JP2000290376A - ポリアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法

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JP2000290376A
JP2000290376A JP11100889A JP10088999A JP2000290376A JP 2000290376 A JP2000290376 A JP 2000290376A JP 11100889 A JP11100889 A JP 11100889A JP 10088999 A JP10088999 A JP 10088999A JP 2000290376 A JP2000290376 A JP 2000290376A
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polyarylene sulfide
based resin
sulfide
devolatizing
organic solvent
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Yoshinari Koyama
義成 小山
Shinji Araki
伸二 荒木
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
Petroleum Energy Center PEC
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥機等の高額な機器を必要としない簡
単な設備で、簡便かつ経済的に脱揮することができるポ
リアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法を提供するこ
と。 【解決手段】 非プロトン性有機溶媒中で、硫黄源とジ
ハロゲン芳香族化合物とを重合反応させて得られるポリ
アリーレンスルフィド系樹脂重合反応混合物から分離し
た、非プロトン性有機溶媒を含有する溶融状態のポリア
リーレンスルフィド系樹脂を、ベント付き押出機で脱揮
するポリアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアリーレンス
ルフィド系樹脂の製造に際してポリアリーレンスルフィ
ド系樹脂を脱揮する方法に関し、さらに詳しくは、電気
・電子分野、高剛性材料分野等の広い分野で好適な高品
質のポリアリーレンスルフィド系樹脂を乾燥機等の高額
な機器を必要としない簡単な設備で、簡便かつ経済的に
脱揮することができるポリアリーレンスルフィド系樹脂
の脱揮方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリアリーレンスルフィド(以
下、PASということがある。)系樹脂の製造方法にお
いては、高温のPAS系樹脂重合反応混合物を直接洗浄
することにより、洗浄効率の向上及びプロセスの簡素化
が図られていた。ところが、この場合、PAS系樹脂重
合反応混合物の洗浄後に分離した、溶融状態のPAS系
樹脂を含有する有機溶媒溶液に揮発性成分が多く含まれ
ているので、高品質のPAS系樹脂を製造するためには
前記揮発性成分を除去する必要がある。従来法において
は、この揮発性成分の除去を粒子化されたPAS系樹脂
ポリマーを洗浄し乾燥することにより行なっていた。し
かし、かかる方法によると、多量の洗浄水及び乾燥機等
の高額な機器を必要とするという問題がある。
【0003】ところで、米国特許第3,707,528
号公報には、PAS系樹脂重合反応スラリー液をフラッ
シュすることにより、かかる揮発性成分を回収し、不純
物の含有量が少ないPAS系樹脂を簡便に製造する旨が
開示されている。しかしながら、フラッシュドラム内に
おける溶融PAS系樹脂の滞留時間が長いため、ポリマ
ーが劣化する場合があり、その劣化物がフラッシュドラ
ム出口を閉塞するなどの問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】本発明は前記問題に鑑みなされたものであ
り、電気・電子分野、高剛性材料分野等の広い分野で好
適なポリアリーレンスルフィド系樹脂を、乾燥機等の高
額な機器を必要としない簡単な設備で、簡便かつ経済的
に脱揮することができるポリアリーレンスルフィド系樹
脂の脱揮方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の押出機
を用いることにより、有機極性溶媒を含有する溶融状態
のポリアリーレンスルフィドから容易に有機極性溶媒を
除去することができることを見出した。本発明はかかる
知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
は、非プロトン性有機溶媒中で、硫黄源とジハロゲン芳
香族化合物とを重合反応させて得られるポリアリーレン
スルフィド系樹脂重合反応混合物から分離した、非プロ
トン性有機溶媒を含有する溶融状態のポリアリーレンス
ルフィド系樹脂を、ベント付き押出機で脱揮することを
特徴とするポリアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる非プロトン性
有機極性溶媒としては、非プロトン性の極性有機化合物
(例えば、アミド化合物,ラクタム化合物,尿素化合
物,有機硫黄化合物,環式有機リン化合物等)を、単独
溶媒として又は混合溶媒として好適に使用することがで
きる。これらの非プロトン性の極性有機化合物のうち、
前記アミド化合物としては、例えば、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジメチ
ル安息香酸アミドなとを挙げることができる。
【0007】また、前記ラクタム化合物としては、例え
