JP2000289687A - 貨物船 - Google Patents

貨物船

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JP2000289687A
JP2000289687A JP11095676A JP9567699A JP2000289687A JP 2000289687 A JP2000289687 A JP 2000289687A JP 11095676 A JP11095676 A JP 11095676A JP 9567699 A JP9567699 A JP 9567699A JP 2000289687 A JP2000289687 A JP 2000289687A
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cargo
panel body
cargo hold
panel
rail
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JP11095676A
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Hiroyasu Yoshida
泰康 吉田
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YOSHIDA ZOSEN KOGYO KK
Sumikin Transport Service Co Ltd
Original Assignee
YOSHIDA ZOSEN KOGYO KK
Sumikin Transport Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要に応じて貨物艙内の所定の高さ位置に貨
物を積載可能なパネル体を進出させたり、前記パネル体
を邪魔にならない場所に退避させたりすることが可能
で、そのための作業に手間がかかることもない貨物船を
提供すること。 【解決手段】 貨物艙6の左右の側壁9に所定の高さ位
置で相互に対向する横溝状の切り欠き部22を形成し、
両切り欠き部22に前後方向に延在する水平レール23
を設けるとともに、両側端部を切り欠き部22に挿入し
水平レール23間に跨がって前後方向に走行自在な複数
のパネル体25を相互に連結して設け、これらのパネル
体25を水平レール23上に固定した状態でその上に貨
物を積載できるように構成し、さらに、パネル体25を
重ね合わせて貨物艙6の前後方向の端壁の外方に格納し
うる格納台を水平レール23の端部と接続して設け、パ
ネル体25の不使用時には各パネル体25を格納台上に
移動させて格納するように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貨物船に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば上甲板及び第二甲板を備え
た二層甲板の貨物船においては、上甲板のハッチ開口部
にはコーミング及びハッチカバーが設けられるが、第二
甲板のハッチ開口部にはコーミングもハッチカバーも設
けられないのが通例である。そして、例えば小ロット
(1種類あたりの量が少ないこと)で多種類の貨物を貨
物艙に収容して運搬する場合には、第二甲板のハッチ開
口部を左右方向に跨ぐように、H鋼等からなる複数本の
梁を適宜間隔で架け渡すとともに、この梁の上に、梁と
直交方向に板を架け渡して、その上にも貨物を積載する
ようにしている。なお、大ロット(1種類あたりの量が
多いこと)で少種類の貨物を運搬する場合には貨物を内
底板に積載するだけでよいので、前記梁及び板は不要と
なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
にあっては、梁及び板を第二甲板のハッチ開口部に架け
渡す場合や、架け渡されている梁及び板を取り除く場合
には、クレーンで梁及び板を吊り上げて移動させなけれ
ばならず、その作業に多大な手間がかかるという問題が
あった。
【0004】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであって、必要に応じて貨物艙内の所定の高さ位
置に貨物を積載可能なパネル体を進出させたり、前記パ
ネル体を邪魔にならない場所に退避させたりすることが
