JP2000270847A - 新規微生物 - Google Patents
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- JP2000270847A JP2000270847A JP11086324A JP8632499A JP2000270847A JP 2000270847 A JP2000270847 A JP 2000270847A JP 11086324 A JP11086324 A JP 11086324A JP 8632499 A JP8632499 A JP 8632499A JP 2000270847 A JP2000270847 A JP 2000270847A
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シアン化合物、特に、鉄シアノ錯体を分解す
ることが出来る微生物を提供する。 【解決手段】 シアン化合物を分解可能なオクロバクト
ラム(Ochrobactrum)属の新規微生物であり、具体的に
は、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochrobactrumanthr
opi) 14SA3-2-5B1株である。又、前記シアン化合物
は、具体的には、鉄シアノ錯体である。
ることが出来る微生物を提供する。 【解決手段】 シアン化合物を分解可能なオクロバクト
ラム(Ochrobactrum)属の新規微生物であり、具体的に
は、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochrobactrumanthr
opi) 14SA3-2-5B1株である。又、前記シアン化合物
は、具体的には、鉄シアノ錯体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オクロバクトラム
(Ochrobactrum)属に属する細菌であって、弱アルカリ性
の生育条件下で、シアン化合物、特に、鉄シアノ錯体分
解能を有する新規な微生物に関するものである。
(Ochrobactrum)属に属する細菌であって、弱アルカリ性
の生育条件下で、シアン化合物、特に、鉄シアノ錯体分
解能を有する新規な微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シアン化合物には、シアン化物と金属シ
アノ錯体と称される化合物群がある。前記シアン化物
は、「遊離シアン」とも呼ばれているもので、一般式An
(CN)xで表され、Aには水素(H)、ナトリウム(Na)、カリ
ウム(K)、アンモニウム(NH4)、カルシウム(Ca)などがあ
り、シアン化合物の中で最も毒性の高い形態である。
又、前記金属シアノ錯体は、シアン化水素の金属塩と金
属とが過剰のシアン化物イオン(CN-)と化合したもの
で、一般式An[M(CN)x]で表される。ここで、Mには銀(A
g)、金(Au)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、銅(Cu)、
鉄(Fe)、ニ ッケル(Ni)、亜鉛(Zn)などの金属が該当
し、溶液中に溶存、あるいは懸濁状で存在している。
アノ錯体と称される化合物群がある。前記シアン化物
は、「遊離シアン」とも呼ばれているもので、一般式An
(CN)xで表され、Aには水素(H)、ナトリウム(Na)、カリ
ウム(K)、アンモニウム(NH4)、カルシウム(Ca)などがあ
り、シアン化合物の中で最も毒性の高い形態である。
又、前記金属シアノ錯体は、シアン化水素の金属塩と金
属とが過剰のシアン化物イオン(CN-)と化合したもの
で、一般式An[M(CN)x]で表される。ここで、Mには銀(A
g)、金(Au)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、銅(Cu)、
鉄(Fe)、ニ ッケル(Ni)、亜鉛(Zn)などの金属が該当
し、溶液中に溶存、あるいは懸濁状で存在している。
【0003】前記シアン化合物は、産業排水等に含まれ
ていることがあり、浄化処理で取り除かれるべき性質の
物質である。溶液(排水)中でのシアン化合物の存在形態
に関しては、排水処理分野で多くの研究が行われてお
り、その形態は大部分が前記遊離シアンと前記金属シア
ノ錯体であることが報告されている。これらのシアン化
合物を含有する排水の処理方法としては、アルカリ塩素
法、オゾン酸化法、電解酸化法、紺青法(難溶性錯化合
物沈殿法)、酸分解燃焼法、煮詰法(煮詰高温燃焼法)、
湿式加熱分解法、及び、吸着法などが知られている。し
かし、これらの処理方法においては、安定性の高い金属
シアノ錯体、例えば鉄、コバルト、銀、金のシアノ錯体
については適用されなかったり、反応条件が過酷で大規
模な設備が必要であったり、生成物の処理が更に必要で