ば、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−
エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタ
ム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロ
ピルカプロラクタム、N−ノルマルブチルカプロラクタ
ム、N−シクロヘキシルカプロラクタム等のN−アルキ
ルカプロラクタム類、N−メチル−2−ピロリドン(N
MP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピ
ル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリド
ン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N−ノル
マルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2
−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリド
ン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メ
チル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリド
ン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−
6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチル
−2−ピペリドンなどを挙げることができる。
【0008】また、前記尿素化合物としては、例えば、
テトラメチル尿素、N,N’−ジメチルエチレン尿素、
N,N’−ジメチルプロピレン尿素などを挙げることが
できる。さらに、前記有機硫黄化合物としては、例え
ば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジ
フェニルスルホン、1−メチル−1−オキソスルホラ
ン、1−エチル−1−オキソスルホラン、1−フェニル
−1−オキソスルホランなどを、また、前記環式有機リ
ン化合物としては、例えば、1−メチル−1−オキソホ
スホラン、1−ノルマルプロピル−1−オキソホスホラ
ン、1−フェニル−1−オキソホスホランなどを挙げる
ことができる。これら各種の非プロトン性極性有機化合
物は、それぞれ一種を単独で又は二種以上を混合して、
さらには、本発明の目的に支障のない他の溶媒成分、例
えば水やパラジクロロベンゼン(PDCB)と混合し
て、有機極性溶媒として使用することができる。前記各
種の非プロトン性有機溶媒の中でも、好ましいのはN−
アルキルカプロラクタム及びN−アルキルピロリドンで
あり、特に好ましいのはN−メチル−2−ピロリドンで
ある。PASが非プロトン性有機溶媒に溶融する温度
は、PAS及び非プロトン性有機溶媒の組成により変化
するが、通常は220℃〜350℃である。溶融状態と
は、好ましくは235℃〜290℃、さらに好ましくは
240℃〜275℃の範囲でPASが非プロトン性有機
溶媒に溶融した状態をいう。
【0009】本発明を適用し得るPAS系樹脂は、構造
式〔−Ar−S−〕(ただし、Arはアリーレン基,S
は硫黄である)で示される繰り返し単位を70モル%以
上含有する重合体であり、その代表的例は、下記構造式
(I)
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1 は炭素数6以下のアルキル
基,アルコキシ基,フェニル基,カルボン酸もしくはそ
の金属塩,アミノ基,ニトロ基,及びフッ素,塩素,臭
素等のハロゲン原子から選ばれる置換基であり、mは0
〜4の整数である。また、nは平均重合度を示し、10
〜200程度の範囲である。)で表される繰り返し単位
を70モル%以上有するポリアリーレンスルフィドであ
る。当該繰り返し単位が70モル%未満であると結晶性
ポリマーとしての特徴である本来の結晶成分が少なくな
るため、機械的強度が不充分となる場合がある。
【0012】さらに、単独重合体のほかに共重合体にも
本発明を適用することができる。その共重合構成単位と
して、メタフェニレンスルフィド単位,オルソフェニレ
ンスルフィド単位,p−p’−ジフェニレンケトンスル
フィド単位,p−p’−ジフェニレンスルホンスルフィ
ド単位,p−p’−ビフェニレンスルフィド単位,p−
p’−ジフェニレンメチレンスルフィド単位,p−p’
−ジフェニレンクメニルスルフィド単位,ナフチルスル
フィド単位などが挙げられる。
【0013】また、その分子構造は、線状構造、分岐構
造、あるいは架橋構造のいずれでもよい。すなわち、本
発明を適用し得るポリアリーレンスルフィド系樹脂とし
ては、実質線状構造を有するポリマーの他に、モノマー
の一部分として3個以上の官能基を有するモノマーを少
量使用して重合した分岐構造あるいは架橋構造を有する
ポリマーも使用することができる。また、これを前記の
実質線状構造を有するポリマーにブレンドして用いても
よい。
【0014】さらに、本発明を適用し得るポリアリーレ
ンスルフィド系樹脂として、比較的低分子量の実質線状
構造を有するポリマーを酸化架橋又は熱架橋によって溶
融粘度を上昇させ、成形性を改良したポリマーも使用す
ることができる。本発明は、公知の方法、例えばジハロ
ゲン芳香族化合物と硫黄源とを有機極性溶媒中で、重縮
合反応させて得られた反応生成物に対して適用すること
ができる。
【0015】本発明を適用し得るポリアリーレンスルフ
ィド系樹脂は、固有粘度ηihr [ デシリットル/g]が
0.05〜0.45デシリットル/g、好ましくは0.1〜0.
