JP2000282593A - 調湿壁材および調湿壁構造 - Google Patents

調湿壁材および調湿壁構造

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JP2000282593A
JP2000282593A JP11089216A JP8921699A JP2000282593A JP 2000282593 A JP2000282593 A JP 2000282593A JP 11089216 A JP11089216 A JP 11089216A JP 8921699 A JP8921699 A JP 8921699A JP 2000282593 A JP2000282593 A JP 2000282593A
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Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Kazuki Matsushita
量己 松下
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 環境の湿度変化に迅速かつ十分に対応して、
安定した調湿機能を発揮することができる調湿壁材を提
供する。 【解決手段】 調湿材を含有する調湿石膏ボード12
と、調湿石膏ボード12の表面に配設され、調湿材を含
有する調湿タイル14とを備えることで、迅速かつ大容
量の調湿機能が発揮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調湿壁材および調
湿壁構造に関し、詳しくは、建築物の室内壁面などに施
工され、湿気を吸収および放出して施工空間の湿度調整
を果たす調湿壁材と、この調湿壁材を用いた壁構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物において、室内空間の
湿度環境を良好に維持するために、壁材に調湿機能を有
する材料を使用することが行われている。一般に、木質
建材や繊維質建材は調湿機能を有しているが、防火性や
耐腐食性、防虫性などには劣っている。そこで、石膏ボ
ードなどの防火性や耐腐食性に優れた建材に、珪藻土な
どの吸放湿性の高い材料を配合しておくことで、調湿機
能に優れた壁面構造を構築することが提案されている
(例えば、実開平1−230456号公報参照)。
【0003】また、タイルの原料となるセラミック材料
に前記吸放湿性に優れた材料を配合して焼成すること
で、調湿機能を有するセラミックタイルを製造する技術
も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した調湿セラミッ
クタイルは、施工環境の湿度変化に迅速に対応して吸放
湿を行うという利点を有しているが、吸湿保持できる水
分量すなわち吸湿容量はあまり大きくない。また、石膏
ボードは、吸湿容量は大きいが、吸放湿の速度はあまり
速くない。
【0005】そこで、本発明の課題は、環境の湿度変化
に迅速かつ十分に対応して、安定した調湿機能を発揮す
ることができる調湿壁材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる調湿壁材
は、調湿材を含有する調湿石膏ボードと、調湿石膏ボー
ドの表面に配設され、調湿材を含有する調湿タイルとを
備える。 〔調湿石膏ボード〕石膏ボードに、調湿機能を向上させ
る調湿材が含有されていれば、基本的な材料、製造法は
通常の石膏ボードと同様でよい。
【0007】石膏ボードは、焼石膏にガラス繊維などの
骨材を配合し、水で混練して、成形硬化させたものであ
る。調湿材は、この石膏ボード原料に混合分散させてお
く。石膏ボードは、通常、矩形をなす定寸の板状で供給
される。 〔調湿タイル〕基本的には、調湿材を原料にして、バイ
ンダーとして粘土質材料を加配したものをプレスした
後、焼成することによって得られる。このような焼成タ
イルを、調湿セラミックタイルとも呼ぶ。
【0008】また、調湿材と常温硬化可能な石膏、セメ
ント等のバインダーとを用いて、プレス成形、鋳込み成
形などで成形し、硬化させて得られる不焼成タイルであ
ってもよい。調湿タイルは、比較的小さな矩形状など板
片状をなしており、通常の石膏ボードなどに比べると小
さく薄いものである。 〔調湿材〕通常の建築材料用の調湿材が使用できる。但
し、石膏ボードあるいは調湿タイルの製造あるいは性能
を阻害しない材料が好ましい。また、石膏ボードあるい
