JP2000281822A - ポリオレフィン系多孔質フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系多孔質フィルム

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JP2000281822A
JP2000281822A JP11090740A JP9074099A JP2000281822A JP 2000281822 A JP2000281822 A JP 2000281822A JP 11090740 A JP11090740 A JP 11090740A JP 9074099 A JP9074099 A JP 9074099A JP 2000281822 A JP2000281822 A JP 2000281822A
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polyolefin
porous film
calcium carbonate
particles
acidic
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Yoshinori Takahashi
善徳 高橋
Masaji Enoguchi
政次 江野口
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、炭酸カルシウム粒子を使用したポリ
オレフィン系多孔質フィルムにおいて、肌に対して低刺
激性のフィルムを開発することを目的とする。 【解決手段】炭酸カルシウム粒子に酸性カオリン粒子を
一定割合で充填されたポリオレフィン組成物よりなり、
延伸により多孔化されたポリオレフィン系多孔質フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
多孔質フィルム、詳しくは、フィルムに多孔化を生じさ
せる無機充填材として、炭酸カルシウム粒子及び酸性カ
オリン粒子が併用使用されているポリオレフィン系多孔
質フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】無機充填材が分散されたポリオレフィン
組成物を溶融成形して得られたフィルムを延伸処理する
ことにより、該無機充填材とポリオレフィンとの間で界
面剥離を生じさせて多孔化し多孔質フィルムを製造する
ことは従来より行われている。そして、このような方法
で得られたポリオレフィン系多孔質フィルムは、良好な
通気性、透湿性を有する一方で、液不透過性であるた
め、生理用ナプキン、紙おむつ等のバックシートを初め
として、医療・衛生材料、雨天用衣類、医療用材料、産
業用資材等の各種材料に有効に使用されている。
【0003】しかし、このような多孔質フィルムの製造
方法に使用される無機充填材としては、種々の堅い無機
粒子を使用することが知られているが、その中でも炭酸
カルシウム粒子は、分散性が良く、ポリオレフィンとの
間の界面剥離が生じ易いため均一な多孔構造が形成で
き、しかも、比較的安価でもあることから、有利に使用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、炭酸カルシ
ウムは水への懸濁液のpHが9を越えてしまう塩基性化
合物であるため、上記炭酸カルシウム粒子を使用して製
造した多孔質フィルムは、人体と接することが多い用途
においては肌を刺激してしまい使用が制限されることが
あった。特に、生理用ナプキンなどの医療・衛生材料
は、肌に直接接触させて使用されるため影響が大きく、
そのバックシートとしての使用には問題があった。従っ
て、このような用途には、硫酸バリウム等の中性化合物
粒子を使用した多孔質フィルムを使用することが提案さ
れているが、硫酸バリウム粒子は炭酸カルシウム粒子に
比較して分散性等の性状がやや劣る上、高価でもあるた
め、今一歩満足できるものではなかった。また、炭酸カ
ルシウムを有機酸で表面処理する方法もあるが、高級脂
肪酸による単なる被覆では、その効果はほとんどなく、
アクリル酸のような炭素数3程度の酸強度の大きい有機
酸を使うと、中性化の効果は期待できるが、特殊な処理
条件を必要とし生産性が劣るなどの問題があり、更に優
