JP2000297366A - 光学薄膜の製造方法及び光学部材 - Google Patents
光学薄膜の製造方法及び光学部材Info
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Abstract
可視および紫外領域で吸収のない金属フッ化物薄膜をス
パッタリングにより形成すること。 【解決手段】 金属ターゲットを用いフッ素を含むガス
に加えて基板近傍にH2OガスまたはH2ガスを導入し、
基板表面でHFを形成し、スパッタされて基板に入射す
る金属をフッ化し、良質な金属フッ化物薄膜を形成す
る。ターゲットには直流電圧を印加し、異常放電を防止
するため、数十KHzの反転電位をかけながらスパッタ
する。
Description
用の光学部品に使用される反射防止膜、誘電体多層ミラ
ーなどの光学薄膜およびその製造方法に関する。
膜を形成する場合、成膜材料を真空中で電子ビームなど
で加熱し蒸発させて基板に付着させる真空蒸着法が主に
使われてきた。
化マグネシウム(MgF2 )のような屈折率の低い材料
と、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化タンタル(T
a2O5 )、酸化チタン(TiO2 )などの屈折率の高
い材料のいずれか一方、あるいはこれらを組み合わせた
多層膜などによって構成され、要求される光学性能によ
って、層構成、膜厚などをさまざまに調整している。
面積基板上に高速に成膜でき、生産性に優れた成膜方法
であるが、膜厚の高精度制御、自動生産機開発が困難
で、さらには基板温度が低い状況で成膜を行うと膜の強
度が不足し、傷が付きやすく、また、膜と基板の密着性
も低いなどの問題を生じていた。
てきていることから、これらの光学薄膜においても、真
空蒸着法に比較して工程の省力化・品質の安定化、膜質
(密着性、膜強度)などの面で有利なスパッタリング法
によるコーティングの要求が高まってきた。
(ZrO2 )、酸化タンタル(Ta2O5 )、酸化チタ
ン(TiO2 )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )など
の酸化物誘電体薄膜の形成においては、低吸収、高屈折
率薄膜が容易に形成できる。しかし、1.45以下とい
う低い屈折率を持ち、多層光学薄膜の光学性能を大きく
左右する重要な薄膜材料であるMgF2 ,AlF3 をは
じめとしたフッ化物は低吸収薄膜が容易に形成できない
問題点を有していた。
よって形成する方法として、例えば特開平4−2891
65号公報に示すようなものが知られている。すなわ
ち、MgF2 などのアルカリ土類金属フッ化物膜をAr
などの不活性ガスとCF4 などのフッ素系ガスとの混合
ガスを用いてスパッタリングする方法である。
すように、金属ターゲットを用い、Arなどの不活性ガ
スとCF4 などのフッ素系ガスとの混合ガスを用いてD
Cスパッタリングする方法が知られている。
材料として用いられるMgF2 は、スパッタリング法に
よって成膜すると、スパッタ中にFが解離し、膜の組成
が化学量論比から外れてMgリッチな膜となるために膜
に紫外および可視域での吸収を生じてしまっていた。
65号公報のようにフッ素系ガスを使用してFを補うス
パッタリング方法が開示されている。
属ターゲットを用いてDCスパッタリングすることで、
基板シース電圧が減少し、陽イオンダメージを減少する
ことが可能である。
ッ素原子を補っても、ターゲットからスパッタされて基
板に入射する金属原子に比べ、プラズマ中で解離し、生
成した活性なフッ素原子や、フッ素を含むガス分子の基
板表面での滞留時間は短く、その結果、膜はフッ素が不
足状態になってしまっていた。特に、スパッタレートを
大きくすると、この傾向は強くなる。
すく、したがって負イオンになりやすい。このため、基
