JP2000308820A - W/o型エマルジョン組成物およびその製造方法 - Google Patents
W/o型エマルジョン組成物およびその製造方法Info
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Abstract
安全性が高く、皮膚への刺激性のないW/O型エマルジ
ョン組成物を提供する。 【解決手段】油相中に下記(a)成分を含有し、水相中
に下記(b)成分を含有するW/O型エマルジョン組成
物。 (a)成分;不飽和脂肪酸を60重量%以上含む炭素数
16〜22の脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
る親油性界面活性剤。 (b)成分;脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
るHLB7以上の親水性界面活性剤。
Description
/O型)エマルジョン組成物およびその製造方法に関
し、詳しくは、特に、外用剤、クリーム等に使用するの
に適したW/O型エマルジョン組成物およびその製造方
法に関する。本発明の組成物は、医薬品、化粧品、食品
などに使用される。
に多様な水溶性物質を添加することが出来るため、医薬
・化粧品などに使用した場合、機能性エマルジョン組成
物として有用であり、また、食品分野においてはマーガ
リンやローファットスプレッド等にも見ることが出来
る。特に、皮膚に適用する場合、W/O型エマルジョン
組成物は、皮膚の柔軟性や張りの維持を助けるモイスチ
ュアー損失の防止に有効であり、かつ、外相が油である
ことにより汗や水に強く持ちが良いという大きな利点を
持つ。しかしながら、反面、油っぽさ等の使用感上の欠
陥や乳化安定性の低さ等が問題となっている。
の低さは、水中油型(O/W型)エマルジョン組成物と
異なり、水中の粒子間の静電的反発を利用できないこと
や、油相の有効な増粘剤がないことが原因と考えられ
る。
は、油性成分に親油性界面活性剤を添加し、水性成分を
加えていくことにより製造される。そして、親油性界面
活性剤の例としては、ソルビタンセスキオレート、グリ
セロールモノオレート、ラノリン、コレステロール等が
知られている。しかしながら、製品の流通などの時間を
加味した場合、従来のW/O型エマルジョン組成物の安
定性は充分ではない。このため、広範囲のW/O比にお
いて安定性に優れたエマルジョン組成物を実現するた
め、種々の試みがなされている。
はそれらの塩の水溶液を混合してゲルを生成させ、得ら
れたゲルを油性成分に分散させた後に水性成分を加えて
W/O型エマルジョン組成物を得る方法が報告されてい
る(Y.Kumano, S.Nakamura,S.Tahara, S.Ohta: J.So
c.Cosmet.Chem, 28, 285(1977))。しかしながら、
この方法は、使用する界面活性剤に関し、室温で液体で
あること、有機性無機性比(IOB)が0.4〜0.7
の範囲にあること、それ自身がラメラ構造を有している
こと等の細かい条件が要求されるため、幅広い用途への
適用が困難である。
強いと言われるポリオキシエチレン系界面活性剤(乳化
剤)は90重量%を超える水性成分を乳化・分散するこ
とが知られている(H.Kunieda et a
l.,Colloid andSurfaces,2
4,225(1987))。しかしながら、ポリオキシ
エチレン系界面活性剤は、油性成分に対して20重量%
以上配合する必要があり、しかも、当該界面活性剤は、
経時的にポリオキシエチレン鎖が分解してホルマリンを
生成するため、例えば、多量の水性成分を配合するクリ
ーム類などに応用した場合は、得られたエマルジュン組
成物の皮膚への刺激性が高くなる等の問題がある。
いW/O型エマルジョン組成物として、特開平9−23
9259号公報には、特定のショ糖脂肪酸エステルを乳
化剤として使用し、多量の水性成分を少量の乳化剤で安
定に分散させた、高含水−W/O型エマルジョン組成物
が開示されている。斯かる組成物の様に分散水相が球体
の最密充填の体積分率0.74を超える場合は、分散水
相は多角形となり、乳化系は著しく増粘し、そのため、
分散滴間の衝突や合一の頻度は低くなり、乳化安定性は
自ずと高くなる。一方、この様な高含水は、勿論、より
広範囲のW/O比において乳化安定性が良好なエマルジ
ュン組成物として求められている。
鑑みなされたものであり、その目的は、広範囲のW/O
比において乳化安定性が良く、安全性が高く、皮膚への
刺激性のないW/O型エマルジョン組成物およびその製
造方法を提供することにある。
の要旨は、油相中に下記(a)成分を含有し、水相中に
下記(b)成分を含有することを特徴とするW/O型エ
マルジョン組成物に存する。 (a)成分;不飽和脂肪酸を60重量%以上含む炭素数
