JP2000284121A - 偏光分離膜および偏光分離プリズム - Google Patents
偏光分離膜および偏光分離プリズムInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、入射光をs偏光とp偏光に分離する
偏光分離膜とこの偏光分離膜を用いた偏光分離プリズム
に関するものであり、より少ない層数で、より高い消光
比を実現し、さらに波長の広帯域化も図ることを目的と
する。 【解決手段】偏光分離膜を、透明物体の面に高屈折率層
と低屈折率層を交互に多層堆積させ、上記低屈折率層の
物質として酸化ガリウムを用いるようにして構成した。
偏光分離膜とこの偏光分離膜を用いた偏光分離プリズム
に関するものであり、より少ない層数で、より高い消光
比を実現し、さらに波長の広帯域化も図ることを目的と
する。 【解決手段】偏光分離膜を、透明物体の面に高屈折率層
と低屈折率層を交互に多層堆積させ、上記低屈折率層の
物質として酸化ガリウムを用いるようにして構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射光をs偏光と
p偏光に分離する偏光分離膜とこの偏光分離膜を用いた
偏光分離プリズムに関するものである。
p偏光に分離する偏光分離膜とこの偏光分離膜を用いた
偏光分離プリズムに関するものである。
【0002】光学用に用いられている偏光分離膜は、光
ディスクの検出光学系やプロジェクタの照明光学系とし
て広く使用されている。特にプロジェクタ用途として
は、一つの偏光分離膜で分離し得る波長帯の広帯域化へ
の要求が年々高まっている。
ディスクの検出光学系やプロジェクタの照明光学系とし
て広く使用されている。特にプロジェクタ用途として
は、一つの偏光分離膜で分離し得る波長帯の広帯域化へ
の要求が年々高まっている。
【0003】このように、偏光分離膜は、より少ない層
数で、より高い消光比(p偏光の透過率とs偏光の透過
率の比)を実現し、さらに波長の広帯域化を図れること
が必要とされている。
数で、より高い消光比(p偏光の透過率とs偏光の透過
率の比)を実現し、さらに波長の広帯域化を図れること
が必要とされている。
【0004】
【従来の技術】入射光をs偏光とp偏光に分離する偏光
ビームスプリッタとして、ガラス等を材料とした接合型
プリズムの接合面に、屈性率の異なる二つの層(高屈折
率層と低屈折率層)を交互に多層堆積させて偏光分離膜
を形成する形態の偏光分離プリズムが知られている。こ
の偏光分離膜の層に用いる屈折率の組み合わせとして
は、マクネイル(MacMeille)型偏光分離膜が知られてい
る。このマクネイル型偏光分離膜では、p偏光の透過率
は広い波長範囲において高い値をもつが、s偏光は使用
する膜物質の屈折率の組み合わせによってその反射率と
使用可能な波長範囲が制限される。
ビームスプリッタとして、ガラス等を材料とした接合型
プリズムの接合面に、屈性率の異なる二つの層(高屈折
率層と低屈折率層)を交互に多層堆積させて偏光分離膜
を形成する形態の偏光分離プリズムが知られている。こ
の偏光分離膜の層に用いる屈折率の組み合わせとして
は、マクネイル(MacMeille)型偏光分離膜が知られてい
る。このマクネイル型偏光分離膜では、p偏光の透過率
は広い波長範囲において高い値をもつが、s偏光は使用
する膜物質の屈折率の組み合わせによってその反射率と
使用可能な波長範囲が制限される。
【0005】図3は、光学薄膜の界面でのp偏光の反射
率について説明するもので、ブリュースター角(偏光
角)を説明している。この図3は、高屈折率nH の物質
層と低屈折率nL の物質層を接合した界面に、高屈折率
nH 層側から入射角θH で光が入射し、その界面で主と
してs偏光成分が反射、主としてp偏光成分が透過し、
透過光は屈折角θL で屈折して低屈折率nL 層中に射出
する状態が示されている。この場合のp偏光成分の振幅
反射係数rp は以下の式で表される。
率について説明するもので、ブリュースター角(偏光
角)を説明している。この図3は、高屈折率nH の物質
層と低屈折率nL の物質層を接合した界面に、高屈折率
nH 層側から入射角θH で光が入射し、その界面で主と
してs偏光成分が反射、主としてp偏光成分が透過し、
透過光は屈折角θL で屈折して低屈折率nL 層中に射出
する状態が示されている。この場合のp偏光成分の振幅