4デシリットル/g、より好ましくは0.12〜0.35デ
シリットル/gである。固有粘度ηihr [ デシリットル
/g]が0.45デシリットル/gを超えると、押出成形
時の流動性が低下し、造粒が困難になる場合がある。ま
た、0.05デシリットル/g未満であると、水中ホット
カット法においても溶着しやすく造粒が困難になる場合
がある。
【0016】固有粘度ηihr [ デシリットル/g] は、
サンプル0.04g±0.001gをα−クロロナフタレン
10ミリリットル中に235℃、15分間以内で溶解さ
せ、206℃の恒温槽内で得られる粘度と、ポリマーを
溶解させていないα−クロロナフタレンの粘度との相対
粘度を測定し、次式 ηihr =ln(相対粘度)/ポリマー濃度 により算出した。
【0017】本発明の適用対象である非プロトン性有機
溶媒を含有する溶融状態のPAS系樹脂は、非プロトン
性有機溶媒中で、場合によっては相分離剤の存在下で、
硫黄源とポリハロゲン芳香族化合物とを重合反応させて
得られるPAS系樹脂重合反応混合物から分離したもの
である。この重合反応混合物から、非プロトン性有機溶
媒を含有する溶融状態のPAS系樹脂を分離する方法と
しては特に制限はないが、NaCl等の固形成分を含む
場合は、予め除去することが好ましい。また、相分離が
存在する場合では反応混合物を静置してポリマー層を分
別分離して得ることもできる。さらに必要に応じて、分
別分離したポリマー層を水/NMPの混合溶媒で接触洗
浄した後、分別分離したものでもよい。
【0018】PAS系樹脂の製造に用いる硫黄源として
は、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物及び硫
化水素などが挙げられる。アルカリ金属硫化物として具
体的には、硫化リチウム,硫化ナトリウム,硫化カリウ
ム,硫化ルビジウム及び硫化セシウムなどが挙げられ
る。これらの中で、硫化リチウム,硫化ナトリウムが好
ましく、特に硫化リチウムが好ましい。これらは一種を
単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記アルカリ金属硫化物は、アルカリ金属水硫化
物と塩基との反応により得られるものを用いてもよい。
あるいは、前記アルカリ金属硫化物と共に、アルカリ金
属水硫化物と塩基とを用いることもできる。さらに、硫
黄源として硫化水素と塩基とを併用することもでき、ま
た、アルカリ金属硫化物及び/又はアルカリ金属水硫化
物と共に、硫化水素と塩基とを併用することもできる。
アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム,水硫
化ナトリウム,水硫化ルビジウム,水硫化カリウム及び
水硫化セシウムなどが挙げられる。これらの中で、水硫
化リチウム,水硫化ナトリウムが好ましく、特に水硫化
リチウムが好ましい。これらは一種を単独で用いても二
種以上を組み合わせて用いてもよい。塩基としては、前
記アルカリ金属水硫化物を前記アルカリ金属硫化物に転
化できるもの、前記硫化水素を前記アルカリ金属水硫化
物に転化できるもの、あるいは前記アルカリ金属水硫化
物又は前記硫化水素とを後述するジハロゲン芳香族化合
物との縮合によって生じ得るハロゲン化水素を効率良く
中和もしくは受容することができるとともに、本発明の
目的を阻害しない酸受容体であれば、無機化合物であっ
ても有機化合物であってもよく、各種の塩基を使用する
ことができるが、通常、アルカリ金属水酸化物等が好適
に使用される。アルカリ金属水酸化物として具体的に
は、水酸化リチウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウ
ム,水酸化ルビジウム及び水酸化セシウムなどが挙げら
れる。これらの中で水酸化リチウム及び水酸化ナトリウ
ムが好ましく、特に水酸化リチウムが好ましい。また、
有機化合物の塩としては、ω−ヒドロキシカルボン酸の
金属塩及びアミノカルボン酸金属塩などを好適に使用す
ることができる。これらの塩基は一種を単独で使用して
も二種以上を併用してもよい。また、前記塩基の使用割