可能で、そのための作業に手間がかかることもない貨物
船の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、船体の前後方向に延在する貨物艙を備
え、この貨物艙の左右の側壁が左右両舷の船側外板と別
体に設けられている貨物船において、貨物艙の左右の側
壁に所定の高さ位置で相互に対向する横溝状の切り欠き
部を形成し、両切り欠き部に前後方向に延在する水平レ
ールをそれぞれ設けるとともに、両側端部をそれぞれ切
り欠き部に挿入し両水平レール間に跨がって前後方向に
走行自在な複数のパネル体を相互に連結して設け、これ
らのパネル体を水平レール上に固定した状態でその上に
貨物を積載できるように構成し、さらに、パネル体を重
ね合わせて貨物艙の前後方向の端壁の外方に格納しうる
格納台を水平レールの端部と接続して設け、パネル体の
不使用時には各パネル体を格納台上に移動させて格納す
るように構成したものである。
【0006】また、前記構成において、貨物艙側壁の切
り欠き部をほぼ塞ぐ閉塞位置と、前記切り欠き部を開放
して水平レールに沿うパネル体の走行を可能とする開放
位置との間を移動自在な蓋体を備えてなるものである。
【0007】また、前記構成において、格納台に対応す
る位置の船体外板を、外方に向けて滑らかに膨出させて
なるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
貨物船を図面に基づいて説明する。図中、符号1は貨物
船の船体、2は左舷及び右舷の船側外板、3は船底外
板、4は上甲板、5は第二甲板、6は貨物艙、7はバラ
スト水タンク、8は内底板、9は貨物艙6の左右の側
壁、10は貨物艙6の前端壁、11は貨物艙6の後端
壁、12は船首バルバスを示している。また、CLは船
体1の中心線、LWLは満載喫水線を示している。
【0009】図1及び図2からわかるように、この貨物
船は、上甲板4と、満載喫水線LWLよりも僅かに上方
に位置する第二甲板(乾舷甲板)5とを備えた所謂「二
層甲板船」である。また、貨物艙6は船体1の前後方向
(すなわち長さ方向)に延在する直方体状に形成されて
おり、貨物艙6の左右の側壁9がそれぞれ左右両舷の船
側外板2の内側に別体に設けられた、所謂「二重船殻構
造」を有している。なお、第二甲板5の貨物艙6と対応
する部分には、平面視において貨物艙6とほぼ等しい形
状及び大きさを有する略長方形のハッチ開口部5aが形
成されている(図3参照)。また、詳細な図示は省略す
るが、上甲板4にも同様の大きさ及び形状のハッチ開口
部4aが形成されている。
【0010】側壁9は、図2に示すように第二甲板5か
ら上甲板4近傍までの上部側壁9aと、内底板8から第
二甲板5までの下部側壁9bとから構成されており、詳
細な図示及び説明は省略するが、上部側壁9aは着脱可
能な差し板式となっている。また、図1に示すように第
二甲板5の下側にあっては、貨物艙6の前端壁10より
も前方に甲板倉庫13が、後端壁11よりも後方に燃料
タンク14が、それぞれ設けられている。燃料タンク1
4の後方は機関室15となっている。
【0011】上甲板4のハッチ開口部4aにはハッチコ
ーミング16及びハッチカバー装置17が設けられてい
る。ハッチカバー装置17としては、この種の貨物船に
一般的に用いられている公知の装置が採用されている。
すなわち、ハッチカバー装置17はハッチコーミング1
6の上縁に設置された前後方向の水平レール18(図2
参照)上を走行ローラ19を介して走行自在な複数のパ
ネル体20を備え、これらのパネル体20を水平レール
18上に並べてハッチ開口部4aを閉鎖するハッチカバ
ーを形成する(図2参照)とともに、ハッチカバー開放
の際にはハッチコーミング16の前後両端部の外方に設
けられた格納台21上に各パネル体20を、略垂直に立
てて相互に重ね合わせた状態で格納する(図1参照)よ
うに構成されている。なお、本発明でハッチカバー装置
17の構成が特に限定されることはなく、公知の種々の
ハッチカバー装置を採用できるので、ここでは詳細な説
明を省略する。
【0012】貨物艙6の左右の側壁9(上部側壁9a)
には、所定の高さ位置で相互に対向する、横溝状の切り
欠き部22が形成されている(図2等参照)。すなわ
ち、左右の切り欠き部22は、第二甲板5から上方に所
定距離をおいた位置の上部側壁9aを、上下方向には所
