JP2000290286A - 有機フッ素基と反応性官能基を有する多面体有機ケイ素化合物とその製造方法、およびその成膜材料と形成された膜 - Google Patents
有機フッ素基と反応性官能基を有する多面体有機ケイ素化合物とその製造方法、およびその成膜材料と形成された膜Info
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Abstract
に優れた高硬度の撥水・撥油性の膜を形成することがで
き、有機溶媒に可溶で安定な有機フッ素基と反応性官能
基を有する多面体有機ケイ素化合物。 【解決手段】一般式(I)または(II)で示され、ペルフル
オロアルキル基と反応性官能基を有し、多面体構造を有
することを特徴とする有機ケイ素化合物。 [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-(CH2)b-SiO1.5]z ・・・(I) [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-X2-(CH2)b-SiO1.5]z・・・(II) (式中、Rfは炭素数1〜16のペルフルオロアルキル
基、Rは反応性官能基、X1,X2は2価結合基、aは1
〜10の整数、bは0〜10の整数、mおよびzは1〜
19の整数であってm+zが4〜20の整数)。
Description
フルオロアルキル基)と反応性官能基を有するカゴ型多
面体構造の有機ケイ素化合物とその製造方法、およびこ
の多面体有機ケイ素化合物からなる成膜材料、形成され
た膜に関する。本発明の多面体有機ケイ素化合物は、乾
式成膜法と湿式成膜法のどちらも適用可能な成膜材料と
して有用であり、誘電率および屈折率が低く、撥水撥油
性を示し、バターニングが可能で、耐熱性および耐火性
に優れた高硬度の膜を形成することができる。
合のケイ素に有機基が結合したポリマーであり、優れた
耐熱性や耐寒性などの温度特性、および撥水性などの界
面特性を有し、シリコーン樹脂、ゴム、油などの形態で
従来から広い分野で使用されている。このオルガノポリ
シロキサンの構造単位には1官能性から4官能性までの
4種類の構造単位があり、この構造単位に応じて鎖状構
造、環状構造、カゴ状構造や三次元網目構造の化合物が
形成される。このなかで、カゴ状構造物は主に3官能性
基(RSiO3/2)の構造単位からなる化合物であり、(ポ
リ)シルセスキオキサン(silsesquioxane)と呼ばれてい
る。この化合物は通常の単一化合物の重合体とは異なっ
た性質を有しているので、新たな用途を含めた幅広い利
用が期待されている。
能型シランモノマーの加水分解と脱水縮合によって得ら
れるが、これを成膜材料として使用する場合、加水分解
後も残留するアルキル基の組成を変化させたり、また
は、このアルキル基に各種の置換基を導入することによ
って膜の特性を変化させることが可能であり、4官能型
シランモノマーから得られる無機質のシリカ膜よりも広
い範囲に利用できる可能性がある。例えば、アルキル基
にフッ素基を導入することにより有機フッ素基に固有の
撥水・撥油性を有する膜を得ることができる。
有した3官能型シランモノマーから従来の方法で合成さ
れた成膜材料は高分子体が得られないために膜の硬度が
低く実用に耐えない。また、水分に対する安定牲が低
く、保存中に変性または析出等を生じるなどの難点があ
った。また、その重合体を成膜材料として利用すること
は行われていない。
体有機ケイ素化合物(シルセスキオキサン)およびその製
造方法を提供するものである。すなわち、本発明によれ
ば、ペルフルオロアルキル基を含有した3官能型シラン
モノマーを重合体原料として用いることができ、しかも
膜の硬度が大きく成膜性および基材との密着性に優れ、
撥水撥油性を有する膜を形成することができ、かつ溶液
状態で安定に保存できる多面体有機ケイ素化合物が提供
される。
有機ケイ素化合物に関するものである。 (1)一般式(I)または(II)で示され、ペルフルオロア
ルキル基と反応性官能基を有し、多面体構造を有するこ
とを特徴とする有機ケイ素化合物。 [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-(CH2)b-SiO1.5]z ・・・(I) [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-X2-(CH2)b-SiO1.5]z・・・(II) (式中、Rfは炭素数1〜16のペルフルオロアルキル
基、Rは反応性官能基、X1およびX2は2価結合基、a
は1〜10の整数、bは0〜10の整数、mおよびzは
1〜19の整数であってm+zが4〜20の整数)。
