JP2000302461A - ガラス素子の成形方法 - Google Patents
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Abstract
の低い軟化ガラス塊から、直接に高精度な形状および面
精度を有するガラス素子を安価に、安定的に得ることが
できる、光学素子の成形方法を提供する。 【解決手段】 上下一対の型部材よりなる成形型を多孔
質材で構成し、該成形型の成形面よりガスを噴出して、
軟化ガラス塊を、前記成形面より噴出するガスにより非
接触状態もしくはそれに近い状態で保持しながら、プレ
ス成形するガラス素子の成形方法において、軟化ガラス
塊の表面と前記成形面との間のガス膜の厚さが、所要の
精度で均一となるように、前記軟化ガラス塊のプレス成
形の際の、型部材によるプレス速度を制御することを特
徴とする。
Description
ビデオカメラに用いられる光学レンズなどの、高精度な
光学ガラス素子を、研磨加工により得る際に、これに先
立って、成形ガラス素子を、軟化ガラスから、熱間で、
プレス成形する、ガラス素子の成形方法に関する。
は、溶融固化されたガラスのブロックから最終形状に近
い形状に切り出した素材を、また、溶融ガラスから直接
に最終の形状に近い形状にプレス成形した素材を、研削
・研磨を施すことにより、得ていた。また、近年、この
研削・研磨によるガラス製品の加工方法に代わり、表面
欠陥のない成形素材を加熱軟化させ、それを成形型を用
いて、直接プレス成形する方法、所謂、リヒートプレス
が注目されてきている。
は、胴型と、その胴型内で摺動する上下型部材よりなる
成形型を用いて、加熱軟化状態にある成形素材をプレス
し、前記型部材の成形面に対応した光学機能面を、前記
成形素材に転写し、その後に冷却を行い、前記型部材か
ら前記ガラス製品を取り出す方法が用いられている。例
えば、特開昭61−136927号公報には、押圧成形
する際、成形品の肉厚の変化速度が、所定の速度以下に
なる状態を経て、所望の肉厚にまでプレス成形する成形
方法が開示されている。また、特公昭48−22977
号や特開昭59−19554号の公報には、多孔質材で
成形型を構成し、これにガスを供給して、例えば、超音
波振動を用いて、型表面にガス膜を作り、その膜を介し
て、成形型の成形面と被成形素材である軟化ガラスを、
非接触の状態でプレス成形する技術が開示されている。
研削・研磨による方法では、ガラスブロックを切り出し
た後に、これを所望の最終形状に近似の形状まで研削す
る工程や、プレス成形された素材の表層近くの数々の欠
陥を除去するために、素材の表面外周を大きく除去加工
する研削工程などが必要であり、その後に、更に精研削
・研磨により、表面を磨き上げる工程が必要であった。
めに、通常、最低でも0.5mm以上の深さまで研削す
る必要があり、更に、精研削で50μm、研磨で10μ
m程度の加工が必要である。そのために、完成品ができ
上がるまでの工程数が多く、時間がかかると共に、切り
出しや、所定形状への研削に際して、ガラススラッジが
多量に発生し、その処理に、多大の労力が必要であると
いう問題があった。
旦、表面欠陥のない成形素材を得た後に、再度、成形素
材を、それに高荷重を掛けないと変形しない温度(これ
は、ガラス素材が109 dPa・s程度の粘性を示す温
度)まで、加熱軟化させ、それを、同様の温度まで加熱
した成形型を用いて、プレス成形するのが一般的である
が、この表面欠陥の無い成形素材を得るために、前述の
研削研磨工程を必要としたり、プレス成形時において、
加熱された成形型と成形素材とが、直接に接触するため
に、ガラスの変形温度としては、低温であるにも拘わら
ず、成形素材と型との間に融着が発生したり、成形素材
であるガラスと成形型の接触によるガラスと成形型の型
材の反応や、型の表面の磨耗などによる型の劣化が発生
するという問題がある。
の、成形温度や、被成形ガラス材料および成形型材など
の制約が大きく、成形可能な条件の有効範囲が狭くて、
コスト的にも安価なものが得難い現状では、非球面レン
ズの作成などの特殊な用途に利用される場合に留まって
