JP2000314399A - プロペラファン、プロペラファンの溶融金属成形方法、プロペラファンの溶融金属成形装置 - Google Patents
プロペラファン、プロペラファンの溶融金属成形方法、プロペラファンの溶融金属成形装置Info
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Abstract
雑な構造に対し強度の高い特殊プラスチックの成形品は
リサイクルに問題があり、鋼板カシメ製品では騒音が高
い等の問題があった。 【解決手段】 マグネシウム合金等の低融点金属の金属
成形をゲート配置を考えた構造や、翼の寸法配分を考え
た金型構造等を検討し、エネルギーの低い種類の金属に
より一体成形を可能とし、生産のみならずリサイクルな
ど再生産も容易にして、地球環境にやさしい金属製品を
製造できるようになった。
Description
えばマグネシウム(Mg)合金のような金属を、射出成
形等の金属成形をしてプロペラファンとする技術に関す
るものである。
ック材料で作られる。また、台所用途など火を使う場所
や高温の場所で使用するときは金属にて製造されてい
る。金属にて製造されるものの製造方法は、薄板鋼板や
薄板アルミニウム板等を使用し、羽根部分を一体絞りに
て構成し、別部品にて構成した回転軸部分を結合固定し
ていた。このため、薄板鋼板で一体絞りにて構成した羽
根は、翼のハブ部が急激に絞られるため、絞り部に亀裂
が入ることがあり、強度的に問題があった。また、羽根
形状も、スプリングバックという一旦絞られた形状が多
少元に戻る現象から寸法精度が悪かった。また、羽根の
材料が薄板アルミニウム板等を使用したものでは、薄く
て軽いが、材料費が高くなったり、翼のハブ部が鋼板製
に比べ急激に絞れない為、理想の羽根形状とはならず、
特性が悪かった。また、回転軸部分が別部品であるた
め、製造時間がかかった。
と回転軸部分は別部品にて構成されているが、その羽根
部分は一体になっておらず、複数の金属製羽根を用い、
羽根部分より厚い鋼板等で形成したスパイダーと呼ばれ
る部品で羽根を回転軸に固定するものであった。このた
め、羽根の材料が安価である鋼板製の場合には、部品が
重くなり、羽根のバランスが悪く、バランス取りの作業
が必要となり、また、製造されたプロペラファンは羽根
の固有振動数が低く、高速回転には向かなかった。ま
た、回転軸部分が別部品であるため、製造時間がかかっ
た。
めにガラス繊維を混入した特殊プラスチックのファン等
の製品は、再利用が難しく、地球環境対策としてのリサ
イクルの問題から、混合材料を止めて金属部品にする見
直しが行われている。また、金属部品でも、分離しにく
い異種金属の組み合わせや、鋼板やアルミニウムのよう
に製造に多大のエネルギーがかかる金属の利用よりは融
点の低い金属の利用が望まれている。融点の低い金属の
代表であるマグネシウム合金を射出成形するチクソモー
ルディング法については、日経メカニカル1996.1
2.9,495号、日経メカニカル1998.3、52
2号、工業材料1998年5月号(Vol.46 No.5)、工
業材料1998年10月号(Vol.46 No.10)に詳しく記
載されている。チクソモールディング法はチクソロピー
とインジェクションモールディングからできた造語であ
り、米国にて開発された低融点合金の半溶融射出成形法
を意味する。マグネシウム合金インゴットから作製した
米粒状のチップを原料とし、プラスチックの射出成形の
ように製品の金型内に高速で射出し成形品として取り出
すが、この際射出するマグネシウム合金を完全な液相か
ら任意の固体を含んだ状態など用途に応じて変えて行う
ことができる。
ディング装置の構造図である。151はフィーダ155
へ原料を投入するホッパー、152はスクリュー153
が内部で回転し電気ヒータ157で加熱されるシリン
ダ、154は逆流防止リング、156は不活性雰囲気、
109は製品の金型、112は射出成形機から貯留部1
22に溜まった溶融金属を高速ショットシステムにて射
出するノズル、121はロータリードライブである。図
16において、ペレット状マグネシウム合金をホッパー
151から投入し、フィーダ155により計量された分
をシリンダ152に投入する。シリンダ152の外周部
は電気ヒータ157により加熱され半溶融マグネシウム
合金となっているので、不活性雰囲気156でフィーダ
155と分離されている。半溶融マグネシウム合金の量
を適正に管理するため射出した量のみフィーダにより計
量し供給されるが、樹脂成形のように射出量と供給量が
完全に一致することはない。シリンダ152に投入され
たマグネシウム合金はスクリュー153の回転で前方に
搬送されると共にスラリ状にされスクリューにて射出さ
れる。チクソモールディングはマグネシウム合金が持つ
チクソトロピ性を利用する。マグネシウム合金は固液共
存状態では固相のデンドライトが枝状につながった状態
で存在している。従ってこの状態では粘度が高い。回転
するスクリュー153によりせん断力を連続的にかける
と、デンドライトが切れて細かく粒状化する。したがっ
て流動性が高くなる。
す。110は半溶融マグネシウム合金111が先端ノズ
ル112から流れ出るのを防ぐ凝固プラグ、113は金
型109内のゲート部分である。成形機の先端ノズル1
12は半球面状の凸状をしており金型109のゲート1
