることが
できるようになった。
弾性層上に感光層を形成する際に、溶剤や熱などの影響
によって、弾性層が溶解したり、膨潤あるいは収縮した
りすることがなくなり、感光体表面の凹凸が極めて小さ
くなった。その結果、高画質な画像を均一に得ることが
できるようになった。
【0016】すなわち、本発明に係るバリア層は、有機
感光層を形成する際に用いる溶媒に対して溶解されず、
またこの溶媒を浸透させないものや、感光層の形成時の
熱により変質し膨潤あるいは収縮しない性質のもので、
例えば金属膜などを用いれば、さらに導電層としても機
能する。
感光層を形成する際に用いる溶媒に対して溶解されず、
またこの溶媒を浸透させないものや、感光層の形成時の
熱により変質し膨潤あるいは収縮しない性質のもので、
例えば金属膜などを用いれば、さらに導電層としても機
能する。
【0017】ここで、バリア層の膜厚について更に検討
を行ったところ、膜厚が所定の値(下限値)よりも小さ
くなると、バリア層の効果が低減するために、感光体の
表面に凹凸が発生してしまうことが明らかになった。ま
た、バリア層が所定の値(上限値)よりも大きくなる
と、下地の弾性層の効果が損なわれ、トナー転写効率が
低下してしまうことが分かった。このように、バリア層
の膜厚には最適範囲が存在することが確認された。
を行ったところ、膜厚が所定の値(下限値)よりも小さ
くなると、バリア層の効果が低減するために、感光体の
表面に凹凸が発生してしまうことが明らかになった。ま
た、バリア層が所定の値(上限値)よりも大きくなる
と、下地の弾性層の効果が損なわれ、トナー転写効率が
低下してしまうことが分かった。このように、バリア層
の膜厚には最適範囲が存在することが確認された。
【0018】一方、トナー転写効率の向上を図るための
1つの手法である感光体表面離型層の耐久性を向上させ
ることも重要である。本発明者らは、種々の感光体表面
離型層材料について、鋭意検討を行った。その結果、離
型層中にシランカップリング剤などの相溶成分を含有さ
せることで、下地相となる感光層の成分が離型層中に相
溶し、感光層と離型層との密着性が向上することが明ら
かになった。ここで、相溶層の膜厚について更に検討を
行ったところ、膜厚が所定の値( 下限値) よりも小さく
なると、相溶層の効果が低減するために、表面離型層の
密着性が低下してしまうことが明らかになった。また、
相溶層の膜厚が所定の値( 上限値) よりも大きくなるよ
うな場合には、下地の感光層が侵されることになり、結
果的に感光層の静電特性が低下してしまうことが分かっ
た。このように、相溶層の膜厚にも最適範囲が存在する
ことが確認された。
1つの手法である感光体表面離型層の耐久性を向上させ
ることも重要である。本発明者らは、種々の感光体表面
離型層材料について、鋭意検討を行った。その結果、離
型層中にシランカップリング剤などの相溶成分を含有さ
せることで、下地相となる感光層の成分が離型層中に相
溶し、感光層と離型層との密着性が向上することが明ら
かになった。ここで、相溶層の膜厚について更に検討を
行ったところ、膜厚が所定の値( 下限値) よりも小さく
なると、相溶層の効果が低減するために、表面離型層の
密着性が低下してしまうことが明らかになった。また、
相溶層の膜厚が所定の値( 上限値) よりも大きくなるよ
うな場合には、下地の感光層が侵されることになり、結
果的に感光層の静電特性が低下してしまうことが分かっ
た。このように、相溶層の膜厚にも最適範囲が存在する
ことが確認された。
【0019】さらに、離型層中に、相溶成分を含有させ
たことで、離型層自体の凝集力が増し強度が向上し、結
果的に耐久性が向上することが確認された。これらの事
実に基づいて、感光体の層構成や表面層を工夫すること
により、上記課題を解決できることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
たことで、離型層自体の凝集力が増し強度が向上し、結
果的に耐久性が向上することが確認された。これらの事
実に基づいて、感光体の層構成や表面層を工夫すること
により、上記課題を解決できることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0020】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる電子写
真装置の構成図である。感光体1は、導電性基体の上
に、有機系あるいはアモルファスSiなどの無機系の感
光層を設けた感光体ドラムである。この感光体1は周知
のコロナ帯電器(コロトロン帯電器あるいはスコロトロ
ン帯電器など)2-1 によって均一に帯電された後、画像
変調されたレーザーあるいはLEDなどによる露光ビー
ム3-1 を受け、表面に静電潜像が形成される。
を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる電子写
真装置の構成図である。感光体1は、導電性基体の上
に、有機系あるいはアモルファスSiなどの無機系の感
光層を設けた感光体ドラムである。この感光体1は周知
のコロナ帯電器(コロトロン帯電器あるいはスコロトロ
ン帯電器など)2-1 によって均一に帯電された後、画像
変調されたレーザーあるいはLEDなどによる露光ビー
ム3-1 を受け、表面に静電潜像が形成される。
【0021】しかる後に、液体現像剤を収納する現像装
置4-1 によって静電潜像の可視像化が行われる。静電潜
像に付着した液体現像剤あるいはトナー粒子は、そのま
ま転写工程に至り、転写装置によって用紙に転写されて
も良いが、ここでは引き続き第2帯電器2-2 と第2露光
ビーム3-2 により、第2の静電潜像を形成し、第1の現
像装置4-1 に収納されている液体現像剤とは異なる色の
第2の現像剤を収納する第2の現像装置4-2 によって、
これを現像する。従って、第2現像の後には感光体1上
には2色のトナー像が形成されている。同様にして、第
3、第4の現像が行われ、感光体1にはフルカラーのト
ナー像が形成される。
置4-1 によって静電潜像の可視像化が行われる。静電潜
像に付着した液体現像剤あるいはトナー粒子は、そのま
ま転写工程に至り、転写装置によって用紙に転写されて
も良いが、ここでは引き続き第2帯電器2-2 と第2露光
ビーム3-2 により、第2の静電潜像を形成し、第1の現
像装置4-1 に収納されている液体現像剤とは異なる色の
第2の現像剤を収納する第2の現像装置4-2 によって、
これを現像する。従って、第2現像の後には感光体1上
には2色のトナー像が形成されている。同様にして、第
3、第4の現像が行われ、感光体1にはフルカラーのト
ナー像が形成される。
【0022】このトナー像は転写装置5によって用紙に
転写されるが、その際には直接用紙に転写しても良い
し、あるいは図1に例示するように、中間転写体6を介
して用紙9に転写しても良い。感光体1から中間転写体
6への転写、および中間転写体6から用紙9への転写
は、熱(必要に応じ熱と圧力)による、いわゆるオフセ
ット転写方式を用いる。液体現像剤は一般に室温で用紙
に定着できるものも多いが、加圧ローラ7などを加熱し
て、熱による定着を行っても良い。
転写されるが、その際には直接用紙に転写しても良い
し、あるいは図1に例示するように、中間転写体6を介
して用紙9に転写しても良い。感光体1から中間転写体
6への転写、および中間転写体6から用紙9への転写
は、熱(必要に応じ熱と圧力)による、いわゆるオフセ
ット転写方式を用いる。液体現像剤は一般に室温で用紙
に定着できるものも多いが、加圧ローラ7などを加熱し
て、熱による定着を行っても良い。
【0023】一方、フルカラーのトナー像の転写を終え
た感光体1は、クリーナー8によって感光体1上の残存
トナーが除去される。本発明者らは、このような電子写
真装置において、感光体1から被転写体( 中間転写体
6、あるいは用紙9)へのトナー転写効率を向上させる
と共に、高画質な画像を均一に形成するための、感光体
の構成について、その表面物性やバルク物性に着目し
て、鋭意検討を行ってきた。
た感光体1は、クリーナー8によって感光体1上の残存
トナーが除去される。本発明者らは、このような電子写
真装置において、感光体1から被転写体( 中間転写体
6、あるいは用紙9)へのトナー転写効率を向上させる
と共に、高画質な画像を均一に形成するための、感光体
の構成について、その表面物性やバルク物性に着目し
て、鋭意検討を行ってきた。
【0024】その結果、感光層/バリア層/弾性層の3
層構成を有する感光体とすることにより、弾性層の効果
によって、トナー転写効率が向上することが確認され
た。また、バリア層を介在させることよって、ゴムなど
を用いた弾性層上に感光層を形成する際に、溶剤や熱な
どの影響によって、弾性層が溶解、膨潤あるいは収縮な
ど変質することががなくなり、感光体表面の凹凸が極め
て小さくなった。その結果、高画質な画像を均一に得る
ことができるようになった。
層構成を有する感光体とすることにより、弾性層の効果