合は、前記アルカリ金属水硫化物と前記硫化水素との合
計の水素原子1モル当り、通常、0.80〜1.2モル程度
で十分である。また、前記アルカリ金属硫化物及びアル
カリ金属水硫化物としては、その1モルに対して2.6〜
9モルの水和水を有する工業製品を予め脱水して用いて
もよく、そのまま用いてもよい。
【0019】ジハロゲン芳香族化合物としては、ポリア
リーレンスルフィドの製造に用いられる公知の化合物が
挙げられる。例えば、p−ジハロベンゼン,m−ジハロ
ベンゼン等のジハロベンゼン類;2,3−ジハロトルエ
ン,2,5−ジハロトルエン,2,6−ジハロトルエ
ン,3,4−ジハロトルエン,2,5 −ジハロキシレ
ン,1−エチル−2,5−ジハロベンゼン,1,2,
4,5−テトラメチル−3,6−ジハロベンゼン,1−
ノルマルヘキシル−2,5−ジハロベンゼン,1−シク
ロヘキシル−2,5−ジハロベンゼンなどのアルキル置
換ジハロベンゼン類又はシクロアルキル置換ジハロベン
ゼン類;1−フェニル−2,5−ジハロベンゼン,1−
ベンジル−2,5−ジハロベンゼン,1−p−トレイル
−2,5−ジハロベンゼン等のアリール置換ジハロベン
ゼン類;4,4’−ジハロビフェニル等のジハロビフェ
ニル類;1,4−ジハロナフタレン,1,5−ジハロナ
フタレン,2,6−ジハロナフタレン等のジハロナフタ
レン類などが挙げられる。ジハロゲン芳香族化合物の使
用量は、後述する分岐剤を使用しない場合には、前記硫
黄源中の硫黄原子1モルに対し、通常0.90〜1.30モ
ルであり、好ましくは0.95〜1.20モルである。分岐
剤を使用する場合、前記硫黄源中の硫黄原子1モルに対
し、ジハロゲン芳香族化合物と分岐剤との合計モル数
が、通常0.90〜1.30モルであり、好ましくは0.95
〜1.20モルである。ジハロゲン芳香族化合物又はジハ
ロゲン芳香族化合物と分岐剤との合計モル数が0.90モ
ル未満又は1.30モルを超えると、得られるPAS系樹
脂の分子量が低下することがある。
【0020】PAS系樹脂の製造は、必要に応じて相分
離剤の存在下で行うことができる。相分離剤としては、
塩化リチウム,フッ化リチウム等のハロゲン化リチウ
ム;酢酸リチウム及び酢酸ナトリウム等のアルカリ金属
酢酸塩;スルホン酸リチウム,スルホン酸ナトリウム等
のアルカリ金属スルホン酸塩及び水などが挙げられる。
この中でハロゲン化リチウム,アルカリ金属酢酸塩及び
水が好ましい。相分離剤の使用量は、ポリマー相が生成
する量であればよく、特に制限はないが、前記硫黄源中
の硫黄原子1モルに対し、通常0.05〜3.0モルであ
り、好ましくは0.2〜2.5モルである。相分離剤の使用
量が0.05未満であると、相分離剤を添加する効果が充
分ではなく、反応速度が遅くなったり、得られるPAS
系樹脂の高分子量化や高純度化が充分に進まないことが
ある。一方、相分離剤の使用量が3.0モルを超えても、
使用量に見合った効果が得られるものでもなく、製造コ
ストが高くなり、経済的ではない。
【0021】PAS系樹脂の製造には、前記相分離剤と
共に、必要に応じて、活性水素含有ハロゲン芳香族化合
物、1中に3個以上のハロゲン原子を有するポリハロゲ
ン芳香族化合物及びハロゲン芳香族ニトロ化合物などの
分岐剤を適当に選択して反応系に添加使用することもで
きる。活性水素含有ハロゲン芳香族化合物としては、例
えばアミノ基,チオール基,ヒドロキシル基などの活性
水素を持つ官能基を有するハロゲン芳香族化合物を挙げ
ることができ、さらに具体的には、2,6−ジクロロア
ニリン,2,5−ジクロロアニリン,2,4−ジクロロ
アニリン,2,3−ジクロロアニリン等のジハロアニリ
ン類;2,3,4−トリクロロアニリン,2,3,5,
−トリクロロアニリン,2,4,6−トリクロロアニリ
ン,3,4,5−トリクロロアニリン等のトリハロアニ
リン類;2,2’−ジアミノ−4,4’−ジクロロジフ
ェニルエーテル,2,4’−ジアミノ−2',4−ジクロ
ロジフェニルエーテル等のジハロアミノジフェニルエー
テル類及びこれらの化合物においてアミノ基がチオール
基やヒドロキシル基に置き換えられた化合物などが挙げ
られる。また、これらの活性水素含有ハロゲン芳香族化