の態様を含む。 (2)上記一般式(I)において、結合基X1が-CH2-、
-O-、-N(R)-、-S-、-SO2N(R)-、-CO2-、また
は-CON(R’)- (Rは反応性官能基、R'は水素また
は炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基)で
ある上記(1)の多面体有機ケイ素化合物。 (3)上記一般式(I)において、反応性官能基Rがビニ
ル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アミノ
基、メルカプト基、イソシアネート基、または水素であ
る上記(1)または(2)に記載の多面体有機ケイ素化合物。 (4)上記一般式(I)において、ペルフルオロアルキル
基の炭素数が1〜8であり、結合基X1が-CH2-,-CO
NH-または-SO2N(C3H7)-であって、a=1〜5で
ある上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多面体有機ケイ素
化合物。
の態様を含む。 (5)上記一般式(II)において、ペルフルオロアルキル
基の炭素数が1〜8であり、結合基X1が-CH2-,-CO
NH-または-SO2N(C3H7)-、a=1〜5、反応性官
能基RがH-、CH2(O)CH-、CH2C(CH3)COO
-、CH2CHCOO-、CH2CH-またはNH2-、結合
基X2が-CH2O-、-CH2-または-C3H6-、b=0〜
5である上記(1)に記載の多面体有機ケイ素化合物。
造する以下の製造方法に関する。 (6)一般式(III)および(IV)、または一般式(III)およ
び(V)で示される2種のケイ素化合物を、溶媒中、塩基
性化合物を触媒として加水分解および縮合することによ
り上記一般式(I)または(II)の化合物を製造することを
特徴とする多面体有機ケイ素化合物の製造方法 Rf-X1-(CH2)a-Si(Y)3 ・・・(III) R-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(IV) R--X2-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(V) (式中、Yは炭素数1〜5のアルコキシ基または塩素で
あり、Rf,X1,X2,a,bは上記に同じ)。 (7)塩基性化合物が金属水酸化物、アミン化合物また
は四級アンモニウム塩水酸化物である上記(6)の製造方
法。 (8)塩基性化合物の使用量が、一般式(III),(IV),(V)
の化合物おのおの1molに対して1.0×10-5〜2mol
であり、かつ1〜20molの水を加える上記(6)または
(7)に記載の製造方法。 (9)加水分解および縮合反応を10〜150℃の温度
下で行う上記(6),(7)または(8)に記載の製造方法。
らなる以下の材料ないし各種の膜に関する。 (10)上記(1)〜(5)のいずれかの多面体有機ケイ素化
合物からなる、または、この多面体有機ケイ素化合物を
溶媒に溶解してなる成膜材料。 (11) 上記(1)〜(5)のいずれかの多面体有機ケイ素
化合物からなる低誘電率膜、低反射膜、撥水・撥油膜お
よび/またはパターニング用膜。 (12) 上記(1)〜(5)のいずれかの多面体有機ケイ素
化合物からなる架橋剤材料、重合体材料またはレジスト
材料。
具体的に説明する。(A)多面体有機ケイ素化合物 本発明の有機ケイ素化合物は、以下の一般式(I)または
(II)で示される化合物であり、ペルフルオロアルキル基
と反応性官能基を有する多面体構造の化合物である。 [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-(CH2)b-SiO1.5]z ・・・(I) [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-X2-(CH2)b-SiO1.5]z・・・(II) (式中、Rfは炭素数1〜16のペルフルオロアルキル
基、Rは反応性官能基、X1およびX2は2価結合基、a
は1〜10の整数、bは0〜10の整数、mおよびzは
1〜19の整数であってm+zが4〜20の整数)
1,X2は、例えば-CH2-、-O-、-CH2O-、-N(R)
-、-S-、-SO2N(R)-、-CO2-、または-CON
(R’)- (ここでRは反応性官能基、R'は水素または
炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基)など
である。また、反応性官能基Rは、例えばビニル基、ア
クリル基、メタクリル基、エポキシ基、アミノ基、メル
カプト基、イソシアネート基、水素などである。
