JP2000312716A - 医療用器具及びその製造方法 - Google Patents

医療用器具及びその製造方法

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JP2000312716A
JP2000312716A JP11124801A JP12480199A JP2000312716A JP 2000312716 A JP2000312716 A JP 2000312716A JP 11124801 A JP11124801 A JP 11124801A JP 12480199 A JP12480199 A JP 12480199A JP 2000312716 A JP2000312716 A JP 2000312716A
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Makoto Saruhashi
誠 猿橋
Masatomi Sasaki
正富 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療用器具の種々雑多な材料に対応できる抗酸
化作用を有する物質を被覆した医療用器具およびその製
造方法を提供する。 【解決手段】体液と接触する部位にカロテノイド、フラ
ボノイド、セサモール、多価フェノールの少なくとも1
種の抗酸化作用物質が被覆されてなる医療用器具および
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗酸化作用を有する物
質が付与された医療用器具及びその製造方法に関するも
のである。さらに詳しくは、多数の中空糸膜を用いた人
工腎臓、人工肺、血液分離装置等の人工臓器を好ましい
態様とした、血液等の体液と接触する部位に効率的に抗
酸化作用を有する部分を配置できるようにした医療用器
具及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、体外血液循環により治療する
方法として、血液透析による人工腎臓、開心手術中に血
液へ酸素を付与する人工肺、血液中の病因物質を分離す
る血漿分離器等の人工臓器が使用され、これらのほとん
どは中空糸膜が用いられている。しかしながら、例えば
血液透析においては、体外血液循環の際、人工腎臓に使
用されている中空糸膜と血液が接触することによって、
血液中の白血球や血小板が活性化するので、合併症の併
発が透析患者の深刻な問題となっている。特に、長期的
に血液透析を行っている腎不全患者は、生体の防衛機能
であるストレスに抵抗する能力、いわゆる血中抗酸化作
用が低下し、血液中の過酸化脂質の濃度が高値を示すこ
となどが確認されている。そして、これに起因すると考
えられる長期透析患者の動脈硬化性疾患等が増加してい
る。
【0003】多くの医療用器具の血液と接触する部位に
おいては、多かれ少なかれ、血液中の白血球や血小板の
活性化の可能性があり、また、血漿分離等により血液と
分離された血漿等の体液においても、体液中の酸化作用
物質の濃度が高値である可能性が高い。
【0004】一方、この問題を解決するため、生体内抗
酸化作用、生体膜安定化作用及び血小板凝集抑制作用な
どの種々の生理作用を有するビタミンEの被膜を透析膜
の表面に被覆する人工臓器が提案されている(特公昭6
2−41738号公報参照)。また、特開平9−662
25号には、人工腎臓用の疎水性中空糸膜に脂溶性ビタ
ミンを被覆することが提案されている。しかしながら、
人工腎臓をはじめとした医療用器具の材料は種々雑多で
あり、その特性により、従来知られている上記の発明よ
りも適切に効果を発揮し得る材料が求められている。例
えば、ビタミンEの抗酸化作用を有する活性部位は、1
分子中に1カ所存在するフェノール性水酸基であるが、
ポリスルホン中空糸透析膜のような疎水性の材料に被
覆、固定化する場合、該活性部位が膜表面から血液側へ
向くのではなく、膜の内部側に向き、効率的に被覆され
ない可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の課題を解決すべくなされたものであり、その目的
とするところは、医療用器具の種々雑多な材料に対応で
きる抗酸化作用を有する物質を被覆した医療用器具およ
びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明の医療用器具及びその製造方法により達成される。
【0007】(1) 体液と接触する部位にカロテノイ
ド、フラボノイド、セサモール、多価フェノールの少な
くとも1種の抗酸化作用物質が被覆されてなることを特
徴とする医療用器具。
【0008】(2) 前記体液と接触する部位が中空糸