板に形成されたシース電圧によって、フッ素負イオンは
基板に入射できないため、フッ素の供給が不足し、やは
り、フッ素の欠乏した膜となってしまう。
し、ターゲット表面がフッ化した状態でスパッタを行う
とターゲット表面で負イオンが形成され、負イオンとな
った粒子が数百Vのターゲットシースで加速され、基板
に入射する。このため、基板上に形成されたフッ化物薄
膜にダメージを与え、F欠損の原因となっていた。ター
ゲットシースで加速された負イオンは通常他のガス分子
との衝突で中性化するといわれており、基板にバイアス
を印加するなどの方法では、ダメージを除去できない。
は、基板に入射するフッ素原子が不足したり、結合状態
が乱れ、成膜したMgF2 は吸収の大きい薄膜しか形成
できなかった。AlF3 ,LiF2 などの金属フッ化物
においてもほぼ同様に、フッ素が不足した薄膜しか形成
できない。
みてなされたもので、屈折率1.45以下という低い屈
折率でしかも紫外および可視域での吸収のない膜を、ス
パッタリング法によって形成する光学薄膜の製造方法を
提供することにある。
の、本発明に係るフッ化物薄膜製造方法は、少なくとも
フッ素を含むガスが導入された真空容器内において、放
電中に生成したイオンを金属ターゲットに衝突させ、こ
のターゲットからスパッタされた粒子を対向配置された
被処理物に堆積させて成膜するスパッタリングにおい
て、基板表面の活性フッ素原子の滞留時間、反応性を高
め、ストイキオメトリな金属フッ化物を形成できるよう
に、基板近傍にH2 OガスまたはH2ガスを供給し、基
板表面にH2O吸着層を形成しながらスパッタを行う。
また、基板表面に形成されるシース電圧を抑え、陽イオ
ンによるダメージを減少するため、ターゲットに印加す
るスパッタ電力は直流とし、異常放電によるゴミなどの
混入をなくすために数10KHz程度の反転電圧を印加
するか、もしくは数10KHzの高周波を重畳し、チャ
ージをキャンセルしてスパッタを行う。さらに、ターゲ
ット表面で生成した負イオンダメージを受ける条件で成
膜する場合には、基板をターゲットと向き合う位置に保
持しないようにしながら成膜を行う。
2 O層の影響で、基板に到達した活性なフッ素原子や、
フッ素分子がHFを形成し、基板表面に滞留する時間が
長くなり、スパッタされて基板に到達した金属原子と効
率よく反応し、金属フッ化物を形成できる。
電であるため、基板近傍の電子温度が高周波スパッタに
比べ低く、DCスパッタに数10KHzの交流を印加し
てチャージをキャンセルできるため、異常放電を抑え、
ゴミ、異物の混入のないフッ化物薄膜を陽イオンのダメ
ージを与えずに形成することが可能となる。
題が生じやすい、ターゲットシース電圧で加速され基板
に直接入射する負イオンの影響を除去し、ダメージによ
りフッ素が解離し、金属リッチなフッ化物薄膜になるの
を抑え、低吸収なフッ化物薄膜を形成することが可能と
なる。
て形成されたフッ化物膜およびその膜の光学部材への利
用、およびその方法を行うための装置であって以下のよ
うである。
ッ素を含むガスで反応性スパッタを行うことにより、基
板上に金属フッ化薄膜を形成する薄膜形成方法におい
て、フッ素を含むガスに加えてH2 OガスまたはH2ガ
スの両方もしくはいずれか一方を導入してスパッタを行
うことを特徴とするフッ化物薄膜の形成方法。
タ電力が、直流に500KHz以下の周波数の電圧を重
畳してスパッタすることを特徴とする上記1に記載のフ
ッ化物薄膜の形成方法。
向に投影した投影部の外に配置し、ターゲットシースで
加速された負イオン、およびそのイオンがプラズマ中で
中性化して生成した高エネルギー粒子が前記基板に直接
入射しないようにしてスパッタを行うことを特徴とする
上記1または2に記載のフッ化物薄膜の形成方法。
により形成されたフッ化物薄膜。
材への利用。
ッ素を含むガスで反応性スパッタを行うことにより、基