によって、トナー転写効率が向上することが確認され
た。また、バリア層を介在させることよって、ゴムなど
を用いた弾性層上に感光層を形成する際に、溶剤や熱な
どの影響によって、弾性層が溶解、膨潤あるいは収縮な
ど変質することががなくなり、感光体表面の凹凸が極め
て小さくなった。その結果、高画質な画像を均一に得る
ことができるようになった。
【0025】ここで、バリア層の膜厚について更に検討
を行ったところ、膜厚が10nmよりも小さくなると、
バリア層の効果が低減するために、感光体の表面に凹凸
が発生してしまうことが明らかになった。また、バリア
層が30μmよりも大きくなると、下地の弾性層の効果
が損なわれ、トナー転写効率が低下してしまうことが分
かった。このように、バリア層の膜厚には最適範囲が存
在することが確認された。
を行ったところ、膜厚が10nmよりも小さくなると、
バリア層の効果が低減するために、感光体の表面に凹凸
が発生してしまうことが明らかになった。また、バリア
層が30μmよりも大きくなると、下地の弾性層の効果
が損なわれ、トナー転写効率が低下してしまうことが分
かった。このように、バリア層の膜厚には最適範囲が存
在することが確認された。
【0026】また、本発明者らはトナー転写効率を向上
させると共に、感光体1の耐久性を向上させる手法につ
いて、検討を行ってきた。特に、トナー転写性を高める
1つの手法である感光体の表面離型層に着目し、この表
面離型層の耐久性を向上させる手法について、鋭意検討
を行った。
させると共に、感光体1の耐久性を向上させる手法につ
いて、検討を行ってきた。特に、トナー転写性を高める
1つの手法である感光体の表面離型層に着目し、この表
面離型層の耐久性を向上させる手法について、鋭意検討
を行った。
【0027】ここで、一般的に感光層自体は表面エネル
ギーが比較的大きく、感光層上に形成されたトナー画像
は被転写体に転写しにくい状態にある。そこで、感光層
よりも表面エネルギーが小さくなるように、感光層上に
表面離型層を設けることが行われる。つまり、表面離型
層とは、電子写真装置の構成要素として実際に必要な機
能を考えた場合、感光体上に形成されたトナーを、被転
写体へ転写しやすくすることが本来の目的であることか
ら、表面離型層の定義としては、「被転写体の表面エネ
ルギーよりも小さい表面エネルギーを有する感光体の表
面層」と定義する方が好ましいと言える。
ギーが比較的大きく、感光層上に形成されたトナー画像
は被転写体に転写しにくい状態にある。そこで、感光層
よりも表面エネルギーが小さくなるように、感光層上に
表面離型層を設けることが行われる。つまり、表面離型
層とは、電子写真装置の構成要素として実際に必要な機
能を考えた場合、感光体上に形成されたトナーを、被転
写体へ転写しやすくすることが本来の目的であることか
ら、表面離型層の定義としては、「被転写体の表面エネ
ルギーよりも小さい表面エネルギーを有する感光体の表
面層」と定義する方が好ましいと言える。
【0028】このような表面離型層について、その耐久
性向上のための手法を鋭意検討した。その結果、下地の
感光層と相溶層を形成するような相溶成分と、表面エネ
ルギーを小さくさせる離型成分とかならる表面離型層材
料を用いることで、表面離型層/相溶層/感光層の3層
構成を有する感光体を実現することが可能になり、表面
離型層の密着性が向上すると共に、離型層自体の凝集力
も向上し、結果的に耐久性が向上することが確認され
た。
性向上のための手法を鋭意検討した。その結果、下地の
感光層と相溶層を形成するような相溶成分と、表面エネ
ルギーを小さくさせる離型成分とかならる表面離型層材
料を用いることで、表面離型層/相溶層/感光層の3層
構成を有する感光体を実現することが可能になり、表面
離型層の密着性が向上すると共に、離型層自体の凝集力
も向上し、結果的に耐久性が向上することが確認され
た。
【0029】ここで、感光層成分、離型成分および相溶
成分とからなる相溶層の膜厚について更に検討を行った
ところ、膜厚が5nmよりも小さくなると、相溶層の効
果が低減するために、表面離型層の密着性が低下してし
まうことが明らかになった。また、相溶層の膜厚が10
0nmよりも大きくなるような場合には、下地の感光層
が侵されることになり、感光体の静電特性が低下し、結
果的に高画質な画像が得られなくなってしまうことが分
かった。このように、相溶層の膜厚にも最適範囲(5n
m以上、100nm以下)が存在することが確認され
た。
成分とからなる相溶層の膜厚について更に検討を行った
ところ、膜厚が5nmよりも小さくなると、相溶層の効
果が低減するために、表面離型層の密着性が低下してし
まうことが明らかになった。また、相溶層の膜厚が10
0nmよりも大きくなるような場合には、下地の感光層
が侵されることになり、感光体の静電特性が低下し、結
果的に高画質な画像が得られなくなってしまうことが分
かった。このように、相溶層の膜厚にも最適範囲(5n
m以上、100nm以下)が存在することが確認され
た。
【0030】また、上述したような相溶層を形成し得る
離型層は、離型成分としてのシリコーン樹脂、フロオル
シリコーン樹脂、フッ素樹脂の中から選ばれる少なくと
も1種類の樹脂に、相溶成分としてシランカップリング
剤を添加したり、あるいは、シランカップリング剤と金
属キレート剤を添加した塗工液を用いて形成することが
できる。これに対して、シランカップリング剤のみを予
め感光層上に形成し、その後、シランカップリング剤が
添加されていない塗工液を用いて表面離型層を形成する
ことでも可能であるが、この方法では密着性は向上する
が、表面離型層自体の凝集力が弱いため、耐久性が低下
するおそれがあるため、前者の方法で形成することが望
ましい。
離型層は、離型成分としてのシリコーン樹脂、フロオル
シリコーン樹脂、フッ素樹脂の中から選ばれる少なくと
も1種類の樹脂に、相溶成分としてシランカップリング
剤を添加したり、あるいは、シランカップリング剤と金
属キレート剤を添加した塗工液を用いて形成することが
できる。これに対して、シランカップリング剤のみを予
め感光層上に形成し、その後、シランカップリング剤が
添加されていない塗工液を用いて表面離型層を形成する
ことでも可能であるが、この方法では密着性は向上する
が、表面離型層自体の凝集力が弱いため、耐久性が低下
するおそれがあるため、前者の方法で形成することが望
ましい。
【0031】前記シランカップリング剤としては、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシランなどを用いることができ、好ましくは、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシランが良い。ま
た、金属キレート剤にはSn系キレート剤、Ti系キレ
ート剤、Al系キレート剤、Zr系キレート剤などを用
いることができ、好ましくはAl系キレート剤が良い。
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシランなどを用いることができ、好ましくは、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシランが良い。ま
た、金属キレート剤にはSn系キレート剤、Ti系キレ
ート剤、Al系キレート剤、Zr系キレート剤などを用
いることができ、好ましくはAl系キレート剤が良い。
【0032】尚、表面離型層の膜厚は、感光層の静電特
性を著しく低下させず、かつ、表面層の耐摩耗性を確保
するという観点から、0.5μm以上、3μm以下であ
ることが望ましい。
性を著しく低下させず、かつ、表面層の耐摩耗性を確保
するという観点から、0.5μm以上、3μm以下であ
ることが望ましい。
【0033】フッ素系樹脂やフルオロシリコーン系樹脂
などを単独で用いた場合には、膜厚が薄くなる傾向にあ
るため、シリコーン系樹脂と混合することが、膜厚を確
保するためにも好ましい。また、表面層の耐摩耗性を向
上させるために、シリカなどの微細な微粒子を混合させ
ても構わない。
などを単独で用いた場合には、膜厚が薄くなる傾向にあ
るため、シリコーン系樹脂と混合することが、膜厚を確
保するためにも好ましい。また、表面層の耐摩耗性を向
上させるために、シリカなどの微細な微粒子を混合させ
ても構わない。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の実施例について具体的に説
明する。 実施例1 図2に本発明の実施例1に係わる感光体の層構成を示
す。このように感光体10は、基板11、導電性弾性層12、
バリア層13、感光層14から成っている。
明する。 実施例1 図2に本発明の実施例1に係わる感光体の層構成を示
す。このように感光体10は、基板11、導電性弾性層12、
バリア層13、感光層14から成っている。
【0035】感光体10は以下の手順で作製した。まず、
基板11には厚さ6mmのアルミ製基板を用いた。この基