は、上記一般式(I)(II)において、ペルフルオロアルキ
ル基の炭素数が1〜8であり、結合基X1が-CH2-,-C
ONH-または-SO2N(C3H7)-であってa=1〜5で
あり、またさらに、反応性官能基RがH-、CH2(O)C
H-、CH2CHCOO−、CH2C(CH3)COO-、C
H2CH-またはNH2-であり、結合基X2が-CH2O-、
-CH2-または-C3H6-であってb=0〜5の化合物な
どである。
して以下の化合物が挙げられる。 (1) [C4F9-SO2N(C3H7)-(CH2)3SiO1.5]9 [CH2(O)CHCH2O-
(CH2)3-SiO1.5]1 (2) [CF3-CH2-CH2SiO1.5]7 [CH2C(CH3)COO(CH2)3-SiO
1.5]1 (3) [C8F17-CH2-CH2SiO1.5]6 [CH2CH-SiO1.5]2 (4) [CF3-CH2-CH2SiO1.5]8 [NH2-C3H6-SiO1.5]8 (5) [C8F17-SO2N(C3H7)-(CH2)3SiO1.5]1 [CH2CH-Si
O1.5]11 (6) [CF3CF2-CH2-CH2SiO1.5]9 [H-SiO1.5]3 (7) [C7F15CONH(CH2)3SiO1.5]11[CH2CH-SiO1.5]1 (8) [C7F15CO2(CH2)3SiO1.5]8[CH2(O)CHCH2O(CH2)3SiO
1.5]2
性官能基を有し、いわゆる反応性のモノマーとして利用
することができ、このような官能基を分子中に持たせる
ことによって高分子化が可能である。従って、上記一般
式(I)(II)の有機ケイ素化合物を重合して得られるポリ
マーは成膜性に優れており、しかも膜強度が大きい。ま
た、本発明の化合物はこの反応性官能基を利用して他の
化合物と共重合させることによって多様な化合物を得る
ことがきるので様々な用途への応用が可能である。しか
も、この官能基の導入量は原料の配合比によって任意に
調整できるので、架橋剤的な使用も可能になる。さら
に、多面体構造(カゴ型構造)を維持したままで高分子化
することができるので、カゴ型構造体の特性を維持した
ままその性能を向上することができる。
各種の成膜材料として有用である。この化合物は有機溶
媒に対する溶解性に優れているので、溶夜の状態で用い
ることができ、スピンコート、浸漬、あるいはスプレー
など各種の湿式成膜法に容易に利用できる。さらに、固
体状態で真空蒸着による乾式成膜法にも利用することが
できる。
された膜は、多面体構造の周囲に存在するペルフルオロ
アルキル基によって優れた撥水性・撥油性を有する。し
かも、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂
とは異なり、分子骨格が水素結合の可能なシロキサン結
合(-Si-O-Si-)によって形成されるため、この膜は各種
基材との密着牲に優れている。
高い硬度と優れた耐熱性および耐火性をも有する。従っ
て、これまでに無い優れた密着性と高硬度および耐熱性
を備えた撥水・撥油膜を形成することができる。この撥
水・撥油性の膜は、例えばガラスや繊維などのコーティ
ング剤などの用途に有用である。
と誘電率が低いので、低反射膜および低誘電率膜として
も有用である。低反射膜は、例えば、TV ブラウン管
や各種ディスプレイ装置(CRT、液晶、EL、プラズ
マ等)の表面に画質向上の表面処理として施すことがで
きる。低誘電率膜は、例えば、半導体素子の層間絶縁膜
などに有用である。
ら形成される膜は、一定温度で気化するので、レーザ等
の熱によるパターニングにも適しており、精密に(高い
解像度で)パターニングすることができる。この膜は有
機溶媒に溶解することができるので、パターニングした
後に必要に応じてエッチングにより除去することもでさ
る。従って、例えば、半導体素子の微細加工などのレジ
ストとして使用することができる。
化合物は、以下の一般式(III)および(IV)で示される2
種の3官能型ケイ素化合物、あるいは一般式(III)およ
び(V)で示される2種の3官能型ケイ素化合物を、溶媒
中で塩基性化合物を触媒として加水分解および縮合する
ことにより製造することができる。 Rf-X1-(CH2)a-Si(Y)3 ・・・(III) R-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(IV) R-X2-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(V) ここで、式中、Yは炭素数1〜5のアルコキシ基または
塩素、好ましくはメトキシ基、エトキシ基または塩素で
あり、Rf,X1,X2,a,bは既に示したとおりである。