13入口部はこれよりわずかに大きな半球面状の凹状を
し、両者は球面にて接触結合されている。この接触結合
がぴったりしなければ半溶融マグネシウム合金111が
空気中に吹き出し燃焼する恐れがあり、この接触結合の
調整には注意が必要である。半溶融マグネシウム合金1
11の先端には凝固プラグ110と呼ばれる金属が固ま
った固まりがあり、射出する際にはこの凝固プラグが飛
び出し、百分の数秒から数十秒という極めて短時間に射
出が終了する。図18は射出が終了した後で射出成形機
と金型が切り離された状態の説明図である。ゲート部分
113に金属片が詰まりその切り離された部分にも凝固
プラグ110が残る。
下のものがある。樹脂製の羽根であり低騒音化のため羽
根に中空部を設けているものは、特開平10−4729
8号公報、特開平7−18991号公報に記載がある
が、ファンの材料が樹脂であるため、高温運転時に羽根
の翼が変形してしまうという問題があった。
し、羽根部分を一体絞りにて構成し、例えばアルミダイ
カスト製の回転軸部分(ボス部のフランジを結合部品)
にては別部品(例えばリベット)にてカシメ結合しファ
ンを構成しているものは、実公平3−54337号公報
に記載があるが、薄板鋼板で一体絞りにて構成した羽根
は、翼のハブ部が急激に絞られるため、絞り部に亀裂が
入ることがあり、強度的に問題があった。また、羽根部
分の材料は同様で、スパイダーを用いたものは、実公平
5−45838号公報、実公平7−23600号公報に
記載されている。
層を制御し、低騒音にするため遠心力に逆らった形状を
したものは、特許1577205号に記載されている
が、この形状は、応力的にみて非常に不利な形状をして
いるという問題があった。
て、騒音を低下させるものは、特開平9−228995
号公報、特許2566183号公報に記載がある。
ンの形状及び製造方法は、例えば特開平10−2054
93号公報に記載されている。また、マグネシウム合金
を使用した軸流ファンについては、1950年頃に冷却塔の
ファン(羽根車)で実用化されていることが、「マグネ
シウム読本 諸住正太郎 カロス出版」に記載されてお
り、ダイカスト法でも自動車関係がクーリングファンと
して実用化しており、更にはアルミダイカストを用いた
もの等は多数実用化されている。
ニウム板等を使用し、羽根部分を一体絞りにて構成し、
回転軸部分は別部品にてカシメ結合しファンを構成して
いるものは、重量が大きくなりバランス取り作業が必要
となったり、カシメの凹凸部が多くなり、ファンが回転
する時に風切り音や騒音が大きくなるという問題があっ
た。また、アルミニウムやプラスチックを使用する場合
は、材料費が高いだけではなくリサイクルにも問題があ
る等、地球環境から見て望ましくないという問題があっ
た。一方、融点の低い金属の代表であるマグネシウム合
金を射出成形するチクソモールディング法はマグネシウ
ム合金が金型材料の鉄との反応性は小さいが、プラスチ
ックと比べて収縮率が非常に小さいため金型とマグネシ
ウム合金の離型の問題からプラスチック成形では通常使
用しない離型剤を金型に塗布することが一般的であっ
た。また、短時間で射出を終了させるため薄くかつ多く
の翼に均等にマグネシウム合金を充填させることが難し
く実用性が困難であるという問題があった。すなわち、
チクソモールディング法では、ファンのような複雑な形
状に溶融金属を充填させる場合は実用的ではなく離型な
どの金型対策にも問題が、製造には時間やコストがかか
るという課題があった。また、マグネシウムダイカスト
法においても同様の課題があった。
ためになされたもので、マグネシウムのような低融点合
金の射出成形等の金属成形により製造したプロペラファ
ンを提供しようというものである。更に簡単な構成で安
価で信頼性の高い、プロペラファンの溶融射出成形方
法、プロペラファンの溶融射出成形装置を得ようという
ものである。またこの発明はリサイクルの容易な材料を
使用してエネルギーが少なく安価な装置で製品を製造し
たりリサイクル性を高める地球環境にやさしい製品を提
供しようというものである。また、この発明は翼のよう
な複雑な薄板構造に対して簡単に短時間で安価に製造で
きる技術を提供しようというものである。
ンは、円筒状または円錐状のハブ部の外周部に多数の翼
を一体に成形した羽根部と、前記ハブ部の中央部に設け
られ前記羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆
動される軸部であって、前記羽根部と共に金属を溶融さ
せて一体に成形した軸部、とを備え、前記軸部は成形す
る際に前記羽根部への金属の流路となる成形される金型
のゲート部分かあるいは凝固された凝固金属を収納する
収納部の少なくともどちらかの一部分である。
はゲート部分の射出側又は凝固金属を収納する収納部の
凝固金属が存在する部分の先端を取り除いたものであ
る。
部との結合部に隣接する翼の内周部の厚みは、翼の外周
部の厚みより厚くし、かつ2倍より小さくするものであ
る。
部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターにて回転
駆動される軸部を備えたスパイダーと、前記スパイダー
と結合し前記スパイダーより厚みが薄い翼と、を備え、
前記軸部は成形する際に前記羽根部への金属の流路とな
