JP2000290401A - ポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents
ポリイミドフィルムの製造方法Info
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Abstract
動を示すにも関わらず、その軟化が顕著となるガラス転
位温度以上での加熱が必要となるポリイミドフィルム
を、皺などを発生させず、かつ異方性無く製造する。 【解決手段】 ポリイミド前駆体であるポリアミド酸ま
たはポリイミドを有機溶剤溶液中に溶解した樹脂溶液を
エンドレスベルトまたはドラム上に連続的に塗布し、自
己支持性がでるまで乾燥した後、該フィルムの両端を固
定し、加熱炉中を搬送する事によりポリイミドフィルム
とするポリイミドフィルムの製造方法において、該ポリ
イミドがガラス転位点を有し、加熱炉の最高温度が該ガ
ラス転位温度以上であり、加熱炉の前半をフィルム幅を
順次小さくするように固定端間距離を設定し、加熱炉後
半をフィルム幅を順次大きくするように固定端間距離を
設定する。
Description
弾性率低下を生じるようなポリイミドフィルムの製造方
法に関する物である。
その優れた耐熱性・耐溶剤性・電気絶縁性等から種々の
用途に広く用いられている。その最も代表的なものはピ
ロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル(DADPE)からなる物であ
り、これは通常の測定法で明確なガラス転位点(以下T
g)を有さず、機械的・熱的特性のバランスに優れた構
造であり、汎用の製品として既に広く工業的に用いられ
ている。しかし、ポリイミドフィルムに要求される特性
はどのような用途でも常に同一というわけではなく、用
途によってPMDAとDADPEの特性では不満足な場
合がある。特性を種々にコントロールするために、種々
のモノマー構成で様々なポリイミドフィルムが検討され
ている。その結果、PMDAとDADPEの場合と異な
り、明確なTgを有するような構造が特性上好ましい場
合も出てきた。またポリイミドフィルムそのものに接着
性を付与するため、熱可塑性のポリイミドフィルムも検
討されており、この場合も当然明確なTgを有すること
になる。一方ポリイミドフィルムは通常前駆体としての
ポリアミド酸をイミド化する工程を踏むため、充分なイ
ミド化には比較的高温の加熱が必要である。またフィル
ムとしての靭性を付与するためには、充分な分子鎖間の
パッキングを発現する必要があり、そのためにはかなり
の高温での加熱が必要である。このような明確なTgを
有し、Tg以上で顕著な弾性率低下を起こすフィルムを
工業的に連続で製造する場合、充分な特性発現のために
はTg以上の温度で加熱する必要があるにも関わらず、
そうすることにより加熱炉内でフィルムの弛みが生じ、
フラットなフィルムが得られないという事がある。弛み
を無くすために、フィルムの幅方向両端を固定している
ピンやチャック等の間隔を拡げてやる事が有効である
が、そうすることにより、フィルムは幅方向にのみ延伸
されることになり、できあがったフィルムに特性上顕著
な異方性が生ずることになる。フィルムの進行方向にも
延伸を加えることによって、異方性を修正する事も原理
的には可能であるが、フィルムの進行方向への延伸は工
業的には困難度が高く設備も大がかりになり、製造コス
トの増大をまねく。
者らはフィルムの焼成過程でのフィルムの寸法伸縮の解
析を行った。すなわちポリアミド酸溶液を支持体上で比
較的低温(100℃前後)で加熱乾燥したのち支持体よ
り引き剥した含溶剤フィルムを、 100℃〜400℃
程度まで連続的に加熱しながら、その長さがどのように
変化しようとするかをTMA(熱機械分析装置)により
測定した。その結果、焼成工程の前半でフィルム寸法は
収縮し、後半約250〜300℃程度からは逆に昇温に
従って伸びる傾向があることが分かった。これは加熱の
前半は主に溶剤揮発によるフィルム収縮が優勢に進行す