定幅(例えば300〜600mm程度)で、前後方向には
貨物艙6の前端壁10から後端壁11に至る側壁9の全
長にわたって切り欠くことにより形成されている。ま
た、各切り欠き部22の下端縁に沿って、所定幅の水平
レール23が配設されている(図2,5,6等参照)。
この水平レール23は、図3に一点鎖線で示すように、
貨物艙6の左右両側において前端壁10近傍から後端壁
11近傍までの間に延設されている。符号24は水平レ
ール23を第二甲板5上に支持する支柱を示している。
【0013】そして、両側端部をそれぞれ左右の切り欠
き部22に挿入した複数のパネル体25が設けられてい
る。各パネル体25の両側面には回動自在な走行ローラ
26が装着されており、この走行ローラ26が水平レー
ル23上を転動することにより、各パネル体25が左右
両側の水平レール23間に跨がった状態で、水平レール
23に沿って船体1の前後方向に走行できるようになっ
ている。なお、水平レール23の上面には、走行ローラ
26が水平レール23から脱輪しないように案内するた
めのガイドレール27が設けられている。
【0014】図7及び図8に示すように、隣接するパネ
ル体25は連結杆28を介して相互に連結されている。
連結杆28はその両端部が枢支軸29,30を介してパ
ネル体25の側面に回動自在に枢支されている。図5に
示すように、枢支軸29は走行ローラ26や連結杆28
よりも外方に突き出しており、その先端部には回動自在
な釣り合いローラ31が装着されている。さらに、図8
に示すように、パネル体25相互の突き合わせ端部の側
面には、その一方に係合ピン32が、他方に係合プレー
ト33が突設されており、これらが係脱自在に係合する
ようになっている。
【0015】また、第二甲板5上にはパネル体25の格
納台34が設けられている。格納台34は、釣り合いロ
ーラ31と対応するように水平レール23よりも外方に
配設された左右一対の格納用レール部材35を備えてい
る。格納用レール部材35は上面で釣り合いローラ31
のレールを構成する縦板状の部材であって、図7等に示
すように、その貨物艙6側の一端部は端に向かって低く
なるように傾斜し、その他の部分は上面が略水平となる
形状に形成されている。左右の格納用レール部材35の
内側には、水平レール23の端部と連続する下向きの湾
曲レール36がそれぞれ設けられている。これにより、
パネル体25が格納台34に向かって移動すると、左右
の釣り合いローラ31が格納用レール部材35の一端側
からその上面に乗り上げ、転動しながら上面の傾斜に沿
って上昇してゆき、一方、左右の走行ローラ26は水平
レール23から湾曲レール36上に移行し、その湾曲に
沿って下降してゆくので、各パネル体25は格納台34
に近いものから順に走行ローラ26側が下になるように
起立してゆく。そして、図7に二点鎖線で示したよう
に、垂直状に立てて相互に重ね合わせた状態で格納台3
4上に格納されてゆく。
【0016】このような格納台34が、図1に示すよう
に貨物艙6の前後に対向状に設けられ、それぞれが相互
に連結された所定数のパネル体25を貨物艙6の前後方
向の端壁の外方に格納するようになっている。すなわ
ち、前側の格納台34は貨物艙6の前端壁10よりも前
方にパネル体25を格納し、一方、後ろ側の格納台34
は貨物艙6の後端壁11よりも後方にパネル体25を格
納するように構成されている。また、格納台34ごとに
先頭となるパネル体25は連結用ブラケット37(図7
参照)を介して環状の駆動用チェーン(不図示)に連結
されるとともに、この駆動用チェーンを介してパネル体
25を移動させるための、油圧モータ等の動力源(不図
示)と、この動力源により駆動されるチェーンホイール
(不図示)等が設けられている。そして、これらの構成
によって駆動用チェーンを正逆方向に循環移動させるこ
とにより、各パネル体25を前後方向に走行させて格納
台34上に格納したり、格納されたパネル体25を水平
レール23上に引き出したりすることができるようにな
っている。また、前後の格納台34からそれぞれ引き出
された一連のパネル体25は、それぞれの先頭のパネル
体25が水平レール23の中央部に設けられたストッパ
38(図7参照)で定められる停止位置に来たときに相
互に突き合わされ、この状態で第二甲板5のハッチ開口
部5aの上方を閉鎖して、貨物艙6内の空間を上下方向