板上に金属フッ化物薄膜を形成する薄膜形成装置におい
て、フッ素を含むガスおよびH2 OガスまたはH2ガス
供給装置、ターゲットに印加する直流電力供給装置、交
流電圧重畳電力供給装置、および直流電源保護のための
交流カットフィルタを有することを特徴とする装置。
を参照しつつ実施形態を説明する。なお、本発明はこれ
ら実施例に限定されず、種々の変形が可能であることは
勿論である。
スッパッタリング装置の断面図である。この図に示すよ
うに、スパッタリング装置は、内部をほぼ真空状態に維
持する真空容器1が設けられている。この真空容器1の
底部の中央部には、内部に磁石を収め、外部から供給さ
れる冷却水を内部を流通させてターゲットの冷却を行う
冷却ボックス2が設けられている。この冷却ボックス2
の上面には、カソード電極としてのパッキングプレート
3が配置されており、このパキングプレート3の上面に
高純度Mg金属ターゲット4が固定されている。ターゲ
ット材料としては電気抵抗が低ければ、種々の金属、酸
素添加金属もしくはフッ素添加金属などからなるターゲ
ットであっても勿論よい。このターゲット4との間に所
定の間隙をおいて外方に配置されたアノード電極5が真
空容器1に固定されている。なお、アノード電極5とパ
ッキングプレート3との間には、絶縁材6が配置されて
いる。
7が図示しない移動機構に被処理物支持機構8とロード
ロック室10との間をゲートバルブ9を介して移動自在
に設けられている。被処理物7とターゲット4の間に
は、放電が安定するまで被処理物7に膜が付着しないよ
う、シャッター11が設けられている。このシャッター
は図示しない移動機構により、高速で開閉可能となって
いる。なお、特に、符号を付さないが、真空容器11内
の漏れを防止するため、適宜箇所には、シール部材が設
けられている。
置に設置され、ターゲット表面で生成しターゲットシー
スで加速された負イオンの影響を直接受けないようにさ
れている。
Oガス導入ポート14より、マスフローコントローラを
含むガス供給系によって、5%濃度にArで希釈したF
2 ガスおよびH2 Oガスを導入可能な構成となってい
る。ここで、導入するガスは、流量、純度、圧力は高精
度に制限され、一定値に保持できる。F2 を希釈する不
活性ガスとしてはAr以外に、He,Ne,Kr,Xe
などのガスが、フッ素を含むガスとしてはF2 ガス以外
にCF4 ,NF3 などのガスや、酸素、N2 Oなどの酸
素を含む反応性ガスが必要に応じて切り替えて導入する
ことが可能な構成となっており、フッ化物薄膜以外に酸
化物薄膜なども形成できる。
ガスを流すため、排気するポンプは耐食性の高いものを
用いるとともに、軸パージや、排気ガス希釈、排気ガス
処理施設なども設置されていることは勿論である。
望の温度に調整され、流量も一定に保持してターゲット
表面温度を一定に保つ構成としている。
板上に低吸収で低屈折率を有するフッ化アルミニウム薄
膜を形成する方法について、詳しく説明する。
する。2×10-4Paにまで排気が完了したところで、
F2 /Arガスを200sccm(F2 :10scc
m)、およびH2 Oガスを20sccm導入し、パッキ
ングプレート3に直流電源15より直流電圧500Wを
印加すると、放電してF2 ,Arガスがイオン化し、磁
石17による磁界がターゲット4の上方に形成されてい
るため、磁界に電子がトラップされ、ターゲット表面に
マグネトロンプラズマが発生する。放電によりターゲッ
ト表面にシースが形成され、プラズマ中の陽イオンがシ
ースで加速されターゲット4に衝突し、ターゲット4か
らスパッタされたMg,F,MgFなどの粒子が放出さ
れる。
(ガス圧、流量、印加電力)を選択しており、放電が安
定するまで、基板とターゲット間に配置されたシャッタ
ーは閉じておき、安定したところでシャッターを開け、
被処理物7に薄膜を形成するようにしている。異常放電