いる。まして、105 dPa・s以下の低粘性を示すよ
うな、高温の溶融ガラスから、直接に、通常、安価で多
用される球面レンズのような、精密なガラス素子(製
品)を成形しようとすると、これらの問題が顕著化し、
実質上、このような光学素子の製造を阻害する。
は、リヒートプレスにおける、成形品の肉厚を正確に制
御するための方法として、光学素子を押圧成形する際、
成形品の肉厚の変化速度を、所定の速度以下にした状態
で、成形型や成形装置で規制される、所望の肉厚の成形
光学素子を得る工程が開示されている。ここでは、成形
の進展につれて、軟化ガラス塊と成形型の成形面との接
触面積が増大するが、これにつれて、変形抵抗が増大
し、成形速度が遅くなってくるような、比較的硬い素材
のプレス成形の肉厚制御には、有効な手段であろう。し
かし、ここでは、基本的に、増加する変形抵抗に打ち勝
ち、最終的に所定の肉厚が得られるように、可成り高い
プレス圧力を設定して、成形を行うことになる。
の低いガラスのプレス成形においては、軟化ガラス塊に
対する変形抵抗は、前述の場合に比べて遙に小さく、成
形速度も殆ど変化せず、型内に投入された軟化ガラス塊
は、その熱を成形型に奪われてしまうので、ガラスが固
化する前に、成形型内の隅々までガラスを充填させる必
要から、可成り高い圧力で、成形型または成形装置で規
制される、肉厚まで、一気にプレス成形を行うのが、通
常である。また、その際に、高温のガラスが成形型と接
触するために、前述のような、融着、接触面の荒れなど
が発生し、でき上がった成形品の表面に対して、光学的
な精度を要求することができず、また、冷却中に、成形
品の内部の温度分布に差が生じ、冷却中の熱収縮が均等
に起こらなくなり、その収縮が、温度の比較的高い部分
に集中するため、冷却後に、その部分が窪んだ状態に変
形してしまう、所謂、ヒケと呼ばれる現象が生じ、本来
の目的とする形状と、大きくかけ離れてしまうという問
題があった。
るために、前述の特公昭48−22977号や特開昭5
9−19554号の公報には、型表面からガスを噴出さ
せ、成形型と成形素材であるガラスとの間にガス膜を作
り、成形型とガラスとを接触させないで、成形する技術
が開示されている。このように、ガラスと成形型とを非
接触の状態で成形することは、プレス成形では、理想的
であり、融着防止や成形品の表面状態に対して、優れた
効果はあるが、ここでは、単純に荷重を掛けてプレスを
行うと、ガス膜が部分的に薄くなり、強いては、成形型
とガラスとが、直接、接触したり、また、ガス圧が高す
ぎて、成形型とガラスとの間に、均一なガス膜ができ
ず、成形されたガラスに、部分的な接触痕や、ガス溜り
ができてしまうので、理想とする成形品の転写形状を得
ることが、殆ど不可能であった。また、成形後の冷却途
中においても、軟化状態にある、温度の高い成形素材
を、成形し、冷却するだけであると、同様に、ヒケが発
生し、本来の目的とする形状と大きくかけ離れてしまう
という問題があった。
ので、その第1の目的とするところは、溶融軟化状態に
ある溶融ガラスなどの、粘性の低い軟化ガラス塊から、
直接に高精度な形状および面精度を有する光学素子を安
価に、安定的に得ることができる、ガラス素子の成形方
法を提供するにある。
ッジを多量に発生させる研削加工を省き、僅かな研磨加
工のみで、あるいは、それも省いて、ガラス素材の表面
の加工除去量を、従来に比較して、ほぼゼロとすること
ができる、高精度な形成および面精度を有するガラス素
子を、溶融軟化状態にある溶融ガラスから直接に得られ
る、ガラス素子の成形方法を提供するにある。
に、本発明では、上下一対の型部材よりなる成形型を多
孔質材で構成し、該成形型の成形面よりガスを噴出し
て、軟化ガラス塊を、前記成形面より噴出するガスによ
り非接触状態もしくはそれに近い状態で保持しながら、
プレス成形するガラス素子の成形方法において、軟化ガ
ラス塊の表面と前記成形面との間のガス膜の厚さが、所
要の精度で均一となるように、前記軟化ガラス塊のプレ
ス成形の際の、型部材によるプレス速度を制御すること
を特徴とする。
ガラス塊との間に介在するガス膜を破らず、かつ、ガス
膜の厚さが不均一にならぬように、成形型のプレス速度