あったりするという問題点があった。そこで、生物機能
を利用して環境を修復する技術、所謂、バイオレメディ
エーション(bioremediation)が注目されており、前記シ
アン化合物分解能を有する微生物の検索が行なわれてい
る。
ていることがあり、浄化処理で取り除かれるべき性質の
物質である。溶液(排水)中でのシアン化合物の存在形態
に関しては、排水処理分野で多くの研究が行われてお
り、その形態は大部分が前記遊離シアンと前記金属シア
ノ錯体であることが報告されている。これらのシアン化
合物を含有する排水の処理方法としては、アルカリ塩素
法、オゾン酸化法、電解酸化法、紺青法(難溶性錯化合
物沈殿法)、酸分解燃焼法、煮詰法(煮詰高温燃焼法)、
湿式加熱分解法、及び、吸着法などが知られている。し
かし、これらの処理方法においては、安定性の高い金属
シアノ錯体、例えば鉄、コバルト、銀、金のシアノ錯体
については適用されなかったり、反応条件が過酷で大規
模な設備が必要であったり、生成物の処理が更に必要で
あったりするという問題点があった。そこで、生物機能
を利用して環境を修復する技術、所謂、バイオレメディ
エーション(bioremediation)が注目されており、前記シ
アン化合物分解能を有する微生物の検索が行なわれてい
る。
【0004】現在、シアン化カリウム、シアン化ナトリ
ウムなどの前記遊離シアンの微生物分解に関しては、遊
離シアンの分解菌としてPseudomonas putida、Pseudomo
nassp.、Acinetobacter sp.、Fusarium sp.、Klebsiell
a sp.などの微生物が単離、同定されたという報告があ
る。
ウムなどの前記遊離シアンの微生物分解に関しては、遊
離シアンの分解菌としてPseudomonas putida、Pseudomo
nassp.、Acinetobacter sp.、Fusarium sp.、Klebsiell
a sp.などの微生物が単離、同定されたという報告があ
る。
【0005】そして、前記金属シアノ錯体に関しては、
ニッケル-シアノ錯体([K2Ni(CN)4])の分解微生物とし
て、Fusarium solani、Trichoderum polysporum が報告
されている。又、鉄シアノ錯体であるフェロシアン化カ
リウム([K4Fe(CN)6])の分解菌としては、Fusarium oxys
porum、Scytalidium thermophilum、Penicillium miczy
nskiが報告されている(いずれもKnowles C.J. et. al,
Enzyme and MicrobialTechnology 22:223-231,(199
8))。尚、前記金属シアノ錯体の分解に関する報告は、
すべて真菌によるものであって、放線菌を含めた細菌に
よる分解例は報告されていない。
ニッケル-シアノ錯体([K2Ni(CN)4])の分解微生物とし
て、Fusarium solani、Trichoderum polysporum が報告
されている。又、鉄シアノ錯体であるフェロシアン化カ
リウム([K4Fe(CN)6])の分解菌としては、Fusarium oxys
porum、Scytalidium thermophilum、Penicillium miczy
nskiが報告されている(いずれもKnowles C.J. et. al,
Enzyme and MicrobialTechnology 22:223-231,(199
8))。尚、前記金属シアノ錯体の分解に関する報告は、
すべて真菌によるものであって、放線菌を含めた細菌に
よる分解例は報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記鉄
シアノ錯体分解菌は全て真菌に分類されるものであるの
で、その生育pH域は弱酸性域に限られている。ここで、
前記鉄シアノ錯体を含む排水の処理について考えると、
弱酸性条件下では、前記鉄シアノ錯体は難溶性の塩を形
成して存在しているので、前記排水中の鉄シアノ錯体
は、前記処理の過程で、流路や処理槽に沈殿し易い。そ
のため、前記鉄シアノ錯体分解菌を用いて排水処理を行
なうとしても、分解効率が低かったり、その効率を上げ
るために激しく攪拌する等の操作が必要となることが考
えられる。そのため、実質的には、前記鉄シアノ錯体分
解菌を、前記鉄シアノ錯体を含む排水の処理に適用する
ことは困難であった。
シアノ錯体分解菌は全て真菌に分類されるものであるの
で、その生育pH域は弱酸性域に限られている。ここで、
前記鉄シアノ錯体を含む排水の処理について考えると、
弱酸性条件下では、前記鉄シアノ錯体は難溶性の塩を形
成して存在しているので、前記排水中の鉄シアノ錯体
は、前記処理の過程で、流路や処理槽に沈殿し易い。そ
のため、前記鉄シアノ錯体分解菌を用いて排水処理を行
