JP2000301674A - 青果物包装用フィルム - Google Patents

青果物包装用フィルム

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JP2000301674A JP11051699A JP11051699A JP2000301674A JP 2000301674 A JP2000301674 A JP 2000301674A JP 11051699 A JP11051699 A JP 11051699A JP 11051699 A JP11051699 A JP 11051699A JP 2000301674 A JP2000301674 A JP 2000301674A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青果物包装に適したガス透過度を
有し、かつ包装フィルムに必要な機械的強度、透明性、
および低温シール性を兼ね備えたポリ4−メチル−1−
ペンテン系フィルムを提供すること。 【解決手段】 ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂からなる樹脂層(a)およびポリ4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂を含むヒートシール性樹脂層(b)との積層
体であって、全体の酸素ガス透過度が10000〜80
000(cm3/m2/24hr/atm:25℃)、炭
酸ガス透過度が30000〜300000(cm3/m2
/24hr/atm:25℃)であり、ヒートシール強
度が500(gf/15mm)以上の青果物包装用フィ
ルムである。ここで樹脂層(b)は、ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂、結晶化度40%以下のα−オレフィ
ンランダム共重合体および粘着性付与剤からなる組成物
であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、青果物の鮮度保持
に適したフィルムに関し、より詳細にはポリ4−メチル
−1−ペンテン樹脂を用いたガス透過性およびヒートシ
ール性に優れた青果物包装用フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、青果物の包装方式としてMA包装
(Modified Atmosphere Packaging)が注目され、一部
実用化されている。このMA包装と言うのは、収穫後の
青果物を適切なプラスチックフィルム等で密封包装し、
青果物の呼吸作用によってもたらされる酸素ガスの消費
と炭酸ガスの蓄積によって変化した包装袋内部のガス組
成を、大気よりも低酸素ガス濃度かつ高炭酸ガス濃度へ
と変え、その後の呼吸作用を抑制させて、鮮度保持を図
ろうとする方式である。
【0003】このMA包装では、適度の酸素ガス濃度お
よび炭酸ガス濃度に維持させるために、包装用フィルム
の持つガス透過度が重要なパタメーターになる。孔あき
フィルムのようにガス透過度が大きいと、呼吸作用が活
発に行われ、糖や酸のような味成分や栄養分が消費され
てしまい、鮮度の急激な低下が懸念される。他方、ポリ
エチレンフィルムのようにガス透過度が小さいと、呼吸
作用が抑制されて発酵が始まり、アセトアルデヒドやエ
タノールを生成し、異臭の発生も起りやすくなる。
【0004】このことから、鮮度保持に適切なガス組成
は、青果物の種類や熟度によってバラツキはあるが、一
般に酸素ガス3〜8%、炭酸ガス3〜10%、残りが窒
素ガスから構成される組成の範囲にあると言われてい
る。従って、この様な数値範囲のガス組成になるよう、
適度のガス透過度を有するプラスチックフィルムを選択
し、かつ包装形態を選択することが求められている。
【0005】これまでの代表的な包装材料である低密度
ポリエチレンフィルム、無延伸ポリプロピレンフィル
ム、あるいは二軸延伸ポリプロピレンフィルムでは、青
果物包装に必要なガス透過度が小さすぎることから、そ
れに代わってガス透過度が大きくかつ選択透過性のある
ポリ4−メチル−1−ペンテンフィルムが注目されてい
る。
【0006】特開平2−282080号公報によると、
ポリ4−メチル−1−ペンテンフィルムを用いて梨やブ
ロッコリーの包装を行って、良好な貯蔵結果を得た記載
されている。しかし、ポリ4−メチル−1−ペンテンフ
ィルムは、元来フィルム強度が十分でなく、ヒートシー
ル温度が高く、かつシール強度が低く、包装材料として
使用するには最適ではなかった。
【0007】そこで、特開平4−202437号公報に
は、4−メチル−1−ペンテン共重合体にグラフト変性