が生じる条件で成膜した場合、異物が膜に混入し、散乱
の大きい膜となる。スパッタされた粒子はプラズマ中お
よび基板表面で活性なF原子を含む分子と反応して、被
処理物7にフッ化物薄膜が堆積する。成膜終了後、シャ
ッターを閉じ、放電を停止する。ここで、基板をロード
ロック室10を介して、大気に搬出する。被処理物7に
ついたMgF膜の分光特性を分光光度計により測定し、
厚さ、吸収などを光学干渉法などにより算出した。
とほぼ100%の確率で付着するが、F2 分子、F原子
などは基板表面に100%の確率では吸着せず、再離脱
する。このため、F2 流量を増加しても、通常Al原子
と結合するFの割合が減少するため、Fが不足した吸収
の大きい膜となりやすい。
H2 Oガスを基板表面近傍に導入するとH2 Oガスの平
衡蒸気圧が低いことから、基板表面にH2 O吸着層が形
成される。このような状態の基板表面にF,F2 などの
ガスが吸着すると、HFを含む吸着層を形成する。この
ような基板表面に、スパッタされたMg原子が入射する
と、ほぼストオイキオメトリなMgF2 膜が形成できる
ことがわかった。
から紫外にわたって、吸収のない、低屈折率を有する薄
膜が得られている。膜厚250nmのMgF2 薄膜の吸
収は500nmで0.2%以下、屈折率は約1.37で
あった。
2 Oと反応してHFを生成しSUSチャンバーや、排気
系オイル、排気ポンプなどを腐食してしまう。このた
め、H 2 Oガスはできるだけ基板近傍にのみ供給し、H
2 O吸着層を基板表面以外に形成しないように努める必
要がある。
面も耐HF性を有する、フッ化物系薄膜などをあらかじ
めコーティングするなどしておくことが望ましい。
圧が常時監視され、電圧の変動に応じて直流電源出力、
反応性ガス流量を制御できる制御装置16が設置されて
いる。この電圧を常時一定に保持して成膜することによ
り、成膜レートを一定にすることができ、シャッターの
開閉時間を制御することで膜厚制御を行うことも可能と
なる。
H2Oガスに代えてH2ガスを導入しても、プラズマ中で
HF分子等が形成され、この分子は基板表面に吸着され
易いため、同様の効果が得られる。
ターゲットシースで加速された負イオンが基板に直接入
射しない構成としているため、負イオンによるダメージ
のないフッ化物薄膜を形成することができる。特に、低
いガス圧でスパッタを行うような場合、有効な手段とな
る。しかし、負イオンによるダメージはスパッタ中のガ
ス圧、印加電力などにより、ほとんど影響を受けないレ
ベルに抑えることも可能であり、ターゲット面と相対す
る位置においても、条件の最適化を図れば、低吸収なフ
ッ化物薄膜を形成することは可能である。
たが、Al金属ターゲットを用い上記と同様、Ar,F
2 、H2 Oガスを導入して反応性スパッタを行えば、低
吸収のAlF3 薄膜を得ることができる。
希釈のF2 ガスを用いたが、フッ素を含むガスで、膜中
に取り込まれにくく、取り込まれても光学特性に影響を
及ぼさない元素を含むものであれば、使用可能である。
特に、NF3,,CF4 ,SF 6 などのガスは、使用環境
の面から使いやすく、また、可視域の光学性能には影響
が少なく、好適である。
純物の混入を極力さけるために、不活性ガスで希釈した
F2ガスが適している。しかし、MgF2 薄膜の場合に
は、NF3 ガスでもNが膜中にほとんど取り込まれない
ことから、実用上ほとんど問題なかった。
スパッタリングターゲットの断面図である。本ターゲッ
トはAl金属で製作しており、Ar,NF3ガス および
H2 Oガス供給用のガス吹き出し口13,14を設けて
いる。
Paにまで排気が完了したところで、Arガスを250
sccm、NF3 ガスを50sccmおよびH2 Oガス
を20sccm導入し、パッキングプレート3に直流電
源15より電圧500Wを印加すると、放電してAr,