なうとしても、分解効率が低かったり、その効率を上げ
るために激しく攪拌する等の操作が必要となることが考
えられる。そのため、実質的には、前記鉄シアノ錯体分
解菌を、前記鉄シアノ錯体を含む排水の処理に適用する
ことは困難であった。
【0007】従って、本発明の目的は、上記欠点に鑑
み、シアン化合物、特に、鉄シアノ錯体を分解すること
が出来る新規微生物を提供することにある。
み、シアン化合物、特に、鉄シアノ錯体を分解すること
が出来る新規微生物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記課題を
解決すべく、土壌を対象としてスクリーニングを行なっ
て、シアン化合物分解能を有する新規微生物を分離する
ことに成功し、本発明を完成させた。
解決すべく、土壌を対象としてスクリーニングを行なっ
て、シアン化合物分解能を有する新規微生物を分離する
ことに成功し、本発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明は、シアン化合物を分解可能
なオクロバクトラム(Ochrobactrum)属の新規微生物であ
り、具体的には、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochro
bactrum anthropi) 14SA3-2-5B1株である。又、前記シ
アン化合物は、具体的には、金属シアノ錯体であり、更
に具体的には、鉄シアノ錯体である。発明者らは、以下
の様にして、本発明に係る新規微生物を単離した。
なオクロバクトラム(Ochrobactrum)属の新規微生物であ
り、具体的には、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochro
bactrum anthropi) 14SA3-2-5B1株である。又、前記シ
アン化合物は、具体的には、金属シアノ錯体であり、更
に具体的には、鉄シアノ錯体である。発明者らは、以下
の様にして、本発明に係る新規微生物を単離した。
【0010】各地から採取した土壌1gを夫々滅菌した0.
9%生理食塩水に懸濁し、その上清を、滅菌したフェロ
シアン寒天平板培地上に接種して、30℃に保持した。そ
して、前記フェロシアン寒天平板培地上に形成されたコ
ロニーを採取して、夫々のコロニーを、再度、滅菌した
フェロシアン寒天平板培地上に接種して30℃で培養した
後に、前記フェロシアン寒天平板培地上に形成されたコ
ロニーを分離した。更に、滅菌した試験管に滅菌したフ
ェロシアン液体培地10mlを分注し、前述の分離した菌株
を1白金耳接種し、30℃で2週間、振とう培養(150
〜170rpm)した。そして、前記培養液を遠心分離して
菌体を除去し、上清に残存するフェロシアン濃度をHPLC
を用いて分析して、培養後に培地中のフェロシアン濃度
が低下した菌株を選抜した。この結果、フェロシアン分
解能を有する菌株が得られ、これを14SA3-2-5B1株と命
名した。尚、前記フェロシアン寒天培地及びフェロシア
ン液体培地前記の組成及び調製方法は、以下に示す通り
である。
9%生理食塩水に懸濁し、その上清を、滅菌したフェロ
シアン寒天平板培地上に接種して、30℃に保持した。そ
して、前記フェロシアン寒天平板培地上に形成されたコ
ロニーを採取して、夫々のコロニーを、再度、滅菌した
フェロシアン寒天平板培地上に接種して30℃で培養した
後に、前記フェロシアン寒天平板培地上に形成されたコ
ロニーを分離した。更に、滅菌した試験管に滅菌したフ
ェロシアン液体培地10mlを分注し、前述の分離した菌株
を1白金耳接種し、30℃で2週間、振とう培養(150
〜170rpm)した。そして、前記培養液を遠心分離して
菌体を除去し、上清に残存するフェロシアン濃度をHPLC
を用いて分析して、培養後に培地中のフェロシアン濃度
が低下した菌株を選抜した。この結果、フェロシアン分
解能を有する菌株が得られ、これを14SA3-2-5B1株と命
名した。尚、前記フェロシアン寒天培地及びフェロシア
ン液体培地前記の組成及び調製方法は、以下に示す通り
である。
【0011】
【表1】
【0012】表1は、前記フェロシアン寒天培地の組成
を表わすものである。培地組成、、及びを混合
してpH値を7.2±0.2に調整した後、121℃で
15分間滅菌したものに、 別途に121℃で15分間
滅菌した培地組成と、フィルター滅菌した培地組成
を加えて、前記フェロシアン寒天培地を作成した。
を表わすものである。培地組成、、及びを混合
してpH値を7.2±0.2に調整した後、121℃で
15分間滅菌したものに、 別途に121℃で15分間
滅菌した培地組成と、フィルター滅菌した培地組成
を加えて、前記フェロシアン寒天培地を作成した。
【0013】フェロシアン液体培地の組成は、下記の通