化合物、または上記(III)と(V)の2種の3官能型ケイ素
化合物を、溶媒中で塩基性化合物を触媒として加水分解
し縮合することにより、Siに結合するアルコキシ基ま
たは塩素が離脱して酸素と置換し、1つのケイ素に対し
て3/2の酸素が配位した-SiO1.5基を有するシルセ
スキオキサンとなり、一般式(I)または(II)の多面体構
造の有機ケイ素化合物となる。
合することが知られているが、一般にぺルフルオロアル
キル基を有するシラン化合物は加水分解と縮合が進んで
重合度が増加するにつれて有機溶媒への溶解度が極端に
低下する。このため、従来法ではアルキル基が十分に置
換せず、シラン化合物に比べて加水分解と縮合反応の進
行が遅く、多面体構造になるまで縮合を十分に進行させ
ることが難しい。
性化合物を触媒として用いることにより、好ましくは、
O,N,FおよびClから選ばれた少なくとも1種の元素
を含有する有機溶媒を用いると共に水および塩基性化合
物の存在下に加水分解と縮合反応を進行させることによ
り、3官能型ケイ素化合物を原料として従来法では困難
であったベルフルオロアルキル基を有する多面体構造を
持つポリシロキサン化合物の合成を可能とした。
は、水酸化物ないしアミンの1種または2種以上を用い
ることができる。水酸化物は金属水酸化物、水酸化アン
モニウムあるいは第四級アンモニウム水酸化物のいずれ
でもよい。アミンは第三級アミンが好ましい。塩基性化
合物の具体例としては、KOH、NaOH、LiOHな
どのアルカリ金属水酸化物、Ca(OH)2、Ba(OH)2
などのアルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム
(アンモニアガスでもよい)、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ピリジン、ルチジンなどのアミン、水酸
化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアン
モニウムなどの第四級アンモニウム水酸化物が挙げられ
る。なお、シラン化合物の加水分解触媒として、従来は
一般に酸(塩酸、硝酸などの鉱酸)が使用されてきたが、
酸触媒を使用した場合には反応が部分的にしか進行せ
ず、ペルフルオロアルキル基を有する多面体有機ケイ素
化合物を得ることはできない。
V),(V)に示す原料モノマーおのおの1molに対して1.0
×10-5〜2mol、好ましくは1×10-3〜1molが適当
であり、かつ水の量は1〜20mol、好ましくは1.5〜
6molが適当である。塩基性化合物の量が多すぎると多
面体構造が得られなかったり、ゲル化を生ずることがあ
る。また、少なすぎると反応が十分に進行せず、未反応
物の割合が多くなる。水は原料モノマーの加水分解に必
要である。原料モノマー1molの加水分解には3molの水
が必要であるが、水が1molより少ないと、加水分解と
縮合が十分に進行しない。一方、水が多すぎると原料モ
ノマーと溶媒が相分離を起こし、目的とする化合物を形
成しない。
た少なくとも1種の元素を含有する有機溶媒が好まし
い。この溶媒は原料モノマーと生成ポリマーのどちらも
良好に溶解するものが使用される。このような溶媒とし
てはアルコール類、ケトン類、エーテル類、フッ素化お
よび/もしくは塩素化炭化水素類、アミン類、アミド類
などを用いることができる。なお、アミン系溶媒は触媒
および溶媒の両方として機能しうる。溶媒は2種以上の
混合溶媒としてもよい。
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、イソホ
ロン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、トリクロロトリフルオロエタン、トリクロロエタ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど、およびこれ
らの混合溶媒が挙げられる。
モノマーのシラン化合物を上記の有機溶媒に溶解させ、
得られた溶液に、塩基性化合物の水溶液を滴下するか、
塩基性化合物と水を一緒または別々に滴下または添加す
ることにより行われる。ただし、反応方法はこれに限ら
ない。
り、収率を高めるには50〜120℃が好ましい。反応
時間は加水分解と縮合反応が可及的に完結する時間が適
当であり、これは反応温度によっても異なるが、通常は
1〜72時間程度である。生成物は有機溶媒と水からな
る媒質に溶解した状態で得られる。この生成物を反応液
から単離するには、例えば、有機溶媒と水を留去し、残
渣を適当な方法(例えば抽出、再沈殿、蒸留、クロマト
グラフィー)により精製すればよい。または、反応液を