膜であり、上記医療用器具が人工臓器であることを特徴
とする(1)に記載の医療用器具。
【0009】(3) 体液と接触する部位を有する医療
用器具の該部位に、カロテノイド、フラボノイド、セサ
モールおよび多価フェノールの中から選ばれた少なくと
も1種の抗酸化作用物質の総量として0.01w/v%
から10w/v%の有機溶媒溶液を接触させて、被覆す
ることを特徴とする医療用器具の製造方法。
【0010】(4) 前記カロテノイドが、βカロテン
またはリコピンであることを特徴とする(1)または
(2)に記載の医療用器具および(3)に記載の医療用
器具の製造方法。
【0011】(5) 前記フラボノイドが、フラボンま
たはフラボノール類であることを特徴とする(1)また
は(2)に記載の医療用器具および(3)に記載の医療
用器具の製造方法。
【0012】(6) 前記多価フェノールが、カテコー
ル、レゾルシン、ヒドロキノンまたはフロログルシンで
あることを特徴とする(1)または(2)に記載の医療
用器具および(3)に記載の医療用器具の製造方法。
【0013】(7) 前記フラボノール類が、カランギ
ン、ケンフェロール、フィセチン、クェルセチンまたは
ミリセチンであることを特徴とする(5)に記載の医療
用器具および医療用器具の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明は、血液や血漿などの体液と接触す
る部位を有する医療用器具の表面に、カロテノイド、フ
ラボノイド、セサモール、多価フェノールの少なくとも
1種の抗酸化作用物質が被覆された医療用器具である。
これらの抗酸化作用物質は、医療用器具の体液と接触す
る表面に被覆された場合に、各分子の特長により、分子
内の抗酸化作用を有する部分が体液に露出するように配
置される可能性が大きく、抗酸化作用を効率よく発現さ
せるものである。
【0016】本発明の医療用器具とは、人工腎臓に用い
られる血液透析器、血液濾過器、同時血液透析濾過器、
開心手術中の血液へ酸素を付与する人工肺に用いられる
血液酸素付加器、血液中の病因物質を分離する血漿分離
器等の人工臓器をはじめとし、血液バッグ、採血管、採
血用シリンジ等である。特に、前記人工臓器は、ほとん
どの場合、血液との接触面積が非常に大きい中空糸膜で
構成されているので、血液中の白血球や血小板を活性化
しやすく、本発明の効果が顕著に現れるので、好適であ
る。より好ましくは、長い期間、継続的に使用する人工
腎臓に適用した場合である。
【0017】本発明の医療用器具の体液と接触する部位
の材質としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフィン、ポリメチルメタクリレートやポリヒドロ
キシエチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸系の
重合体や共重合体、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ
スルホン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリカーボネート等種々の合成高分子が使用でき
る。また、天然材料を素材とした高分子である再生セル
ロース、ケン化セルロース、あるいはセルロースジアセ
テートやセルローストリアセテートなどのセルロース誘
導体等が挙げられる。上記の高分子を2種以上の混合物
を用いることもできる。
【0018】本発明で使用される抗酸化作用を有する物
質は、カロテノイド、フラボノイド、セサモールまたは
多価フェノールの中から選ばれる少なく1種である。
【0019】カロテノイドは2重結合が10個以上共役
しており、この部位でラジカルを捕捉し、共鳴安定化す
る。すなわちカロテノイドの共役2重結合の長鎖の一部
さえ血液流通面に露出していれば、抗酸化作用を発揮す
ることができる。特にカロテノイドが、βカロテン又リ
コピンの場合は、分子中に酸素を含まないので、高い疎
水性を示す特徴があり、医療用器具の材料の疎水性が高
い場合は強固に結合し、また、血液中への溶出が少ない
ので好ましい。カロテノイドを被覆するのに用いる溶液
を調整するための溶媒としては、ベンゼン、クロロホル
ム、ヘキサン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−
トリフルオロエタン等が用いられる。この際、被覆しよ
うとする医療用器具の体液と接触する表面の材料(基
材)が溶解しないように溶媒を選択し、組み合わせて行
う。カロチノイドの溶液濃度は、0.01w/v%から
10w/v%であり、好ましくは0.1w/v%から5
w/v%である。
【0020】フラボノイドは、3つの芳香環骨格を有