りである。 〔フェロシアン液体培地の組成〕 K4[Fe(CN)6]・3H2O 1mM グルコース 0.25%(W/V) Na2HPO4 0.35%(W/V) KH2PO4 0.15%(W/V) MgSO4・7H2O 0.001%(W/V) FeCl3・6H2O 0.001%(W/V) MEMビタミンミックス(ギブコ社製) 0.1%(W/V)
りである。 〔フェロシアン液体培地の組成〕 K4[Fe(CN)6]・3H2O 1mM グルコース 0.25%(W/V) Na2HPO4 0.35%(W/V) KH2PO4 0.15%(W/V) MgSO4・7H2O 0.001%(W/V) FeCl3・6H2O 0.001%(W/V) MEMビタミンミックス(ギブコ社製) 0.1%(W/V)
【0014】前記フェロシアン液体培地は、特に記載が
無い限り、pH値を7.2±0.2に調整した後、121
℃で15分間滅菌したものを用いた。
無い限り、pH値を7.2±0.2に調整した後、121
℃で15分間滅菌したものを用いた。
【0015】前記14SA3-2-5B1株の菌学的性質を、表2
に記す。
に記す。
【0016】
【表2】
【0017】上記の菌学的性質を有する14SA3-2-5B1株
の分類学上の位置を、「バージェイズ・マニュアル・オ
ブ・システマティック・バクテリオロジー 第1巻」(K
rieg,N.R. and Holt,J.G.:゛Bergery's Manual of Sys
tematic Bacteriology″Vol.1,(1984) Williams & Wilk
ins.)、「バージェイズ・マニュアル・オブ・デターミ
ネイティブ・バクテリオロジー 第9版」(Holt.J.G.,
Krieg,N.R., Sneath,P.H.A., Staley,j.T. and William
s,S.T.:゛Bergery's Manual of Determinative Bacter
iology″Ninth Edition, (1994)Williams & Wilkin
s.)、及び、Holmes,B., Popoff,M., Kiredjian,M. and
Kersters,K.(Int.J.Syst.bacteriol.,38, 406-416 (198
8))を参照にして検索した。この結果、前記14SA3-2-5B1
株は、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochrobactrum an
thropi)であると判定された。しかし、公知のオクロバ
クトラム・ アンスロピが、シアン化合物を分解可能で
あるという報告は今までに無く、この点で、前記14SA3-
2-5B1株は、公知の菌株と区別される新菌株である。そ
して、オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株と
判定された本菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究
所に、受託番号FERM P−17320号として寄託
されている。
の分類学上の位置を、「バージェイズ・マニュアル・オ
ブ・システマティック・バクテリオロジー 第1巻」(K
rieg,N.R. and Holt,J.G.:゛Bergery's Manual of Sys
tematic Bacteriology″Vol.1,(1984) Williams & Wilk
ins.)、「バージェイズ・マニュアル・オブ・デターミ
ネイティブ・バクテリオロジー 第9版」(Holt.J.G.,
Krieg,N.R., Sneath,P.H.A., Staley,j.T. and William
s,S.T.:゛Bergery's Manual of Determinative Bacter
iology″Ninth Edition, (1994)Williams & Wilkin
s.)、及び、Holmes,B., Popoff,M., Kiredjian,M. and
Kersters,K.(Int.J.Syst.bacteriol.,38, 406-416 (198
8))を参照にして検索した。この結果、前記14SA3-2-5B1
株は、オクロバクトラム・アンスロピ(Ochrobactrum an
thropi)であると判定された。しかし、公知のオクロバ
クトラム・ アンスロピが、シアン化合物を分解可能で
あるという報告は今までに無く、この点で、前記14SA3-
2-5B1株は、公知の菌株と区別される新菌株である。そ
して、オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株と
判定された本菌株は、工業技術院生命工学工業技術研究
所に、受託番号FERM P−17320号として寄託
されている。
【0018】尚、前記オクロバクトラム・アンスロピ
14SA3-2-5B1株は、下記のSCDA培地(pH7.3±0.