NF3 ガスがイオン化し、磁石17による磁界がターゲ
ット4の上方に形成されているため、磁界に電子がトラ
ップされ、ターゲット表面にマグネトロンプラズマが発
生する。放電によりターゲット表面にシースが形成さ
れ、プラズマ中の陽イオンがシースで加速されてターゲ
ット4に衝突し、ターゲット4からスパッタされたA
l,F,AlFなどの粒子が放出され、基板上で活性な
F,F* などと反応しAlF3 を形成する。
スはN,F,NF,NF2 などに解離し、これらのイオ
ンおよびNF3 イオンをも生成する。NイオンはAl反
応し、AlNを形成する可能性があるが、フッ化反応の
速度が速く、残留ガス分析装置で分析したところ、H2
Oを導入することでNO,NO2 ,N2 Oなどを形成し
てガス状態で除去されるため、ほとんど膜中に取り込ま
れないことがわかった。
含有吸着層を形成するばかりでなく、NF3 ガスのNを
除去する効果も併せ持つことがわかった。この効果は、
NF 3 ガスを用いるときに有効であるばかりでなく、残
留ガスとして成膜室内に残留するN2 ガスなどが膜に取
り込まれるのを防止する効果もあり、可視から紫外にわ
たって、低吸収で、低屈折率の金属フッ化物薄膜を得る
ことができ、非常に有効である。
量では、DCのみ印加したのでは、ターゲット表面で、
絶縁物のフッ化物を形成するため、ターゲット表面およ
び近傍で異常放電が目立って発生するようになる。この
異常放電は、絶縁物にチャージしたイオンもしくは電子
による絶縁破壊であるが、この異常放電が発生すると、
膜中に異物が混入し、表面の粗い膜となる。
20KHzの交流を直流電圧に重畳した。交流発生器2
6で、数〜数10KHzの交流を重畳することにより、
チャージをキャンセルし、異常放電を防止することがで
きる。重畳しない場合、膜中に混入した異物のため、散
乱を生じて、可視域においてもロスの大きな膜となる
が、高周波を重畳することで、この異物を完全に除去
し、散乱のない、光学特性の優れたAlF3 薄膜を形成
することができた。このような数KHz程度の高周波を
重畳することで、異常放電を起こさずにスパッタできる
フッ素を含むガス分圧の範囲を広くとることができ、さ
まざまな成膜条件で成膜が可能となる。
Hzとしたが、成膜条件にもよるが、数Hzから数MH
zの高周波でも異常放電防止効果は得られる。しかしな
がら、10MHz以上の周波数では、基板セルフバイア
ス電圧が発生し、プラズマ中で生成した陽イオンにより
衝撃を受け、ダメージを受けることがわかった。
が、DC電源とターゲット間に重畳する周波数に応じた
ローパスフィルターを挿入し、DC電源に高周波電圧が
影響しないようにする必要がある。
て得られたAlF3 薄膜の分光特性を示す。紫外域での
ロスが増加している。これは、高周波放電によって基板
セルフバイアス電圧が増加し、基板に入射する陽イオン
によって、膜がダメージを受け、結合状態の乱れ、F欠
損を生じたものである。
500KHz以下という周波数の低い高周波を重畳する
ことが望ましく、特に50KHz以下の周波数の電圧を
重畳することが望ましい。
数μSの時間だけ矩形的にプラズマ電位より高い電圧を
数KHz〜数10KHzの周波数で印加しても、ターゲ
ット電圧をイオンチャージをキャンセルできて、異常放
電を抑えることができる。この場合の周波数も1MHz
以下が望ましく、特に50KHz以下の周波数が適して
いる。
られる光学部材上に形成された反射防止について述べ
る。
して反射防止膜を形成した。石英基板を真空槽内にセッ
トし、真空槽内が2×10-4Paになるまで排気した
後、酸素ガスおよびF2 (5%)/Arガスを0.4P
a/0.01Paの圧力になるまで導入し、DC電力を
500W印加し20KHzの高周波を重畳し、Al2 O
3 薄膜を所定の厚さ成膜した。ついで、導入するガスを