る成形される金型のゲート部分かあるいは凝固された凝
固金属を収納する収納部の少なくともどちらかの一部分
であり、前記スパイダーの吸込側に前記ゲート部分また
は前記収納部を、吹出側には前記収納部または前記ゲー
ト部分を有し、前記ゲート部分及び前記収納部を加工し
て軸部を構成するものである。
させて一体に成形する金属がマグネシウム合金であるも
のである。
状または円錐状のハブ部の外周部に多数の翼を一体に成
形した羽根部と、前記ハブ部の中央部に設けられ前記羽
根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される軸
部であって、前記羽根部と共に金属を溶融させて一体に
成形した軸部、とを備え、前記軸部は成形する際に前記
羽根部への金属の流路となる成形される金型のゲート部
分かあるいは凝固された凝固金属を収納する収納部の少
なくともどちらかの一部分であり、前記ハブ部の吸込側
には、前記ゲート部分の複数のピンゲートのゲート処理
をするための凹部を設けたものである。
の数は、羽根部の翼の枚数と同一又は多く形成したもの
である。
部に結合するゲート部分の径、プラグキャッチャーの
径、凝固プラグ径の順に径を小さくしたものである。
部の吸込側に突き出した気流剥離抑制リブを羽根部と一
体に設けたものである。
部の翼の厚みは均一であるものである。
属成形方法は、金属成形機から金属の少なくとも一部を
溶融しノズルから吹き出し、前記ノズルから吹き出され
た金属を金型によりプロペラファンの成形品に成形する
プロペラファンの溶融金属成形方法において、ハブ部の
中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターにて
回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属を溶
融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射出するステ
ップと、前記溶融金属を射出し成形品とした後にゲート
部分から前記金属成形機のノズルに凝固され吹き出され
た凝固金属を取り除いて軸部を形成させるステップとを
備えたものである。
属成形方法は、軸穴形状を有する金型を用いて成形する
プロペラファンの溶融金属成形方法であって、金属成形
機から金属の少なくとも一部を溶融しノズルから吹き出
し、前記ノズルから吹き出された金属を金型によりプロ
ペラファンの成形品に成形するプロペラファンの溶融金
属成形方法において、ハブ部の中央部に設けられ羽根部
を支持すると共にモーターにて回転駆動される軸部であ
って前記羽根部と共に金属を溶融させ一体に成形する軸
部から溶融金属を射出するステップと、前記溶融金属を
射出し成形品とした後にゲート部分の一部を取り除いて
軸穴を形成させるステップを備えたものである。
属成形方法は、ハブ部の外周部に多数の翼を一体に成形
した羽根部を備えたプロペラファンにおいて、前記ハブ
部の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なく
とも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
と、射出された金属を前記羽根部及び前記羽根部の翼の
外周部に接続されたオーバーフロー部に充填するステッ
プと、前記オーバーフロー部を取り除くステップとを備
えたものである。
属成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融しノズルか
ら吹き出す金属成形機と、前記ノズルから吹き出された
金属にてプロペラファンを成形する金型と、を備えた溶
融金属成形装置において、前記プロペラファンのハブ部
の中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターに
て回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属を
溶融させて一体に成形する軸部の位置に設けられた前記
羽根部への金属の流路となる成形される金型のゲート部
分または凝固金属を収納する収納部と、成形品に対して
前記ゲート部分側に固定側金型と反対側に可動側金型と
を備えたものである。
実施の形態1につき図を用いて説明する。図1乃至図3
は本発明の一実施の形態であるプロペラファンを製造す
る場合の説明図を示している。図1はゲート加工状態の
断面図、図2はゲート加工前の断面図、図3はゲート加
工前の斜視図である。図において、6は円筒状または円
錐状(円錐台状を含む)のハブ部、5はハブ部6に一体
となって羽根部33を構成する多数設けられた翼、8は
成形された後で加工される回転軸穴7を有するボス部、
2は射出成形機から射出される溶融金属がボス部8から
羽根部33へ流れて充填される金型の入り口であるゲー
ト部、3は射出成形機のノズル部分で引きちぎられた凝
固プラグ(ゲート部2の端部に接続されたプラグ部)、
4は射出成形機のノズル出口を塞いでいた凝固した金属
を収納する収納部(ゲート部2の端部に接続されたプラ
グキャッチャー部)である。9は羽根部33の吸込側
(負圧面側)に一体成形にて設けられた気流剥離抑制リ
ブである。30はオーバーフロー部である。
に直結されたモーターの回転により羽根部33が回転し