2、25℃、DIFCO社製)及びYG培地(pH 7.2±0.
2)を用いて、30℃の温度条件下で培養することが出
来る。
14SA3-2-5B1株は、下記のSCDA培地(pH7.3±0.
2、25℃、DIFCO社製)及びYG培地(pH 7.2±0.
2)を用いて、30℃の温度条件下で培養することが出
来る。
【0019】〔SCDA培地の組成〕 Bacto Tryptone 15g (Pancreatic Digest of Casein) Bacto Soytone 5g (Papaic Digest of Soybean Meal) NaCl 5g Bacto Agar 15g
【0020】〔YG培地の組成〕 Yeast Extract 0.1% Glucose 0.1% K2HPO4 0.03% KH2PO4 0.02% MgSO4・7H2O 0.02% Agar 1.5%
【0021】本発明にかかるオクロバクトラム・アンス
ロピ 14SA3-2-5B1株は、細菌に分類される新 規微生物
である。一般的に、細菌は、中性から弱アルカリ性のp
H域で生育するものであり、発明者らは、後述する生育
試験によって、前記オクロバクトラム・アンスロピ 14S
A3-2-5B1株も、中性から弱アルカリ性の生育条件で、前
記鉄シアノ錯体を分解して生育できるこ とを明らかに
している。上述の如く、前記オクロバクトラム・アンス
ロピ 14SA3-2-5B1株は、中性から弱アルカ リ性のpH域
で、シアン化合物、特に鉄シアノ錯体を分解可能である
ので、バイオレメディエーションによる排水処理に用い
るのに適した微生物といえる。この菌株をシアン化合物
を含む排水の処理に用いる場合、難溶性の前記鉄シアノ
錯体を排水中に溶存した状態で分解することが出来るの
で、排水の浄化を効率的に行なうことが出来る。
ロピ 14SA3-2-5B1株は、細菌に分類される新 規微生物
である。一般的に、細菌は、中性から弱アルカリ性のp
H域で生育するものであり、発明者らは、後述する生育
試験によって、前記オクロバクトラム・アンスロピ 14S
A3-2-5B1株も、中性から弱アルカリ性の生育条件で、前
記鉄シアノ錯体を分解して生育できるこ とを明らかに
している。上述の如く、前記オクロバクトラム・アンス
ロピ 14SA3-2-5B1株は、中性から弱アルカ リ性のpH域
で、シアン化合物、特に鉄シアノ錯体を分解可能である
ので、バイオレメディエーションによる排水処理に用い
るのに適した微生物といえる。この菌株をシアン化合物
を含む排水の処理に用いる場合、難溶性の前記鉄シアノ
錯体を排水中に溶存した状態で分解することが出来るの
で、排水の浄化を効率的に行なうことが出来る。
【0022】又、土壌中でのシアンの存在形態は、大部
分が鉄とシアンの錯体であるフェロシアンであることが
知られているため、本発明に係るオクロバクトラム・ア
ンスロピ 14SA3-2-5B1株 を用いて土壌中のフェロシア
ンを分解除去することによって、シアン化合物に汚染さ
れた土壌を浄化することが出来ると考えられる。
分が鉄とシアンの錯体であるフェロシアンであることが
知られているため、本発明に係るオクロバクトラム・ア
ンスロピ 14SA3-2-5B1株 を用いて土壌中のフェロシア
ンを分解除去することによって、シアン化合物に汚染さ
れた土壌を浄化することが出来ると考えられる。
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0023】〔実施例1〕 オクロバクトラム・アンス
ロピ 14SA3-2-5B1株のフェロシアン分解能の測定 滅菌した試験管に、滅菌した前記フェロシアン液体培地
10mlを分注して、これにオクロバクトラム・アンスロピ
14SA3-2-5B1株を1白金耳接種した。そして、前記菌株
を接種した試験管を、30℃で振とう培養(150〜1
70rpm)して、一定期間ごとに培地中のフェロ シアン
(全シアン)含有量を測定した。ここで、培養液中のフェ
ロシアン(全シアン)含有量は、「低質土壌のCN含有量測
定方法(環水管127号14.2項)」に記載された「シアンの
蒸 留前操作方法(土壌中の全シアンの加熱蒸留方法)」
に従って、培養物(培養液、菌体)全量を蒸留して得られ
た蒸留液を、全自動シアン測定装置(アナテック・ヤナ
コ製T−CN501)に供試して測定した。その結果を、図1
に示す。
ロピ 14SA3-2-5B1株のフェロシアン分解能の測定 滅菌した試験管に、滅菌した前記フェロシアン液体培地
10mlを分注して、これにオクロバクトラム・アンスロピ
14SA3-2-5B1株を1白金耳接種した。そして、前記菌株
を接種した試験管を、30℃で振とう培養(150〜1
70rpm)して、一定期間ごとに培地中のフェロ シアン
(全シアン)含有量を測定した。ここで、培養液中のフェ
ロシアン(全シアン)含有量は、「低質土壌のCN含有量測
定方法(環水管127号14.2項)」に記載された「シアンの
蒸 留前操作方法(土壌中の全シアンの加熱蒸留方法)」