板11上に厚さ0.2mm、JIA硬度40度の導電性ウ
レタンゴムシートを、導電性接着剤を介して貼り付け
た。ここで、ウレタンゴムにカーボン微粒子を分散する
ことにより、体積抵抗率107 Ω・cmの導電性ウレタ
ンゴムシートを作製した。バリア層13としては、電子ビ
ーム蒸着法により、厚さ200nmのAl蒸着膜を形成
した。その後、フタロシアニン系顔料と芳香族アミンと
ポリカーボネート(バインダ樹脂)とを主成分とした有
機系の感光層を形成するために、これらの構成成分をT
HF(テトラヒドロフラン)に溶解した塗工液を調製
し、ディップコーティング法により成膜を行った。そし
て、10分間風乾した後に、90℃で1時間熱処理を施
すことにより、有機系の感光層14(約20μm厚)を形
成して、感光体10を完成した。
基板11には厚さ6mmのアルミ製基板を用いた。この基
板11上に厚さ0.2mm、JIA硬度40度の導電性ウ
レタンゴムシートを、導電性接着剤を介して貼り付け
た。ここで、ウレタンゴムにカーボン微粒子を分散する
ことにより、体積抵抗率107 Ω・cmの導電性ウレタ
ンゴムシートを作製した。バリア層13としては、電子ビ
ーム蒸着法により、厚さ200nmのAl蒸着膜を形成
した。その後、フタロシアニン系顔料と芳香族アミンと
ポリカーボネート(バインダ樹脂)とを主成分とした有
機系の感光層を形成するために、これらの構成成分をT
HF(テトラヒドロフラン)に溶解した塗工液を調製
し、ディップコーティング法により成膜を行った。そし
て、10分間風乾した後に、90℃で1時間熱処理を施
すことにより、有機系の感光層14(約20μm厚)を形
成して、感光体10を完成した。
【0036】以上の手順で作製した感光体10上に液体現
像剤を用いて可視画像を形成し、ウレタンゴムから成る
中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット転写)を行っ
た。加熱温度は中間転写体側と感光体側のいずれも70
℃とした。圧力は中間転写体の自重も合わせてA4用紙
の横幅(約210mm)当たり50kgの加重とした。
その結果、表1に示すように100%のトナー転写効率
が得られることが、転写前後での重量測定によって確か
められた。
像剤を用いて可視画像を形成し、ウレタンゴムから成る
中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット転写)を行っ
た。加熱温度は中間転写体側と感光体側のいずれも70
℃とした。圧力は中間転写体の自重も合わせてA4用紙
の横幅(約210mm)当たり50kgの加重とした。
その結果、表1に示すように100%のトナー転写効率
が得られることが、転写前後での重量測定によって確か
められた。
【0037】また、以下の手順で転写画像の画質の定量
評価を行った。まず、シアントナーを用いて、20mm
×20mmのベタ画像を感光体上に現像し、これを中間
転写体に転写した。その後、この転写画像をスキャナを
用いて読み取り、20mm×20mmの領域を、2mm
×2mmの小領域に100分割し、各々の小領域につい
て光学濃度を測定した。そして、100%転写した小領
域の光学濃度を100と規格化し、100分割した小領
域における光学濃度の平均濃度(Cave.)と標準偏差
(σ)を算出することによって、画質の定量評価を行っ
た。この場合、平均濃度が100に近いほど、かつ、標
準偏差が小さいほど、高画質であると判定されることに
なる。本実施例においては、表1に示すようにCave.=
100、σ=0であり、理想的な高画質な画像が得られ
ることが確認された。
評価を行った。まず、シアントナーを用いて、20mm
×20mmのベタ画像を感光体上に現像し、これを中間
転写体に転写した。その後、この転写画像をスキャナを
用いて読み取り、20mm×20mmの領域を、2mm
×2mmの小領域に100分割し、各々の小領域につい
て光学濃度を測定した。そして、100%転写した小領
域の光学濃度を100と規格化し、100分割した小領
域における光学濃度の平均濃度(Cave.)と標準偏差
(σ)を算出することによって、画質の定量評価を行っ
た。この場合、平均濃度が100に近いほど、かつ、標
準偏差が小さいほど、高画質であると判定されることに
なる。本実施例においては、表1に示すようにCave.=
100、σ=0であり、理想的な高画質な画像が得られ
ることが確認された。
【0038】比較例1 図5に本発明の比較例1に係わる感光体の層構成を示
す。本比較例1においては、バリア層を設けないこと以
外は、実施例1と同様の手順で感光体10を作製した。
す。本比較例1においては、バリア層を設けないこと以
外は、実施例1と同様の手順で感光体10を作製した。
【0039】そこで、実施例1と同一の条件で、ウレタ
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は92%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性が低下してしまうことが分かった。
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は92%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性が低下してしまうことが分かった。
【0040】また、実施例1と同様の手法で転写画像の
定量評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=8
8、σ=5となり、実施例1に比べて画質も低下してし
まうことが分かった。
定量評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=8
8、σ=5となり、実施例1に比べて画質も低下してし
まうことが分かった。
【0041】このように本比較例1においては、実施例
1の場合よりもトナー転写性や画質が低下するのは、バ
リア層を設けないために、感光層を形成する際に、塗工
液の溶剤であるTHF(テトラヒドロフラン)によっ
て、下地の導電性ウレタンゴム層が侵され、感光体の表
面の平坦性が損なわれることが主因であると考えられ
る。
1の場合よりもトナー転写性や画質が低下するのは、バ
リア層を設けないために、感光層を形成する際に、塗工
液の溶剤であるTHF(テトラヒドロフラン)によっ
て、下地の導電性ウレタンゴム層が侵され、感光体の表
面の平坦性が損なわれることが主因であると考えられ
る。
【0042】比較例2 本比較例2においては、バリア層の厚みを8nmとする
こと以外は、実施例1と同様の手順で感光体19を作製し
た。
こと以外は、実施例1と同様の手順で感光体19を作製し
た。
【0043】そこで、実施例1と同一の条件で、ウレタ
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は98%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性がやや低下してしまうことが分かった。
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は98%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性がやや低下してしまうことが分かった。
【0044】また、実施例1と同様の手法で転写画像の
定量評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=9
6、σ=2となり、実施例1に比べて画質もやや低下し
てしまうことが分かった。
定量評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=9
6、σ=2となり、実施例1に比べて画質もやや低下し
てしまうことが分かった。
【0045】このように本比較例2においては、実施例
1の場合よりもトナー転写性や画質がやや低下するの
は、バリア層の膜厚が8nmと薄いために、局所的な欠
陥が発生し、感光層を形成する際に、塗工液の溶剤であ
るTHF(テトラヒドロフラン)によって、下地の導電
性ウレタンゴム層が部分的に侵され、その結果、感光体
の表面の平坦性が部分的に損なわれることが主因である
と考えられる。
1の場合よりもトナー転写性や画質がやや低下するの
は、バリア層の膜厚が8nmと薄いために、局所的な欠
陥が発生し、感光層を形成する際に、塗工液の溶剤であ
るTHF(テトラヒドロフラン)によって、下地の導電
性ウレタンゴム層が部分的に侵され、その結果、感光体
の表面の平坦性が部分的に損なわれることが主因である
と考えられる。
【0046】比較例3 本比較例3においては、電界めっき法で形成した膜厚5
0μmの銅から成るバリア層を形成すること以外は、実
施例1と同様の手順で感光体24を作製した。
0μmの銅から成るバリア層を形成すること以外は、実
施例1と同様の手順で感光体24を作製した。