16〜22の脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
る親油性界面活性剤。 (b)成分;脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
るHLB7以上の親水性界面活性剤。
(a)成分を溶解した油性成分と上記の(b)成分を溶
解した水性成分とを混合することを特徴とするW/O型
エマルジョン組成物の製造方法に存する。
は、広い範囲から選択可能であり、特に限定されない。
油性成分としては、例えば、炭化水素、エステル、ロ
ウ、ワックス、シリコン油、および、それらの1種また
は2種以上の混合物などが適用可能である。
ン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン、ヘキ
サデカン、流動パラフィン、ワセリン、スクアレン、ス
クアラン等の炭化水素類、ジヘプチルエーテル等のエー
テル類、エチレングリコールジブチルエーテル等のジエ
ーテル類、スフィンゴシン等の長鎖アミノアルコール、
長鎖アルデヒド、長鎖ケトン、テルペノイド、ステロイ
ド、カロチノイド、ワックス、アシルグリセロール、エ
ーテルグリセリド、セラミド、リン脂質、糖脂質、リン
糖脂質、硫脂質、アミノ酸脂質などが挙げられる。ま
た、魚油などの動物油脂、大豆油などの植物油脂、鉱物
油などの混合物でも差支えなく、このとき油脂の融点や
固体脂含量は特に制限されない。更に、ジメチルシリコ
ン、環状シリコン、メチルフェニルシリコン、ポリエー
テル変性シリコン等のシリコーン系油剤も使用すること
が出来る。
として含有される親油性界面活性剤は、不飽和脂肪酸を
60重量%以上含む炭素数16〜22の脂肪酸と多価ア
ルコールとのエステルである。親油性界面活性剤の疎水
部となる上記の不飽和脂肪酸としては、例えば、パルミ
トオレイン酸、オレイン酸、エルカ酸などが挙げられる
が、中でも、エルカ酸が好ましい。親油性界面活性剤の
親水部となる多価アルコールとしては、ショ糖、乳糖、
ブドウ糖、ポリグリセリン、ソルビトール、ソルビタン
が挙げられるが、中でも、ショ糖、ポリグリセリン、ソ
ルビトール及びソルビタンの群から選ばれる1種以上の
多価アルコールが好ましい。
おいてはHLB3以下であること、ポリグリセリン脂肪
酸エステルにおいては、ポリグリセリンの重合度が4〜
20、また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの鹸化価
(日本油脂化学協会編「基準油脂分析試験法」に準拠)
が90〜150(特に100〜140)であること、ソ
ルビタン脂肪酸エステルにおいては置換度が1〜3であ
ることが好ましい。これらの親油性界面活性剤は、油性
成分に溶け易く、また、得られるエマルジョン組成物の
安定性が優れるため、本発明のエマルジョン組成物に好
適に使用される。
(1−鹸化価/中和価)により計算される値(幸書房
日高 徹著「食品用乳化剤 第2版」等)であり、鹸化
価および中和価は、夫々、一般的な油脂分析の方法によ
り求められる(丸善株式会社日本油化学協会編 油脂化
学便覧など)。
ては、ショ糖エルカ酸エステル又はショ糖オレイン酸エ
ステルであって、HLB3以下のエステル、ヘキサグリ
セリンエルカ酸エステル又はデカグリセリンエルカ酸エ
ステルであって、鹸化価が90〜150のエステル、ソ
ルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート等が
挙げられる。
と親油性界面活性剤との合計量に対する割合として、通
常0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%含有
される。親油性界面活性剤は、夫々2種以上を組合せて
使用してもよく、この場合、両者の組合せは、適宜に選
択することが出来る。
として含有される親水性界面活性剤は、脂肪酸と多価ア
ルコールとのHLB7以上のエステルである。構成脂肪
酸の炭素数は10〜24であることが好ましい。また、
構成脂肪酸は、直鎖、分岐、飽和、不飽和の条件を問わ
ない。一方、多価アルコールとしては、ショ糖および/
またはポリグリセリンが好ましい。一般に、HLB5が
親水性界面活性剤の下限とされるが、本発明において
は、HLB7以上、好ましくはHLB11以上の上記エ
ステルを使用する。
5重量%食塩水溶液中で測定した曇点が50℃以上であ
るポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。曇点はポ
リオキシエチレン系の界面活性剤では良く知られている
物性値である。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリ
オキシエチレン系の界面活性剤と比較すると、全般に曇
点が高く水の沸点を超えるものが多い。斯かる曇天は、
適当な塩水溶液を使用することにより簡易に測定するこ
とが出来る(特開平9−157386号公報参照)。通
常、親水性が強いほど曇点は高くなる。また、同じエス
テル化率ではモノエステル含量が多いエステル組成の方
が親水性が高く曇点も高くなる。
テルの曇点は、5重量%食塩水溶液中で測定した値であ
る。すなわち、5重量%食塩水溶液中にポリグリセリン
脂肪酸エステルを1重量%溶解した水溶液について、0
〜100℃の範囲の任意の温度で2〜5℃刻みの条件下
に、振とう攪拌・靜置し、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルが油状またはゲル状として分離して不均一水溶液とな
る状態を観測することにより、測定する。この不均一状
態を呈する温度は曇点と呼ばれる。
ては、HLB16のショ糖パルミチン酸エステル、ショ
糖ステアリン酸エステル、5重量%食塩水溶液中での曇
点が90℃以上であるデカグリセリンステアリン酸エス
テル等が挙げられる。親水性界面活性剤は、水相中に、
水性成分と親水性界面活性剤との合計量に対する割合と
して、通常0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜
5重量%含有される。親水性界面活性剤は、夫々2種以
上を組合せて使用してもよく、この場合、両者の組合せ
は、適宜に選択することが出来る。
るHLB7以上の親水性界面活性剤を使用しない場合、
または、これ以外の親水性界面活性剤を使用した場合
は、W/O乳化が不可能であるか、または、可能であっ
てもW/O型エマルジョン組成物の安定性が著しく悪化
する。
水性界面活性剤の他に、W/O型エマルジョン組成物の
夫々の用途に応じて水溶性の各種の物質を添加すること
が出来る。医薬品・化粧品用途の場合には、通常、保湿
・安定性向上剤としての多価アルコールや公知の各種の
保湿剤を添加する。
ン、プロピレングリコール、エリスリトール、キシリト
ール、ソルビトール等の炭素数3〜6の多価アルコー
ル、キシロース、グルコース、フラクトース、ガラクト
ース等の単糖類、ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロース
等の二糖類などが挙げられる。中でも、グリセリン、ソ
ルビトール、ショ糖、乳糖が好ましい。これらの多価ア
ルコールは、通常、水と多価アルコールの合計量に対し
て2〜50重量%の範囲で添加される。
ンカルボン酸塩)、乳酸などの有機酸塩、ヒアルロン酸
塩、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、プラセ
ンタエキス、コンドロイチン酸などが挙げられる。ま
た、水性成分には、更に、必要に応じ、炭素数1〜3の
脂肪族一価アルコール、キサンタンガム、カルボキシメ
チルセルロース塩、カルボキシルビニルポリマー等の各
種の増粘剤、ポリビニルアルコール等の皮膜剤などを添
加することも出来る。
おける添加成分としては、紫外線吸収剤、毛根賦活剤、
抗酸化剤、美白剤、収れん剤、栄養剤、香料、色素、防
腐剤、キレート剤などが挙げられる。また、医薬品に使
用する場合の添加成分としては、上記に加え、抗炎症
剤、抗ヒスタミン剤、血行促進剤、ホルモン剤、鎮痛
剤、沈痒剤などの各種の薬効成分が挙げられる。なお、
本発明においては、油性成分または水性成分に乳化を安
定にするため、各種の増粘剤、コサーフアクタント等を
添加してもよい。
ルジョン組成物における油相水相の比率は特に限定され
ない。水相の容積比率は、通常50〜99%とされる
が、本発明においては、容積比率が80〜99%の範囲
内の高内水相比率のエマルジョン組成物も可能である。
法)本発明のW/O型エマルジョン組成物の製造方法
は、上記の(a)成分を溶解した油性成分と上記の
(b)成分を溶解した水性成分とを混合することを特徴
とする。すなわち、本発明の組成物は、具体的には、
(a)成分の親油性界面活性剤を所定量添加溶解した油
性成分に、攪拌下、所定量の(b)成分を溶解した水性
成分を滴下することにより、容易に調製することが出来
る。この際、当該(a)及び(b)成分は、各相に完全
に溶解していることが好ましく、従って、必要に応じて
加熱攪拌を行うのがよい。また、一度に所望の組成を量
り採って乳化する方法より、最初は、水性成分の半量か
ら70%程度の量を使用して乳化を開始し、それ以降、
徐々に水性成分を添加する方法を採用するのが好まし
い。
の一般に使用される撹拌機で行うことが出来る。回転数
は、容量により異なるため一概には言えないが、通常2
0〜10,000rpmの範囲であり、攪拌時の温度は
60〜70℃の範囲である。水滴の粒径は、撹拌強度