F2 (5%)/Arガスに切り替え、圧力が0.4Pa
になるように導入し、DC電力を500W印加し20K
Hzの高周波を重畳して、AlF3 薄膜を所定の厚さ成
膜している。これを繰り返し、石英基板上にAl2 O3
/AlF3 の交互層を設けた。得られた膜の構成を表1
に、反射特性を図6に示した。
て、高屈折率のAl2 O 3 が形成でき、さらに、低吸
収、低屈折率のAlF3 の組み合わせによって、エキシ
マレーザ波長(248nm)において、0.1%以下の
吸収率で、反射防止波長域も非常に広く、良好な性能を
示している。
防止膜に限定されるものではない。特に、スパッタで低
吸収、低屈折率のフッ化物薄膜が形成できることで、ス
パッタで形成できる高屈折率、低吸収の酸化物薄膜との
組み合わせが実現でき、非常に優れた光学特性を有する
光学部品を提供することが可能となった。
lF3 などのフッ化物薄膜を形成する際に、フッ化物を
含むガスを導入するとともに、H2 Oガスを導入してス
パッタすることで、可視域および紫外域で低吸収かつ低
屈折率のフッ化物薄膜を安定して形成できる。
として主に直流を用い、チャージアップによる異常放電
を防止するために数10KHzの周波数で反転電位を重
畳することにより、陽イオンのダメージを抑え、紫外域
において低吸収のフッ化物薄膜を得ることができる。
て、低吸収で低屈折率のフッ化物薄膜が形成できること
から、スパッタの特徴である高屈折率の酸化物薄膜との
交互層を形成することにより、非常に優れた光学性能を
有する光学部品を提供することが可能となった。
スパッタリング装置の断面図である。
光特性を示す図である。
グネトロンスパッタリング装置の断面図である。
特性を示す図である。
る。
示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 金属ターゲットを用い、少なくともフッ
素を含むガスで反応性スパッタを行うことにより、基板
上に金属フッ化薄膜を形成する薄膜形成方法において、
フッ素を含むガスに加えてH2 OガスまたはH2ガスの
両方もしくはいずれか一方を導入してスパッタを行うこ
とを特徴とするフッ化物薄膜の形成方法。 - 【請求項2】 前記金属ターゲットに印加するスパッタ
電力が、直流に500KHz以下の周波数の電圧を重畳
してスパッタすることを特徴とする請求項1に記載のフ
ッ化物薄膜の形成方法。 - 【請求項3】 前記基板を前記金属ターゲット鉛直方向
に投影した投影部の外に配置し、ターゲットシースで加
速された負イオン、およびそのイオンがプラズマ中で中
性化して生成した高エネルギー粒子が前記基板に直接入
射しないようにしてスパッタを行うことを特徴とする請
求項1または2に記載のフッ化物薄膜の形成方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3項のいずれか1項の方
法により形成されたフッ化物薄膜。 - 【請求項5】 請求項4に記載のフッ素化物薄膜の光学
部材への利用。 - 【請求項6】 金属ターゲットを用い、少なくともフッ
素を含むガスで反応性スパッタを行うことにより、基板
上に金属フッ化物薄膜を形成する薄膜形成装置におい
て、フッ素を含むガスおよびH2 OガスまたはH2ガス
供給装置、ターゲットに印加する直流電力供給装置、交
流電圧重畳電力供給装置、および直流電源保護のための
交流カットフィルタを有することを特徴とする装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10295599A JP3825936B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 光学薄膜の製造方法及びその薄膜形成装置 |
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