合物の中の芳香族環を形成する炭素原子に結合した水素
原子が他の不活性基、例えばアルキル基などの炭化水素
基に置換している活性水素含有ハロゲン芳香族化合物も
使用することができる。これらの各種活性水素含有ハロ
ゲン芳香族化合物の中でも、好ましいのは活性水素含有
ジハロゲン芳香族化合物であり、特に好ましいのはジク
ロロアニリンである。
【0022】前記1分子中に3個以上のハロゲン原子を
有するポリハロゲン芳香族化合物としては、例えば1,
2,4−トリクロロベンゼン,1,3,5−トリクロロ
ベンゼン,1,4,6−トリクロロナフタレン等が挙げ
られる。前記ハロゲン芳香族ニトロ化合物としては、例
えば2,4−ジニトロクロロベンゼン等のモノハロニト
ロベンゼン類;2,5−ジクロロニトロベンゼン等のジ
ハロニトロベンゼン類;2−ニトロ−4,4’−ジクロ
ロジフェニルエーテル等のジハロニトロジフェニルエー
テル類;3,3’−ジニトロ−4,4’−ジクロロジフ
ェニルスルホン等のジハロニトロジフェニルスルホン
類;2−クロロ−3,5−ジニトロピリジン等のモノハ
ロニトロピリジン類;2,5−ジクロロ−3−ニトロピ
リジン等のジハロニトロピリジン類及び各種ジハロニト
ロナフタレン類などが挙げられる。これらの活性水素含
有ハロゲン芳香族化合物,ポリハロゲン芳香族化合物及
びハロゲン芳香族ニトロ化合物などを使用することによ
って、生成する重合体の分岐度を増加させたり、分子量
をさらに増加させたり、溶融流動性の低下したゲル形成
性重合体を生成したりして、本発明の方法により生成す
る重合体の諸特性をさらに改善することができる。本発
明の方法において、これらの分岐剤は、一種を単独で用
いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
分岐剤の使用量は、前記硫黄源中の硫黄原子1モルに対
し、通常0.0005〜0.05モルであり、好ましくは0.
001〜0.02モルである。
【0023】本発明において用いる押出機は、ベント付
き押出機であれば特に制限はないが、通常は図1に示す
ような二軸押出機が用いられ、好ましくは2つ以上のベ
ント付きのものが使用される。ベントの位置は、フィー
ド口のリア側であってもフロント側であってもよく、図
1に示す二軸押出機1のようにリアベント2及びフロン
トベント3の双方が設けられていてもよい。ベントの数
は、揮発成分の量によって任意とすることができる。本
発明においては、重合槽4中の原料を、モータ5により
回転動力を与えられた攪拌翼6により攪拌して重合反応
混合物を得、この重合反応物から分離された、非プロト
ン性有機溶媒を含有する溶融状態のPAS系樹脂を、保
温されたステンレス管7を介して送出される。8は非プ
ロトン性有機溶媒を含有する溶融状態のPAS系樹脂の
フィード量を調節するコントロールバルブである。この
PAS系樹脂は電気ヒータ9で加熱され(通常265〜
300℃)、二軸押出機1に導入される。二軸押出機1
で、非プロトン性有機溶媒を含有する溶融状態のPAS
系樹脂をダイス温度280℃〜350℃、好ましくは2
90〜340℃、より好ましくは300〜320℃でダ
イスノズルから水温40〜95℃の冷却水中に押出し、
同時にダイスノズル出口でカッティングしてペレット化
することにより、脱揮されたPAS系樹脂が得られる。
前記ダイス温度が350℃を超えるとPASが劣化しや
すく、280℃未満では固化して押出できない。ベント
部の圧力は、揮発分が除去できる範囲であれば制限はな
いが、通常は減圧(760mmHg以下)に保たれる。
より脱揮効率を良くするには、実質的に真空条件が好ま
しい。図1に示すリアベント2の圧力は、好ましくは5
0〜760Torr、特に好ましくは260〜660T
orrである。また、フロントベント3の圧力は、好ま
しくは0〜660Torr、特に好ましくは0〜30T
orrである。図1において、10及び11は真空ポン
プ、12はフィード口、13及び14は凝縮器、15は
モータである。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1〜4 図1に示す装置を用いて、PPSを調製し、該PPSの