体あるいは他の重合体をブレンドしたフィルムが、ま
た、特開平6−211996号公報には、4−メチル−
1−ペンテン共重合体に超低密度ポリエチレンやポリプ
ロピレンをブレンドしたフィルムが、さらに、特開平7
−102081号公報には、4−メチル−1−ペンテン
共重合体にエチレン−エチルアクリレート共重合体およ
び不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンをブレンドした
フィルムがそれぞれ開示され、レタス、もやし、ブロッ
コリー、しいたけ包装に使用されている。しかし、その
ブレンド処方によってシール性およびフィルムの強度向
上が図れると記載されてはいるが、具体的なデータは何
も記載されてない。
【0008】特開平6−209701号公報には、ポリ
−4−メチル−1−ペンテン層/接着性樹脂層/ポリエ
チレン層からなる3層フィルムが、また特開平7−60
921号公報には、ポリ−4−メチル−1−ペンテン層
/エチレン・α−オレフィン共重合体と粘着性付与剤と
変性ポリエチレンとからなる層/エチレン系共重合体層
からなる3層フィルムがそれぞれ開示され、ガス透過度
および層間剥離強度のデータを示している。しかし、包
装フィルムとして不可欠なフィルム強度やヒートシール
強度に関しては何も示されておらず、本発明者らの検討
結果によってもなお一層の改良が必要と考えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、MA
包装に適したガス透過度を有し、かつ包装フィルムに必
要な機械的強度、透明性、および低温ヒートシール性を
兼ね備えたポリ4−メチル−1−ペンテン系フィルムの
提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
4−メチル−1−ペンテン樹脂からなる樹脂層(a)お
よびポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂を含むヒートシ
ール性樹脂層(b)との積層体であって、全体の酸素ガ
ス透過度が10000〜80000(cm3/m2/24
hr/atm:25℃)であり、炭酸ガス透過度が30
000〜300000(cm3/m2/24hr/at
m:25℃)であり、ヒートシール強度が500(gf
/15mm)以上である青果物包装用フィルムに関す
る。このフィルムは、その破断点強度が12(MPa)
以上、破断点伸びが10〜500(%)であることが好
ましい。
【0011】前記の樹脂層(b)は、ポリ4−メチル−
1−ペンテン樹脂、結晶化度40%以下のα−オレフィ
ンランダム共重合体および粘着性付与剤とを含む組成物
であることが望ましく、特にポリ4−メチル−1−ペン
テン樹脂10〜90重量%、結晶化度40%以下のα−
オレフィンランダム共重合体5〜80重量%および粘着
性付与剤1〜35重量%とからなる組成物であることが
好ましい。
【0012】また、前記のα−オレフィンランダム共重
合体としては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
ィンとの共重合体、またはプロピレンと炭素数4〜20
のα−オレフィンとの共重合体であることが好ましく、
また粘着性付与剤は、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、
石油樹脂、スチレン系樹脂、液状ポリブテン、パラフィ
ン類、およびオイル類からなる群から選ばれた少なくと
も1種であることが望ましい。
【0013】このような積層体は、樹脂層(b)/樹脂
層(a)/樹脂層(b)からなる3層の構造体であって
も、あるいは樹脂層(c)/樹脂層(b)/樹脂層
(a)/樹脂層(b)/樹脂層(c)からなる5層の構
造体であってもよく、ここで樹脂層(c)は樹脂層
(b)を形成する樹脂組成物と同じ成分からなっている
が、その成分割合が異なっていることが望ましい。
【0014】
【発明の具体的説明】本発明に係わるフィルムは、少な
くとも樹脂層(a)および樹脂層(b)とからなる積層
体であって、その積層体を通過する酸素および炭酸ガス
透過度が一定の範囲にあり、また(b)層同士を向かい
合わせた時の積層体相互のヒートシール強度が一定の範
囲にあって、それによって青果物包装に適したガス透過
度に調整された包装袋を形成することができる。次に、
各構成に付いて具体的に説明する。
【0015】樹 脂 層 (a) この層は、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂から形成
されており、より詳細には4−メチル−1−ペンテン単
独重合体、あるいは4−メチル−1−ペンテンと他のα