反射係数rp は以下の式で表される。
【0006】rp =(nH / cosθH −nL / cos
θL ) /(nH / cosθH +nL / cosθL ) ここで、p偏光が全て透過されるという条件、すなわち
rp =0という条件から、 nH / cosθH =nL / cosθL θH = tan-1(nH /nL ) がブリュースター角(偏光角)として導かれる。この条
件を満たす高屈折率nHと低屈折率nL 、入射角θH 、
屈折角θL の組合せはマクネイル(MacMeille)条件とし
て知られている。つまり、このマクネイル条件を満たす
場合には、p偏光成分は界面で反射せずに透過すること
になる。
θL ) /(nH / cosθH +nL / cosθL ) ここで、p偏光が全て透過されるという条件、すなわち
rp =0という条件から、 nH / cosθH =nL / cosθL θH = tan-1(nH /nL ) がブリュースター角(偏光角)として導かれる。この条
件を満たす高屈折率nHと低屈折率nL 、入射角θH 、
屈折角θL の組合せはマクネイル(MacMeille)条件とし
て知られている。つまり、このマクネイル条件を満たす
場合には、p偏光成分は界面で反射せずに透過すること
になる。
【0007】一方、s偏光成分については、偏光分離膜
に用いる高屈折率層の屈折率nH と低屈折率層の屈折率
nL とに基づいて、その反射率と使用可能な波長範囲が
決まることになる。
に用いる高屈折率層の屈折率nH と低屈折率層の屈折率
nL とに基づいて、その反射率と使用可能な波長範囲が
決まることになる。
【0008】上記のマクネイル条件を図4に例示するよ
うな接合型の偏光分離プリズムの偏光分離膜に適用する
場合について考える。いま入射側プリズムの材料(ここ
では通常のガラス)の屈折率n0 を1.52、プリズム
の頂角θ0 を45度とした場合、マクネイル条件を満た
す層物質の屈折率の組合せの例を計算してみると、例え
ば低屈折率層の屈折率が1.38であるときには高屈折
率層の屈折率は1.71となる。
うな接合型の偏光分離プリズムの偏光分離膜に適用する
場合について考える。いま入射側プリズムの材料(ここ
では通常のガラス)の屈折率n0 を1.52、プリズム
の頂角θ0 を45度とした場合、マクネイル条件を満た
す層物質の屈折率の組合せの例を計算してみると、例え
ば低屈折率層の屈折率が1.38であるときには高屈折
率層の屈折率は1.71となる。
【0009】偏光分離膜の各層として使用できる物質
は、現在よく用いられるところでは、低屈折率物質とし
てはMgF2 ,SiO2 など、高屈折率物資としてはA
l2 O 3 ,Y2 O3 ,SiO,TiO2 ,Ta2 O5 な
どである。偏光分離膜に使用できる屈折率の組合せは、
現実には、実用にかなう低屈折率物質があるか否かによ
り決まる。具体例としては、現在よく使われる低屈折率
物質としては屈折率(すなわちnL )が1.38のMg
F2 (フッ化マグネシュウム)があり、これと組み合わ
す高屈折物質としては屈折率(すなわちnH )が1.7
0のY2 O3 (酸化イットリウム)などである。
は、現在よく用いられるところでは、低屈折率物質とし
てはMgF2 ,SiO2 など、高屈折率物資としてはA
l2 O 3 ,Y2 O3 ,SiO,TiO2 ,Ta2 O5 な
どである。偏光分離膜に使用できる屈折率の組合せは、
現実には、実用にかなう低屈折率物質があるか否かによ
り決まる。具体例としては、現在よく使われる低屈折率
物質としては屈折率(すなわちnL )が1.38のMg
F2 (フッ化マグネシュウム)があり、これと組み合わ
す高屈折物質としては屈折率(すなわちnH )が1.7
0のY2 O3 (酸化イットリウム)などである。
【0010】図5には、偏光分離膜の実用的な設計例と
して、低屈折率層の物質としMgF 2 (nL =1.3
8)を使用し、高屈折率層の物質としてY2 O3 (nH
=1.70)を使用して偏光分離膜を形成した場合の透
過率・相対波数特性が示される。図中、横軸は相対波数
(Relative Wave Number)、縦軸は透過率(Transmittanc
e) を表す。ここで、相対波数は所定の中心波長(例え
ば550nmなど)に対する倍率で波長を表すものであ
り、相対波数1が中心波長に相当する。また、図中の