る工程であり、250〜300℃でほぼイミドフィルム
としてのおよその形態は完成し、その後は、分子鎖のパ
ッキングの進行による収縮もあるものの昇温による線膨
張が優勢に働くことによると考える。支持体より引き剥
がした後のポリイミドフィルムの加熱工程は、実際の工
業的工程においても徐々に高い温度の炉を順次通過させ
る工程を経るため、前記知見に鑑み、前半の工程でフィ
ルムを幅方向に故意に収縮させて、その後、工程の後半
でフィルムの弛みが生じる段階で幅方向に拡げることに
より、弛み無く製造しなおかつフィルムの幅方向と進行
方向の異方性を小さくすることができることを見出し
た。
るポリアミド酸またはポリイミドを有機溶剤溶液中に溶
解した樹脂溶液をエンドレスベルトまたはドラム上に連
続的に塗布し、自己支持性がでるまで乾燥した後、該フ
ィルムの両端を固定し、加熱炉中を搬送する事によりポ
リイミドフィルムとするポリイミドフィルムの製造方法
において、該ポリイミドがガラス転位点を有し、加熱炉
の最高温度が該ガラス転位温度以上であり、加熱炉の前
半をフィルム幅を順次小さくするように固定端間距離を
設定し、加熱炉後半をフィルム幅を順次大きくするよう
に固定端間距離を設定することを特徴とするポリイミド
フィルムの製造方法を内容とする。
の製造方法に関する物であるが、TgはDSCの測定に
より明確なピークが検知できる、もしくは動的粘弾性測
定装置により急激な弾性率低下が見られる等により判断
される。
しては、大きな分類として、加熱により種々の材料に接
着可能な熱可塑性のポリイミドと、一定温度で弾性率低
下は見られるものの溶融状態にまでは至らない非熱可塑
ポリイミドとに分けられる。熱可塑ポリイミドの例とし
て、酸二無水物化合物としては以下に示す化7の化合物
が、
化合物を用いた物等があげられる。
率低下が顕著なポリイミドの例として、化17で示され
るような酸無水物化合物と化23〜化29で示されるジ
アミン化合物を用いた物が挙げられる。ジアミン化合物
としては、物性バランスと汎用性からDADPEとパラ
フェニレンジアミンが好ましく用いられる。
たはポリアミド酸樹脂をエンドレスの支持体上に連続的
に塗布し、自己支持性がでるまで乾燥し、その後これを
引き剥がして該フィルムの両端を固定し、加熱炉中を搬
送する事によりポリイミドフィルムとする製造方法につ
いて、特異な樹脂組成を用いる場合の改良された製造方
法を示す物である。自己支持性を得るための方法とし
て、加熱のみによる熱キュア法であっても、酸無水物と
3級アミン等の化学的イミド化剤を用いるケミカルキュ
ア法であっても、適用可能である。また、その特異な樹
脂組成の意味するところは該ポリイミドがガラス転位を
明確に有し、かつその製造に於いて加熱炉の最高温度を
該ガラス転位点以上にする必要がなんらかの特性上必要
な物を意味する。従って、上記に例を上げたが、その例
にのみ限定される物ではない。
り、フィルムに異方性を与えず、かつフィルムに弛みや
皺無く製造するために、加熱炉の前半をフィルム幅を順
次小さくするように固定端間距離を設定し、加熱炉後半
をフィルム幅を順次大きくするように固定端間距離を設
定するのであるが、該フィルムの固定法は、ピンシート
によるものやチャック方式による物のどちらでも可能で
ある。また加熱炉の前半とは、概ね加熱炉実温がポリイ
ミドのガラス転位点より低いゾーンであり、逆に後半は
概ね加熱炉実温がポリイミドのガラス転位点より高いゾ
ーンである。しかし、フィルムのガラス転位点と、加熱
炉の温度ステップの設定の仕方や、加熱炉に入る時点で
のフィルムの揮発分量により、前半後半の境目は変わり
うる物であり、概ね炉全体の半分と設定することも可能
であるし、より正確には、支持体より引き剥がしたフィ
ルムをTMA等昇温しながらフィルム長を測定できる機
械にかけ、実際の炉のプロファイルに近い昇温速度で昇
温した場合に、収縮から膨張に転じる温度を、上記の境
と考えることが最も好ましい。
いは、固定端距離を変えずに製造した場合のフィルムの
弛み量の大小により適宜設定されうるが全体の幅の0.