そのまま、例えば単に不溶物を濾過しただけで、成膜材
料として使用することができる。また、反応液から水と
触媒の塩基牲化合物を適当な方法(例えば、留去、抽
出、水洗等)で除去し、生成物が有機溶媒に溶解した溶
液にしてもよい。この溶液状態で長期間保存し、成膜材
料として使用することができる。
MRおよびGPCを用いて分析すると、29Si-NMR
測定では1つのケイ素原子に対してシロキサン結合(Si-
O-Si結合)を3つ持つ、R-Si(O-Si-)3骨格に帰属
する単一ピークのみが得られる。また、GPCでは各化
合物の重合度(一定のm、z値)を示すピークが得られ
た。これらの結果から、上記シロキサン化合物はカゴ型
多面体構造を有することがわかる。なお、この多面体シ
ロキサン化合物のm、z値、すなわち重合度は主として
3官能型ケイ素化合物の配合に依存する。
具体的に説明する。
iO1.5]1 の合成 磁気攪拌装置、温度計、滴下ロートを備えた500cm3
三つ口フラスコに、C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3S
iCl3:51.6g、およびCH2(O)CHCH2O(CH
2)3Si(OCH3)3:2.6g、および溶媒のアセトン2
50gを入れ、50℃に保持しながら、これに1N−N
aOH水溶液18.3gを滴下した。滴下終了後、15時
間攪拌して加水分解および縮合反応を完結させた。次い
で反応液を減圧下に置いて溶媒および低沸点物を留去し
白色紛を得た(収量79%)。この白色粉をさらに再沈殿
によって精製した。
分布を測定(shodex KF801+802カラム使用,溶離液:テトラヒト゛ロフ
ラン0.75cm3/min)したところ16.26minに一本のピーク
が得られた。このピークの溶出時間をポリスチレン換算
して分子量を概算したところ上記化合物の分子量に相当
した。また、この化合物の元素分析結果、IRスペクト
ル(特徴的ピークのみ、以下同じ)、および、29Si−N
MRスペクトル(標準物質:TMS,溶媒:アセトン,以下同
じ)は各々次のとおりであった。なお、29Si−NMR
スペクトルでは強い一本のピークが得られ、そのピ−ク
位置は3官能性シロキサンのピークと一致した。これら
のことにより、得られた化合物は[C4F9SO2N(C3H7)(CH2)
3SiO1.5]9 [CH2(O)CHCH2O(CH2)3SiO1.5]1と同定され
た。
た(TG-8110:RIGAKU製を用いたTG-DTA測定)。この測定に
おいて、空気中で室温から10℃/minで昇温を行い、3
00℃までの重量減少は5%以下と安定な熱特性を示
し、さらに昇温を続けると300℃以下で吸熱と共に急
激な重量減少を示した。450℃まで加熱した後の残留
物は5%以下と殆どが揮発していた。また、測定後のア
ルミパンは試料を入れる前と外観上変化は見られず、残
留物および着色等は認められなかった。
合成 実施例1と同様の反応装置を用い、CF3CH2CH2S
i(OCH3)3:21.8g、CH2C(CH3)COO(CH
2)3Si(OCH3)3:3.5g、および溶媒のアセトン2
5gを入れ、30℃に保持しながら、これに0.1N−K
OHを3.1g滴下した。滴下終了後、24時間攪拌して
加水分解および縮合反応を完結きせた。次いで反応液を
減圧下に置いて低沸点物を留去し白色粉を得た(収量7
0%)。この白色粉をさらに再沈殿によって精製した。
この精製物について実施例1と同様にGPCによる分子
量分布を測定したところ一本のピークが得られた。この
ピークの溶出時間をポリスチレン換算して分子量を概算
したところ上記化合物の分子量に相当した。また、この
化合物の分析結果、IRスペクトル、29Si−NMRス
ペクトルは各々次のとおりであった。なお、29Si−N
MRスペクトルでは強い一本のピークが得られ、そのピ
ーク位置は3官能牲シロキサンのピークと一致した。こ
れらのことにより、得られた化合物は [CF3CH2CH2SiO
1.5]7 [CH2C(CH3)COO(CH2)3SiO1.5]1と同定された。
Si(OCH3)3:28.4g、CH2CHSi(OCH3)
3 :2.5g、および溶媒のトリクロロトリフルオロエタ
ン300gを入れ、30℃に保持しながら、これに10
%テトラヒドロアンモニウムヒドロキシド−メタノール
溶液5.2gおよび水4gを滴下した。滴下終了後、2
4時間攪拌し加水分解および縮合反応を完結させた。次
いで反応液を減圧下に置いて溶媒および低沸点物を留去
し白色粉を得た(収量72%)。この白色紛をさらに再沈
殿によって精製した。この精製物について、実施例1と
同様にGPCによる分子量分布を測定し、ピークの溶出
時間をポリスチレン換算して分子量を概算したところ上