し、中央の芳香環骨格部位でラジカルを捕捉する。置換
基の種類によって多少の差異はあるが、分子内での極性
のかたよりが少なく、また、全て芳香環骨格であること
から、基材に固定化した場合、ランダムな方向性で固定
化されることが予想される。従って、抗酸化作用部位が
全て基材側に向いてしまうことがなく、作用部位が体液
に対して隠れてしまうことによる作用の発現の抑えられ
ることの可能性が少ない。好ましくは、フラボン及びフ
ラボノール類である。さらに好ましいフラボノール類
は、カランギン、ケンフェロール、フィセチン、クェル
セチンまたはミリセチンの中から選ばれる。フラボノイ
ドを被覆するのに用いる溶液を調整するための溶媒とし
ては、基材を溶解しない溶媒で有れば良いが、エタノー
ルが好ましい。フラボノイドの溶液濃度は、0.01w
/v%から10w/v%であり、好ましくは0.1w/
v%から5w/v%である。
【0021】セサモールは、ゴマ油に含まれる抗酸化物
質であり、上記抗酸化物質と比較すると分子量が小さく
(分子量138ダルトン)被覆量が少量で充分な効果が
得られる。セサモールの溶媒としては、基材が溶解しな
いように溶媒を選択しあるいは組み合わせて行うが、エ
タノールが好ましい。セサモールの溶液濃度は、0.0
1w/v%から10w/v%であり、好ましくは0.1
w/v%から1w/v%である。
【0022】多価フェノールは、抗酸化作用を有する部
位が複数個あるため、一部の抗酸化作用を有する部位が
基材側に向いても他の部位が体液流通面に向く可能性が
高くなるので、その効果を十分発現できる。好ましい多
価フェノールとしては、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノンまたはフロログルシンである。多価フェノール
の溶媒としては、基材が溶解しないように溶媒を選択し
あるいは組み合わせて行うが、エタノールが好ましい。
セサモールの溶液濃度は、0.01w/v%から10w
/v%であり、好ましくは0.1w/v%から5w/v
%である。
【0023】以上の抗酸化作用物質の濃度は下限値未満
であれば、十分な抗酸化作用を得ることができず、上限
値を超えた場合、医療用器具からの溶出の可能性が増大
し、特に中空糸膜に用いた場合、血液等の体液と接触す
る部分以外の微細構造の表面への被覆量が増加し、本来
の中空糸膜の性能(透水性能、篩係数等)が維持できな
くなる。
【0024】本発明の医療用器具を製造する方法として
は、医療用器具の体液と接触する表面に、前記医療用器
具の基材を溶解しない液体でかつ前記抗酸化作用物質を
溶解させる溶媒の前記抗酸化作用物質溶液を接触させ、
ついで、前記溶液を除去することによって行うことが、
好ましい。前記溶媒は、1種でも2種以上を組み合わせ
たものでも良い。前記接触させる時間は、前記溶媒中の
抗酸化作用物質が、基材表面に必要量吸着、保持されれ
ばよく、例えば10秒から60分、好ましくは30秒か
ら10分の間である。また、接触後に、前記溶媒を除去
するために、10℃から80℃、好ましくは15℃から
30℃の温度の前記抗酸化作用物質に対して不活性なガ
ス、例えば、窒素、アルゴン等を前記基材上に吹送する
ことができる。前記温度が下限値未満であると前記溶媒
を除去するために時間がかかり、上限値を越えると前記
基材の変性を招く恐れがある。
【0025】前記製造方法において被覆された抗酸化作
用物質は、体液流通面に選択的に被覆されており、かつ
基材上において該抗酸化作用物質の抗酸化作用を有する
部分が体液側に露出する可能性が大きいので、被覆量に
対して効率よく効果が得られる。
【0026】以下に人工腎臓用の透析膜に被覆する場合
を例に挙げて、具体的に説明する。人工腎臓としては、
中空糸型膜のダイアライザが通常用いられており、その
一般的な形態は、両端部付近に透析液用の入出用の接続
口が設けられている筒状の外筒に、多数の中空糸膜より
なる中空糸膜束を挿入した後、該中空糸膜束の両端部に
おいて、該中空糸膜束の各中空糸膜外面と該外筒の内面
の間をポリウレタン等のポッティング剤でそれぞれ液密
にシールしてなる。また、ポッティングされた外筒の両
端には体液用の流出入口を備えたヘッダーが当接され、
固定されている。
【0027】本発明が適用される前記中空糸膜の製造方
法としては、従来公知の方法を用いることができる。例
えば、2重管状ノズルの内管から芯液を吐出し外管から
紡糸原液を押し出す際、該紡糸原液を空気中に押し出し
その下方に自重落下させ延伸したのち、凝固液中を通過
させて凝固処理を行い、ついで洗浄、乾燥する方法、あ
るいは紡糸原液の凝固液を上層に非凝固液を下層に充填
してなる浴液の該非凝固液中に下方より直接吐出したの
