JP2000313821A - カーボンブラック - Google Patents
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Abstract
黒色度と分散性を満足するカーボンブラックを得る。 【解決手段】 平均粒子径が30nm以下、Dmod が1
00nm以下であって、凝集体の周囲長フラクタル次元
が1.35以上及び/又は凝集体の異方比が0.620
以下であるカーボンブラック。
Description
料、導電材料及び着色顔料などの種々の用途に用いられ
るカーボンブラックに関する。
用されるカーボンブラックは、黒度、分散性、光沢、着
色力に優れたものが求められ、また主に自動車用タイヤ
の補強剤として使用されるカーボンブラックは耐摩耗性
に優れたものが求められる。このカーボンブラックの粒
子は、実際には、串に刺した団子のように粒子同士が融
着した凝集体の状態で存在し、個々の球状粒子は団子と
団子の山と谷を特徴付けているにすぎないが、これを単
一粒子と見なした粒子径は通常10〜300nmであ
り、いわゆるエアロゾルやコロイドの領域に属する。こ
のカーボンブラックの粒子径の大小は、各種用途におけ
る性能、例えば補強性や黒色度などに密接に関係してお
り、カーボンブラックを黒色顔料として使用した場合の
黒度・着色力は、カーボンブラックの粒子径への依存性
が大きく、粒子径が小さくなるほど高黒度となるが、一
方では塗料のビヒクルや樹脂に配合した際の分散性や流
動性が低下することなども知られている(カーボンブラ
ック便覧第3版、I.総括概論7頁特開昭50−689
92号公報など参照)。
場合に影響が大きい要素として、カーボンブラックの凝
集体の状態がある。凝集体の大きさは、ゴムに配合した
場合の引張応力や押し出し特性、塗料のビヒクル並びに
樹脂に配合した場合の分散性や黒色度、粘度などに多大
な影響を与える。カーボンブラックは最終的には粒子が
何個も連なった凝集体の集合体で構成されており、この
凝集体の大きさや形を制御することはカーボンブラック
の特性そのものを制御することにつながる上で重要であ
る。
体を全体として一つの粒子とみなした場合の大きさや分
布の定量化が行われている。凝集体を粒子として扱うこ
とにより測定される凝集体の大きさは、凝集体径として
表現される。この凝集体径は、カーボンブラックの特性
に大きな影響を与え、これまで粒子径に起因すると考え
られていたカーボンブラックの特性の多くが、むしろ凝
集体径によってより良く説明できる場合のあることが明
らかになってきた。例えば、着色力などの光学的性質や
配合ゴム組成物の動的粘弾性特性や補強性に対しては、
凝集体径が大きな役割を果たしていると考えられ、小凝
集体径のカーボンブラックが、着色剤としての黒度の発
揮が著しく、またゴム組成物とした際の物性にも優れて
いる。そこで、凝集体径を小さくする方法として、アル
カリ金属塩またはその溶液を原料油に添加したり、燃焼
域或いは反応域に導入する方法が知られている。しかし
ながら、塗料のビヒクル並びに樹脂に配合した場合、小
凝集体径化もまた分散性や流動性の劣化をひきおこす。
は、その形態もカーボンブラックの特性をあらわすもの
として認識されている。ASTM D−3849「電子
顕微鏡画像解析からのカーボンブラック一次凝集寸法に
対する標準試験方法」には、カーボンブラックの凝集体
の形態を電子顕微鏡写真から直接画像解析して数値化す
る方法が記載されている。また、5種類のカーボンブラ
ックについて凝集体の形態をフェレー指数を使って球に
近いものから繊維状に近いものまで9種類に分類し、形
態解析を行った例もある(Hess,W.M., Chirico,V.E. an
d Deviney, M.L. : Rubber Chem.Technol.,52,377(197
9) )。更に、カーボンブラック凝集体の周囲長フラク
タル次元は、凝集体形態の形の複雑さを表す指標であ
り、球などの単純な形態の場合は1となり、形態が複雑
になるに従い数値が大きくなり最大値は2となるが、最
近ではカーボンブラック凝集体のフラクタル次元を求め
て解析した例もある(C.R.Herd,G.C.McDonald 及びW.M.