(HL)n H〔但し、図5の例ではn=5〕の表示は、
偏光分離膜を、高屈折率層と低屈折率層の組合せをn層
堆積して更に高屈折率層を単独で1層加えて形成したこ
とを表す。よって、この例の場合、堆積層の数は11層
となる。図5中、(1)はp偏光成分の特性、(2)は
s偏光成分の特性である。この図5から分かるように、
p偏光は透過率ほぼ100%である。一方、s偏光は相
対波数0.85〜1.15位の範囲の波長が反射してい
るが、透過する成分もあり、消光比としては十分なもの
が得られていない。
して、低屈折率層の物質としMgF 2 (nL =1.3
8)を使用し、高屈折率層の物質としてY2 O3 (nH
=1.70)を使用して偏光分離膜を形成した場合の透
過率・相対波数特性が示される。図中、横軸は相対波数
(Relative Wave Number)、縦軸は透過率(Transmittanc
e) を表す。ここで、相対波数は所定の中心波長(例え
ば550nmなど)に対する倍率で波長を表すものであ
り、相対波数1が中心波長に相当する。また、図中の
(HL)n H〔但し、図5の例ではn=5〕の表示は、
偏光分離膜を、高屈折率層と低屈折率層の組合せをn層
堆積して更に高屈折率層を単独で1層加えて形成したこ
とを表す。よって、この例の場合、堆積層の数は11層
となる。図5中、(1)はp偏光成分の特性、(2)は
s偏光成分の特性である。この図5から分かるように、
p偏光は透過率ほぼ100%である。一方、s偏光は相
対波数0.85〜1.15位の範囲の波長が反射してい
るが、透過する成分もあり、消光比としては十分なもの
が得られていない。
【0011】図6は反射光(s偏光成分)の波長の広帯
域化を図った従来の偏光分離膜の設計例を示すものであ
る。この設計例では、高屈折率層と低屈折率層の組合せ
を15層設けてそれに更に高屈折率層を単独で1層加え
て形成し、各層の膜厚を少しずつ変えることで、波長の
広帯域化を図ったものである。図示するように、この設
計例によれば、反射光(s偏光成分)の波長は相対波数
0.7〜1.3位の範囲に広げられているが、以前とし
て、消光比としては十分なものが得られていない。
域化を図った従来の偏光分離膜の設計例を示すものであ
る。この設計例では、高屈折率層と低屈折率層の組合せ
を15層設けてそれに更に高屈折率層を単独で1層加え
て形成し、各層の膜厚を少しずつ変えることで、波長の
広帯域化を図ったものである。図示するように、この設
計例によれば、反射光(s偏光成分)の波長は相対波数
0.7〜1.3位の範囲に広げられているが、以前とし
て、消光比としては十分なものが得られていない。
【0012】このs偏光成分の反射率をさらに大きくす
る手法としては、使用するプリズムの材料物質(ガラ
ス)として、さらに屈折率の高いもの、例えば屈折率
1.7〜1.8程度の高屈折率ガラスを用いる方法があ
る。高屈折率ガラスを使用した場合、前述のマクネイル
条件を満たす高屈折率と低屈折率の組合せの差が大きく
なり、s偏光成分の反射率が大きくなる。
る手法としては、使用するプリズムの材料物質(ガラ
ス)として、さらに屈折率の高いもの、例えば屈折率
1.7〜1.8程度の高屈折率ガラスを用いる方法があ
る。高屈折率ガラスを使用した場合、前述のマクネイル
条件を満たす高屈折率と低屈折率の組合せの差が大きく
なり、s偏光成分の反射率が大きくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来、実用化し得てい
る偏光分離膜では、まだ十分な消光比を実現できておら
ず、また波長の広帯域化も不十分である。広帯域化を図
るために図6に示すような設計手法も可能であるが、こ
の場合、堆積する層数が多くなり、製造手間がかかるこ
とになる。また、プリズムの材料として高屈折率ガラス
を使用する方法もあるが、かかる高屈折率ガラスは高価
なものであり、加工も難しくなるという問題がある。
る偏光分離膜では、まだ十分な消光比を実現できておら
ず、また波長の広帯域化も不十分である。広帯域化を図
るために図6に示すような設計手法も可能であるが、こ
の場合、堆積する層数が多くなり、製造手間がかかるこ
とになる。また、プリズムの材料として高屈折率ガラス
を使用する方法もあるが、かかる高屈折率ガラスは高価
なものであり、加工も難しくなるという問題がある。
【0014】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、より少ない層数で、より高い消光比を実現