に2分割するようになっている。
【0017】なお、パネル体25が起立しながら格納台
34に格納されてゆく際に、パネル体25の両側端部が
上部側壁9aと干渉することを防止するために、各切り
欠き部22の両端近傍には端に向かって幅が拡がる拡幅
部22a(図9参照)が形成されている。
【0018】また、前記の閉鎖状態における各走行ロー
ラ26の位置に対応させて、水平レール23にローラ落
とし込み用の孔部39(図5,図8等参照)が形成さ
れ、孔部39のそれぞれにレール片40が昇降可能に設
けられている。そして、このレール片40,ジャッキシ
リンダ41,及びガイド部材42からジャッキアップ装
置43が構成されており、ジャッキシリンダ41は、そ
の伸縮端41aを介して各レール片40の下面に接続さ
れ、同レール片40を、孔部39の両側に配設されたガ
イド部材42に沿って上下に駆動するようになってい
る。したがって、図5及び図8に示すようにレール片4
0がジャッキシリンダ41によって押し上げられた状態
では、レール片40の上面が水平レール23と面一にな
り、パネル体25に取り付けられた走行ローラ26が、
水平レール23からレール片40へ、またはレール片4
0から水平レール23へと、走行できるようになる。こ
れに対し、図8に二点鎖線で示したように、ジャッキシ
リンダ41によりレール片40がガイド部材42に沿っ
て引き下げられた状態では、レール片40上に位置して
いた走行ローラ26はレール片40とともに下降する。
これに伴い、パネル体25も下降して、各パネル体25
の両側縁部の下辺25aが水平レール23上に載置さ
れ、各パネル体25はそれ自体の重量により水平レール
23上に固定される(図2及び図7参照)。なお、この
実施形態では、各パネル体25は鋼板を用いて底面が開
口した浅い箱状に形成されており、水平レール23上に
各パネル体25を固定した状態において、パネル体25
の上面1m2 あたり最大約5トンの貨物を各パネル体2
5に積載できるように構成されている。
【0019】また、貨物艙6の左右の切り欠き部22に
は、蓋体45が設けられている。蓋体45は、上下方向
の幅が切り欠き部22の幅よりもやや狭く、前後方向の
長さが切り欠き部22の全長の半分弱という程度の寸法
に形成された板状の部材である。この蓋体45が2枚を
直列に並べた状態で、左右の切り欠き部22にそれぞれ
配設されている。各蓋体45は、複数の支持アーム46
により支持されている。支持アーム46はH形鋼を所定
長に切断して形成され、その一端側がヒンジ部47を介
して、第二甲板5に立設された支柱48に枢着されてい
る。また、支持アーム46の他端側はヒンジ部49を介
して蓋体45の背面に枢着されている。これにより、各
支持アーム46は水平方向に約90°の範囲で揺動する
ようになっている。符号50は、蓋体45の開閉駆動機
構を示している。開閉駆動機構50は、油圧モータ等の
動力源を備えたウインチ51と、このウインチ51及び
複数の固定プーリ52に掛け回された環状のワイヤロー
プ53とを有し、ワイヤロープ53はその一か所でブラ
ケット54を介して支持アーム46の1本に連結されて
いる。
【0020】以上のような支持アーム46及び開閉駆動
機構50により、以下のような動作が行われる。すなわ
ち、各パネル体25を格納台34に格納した状態におい
て、ウインチ51によりワイヤロープ53を図11及び
図12の矢印aの向きに循環移動させると、支持アーム
46が船体1の幅方向に平行となるように揺動し、蓋体
45はその前面が側壁9と面一になる閉塞位置まで進出
する(図11に実線で示した状態)。この閉塞位置で
は、図6に示すように、蓋体45により切り欠き部22
がほぼ塞がれる。(もちろん、この状態では水平レール
23に沿うパネル体25の走行は不可能である。) 一方、ウインチ51を前記とは逆に回転させてワイヤロ
ープ53を図11及び図12の矢印bの向きに循環移動
させると、支持アーム46が船体1の前後方向に平行と
なるように揺動し、蓋体45は前記閉塞位置よりも外方
の開放位置まで退避する(図11に二点鎖線で示した状
態)。この開放位置では切り欠き部22が開放され、図
5に示すように水平レール23に沿うパネル体25の走
行が可能となる。
【0021】なお、前記の開閉駆動機構50は各蓋体4
5ごとに設けられている。また、図10からわかるよう