【0047】そこで、実施例1と同一の条件で、ウレタ
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は82%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性が大きく低下してしまうことが分かった。
ンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力転写(オフセット
転写)を行ったところ、表1に示すようにトナー転写効
率は82%であり、実施例1の場合に比べてトナー転写
性が大きく低下してしまうことが分かった。
【0048】また、実施例1と同様の手法で画像の定量
評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=80、
σ=10となり、実施例1に比べて画質も大きく低下し
てしまうことが分かった。
評価を行ったところ、表1に示すようにCave.=80、
σ=10となり、実施例1に比べて画質も大きく低下し
てしまうことが分かった。
【0049】このように本比較例3において、実施例1
の場合よりもトナー転写性や画質が大きく低下するの
は、バリア層の膜厚が50μmと厚いため、下地の弾性
層の効果が低下してしまうことが主因であると考えられ
る。
の場合よりもトナー転写性や画質が大きく低下するの
は、バリア層の膜厚が50μmと厚いため、下地の弾性
層の効果が低下してしまうことが主因であると考えられ
る。
【0050】
【表1】
【0051】実施例2 図3に本発明の実施例2に係わる感光体の層構成を示
す。このように感光体10は導電性基板11、感光層14、相
溶層16、表面離型層17から成っている。感光体10は以下
の手順で作製した。
す。このように感光体10は導電性基板11、感光層14、相
溶層16、表面離型層17から成っている。感光体10は以下
の手順で作製した。
【0052】まず、導電性基板11には厚さ6mmのアル
ミ製基板を用いた。この基板上にフタロシアニン系顔料
と芳香族アミンとポリカーボネート(バインダ樹脂)と
を主成分とした有機系の感光層14を形成した。その後、
感光層14上に表面離型層17を形成した。後述するよう
に、感光層14上に表面離型層17を形成する際に、相溶層
16が同時に形成される。
ミ製基板を用いた。この基板上にフタロシアニン系顔料
と芳香族アミンとポリカーボネート(バインダ樹脂)と
を主成分とした有機系の感光層14を形成した。その後、
感光層14上に表面離型層17を形成した。後述するよう
に、感光層14上に表面離型層17を形成する際に、相溶層
16が同時に形成される。
【0053】表面離型層17の形成手順を以下に記す。ま
ず、感光層14の表面を2−プロパノールで洗浄し、高圧
窒素ガスを吹き付けることによって乾燥した。本実施例
においては、表面離型層材料として、(a) シリコーンハ
ードコート剤であるトスガード510(東芝シリコーン製)
、(b) フルオロアルキルシランであるXC98-B2472(東
芝シリコーン製) 、(c) アミノ系シランカップリング剤
TSL8331(γ- アミノプロピルトリエトキシシラン, 東芝
シリコーン製) を主な材料とした混合材料を用いた。具
体的には、トスガード510 を100重量部に対して、X
C98-B2472を20重量部、2- プロパノールを50重量
部、TSL8331 を17重量部、水を10重量部だけ加え
て、撹拌・混合した塗工液を調製した。そして、この塗
工液を用いてディップコーティング法により塗膜を形成
した。ディップコート時の引上速度は5cm/分とし、
コート後5分間、室温大気雰囲気中で風乾した後、90
℃で1時間加熱効果を施した。硬化後の表面離型層17の
膜厚は約0.9μmであった。また、この表面離型層17
について、表面エネルギーが既知である石油系絶縁性溶
媒(アイソパーL:エクソン化学製)と水に対する接触
角を、液滴法で測定することによって表面エネルギーを
算出した。その結果、本実施例2における表面離型層17
の表面エネルギーは約22dyn/cmであった。
ず、感光層14の表面を2−プロパノールで洗浄し、高圧
窒素ガスを吹き付けることによって乾燥した。本実施例
においては、表面離型層材料として、(a) シリコーンハ
ードコート剤であるトスガード510(東芝シリコーン製)
、(b) フルオロアルキルシランであるXC98-B2472(東
芝シリコーン製) 、(c) アミノ系シランカップリング剤
TSL8331(γ- アミノプロピルトリエトキシシラン, 東芝
シリコーン製) を主な材料とした混合材料を用いた。具
体的には、トスガード510 を100重量部に対して、X
C98-B2472を20重量部、2- プロパノールを50重量
部、TSL8331 を17重量部、水を10重量部だけ加え
て、撹拌・混合した塗工液を調製した。そして、この塗
工液を用いてディップコーティング法により塗膜を形成
した。ディップコート時の引上速度は5cm/分とし、
コート後5分間、室温大気雰囲気中で風乾した後、90
℃で1時間加熱効果を施した。硬化後の表面離型層17の
膜厚は約0.9μmであった。また、この表面離型層17
について、表面エネルギーが既知である石油系絶縁性溶
媒(アイソパーL:エクソン化学製)と水に対する接触
角を、液滴法で測定することによって表面エネルギーを
算出した。その結果、本実施例2における表面離型層17
の表面エネルギーは約22dyn/cmであった。
【0054】以上の手順で作製した感光体29について、
TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用いて断面構造の観
察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との間
に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成され
た相溶層16が約30nmの厚さだけ形成されていること
が確認された。
TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用いて断面構造の観
察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との間
に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成され
た相溶層16が約30nmの厚さだけ形成されていること
が確認された。
【0055】また、本実施例2における感光体10につい
て、静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を
行った。その結果、本実施例においては、表2に示すよ
うにE1/2 =0.40(μJ/cm2 )、感度S=2.5
(cm2 /μJ)であった。
て、静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を
行った。その結果、本実施例においては、表2に示すよ
うにE1/2 =0.40(μJ/cm2 )、感度S=2.5
(cm2 /μJ)であった。
【0056】更に、本実施例2における感光体10上に液
体現像剤を用いて可視画像を形成し、表面エネルギー3
6dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力
転写(オフセット転写)を行った。加熱温度は中間転写
体側と感光体側のいずれも70℃とした。圧力は中間転
写体の自重も合わせてA4用紙の横幅(約210mm)
当たり50kgの加重とした。その結果、表2に示すよ
うに99%のトナー転写効率が得られることが、転写前
後での重量測定によって確かめられた。
体現像剤を用いて可視画像を形成し、表面エネルギー3
6dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ熱・圧力
転写(オフセット転写)を行った。加熱温度は中間転写
体側と感光体側のいずれも70℃とした。圧力は中間転
写体の自重も合わせてA4用紙の横幅(約210mm)
当たり50kgの加重とした。その結果、表2に示すよ
うに99%のトナー転写効率が得られることが、転写前
後での重量測定によって確かめられた。
【0057】加えて、本実施例で形成した表面離型層17
について耐久性の定量評価を行った。具体的には、シア
ントナーを用いて20mm×20mmのべた画像を感光
体10上に現像した後、キムワイプ(十條キンバリー製)
を用いて拭き取る操作を繰り返した。この時、拭き取り
操作を繰り返す毎に、石油系絶縁性溶媒(アイソパー
L:エクソン化学製)に対する表面離型層17の接触角
を、液滴法を用いて測定した。そして、接触角の初期値
θint と、上記の操作を20回繰り返した時点での接触
角θ20を抽出し、初期値θint に対する接触角の変化の
割合θv=(θint −θ20)/θint ×100を算出する
ことにより、耐久性の定量評価を行った。この時、θv