れた改良が望まれた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑み鋭意研究を続けてきた。その結果、炭酸カルシウ
ム粒子と酸性の無機粒子を併用し多孔化したポリオレフ
ィン系多孔質フィルムにおいては、水へ浸漬した浸液の
pHが中性付近であり、肌に対して低刺激性のフィルム
であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、炭酸カルシウム粒子及び
酸性カオリン粒子が分散されたポリオレフィン組成物よ
りなる、透湿性を有し、液不透過性のポリオレフィン系
多孔質フィルムであって、特に好ましくは透湿度が15
00g/m2・24hr以上である。本発明の最大の特徴
は水へ浸漬した浸液のpHが中性付近であることにあ
る。
【0007】ここで、水へ浸漬した浸液のpHの測定
は、次のようにして測定される。即ち、ポリオレフィン
系多孔質フィルムの10gに、水100mlを加えて2
5℃の温度下で5分間浸漬し、その浸液のpHを測定す
る方法である。また、pHの測定は、如何なる方法で行
っても良いが、通常は、上記浸液25mlに、フェノー
ルフタレイン試液数滴を滴下して紅色を呈するかどうか
の確認を行い、さらに浸液25mlを別にとり、これに
メチルオレンジ試液を数滴を滴下して赤色を呈するかど
うかを確認する方法である。
【0008】本発明において、浸液のpHが中性とは、
上記pHの測定方法において、フェノールフタレイン試
液による呈色反応において紅色に呈色せず、他方、メチ
ルオレンジ試液による呈色反応において赤色に呈色しな
いpHの範囲をいう。これは、pHが4.4〜8.3の
範囲に相当する。本発明のポリオレフィン系多孔質フィ
ルムは、このように中性の性状を呈しているため、肌に
対して低刺激性であり、しかも、炭酸カルシウム及び酸
性カオリン粒子を用いるため、安価に製造できる等の特
徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系多孔質
フィルムは、炭酸カルシウムと酸性カオリン粒子を特定
割合で混合充填することにより容易に得ることができ
る。ここで、炭酸カルシウム粒子としては、純度の良好
なカルサイト型の結晶質の石灰石を機械的に粉砕、分級
して製造した重質炭酸カルシウムや、炭酸ガス化合法、
塩化カルシウムソーダ法、石灰ソーダ法などの化学反応
により湿式で製造した軽質炭酸カルシウム等の粒子のい
ずれもが制限なく使用できる。また、その平均粒子径
は、0.01〜50μm、好適には0.1〜10μmが
好ましい。
【0010】また、併用して使用する酸性カオリンは、
天然のカオリン鉱物から工業的に製製した粉体であり、
その水懸濁液は酸性、特にpHが6以下好ましくは5.
5以下の性状を示すカオリンであることが必要である。
【0011】一般にカオリンは酸性を示す例が多く、酸
性を示す理由としては、水を加えて出てくる活性酸、粒
子に付着して塩類を加えると始めて酸性を示す潜性酸と
よりなるといわれているが、いずれも当該鉱物の化学組
成が珪酸塩に由来することからきている。なお、当該カ
オリンも平均粒子径としては、炭酸カルシウムと同等の
粒子径が好ましい。
【0012】上記の炭酸カルシウム及び酸性カオリンを
併用混合して使用するにおいて、その混合割合は、主に
カオリンの酸性度により影響されるが、通常炭酸カルシ
ウムと酸性カオリンの重量比で、1:1〜1:3の割合
である。酸性カオリンの割合が小さいと得られるフィル
ムのpHが中性領域に入らない。一方カオリンの重量比
が大き過ぎるとpHはより酸性領域になるものの、本目
的とする蒸れ感のない良透湿性のフィルムとして、15
00g/m2・24hr以上の透湿度を得る事が困難と
なる。
【0013】本発明において、使用されるポリオレフィ
ンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン−1、又はポリメチルペンテン−1炭素数2〜8等の
α−オレフィンの単独重合体、又はオレフィン相互の共
重合体、α−オレフィンと他の共重合可能なモノマーと
の共重合体及びそれらの混合物等が挙げられる。本発明
において好適に使用されるポリオレフィンは中、低圧法
で得られるポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン
−エチレン重合体であり、特に好ましくは線状低密度ポ
リエチレンである。
【0014】本発明において、ポリオレフィンに対する
炭酸カルシウム及び酸性カオリン粒子の総配合割合は、
ポリオレフィンが100重量部に対し、80〜300重
量部であるのが好適である。即ち、炭酸カルシウム及び
カオリン粒子の総充填量が、80重量部より少ない場合
には、フィルムの延伸時に多孔化が十分に生じなくなる
場合があり、他方、300重量部より多い場合には、シ
ート状に成形する際に成形不良を生じたり、延伸ができ
なくなるなどの問題がある。
【0015】ポリオレフィンと炭酸カルシウム及び酸性
カオリン粒子の混合方法は特に限定されず、公知の方法
が採用できる。例えば、スーパーミキサー、ヘンシェル
ミキサー等で混合した後、高混練タイプの2軸押出機等
でペレット化する。また、上記混合に際し、常法にした
がって、酸化防止剤や顔料の他、可塑剤や帯電防止剤等
の添加剤を配合しても良い。
【0016】また、上記ポリオレフィンをシート状物に
成形する方法も特に限定されないが、一般に、インフレ
ーション成形法やT−ダイ成形法を用いて成形される。
【0017】上記シート状物は延伸されることにより、
多孔質フィルムになる。延伸方法としては、通常の延伸
方法が採用できる。一般にはロール延伸法による一軸延
伸、又は1軸延伸後テンター延伸機等による逐次2軸延
伸、或いは同時2軸延伸法が採用されるが、特に2軸延
伸法がフィルムの強度バランスの点から好ましい。延伸
は少なくとも1軸方向に1.2〜5倍、好ましくは、2
軸方向に縦横それぞれ1.2〜5倍に、常温〜樹脂の融
点の温度で延伸するのが良い。
【0018】かかる延伸成形により、フィルムは、炭酸
カルシウム粒子及び酸性カオリン粒子の周辺にボイドが
発生し、樹脂がミクロなフィブリル状となり、多数の連
通孔による網状構造が形成される。
【0019】以上の方法により得られる本発明のポリオ
レフィン系多孔質フィルムは厚さが、10〜100μ
m、好適には15〜50μmであるのが好ましい。ま
た、空隙率は10〜60%、連通孔の最大細孔径は、1
0μm以下、好適には5μm以下であるのが好ましい。
さらに、紙おむつや生理用ナプキンのバックシート等の
医療・衛生材料としての用途からは、液不透過性で、且
つ透湿度が1500g/m2・24hr以上、好適には
2000g/m2・24hr以上であるのが好ましい。
【0020】1500g/m2・24hr未満では、透
湿効果が十分でなく、上記用途等人体に直接触れる用途
に用いた場合、蒸れが感じられるなど好ましくない。
【0021】また、液不透過性とは、JISL1092
Bより、耐水圧が10KPa以上であるものをいう。
【0022】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系多孔質フィル
ムは、炭酸カルシウム及び酸性カオリン粒子が充填剤と
して特定割合で併用使用されるため、水へ浸漬した浸液
のpHが中性付近であり、人体に接することが多い用途
に使用されても、肌を刺激することがない。そして、透
湿度1500g/m2・24hr以上に良好に微多孔化し
ており、従って、このような性質を有する本発明のポリ
オレフィン系多孔質フィルムは、医療・衛生材料、雨天
用衣類、医療用材料、産業用資材等の各種材料に有効に
使用でき、特に生理用ナプキン等の吸収体物品のバック
シートとして好適に使用できる。
【0023】
【実施例】以下実施例をあげ具体的に説明する。なお、
本発明は、これらの例によって何ら制限されるものでは
ない。
【0024】本発明のポリオレフィン系多孔質フィルム
の物性は、以下の方法で測定した。
【0025】厚さ; JISK6734に準拠し、ダ
イヤルゲージにて測定。
【0026】空隙率; 水銀ポロシメーター法により
多孔質フィルムの空孔容積を測定した。
【0027】透湿度;40℃、相対湿度90% JI
SZ0208法に準拠。
【0028】最大細孔径; エタノールバブルポイン
ト法により測定した。
【0029】耐水圧;JISL1092Bに準拠。
【0030】浸液のpH;多孔質フィルムの10g
に、水100mlを加えて20℃の温度下で5分間浸漬
し、その浸液25mlに、フェノールフタレイン試液3
滴を滴下して紅色を呈するかどうかの確認を行い、さら