は調湿タイルの製造工程で、調湿材としての機能が低下
し難い材料が好ましい。 〔炭〕調湿材として、各種の天然木材からなる通常の炭
や活性炭、食品,パルプ,紙などの廃棄物を炭化処理し
た、いわゆる炭類が用いられる。食品廃棄物は、人体に
対する安全性に優れている。食品廃棄物として、コーヒ
ー、茶、おから、食物等を用いることができる。炭の成
分としてフェライトを含むものは、静電気防止や電磁波
吸収の機能を発揮できる。例えば、切符やテレホンカー
ド、磁気テープなどを焼却して得られる炭はフェライト
を多量に含み、好ましいものとなる。パルプスラッジ炭
も好適である。
【0009】炭が微細な粉粒状の炭であれば、石膏ボー
ドあるいは調湿タイルの原料に含有させ易く、石膏ボー
ドあるいは調湿タイルの特性を損なうことなく、炭が有
する機能を十分に発揮できる。粉粒炭として、粒径2mm
以下のものが好ましく、0.5mm以下がより好ましい。
粒径が大きすぎると、石膏ボードあるいは調湿タイルの
表面の平滑性が劣り、セラミックタイルの場合には、焼
成工程で粉粒炭の一部が焼失したときにできる燃え滓の
穴が目立って外観が悪くなる。
【0010】粉粒炭としては、バランスの採れた調湿性
能と脱臭性能を発揮させるという点を考慮すると、たと
えばその平均細孔半径が1.5〜100Åで比表面積が
50〜600m2/gのもの、好ましくはその平均細孔半
径が10〜50Åで比表面積が100〜300m2/gの
ものが使用される。粉粒炭は、石膏ボードあるいは調湿
タイルの原料に対して50重量%以下の割合で配合され
ているのが好ましい。粉粒炭の配合量が少なすぎると調
湿効果などの粉粒炭が有する機能が十分に発揮できず、
粉粒炭の配合量が多すぎると、石膏ボードや調湿タイル
の製造が行い難くなり、調湿壁材の強度などの特性にも
悪影響を与え、調湿壁材の表面に炭の黒さが目立って外
観性が悪くなる。
【0011】上記した炭類を、セラミックタイルに配合
しておく場合、焼成工程で焼失することを防止するため
に、炭類を還元雰囲気に維持して焼成を行うことが有効
である。また、焼成温度を比較的に低い温度に設定する
ことも有効である。 〔無機調湿材〕前記炭以外にも各種の無機調湿材を用い
ることができる。
【0012】無機調湿材としては、通常の建築材製造に
用いられている各種の調湿材料が使用できる。多孔性の
無機材料が調湿性に優れたものとなる。例えば、ゼオラ
イト、セピオライトを包含する多孔質鉱物や、アタバル
ジャイト、モンモリロナイト、ゾノトライト、活性白土
を包含する粘土鉱物、珪藻土、シリカゲルなどが挙げら
れる。これらの材料を、単独あるいは複数種を組み合わ
せて使用できる。粉粒炭に珪藻土やゼオライトを組み合
わせると、特に調湿性の高い珪藻土やゼオライトの特性
と、特にガス吸着性の高い粉粒炭の特性とを相乗的に発
揮させることができる。
【0013】無機調湿材の粒径は6mm以下程度のものが
用いられ、粉粒炭と同程度のものが好ましい。無機調湿
材としてバランスの採れた調湿性能と脱臭性能を発揮さ
せるには、例えば平均細孔半径が20〜100Åで比表
面積が20〜200m2/gのもの、好ましくは20〜6
0Åで比表面積が20〜200m2/gのものが使用され
る。
【0014】無機調湿材の形状は、粉末状および/また
は粒状であれば、不定形、球状、棒状、楕円球状などい
ずれでも良い。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせるこ
とで、バランスのとれた調湿性能および脱臭性能が発揮
できる。例えば、無機調湿材は調湿性が高く、特定のガ
スに対する吸着性にも優れている場合があるが、生活環
境に存在する多数の悪臭成分あるいは有害ガス成分を全
て一つの無機調湿材で吸着することは難しい。これに対
し、粉粒炭は、吸着ガス成分に対する選択性があまりな
く、ほとんど全てのガス成分を有効に吸着することがで
きる。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせることで、湿
度変化に対する迅速な対応と吸湿容量の増大という、1
種類の調湿材では実現困難な機能を発揮させることがで
きる。
【0015】無機調湿材と粉粒炭との合計量に対する粉
粒炭の割合は、20〜80重量%であることが好まし
い。粉粒炭の割合が80重量%を越えるときには、吸湿
した水分をなかなか放出せず、調湿性能の欠如をきた
し、結露発生などの問題が生じる。粉粒炭の割合が20
重量%未満では、粉粒炭に顕著な効果である、脱臭効果