Hess,Rubber Chem and Tech.65,107(1992)、久枝穣、林
慎治、朝熊祐介、青木秀幸、三浦隆利:第35回燃焼シン
ポジウム講演論文集、35,717(1997) )。
ボンブラックの凝集体の形態そのものを解析し、定量化
したのみであり、例えばカーボンブラックを黒色顔料と
して使用した場合の黒度や分散性などの各種2次物性と
凝集体形態の関係については触れられておらず、これら
はいまだ解明されていない。
カーボンブラックの特性と、樹脂組成物等のカーボンブ
ラック含有組成物の物性との関係に関しては、一般に相
反関係にある黒度と分散性をいかに満足させるかが重要
な課題となっている。本発明は、種々のカーボンブラッ
ク含有組成物を調製した際に、高黒度、良分散性を保ち
凝集を防止することができるカーボンブラックを提供す
ることを目的とする。
ブラックのマトリックス中での分散挙動、黒度に影響す
る因子を解析し、従来に比して、より高黒度で良分散性
を有するカーボンブラックを得るために種々検討した。
その結果、カーボンブラックの凝集体の形態が黒度や分
散性に大きく影響を及ぼすことを見いだした。そして、
カーボンブラック凝集体の形態を大きく分けて、凝集体
の形態が複雑であって、あるいは、球状と直鎖状とした
場合の直鎖状のものであってより直鎖状の度合いが大き
く、小粒子径、小凝集体径のカーボンブラックが、従来
二律背反であると考えられていた高黒度と良分散性の両
方を兼ね備えることを見いだし、本発明に到達した。即
ち、本発明は、平均粒子径が30nm以下、Dmod が1
00nm以下であって、凝集体の周囲長フラクタル次元
が1.35以上及び/又は凝集体の異方比が0.620
以下であるカーボンブラックに存する。
る。本発明のカーボンブラックを規定する要件では、特
に凝集体の形状として、その周囲長フラクタル次元と異
方比に注目した点が最大の特徴と言える。本発明のカー
ボンブラックは、その凝集体の周囲長フラクタル次元
が、好ましくは1.35以上であり、特に好ましくは
1.38以上である。カーボンブラックの凝集体が複雑
であることは、凝集体の形態を電子顕微鏡写真から直接
画像解析することで求められる凝集体の周囲長フラクタ
ル次元を用いて定量化が可能である。電子顕微鏡による
画像解析により、各凝集体の投影面積A及び周囲長さP
を測定する。測定の手順は、ASTM標準D3849−
87「電子顕微鏡画像解析からのカーボンブラック一次
凝集寸法に対する標準試験方法」に従う。面積A及び周
囲長さPの定義は、D−3849のセクション11.計
算に記載されている。
面積 nm2 P=カーボンブラック凝集体の周囲長さ nm ここで、投影面積A、周囲長さP及び周囲長フラクタル
次元Dpに間には以下の関係がある。 P〜ADp/2 両辺の対数をとると、 log10P=(Dp/2)log10A+C となる。このlog10Pとlog10Aをグラフ上にプロ
ットし、それらのデータを最小二乗法で線形近似し、そ
の直線の傾きからDpを求める。この時のグラフの例を
図2に示す。
タル次元は、本発明者等が確認した従来品では1.35
を下回るものであって、本発明のカーボンブラックと比
較すると、塗料のビヒクル及び樹脂等への分散性が充分
でない。この周囲長フラクタル次元が大きくなると分散
性が向上することの理由としては以下のことが考えられ
る。すなわち、粒子径や凝集体径が小さいカーボンブラ
ックは、インキや塗料のビヒクル並びに樹脂等に配合し
た場合、表面間引力が強く分散しにくい状態となる。こ
のとき、フラクタル次元が小さく、凝集体の表面が単純
な形状をしていると、一つの凝集体は、他の凝集体と接
触可能な部分が多いため、表面間引力により凝集体同士
がさらに凝集しやすい状態となる。一方、フラクタル次
元が1.35以上で凝集体の形態が複雑な形をしている
と、互いの凝集体同士が接触しても、凝集体の枝の部分
が凝集を妨げ、結果的に凝集体同士が近接しても空隙部
分が多くなり、互いの凝集体があまり近づくことができ
ない。よって、分散性が向上すると考えられる。
凝集体の異方比が、好ましくは0.620以下のもので