に従って、培養物(培養液、菌体)全量を蒸留して得られ
た蒸留液を、全自動シアン測定装置(アナテック・ヤナ
コ製T−CN501)に供試して測定した。その結果を、図1
に示す。
【0024】尚、フェロシアンの分解率は以下の式によ
り求めた。 フェロシアンフェロシアン(全シアン)分解率=培養後の
フェロシアン(全シアン)含有量/培養前のフェロシアン
(全シアン)含有量×100(%)
り求めた。 フェロシアンフェロシアン(全シアン)分解率=培養後の
フェロシアン(全シアン)含有量/培養前のフェロシアン
(全シアン)含有量×100(%)
【0025】図1に示すように、前記オクロバクトラム
・アンスロピ 14SA3-2-5B1株は、培養開始か ら2週間
後には液体培地中のフェロシアンを3.0%分解し、4
週間後には30.1%分解していることがわかる。
・アンスロピ 14SA3-2-5B1株は、培養開始か ら2週間
後には液体培地中のフェロシアンを3.0%分解し、4
週間後には30.1%分解していることがわかる。
【0026】〔実施例2〕 フェロシアン分解能の培地
pH依存性 種々のpH値に調製して滅菌した前記フェロシアン液体
培地を用いて、前記オクロバクト ラム・アンスロピ 1
4SA3-2-5B1株のフェロシアン分解能のpH依存性について
検討した。具 体的には、pH7.0、8.0、9.0、
10.0、11.0又は12.0に調整した後に滅菌し
たフェロシアン液体培地10mlを夫々滅菌した試験管に分
注して、オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1
株を1白金耳接種したものを、夫々実験区A〜Fとし
た。これら6つの実験区の夫々について、30℃で振と
う培養(150〜170rpm)して、一定期間ごと に培地
中のフェロシアン(全シアン)含有量及び培地のpHを測定
した。尚、培養液中のフェロシアン(全シアン)含有量
は、〔実施例1〕と同じ方法を用いて測定した。以下、
培地中のフェロシアン含有量の経時的変化を図2に示
し、培地pHの経時的変化を図3に示す。
pH依存性 種々のpH値に調製して滅菌した前記フェロシアン液体
培地を用いて、前記オクロバクト ラム・アンスロピ 1
4SA3-2-5B1株のフェロシアン分解能のpH依存性について
検討した。具 体的には、pH7.0、8.0、9.0、
10.0、11.0又は12.0に調整した後に滅菌し
たフェロシアン液体培地10mlを夫々滅菌した試験管に分
注して、オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1
株を1白金耳接種したものを、夫々実験区A〜Fとし
た。これら6つの実験区の夫々について、30℃で振と
う培養(150〜170rpm)して、一定期間ごと に培地
中のフェロシアン(全シアン)含有量及び培地のpHを測定
した。尚、培養液中のフェロシアン(全シアン)含有量
は、〔実施例1〕と同じ方法を用いて測定した。以下、
培地中のフェロシアン含有量の経時的変化を図2に示
し、培地pHの経時的変化を図3に示す。
【0027】図2から明らかなように、前記オクロバク
トラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株によるフェロシアン
の分解は、実験区A〜D、即ち、弱アルカリ性のpH条件
において良好であって、特に、実験区Aにおいて著し
い。又、図3から明らかなように、前記オクロバクトラ
ム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株は、 中性から弱アルカ
リ性域でフェロシアンを分解している。このとき、前記
培地中のフェロシアンは、前記培地に溶解した状態で存
在していると考えられる。
トラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株によるフェロシアン
の分解は、実験区A〜D、即ち、弱アルカリ性のpH条件
において良好であって、特に、実験区Aにおいて著し
い。又、図3から明らかなように、前記オクロバクトラ
ム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株は、 中性から弱アルカ
リ性域でフェロシアンを分解している。このとき、前記
培地中のフェロシアンは、前記培地に溶解した状態で存
在していると考えられる。
【0028】このように、前記オクロバクトラム・アン
スロピ 14SA3-2-5B1株は、可溶化したフェロシアンを分
解することが出来るので、工業排水等の浄化処理に使用
する菌株として、好適であると考えられる。
スロピ 14SA3-2-5B1株は、可溶化したフェロシアンを分
解することが出来るので、工業排水等の浄化処理に使用
する菌株として、好適であると考えられる。
【図1】オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1株
によるフェロシアン分解の経時的変化を表わすグラフ