に、閉塞位置にある各蓋体45が開放位置まで揺動する
際、前後2枚の蓋体45が相互に干渉するのを防ぐため
に、前側の蓋体45は閉塞位置から前方外側に揺動する
のに対し、後ろ側の蓋体45は閉塞位置から後方外側に
揺動するように構成されている。
【0022】符号55は、膨出部を示している。膨出部
55は、前側の格納台34(特に左右の格納用レール部
材35の前端部)を避けるように、それに対応する位置
の船体1の外板を外方に向けて滑らかな曲面状に膨出さ
せてなるものである。この膨出部55の位置及び形状
を、図13及び図15に基づいて詳しく説明する。な
お、図中に二点鎖線(符号56)で示したのは、従来の
貨物船の船形である。先ず、前後方向には、膨出部55
は船側外板2(左舷側と右舷側とが平行な部分)の前端
よりも船首寄りの外板に形成されており、且つ、その大
部分は貨物艙6の前端壁10よりも前方に位置してい
る。また、図14からわかるように、上下方向には、膨
出部55は格納台34が設けられている第二甲板5近傍
の高さ位置で最も大きく膨出しており、その下方では断
面視略S字状に湾曲しつつ、速やかに従来の船形56と
合流している。(つまり、膨出部55は第二甲板よりも
下方には余り延びていない。)一方、第二甲板5近傍よ
りも上方では、膨出部55は上甲板4の高さ位置まで直
線状に延び、上甲板4の外端縁において従来の船形56
と合流している。(したがって、上甲板4の外形は従来
の貨物船と同様である。)
【0023】また、図15は、貨物を満載して最大速力
で航行した場合の水面57の状態を示している。このよ
うに、水面57には船首部近傍に盛り上がる部分57a
が生じるとともに、それに後続して、停泊時における水
面よりも低くなる部分57bが生じるが、膨出部55
は、前記水面が低くなる部分57bに対応するように設
けられている。
【0024】この実施形態の貨物船は以上のように構成
されているので、以下のように動作する。すなわち、例
えば小ロットで多種類の貨物を運搬するような場合に
は、前記駆動用チェーンにより、前後の格納台34のい
ずれか一方又は両方のパネル体25を貨物艙6の内側に
向かって引っ張ると、格納台34に垂直状で格納されて
いたパネル体25は順次水平状に倒されながら水平レー
ル23上に引き出されてゆく。そして、パネル体25を
貨物艙6内の所定位置まで進出させたのち、ジャッキア
ップ装置43のレール片40を下降させると、パネル体
25が水平レール23上に固定され、そのパネル体25
の上にも貨物を積載できる状態となる。よって、内底板
8のみに貨物を積載する場合に比べて貨物を積載可能な
床部分の面積が増えることになるため、各種類の貨物の
積載場所を別々に確保することができて、異種類の貨物
が混ざり合うのを防ぐことができる。また、例えば大ロ
ットで少種類の貨物を運搬するときのように、パネル体
25に貨物を積載する必要がない場合には、ジャッキア
ップ装置43のレール片40を上昇させてパネル体25
を水平レール23から浮き上がらせた状態で、駆動用チ
ェーンにより格納台34に向かって移動させることで、
パネル体25を貨物艙6外に退避させて、格納台34に
格納することができる。そして、以上においてパネル体
25の進出や退避は、パネル体25を水平レール23沿
いに走行させることにより行えるので、貨物を積載する
ための梁や板をクレーンで吊り上げて移動させていた従
来に比べて、作業の手間は大幅に軽減される。また、格
納台34はパネル体25を貨物艙6の前端壁10,後端
壁11の外方に格納するので、格納されているパネル体
25が貨物艙6内部の空間を占有することはなく、貨物
を収容するときに邪魔になることがない。
【0025】また、パネル体25を格納台34に格納し
た状態で貨物艙6に貨物を収容した場合、とりわけ粉粒
体状の貨物をバラ積みした場合等には、側壁9の切り欠
き部22が開口していると、そこに貨物が入り込んでし
まい、後で清掃するのに手間がかかるという問題が生じ
るおそれがある。これに対し、この貨物船では、パネル
体25を格納台34に格納した場合には蓋体45により
切り欠き部22をほぼ塞ぐようにしたので、切り欠き部
22内に貨物が入り込むのを防止できる。
【0026】さらに、船体1の外板に膨出部55を設け
たことにより、以下の効果が奏される。すなわち、格納
台34は左右方向に少なくともパネル体25の長さより