ある。この異方比の意味するところは、以下に説明する
ように、前記の周囲長フラクタル次元とは異なるもので
あるが、本発明で規定するカーボンブラックとして、周
囲長フラクタル次元1.35以上と異方比0.620以
下の要件の両方を具備するものも好ましいカーボンブラ
ックの一態様として存在する。カーボンブラック凝集体
の異方比は、カーボンブラックの一つの凝集体の幅を最
大長で割った値であり、この値が0に近いと凝集体の形
態が直線に近く、1に近いと円に近くなることを示す。
この異方比は、ASTM D−3849「電子顕微鏡画
像解析からのカーボンブラック一次凝集寸法に対する標
準試験方法」に従って、15万倍で200mm×240
mmの大きさの中にカーボンブラック凝集体が分散され
た状態の電子顕微鏡写真を得る。そして、その電子顕微
鏡写真を画像解析装置にかけて、それぞれの凝集体の最
大投影長MDTを求める。そして、最大投影長MDTと
直交する最大投影長を幅PPFとしたとき、異方比WB
Lは(PPF/MDT)の値である。得られた凝集体1
つ1つに対する異方比を個数平均して、最終的な異方比
を求める。図1に最大投影長MDTおよびMDTと直行
する幅PPFのイメージを示す。
は、本発明者等が確認した従来品では0.620を上回
るものであって、本発明のカーボンブラックと比較する
と、塗料のビヒクル及び樹脂等への分散性が充分でな
い。異方比が小さくなると黒度及び分散性が向上するこ
との理由としては以下のことが考えられる。即ち、粒子
径や凝集体径が小さいカーボンブラックは、塗料のビヒ
クル並びに樹脂等に配合した場合、表面間引力が強く分
散しにくい状態となる。このとき、異方比が大きく、凝
集体の形態が球に近いと、一つの凝集体は、他の凝集体
と接触可能な部分が多いため、表面間引力により凝集体
同士がさらに凝集しやすい状態となる。一方、異方比が
0.620以下で凝集体の形態が直鎖状の形態をしてい
ると、互いの凝集体同士が接触しても、線状の凝集体が
互いの凝集を妨げ、結果的に凝集体同士が近接しても空
隙部分が多くなり、互いの凝集体があまり近づくことが
できない。よって、分散性が向上すると考えられる。ま
た、塗料のビヒクル並びに樹脂中で再凝集することもな
いため、結果的に凝集体の大きさを小さく保つことがで
きるため黒度も向上すると考えられる。
ンブラックは、平均粒子径が30nm以下、Dmod が1
00nm以下の小粒子径、小凝集体径の範囲であって、
該範囲において前記の凝集体形状のものが、黒度と分散
性との両立効果を発揮する。更に、平均粒子径は、好ま
しくは30nm以下、特に好ましくは15nm以下であ
る。平均粒子径が30nmを越えると、黒色顔料として
用いた場合の黒度が充分でなくなる場合がある。また、
Dmod は、好ましくは80nm以下、特に好ましくは4
0nm以下である。Dmod が80nmを越えると、やは
り黒色顔料として用いた場合の黒度が充分でない場合が
ある。
て、高い黒度と分散性を発現するためには、凝集体の分
布がシャープなものであることが好ましく、凝集体の最
大頻度ストークス相当径の半値幅D1/2 と最大頻度スト
ークス相当径Dmod の比、D 1/2 /Dmod が好ましくは
0.60以下、特に好ましくは0.55以下である。ま
た、体積75%径D75とDmod の比、D75/Dmod が、
好ましくは1.6以下、特に好ましくは1.3以下であ
る。一方、本発明のカーボンブラックは、その比表面積
のN2SAが好ましくは80m2 /g以上、特に好まし
くは200m2 /g以上である。N2SAが小さすぎる
と、黒色顔料として用いた場合の黒度が充分でないこと
がある。
は、黒度・分散性共に優れた特性を有するものである。
より具体的には、分散指数が1000以下、PVC黒度
が25以上のカーボンブラックとすることができる。こ
れら分散指数及びPVC黒度の測定方法は後述する実施
例において記載するが、この分散指数が小さいものは塗
料化する際に速やかに分散することを示し、PVC黒度
が高いものが黒度が優れていることを示す。
に得るには、以下の方法が例示される。図3に、本発明
で用いることのできるカーボンブラック製造炉の一例の