の値が小さいほど、表面離型層の耐久性が良いと判定さ
れることになる。本実施例においては、表2に示すよう
にθvは12%であった。
について耐久性の定量評価を行った。具体的には、シア
ントナーを用いて20mm×20mmのべた画像を感光
体10上に現像した後、キムワイプ(十條キンバリー製)
を用いて拭き取る操作を繰り返した。この時、拭き取り
操作を繰り返す毎に、石油系絶縁性溶媒(アイソパー
L:エクソン化学製)に対する表面離型層17の接触角
を、液滴法を用いて測定した。そして、接触角の初期値
θint と、上記の操作を20回繰り返した時点での接触
角θ20を抽出し、初期値θint に対する接触角の変化の
割合θv=(θint −θ20)/θint ×100を算出する
ことにより、耐久性の定量評価を行った。この時、θv
の値が小さいほど、表面離型層の耐久性が良いと判定さ
れることになる。本実施例においては、表2に示すよう
にθvは12%であった。
【0058】実施例3 本実施例3においては、表面離型層材料の構成成分とし
て、(a) シリコーンハードコート剤であるトスガード51
0(東芝シリコーン製) 、(b) フルオロアルキルシランで
あるXC98-B2472( 東芝シリコーン製) 、(c) アミノ系
シランカップリング剤TSL8331(γ- アミノプロピルトリ
エトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(d) エポキシ系
シランカップリング剤TSL8350(γ- グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(e) Al
キレート剤D( 川研ファインケミカル製) を主な材料と
した混合材料を用い、具体的には、トスガード510 を1
00重量部に対して、XC98-B2472を20重量部、2-
プロパノールを50重量部、TSL8331 を8.5重量部、
TSL8350 を8.5重量部、アルミキレート剤を0.85
重量部、水を10重量部だけ加えた塗工液を用いること
以外は、実施例2と同様の手順で感光体10を作製した。
硬化後の表面離型層17の膜厚は約1.0μmであった。
また、実施例2と同様の手法で表面エネルギーを算出し
たところ、本実施例3における表面離型層17の表面エネ
ルギーは約20dyn/cmであった。
て、(a) シリコーンハードコート剤であるトスガード51
0(東芝シリコーン製) 、(b) フルオロアルキルシランで
あるXC98-B2472( 東芝シリコーン製) 、(c) アミノ系
シランカップリング剤TSL8331(γ- アミノプロピルトリ
エトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(d) エポキシ系
シランカップリング剤TSL8350(γ- グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(e) Al
キレート剤D( 川研ファインケミカル製) を主な材料と
した混合材料を用い、具体的には、トスガード510 を1
00重量部に対して、XC98-B2472を20重量部、2-
プロパノールを50重量部、TSL8331 を8.5重量部、
TSL8350 を8.5重量部、アルミキレート剤を0.85
重量部、水を10重量部だけ加えた塗工液を用いること
以外は、実施例2と同様の手順で感光体10を作製した。
硬化後の表面離型層17の膜厚は約1.0μmであった。
また、実施例2と同様の手法で表面エネルギーを算出し
たところ、本実施例3における表面離型層17の表面エネ
ルギーは約20dyn/cmであった。
【0059】本実施例3の感光体10についても、TEM
(透過型トンネル顕微鏡)を用いて感光体の断面構造の
観察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との
間に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成さ
れた相溶層16が約50nmの厚さだけ形成されているこ
とが確認された。
(透過型トンネル顕微鏡)を用いて感光体の断面構造の
観察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との
間に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成さ
れた相溶層16が約50nmの厚さだけ形成されているこ
とが確認された。
【0060】また、本実施例3の感光体10についても、
静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
たところ、表2に示すようにE1/2 =0.42(μJ/
cm2)、感度S=2.4(cm2 /μJ)であっ
た。
静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
たところ、表2に示すようにE1/2 =0.42(μJ/
cm2)、感度S=2.4(cm2 /μJ)であっ
た。
【0061】更に、実施例2と同一の条件で、表面エネ
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように100%のトナー転写効率が得られること
が確かめられた。
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように100%のトナー転写効率が得られること
が確かめられた。
【0062】加えて、実施例2の場合と同様の手法で、
表面離型層の耐久性評価を行った。その結果、本実施例
においては、表2に示すようにθvは9%であった。 比較例4 本比較例4においては、表面離型層材料の構成成分とし
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部だけ加
えた塗工液を用いること以外は、実施例2と同様の手順
で感光体10を作製した。硬化後の表面離型層17の膜厚は
約1.1μmであった。
表面離型層の耐久性評価を行った。その結果、本実施例
においては、表2に示すようにθvは9%であった。 比較例4 本比較例4においては、表面離型層材料の構成成分とし
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部だけ加
えた塗工液を用いること以外は、実施例2と同様の手順
で感光体10を作製した。硬化後の表面離型層17の膜厚は
約1.1μmであった。
【0063】また、実施例2と同様の手法で表面エネル
ギーを算出したところ、本比較例4における表面離型層
17の表面エネルギーは約21dyn/cmであった。本比較例
4においても、TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用い
て感光体10の断面構造の観察を行った。その結果、本比
較例4においても、表面離型層17と感光層14との間に、
表面離型層材料と感光層との反応によって形成された相
溶層16が存在するが、厚さは約3nmと非常に薄い層で
あることが確認された。
ギーを算出したところ、本比較例4における表面離型層
17の表面エネルギーは約21dyn/cmであった。本比較例
4においても、TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用い
て感光体10の断面構造の観察を行った。その結果、本比
較例4においても、表面離型層17と感光層14との間に、
表面離型層材料と感光層との反応によって形成された相
溶層16が存在するが、厚さは約3nmと非常に薄い層で
あることが確認された。
【0064】また、本比較例4の感光体についても、静
電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
た。その結果、表2に示すようにE1/2 =0.48(μ
J/cm2 )、感度S=2.1(cm2 /μJ)であった。
電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
た。その結果、表2に示すようにE1/2 =0.48(μ
J/cm2 )、感度S=2.1(cm2 /μJ)であった。
【0065】更に、実施例2と同一の条件で、表面エネ
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように99%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように99%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
【0066】加えて、実施例2の場合と同様の手法で、
表面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較
例4においては、表2に示すようにθvは48%であっ
た。このように、本比較例4を実施例2や実施例3と比