によるフェロシアン分解の経時的変化を表わすグラフ
【図2】オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1
株によるフェロシアン分解のpH依存性を表 わすグラフ
株によるフェロシアン分解のpH依存性を表 わすグラフ
【図3】オクロバクトラム・アンスロピ 14SA3-2-5B1
株培養時の培地pHを表わすグラフ
株培養時の培地pHを表わすグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 1/20 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:01) Fターム(参考) 4B065 AA01X AC20 BA23 BB12 BC02 BC18 CA56 4D004 AA41 AB05 CA19 CC07 4D040 DD03 DD14 DD20
Claims (4)
- 【請求項1】 鉄シアノ錯体分解能を有するオクロバク
トラム(Ochrobactrum)属の細菌。 - 【請求項2】 金属シアノ錯体分解能を有するオクロバ
クトラム・アンスロピ(Ochrobactrum anthropi)。 - 【請求項3】 鉄シアノ錯体分解能を有するオクロバク
トラム・アンスロピ(Ochrobactrum anthropi)。 - 【請求項4】 シアン化合物分解能を有する新菌株オク
ロバクトラム・アンスロピ(Ochrobactrum anthropi)14S
A3-2-5B1株。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11086324A JP2000270847A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 新規微生物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11086324A JP2000270847A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 新規微生物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000270847A true JP2000270847A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13883671
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11086324A Pending JP2000270847A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 新規微生物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000270847A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013202526A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Osaka Gas Co Ltd | 鉄シアノ錯体化合物含有水の処理方法および土壌浄化方法 |
| JP5658458B2 (ja) * | 2007-10-22 | 2015-01-28 | 昭和電工株式会社 | シアン化合物含有土壌の浄化方法およびその浄化方法に用いる微生物 |
| JP2015188416A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 大阪瓦斯株式会社 | 新規微生物および金属シアノ錯体分解方法 |
| JP2015188417A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 大阪瓦斯株式会社 | 新規微生物および金属シアノ錯体分解方法 |
| CN105670955A (zh) * | 2015-10-14 | 2016-06-15 | 四川农业大学 | 一种苍白杆菌mgj11及利用其固定土壤重金属镉的方法 |
| CN119391602A (zh) * | 2024-12-31 | 2025-02-07 | 浙江商达公用集团有限公司 | 一种耐盐高效脱氮的菌株及其应用 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11086324A patent/JP2000270847A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP5658458B2 (ja) * | 2007-10-22 | 2015-01-28 | 昭和電工株式会社 | シアン化合物含有土壌の浄化方法およびその浄化方法に用いる微生物 |
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