脱揮を行った。PPSの調製 600リットルの重合槽4に硫化リチウム500モル
(23kg)を含むNMP210リットル、P−ジクロ
ロベンゼン500モル(73.5kg)、水酸化リチウム
一水塩25モル(1kg)及び水250モル(4.5k
g)を入れ、攪拌条件下、260℃で3時間反応させ
た。反応終了後に塩化アンモニウム水溶液(塩化アンモ
ニウム2.1kg、水67kg)及びNMP50リットル
を温度が低下しない様にゆっくり添加した。添加終了
後、30分後に攪拌を停止して、下層にNMPを含有す
るポリマー層、上層に溶媒層に静置分離した。下層のポ
リマー層の一部をサンプリングして、組成分析したとこ
ろ、PPSが55重量%、NMPが40重量%、その他
が5重量%であった。サンプリングしたポリマー層を多
量の熱水で洗浄し、固有粘度ηihr [ デシリットル/
g]を測定したところ、0.22であった。押出機によるNMPの脱揮 分離させた下層のポリマー濃厚層を保温されたステンレ
ス管7を介して、ベント付き二軸押出機(東洋精機製2
D−25WS型押出機)1のフィード口12に導入し
た。その際、NMPを含有したポリマー層のフィード量
は、前記ステンレス管7の途中に設置したコントロール
バルブ8により調節した。押出機出口から排出されたP
PS中のNMP量をパージ・トラップガスクロマトグラ
フィーにより分析した。押出機の運転条件及び排出され
たPPS中のNMP量を第1表に示す。
【0025】
【表1】
【0026】第1表から、ベント付き押出機を用いるこ
とにより効率的に除去できることが判ったた。また、2
0時間の連続実験の間、劣化物の詰まり等による押出機
出口の閉塞は見られなかった。 比較例1,2 実施例1において、二軸押出機を用いる代わりにフラッ
シュドラム(三井造船(株)製)を用いて、実施例1と
同様の実験を実施した。その結果、3〜5時間程度の連
続運転は可能であるが、その後ポリマーの劣化物が下部
ギヤポンプを閉塞し、排出不能となる現象が見られた。
実験条件と結果を第2表に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、乾燥機等の高額な機器
を必要としない簡単な設備で、ポリアリーレンスルフィ
ド系樹脂を簡便かつ経済的に脱揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二軸押出機を用いた、ポリアリーレンスルフ
ィド系樹脂の脱揮の概要を示す図である。
【符号の説明】
1:二軸押出機 2:リアベント 3:フロントベント 4:重合槽 5:モータ 6:攪拌翼 7:ステンレス管 8:コントロールバルブ 9:電気ヒータ 10:真空ポンプ 11: 真空ポンプ 12: フィード口 13: 凝縮器 14: 凝縮器 15: モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA58 BA02 BA09 BB05 4J030 BA03 BB22 BB29 BB31 BC17 BC18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非プロトン性有機溶媒中で、硫黄源とジ
    ハロゲン芳香族化合物とを重合反応させて得られるポリ
    アリーレンスルフィド系樹脂重合反応混合物から分離し
    た、非プロトン性有機溶媒を含有する溶融状態のポリア
    リーレンスルフィド系樹脂を、ベント付き押出機で脱揮
    することを特徴とするポリアリーレンスルフィド系樹脂
    の脱揮方法。
  2. 【請求項2】 脱揮温度が280〜350℃であり、脱
    揮圧力が減圧(760mmHg以下)である請求項1記
    載のポリアリーレンスルフィド系樹脂の脱揮方法。
  3. 【請求項3】 非プロトン性有機溶媒が、N−メチルー
    2−ピロリドンである請求項1又は2記載のポリアリー
    レンスルフィド系樹脂の脱揮方法。
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