要部縦断面概略図を示す。炉は長さ方向に、高温燃焼ガ
ス流を形成させる第1反応帯域1と、得られた高温燃焼
ガス流に原料炭化水素を混合してカーボンブラックを生
成させる、チョーク部を有する第2反応帯域2と、第2
反応帯域に引き続いた下流にあり、反応を停止させる第
3反応帯域3とに区分される。各反応帯域のプロセス自
体は、基本的には従来技術と同様の方法を採ることがで
きる。
燃料炭化水素と酸素含有ガスを導入し、高温ガス流を発
生させる。酸素含有ガスとしては一般に空気、酸素また
はそれらの混合物が用いられ、燃料炭化水素としては一
般に水素、一酸化炭素、天然ガス、石油ガス並びに重油
等の石油系液体燃料、クレオソート油等の石炭系液体燃
料が使用される。第2反応帯域では第1反応帯域で得ら
れた高温ガス流に並流又は横方向に設けた原料炭化水素
導入ノズル6から原料炭化水素を噴霧導入し、原料炭化
水素を熱分解させてカーボンブラックに転化させる。原
料炭化水素としては一般にベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素、ク
レオソート油、カルボン酸油等の石炭系炭化水素、エチ
レンヘビーエンドオイル、FCCオイル等の石油系重質
油、アセチレン系不飽和炭化水素、エチレン系炭化水
素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素などが
好適に使用される。第3反応帯域は高温反応ガスを10
00〜800℃以下に冷却するため、反応停止流体導入
用ノズル7から水等の液体あるいは気体の冷却媒体を噴
霧する。冷却されたカーボンブラックは、捕集バッグフ
ィルター等でガスと分離し回収する等公知の一般的プロ
セスをとることができる。なお、図中、8はコントロー
ルバルブである。
の炉を用いてカーボンブラックを製造するに際し、原料
炭化水素を導入する位置の条件をはじめとする炉内のカ
ーボンブラック生成領域における諸条件を適宜調整する
ことにより好適に行われる。具体的には、原料炭化水素
を導入する部位における燃焼ガス中の酸素濃度は、従来
のファーネス法では原料炭化水素の一部部分燃焼によっ
て生成すると考えられていたため5〜10vol%程度
とし、原料油を一部部分燃焼させていたが、本発明のカ
ーボンブラックを得るためには、通常3vol%以下、
好ましくは0.05〜1vol%とするべきである。極
めて意外なことであるが、原料炭化水素導入位置の酸素
濃度を極力少なくすることにより、このような小粒子径
であり凝集体径が小さく均一で、且つ大粒径の凝集体が
抑えられたカーボンブラックを歩留まり良く得ることが
できる。なお、原料炭化水素導入部位における酸素濃度
の測定は、原料炭化水素導入部位における気体を採取
し、例えばガスクロマトグラフィー測定装置で窒素、酸
素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、メタン、アセチレ
ンを測定することにより求めることができ、燃焼で発生
する水は計算には入れない。
1800℃以上、好ましくは1900℃以上、特に好ま
しくは2000〜2400℃であり、かかる温度範囲で
は、小粒子径、小凝集体径及びシャープな凝集体分布を
有するカーボンブラックを得るのには有利である。カー
ボンブラック凝集体は、原料炭化水素が熱分解後、縮合
し、液滴へ融着後、核となる前駆体が形成しカーボンブ
ラック粒子が生成、その後粒子の相互の衝突を経て、融
着炭化し生成すると考えられる。この反応は高温である
程速く進み、生成する粒子も小さくなる。また、炭化速
度も速くなるので、粒子同士が衝突し凝集体となって固
まるまでの時間も短くなるので凝集体も小さくなると考
えられる。従って、原料炭化水素を導入する部位におけ
る温度は原料炭化水素が均一に気化、熱分解するために
さらには小粒子径カーボンブラックを得るために充分高
温であることが望ましいものと考えられる。
の範囲とするには、例えば第1反応帯域において高温燃
焼ガス流を形成させる際に空気に酸素を添加することが
できる。もちろん、燃焼ガス温度を高める方法は酸素の
添加に限定されず、空気を予熱する等の方法をとること