記化合物の分子量に相当した。また、この化合物の元素
分析結果、IRスペクトル、および29Si−NMRスペ
クトルは各々次のとおりであった。なお、29Si−NM
Rスペクトルでは強い一本のピークが得られ、そのピー
ク位置は3官能性シロキサンのピークと一致した。これ
らのことから、得られた化合物は[C8F17CH2CH2SiO1.5]6
[CH2CHSiO1.5]2と同定された。
i(OCH3)3:10.9g、H2NC3H6Si(OC2H5)
3:11.1g、溶媒の1,4ジオキサン154gを入
れ、90℃に保持しながら、これに1N-KOHを8.5
g滴下した。滴下終了後、6時間攪拌して加水分解およ
び縮合反応を完結させた。次いで反応液を減圧下に置き
溶媒と低沸点物を留去し白色粉を得た(収量55%)。こ
の白色粉をさらに再沈殿によって精製した。この精製物
について、実施例1と同様にGPCによる分子量分布を
測定し、ピークの溶出時間をポリスチレン換算して分子
量を概算したところ上記化合物の分子量に相当した。ま
た、この化合物の元素分析結果、IRスペクトル、およ
び、29Si−NMRスペクトルは各々次のとおりであっ
た。なお、29Si-NMRスペクトルでは強い一本のピ
ークが得られ、そのピーク位置は3官能性シロキサンの
ピークと一致した。これらのことから、得られた化合物
は [CF3CH2CH2SiO1.5]8 [H2NC3H6SiO1.5]8 と同定され
た。
合成 実施例1と同様の反応装置を用い、C8F17SO2N(C3
H7)(CH2)3Si(OC2H5):7.5g、CH2CHSi
(OCH3)3:16.3g、および溶媒のテトラヒドロフ
ラン215gを入れ、30℃に保持しながら、これに
0.1N−NaOHを6.5g滴下した。滴下終了、6時
間攪拌して加水分解および縮合反応を完結させた。次い
で反応液を減圧下に置いて溶媒と低沸点物を留去し白色
粉を得た(収量55%)。この白色粉をさらに再沈殿によ
って精製した。この精製物について、実施例1と同様に
GPCによる分子量分布を測定し、ピークの溶出時間を
ポリスチレン換算して分子量を概算したところ上記化合
物の分子量に相当した。また、この化合物の元素分析結
果、IRスペクトル、および29Si−NMRスペクトル
は各々次のとおりであった。なお、29Si−NMRスペ
クトルでは強い一本のピークが得られ、そのピーク位置
は3官能性シロキサンのピークと一致した。これらのこ
とから、得られた化合物は [C8F17SO2N(C3H7)(CH2)3SiO
1.5]1 [CH2CHSiO1.5]11と同定された。
H2Si(OCH3)3:13.4g、HSi(OCH3)3:
2.0g、溶媒のアセトン30gを入れ、50℃に保持
しながら約30minかけて、これに0.1N−NaOHを
3.5gを滴下し、滴下終了後、24時間攪拌して加水
分解および縮合反応を完結させた。次いで反応液を減圧
下に置いて溶媒と低沸点物を留去し白色粉を得た(収量
71%)。この白色粉をさらに再沈殿によって精製し
た。この精製物について、実施例1と同様にGPCによ
る分子量分布を測定し、ピークの溶出時間をポリスチレ
ン換算して分子量を概算したところ上記化合物の分子量
に相当した。また、この化合物の元素分析結果、IRス
ペクトル、および29Si−NMRスペクトルは各々次の
とおりであった。なお、29Si−NMRスペクトルでは
強い一本のピークが得られ、そのピーク位置は3官能性
シロキサンのピークと一致した。これらのことから、得
られた化合物は [CF3CF2-CH2-CH2SiO1.5]9 [H-SiO1.5]3
と同定された。
ロートを備えた100cm3三つ口フラスコに、CF3CH
2CH2Si(OCH3)3:21.8g、CH2C(CH3)C
OO(CH2)3Si(OCH3)3:3.5g、および溶媒の
アセトン25gを入れ、30℃に保持しながら、これに
0.1N−HClを6.2g滴下し、滴下終了後24時間
攪拌して加水分解および縮合反応を完結させた。次いで
反応液を減圧下に置いて溶媒と低沸点物を留去し、高粘
性の淡黄色物を得た(収量79%)。この化合物につい
て、実施例1と同様にGPCによる分子量分布測定を行
ったところ、モノマーピークを含む複数のピークが得ら
れた。また、29Si−NMRスペクトルでは、(29Si-N
MR:δ(ppm)=−45.0,−53.2,−60.9)の強い3本のピ
ークが得られ、そのピーク位置はモノマーおよび1、2
官能性シロキサンのピークと一致した。
スコを用いた以外は比較例1と同様の反応装置を用い、
C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3Si(OCH3)3:50.