−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとし
ては、炭素数2〜20のオレフィンであって、例えば、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン等を挙げることができる。これらコモノマーは1
種類であっても、あるいは2種類以上を組み合わせて使
用してもよく、共重合体中に0〜20モル%、好ましく
は0〜15モル%含有されていることが望ましい。
【0016】このポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
は、フィルム形成するに十分な流動性と、フィルムとし
ての十分な機械強度を示す分子量を有していればよく、
そのメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−
1238に準拠し、260℃、5.0kg荷重下で測定
した値が、0.5〜200、好ましくは5〜120(g
/10分)の範囲にあることが望ましい。このようなポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂は、チーグラー・ナッ
タ触媒やメタロセン触媒を用いて、4−メチル−1−ペ
ンテンを公知の方法で重合し、樹脂として製造すること
ができる。
【0017】樹 脂 層 (b) この層は、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂を含むヒ
ートシール性樹脂層であって、樹脂層(a)と強固に接
合している。そのポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
は、樹脂層(a)で説明した重合体と同じである。この
樹脂層はヒートシール性を有する層であって、ポリ4−
メチル−1−ペンテン樹脂に各種の重合体等を配合した
樹脂組成物とすることによって、低温でかつ強固なヒー
トシール性が発現している。
【0018】樹脂層(b)としての好適な樹脂組成物
は、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂、結晶化度40
%以下のα−オレフィンランダム共重合体、および粘着
性付与剤とを含んだ組成物である。この樹脂層には、本
発明の目的からはずれない限り各種の添加剤、例えば酸
化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定剤、帯電防
止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、流
滴剤、抗菌剤、顔料、染料等を適宜配合することができ
る。
【0019】α−オレフィンランダム共重合体は、炭素
数2〜20のα−オレフィンを複数種相互に共重合させ
た重合体であって、その例として次の重合体を挙げるこ
とができる。 (1)エチレンと炭素数3以上のα−オレフィン1種以
上との共重合体。 (2)プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィン1種
以上との共重合体。 (3)1−ブテンと炭素数5以上のα−オレフィン1種
以上との共重合体。 (4)4−メチル−1−ペンテンと炭素数5以上のα−
オレフィン1種以上との共重合体。
【0020】具体的には、次の共重合体を例示すること
ができる。 (1)エチレン含量が30〜95モル%のエチレンとプ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、3−メチル
−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等とのランダ
ム共重合体。 (2)プロピレン含量が30〜95モル%のプロピレン
とエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等とのラ
ンダム共重合体。
【0021】(3)1−ブテン含量が30〜95モル%
の1−ブテンとエチレン、プロピレン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン等とのランダム共重合体。 (4)4−メチル−1−ペンテン含量が10〜85モル
%の4−メチル−1−ペンテンとエチレン、プロピレ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−
オクテン、1−デセン、3−メチル−1−ブテン等との
ランダム共重合体。
【0022】これらの中でも特に、エチレン・プロピレ
ン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン
・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重
合体、プロピレン・1−ブテン共重合体が好ましい。こ
のようなα−オレフィンランダム共重合体は、X線回折
法によって測定された結晶化度が40%以下、好ましく
は35%以下であって、低結晶性ないし非晶性の重合体
である。
【0023】粘着性付与剤は、ポリ4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂およびα−オレフィンランダム共重合体と相
溶性がある、比較的低分子量の固体ないし液体の炭化水
素系重合体であって、ポリオレフィンに配合された時に
潜在的に粘着性付与剤として作用するものであって、ま
た(b)層樹脂のガス透過度を低下させる効果もある。
【0024】そのような粘着性付与剤としては、次の例
を挙げることができ、これらは単独で、あるいは組み合
わせて使用することができる。 (1)ロジン系樹脂:ガムロジン、ウッドロジン、水添
ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジ
ン、ロジングリセリンエステル、水添ロジングリセリン
エステル等。 (2)テルペン系樹脂:α−ピネン樹脂、β−ピネン樹
脂、ジペンテン樹脂、α−ピネンフェノール樹脂、ジペ
ンテンフェノール樹脂等。 (3)石油樹脂:芳香族系石油樹脂、脂肪族系石油樹
脂、脂環族系石油樹脂、水添石油樹脂。
【0025】(4)スチレン系樹脂:スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、イソプロペニルトルエ
ン等をそれぞれ主成分とする樹脂。 (5)液状ポリブテン。 (6)パラフィン類:パラフィンワックス、流動パラフ
ィン。 (7)オイル類:パラフィン系プロセスオイル、ナフテ
ン系プロセスオイル、白色鉱油。ミネラルオイル。
【0026】(b)層を構成する樹脂組成物は、好まし
くはポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂が10〜90、
より好ましくは15〜85重量%であって、この範囲内
であると(a)層と(b)層とは強固に接着し、かつ高
いヒートシール強度を得ることができる。
【0027】結晶化度40%以下のα−オレフィンラン
ダム共重合体は、5〜80、より好ましくは10〜75
重量%であって、また粘着性付与剤は1〜35、より好
ましくは3〜30重量%である。α−オレフィンランダ
ム共重合体および粘着性付与剤の配合量がこの範囲内で
あると、ヒートシール強度を高め、(a)層との接着強
度を増し、またガス透過度を適宜の範囲に調節すること
ができ、フィルムの透明性を保つことができる。さら
に、前記の範囲内にあると、組成物の溶融粘度が適度の
値になることから、押出成形性を高め、押出時の発煙を
抑制することができる。また、α−オレフィンランダム
共重合体の配合は、前記以外にフィルムの伸度を高め、
耐衝撃性を向上させる効果がある。
【0028】積 層 体 本発明に係わる積層体は、基本的には(a)層と(b)
層とが直接接合した(a)/(b)なる構造になってい
るが、(a)層の両側に(b)層を配置した(b)/
(a)/(b)なる構造であってもよい。また、(a)
層の片側または両側に(b)層を介して別の樹脂層
(c)を配置することもでき、(a)/(b)/(c)
なる3層構造、あるいは(c)/(b)/(a)/
(b)/(c)なる5層構造とすることもできる。
【0029】ここで(c)層樹脂は、(b)層とは異な
る樹脂であってもよいが、好ましくは(b)層樹脂と同
じ成分から構成され、ただ成分の配合割合が異なる組成
物であると、ヒートシールする際に好都合である。例え
ば、(b)層樹脂がポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
成分の配合割合を多くし、(c)層樹脂がポリ4−メチ
ル−1−ペンテン樹脂成分の配合割合を少なくし、逆に
α−オレフィンランダム共重合体および粘着性付与剤の
配合割合を多くすると、(a)層との接着が強固になる
と共にヒートシール強度が高まる。
【0030】積層体の各層の厚さは、(a)層は5〜2
00μm、(b)層は3〜200μmであって、必要に
応じて3〜200μmの(c)層を設けることができ
る。厚み構成がこの範囲にあると、フィルム強度が高く
かつ可撓性のあるフィルムを得ることができる。
【0031】この様な積層体は、公知の方法を適宜組み
合わせることによって容易に製造することができ、中で
も次の方法が適している。 (1)(a)層を形成するフィルムを予め形成してお