でも可能である。なお、炉内の温度は例えば放射温度計
等の手段により確認することができる。第2反応帯域は
チョーク部を有するものである。チョーク部は断面積が
急激に狭くなっている部分である。チョーク部の長さは
500mm以上、好ましくは800〜3000mmとす
るのが特に望ましい。この範囲で特に、得られるカーボ
ンブラックの凝集体径を特に小さくでき、凝集体の形態
を所望のものにできることを本発明者らは見いだした。
また、チョーク部開始部位であるチョーク部の入口は、
流路の最も狭い部分を含み、流路の縮小する軸方向に対
する角度が5°を超える値から5°以下に変化する部位
をいう。一方、チョーク部の終端であるチョーク部の出
口は、流路の縮小する軸方向に対する角度が5°を超え
る値となる部位をいう。チョークの直径は、好ましくは
170mm以下、特に好ましくは30〜170mm、最
も50〜150mmである。チョーク内のガス流速は速
いほど良い。原料炭化水素は導入後、燃焼ガスの運動及
び熱エネルギーにより微粒化されるが、その時の燃焼ガ
スの速度は速い程良く、通常250m/s以上が好まし
く、300〜500m/sが好適である。
せるために、原料炭化水素は2個以上のノズルから炉内
に導入することが好ましい。原料炭化水素の供給位置
は、チョーク部内であってしかもチョーク入り口から燃
焼ガスの断面平均流速基準で1ms以内の範囲とするこ
とが好適である。より好ましくは、0.6ms以内の範
囲とする。この部位で導入することにより、特に小粒子
径で凝集体径の均一なカーボンブラックを得ることがで
きる。
含有する塗料組成物、樹脂組成物、ゴム組成物を調製す
ることにより、これら各種の用途で好適な特性を発揮さ
せることができる。以上説明したように本発明のカーボ
ンブラックは各種のビヒクル中での分散性が極めて優れ
ていると同時に非常に高黒度であるため、これら各種の
組成物も極めて優れた特性を有するものとなるのであ
る。
組成物を調製する場合、適用可能な樹脂も特に限定され
ず、例えば、各種の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹
脂、それらの樹脂の混合物あるいはフィラー等の各種添
加物を加えたものであってもよい。通常、樹脂組成物の
調製に用いられるものを、目的に応じて適宜選択して用
いればよい。これらの樹脂成分に本発明のカーボンブラ
ックを添加し、必要に応じて混練する。この際、ゴム混
練機として通常使用されているもの、例えばバッチ式開
放型としてロールミキサー、バッチ式密閉型としてバン
バリータイプミキサー、連続スクリュー式として単軸混
練押出機、二軸混練押出機、連続ローター式として単軸
混練機、二軸混練機等を使用することもできる。カーボ
ンブラックの含有量もまた公知の技術を採用して決定す
ればよく、一般には1〜60重量%が好適である。
組成物を調製する場合、使用するワニスとしては塗料に
用いることのできるものであれば特に限定されず、例え
ば各種の油性塗料、酒精塗料、合成樹脂塗料、水性塗料
に用いられるものを用いればよく、目的とする塗料も特
に限定されず、油ペイント、油エナメル、フェノール樹
脂又はマレイン酸樹脂、アルキド樹脂塗料、アミノアル
キド樹脂塗料、尿素樹脂塗料、酒精塗料、ラッカー、ビ
ニル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗
料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、シリコ
ーン樹脂塗料、エマルジョン樹脂塗料、水溶性樹脂塗料
が挙げられる。カーボンブラックの含有量もまた公知の
技術を採用して決定されすればよく、一般には0.1〜
10重量%が好適である。
るゴム組成物の調製には、本発明のカーボンブラックを
天然ゴム及び合成ゴムの一種以上と配合すればよい。こ
の際の配合量は一般に、ゴム100重量部に対してカー
ボンブラック30〜150重量部が適当である。これに
より、損失係数や発熱量の少ないゴムとすることが可能
である。この際使用されるゴム成分も特に限定されず、