を制御するので、成形型の成形面の形状に、より近い形
状にガラス素材を成形することが可能となる。これは、
速い速度で成形すると、ガス膜が、その気体であるとい
う物性から、その粘度がガラスの粘度に比較して桁違い
に低く、ガス膜が簡単にガラスに負けてしまい、型の成
形面とガラスとが部分的に完全に接触してしまうことに
なるからである。その結果として、融着が発生したり、
成形されたガラス素子に部分的な接触痕などが発生し、
所望の成形面に対応した転写ができなくなる。
いように、噴出するガスの量を増加し過ぎると、今度
は、ガラスが、ガスの勢いにまけ、成形品の表面に、ガ
スが吹き付けられた、所謂、ガス溜りを生じ、前述と同
様に、所望の転写形状を得ることができなくなる。この
様な事態を防ぎ、成形型の成形面の形状を、精度よく転
写させるには、微量のガスで、極薄い膜を作り、それが
破られないように、溶融ガラスを成形型の成形面に接近
した時から徐々にプレス成形し、固化させながら成形面
に倣わせて行くのがよい。
うに、プレスの圧力を制御すると、溶融ガラスの粘度が
低いために、ガラスからの反力が受けられず、成形速度
が、はほとんど無制限となり、一定の安定した速度を得
ることができなくなる。そこで、本発明のように、プレ
スの成形速度の制御が必要となり、その時の速度は、例
えば、光学レンズなどの、小さな物では5mm/秒以
下、好ましくは、1mm/秒以下であるのがよい。ここ
では、ガラスに対して、圧力がほとんど加わらないた
め、プレス圧は、成形型を閉じる力さえあれば、良いこ
ととなる。
スの温度を制御し、急激に固まったり、また、逆に何時
までも流動性を保ったままにならないように、噴出する
ガスの温度を制御しておくのが良い。なお、その温度
は、ガラス転移点よりもあまり高いと、ガラスが適当に
固化せず、成形途中で、部分的に成形型の成形面に接触
してしまい、低すぎると、成形型の形状に倣う前に、固
化してしまい、所望の形状を得ることができなくなる。
そこで、その温度は、具体的には、成形されるガラスの
粘度で1010dPa・sから1014dPa・sに相当す
る温度の範囲内で選定するのが適当である。
ラス素子にガス溜りの跡を残し、少なすぎると、成形面
とガラスとが強く接触してしまうために、成形される素
子の大きさや、成形型の多孔質の状態にも左右される
が、光学レンズなどの小物においては、概ね1cm2当
たり、毎分0.05〜1リッターの範囲で、設定するの
が良い。
せ、型なりの形状を、非接触状態もしくはそれに近い状
態で転写させることができ、安価に、安定的に、形状精
度の非常に良いガラス素子を得ることが可能となる。
て、軟化ガラス塊を、ほぼ所要形状に成形した状態で、
成形型が閉じられた後に、ガラス素子の温度分布が均一
になるように、前記成形型内にガラス素子を保持し、そ
の後に冷却をすることを特徴とする。
差のみならず、ガラス素子全体の温度分布、密度分布を
均一にするのを目的としているのであって、この時まで
の工程で、ガラスの内部に生じた温度差に起因する熱膨
張収縮量の違いによる密度差を、温度保持を行うことで
なくし、温度分布及び密度分布の無い状態のガラス素子
を得、その後に冷却を行っても、部分的なヒケの発生を
防止することを目的とする。
ガラスの大きさに関係なく、できるだけ、なくすことが
必要で、実際の成形においては、5℃以内に抑えること
が必要である。この温度分布の範囲が広すぎると、前述
の密度分布の解消が十分に行われず、更に、温度分布が
大きいまま、冷却されると、ヒケの発生量が大きくな
り、最終的に精度の良いガラス製品が得られなくなる。
材の形状精度、つまり、所望の形状との誤差が、数十μ
m、ないしは、ニュートンリングレベルの精度が要求さ
れる場合に、上記の誤差範囲が限界となり、この範囲が
狭いほど、得られる製品の精度が向上する。
法で行ってもよいが、噴出するガスにより制御するの
が、最も合理的であり、この保持温度は、前述の成形中
のガスの温度と同じ温度範囲である、成形されるガラス
の粘度で1010dPa・sから1014pPa・sに相当
する温度の誤差範囲内で選定するのが適当である。また