き、その上に(b)層を形成する樹脂組成物を押出コー
ティングする方法、あるいは(b)層および(c)層を
形成する樹脂組成物を共押出コーティングする方法。 (2)(a)層を形成するフィルムおよび(c)層を形
成するフィルムを別々に予め成形しておき、それらの間
に(b)層を形成する樹脂組成物をTダイから押出して
サンドラミネートする方法。 (3)(a)層および(b)層、必要に応じて(c)層
を形成する樹脂ないし樹脂組成物を共押出装置を用いて
共押出成形する方法。
【0032】このようにして得られた積層体は、フィル
ム厚さ方向の酸素ガス透過度が10000〜80000
(cm3/m2/24hr/atm:25℃)であり、炭
酸ガス透過度が30000〜300000(cm3/m2
/24hr/atm:25℃)である。積層体のガス透
過度が前記範囲内にあることによって、青果物包装に適
したガス組成に制御することができ、十分に青果物の鮮
度を保つことができる。
【0033】また、積層体の(b)層同士、あるいは
(c)層同士を向かい合わせてヒートシールした時のヒ
ートシール強度が、500(gf/15mm)以上、好
ましくは700(gf/15mm)以上である。この範
囲にあれば、ヒートシール端部が破壊したり、(a)層
との間で層間剥離を起こすおそれが少なく、安心して青
果物包装袋を製造することができる。
【0034】さらに積層体の引張試験によって、その破
断点強度が12(MPa)以上、破断点伸びが10〜5
00(%)であることが望ましい。この様な強度と伸び
とを有したフィルムは、通常の青果物包装形態で容易に
流通経路にのせることができる。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例を通じて説明するが、本
発明はそれら実施例に限定されるものではない。使用し
た樹脂は、次の種類である。 (A)ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂:4−メチル
−1−ペンテン97モル%、1−デセン3モル%とから
なる共重合体。 MFR(260℃、5kg荷重):26(g/10
分)。 密度0.835(g/cm3)。
【0036】(B)α−オレフィンランダム共重合体 (B−1)1−ブテン・エチレン共重合体:1−ブテン
90モル%、エチレン10モル%とからなる共重合体。 結晶化度:32%(結晶形態I型) MFR(190℃、2.16kg荷重):0.2(g/
10分)。 密度0.890(g/cm3)。 (B−2)1−ブテン・エチレン共重合体:1−ブテン
15モル%、エチレン85モル%とからなる共重合体。 結晶化度:6% MFR(190℃、2.16kg荷重):3.6(g/
10分)。 密度0.880(g/cm3)。ビカット軟化点55
℃。
【0037】(C)粘着性付与剤 (C−1)脂環族炭化水素系石油樹脂:荒川化学(株)製
品、商品名アルコンP−140 環球法軟化温度140℃。 (C−2)液状ポリブテン:平均分子量1400。動粘
度(40℃)26000 cSt。
【0038】(D)その他の樹脂 (D−1)無水マレイン酸変性樹脂:エチレン90モル
%、1−ブテン10モル%とからなるエチレン・1−ブ
テン共重合体(MFR:3.0g/10分:190℃、
2.16kg荷重)に無水マレイン酸が2.0重量%グ
ラフト共重合された重合体。 (D−2)直鎖状低密度ポリエチレン: MFR(190℃、2.16kg荷重):4.0(g/
10分)。 密度0.905(g/cm3) (D−3)直鎖状低密度ポリエチレン:密度0.915
(g/cm3
【0039】フィルムの物性は、次に記す方法で測定し
た。 (1)酸素透過度:モコン法 23℃ 単位;cm3/m2/24hr/atm (2)炭酸ガス透過度:モコン法 23℃ 単位;cm3/m2/24hr/atm (3)透湿度:JIS Z−0208 40℃ 単位;g/m2・24hr
【0040】(4)引張強度および伸度:JIS K−
6782に準拠して測定した。 単位;強度はMPa、伸び% (5)衝撃強度: 単位;kgf・cm (6)ヘイズ:ASTM D1003に準拠して測定し
た。 単位;% (7)ヒートシール強度:富士インパルス(株)製品30
0型、インパルスシーラーを用い、ダイヤル8の条件で
シールした。 単位;gf/15mm
【0041】(実施例1) (a)層樹脂としてポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
(A)を75mmφの押出機(No.1)に導入し、シ
リンダー先端温度280℃で溶融可塑化し、アダプター
を経由して共押出Tダイへと導いた。
【0042】(b)層樹脂としてポリ4−メチル−1−