べた場合、感光体の静電特性やトナー転写性はほぼ同等
であるのに対して、表面離型層の耐久性が著しく劣るの
は、表面離型層材料にシランカップリング剤やAlキレ
ート剤が添加されていないために、相溶層が非常に薄
く、密着性が低下すると共に、離型層自体の凝集力も弱
いことに起因すると考えられる。
表面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較
例4においては、表2に示すようにθvは48%であっ
た。このように、本比較例4を実施例2や実施例3と比
べた場合、感光体の静電特性やトナー転写性はほぼ同等
であるのに対して、表面離型層の耐久性が著しく劣るの
は、表面離型層材料にシランカップリング剤やAlキレ
ート剤が添加されていないために、相溶層が非常に薄
く、密着性が低下すると共に、離型層自体の凝集力も弱
いことに起因すると考えられる。
【0067】比較例5 本比較例5においては、表面離型層材料の構成成分とし
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部、キシレン
を10重量部だけ加えた塗工液を用いること以外は、実
施例2と同様の手順で感光体10を作製した。硬化後の表
面離型層の膜厚は約0.8μmであった。また、実施例
2と同様の手法で表面エネルギーを算出したところ、本
実施例3における表面離型層の表面エネルギーは約20
dyn/cmであった。
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部、キシレン
を10重量部だけ加えた塗工液を用いること以外は、実
施例2と同様の手順で感光体10を作製した。硬化後の表
面離型層の膜厚は約0.8μmであった。また、実施例
2と同様の手法で表面エネルギーを算出したところ、本
実施例3における表面離型層の表面エネルギーは約20
dyn/cmであった。
【0068】本比較例5においても、TEM(透過型ト
ンネル顕微鏡)を用いて感光体10の断面構造の観察を行
った。その結果、本比較例5においても、表面離型層17
と感光層14との間に、表面離型層材料と感光層との反応
によって形成された相溶層16が存在し、厚さは約200
nmであることが確認された。
ンネル顕微鏡)を用いて感光体10の断面構造の観察を行
った。その結果、本比較例5においても、表面離型層17
と感光層14との間に、表面離型層材料と感光層との反応
によって形成された相溶層16が存在し、厚さは約200
nmであることが確認された。
【0069】また、本比較例5の感光体10についても、
静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
た。その結果、表2に示すようにE1/2 =2.20(μ
J/cm2 )、感度S=0.45(cm2 /μJ)であり、
静電特性の著しい低下が見られた。
静電特性として半減露光量E1/2 と感度Sの測定を行っ
た。その結果、表2に示すようにE1/2 =2.20(μ
J/cm2 )、感度S=0.45(cm2 /μJ)であり、
静電特性の著しい低下が見られた。
【0070】更に、実施例2と同一の条件で、表面エネ
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように96%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表2
に示すように96%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
【0071】加えて、実施例2の場合と同様の手法で、
表面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較
例5においては、表2に示すようにθvは45%であっ
た。このように、本比較例5を実施例2や実施例3と比
べた場合、トナー転写性は若干低下するだけなのに対し
て、感光体の静電特性が著しく低下するのは、表面離型
層材料にキシレンが添加されているため、下地の感光層
が侵されるためと考えられる。また、表面離型層の耐久
性も著しく劣るのは、一見、相溶層自体が厚いため、密
着性が向上しているように思われるが、表面離型層材料
にシランカップリング剤やAlキレート剤が添加されて
いないため、離型層自体の凝集力が弱いことに起因する
と考えられる。
表面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較
例5においては、表2に示すようにθvは45%であっ
た。このように、本比較例5を実施例2や実施例3と比
べた場合、トナー転写性は若干低下するだけなのに対し
て、感光体の静電特性が著しく低下するのは、表面離型
層材料にキシレンが添加されているため、下地の感光層
が侵されるためと考えられる。また、表面離型層の耐久
性も著しく劣るのは、一見、相溶層自体が厚いため、密
着性が向上しているように思われるが、表面離型層材料
にシランカップリング剤やAlキレート剤が添加されて
いないため、離型層自体の凝集力が弱いことに起因する
と考えられる。
【0072】
【表2】
【0073】実施例4 図4に本発明の実施例4に係わる感光体の層構成を示
す。このように感光体10は、基板11、導電性弾性層12、
バリア層13、感光層14、相溶層16、表面離型層17から成
っている。感光体10は以下の手順で作製した。まず、基
板11には厚さ6mmのアルミ製基板を用いた。この基板
11上に厚さ0.2mm、JIA硬度40度の導電性ウレ
タンゴムシートを、導電性接着剤を介して貼り付けた。
ここで、ウレタンゴムにカーボン微粒子を分散すること
により、体積抵抗率107 Ω・cmの導電性ウレタンゴム
シートを作製した。バリア層52としては、電子ビーム蒸
着法により、厚さ200nmのAl蒸着膜を形成した。
その後、フタロシアニン系顔料と芳香族アミンとポリカ
ーボネート(バインダ樹脂)とを主成分とした有機系の
感光層を形成するために、これらの構成成分をTHF
(テトラヒドロフラン)に溶解した塗工液を調製し、デ
ィップコーティング法により成膜を行った。そして、1
0分間風乾した後に、90℃で1時間熱処理を施すこと
により、有機系の感光層14(約20μm厚)を形成し
た。
す。このように感光体10は、基板11、導電性弾性層12、
バリア層13、感光層14、相溶層16、表面離型層17から成
っている。感光体10は以下の手順で作製した。まず、基
板11には厚さ6mmのアルミ製基板を用いた。この基板
11上に厚さ0.2mm、JIA硬度40度の導電性ウレ
タンゴムシートを、導電性接着剤を介して貼り付けた。
ここで、ウレタンゴムにカーボン微粒子を分散すること
により、体積抵抗率107 Ω・cmの導電性ウレタンゴム
シートを作製した。バリア層52としては、電子ビーム蒸
着法により、厚さ200nmのAl蒸着膜を形成した。
その後、フタロシアニン系顔料と芳香族アミンとポリカ
ーボネート(バインダ樹脂)とを主成分とした有機系の
感光層を形成するために、これらの構成成分をTHF
(テトラヒドロフラン)に溶解した塗工液を調製し、デ
ィップコーティング法により成膜を行った。そして、1
0分間風乾した後に、90℃で1時間熱処理を施すこと
により、有機系の感光層14(約20μm厚)を形成し
た。
【0074】その後、感光層14上に表面離型層17を形成
した。後述するように、感光層14上に表面離型層17を形
成する際に、相溶層16が同時に形成される。表面離型層
17の形成手順を以下に記す。まず、感光層14の表面を2
- プロパノールで洗浄し、高圧窒素ガスを吹き付けるこ
とによって乾燥した。本実施例においては、表面離型層
材料として、(a) シリコーンハードコート剤であるトス
ガード510(東芝シリコーン製) 、(b) フルオロアルキル
シランであるXC98-B2472( 東芝シリコーン製) 、(c)
アミノ系シランカップリング剤TSL8331(γ- アミノプロ
ピルトリエトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(d) エ
ポキシ系シランカップリング剤TSL8350(γ- グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、
(e) Alキレート剤D( 川研ファインケミカル製) を主
な材料とした混合材料を用いた。具体的には、トスガー
ド510 を100重量部に対して、XC98-B2472を20重量
部、2−プロパノールを50重量部、TSL8331 を8.5
重量部、TSL8350 を8.5重量部、アルミキレート剤を
0.85重量部、水を10重量部だけ加えた塗工液を調
製した。そして、この塗工液を用いてディップコーティ
ング法により塗膜を形成した。ディップコート時の引上
速度は5cm/分とし、コート後5分間、室温大気雰囲
気中で風乾した後、90℃で1時間加熱効果を施した。
硬化後の表面離型層17の膜厚は約1.0μmであった。