ち該凝固液中を通過させる方法(特開昭57−1998
08号公報、浮上法)等が挙げられる。また、米国特許
第3615024号、JOURNAL OF APPLIED POLYMER SCI
ENCE VOL.20,2377-2394(1976),JOURNALOF APPLIED POLY
MER SCIENCE VOL.21,165-180(1977)等に記載の製造方法
を用いることができる。
【0028】中空糸膜の材料としては、ポリエチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、ポリスルホン、ポリヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ナイロン66、ポリアクリロニトリル、ポリビニ
ルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、
ポリカーボネート等が挙げられる。また、セルロース系
の材料として、再生セルロース、ケン化セルロース、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテートある
はジエチルアミノエチルセルロース等が挙げられる。さ
らに、前記中空糸膜材料を単独でまたは2種以上を組み
合わせてもよい。また、本発明の抗酸化作用物質が被覆
される表面が、前記中空糸膜の材料に反応性モノマーや
高分子化合物等で改質されていてもよい。
【0029】前記中空糸膜の形態としては、内径10μ
mから1000μm、好ましくは100μmから300
μm、膜厚5μmから100μm、好ましくは20μm
から60μmであり、膜の断面において一部に緻密層を
有する不均一膜でも、緻密層を有さない均一膜でもよ
い。
【0028】
【実施例1】ポリスルホン製の中空糸膜を以下の方法に
より作製した。まず、紡糸原液は、ポリスルホン15w
t%、PVP(ポリビニルピロリドン)9wt%、DM
SO(ジメチルスルホキシド)45wt%、DMA(ジ
メチルアセトアミド)35wt%および水1wt%を混
合して作製した。芯液は、DMSO30wt%、DMA
30wt%、および水40wt%を混合して調製した。
次に、前記紡糸原液および芯液を、それぞれ二重管吐出
ノズルの外管(環状紡糸孔)および内管から同時に吐出
させ紡糸原液の芯部に芯液を充填しつつ空気中に押出
し、水が満たされた凝固液槽を通過させ凝固後、洗浄・
乾燥して中空糸膜を作製した。得られた中空糸膜は内径
約200μm、外径約280μmであった。
【0029】上記で得られた中空糸膜を長さ約14cm
に切断し、そのうち1135本を内径3.0cm、長さ
14cmのポリカーボネート製の筒状本体内に挿入し
た。両端をポリウレタン系ポッティング剤で固定し、さ
らに両端に血液流出入口を有するポリカーボネート製の
ヘッダーを取り付け固着して中空糸膜型血液透析器を作
製した。得られた中空糸膜型血液透析器の膜内表面積は
0.1m2 であった。上記中空糸膜型血液透析器の血液
流出入口より、βカロテンの0.5w/v%ヘキサン溶
液を導入、充填し、1分間放置した後、該血液流出入口
より、窒素ガス(1L/min、20℃)を10分間吹
送し、溶媒を除去し、本発明の医療用器具を得た。
【0030】
【比較例1】実施例1で作製した中空糸膜を用いて作製
した中空糸膜型血液透析器(膜内表面積0.1m2
で、βカロテンの被覆処理を行わなかったものを比較例
1とした。
【0031】
【実施例2】25%アンモニア水溶液2354gに、塩
基性硫酸銅540gを懸濁させて銅アンモニア水溶液を
調製し、これに10%亜硫酸ナトリウム水溶液1690
gを添加した。この溶液に平均重合度約700、タッピ
粘度6.0のコットンリンターを湿式粉砕し、脱水した
含水リンター(含水率69.7%)2045gを投入し
て濃度調整用脱イオン水210gを添加して撹拌溶解を
行ない、次いで10%水酸化ナトリウム水溶液233g
を添加して、紡糸原液となる銅アンモニアセルロース水
溶液を調製した。なお、得られた紡糸原液の粘度は78
0ポイズ、セルロース濃度は8.0wt%であった。こ
のようにして得られた紡糸原液を用いて常法(浮上法)
に基づき紡糸し、凝固再生して中空糸を得た。この中空
糸の内径は220μm(湿潤時)、肉厚は23μm(湿
潤時)であった。
【0032】上記で得られた中空糸膜を長さ約14cm
に切断し、そのうち1135本を内径3.0cm、長さ
14cmのポリカーボネート製の筒状本体内に挿入し
た。両端をポリウレタン系ポッティング剤で固定し、さ
らに両端に血液流出入口を有するポリカーボネート製の
ヘッダーを取り付け固着して中空糸膜型血液透析器を作
製した。得られた中空糸膜型血液透析器の膜内表面積は