5%〜10%程度が適当である。
なるよう、DADPE38mol%、パラフェニレンジ
アミン62mol%、p−フェニレンビス(トリメリッ
ト酸モノエステル酸無水物)30mol%、オキシジフ
タル酸二無水物70mol%を該比率でこの順で添加し
て重合したポリアミド酸溶液に、アミド酸当量に対し
て、1.5倍当量の無水酢酸と0.3倍当量のイソキノ
リンを添加し、焼成後50μmとなる厚さで、500m
m幅でエンドレスベルト上にキャストし、100℃で2
分125℃で3分熱風乾燥し、その後ベルト上から引き
剥がし、幅方向両端をピンで固定し、170℃で3分、
200℃で3分、300℃で3分430℃で3分、各々
の加熱炉を通過させた。この際炉入り口の固定端間を4
50mm、170℃炉と200℃の炉の境の固定端間を
443mm、200℃と300mmの炉の境の固定端間
を435mm、300℃と430℃の炉の境を443m
m、炉出口の固定端間を450mmに設定した。このよ
うにしてできた、ポリイミドフィルムのMD(流れ方
向)方向と、TD(幅方向)方向の線膨張係数の比は
0.96であった。なお本フィルムのガラス転位温度は
222℃であった。 (比較例1)上記と同様の工程で全行程固定端間距離を
変えずに製造したところ、300℃〜430℃の炉内で
フィルムの弛みが生じ、炉から出てきたフィルムに皺が
生じた。 (比較例2)比較例1の皺を解消するため、200℃と
300℃の炉の境までを固定端距離を変えずに、それ以
降の固定端距離を合計15mm拡げるよう製造したとこ
ろ、弛み無く、皺な無いフィルムが得られた。このフィ
ルムのMD(流れ方向)方向と、TD(幅方向)方向の
線膨張係数の比は0.2であった。
し、ガラス転移点以上で軟化挙動を示すポリイミドフィ
ルムであっても異方性無くかつフラットなフィルムが得
られるため、様々な品質のポリイミドフィルムが自由に
設計できる。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリイミド前駆体であるポリアミド酸また
はポリイミドを有機溶剤溶液中に溶解した樹脂溶液をエ
ンドレスベルトまたはドラム上に連続的に塗布し、自己
支持性がでるまで乾燥した後、該フィルムの両端を固定
し、加熱炉中を搬送する事によりポリイミドフィルムと
するポリイミドフィルムの製造方法において、該ポリイ
ミドがガラス転位点を有し、加熱炉の最高温度が該ガラ
ス転位温度以上であり、加熱炉の前半をフィルム幅を順
次小さくするように固定端間距離を設定し、加熱炉後半
をフィルム幅を順次大きくするように固定端間距離を設
定することを特徴とするポリイミドフィルムの製造方
法。 - 【請求項2】ポリイミドフィルムが、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテルと化1で示される酸二無水物の内
少なくとも一種を必須とする成分から合成されるもので
ある請求項1記載のポリイミドフィルムの製造方法。 【化1】 (A:なし、 【化2】 、−O−、 【化3】 、−O−X−O−)(X: 【化4】 、 【化5】 、 【化6】 ) - 【請求項3】ポリイミドフィルムが、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミンと、化
1で示される酸二無水物の少なくとも一種を必須とする
成分から合成されるものである請求項1記載のポリイミ
ドフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10096099A JP3805558B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | ポリイミドフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10096099A JP3805558B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | ポリイミドフィルムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000290401A true JP2000290401A (ja) | 2000-10-17 |
| JP3805558B2 JP3805558B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=14287933
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10096099A Expired - Lifetime JP3805558B2 (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | ポリイミドフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3805558B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1232851A3 (en) * | 2001-02-20 | 2004-04-21 | Central Glass Company, Limited | Process for producing polyimide platy object |
| JP2008024884A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Toyobo Co Ltd | ポリイミドフィルム |
| JP2008024885A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Toyobo Co Ltd | ポリイミドフィルム |
| JP2008024886A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Toyobo Co Ltd | ポリイミドフィルム |
| JP2008024883A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Toyobo Co Ltd | ポリイミドフィルム |
| KR20230040304A (ko) | 2020-07-15 | 2023-03-22 | 도요보 가부시키가이샤 | 수지 필름 및 수지 필름의 제조 방법 |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP10096099A patent/JP3805558B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1232851A3 (en) * | 2001-02-20 | 2004-04-21 | Central Glass Company, Limited | Process for producing polyimide platy object |
| JP2008024884A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Toyobo Co Ltd | ポリイミドフィルム |
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| KR20230040304A (ko) | 2020-07-15 | 2023-03-22 | 도요보 가부시키가이샤 | 수지 필름 및 수지 필름의 제조 방법 |
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|---|---|
| JP3805558B2 (ja) | 2006-08-02 |
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