し、さらに波長の広帯域化も図ることを目的とする。
ものであり、より少ない層数で、より高い消光比を実現
し、さらに波長の広帯域化も図ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる偏光分離膜は、透明物体の面に高
屈折率層と低屈折率層を交互に多層堆積させ、上記低屈
折率層の物質として酸化ガリウム(GaO2 )を用いる
ようにしたものである。また、本発明にかかる偏光分離
プリズムは、上記の偏光分離膜を接合型プリズムの接合
面に形成したものである。
めに、本発明にかかる偏光分離膜は、透明物体の面に高
屈折率層と低屈折率層を交互に多層堆積させ、上記低屈
折率層の物質として酸化ガリウム(GaO2 )を用いる
ようにしたものである。また、本発明にかかる偏光分離
プリズムは、上記の偏光分離膜を接合型プリズムの接合
面に形成したものである。
【0016】
【作用】図2は、図4に示す偏光分離プリズムの偏光分
離膜について、上記したマクネイル条件に従う偏光分離
膜の層物質の高屈折率と低屈折率の組合せを種々計算し
て示したものである。ここで、入射側プリズムの材料と
しては屈折率n0 が1.52の低屈折率ガラス(例えば
BK7など)を用い、プリズムの頂角θ0 は45度とし
てある。この図2の計算結果によれば、低屈折率nL の
値が小さくなるほど、それと組み合わされる高屈折率n
H との値の差が大きくなることが分かる。そこで、この
知見に基づき、本発明では、この低屈折率層の物質とし
て、1.2〜1.3程度の屈折率を持つ物質である酸化
ガリウム(GaO2 )を使用するものである。これによ
り、層物質の組合せの低屈折率と高屈折率との差を大き
くとれ、それによりs偏光についても高い反射率と広い
使用波長範囲を実現できる。
離膜について、上記したマクネイル条件に従う偏光分離
膜の層物質の高屈折率と低屈折率の組合せを種々計算し
て示したものである。ここで、入射側プリズムの材料と
しては屈折率n0 が1.52の低屈折率ガラス(例えば
BK7など)を用い、プリズムの頂角θ0 は45度とし
てある。この図2の計算結果によれば、低屈折率nL の
値が小さくなるほど、それと組み合わされる高屈折率n
H との値の差が大きくなることが分かる。そこで、この
知見に基づき、本発明では、この低屈折率層の物質とし
て、1.2〜1.3程度の屈折率を持つ物質である酸化
ガリウム(GaO2 )を使用するものである。これによ
り、層物質の組合せの低屈折率と高屈折率との差を大き
くとれ、それによりs偏光についても高い反射率と広い
使用波長範囲を実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態として
の偏光分離プリズムの透過率・相対波数特性を示す図で
ある。この偏光分離プリズムは、入射側のプリズム材料
としては屈折率が1.52の通常のガラス材料(具体的
にはBK7)を用いている。プリズム接合面に形成する
偏光分離膜は、その層構造が(HL)5 H、すなわち、
高屈折率層と低屈折率層の組合せを5層堆積してそれに
更に高屈折率層を単独で1層加えた構造からなる。この
層構造の各層の厚さは通常の偏光分離膜の設計例に従
う。ここで、低屈折率層としては、屈折率(nL )が
1.25の酸化ガリウム(GaO2 )を用いており、マ
クネイル条件に従ってこれに組み合わせる高屈折率層の
物質としては、屈折率(nH )が2.1の酸化タンタル
(Ta2 O5 )を用いている。
を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態として
の偏光分離プリズムの透過率・相対波数特性を示す図で
ある。この偏光分離プリズムは、入射側のプリズム材料
としては屈折率が1.52の通常のガラス材料(具体的
にはBK7)を用いている。プリズム接合面に形成する
偏光分離膜は、その層構造が(HL)5 H、すなわち、
高屈折率層と低屈折率層の組合せを5層堆積してそれに
更に高屈折率層を単独で1層加えた構造からなる。この
層構造の各層の厚さは通常の偏光分離膜の設計例に従
う。ここで、低屈折率層としては、屈折率(nL )が
1.25の酸化ガリウム(GaO2 )を用いており、マ
クネイル条件に従ってこれに組み合わせる高屈折率層の
物質としては、屈折率(nH )が2.1の酸化タンタル