ている。羽根部33を支え回転させる軸部分は、射出成
形される金型のゲート部2を図1の点線のように取り除
いてボス部8が完成する。ここで、金型の設計時に軸部
分のボス部8の外径寸法をゲート部2の外径寸法と同一
にしておくと、プラグキャッチャー4の先端若しくはゲ
ート部2の射出側を機械加工で切り落とし、且つ回転軸
穴7を加工するだけで良い。また、軸を長くする場合や
軸径を変えたい場合は、金型のゲート寸法などを選択す
ることにより自由に設計できる。
ブ部6の中心とすることにより、射出成形機から射出す
るゲート部分、の形状をうまく利用することにより、プ
ロペラファンの金型設計を有効に生かしながら材料を節
約でき、加工の少ない構造を得ることができる。またマ
グネシウムの加工屑も少なくなり加工作業の安全性を高
められる。以上、ゲート部2はハブ部6の偏った部分に
設けるものではないので、軸中心から多数の翼5が形成
される周囲へ、均等にマグネシウム合金を充填させるこ
とができた。例えばチクソモールディング法等の金属成
形でマグネシウム合金を使用し金属製ファンを一体成形
する場合、軸中心から多数の翼が形成される周囲へ、溶
融金属を均等に充填させることができ、また軸を長くす
る場合や、軸径を変えたい場合等、容易に対応できる。
常に強度面で優れ、例えば高速回転に適する。同一羽根
で回転数を2倍にした場合には風量は2倍で圧力は4
倍、軸動力は8倍となる。また、モーターの出力は軸動
力と同じになるが、一般的には出力が増すにつれモータ
ー軸、すなわち回転軸穴7の大きさが異なる。すなわ
ち、本特許によれば羽根形状は同一で出力の異なる、す
なわち回転軸穴7の異なるものを容易に製造することが
可能となる。
る。このオーバーフロー部30は、金型内の溶融金属が
成形品(ファン)を充填するとき真空引きが行われる
が、その真空引きする部分をオーバーフロー部30とし
て翼5に設ける。このようなオーバーフロー部30を設
けることにより、チクソモールディング法の射出量と供
給量が完全に一致しないという欠点から発生する、部分
的に充填されない、いわゆる欠肉や巣の発生を防ぐこと
ができ、成形品の品質向上が図れる。通常、オーバーフ
ロー部30は薄い接続部としているため、翼5からの取
り外しは簡単にできる。
部6と結合する翼5の根元部分の厚みを2倍より小さく
収めたものである。翼根元厚みを1.0mmから1.5mmにする
効果は構造解析プログラムで計算すると応力値で38%低
下、翼変形量で46%低下することが分かった。また同時
に翼厚みに分布をもたせ、すなわち翼の外周部の厚みに
対し、翼の根元部分の厚みを1.5倍以内とすれば、騒音
特性が悪化しなく2倍より小さくすれば実用上さしつか
えないことが実験的にも明らかになった。また、従来の
プラスチックで構成されたファンより騒音を低下でき、
最も騒音が低くできる翼厚みの一定な薄翼ファンに比べ
ても騒音悪化が少なく、応力も低下でき、成形性も良い
ファンができる。以上より、騒音特性を悪化させること
なく強度的に優れた羽根が出来、しかも材料費もあまり
変わらないことから、製造コストもほぼ同様に出来るも
のである。
ウム合金製のものである。図において、羽根外径XはΦ
260、羽根内径(ハブ径)YはΦ92である。また、羽根
部33の各翼の厚みについては、通常のプラスチックで
構成される翼の根元厚みは強度を保つために3.5mmは必
要としており、大変厚くなっているが、本願の翼5の根
元厚みZ(翼5がハブ部6に結合する場所のrが無くな
ったところ)はマグネシウム合金製であるため、プラス
チックより強度が強いため、1.5mmとなっている。ま
た、ファンの高速回転にも耐えられる翼5とするために
は、翼根元厚みZは1.5mmにする。これに伴い、ハブ部
6の厚みは、翼根元厚み(翼の内周部厚み)Zの1.5mm
より多少厚い1.75mmとした。尚、翼根元厚みZを1.0mm
から1.5mmにすると、構造解析プログラムで計算する
と、応力値で38%程度低下、変形量で46%程度低下す
る。尚、羽根部33全体を同じ厚みにすると、性能が良
くなる。
の騒音特性と強度及び成形性の関係を示す表である。翼
先端厚みを1.0mmとして、翼根元厚みを変化させた場合
を示している。横軸は翼根元厚み、縦軸は騒音値及び応
力値である。図7において、実線は応力値を示してお
り、翼の根元厚みが薄い程応力は上がる。また、点線は
騒音値を示しており、根元厚みが薄いほど騒音も低くな
る。よって、騒音特性が良好であり、成形が容易であ
り、強度が有利である、翼の根元厚みは1.5mm付近が良
いが、騒音特性を見ると、根元厚みは2mmより小さけれ
ば騒音の悪化は0.3dB程度であり実用上さしつかえが
ないことから2倍より小さくすれば良いことが分かる。
また、従来のプラスチック羽根と比較すれば、翼の根元
厚みは3.5mmであるため、騒音は約2dB高くなり、し
かも剛性が弱く寸法精度も悪いため、更に騒音が高くな
る。よって、本発明の羽根の方が約3dB程度低くな
る。
面側)に一体成形にて設けられた気流剥離抑制用リブで
ある。本実施の形態によれば、マグネシウム合金で一体
成形する羽根であるため、金属製にもかかわらず、プラ
スチック製の羽根のように、非常に容易に気流剥離抑制
用リブ9を設けることができ、製造コストをほとんど上
げることなく騒音が低下する。これに対し、従来の金属