も広い幅を有しているために、船首側や船尾側で船体の
幅が狭くなっている場所には設けることができず、ある
程度幅が広くなった場所に設けざるを得ない。したがっ
て、従来の船形のままで格納台34を設ける場合には、
格納台34の設置スペースを確保するために、貨物艙6
の前端壁10(後端壁11)を船体中央部寄りに移動さ
せる必要があり、そのため貨物艙6の長さが短くなっ
て、その容積が減少するという問題が生じることにな
る。それに対し、この実施形態では図13から明らかな
ように、膨出部55を設けたことにより、その部分にお
いて第二甲板5の幅が広がっているため、従来の船形で
は幅が狭くて設置できなかった船首寄りの位置に格納台
34を設置することが可能となっている。そして、この
ため貨物艙6の前端壁10を船体中央部寄りに移動させ
る必要が無くなり、貨物艙6の長さ及び容積を確保する
ことが可能となっている。
【0027】また、膨出部55は船体1の全体から見れ
ば局所的なものであるため、それを設けたことによる航
行時の剰余抵抗の増加は僅かである。特にこの実施形態
では、前記のように満載状態における最大速力での航行
時に膨出部55が水没しないように構成されているの
で、膨出部55を有しない船形と比べても、剰余抵抗の
増加はほとんど無い。さらに、波浪時には膨出部55が
波を受けることも有りうるが、膨出部55は滑らかな曲
面状に膨出しているため、衝突した波を各方向に均等に
はね返し、波の衝撃を平均的に分散させる。したがっ
て、砕波作用が滑らかとなり、波による船体1の揺れが
少なくなる。また、同様の理由から、膨出部55に衝突
した波による船速への悪影響も、極めて僅かとなる。
【0028】なお、本発明が以上の実施形態によって限
定されないことは言うまでもない。例えば、前記では貨
物艙6の前後に格納台34を設けたが、格納台34は貨
物艙6の前方のみ又は後方のみに設けられていてもよ
い。また、前記では水平レール23を貨物艙6の全長に
わたって設けたが、水平レール23を貨物艙6の前半部
又は後半部のみに設け、貨物艙6内の空間は、水平レー
ル23が設けられた区間のみパネル体25によって上下
に仕切ることができるように構成してもよい。また、前
記ではレール片40を下降させてパネル体25をその自
重により水平レール23に固定したが、フック及びピン
等の相互に係脱可能な固定具をパネル体25側と水平レ
ール23側とに設け、その固定具によりパネル体25を
水平レール23に固定するように構成してもよい。
【0029】また、パネル体25を水平レール23に沿
って走行させるための構成や、パネル体25を格納する
格納台34の構成も前記実施形態に限られず任意であ
り、例えば上甲板のハッチコーミングに設けられる公知
のハッチカバー装置における、パネル体の走行機構及び
格納台に係る種々の構成を採用することができる。
【0030】また、前記では切り欠き部22の蓋体45
を横方向に揺動する支持アーム46により支持したが、
切り欠き部22を塞ぐ閉塞位置と、切り欠き部22を開
放する開放位置との間を移動することさえできれば、蓋
体45の開閉・支持構造は任意であり、例えば縦方向に
揺動する支持アームに蓋体45を取り付け、閉塞位置か
ら外向きにはね上げるようにして開放位置に移動させる
ことも考えられる。また、切り欠き部22内に船体1の
幅方向に延びる蓋体移動用のレールを設け、このレール
に沿って蓋体45を閉塞位置から開放位置まで移動させ
るような構成も考えられる。
【0031】さらに、前記では前側の格納台34と対応
する膨出部55を設けたが、後ろ側の格納台34と対応
する膨出部を設けた場合や、前後の格納台34の両方と
もに対応させて膨出部を設けた場合にも、貨物艙6の容
積を可及的に大きくするという効果は奏される。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パネル体を貨物艙内の所定の高さ位置に進出させて、そ
の上に貨物を積載したり、前記パネル体を貨物艙外に退
避させて格納したりできるので、例えば小ロットで多種
類の貨物を運搬する場合にも大ロットで少種類の貨物を
運搬する場合にも好適に対応できる貨物船が得られ、し
かも前記パネル体は水平レール上を走行自在であるた
め、パネル体を進退させる作業に手間がかかることもな
い。また、パネル体は重ね合わされて貨物艙の前後方向