(Ta2 O5 )を用いている。
【0018】ここで用いている酸化ガリウム(Ga
O2 )は、例えば米国特許USPNo.5,474,851号に反射
防止膜としての利用が開示されている物質であり、その
製法も同特許に開示されている公知のものである。この
酸化ガリウムは、屈折率として1.2〜1.3の値をも
つ。
O2 )は、例えば米国特許USPNo.5,474,851号に反射
防止膜としての利用が開示されている物質であり、その
製法も同特許に開示されている公知のものである。この
酸化ガリウムは、屈折率として1.2〜1.3の値をも
つ。
【0019】図1は上記構成の偏光分離プリズムの透過
率・相対波数特性を示す図である。図中、横軸は相対波
数、縦軸は透過率を表し、(1)はp偏光成分の特性、
(2)はs偏光成分の特性である。この図1から分かる
ように、p偏光成分は透過率ほぼ100%であり、s偏
光成分は相対波数0.7〜1.3位の範囲でほぼ全てが
反射(透過率が0)している。この図1の特性を図5に
示す従来の設計例の特性と比較すると分かるように、本
発明によれば、偏光分離膜として少ない層数で、非常に
広い波長域において高い消光比が得られるものである。
例えば、図6に示す従来の広帯域化を図る設計例(低屈
折率層にMgF2 を使用)と比較すると、従来の設計例
では偏光分離膜に31層の堆積を要しているが、この実
施形態では11層でより高い消光比を得ることができ
る。また、プリズムの材料物質としても、高屈折率の物
質を使用することを要せず、通常のガラス(例えば屈折
率1.52のBK7など)で足り、安価であるとともに
製造が容易である。
率・相対波数特性を示す図である。図中、横軸は相対波
数、縦軸は透過率を表し、(1)はp偏光成分の特性、
(2)はs偏光成分の特性である。この図1から分かる
ように、p偏光成分は透過率ほぼ100%であり、s偏
光成分は相対波数0.7〜1.3位の範囲でほぼ全てが
反射(透過率が0)している。この図1の特性を図5に
示す従来の設計例の特性と比較すると分かるように、本
発明によれば、偏光分離膜として少ない層数で、非常に
広い波長域において高い消光比が得られるものである。
例えば、図6に示す従来の広帯域化を図る設計例(低屈
折率層にMgF2 を使用)と比較すると、従来の設計例
では偏光分離膜に31層の堆積を要しているが、この実
施形態では11層でより高い消光比を得ることができ
る。また、プリズムの材料物質としても、高屈折率の物
質を使用することを要せず、通常のガラス(例えば屈折
率1.52のBK7など)で足り、安価であるとともに
製造が容易である。
【0020】また、本発明においてさらに波長の広帯域
化を図りたいときには、堆積する層数を増やし、それら
の層の厚さを少しずつ変化させる図6に示した従来の設
計手法を用いることができる。
化を図りたいときには、堆積する層数を増やし、それら
の層の厚さを少しずつ変化させる図6に示した従来の設
計手法を用いることができる。
【0021】以上の説明では、本発明の偏光分離膜を、
マクネイル条件に従ってその多層膜を構成する各層の屈
折率を設定している設計を例にして説明したが、本発明
はこれに限られるものではなく、他の方法で屈性率を決
めている一般的な偏光分離膜に対しても、もちろん本発
明を適用できるものである。
マクネイル条件に従ってその多層膜を構成する各層の屈
折率を設定している設計を例にして説明したが、本発明
はこれに限られるものではなく、他の方法で屈性率を決
めている一般的な偏光分離膜に対しても、もちろん本発
明を適用できるものである。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、偏光分離膜を少ない層数で形成しながら、従来に比
べて顕著に高い消光比を得ることができ、しかも十分な
消光比を広い波長範囲において得ることができる。ま
た、高い消光比を得るために、プリズム材料として通常
のガラス材料で足りるので、高屈折率のものを用いる必
要がなく、偏光分離プリズムを容易にかつ低コストで製
造することができる。
ば、偏光分離膜を少ない層数で形成しながら、従来に比
べて顕著に高い消光比を得ることができ、しかも十分な
消光比を広い波長範囲において得ることができる。ま
た、高い消光比を得るために、プリズム材料として通常
のガラス材料で足りるので、高屈折率のものを用いる必