製羽根のように、羽根を薄鋼板や薄アルミニウム板で構
成する場合には、上記気流剥離抑制用リブ9を精度良く
しかも低コストで設けることは困難である。例えば、金
型による絞りでは、リブの先端の外周部に丸みがついて
しまい気流剥離抑制効果が十分に発揮できないという問
題がある。
製造方法、すなわち図3で示すゲート部2加工前の断面
図のものを製造する方法を次に説明する。図4乃至図6
にて金型構造および離型動作を説明する。図4乃至図6
はプロペラファンを製造する金型構造の断面図である。
図において、1は羽根部である製品の成形部、2はゲー
ト部、101は射出する出口に凝固プラグ3が詰まって
いる射出成形機(チクソーモールディング装置)の先端
ノズル、102は金型の固定側金型(キャビティー)
で、固定側取付板103により、成形機にボルト等で固
定される。104は可動側金型(コア)で、可動側取付
板105により、成形機にボルト等で固定される。キャ
ビティー102はモールドベース102aと固定側取付
板103により構成され、モールドベース102aは、
右側に型抜きされる製品の片側形状が掘りこまれてい
る。場合によっては、入れ駒と呼ばれる部品に製品の片
側形状が彫り込まれ、この入れ駒が前記モールドベース
102aに組み込まれる場合もある。キャビティー10
2と反対側のコア104は、モールドベース104aと
可動側取付板105、エジェクター104bと、スペー
サーブロック104cにより構成されている。モールド
ベース104aは、左側に型抜きされる製品の片側形状
が掘りこまれている。エジェクター104bは押し出し
装置106の力を得て成形品を金型から押し出すもので
あり、スペーサーブロック104cはエジェクター10
4bの左右の摺動範囲を決めるものである。エジェクタ
ー104bの先端にはストッパープレート104dが取
り付けられており、これにより成形部1は可動側のモー
ルドベース104aから離型され、成形品をスムーズに
取り出される。
ノズル101内には成形部(製品)1の材料であるマグ
ネシウム合金107が溶融状態で入っている。先端ノズ
ル101から射出された溶融状態のマグネシウム合金1
07は、固定側金型102のモールドベース102a及
び可動側金型であるコア104のモールドベース104
aに掘り込まれた製品形状の中に、非常に短時間(型締
め力450t成形機の場合百分の数秒から数十秒)で充
填され、その後金型内で数秒程度冷却され、モールドベ
ース102a、104a内で固着状態の成形品1とな
る。この際、成形品1と先端ノズル101をつなぐ部分
はゲート部と呼ばれ、ゲート部2と、ゲート部を構成す
る成形部側に設けられたプラグキャッチャー4と金属射
出側に設けられた凝固プラグ3とから成っている。ここ
で、凝固プラグ3をプラグキャッチャー4に確実に収納
させるため、衝突した後動かないような外径にすると良
い。ゲート部2のハブ部6に接する径、プラグキャッチ
ャー4の径、凝固プラグ3の径の順に径を小さくするこ
とにより、成形時に凝固プラグをプラグキャッチャーに
確実に収納させる事ができるため、凝固プラグがゲート
部の溶融金属の流れをさまたげて成形性が悪くなるとい
う問題は発生しない。例えばゲート部2のハブ部6と交
わる径を30mm、プラグキャッチャー4の径を18mm、凝固
プラグ3の径を14mmにする。
1が固定側金型102から矢印1の方向に後退(右方向
に移動)することにより、ゲート部2の先端部の凝固プ
ラグ3でせん断され、成形品1と先端ノズル101は切
り離される。
成形機の動作により、固定側金型102から離れる。こ
の際、成形品1は可動側金型104のモールドベース1
04aと成形品1の離型抵抗は固定側は可動側より小さ
くしなければならない。
104bの先端に取り付けられたストッパープレート1
04dが押し出し装置106の力を得て、固定型金型1
02に摺動し、成形品1を可動型金型104のモールド
ベース104aから取り出す。以上のような成形機によ
り、例えばマグネシウム合金を使用し、軸中心から多数
の翼が形成されるプロペラファンを短時間でしかも高精
度に一体成形することができる。
射出成形する方法を説明したが、マグネシウム合金を使
用しプロペラファンを一体成形する金属成形方法として
はダイカスト法もある。ダイカスト法については前記
「マグネシウム読本 諸住正太郎 カロス出版」に記載さ
れている。ダイカスト法には、コールドチャンバー法と
ホットチャンバー法がある。以下、図により簡単に説明
する。図12はコールドチャンバー法の成形プロセスの
説明図、図13はホットチャンバー法の成形プロセスの
説明図である。図において、109は金型、109aは
固定型、109bは可動型、109cは金型空間、13
0は溶湯、132は加圧室(ショットスリーブ)、13
3は自動給湯機、134はピストン、135は溶湯13
0が成形された成形品(製品)、136はゲート部、1
37、138はエジェクターピン、139は先端ノズ
ル、140はるつぼである。図12においてコールドチ
ャンバー法を説明する。この方法は以下のステップ(s
tep)からなっており、図12(a)の様な溶湯13
0を加圧室132へ注ぐstep1、図12(b)の様
な金型109内へ溶湯130を射出するstep2、図
12(c)の様な金型109の可動型109bを開くs