ペンテン樹脂(A)70重量%、1−ブテン・エチレン
共重合体(B−1)25重量%、脂環族炭化水素系石油
樹脂5重量%とからなる混合物を二軸混練機によって溶
融混練りして、樹脂組成物(I)とした。この組成物を
75mmφの押出機(No.2)に導入し、シリンダー
先端温度270℃で溶融可塑化し、アダプターを経由し
て前記の共押出Tダイへと導いた。
【0043】(a)および(b)の両樹脂層を290℃
に設定されたTダイ内で合流積層させ、40(m/分)
の成形速度で総厚35μmの共押出フィルムを引き取っ
た。各層の厚さは、(a)層が30μm、(b)層が5
μmであった。
【0044】このフィルムの各物性値を測定し、表1に
示したが、機械的強度、透明性、ヒートシール強度およ
びガス透過度は、共にMA包装に適当であると判断し
た。
【0045】次に、このフィルムを用いて、ブロッコリ
ーの充填試験を行った。まず、このフィルムから縦60
cm、横78cmの袋を作り、この袋を外装ダンボール
箱内部に装着し、袋内部に平均重量350gのブロッコ
リー11個を充填し、その後ヒートシールして密封し、
15℃および25℃の恒温室にそれぞれ保管した。
【0046】密封袋内部の酸素ガス濃度および炭酸ガス
濃度をガスクロマトグラフィーで分析しつつ経時変化を
追跡すると共に、重量変化、色の変化および臭気の変化
を検査した。5日後までの測定結果を表2に示したが、
これらの結果は良好であって、このフィルムがブロッコ
リーのMA包装袋として優れた特性を有すると判定し
た。
【0047】(実施例2)実施例1において、押出機
(No.1)と押出機(No.2)のそれぞれの樹脂押
出量を変え、それ以外は実施例1と同様に操作した。そ
の結果、総厚35μmで、(a)層が15μm、(b)
層が20μmの共押出フィルムを得た。
【0048】このフィルムの各物性値を測定し、その結
果を表1に併せて示した。機械的強度、透明性、ヒート
シール強度およびガス透過度は、いずれの値も良好で、
共にMA包装に適当であると判断した。また同様にし
て、ブロッコリーの充填試験を行い、その結果を表2に
示した通り、良好な結果を得た。従って、MA包装袋と
して優れた特性を有すると判定した。
【0049】(実施例3)実施例1と同様にして、
(a)層樹脂および(b)層樹脂を共押出Tダイへと導
いた。一方、(c)層樹脂として、4−メチル−1−ペ
ンテン樹脂(A)/1−ブテン・エチレン共重合体(B
−1)/脂環族炭化水素系石油樹脂(C−1)=61.
5重量%/35重量%/3.5重量%からなる組成物
(II)を実施例1と同様にして調製し、75mmφの
押出機(No.3)に導入し、シリンダー先端温度27
0℃で溶融可塑化し、アダプターを経由して前記の共押
出Tダイへと導いた。
【0050】290℃に設定されたTダイ内で、(a)
層樹脂、(b)層樹脂および(c)層樹脂を合流させて
積層し、40(m/分)の成形速度で総厚35μmの共
押出フィルムを引き取った。各層の厚さは、(a)層が
10μm、(b)層が10μm、および(c)層が15
μmであった。
【0051】このフィルムの各物性値を測定し、表1に
併せて示した。機械的強度、透明性、ヒートシール強度
およびガス透過度は、いずれも良好で、共にMA包装に
適当であると判断した。また同様にして、ブロッコリー
の充填試験を行い、表2に示した通り良好な結果を得
た。従って、MA包装袋として優れた特性を有すると判
定した。
【0052】(実施例4〜6)実施例1と同様にして、
(a)層樹脂を共押出Tダイへと導いた。一方、(b)
層樹脂として、4−メチル−1−ペンテン樹脂(A)/
1−ブテン・エチレン共重合体(B−1)/脂環族炭化
水素系石油樹脂(C−1)の混合比を次のように変え、
組成物(III)および(IV)を調整した。 70重量%/25重量%/ 5重量%からなる組成物
(I) 60重量%/25重量%/15重量%からなる組成物
(III) 55重量%/25重量%/20重量%からなる組成物
(IV) これら3種類の組成物をそれぞれ単独で共押出Tダイへ
と導き、実施例1と同様にして(a)層25μm、
(B)層10μmの3種類の共押出フィルムを得た。
【0053】このフィルムの各物性値を表1に併せて示
したが、機械的強度、透明性、ヒートシール強度および
ガス透過度は、いずれの値も良好で、共にMA包装に適
当であると判断した。
【0054】(実施例7)実施例1において、(b)層
樹脂として次の樹脂組成物(V)を用いた以外は、実施
例1と同様の操作を繰り返し、(a)層30μm、
(b)層5μmの共押出フィルムを得た。
【0055】樹脂組成物(V)の組成は、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテン樹脂(A)64重量%、1−ブテン・