例えば、合成ゴムとしてスチレンブタジエンゴム、ブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ニト
リルブタジエンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、エ
チレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、
クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、
多硫化ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピクロル
ヒドリンゴム、プロピレンオキシドゴム、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、液状ゴム、ポリアルキレンスルフィ
ド、ニトロソゴム等が挙げられ、もちろん天然ゴム、あ
るいはこれら各種の混合物も用いることができる。さら
に必要に応じて各種の添加剤を配合することもできる。
上記ゴム成分に本発明のカーボンブラックを添加し混
練してゴム組成物とする。混練機としては通常ゴムの混
練機として使用されているものでよく、ロールミキサ
ー、バンバリータイプミキサー、連続スクリュー式ある
いは連続ローター式の単軸混練押出機、二軸混練押出機
が挙げられる。
明する。 実施例1〜2 図2に示す、空気導入ダクトと燃焼バーナーを備える第
1反応帯域、該第1反応帯域に連接され、周辺から複数
の原料ノズルを貫設した内径60mm、長さ1000m
mのチョーク部を有する第2反応帯域、クエンチ装置を
備えた内径100mm長さ6000mmの第3反応帯域
を順次結合した構造のカーボンブラック製造炉を設置し
た。
ら100mmである。上記の炉を用い、原料炭化水素導
入位置における燃焼ガス温度を1900〜2100℃の
範囲内とし、燃焼ガス酸素濃度を3vol%以下とし、
原料供給量を調整することにより表−1に示す物性を有
するカーボンブラックを製造した。燃料及び原料炭化水
素としてクレオソート油を使用した。燃焼ガスの高温化
は、第1反応帯域における空気導入ダクトから導入され
る空気に酸素を添加する事で実現した。また、原料炭化
水素導入位置における、ガス流速は400〜500m/
sとした。表−1におけるカーボンブラックの物性の決
定には以下の試験方法を用いた。
顕微鏡法とは、以下に示す方法である。カーボンブラッ
クをクロロホルムに投入し200KHzの超音波を20
分間照射し分散させた後、分散試料を支持膜に固定す
る。これを透過型電子顕微鏡で写真撮影し、写真上の直
径と写真の拡大倍率により粒子径を計算する。この操作
を約1500回にわたって実施し、それらの値の算術平
均により求める。
7−88に従って決定した。 (cDBP)ASTM D−2414に従って決定し
た。 (Dmod 、D1/2 )最大頻度ストークス相当径
(Dmod )及びストークス相当径半値幅(D1/2 )は次
のようにして決定した。スピン液として20%エタノー
ル溶液を用い、遠心沈降式の流度分布測定装置(JLオ
ートメーション社製 DCF3型)により、ストークス
相当径を測定し、ストークス相当径対与えられた試料中
の相対的発生頻度のヒストグラム(図3)を作る。ヒス
トグラムのピーク(A)から線(B)を、Y軸に平行に
X軸まで引き、ヒストグラムのX軸の点(C)で終わら
せる。点(C)でのストークス直径が最大頻度ストーク
ス相当径Dmod である。また、得られた線(B)の中点
(F)を決定し、その中点(F)を通りX軸に平行に線
(G)を引く。線(G)はヒストグラムの分布曲線と2
点D及びEで交わる.カーボンブラック粒子の2点D及
びEの二つのストークス直径の差の絶対値がストークス
相当径半値幅D1/2値である。
にして決定した。上記最大頻度ストークス径を決定する
方法において、ストークス相当径対試料の相対的発生頻
度のヒストグラム図3からそれぞれのストークス直径と
頻度から体積を求め、ストークス直径対その直径までの
得られた試料の体積総和を表すグラフを作る(図4)。
よって図4中の点(A)は、全試料の体積の総和を表