tep3、図12(d)の様な溶湯130が成形されて
出来上がった成形品(製品)135を金型109から押
し出すstep4とからなる。
が溶融マグネシウム合金である溶湯130の中になく、
加熱されていない。溶湯130は図示のない保温炉より
手汲みか自動給湯機133により、サイクル毎に加圧室
132に注ぎ込まれる(step1)。次にピストン1
34が加圧室132内を左側に摺動することにより溶湯
130は金型109に彫り込まれた金型空間109cの
内部に射出される(step2)。次に金型109の可
動側金型109bを図示の左側に移動し金型109を開
く(step3)。最後に、固定側金型109bから製
品135を押し出し手段であるエジェクターピン13
7、138を使用し押出す(step4)。この際、製
品135には成形時に同時にできたゲート部136が付
いているため、後加工で取り除く。コールドチャンバー
法はホットチャンバー機より成形時間が長くなるが、加
圧室132が溶湯130の中にないため高融点金属の鋳
造が可能となる。
により説明する。この方法は以下のステップ(ste
p)からなっており、図13(a)の様な加圧室132
へ溶湯130が流れ込むstep1’、図13(b)の
様な金型109内へ溶湯130を射出するstep
2’、図13(c)の様な金型109の可動型109b
を開くstep3’、図13(d)の様な溶湯130が
成形されて出来上がった成形品(製品)135を金型1
09から押し出すstep4’とからなる。
されている。成形法はちょうど水鉄砲の様であり、先
ず、るつぼ140の中に溶湯130が600℃程度の高
温で加熱されている。加圧室132には、加圧室湯口1
41よりピストン134が上昇した状態で給湯される
(step1’)。次にピストン134が加圧室132
内を下側に摺動することにより溶湯130は先端ノズル
139より金型109に彫り込まれた金型空間109c
の内部に射出される(step2’)。この際、先端ノ
ズル139と金型109との接合面はぴったりしていな
ければ、溶融状態のマグネシウム合金が空気中に吹出し
燃焼する恐れがあるため、この接触結合の調整には注意
が必要である。また、るつぼ140は、例えばフタ(図
示せず)等で密閉されており、溶湯130の材料となる
マグネシウム合金インゴットを追加する時はフタ等を開
けるがこの時溶融マグネシウム合金が空気と反応するの
を防ぐためフタと溶湯130の空間部は常にSF6+A
irで充填されており、常に溶湯130の品質を保つた
めに密閉している。次に金型109の可動側金型109
bを図示の左側に移動し金型109を開き、ピストン1
34を上昇させる(step3’)。最後に、可動側金
型109bから製品135をエジェクターピン137、
138を使用し押出す(step4’)。この際、製品
135には製品135成形時に同時に形成されたゲート
部136が付いているため、後加工で取り除く。この状
態で加圧室132とピストン134は次の射出が可能な
状態となる。
毎に加圧室132に給湯する必要がないので、成形時間
が早く出来る。但し、加圧室132が溶湯130の中に
あるため、加圧室132およびピストン134の材料は
耐熱性に優れかつ溶融マグネシウムとの反応性の低い材
料が使用される。ここでマグネシウムは鉄との反応性が
低いため融点が高い耐熱鋼を使用することが出来るが、
600℃程度の高温の溶湯130内で溶融金属を射出す
るため加圧室132内をピストン134が高速で上下動
するため、例えば10万ショット毎に加圧室132内と
ピストン134をオーバーホールする必要がありこれが
成形コストの上昇原因となる。ここで、アルミニウムダ
イカストとの大きな相違は、マグネシウムは鉄との反応
性が低いためホットチャンバー法ができ、チクソモール
ディングと同様連続成形が可能であるが、安全面での注
意が必要である。アルミニウムは鉄との反応性が高いた
めホットチャンバー法は実用化に至っていない。
バー機では大型部品が作られるが、ホットチャンバー機
は小型部品に限られる。しかし、溶湯の酸化防止、鋳造
圧力、生産性等の点ではホットチャンバー機が優れる。
すなわち小物部品で大量生産が必要なものはコールドチ
ャンバー機に比べ連続成形が可能で成形時間が早いホッ
トチャンバー機を使用しないと、生産個数が多い場合に
は、1つの金型では生産できなくなり同じ金型が余分に
必要となる。ダイカスト法はチクソモールディング法に
比べると成形機の型締め力が半分程度に出来るため小型
の成形機で成形が可能となるが、射出速度が低いため例
えばシロッコファンのような薄翼で軸方向に長い製品に
は不向きである。また、金型の抜き勾配も大きくとる必
要があるため、図3のハブ部6の外周部に翼5の根元の
後縁側と次の翼の前縁側を接続するすなわち金型の合わ
せ面の段差はチクソモールディングでは0.3mmであ
った段差が1mm発生するが、機能上問題なくダイカス
ト法でも成形は可能であり、この場合には、チクソモー
ルディングの場合必要であった凝固プラグ3を収納する
収納部4を設ける必要はないが、ゲート部は同様の形状
である。
しく、金型の精度が確保されていれば突然異常が起こっ
たりすることはない。しかし、ホットチャンバー法で
は、予期しない時に異常が起きることがある。特に多い
のはチクソモールディングと同様、先端ノズル139と