また、この表面離型層17について、表面エネルギーが既
知である石油系絶縁性溶媒アイソパーL(エクソン化学
製)と水に対する接触角を、液滴法で測定することによ
って表面エネルギーを算出した。その結果、本実施例4
における表面離型層の表面エネルギーは約20dyn/cmで
あった。
した。後述するように、感光層14上に表面離型層17を形
成する際に、相溶層16が同時に形成される。表面離型層
17の形成手順を以下に記す。まず、感光層14の表面を2
- プロパノールで洗浄し、高圧窒素ガスを吹き付けるこ
とによって乾燥した。本実施例においては、表面離型層
材料として、(a) シリコーンハードコート剤であるトス
ガード510(東芝シリコーン製) 、(b) フルオロアルキル
シランであるXC98-B2472( 東芝シリコーン製) 、(c)
アミノ系シランカップリング剤TSL8331(γ- アミノプロ
ピルトリエトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、(d) エ
ポキシ系シランカップリング剤TSL8350(γ- グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン, 東芝シリコーン製) 、
(e) Alキレート剤D( 川研ファインケミカル製) を主
な材料とした混合材料を用いた。具体的には、トスガー
ド510 を100重量部に対して、XC98-B2472を20重量
部、2−プロパノールを50重量部、TSL8331 を8.5
重量部、TSL8350 を8.5重量部、アルミキレート剤を
0.85重量部、水を10重量部だけ加えた塗工液を調
製した。そして、この塗工液を用いてディップコーティ
ング法により塗膜を形成した。ディップコート時の引上
速度は5cm/分とし、コート後5分間、室温大気雰囲
気中で風乾した後、90℃で1時間加熱効果を施した。
硬化後の表面離型層17の膜厚は約1.0μmであった。
また、この表面離型層17について、表面エネルギーが既
知である石油系絶縁性溶媒アイソパーL(エクソン化学
製)と水に対する接触角を、液滴法で測定することによ
って表面エネルギーを算出した。その結果、本実施例4
における表面離型層の表面エネルギーは約20dyn/cmで
あった。
【0075】以上の手順で作製した感光体10について、
TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用いて断面構造の観
察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との間
に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成され
た相溶層16が約50nmの厚さだけ形成されていること
が確認された。
TEM(透過型トンネル顕微鏡)を用いて断面構造の観
察を行った。その結果、表面離型層17と感光層14との間
に、表面離型層材料と感光層との反応によって形成され
た相溶層16が約50nmの厚さだけ形成されていること
が確認された。
【0076】また、本実施例4における感光体10上に液
体現像剤を用いて可視画像を形成し、表面エネルギー3
6dyn/cmであるウレタンゴムから成る中間転写体へ熱・
圧力転写(オフセット転写)を行った。加熱温度は中間
転写体側と感光体側のいずれも70℃とした。圧力は中
間転写体の自重も合わせてA4用紙の横幅(約210m
m)当たり50kgの加重とした。その結果、表3に示
すように100%のトナー転写効率が得られることが、
転写前後での重量測定によって確かめられた。
体現像剤を用いて可視画像を形成し、表面エネルギー3
6dyn/cmであるウレタンゴムから成る中間転写体へ熱・
圧力転写(オフセット転写)を行った。加熱温度は中間
転写体側と感光体側のいずれも70℃とした。圧力は中
間転写体の自重も合わせてA4用紙の横幅(約210m
m)当たり50kgの加重とした。その結果、表3に示
すように100%のトナー転写効率が得られることが、
転写前後での重量測定によって確かめられた。
【0077】また、本実施例4で形成した表面離型層17
について耐久性の定量評価を行った。具体的には、シア
ントナーを用いて20mm×20mmのべた画像を感光
体上に現像した後、キムワイプ(十條キンバリー製)を
用いて拭き取る操作を繰り返した。この時、拭き取り操
作を繰り返す毎に、石油系絶縁性溶媒(アイソパーL:
エクソン化学製)に対する表面離型層17の接触角を、液
滴法を用いて測定した。そして、接触角の初期値θint
と、上記の操作を20回繰り返した時点での接触角θ20
を抽出し、初期値θint に対する接触角の変化の割合θ
v=(θint −θ20)/θint ×100を算出することに
より、耐久性の定量評価を行った。この時、θv の値が
小さいほど、表面離型層の耐久性が良いと判定されるこ
とになる。本実施例4においては、表3に示すようにθ
vは10%であった。
について耐久性の定量評価を行った。具体的には、シア
ントナーを用いて20mm×20mmのべた画像を感光
体上に現像した後、キムワイプ(十條キンバリー製)を
用いて拭き取る操作を繰り返した。この時、拭き取り操
作を繰り返す毎に、石油系絶縁性溶媒(アイソパーL:
エクソン化学製)に対する表面離型層17の接触角を、液
滴法を用いて測定した。そして、接触角の初期値θint
と、上記の操作を20回繰り返した時点での接触角θ20
を抽出し、初期値θint に対する接触角の変化の割合θ
v=(θint −θ20)/θint ×100を算出することに
より、耐久性の定量評価を行った。この時、θv の値が
小さいほど、表面離型層の耐久性が良いと判定されるこ
とになる。本実施例4においては、表3に示すようにθ
vは10%であった。
【0078】比較例6 本比較例6においては、表面離型層材料の構成成分とし
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部だけ加
えた塗工液を用いること以外は、実施例4と同様の手順
で感光体10を作製した。硬化後の表面離型層の膜厚は約
1.1μmであった。また、実施例4と同様の手法で表
面エネルギーを算出したところ、本比較例6における表
面離型層の表面エネルギーは約21dyn/cmであった。
て、トスガード510 を100重量部に対し、XC98-B24
72を20重量部、2−プロパノールを50重量部だけ加
えた塗工液を用いること以外は、実施例4と同様の手順
で感光体10を作製した。硬化後の表面離型層の膜厚は約
1.1μmであった。また、実施例4と同様の手法で表
面エネルギーを算出したところ、本比較例6における表
面離型層の表面エネルギーは約21dyn/cmであった。
【0079】本比較例6においても、TEM(透過型ト
ンネル顕微鏡)を用いて感光体10の断面構造の観察を行
った。その結果、本比較例6においても、表面離型層17
と感光層14との間に、表面離型層材料と感光層との反応
によって形成された相溶層16が存在するが、厚さは約3
nmと非常に薄い層であることが確認された。
ンネル顕微鏡)を用いて感光体10の断面構造の観察を行
った。その結果、本比較例6においても、表面離型層17
と感光層14との間に、表面離型層材料と感光層との反応
によって形成された相溶層16が存在するが、厚さは約3
nmと非常に薄い層であることが確認された。
【0080】更に、実施例4と同一の条件で、表面エネ
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表3
に示すように99%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
ルギー36dyn/cmのウレタンゴムから成る中間転写体へ
熱・圧力転写(オフセット転写)を行ったところ、表3
に示すように99%のトナー転写効率が得られることが
確かめられた。
【0081】また、実施例4の場合と同様の手法で、表
面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較例
6においては、表3に示すようにθvは65%と耐久性
が著しく低下することが確認された。
面離型層17の耐久性評価を行った。その結果、本比較例
6においては、表3に示すようにθvは65%と耐久性
が著しく低下することが確認された。
【0082】このように、本比較例6を実施例4と比べ
た場合、トナー転写性はほぼ同等であるのに対して、表
面離型層の耐久性が著しく劣るのは、表面離型層材料に
シランカップリング剤やAlキレート剤が添加されてい
ないために、相溶層が非常に薄く、密着性が低下すると
共に、離型層自体の凝集力も弱いことに起因すると考え
られる。さらに、下地に弾性層が存在するため、より密
着性が低下しやすく、また、離型層自体への破断応力が
強くなることも、表面離型層の耐久性が低下する主因と
考えられる。
た場合、トナー転写性はほぼ同等であるのに対して、表
面離型層の耐久性が著しく劣るのは、表面離型層材料に