す。ここで、この体積総和の75%の値の点(B)を決
定し、点(B)よりX軸に平衡に曲線と交わる点(C)
まで線を引く。点(C)からY軸に平衡に線を引き、X
軸と交わった点(D)の値が体積75%径(D75)であ
る。
ーボンブラック1重量部をPVC樹脂100重量部に添
加、2本ロールにより分散、シート化し、三菱化学
(株)カーボンブラック「#40」、「#45」の黒度
を各々1点、10点と基準値を定め、試料の黒度を視感
判定により評価した。
価した。LDPE樹脂中の分散状態を観察し、未分散凝
集塊の数をカウントし、この数が多い、すなわち、分散
指数が大きいほど、分散性が悪いと評価した。250c
cバンバリーミキサーにてLDPE樹脂に試料カーボン
ブラックを40重量%配合し115℃、4分混練りす
る。 配合条件 LDPE樹脂 101.89g ステアリン酸カルシウム 1.39g イルガノックス1010 0.87g 試料カーボンブラック 69.43g 次に120℃で、2本ロールミルにてカーボンブラック
濃度が1重量%に成るように希釈する。 希釈コンパウンド作成条件 LDPE樹脂 58.3g ステアリン酸カルシウム 0.2g カーボンブラック40%配合樹脂 1.5g スリット幅0.3mmでシート化し、このシートをチッ
プに切断、240℃のホットプレート上で65±3μm
のフィルムに成形する。倍率20倍の光学顕微鏡にて
3.6mm×4.7mmの視野中の0.2mm以上の直
径の未分散凝集塊の直径分布を測定し、その総面積を計
算する。この面積を0.35mm径の未分散凝集塊の面
積を基準に、総面積を基準面積で割り、基準粒子の個数
とし計算する。これを16視野以上観察し、平均値を分
散指数とする。
炭化水素導入位置における燃焼ガス温度、反応停止位
置、カリウム添加量、チョーク内ガス流速の調整により
表−1に示す比較例1、2の物性を有するカーボンブラ
ックを得た。また、比較例3、4は、市販のカーボンブ
ラックの物性を示した。
は黒度が25点以上の範囲で分散指数が1000以下と
なっており、比較例と比べて同等の黒度において分散性
が優れている。
剤、塗料等において黒色顔料として使用したときに、従
来二律背反の関係にあり困難とされていた黒色度と分散
性を満足することができる。しかも、樹脂組成物とした
際の劣化防止、ゴム組成物とした際の耐磨耗性、さらに
は塗料組成物とした際の凝集防止効果にも優れ、安全性
も高いものである。従って、樹脂着色剤、塗料、ゴム組
成物の調製において非常に有用なものである。
とのできる製造炉の一例を示す要部縦断面概略図
トークス相当径半値幅(D1/2 )の求め方を示す図
Claims (7)
- 【請求項1】 平均粒子径が30nm以下、Dmod が1
00nm以下であって、凝集体の周囲長フラクタル次元
が1.35以上及び/又は凝集体の異方比が0.620
以下であるカーボンブラック。 - 【請求項2】 D1/2 /Dmod の比が0.6以下である
請求項1のカーボンブラック。 - 【請求項3】 D75/Dmod が1.6以下である請求項
1又は2のカーボンブラック。 - 【請求項4】 N2SAが80m2 /g以上である請求
項1〜3のいずれかのカーボンブラック。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかのカーボンブラ
ックを含有することを特徴とする塗料組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかのカーボンブラ
ックを含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかのカーボンブラ
ックを含有することを特徴とするゴム組成物。
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| JP2000055258A JP2000313821A (ja) | 1999-03-03 | 2000-03-01 | カーボンブラック |
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