0.1m2 であった。上記中空糸膜型血液透析器の血液
流出入口より、ケンフェロールの1w/v%エタノール
溶液を導入、充填し、1分間放置した後、該血液流出入
口より、窒素ガス(1L/min、20℃)を10分間
吹送し、溶媒を除去し、本発明の医療用器具を得た。
【0033】
【実施例3】実施例2で作製した中空糸膜を用いて作製
した中空糸膜型血液透析器(膜内表面積0.1m2
に、ケンフェロールの代わりにセサモールの0.5w/
v%エタノール溶液を用いて被覆処理を行った。その他
の処理は実施例2と同様に行った。
【0034】
【実施例4】実施例2で作製した中空糸膜を用いて作製
した中空糸膜型血液透析器(膜内表面積0.1m2
に、ケンフェロールの代わりにカテコールの1w/v%
エタノール溶液を用いて被覆処理を行った。その他の処
理は実施例2と同様に行った。
【0035】
【比較例2】実施例2で作製した中空糸膜を用いて作製
した中空糸膜型血液透析器(膜内表面積0.1m2
で、ケンフェロールの被覆処理を行わなかったものを比
較例2とした。
【0036】
【実験例1】10U/mlのヘパリン化血を上記で作製
した中空糸膜型血液透析器内に充填し、37℃6時間イ
ンキュベートした。インキュベートした後、血液透析器
から血液を回収し、赤血球をカウントした。また、回収
した血液2mlを遠心分離(3000rpm、10mi
n)し、血漿を除去した後5倍量の10mMPBS(p
H8.0)で3回遠心洗浄した(3000rpm、10
min)。次に5mM、2.5mM、1.25mM(い
ずれもpH8.0)のPBSで洗浄し(10000rp
m、10min)、段階的に赤血球を溶血させた。更
に、1.25mMPBS(pH8.0)で遠心洗浄した
ときの上清が赤くならなくなるまで洗浄を繰り返した
(通常4回)。最終的に、1.25mMPBS(pH
8.0)2mlの赤血球膜ゴースト懸濁液を得た。これ
を検体としてTBA法により赤血球膜の過酸化脂質量を
測定した結果、表1の通りであった
【0037】
【表1】
【0038】表1より、疎水性ポリスルホン中空糸膜に
おいて、βカロテンを被覆することにより、赤血球膜ゴ
ースト中のMDA量が減少していることがわかる。ま
た、再生セルロース中空糸膜においては、ケンフェロー
ル、セサモールあるいはカテコールの被覆処理すること
により、赤血球膜ゴースト中のMDA量が減少してい
る。従って、本発明の抗酸化作用を有する物質の被覆に
より、医療用器具である中空糸膜型血液透析器が血液と
接触した場合の酸化作用を低減させることができた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の医療用器
具によれば、血液や血漿などの体液と接触する部位を有
する医療用器具の表面に、カロテノイド、フラボノイ
ド、セサモール、多価フェノールの少なくとも1種の抗
酸化作用物質が被覆された医療用器具であるので、これ
らの抗酸化作用物質の各分子の特長により、分子内の抗
酸化作用を有する部分が体液に露出するように配置され
る可能性が大きく、抗酸化作用を効率よく発現させるこ
とができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA03 AA05 BB01 BB06 CC06 EE01 KK01 LL07 LL23 4D006 GA13 HA02 MA01 MA10 MA31 MA33 MB19 MC07X MC12 MC13X MC15 MC18 MC22 MC23 MC24 MC33 MC34 MC37 MC39 MC49 MC53 MC54 MC62X NA04 NA46 NA64 PB09 PB42 PB44 PC47 PC48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体液と接触する部位にカロテノイド、フ
    ラボノイド、セサモール、多価フェノールの少なくとも
    1種の抗酸化作用物質が被覆されてなることを特徴とす
    る医療用器具。
  2. 【請求項2】 前記体液と接触する部位が中空糸膜であ
    り、上記医療用器具が人工臓器であることを特徴とする
    請求項1に記載の医療用器具。
  3. 【請求項3】 体液と接触する部位を有する医療用器具
    の該部位に、カロテノイド、フラボノイド、セサモール
    および多価フェノールの中から選ばれた少なくとも1種
    の抗酸化作用物質の総量として0.01w/v%から1
    0w/v%の有機溶媒溶液を接触させて、被覆すること
    を特徴とする医療用器具の製造方法。
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