に浸液25mlを別にとり、これにメチルオレンジ試液
を1滴滴下して赤色を呈するかどうかを確認した。フェ
ノールフタレイン試液により紅色を呈した場合をアルカ
リ性とし、メチルオレンジ試液により赤色を呈した場合
を酸性とし、いずれの試薬にも変色しない場合を中性付
近として評価した。
【0031】また、上記浸液の実際のpHも、pH計に
より測定した。
【0032】実施例1 線状低密度ポリエチレン100重量部(商品名;ウルト
ゼックス2021LMI=2 三井化学)に対し、重質
炭酸カルシウム粒子(商品名 PO220−10B 平均
粒径1μ 粉体PH=9.2 備北粉化工業)60重量部
及び酸性カオリン(商品名 ハイドライトPX 平均粒径
0.7μm 粉体PH=5.0 隅田化学製)60重量部
及び少量の分散剤、安定剤からなる組成物をスーパーミ
キサーにて混合した後、50mm径の二軸押し出し機に
て溶融混練しペレットを得た。次いで、40mmT−ダ
イ押し出し機にて、45μmのシート状物を成形し、延
伸温度60℃にて、縦(MD)方向に1.5倍、横(T
D)方向に延伸温度80℃で1.3倍延伸し、厚さ35
μmの多孔質フィルムを得た。得られた多孔質フィルム
の性状を表1に示した。
【0033】実施例2、3比較例1〜3 実施例1と同じ線状低密度ポリエチレン100重量部に
対し、実施例1と同じ炭酸カルシウム及び酸性カオリン
を使用し、その重量比を変えて実施例1と同様にして多
孔質フィルムを得た。得られた多孔質フィルムの性状を
表1に示した。
【0034】比較例1、2では、PHがアルカリ領域と
なり、比較例3では、透湿度が十分でなかった。
【0035】実施例4,5比較例4、5 実施例1と同じ線状低密度ポリエチレンに対し、同一割
合の炭酸カルシウム及び酸性カオリンの充填量を変え
て、実施例1と同様にして多孔質フィルムを得た。
【0036】得られたフィルムの性状を表−1に示し
た。比較例−4では、透湿性が十分でなく、また比較例
−5では、延伸時に破断が生じ、多孔質フィルムが出来
なかった。
【0037】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3:34)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸カルシウム及び酸性カオリン粒子が分
    散されたポリオレフィン組成物よりなる1500g/m
    2・24hr以上の透湿度を有し、且つ液不透過性のポ
    リオレフィン系多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】水へ浸漬した浸液PHが中性である請求項
    1記載のポリオレフィン系多孔質フィルム。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂100重量部中に炭
    酸カルシウム及び酸性カオリン粒子が総量として80〜
    300重量部でかつ炭酸カルシウムと酸性カオリンの重
    量比が1:1乃至1:3の割合で分散された請求項1又
    は2記載のポリオレフィン系多孔質フィルム。
  4. 【請求項4】請求項1記載のポリオレフィン系多孔質フ
    ィルムよりなる医療・衛生材料。
JP11090740A 1999-03-31 1999-03-31 ポリオレフィン系多孔質フィルム Pending JP2000281822A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002080631A (ja) * 2000-09-08 2002-03-19 Okayama Prefecture 合成樹脂成形物用複合フィラー
JP2014061505A (ja) * 2012-09-24 2014-04-10 Teijin Ltd 透湿防水膜
JP2023113225A (ja) * 2022-02-03 2023-08-16 株式会社トクヤマ ポリエチレン系多孔質延伸フィルム
CN118163450A (zh) * 2024-02-19 2024-06-11 湖北拓盈新材料有限公司 抗噬菌体穿透的热湿舒适性复合材料

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