この温度の保持時間は長いほど良く、数μm程度の形状
誤差が許されるならば、10秒程度、更に、サブμm以
上の形状精度が要求されるのであれば、少なくとも1分
程度が必要であり、保持温度を高めにし、時間を長くす
れば、より精度の良いガラス素子を得ることが可能とな
る。
によれば、非常に精度の良いガラス素子が得られるた
め、光学レンズなどでも、プラスチックで代用できるよ
うな、高精度を要求されないものであれば、そのままの
状態で使用することができ、更に、次加工を必要とする
ような高精度のものでも、ガラスを大きく削る研削など
の加工の必要がなく、表面を磨く程度の研磨加工だけ
で、目的を十分に達成することが可能である。この研磨
加工では、直径:20mm、厚さ:3mm程度のレンズ
形状のガラス製品であれば、加工代は、10μm以下で
十分であり、研磨時間も、数十秒もあれば十分である。
逆に言えば、本発明の方法によれば、できあがったガラ
ス製品の形状が、所望とする設計値に対して10μm以
上の誤差を生じることはない。
明の第1の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明
する。図1は、本発明で用いられる成形装置の概略図で
ある。ここで、符号1は下型ユニット、2は上型ユニッ
トであり、ユニット1、2は、それぞれ、下面成形型1
1と、上面成形型21と、それらを保持する下型ホルダ
ー12と、上型ホルダー22とで構成されている。
形型11、21に対してバランスよく供給分配するため
に、圧力室12a、22aが設けられており、更に、ヒ
ーター13、23と測温手段(図示せず)が埋め込まれ
ていて、成形型11、12の各成形面11a、11bか
ら噴出する流体の温度を、最終的に微調整することがで
きるようになっている。なお、成形面11a,21a
は、それぞれ、成形されるガラス製品(光学ガラス素
子)の光学機能面の形状を決定する精度の高い形状にな
っている。
架台7に固定されており、ユニット2は、上下駆動装置
4の可動軸3に取付けられており、更に、上下駆動装置
4は水平駆動装置5に載置されている。上下駆動装置4
を用いて、矢印Aのように、ユニット1を上下方向に、
任意の速度で、任意の位置まで、自由に移動できるよう
になっており、更に、水平駆動装置5を、矢印Bのよう
に、動かすことで、ユニット1をガラス供給ノズル10
1およびユニット2の直下に移動できるようになってい
る。
うに、N2 ガス供給用の接続パイプ14、24が接続さ
れており、それらは、更に流量圧力調整器とガス加熱装
置と(何れも図示せず)につながれており、成形面11
a、21aより噴出するN2ガスの温度、圧力、流量
を、任意に制御できる構成となっている。
ラスを、供給ノズルより、成形型に供給し、更に、供給
された溶融ガラスを、供給ノズルより切断分離するとき
の工程の説明図である。図2において、符号101は、
溶融軟化状態の溶融ガラス102の供給ノズルであり、
図3において、符号103aは、成形型11の成形面1
1aの上に供給された切断前の溶融(軟化)ガラス塊を
示し、また、符号103bは、切断のための溶融ガラス
102と切断前の溶融ガラス塊103aとの間に作られ
るくびれを表す。なお、図4に示す溶融ガラス塊104
は成形面11a上に得られる。
製品を成形する工程を、具体的に説明する。なお、ここ
で成形されるガラス素子は、ビデオカメラに用いられる
光学有効面(光学機能面)の曲率がR:30mmとR:
20mmであり、中心肉厚が2mmである、直径:φ1
5mmの凸メニスカスの、球面レンズ用の研磨素材であ
るガラス素子である。また、ガラス材料には、その温度
が1200℃の時に、101.6 dPa・s、890℃の
時に、102.9 dPa・s、720℃の時に、105 d
Pa・s、6、10℃の時に、107.55dpa・s、4
98℃の時に、1013dPa・s、468℃の時に、1
015dPa・sとなる、それぞれの粘度を示すような、
粘性特性を持つ光学ガラスを用いた。
21の成形面21aとは、成形後の室温での研磨素材の
形状が上記のレンズ形状に、ほぼ匹敵する形状に加工
し、その表面は、多孔質の穴部のくぼみを除いた面をR