3g、CH2(O)CHCH2O(CH2)3Si(OCH3)3:
2.6g、および溶媒のテトラヒドロフラン158.7g
を入れ、50℃に保持しながら、これに約30分かけて
0.01N−NaOH水溶液0.9gを滴下した。滴下終
了後、72時間攪拌して加水分解および縮合反応を完結
させた。得られたサンプルを比較例1と同様にGPCに
よる分子量分布を測定したところモノマーピークを含む
複数のピークが得られた。
用い、CF3CHCH2Si(OCH3)3:21.8g、C
H2CHSi(OCH3)3:20.7g、および溶媒6.0
gと水98gを滴下したところゲル化した。
0.45μmのメンブレンフィルターで濾過して不溶物を
除去した。この溶液を溶媒の揮発を防ぐようにしたスピ
ンコータを用い、回転速度5000rpmでシリコン基板上に
塗布した。これを200℃で30分保持することにより
乾燥させ、膜を形成した。乾燥後の膜厚を走査型電子顕
微鏡を用いて測定したところ、膜厚は0.3μmであっ
た。得られた膜は無色透明であり、孔や突起のない平滑
な面であった。この膜上に直径2mmの円形電極を金蒸着
して作製し、この金電極とシリコン基板に挟まれた部分
の静電容量を測定し(日本ヒューレット・ハ゜ッカート゛社LCRメータ:4284
A使用)、誘電率を求めたところ、この膜の誘電率は3.
2であった。
分を小型真空蒸着装置(日本真空社:LUMINO)を用いて0.
00005Paの条件下でシリコン基板上へ蒸着して膜厚
0.2μmの膜を得た。この誘電率を実施例6と同様に測
定したところ3.1であった。
用い、CH2C(CH3)COO(CH2)3Si(OC
2H5)3:14.5g、アセトン58gを入れ、50℃に
保持しながら約30分かけて、これに1N−NaOH水
溶液3.0gを滴下した。滴下終了後、15時間保持し
て加水分解および縮合反応を完結させた。得られた反応
液を実施例6と同様に誘電率測定したところ3.5であ
った。
0.45μmのメンブレンフィルターで濾過して不溶物を
除去した。この溶液を溶媒の揮発を防ぐようにしたスピ
ンコータを用い、回転速度5000rpmでガラス基板上に塗
布した。これを200℃で30分保持することにより乾
燥させ均一な膜を形成した。この膜について水に対する
接触角を接触角測定器を使用して測定した。測定は室温
下で直径約2μlの水滴をマイクロシリンジの針先につ
くり、これを塗布面に滴下させ、この時生じる液面と塗
布面との角度を測定することにより行った。この接触角
は80度であった。また反射率を測定した、反射率の測
定は塗布面の背面に黒色テープを装着して背面からの反
射を防止した反射率測定装置を用い、波長240nm〜8
00nmの範囲を測定した。この反射率は1.5%であっ
た。
ン加水分解溶液を0.45μmのメンプレンフィルターで
濾過して不溶物を除去した。この溶液を溶媒の揮発を防
ぐようにしたスピンコータを用い、回転速度5000rpmで
ガラス基板上に塗布した。これを200℃で30分保持
することにより乾燥させ均一なSiO2膜を形成した。
この膜について水に対する接触角を実施例8と同様にし
て測定したところ、接触角は42度であった。また、反
射率を実施例8と同様に測定したところこの反射率は5
%であった。
在する反応性官能基によって高分子化が可能であり、従
って成膜性に優れた膜強度の大きい被膜を形成すること
ができる。また、本発明の化合物は反応性官能基を利用
して他の化合物との多様な共重合化合物を得ることがき
るので、幅広い用途の材料を得ることができ、架橋剤と
しても用いることができる。さらに、溶液状態で保存し
ても変性や析出物を生ずることがなく、溶解性も良好に
維持される。また、溶夜の状態で用いることができるの
で各種の湿式成膜法に利用でき、乾式成膜法にも利用す
ることができる。また、本発明の多面体有機ケイ素化合
物から形成された膜は撥水性・撥油性を有し、基材との
密着牲に優れている。この膜はシロキサン結合に固有の
高い硬度と優れた耐熱性と耐火性を有する。また、この
膜は屈折率と誘竜率が低いので低反射膜や誘電体膜とし
て有用である。さらに、この膜はレーザ等の熱によるパ
ターニングにも適し、また、有機溶媒に溶解することが
できるので、レジストとしても使用することができる。