シランカップリング剤やAlキレート剤が添加されてい
ないために、相溶層が非常に薄く、密着性が低下すると
共に、離型層自体の凝集力も弱いことに起因すると考え
られる。さらに、下地に弾性層が存在するため、より密
着性が低下しやすく、また、離型層自体への破断応力が
強くなることも、表面離型層の耐久性が低下する主因と
考えられる。
【0083】
【表3】
【0084】尚、以上の実施例においては、湿式電子写
真の場合について述べたが、乾式電子写真においても同
様の効果が得られることは明らかである。特に、乾式ト
ナーを熱溶解して熱・圧力転写する場合などに、本発明
は非常に有効である。
真の場合について述べたが、乾式電子写真においても同
様の効果が得られることは明らかである。特に、乾式ト
ナーを熱溶解して熱・圧力転写する場合などに、本発明
は非常に有効である。
【0085】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に依れば、
感光体の弾性層と感光層との間に適正な膜厚のバリア層
を介在させることにより、トナー転写性と画質の向上を
図れる。また、感光体の表面離型層と感光層との間に適
正な膜厚の相溶層を形成することにより、感光体の耐久
性を高めることができる。従って、信頼性が高く、高画
質な画像形成が可能な電子写真感光体とこれを用いた電
子写真装置を提供できる。
感光体の弾性層と感光層との間に適正な膜厚のバリア層
を介在させることにより、トナー転写性と画質の向上を
図れる。また、感光体の表面離型層と感光層との間に適
正な膜厚の相溶層を形成することにより、感光体の耐久
性を高めることができる。従って、信頼性が高く、高画
質な画像形成が可能な電子写真感光体とこれを用いた電
子写真装置を提供できる。
【図1】本発明の実施の形態に係わる電子写真装置の構
成図。
成図。
【図2】本発明の実施例に係わる感光体の断面図。
【図3】本発明の別の実施例に係わる感光体の断面図。
【図4】本発明の他の実施例に係わる感光体の断面図。
【図5】比較例に係わる感光体の断面図。
1、10・・・感光体 2・・・帯電器 3・・・露光ビーム 4・・・現像器 5・・・転写装置 6・・・中間転写体 7・・・加圧ローラ 8・・・クリーナ 9・・・用紙 11・・・基板 12・・・弾性層 13・・・バリア層 14・・・感光層 16・・・相溶層 17・・・表面離型層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA02 AA03 AA04 AA08 AA10 AA43 AA48 AA50 BA58 BB29 BB31 BB33 FB11 FC08 2H069 BA01 EA02 2H074 AA03 AA06 AA09 BB31 EE07
Claims (7)
- 【請求項1】弾性層と、この弾性層表面に形成された1
0nm以上30μm以下のバリア層と、このバリア層表
面に形成された感光層とからなることを特徴とする電子
写真感光体。 - 【請求項2】感光体と、この感光体上に静電潜像を形成
する潜像形成手段と、前記静電潜像に液体現像剤を供給
して可視像化する現像手段と、前記感光体に圧接され、
前記感光体上に形成された可視像を転写する転写手段と
からなる電子写真装置において、 前記感光体は、弾性層と、この弾性層表面に形成された
10nm以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバ
リア層表面に形成された感光層とからなることを特徴と
する電子写真装置。 - 【請求項3】感光層と、この感光層上に形成され、離型
成分及び相溶成分とを含有する離型層とを具備すること
を特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項4】弾性層と、この弾性層表面に形成された1
0nm以上30μm以下の膜厚のバリア層と、このバリ
ア層表面に前記感光層を形成したことを特徴とする請求
項3記載の電子写真感光体。 - 【請求項5】前記感光層と離型層との界面に、離型層成
分と感光層成分とを含有し、5nm以上100nm以下
の膜厚の相溶層を有することを特徴とする前記請求項3
記載の電子写真感光体。 - 【請求項6】前記離型成分は、シランカップリング剤で
あることを特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。 - 【請求項7】感光体と、この感光体上に静電潜像を形成
する潜像形成手段と、前記静電潜像に液体現像剤を供給
して可視像化する現像手段と、前記感光体に圧接され、
前記感光体上に形成された可視像を転写する転写手段と
からなる電子写真装置において、 前記感光体は、感光層と、この感光層上に形成され、離
型成分及び相溶成分とを含有する離型層とを具備するこ
とを特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11071168A JP2000267321A (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | 電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11071168A JP2000267321A (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | 電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000267321A true JP2000267321A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=13452867
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11071168A Pending JP2000267321A (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | 電子写真感光体とこれを用いた電子写真装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000267321A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002278298A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-09-27 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
| US7045263B2 (en) | 2002-11-27 | 2006-05-16 | Samsung Electronics Co. Ltd. | Photoreceptor for electrophotography having a salt of an electron transport compound |
| US7115348B2 (en) | 2002-11-27 | 2006-10-03 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Photoreceptor for electrophotography having an overcoat layer with salt |
-
1999
- 1999-03-17 JP JP11071168A patent/JP2000267321A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002278298A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-09-27 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
| US7045263B2 (en) | 2002-11-27 | 2006-05-16 | Samsung Electronics Co. Ltd. | Photoreceptor for electrophotography having a salt of an electron transport compound |
| US7115348B2 (en) | 2002-11-27 | 2006-10-03 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Photoreceptor for electrophotography having an overcoat layer with salt |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050414 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050606 |