max:0.5ミクロン以下となるように加工した。ま
た、成形型11、21の材料として、気孔率が30%で
あり、最大穴径が10ミクロンである多孔質カーボンを
用い、噴出ガスには11,21の酸化を防ぐために窒素
ガスを用いた。
11、21を、図1に示す成形装置に取付け、図2〜図
4に示すような方法で、溶融ガラス塊を得た。ここで、
この行程を、図1〜図4を用いて、より具体的に説明す
る。まず、ガラス溶融炉(図示せず)で、上述の硝材を
溶融し、脱泡、均質化工程を経て、軟化状態の均質な溶
融ガラス102を準備し、更に、それを供給ノズル10
1へ導く。供給ノズル101を1200℃の温度に設定
し、溶融ガラス102を流出させると共に、水平駆動装
置5を動かし、ユニット1を供給ノズル101の直下に
持って行き、更に、上下駆動装置4を動作して、ユニッ
ト1を上方に動かす。
上に所定の容量の溶融ガラスを受けた後、図3に示すよ
うに、上下駆動装置4を稼動させることで、ユニット1
1を矢印Lのように下方へ少し下げ、溶融ガラス102
と、切断前の、ユニット1側の溶融ガラス塊103aと
の間に、クビレ103bを発生させ、クビレ103bが
自重と表面張力により切断に至るまで待機し、図4に示
すように、軟化状態の溶融ガラス塊104を得た。
において、ユニット1を一旦停止させることにより、ク
ビレ103bの部分が冷やされることが少なくなり、自
重と表面張力により、自然に切断することが可能となる
ために、切断部にガラス素材が糸状に固化して残った
り、通常、ガラスの切断に用いられる切断刃による破断
痕が残らないなど、溶融ガラス塊104の表面に、有害
な欠陥が生じることがなくなる。
ラスを成形面11aに受ける時、ガラスの転移点(ガラ
ス粘度で1013dPa・s)の温度にほぼ等しい500
℃になるように、N2 ガスの温度を調整し、更に、その
流量も溶融ガラス102を成形面11aに受ける直前ま
では、1cm2 当り、毎分:1.2リッター、その後
は、毎分:0.2リッターとなるように制御した。この
ようにすることで溶融ガラス102が成形面11aに達
する前に、溶融ガラス102の先端が、多少とも固化
し、流動性が少なくなり、噴出するN2 ガスの流量も増
える。このために、溶融ガラス102の先端が、全く、
成形面11aに接触することなく、また、前記の切断方
法を用いることも併せて、表面には全く欠陥がない溶融
ガラス塊104が得られた。
り、ユニット1をユニット2の直下に移動し、溶融ガラ
ス塊104を、ユニット1およびユニット2を用いて、
成形する工程を、図5〜6を用いて、具体的に説明す
る。図5は、溶融ガラス104をユニット1、2で、成
形する直前の状態を示しており、この時のガラスの粘度
は、成形型11で受けている溶融ガラスの下面近傍の粘
度が105-6.5 dPa・s、その他の部分が103-5 d
Pa・sとした。次に、ユニット1、2より噴出するN
2 ガスの温度及び流量は、前述のままで、成形された研
磨素材であるガラス素子105の中心厚が2mmとなる
まで、上下駆動装置4の上昇速度=プレス速度を毎秒2
mmに設定し、一定速度で成形した。その後、成形型を
閉じた、図6の状態で、500℃のN2 ガスを30秒
間、流し続け、ガラス素子105の温度が、冷却開始直
前において、500℃±3℃となり、これまでの熱履歴
による歪、密度分布も完全に解消された状態となった。
その後、ユニット1、2を開き、更に放冷状態で冷却を
行い、ガラス素子105を取出した。
った所で、その精度を測定したが、成形面11a,21
aに相当するガラス素子105の光学機能面は、共に、
成形型の多孔質の粗さを、全面に薄く、転写しており、
Rmax.:3μmの粗さを有していたが、型に融着し
た後や、ガス溜りなどの跡が、一切、観察されず、型な
りの形状をきちんと転写していた。
m程、研磨加工した所、表面の粗さは、完全に取れて、
通常の研削・研磨加工で得られるレンズと全く同等のレ
ンズを、効率よく、得ることができた。
の実施の形態を説明する。ここでは、第1の実施の形態
と同じ、装置と材料とを用いて、片面がR:20mm、
もう一方の面がR:30mm、レンズの中心肉厚が2.