(=動力×時間)を調節することにより、0.1〜50
ミクロンの間で制御することが出来る。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例で使
用した原材料は次の表1及び2に示す通りである。
度条件下にエマルジョン組成物を保存し、その際の乳化
安定性を目視観察し、次の表3に示す4段階の基準で評
価する。
物を、表5に示す界面活性剤を使用して下記の操作によ
り調製した。そして、保存テストを行い、その結果を表
5に示した。
均一溶解し、油相中界面活性剤濃度10重量%の油液を
調製した。一方、イオン交換水に、場合によってはグリ
セリンやソルビトール等の水性成分を添加した後、親水
性界面活性剤を均一溶解して水相中界面活性剤濃度が
0.1重量%になる様に水性成分を調製した。エマルジ
ョン組成物の組成については表4に詳細を示した。
ネチックスターラー及び攪拌子を使用し、油液中に水性
成分を5分間で滴下し、内水相エマルジョン組成物を得
た。組成物がW/O型エマルジョン組成物であることの
確認は、組成物の水への拡散試験により行った。
ジョン組成物では困難であった、広範囲のW/O比にお
いて長期間安定で、しかも、安全性が高く、皮膚への刺
激性のないエマルジョン組成物が提供される。本発明の
組成物には、各種の水溶性成分や油溶性成分を添加する
ことが出来るので、特に、各種の皮膚外用剤、エモリエ
ントクリーム、マッサージクリーム等の各種クリーム等
に好適に使用することができる。しかも、基本的に、油
成分、乳化剤、水、水溶性成分のみでクリーム状製品を
得ることが出来るため、皮膚刺激性などの観点からも好
ましい。
Claims (14)
- 【請求項1】 油相中に下記(a)成分を含有し、水相
中に下記(b)成分を含有することを特徴とするW/O
型エマルジョン組成物。 (a)成分;不飽和脂肪酸を60重量%以上含む炭素数
16〜22の脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
る親油性界面活性剤。 (b)成分;脂肪酸と多価アルコールとのエステルであ
るHLB7以上の親水性界面活性剤。 - 【請求項2】(a)成分を構成する不飽和脂肪酸がエル
カ酸である請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】(a)成分を構成する多価アルコールが、
ショ糖、ポリグリセリン、ソルビトール及びソルビタン
の群から選ばれる1種以上の多価アルコールである請求
項1又は2に記載の組成物。 - 【請求項4】(a)成分のショ糖脂肪酸エステルがHL
B3以下である請求項3に記載の組成物。 - 【請求項5】(a)成分のポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを構成するポリグリセリンの重合度が4〜20である
請求項3に記載の組成物。 - 【請求項6】(a)成分のポリグリセリン脂肪酸エステ
ルが鹸化価90〜150である請求項5に記載の組成
物。 - 【請求項7】(a)成分のソルビタン脂肪酸エステルの
置換度が1〜3である請求項3に記載の組成物。 - 【請求項8】(b)成分の構成脂肪酸が炭素数10〜2
4である請求項1〜7の何れかに記載の組成物。 - 【請求項9】(b)成分を構成する多価アルコールがシ
ョ糖および/またはポリグリセリンである請求項1〜8
の何れかに記載の組成物。 - 【請求項10】(b)成分がHLB11以上のショ糖脂
肪酸エステルである請求項9に記載の組成物。 - 【請求項11】(b)成分が曇点(5重量%食塩水溶液
中で測定した値)50℃以上のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルである請求項8に記載の組成物。 - 【請求項12】(a)成分の量が油性成分と親油性界面
活性剤との合計量に対し0.1〜30重量%である請求
項1〜11の何れかに記載の組成物。 - 【請求項13】(b)成分の量が水性成分と親水性界面
活性剤との合計量に対し0.05〜10重量%である請
求項1〜12の何れかに記載の組成物。 - 【請求項14】 請求項1に記載の(a)成分を溶解し
た油性成分と請求項1に記載の(b)成分を溶解した水
性成分とを混合することを特徴とするW/O型エマルジ
ョン組成物の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP11916999A JP4048342B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | W/o型エマルジョン組成物およびその製造方法 |
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