また、本発明の製造方法によれば、一般式(I)または(I
I)に示される上記有機ケイ素化合物を容易に製造するこ
とができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 一般式(I)または(II)で示され、ペルフ
ルオロアルキル基と反応性官能基を有し、多面体構造を
有することを特徴とする有機ケイ素化合物。 [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-(CH2)b-SiO1.5]z ・・・(I) [Rf-X1-(CH2)a-SiO1.5]m [R-X2-(CH2)b-SiO1.5]z・・・(II) (式中、Rfは炭素数1〜16のペルフルオロアルキル
基、Rは反応性官能基、X1およびX2は2価結合基、a
は1〜10の整数、bは0〜10の整数、mおよびzは
1〜19の整数であってm+zが4〜20の整数)。 - 【請求項2】 上記一般式(I)において、結合基X1が
-CH2-、-O-、-N(R)-、-S-、-SO2N(R)-、-C
O2-、または-CON(R’)- (Rは反応性官能基、R'
は水素または炭素数1〜10のアルキル基またはアルケ
ニル基)である請求項1の多面体有機ケイ素化合物。 - 【請求項3】 上記一般式(I)において、反応性官能基
Rがビニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ
基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、また
は水素である請求項1または2に記載の多面体有機ケイ
素化合物。 - 【請求項4】 上記一般式(I)において、ペルフルオロ
アルキル基の炭素数が1〜8であり、結合基X1が-CH
2-,-CONH-または-SO2N(C3H7)-であって、a=
1〜5である請求項1〜3のいずれかに記載の多面体有
機ケイ素化合物。 - 【請求項5】 上記一般式(II)において、ペルフルオロ
アルキル基の炭素数が1〜8であり、結合基X1が-CH
2-,-CONH-または-SO2N(C3H7)-、a=1〜5、
反応性官能基RがH-、CH2(O)CH-、CH2C(C
H3)COO-、CH2CHCOO−、CH2CH-またはN
H2-、結合基X2が-CH2O-、-CH2-または-C3H
6-、b=0〜5である請求項1に記載の多面体有機ケイ
素化合物。 - 【請求項6】 一般式(III)および(IV)、または一般式
(III)および(V)で示される2種のケイ素化合物を、溶媒
中、塩基性化合物を触媒として加水分解および縮合する
ことにより上記一般式(I)または(II)の化合物を製造す
ることを特徴とする多面体有機ケイ素化合物の製造方
法、 Rf-X1-(CH2)a-Si(Y)3 ・・・(III) R-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(IV) R-X2-(CH2)b-Si(Y)3 ・・・(V) (式中、Yは炭素数1〜5のアルコキシ基または塩素で
あり、Rf,X1,X2,a,bは上記に同じ)。 - 【請求項7】 塩基性化合物が金属水酸化物、アミン化
合物または四級アンモニウム塩水酸化物である請求項6
の製造方法。 - 【請求項8】 塩基性化合物の使用量が、一般式(III),
(IV),(V)の化合物おのおの1molに対して1.0×10-5
〜2molであり、かつ1〜20molの水を加える請求項6
または7に記載の製造方法。 - 【請求項9】加水分解および縮合反応を10〜150℃
の温度下で行う請求項6,7または8に記載の製造方
法。 - 【請求項10】 請求項1〜5のいずれかの多面体有機
ケイ素化合物からなる、または、この多面体有機ケイ素
化合物を溶媒に溶解してなる成膜材料。 - 【請求項11】 請求項1〜5のいずれかの多面体有機
ケイ素化合物からなる低誘電率膜、低反射膜、撥水・撥
油膜および/またはパターニング用膜。 - 【請求項12】 請求項1〜5のいずれかの多面体有機
ケイ素化合物からなる架橋剤材料、重合体材料またはレ
ジスト材料。
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