要がなく、偏光分離プリズムを容易にかつ低コストで製
造することができる。
【図1】本発明の一実施形態としての偏光分離プリズム
の透過率・相対波数特性を示す図である。
の透過率・相対波数特性を示す図である。
【図2】マクネイル条件を説明するための図である。
【図3】ブリュースター角(偏光角)を説明するための
図である。
図である。
【図4】偏光分離プリズムの機能を説明するための図で
ある。
ある。
【図5】従来の典型的な設計例(MgF2 を使用)によ
る偏光分離ブリズムの透過率・相対波数特性を示す図で
ある。
る偏光分離ブリズムの透過率・相対波数特性を示す図で
ある。
【図6】波長の広帯域化を図った従来の設計例(MgF
2 を使用)による偏光分離ブリズムの透過率・相対波数
特性を示す図である。
2 を使用)による偏光分離ブリズムの透過率・相対波数
特性を示す図である。
nH 高屈折率 nL 低屈折率 n0 入射光側プリズム材料の屈折率 θH 入射角 θL 屈折角θ θ0 プリズムの頂角
Claims (2)
- 【請求項1】透明物体の面に高屈折率層と低屈折率層を
交互に多層堆積させ、上記低屈折率層の物質として酸化
ガリウムを用いた偏光分離膜。 - 【請求項2】請求項1記載の偏光分離膜を接合型プリズ
ムの接合面に形成した偏光分離プリズム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11091378A JP2000284121A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 偏光分離膜および偏光分離プリズム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11091378A JP2000284121A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 偏光分離膜および偏光分離プリズム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000284121A true JP2000284121A (ja) | 2000-10-13 |
Family
ID=14024719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11091378A Pending JP2000284121A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 偏光分離膜および偏光分離プリズム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000284121A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003021807A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Ricoh Co Ltd | 偏光型光路分離素子および色分離合成素子および色分離方法および色合成方法およびカラー映像光合成装置およびカラー映像光合成方法および投影装置 |
| JP2012203329A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Canon Inc | 偏光分離素子および画像投射装置 |
| CN121432725A (zh) * | 2025-12-22 | 2026-01-30 | 沈阳仪表科学研究院有限公司 | 深紫外波段宽带高消光比偏振分光棱镜 |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP11091378A patent/JP2000284121A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| JP2003021807A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Ricoh Co Ltd | 偏光型光路分離素子および色分離合成素子および色分離方法および色合成方法およびカラー映像光合成装置およびカラー映像光合成方法および投影装置 |
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