の端壁の外方に格納されるので、格納状態にあるパネル
体が貨物を収容するときに邪魔になることはない。
【0033】また、パネル体を格納台に格納した状態に
おいて、貨物艙側壁の切り欠き部を蓋体によってほぼ塞
ぐことができるので、切り欠き部内に貨物が入り込むの
を防止できる。
【0034】さらに、船体外板に膨出部を設けることに
より、パネル体の格納台をできるだけ船首寄り又は船尾
寄りの位置に設けることが可能となる。そして、これに
より貨物艙の前後方向の端壁を船体中央部寄りに移動さ
せる必要をなくして、貨物艙の長さ及び容積を確保する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る貨物船の側面図であ
る。
【図2】貨物船の中央部断面図である。
【図3】貨物船の第二甲板の高さにおける平面形状を示
す説明図である。
【図4】貨物船の内底板の高さにおける平面形状を示す
説明図である。
【図5】切り欠き部,水平レール,パネル体,蓋体等の
要部を示す拡大断面図である。
【図6】蓋体を閉塞位置に移動させた状態を示す、図5
と同様の切断面における要部拡大断面図である。
【図7】水平レール,パネル体,及び格納台を示す概略
側面図である。
【図8】水平レール及びパネル体の要部を示す一部断面
を含む拡大側面図である。
【図9】切り欠き部の端部形状を示す側面説明図であ
る。
【図10】蓋体及びその開閉駆動機構を示す平面説明図
である。
【図11】図10の要部を拡大して示す一部断面を含む
平面図である。
【図12】図11のA−A矢視における一部断面を含む
側面図である。
【図13】膨出部を説明する、第二甲板の高さにおける
平面説明図である。
【図14】図13のB−B矢視における断面説明図であ
る。
【図15】航行時における水面の状態を説明する側面説
明図である。
【符号の説明】
1 船体 2 船側外板 6 貨物艙 9 側壁 10 前端壁 11 後端壁 22 切り欠き部 23 水平レール 25 パネル体 34 格納台 45 蓋体 55 膨出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の前後方向に延在する貨物艙を備
    え、この貨物艙の左右の側壁が左右両舷の船側外板と別
    体に設けられている貨物船において、 貨物艙の左右の側壁に所定の高さ位置で相互に対向する
    横溝状の切り欠き部を形成し、両切り欠き部に前後方向
    に延在する水平レールをそれぞれ設けるとともに、両側
    端部をそれぞれ切り欠き部に挿入し両水平レール間に跨
    がって前後方向に走行自在な複数のパネル体を相互に連
    結して設け、これらのパネル体を水平レール上に固定し
    た状態でその上に貨物を積載できるように構成し、さら
    に、パネル体を重ね合わせて貨物艙の前後方向の端壁の
    外方に格納しうる格納台を水平レールの端部と接続して
    設け、パネル体の不使用時には各パネル体を格納台上に
    移動させて格納するように構成したことを特徴とする貨
    物船。
  2. 【請求項2】 貨物艙側壁の切り欠き部をほぼ塞ぐ閉塞
    位置と、前記切り欠き部を開放して水平レールに沿うパ
    ネル体の走行を可能とする開放位置との間を移動自在な
    蓋体を備えてなる請求項1に記載の貨物船。
  3. 【請求項3】 格納台に対応する位置の船体外板を、外
    方に向けて滑らかに膨出させてなる請求項1又は2に記
    載の貨物船。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101454388B1 (ko) 2013-01-04 2014-10-23 삼성중공업 주식회사 컨테이너 선박
JP2016132450A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 山中造船株式会社 貨物船における船体構造

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KR101454388B1 (ko) 2013-01-04 2014-10-23 삼성중공업 주식회사 컨테이너 선박
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