金型109の接触不良による半溶融マグネシウム合金1
11の吹出し燃焼である。このほかに、ホットチャンバ
ー法では、パレットに入れた材料のインゴットは通常乾
燥炉に入れ、乾燥しインゴット内の水分を完全に取り除
く必要があるが、乾燥が不十分でインゴットの中央部に
結露がありるつぼに投入した際に溶湯が飛散した。離型
剤の二度吹きによるキャビティー内に残った水分とマグ
ネシウムがキャビティー内で反応し異常な燃焼をした。
作業前にショットスリーブを十分加熱しなかったため、
ショットスリーブ内に結露しその水分とマグネシウムが
反応して異常が起きた、等の事例が報告されており、こ
れを対策するため自動化が行われている。
0を取除く方法の一例を示す。図14(a)はトリミン
グ上型の斜視図、図14(b)はトリミング下型の斜視
図である。手作業で加工する方法と本実施の形態のよう
にトリミング金型を使用しプレス機で切断する方法があ
る。141はトリミング上型、142はトリミング下型
であり、プレス機に取付け、トリミング下型の上にオー
バーフロー部30が取付いた製品で例えば図3の状態の
ものを乗せ、上方からトリミング上型141を下降さ
せ、羽根外周部をプレスすることにより取り除くもので
ある。
比較的安価に製造できるが、プロペラファンの羽根の外
周部のように3次元形状をしている物については高価と
なる。すなわち、大量生産でトリミング金型の償却が出
来るものは、トリミング金型費用が余分に必要であるが
加工費用が安価にできる本方式が適しており、逆に生産
台数が少ないものはトリミング金型を製作せず手作業で
加工した方が良い。
態2につき図を用いて説明する。図8、図9はプロペラ
ファンの製造方法をピンゲート方式としたものである。
またはピンゲート方式を用いて製造できる。ダイレクト
ゲート方式は、回転軸中心(ハブ部6の中央部)から羽
根の材料であるマグネシウム合金を直接充填するもので
あり、ピンゲート方式は、ハブ部6の数箇所から羽根の
材料であるマグネシウム合金を直接充填するものであ
る。尚、ゲート方式にはサイドゲート方式もあるが、こ
の方式は、複数枚の薄翼に均等に充填させることが困難
なことや、翼の外径部は3次元形状でゲート処理や金型
製作が複雑で、しかも製品の投影面積のみならず、ゲー
ト部分を含めると成形部品全体の投影面積が大きくな
り、結果的にみて金型が大型になり成形機も大型になる
という欠点があり不向きと考える。実施の形態1の説明
では、溶融金属をノズルから射出するゲートは1箇所か
らのケースを示している。しかしながら一つのノズルか
ら射出された金属をゲート部分で複数に分岐して成形品
には複数の小さな流入口からピンゲート2を通し充填す
ることも可能である。この場合、射出成形機のノズルと
金型の成形品の間にピンゲート2を設ければ良い。図8
はプロペラファンの斜視図である。図において、5は
翼、6はハブ部、8はボス部、9は翼5の負圧面側(吸
込側)に一体成形にて設けられた気流剥離抑制リブ、1
0はハブ部6に設けられた凹部である。また、図9は図
8の断面図である。
部8の後加工を必要とせずに、さらに容易にファンを製
造できる。これを実施するための形状として、羽根の吹
出側(圧力面側)のハブ部分の外周部を他のハブ部分の
厚みの1.5倍以上とし、ハブ部分6の翼5の吸込側(負
圧面側)にはマグネシウム合金を充填するゲート部の複
数のピンゲートのゲート処理をするため、凹部10を翼
の枚数と同一または多く形成したものである。凹部が翼
の枚数より少ない場合に比べて、複数の各翼に均等に溶
融金属を充填でき、成形性も良い。ゲート処理をするた
め凹部10の形状を、ピンゲート部外径Φ4に対し外径
Φ6で深さを1mmとした。またピンゲートの個数は、羽
根枚数4枚の羽根で4箇所とした。この場合には、ゲー
ト処理も良好で例えば清掃などの場合、この部分で雑巾
等が引っ掛かるというようなことはなかった。但し、こ
の製造方法によれば回転軸穴9を任意に変更することは
できない。以上より、回転軸穴部分のボス部の後加工を
必要とせずに、さらに容易にファンを製造できる。ま
た、ゲート処理も良好で例えば清掃などの場合、この部
分で雑巾等が引っ掛かるというようなことはないファン
が提供できる。
337号公報に記載の、翼5の材質がアルミニウム板製
で板厚が1.2mm、羽根外径がΦ260の場合と、本実施の形
態1(図1〜図3)で気流剥離抑制用リブ9を設け製作
した場合の性能比較表である。図10(a)の横軸はフ
ァンの風量Q[m3/h]、縦軸は回転数N[min-1]、図10
(b)の横軸はファンの風量Q[m3/h]、縦軸は騒音レベ
ルSPLA[dB(A)]、図10(c)の横軸はファンの風量
Q[m3/h]、縦軸は静圧Ps[Pa]である。
製羽根車、破線はアルミニウム板製羽根車である。図に
おいて、大風量領域では3dB程度マグネシウム合金製
羽根車の騒音が低い。これは気流剥離抑制リブ9を一体
に設けたことによる寄与度が大きい。更に、中風量領域
でも約4dB程度騒音が低い。これはアルミ板を一体絞
りにて製造したファンは、急激な絞り加工が出来ないた
め、ハブ部分の翼形状が理想的に製造できないことから
中風量領域で流れる風の騒音が発生するためである。従
って、全風量領域においてマグネシウム合金製羽根車は
騒音を低下することが出来る。
の先に凝固プラグ3があり、溶融金属が流れ出るのを防