エチレン共重合体(B)12重量%、1−ブテン・エチ
レン共重合体(B−2)20重量%、液状ポリブテン
(C−2)4重量%で、二軸混練機を用いて溶融混練り
した組成物である。
【0056】この共押出フィルムの各物性値を測定し、
表1に併せて示したが、機械的強度、透明性、ヒートシ
ール強度およびガス透過度は、いずれの値も良好で、M
A包装に適当であると判断した。
【0057】(比較例1)4−メチル−1−ペンテン樹
脂(A)を75mmφの押出機に導入し、シリンダー先
端温度280℃で溶融し、300℃に設定したTダイか
ら40(m/分)の速度で押出し、厚さ35μmの単層
フィルムを得た。フィルム物性を表1に併せて記した
が、横方向伸びが小さく、フィルムが脆く、かつヒート
シール強度が小さく、MD包装袋としては適してないこ
とがわかった。
【0058】(比較例2) (a)層樹脂として、4−メチル−1−ペンテン樹脂
(A)を用い、実施例1と同様にして、共押出Tダイへ
と導いた。 (b)層樹脂として、無水マレイン酸変性樹脂(D−
1)を用い、75mmφの押出機(No.2)に導入
し、シリンダー先端温度260℃で溶融可塑化し、アダ
プターを経由して前記の共押出Tダイへと導いた。 (c)層樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン(D−
2)を用い、75mmφの押出機(No.3)に導入
し、シリンダー先端温度260℃で溶融可塑化し、アダ
プターを経由して前記の共押出Tダイへと導いた。
【0059】280℃に設定されたTダイ内で、(a)
層樹脂、(b)層樹脂および(c)層樹脂を合流させて
積層し、40(m/分)の成形速度で総厚30μmの共
押出フィルムを引き取った。各層の厚さは、(a)層が
20μm、(b)層が5μm、および(c)層が5μm
であった。フィルム物性を表1に併せて記したが、ヒー
トシール強度が小さく、かつ層間剥離しており、青果物
の充填包装袋としては適してないことがわかった。
【0060】(比較例3)市販の厚さ40μmの直鎖状
低密度ポリエチレン(D−3)フィルムを用い、ヒート
シールによって縦60cm、横78cmの袋を作成し
た。このフィルムの酸素透過度は、4900(cm3
2/24hr/atm)であった。実施例1と同様の
方法で、ブロッコリーの充填テストを行い、その結果を
表2に併せて記した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】本発明においては、(a)層および
(b)層とからなる積層体構造をとり、かつガス透過度
を一定範囲に調整したことによって青果物包装に適した
フィルムとすることができ、またヒートシール強度とフ
ィルム強度を一定範囲に調整したことによって包装材料
に適したフィルムとすることができた。すなわち、ポリ
4−メチル−1−ペンテンフィルムが持つ青果物包装に
適したガス透過度を保持した上で、ポリ4−メチル−1
−ペンテンフィルムがもつ脆さおよびヒートシール強度
の弱さを克服することができ、MA包装に適した包装材
料を提供することができた。
【0064】特に、(b)層をポリ4−メチル−1−ペ
ンテンを含む樹脂層としたことによって、(a)層と強
固に接着させることができ、このことが高いヒートシー
ル強度の実現へと結びついた。また(b)層はα−オレ
フィンランダム共重合体と粘着性付与剤とを同時に配合
することによって、凝集破壊を起こすほどの強い力でか
つ低温でヒートシールすることができ、従来ポリ4−メ
チル−1−ペンテンフィルムで起こりがちであったシー
ル端部からの破壊を改良することができた。
【0065】また、(b)層はポリ4−メチル−1−ペ
ンテンを含む樹脂層としたことにより、通常のヒートシ
ール層がガス透過度を小さくすることに反し、フィルム
全体のガス透過度を大きくする改良効果があった。仮に
(a)層と(b)層との厚さ変動があった場合にも、
(b)層がガス透過度を制御する働きがあることから、
常にガス透過度の変動率の小さなフィルムを提供するこ
とができた。
【0066】さらに、(b)層を構成する樹脂組成、層
構成および層厚を調整することによって、青果物の種類
や充填個数に応じた最適ガス透過度へと制御することが