3mm、直径がφ10mmである、ファインダー用の両
凸のガラス球面レンズであるガラス素子の成形を行っ
た。
成形面11aと、成形型21の成形面21aとは、それ
ぞれ、R:20mm、R:30mmの球面状であって、
出張りのない、平滑な状態に仕上げてある。また、成形
型11、21の材料として、気孔率が15%であり、最
大穴径が5ミクロンである多孔質カーボンを用い、噴出
ガスには、第1の実施の形態と同様に、N2 ガスを用い
た。
を、図1に示す成形装置に取り付け、第1の実施の形態
と全く同様にして溶融ガラス104を得た。次に、成形
型1を成形型2の直下に移動し、成形面11a、21a
から噴出するN2 ガスの流量を1cm2 当り、毎分0.
08リッター、及び、0.06リッター、温度を成形さ
れるガラスの粘度で、1010dPa・sに相当する温度
である548℃となるように設定し、毎秒:0.8mm
のプレス速度で、ガラス素子105の中心肉厚が2.3
mmとなるまで成形型1、2を閉じた。
るガラスの粘度で1010.3dPa・sに相当する温度で
ある540℃で、30秒間、1014dPa・sに相当す
る温度である480℃で40秒間、保持し、ガラス素子
105が480℃±2℃となるようにした。
を開き、N2 ガスの温度を、徐々に減じ、冷却を行っ
た。冷却の開始後、ガラス素子の表面近傍の温度が、約
300℃となった時に、ユニット1より取り出し、第1
の実施の形態と同様に、精度を測定したが、小径で、肉
厚の薄いレンズを、ゆっくりと、微少なガス量で成形し
たため、その両面共に、アス・クセが、それぞれ、ニュ
ートンリング5.0本および3.0本内に収まり、レン
ズの要求精度も、比較的緩いため、第1の実施の形態で
行った様な、両面の研磨の後、加工なしで、そのまま、
レンズとして使用することが可能であった。
形態で用いた成形装置と材料を用いて、直径がφ25m
m、曲率がR:35mm、R:50mm、中心部の肉厚
が5.0mmである両凸レンズの研磨素材であるガラス
素子を成形した。
形型11の成形面11aおよび成形型21の成形面21
aは、上述のレンズ形状と一致するような形状に加工
し、それぞれの成形面の表面状態も、第1の実施の形態
と同様に、平滑な鏡面状態に仕上げて、最終的な形状と
した。また、成形型11、21の材料として、気孔率が
20%で、最大穴径が10ミクロンの多孔質カーボンを
用い、噴出ガスには、第1の実施の形態と同様に、N2
ガスを用いた。そして、このように加工準備した成形型
11、21を、図1に示す成形装置に取り付け、第1の
実施の形態と全く同様にして溶融ガラス104を得た。
動し、成形面11a、21aから噴出するN2 ガスの流
量を、1cm2 当り、毎分0.5リッター、および、
0.4リッターとし、温度を、ガラスの粘度で1013.5
dPa・sに相当する490℃程度となるように設定
し、ガラス素子105の中心肉厚が5.02mmとなる
まで、毎秒4.5mmの速度で、ユニット1、2を閉じ
た。
は、そのままで、60秒間保持し、ガラス素子105
が、490℃±4℃の温度分布となった所で、ユニット
1、2を開き、ユニット1から噴出するガスの温度を、
徐々に300℃迄に下げ、ガラス素子105が、ほぼ、
その温度になった所でユニット1から取出し、第1の実
施の形態と同様の測定を行った。
様に、成形面11a、21aに相当するガラス素子10
5の被成形面(光学機能面)は、共に、成形型の多孔質
の粗さを全面に薄く、転写しており、Rmax.3μm
程度の粗さを有しており、更に、全面に亘たり、僅かな
うねりが認められたが、成形型に融着した跡や、ガス溜
りなどの跡が、一切、観察されず、ほぼ、型なりの形状
を転写していた。その後、ガラス素子105の両面を、
10μm、研磨加工したところ、表面のうねり及び粗さ
は、完全に取れ、通常の研削研磨加工で得られるレンズ
と全く同等のレンズを得ることができた。
の形態と同じ装置と材料を用いて、片面がR:35m
m、もう一方の面がR:60mm、レンズの中心肉厚が
1.8mm、直径がφ18mmである、コンパクトカメ
ラ用の凸メニスカスの球面メンズの成形を行った。
形型11の成形面11aおよび成形型21の成形面21
aの加工を行った。また、成形型11、21の材料とし
て、気孔率が15%であり、最大穴径が6ミクロンであ
る多孔質カーボンを用い、噴出ガスには、第1の実施の
形態と同様に、N2 ガスを用いた。
1、21を、図1に示す成形装置に取り付け、第1の実
施の形態と全く同様にして、溶融ガラス104を得た。
動し、成形面11a、21aから噴出するN2 ガスの流
量を、1cm2 当り、それぞれ、毎分0.06リッタ
ー、および0.05リッターとし、温度を、ガラスの粘
度で1011dPa・sに相当する525℃に、また、プ
レス速度を0.5mm/秒となるように設定し、ガラス
素子105の中心肉厚が1.8mmとなるまでユニット
1、2を閉じた。
で、40秒間保持し、その後、10秒掛けて、ガスの温
度を500℃迄に落とし、更に、その温度で、20秒間
保持した後、ユニット1、2を開いた。そして、ユニッ
ト1から噴出するガスの温度を徐々に下げ、ガラス素子