や地球に対するマイナスイオン効果、人間に対する健康
的な環境の維持効果などの改善が行い難い。
【0016】粉粒炭および無機調湿材のいずれか一方ま
たは両方に、日本工業規格Z8801で規定する5mmの
篩を通過するものを用いることができる。 〔調湿壁材〕調湿石膏ボードの表面に、調湿タイルを、
隙間なく、あるいは、隙間をあけた状態で配設する。通
常のタイル壁と同様に、調湿タイルの配置パターンは任
意に設定できる。
【0017】調湿石膏ボードに調湿タイルを固定するに
は、通常のタイル接合手段が採用できる。接着剤やモル
タルなどが使用できる。釘などの金具で固定することも
できる。但し、調湿タイルと調湿石膏ボードとの間で、
湿気の流通が可能な接合手段を採用する。接着剤として
は、透湿性接着剤層が用いられる。
【0018】調湿壁材を使用する際には、調湿タイルが
室内に面するように配置される。室内空間の湿気は、先
ず、調湿タイルで迅速に吸湿されたあと調湿タイルから
調湿石膏ボードへと徐々に移行する。湿気は、石膏ボー
ドおよび調湿タイルの両方で保持される。室内空間が乾
燥してくれば、先ず、調湿タイルに保持されていた湿気
が迅速に放出される。調湿タイルから失われた水分は、
調湿石膏ボードから補給される。その結果、室内空間の
湿度変化に迅速に対応して湿度を一定に保つ機能が発揮
される。しかも、調湿石膏ボードと調湿タイルとの両方
で保持できる湿気の総量は十分にあるので、大きな湿度
変化にも対応できる。
【0019】調湿壁材のうち、調湿石膏ボードの背面側
に別の建築材料層を配置することができる。具体的に
は、機械的な強度や耐久性を向上させる補強層、湿気が
背後に逃げるのを阻止する透湿遮断層、壁材の防火機能
を高める防火層などが挙げられる。 〔調湿壁構造〕基本的には、通常の住宅等に適用される
壁構造と同様でよい。
【0020】鋼材などで構成された骨組構造に、外壁材
あるいは内壁材を貼設して構成される。外壁材と内壁材
との中間には通気空間が設けられる。内壁材として前記
調湿壁材が用いられる。調湿壁材のうち、調湿タイルが
室内に向けて配置される。調湿壁材の背面を通気空間と
連通させることで、調湿壁材で吸湿された湿気を、通気
空間を経て外部に放出させることができる。この場合、
壁構造の通気空間は、換気口などを経て外部に通じてい
るか、別の調湿手段につながっていることが好ましい。
室内空間の換気を、調湿壁材および通気空間を通じて行
うことも可能である。
【0021】調湿壁材を骨組構造に確実に支持させた
り、機械的に補強したりするために、調湿壁材と通気空
間との間に、通気性支持層を設けておくことができる。
通気性支持層としては、木質材や繊維材、通気性シート
材などが用いられる。素材そのものには通気性がなくて
も、格子状に配置したり、貫通孔を設けておくことで通
気性を付与した通気性支持層であっても構わない。
【0022】調湿壁材と通気空間との間に、透湿遮断層
を設けておくこともできる。透湿遮断層を設けておけ
ば、調湿壁材から通気空間への湿気の流通を遮断でき
る。通気空間への湿気の流入が好ましくない場合に有効
である。透湿遮断層としては、金属や合成樹脂などの透
湿遮断性を有する材料が用いられる。
【0023】
【発明の実施形態】図1に示す実施形態は、調湿壁材を
用いた壁構造を示している。パネル構造の建築板材すな
わち建築パネルを連結して全体の壁構造を構築する。建
築パネルは、形鋼材などで矩形枠状に構成された枠材3
0を有する。枠材30の内部は通気空間32となってい
る。枠材30の片面には、外壁材40が配置される。外
壁材40は、コンクリートなどで構成される。枠材30
の室内側に配置される面には調湿壁材10が配置され
る。
【0024】調湿壁材10は、枠材30の通気空間32
に対面する調湿石膏ボード12と、調湿石膏ボード12
の表面に、透湿接着材層16を介して接合される調湿セ
ラミックタイル14とを有する。調湿石膏ボード12
は、通常の石膏ボードに炭などの調湿材が含有されてい
る。調湿セラミックタイル14は、通常の多孔質セラミ
ックからなるとともに、多孔質セラミックには珪藻土な
どの調湿材が含有されている。
【0025】調湿セラミックタイル14は、調湿石膏ボ
ード12の表面に、一定間隔毎に隙間をあけて配置され
ている。隙間個所では調湿石膏ボード12が直接に外部
に露出している。上記した壁構造において、室内空間で
発生する湿気は、まず、調湿セラミックタイル14で吸
湿される。調湿セラミックタイル14は湿気を迅速に吸
収することができる。調湿セラミックタイル14に吸湿