可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 俊二 東京都中央区京橋一丁目3番3号 東セロ 株式会社内 (72)発明者 澤井 透 茨城県猿島郡総和町北利根9番地 東セロ 株式会社内 Fターム(参考) 3E086 AD01 BA04 BA15 BB03 BB05 BB51 CA17 CA18 4F100 AK02B AK02C AK03B AK03C AK04J AK07J AK08A AK08B AK08C AK62B AK62C AK64B AK64C AK65B AK65C AK66B AK66C AK67B AK67C AL03B AL03C BA02 BA03 BA05 BA06 BA07 BA15 CA16B CA16C GB23 JA11B JA11C JD02 JD03 JK02 JK06 JK07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂からな
    る樹脂層(a)およびポリ4−メチル−1−ペンテン樹
    脂を含むヒートシール性樹脂層(b)との積層体であっ
    て、全体の酸素ガス透過度が10000〜80000
    (cm3/m2/24hr/atm:25℃)であり、炭
    酸ガス透過度が30000〜300000(cm3/m2
    /24hr/atm:25℃)であり、ヒートシール強
    度が500(gf/15mm)以上であることを特徴と
    する青果物包装用フィルム。
  2. 【請求項2】前記の積層体は、その破断点強度が12
    (MPa)以上、破断点伸びが10〜500(%)であ
    ることを特徴とする請求項1記載の青果物包装用フィル
    ム。
  3. 【請求項3】前記の樹脂層(b)が、ポリ4−メチル−
    1−ペンテン樹脂、結晶化度40%以下のα−オレフィ
    ンランダム共重合体および粘着性付与剤とを含むことを
    特徴とする請求項1または2記載の青果物包装用フィル
    ム。
  4. 【請求項4】前記の樹脂層(b)が、ポリ4−メチル−
    1−ペンテン樹脂10〜90重量%、結晶化度40%以
    下のα−オレフィンランダム共重合体5〜80重量%お
    よび粘着性付与剤1〜35重量%とからなることを特徴
    とする請求項1または2記載の青果物包装用フィルム。
  5. 【請求項5】前記のα−オレフィンランダム共重合体
    が、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共
    重合体、またはプロピレンと炭素数4〜20のα−オレ
    フィンとの共重合体であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の青果物包装用フィルム。
  6. 【請求項6】前記のα−オレフィンランダム共重合体
    が、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブ
    テン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチ
    レン・1−オクテン共重合体、プロピレン・1−ブテン
    共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合
    体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の青果物包装用フィルム。
  7. 【請求項7】前記の粘着性付与剤が、ロジン系樹脂、テ
    ルペン系樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂、液状ポリブ
    テン、パラフィン類、およびオイル類からなる群から選
    ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の青果物包装用フィルム。
  8. 【請求項8】前記の粘着性付与剤が、脂環族炭化水素樹
    脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の青果物包装用フィルム。
  9. 【請求項9】前記の積層体が、樹脂層(b)/樹脂層
    (a)/樹脂層(b)からなる3層の構造体であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の青果物包
    装用フィルム。
  10. 【請求項10】前記の積層体が、樹脂層(c)/樹脂層
    (b)/樹脂層(a)/樹脂層(b)/樹脂層(c)か
    らなる5層の構造体であって、樹脂層(c)は樹脂層
    (b)を形成する樹脂組成物と同じ成分からなっている
    が、その成分割合が異なっていることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の青果物包装用フィルム。
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