105が450℃になったところで取出し、前述の実施
の形態と同様に、精度を測定したが、第1、第3の実施
の形態に比べ、ゆっくりとプレスし、更に、保持も比較
的高温で長く行ったので、表面に光沢を有し、更に、形
状も、アスがニュートンリング5本、クセが同1.5本
位内に収まり、その後の表面加工を必要としない、精度
の非常に良いガラス素子を得ることができた。
溶融ガラスなどの、粘度の低い軟化ガラスを、多孔質の
成形型を用いて、非接触またはそれに近い状態で、プレ
ス速度を制御して、プレス成形させ、更に、成形直後
に、ガラス素子内の温度の均一化を図ることにより、溶
融ガラスから直接に、非常に精度の良いガラス素子を得
ることができ、更に、高精度なガラス製品を得ようとす
る場合にも、研削加工を用いることなく、研磨加工のみ
で済むことから、研削屑の廃棄物を極端に削減すること
が可能となり、光学レンズなどのガラス製品(光学素
子)を、大量で安価に提供することができる。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 上下一対の型部材よりなる成形型を多孔
質材で構成し、該成形型の成形面よりガスを噴出して、
軟化ガラス塊を、前記成形面より噴出するガスにより非
接触状態もしくはそれに近い状態で保持しながら、プレ
ス成形するガラス素子の成形方法において、軟化ガラス
塊の表面と前記成形面との間のガス膜の厚さが、所要の
精度で均一となるように、前記軟化ガラス塊のプレス成
形の際の、型部材によるプレス速度を制御することを特
徴とするガラス素子の成形方法。 - 【請求項2】 プレス速度を制御して、軟化ガラス塊
を、ほぼ所要形状に成形した状態で、成形型が閉じられ
た後に、成形ガラス素子の温度分布が均一になるよう
に、前記成形型内に成形ガラス素子を保持し、その後に
冷却をすることを特徴とする請求項1に記載のガラス素
子の成形方法。 - 【請求項3】 前記プレス速度が5mm以下/秒である
ことを特徴とする請求項1あるいは2に記載のガラス素
子の成形方法。 - 【請求項4】 成形型内でガラス保持をする際に、成形
ガラス素子のが温度分布のばらつきが、5℃以内になる
まで、時間を掛けることを特徴とする請求項2に記載の
ガラス素子の成形方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP10549599A JP4289716B2 (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | ガラス素子の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000302461A true JP2000302461A (ja) | 2000-10-31 |
| JP4289716B2 JP4289716B2 (ja) | 2009-07-01 |
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|---|---|---|---|
| JP10549599A Expired - Fee Related JP4289716B2 (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | ガラス素子の成形方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP4289716B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007001811A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 石英ガラス管の製造方法および製造装置 |
| CN100355679C (zh) * | 2004-09-30 | 2007-12-19 | 亚洲光学股份有限公司 | 玻璃模造模具取出装置 |
| JP2009086519A (ja) * | 2007-10-02 | 2009-04-23 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 偏光ガラス及びそれを用いた光アイソレータとそれらの製造方法 |
| JP2010076985A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Toshiba Mach Co Ltd | 成形装置及び成形品の製造方法 |
| JP2011213495A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Ohara Inc | ガラス成形体の製造装置及びガラス成形体の製造方法 |
-
1999
- 1999-04-13 JP JP10549599A patent/JP4289716B2/ja not_active Expired - Fee Related
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