された水分は、調湿セラミックタイル14から透湿接着
剤層16を通じて調湿石膏ボード12へと徐々に移行す
る。したがって、室内空間に大量の湿気が発生した場合
でも、調湿セラミックタイル14で吸湿された水分を調
湿石膏ボード12に移すことができるので、調湿セラミ
ックタイル14が吸湿飽和したり吸湿能力が低下したり
することがない。調湿壁材10の全体としては、調湿石
膏ボード12と調湿セラミックタイル14との両方の吸
湿容量を足し合わせただけの十分な吸湿容量を発揮でき
る。
【0026】なお、調湿石膏ボード12は背面の通気空
間32と連通しているので、調湿石膏ボード12に溜ま
った過剰の水分は、通気空間32を通じて排出される。
したがって、調湿石膏ボード12および調湿セラミック
タイル14の吸湿容量を超える湿気が発生しても対応す
ることができる。通気空間32を換気口に連通させてお
けば、通気空間32に流入する湿気は換気口から排出さ
れる。
【0027】室内空間が乾燥してきた場合には、調湿セ
ラミックタイル14に保持されていた水分が室内空間に
迅速に放出されて、室内空間の湿度変化を抑える。調湿
セラミックタイル14から放出された分の湿気は、調湿
石膏ボード12から補給される。したがって、調湿セラ
ミックタイル14が乾燥し過ぎることはなく、室内空間
の湿度変化に対応して、いつでも湿気の放出が可能な状
態が維持される。
【0028】以上の結果、調湿壁材10の存在により、
室内空間の湿度環境は、常に一定の湿度条件範囲に調整
されることになる。そして、調理作業等による急激な湿
気発生があっても、調湿セラミックタイル14による迅
速な調湿作用で、湿気変動を抑えることができるととも
に、調湿セラミックタイル14では調湿できないほど大
量の湿気発生あるいは過剰な乾燥が生じても、調湿容量
が大きな調湿石膏ボード12で、大きな湿度変動にも十
分に対応することが可能になる。 〔別の実施形態〕図2に示す実施形態は、基本的には前
記実施形態と共通しているが、透湿遮断層20を用いる
点が相違している。
【0029】透湿遮断層20は、透湿遮断性を有する合
成樹脂シートで構成されている。調湿石膏ボード12と
通気空間32との間で湿気の流通が遮断される。通気空
間32に湿気が侵入することで、内部にカビなどが発生
することを防止ために有効である。
【0030】
【発明の効果】本発明の調湿壁材および調湿壁構造は、
調湿タイルで迅速に吸放湿すると同時に、調湿石膏ボー
ドで大量の湿気を保持することができるので、施工空間
の湿度変化に迅速に対応して調湿することができるとと
もに、大きな湿度変化に対しても十分に余裕を持って対
応できる。その結果、施工空間の湿度環境を常に安定し
た良好な状態に維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す壁構造の断面図
【図2】 別の実施形態を表す壁構造の断面図
【符号の説明】
10 調湿壁材 12 調湿石膏ボード 14 調湿セラミックタイル 16 透湿接着剤層 20 透湿遮断層 30 枠材 32 通気空間 40 外壁材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調湿材を含有する調湿石膏ボードと、 前記調湿石膏ボードの表面に配設され、調湿材を含有す
    る調湿タイルとを備える調湿壁材。
  2. 【請求項2】前記調湿タイルを前記調湿石膏ボードに接
    合する透湿性接着剤層をさらに備える請求項1に記載の
    調湿壁材。
  3. 【請求項3】前記調湿材が、粉粒炭、珪藻土、ゼオライ
    ト、セピオライト、シリカゲルからなる群から選ばれる
    何れか1種を含む請求項1または2に記載の調湿壁材。
  4. 【請求項4】内部に通気空間を有する壁構造であって、 前記壁構造の室内側に、前記調湿タイルが室内に向けて
    配置され前記通気空間に連通する請求項1〜3の何れか
    に記載の調湿壁材を備える調湿壁構造。
  5. 【請求項5】前記調湿壁材と前記通気空間との間に配置
    される通気性支持層をさらに備える請求項4に記載の調
    湿壁構造。
  6. 【請求項6】内部に通気空間を有する壁構造であって、 壁構造の室内側に、前記調湿タイルが室内に向けて配置
    される請求項1〜3の何れかに記載の調湿壁材と前記調
    湿壁材と前記通気空間との間に配置される透湿遮断層と
    を備える調湿壁構造。
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