ぎ、射出することにより凝固プラグ3が収納部4に収め
られ、溶融金属がゲート部2に流れる構成である。ホッ
トランナーとは、金型キャビティーまで溶融した状態で
溶融金属を供給する仕組みで、エンプラ(エンジニアリ
ングプラスチック;特殊プラスチック)の射出成形機な
どでは普通に用いられている仕組みである。マグネシウ
ム合金の射出成形は、溶融温度が600℃とエンプラの
200℃前後に比べてはるかに高温なため、ホットラン
ナーのマニホールドとホットチップを特殊な耐熱鋼製と
して解決している。以上までの成形では、図4乃至図6
で説明した通り、溶融金属を金型まで流す通り道のダイ
レクトゲート部2が必要であり、その後取り除いていた
ため、材料の歩留まりが低かった。さらに、成形のサイ
クルタイムも30%程度短縮可能で、実際に射出成形す
る溶融金属の量が減ったため、型締め力の小さい射出成
形機で成形できるケースもあると報告されている。ホッ
トランナー機構部は、加熱・冷却機構に独自の電磁誘導
加熱コイルの耐熱性などを改善し実用化したものであ
る。この技術が改良されれば、チクソモールディングの
欠点である射出量と充填量の不一致のために必要であっ
たオーバーフロー回路が小さくなりこの部分を取り除く
作業が容易となり、製造コストの削減やこの部分のリサ
イクルも容易となる可能性も出てきた。
の形態を示すプロペラファンの図である。図11(a)
は側面図、図11(b)は正面図である。図において、
5は羽根、7は回転軸穴、8はボス部、13はスパイダ
ーである。厚みの薄い羽根5と羽根部分より厚みの厚い
スパイダー13とを一体成形にて構成し羽根5の吸込側
(負圧面側)のスパイダー13に設けられた回転軸穴7
部分にマグネシウム合金を充填するゲート部2を有し、
その反対面の翼の吹出側(圧力面側)にチクソモールデ
ィングの凝固プラグ3を収めるプラグキャッチャー4を
有し、ゲート部2及びプラグキャッチャー4を後加工に
て加工し、回転軸穴7を有するボス部8を構成したもの
である。本実施の形態によれば、プロペラファンをマグ
ネシウム合金で一体成形できるため、例えば羽根とスパ
イダーの結合部の厚みを自由に設計でき、強度的にも優
れ、騒音も低く、更にはリサイクルにも優れる比較的大
型の金属製のファンが一体成形で容易に製造できる。
て均一にすると、強度面や成形性で問題がない場合には
最も低騒音、軽量で材料費の安価なファンが提供でき
る。以上説明したマグネシウム合金は、例えばAZ91
Dである。マグネシウムは低融点であるだけでなく、他
の金属に比べ密度が低く(アルミニウムの2/3、鉄の1/
4)、軽いプロぺラファンができ、回転体には最も適し
ていると言える。また、比強度、比耐力、振動吸収力、
放熱性、寸法安定性、電磁波遮蔽性などに優れた特徴を
示す。尚、マグネシウム合金を用いて製造された部品に
は、その部品がマグネシウム合金で作られているマー
ク、例えばAZ91Dをつけることにより、リサイクル
率が上がる。
の形態5によるプロペラファンのゲート加工状態の断面
図であり、図1、図4と同一符号は同一部品を示す。図
において、2はゲート部、5は翼、6はハブ部、7は回
転軸穴、8はボス部、102aは右側に型抜きされる製
品の片側形状が掘りこまれているモールドベース、14
3は回転軸金型ピンである。図15において、本実施の
形態は、前記したマグネシウムダイカスト法やチクソモ
ールディング法のホットランナー法の場合に応用される
形状で、図1に記載の溶融金属が流れ出るのを防ぐ凝固
プラグ3とこれを収納する収納部4が不要である。収納
部4が不要となるため、図1のように後加工でこの部分
を取り除く必要が無くなる。また、金型の可動側のハブ
部6の内面側を構成する部分に軸穴と同一形状の回転軸
金型ピン143を設けておくと成形と同時に回転軸穴7
が形成でき、後加工はゲート部2の先端を切断するだけ
の加工となり非常に容易となる。また特に軸穴加工を後
加工で形成する場合は、ハブ部6との軸中心の0.1〜
0.2mm程度のズレによるバランス不良などが発生す
る恐れがあり加工治具は精度を要するが、本実施の形態
においては回転軸穴7は一体成形により形成されるため
非常に高精度となる。図のように、回転軸金型ピン14
3の先端(図では右側)を砲弾型か半球面状にすれば、
ゲート部2からハブ部6に溶融金属が流れる時に前記回
転軸金型ピン143により溶融金属の流れが阻害される
ことが低減される。なお、回転軸穴7の径寸法が大きく
なった場合には、ゲート部2の溶融金属の流路面積を確
保するため当然ボス部8の外径寸法を大きくとる必要が
あるが、ボス部8の外径寸法を大きくとれない場合には
後加工で前記回転軸金型ピン143により形成された回
転軸穴を大きくすればよく、この場合は最初から軸穴加
工をするのではなくあらかじめ軸穴が開いているため容
易で、さらには、前記で述べたように駆動モーターのパ
ワーが大きくなり、これにつれて駆動モーター軸径が大
きくなる場合も同様に対応が可能である。回転軸金型ピ
ン143は、ゲート部分2の射出側の反対側の金型可動
型側に、回転軸穴7と同一形状のピンを設けたものでも
良い。
軸金型ピン143を設け、ハブ部の中央部に設けられ羽
根部を支持すると共にモーターにて回転駆動される軸部
であって羽根部と共に金属を溶融させ一体に成形する軸
部から溶融金属を射出するステップと、溶融金属を射出
し成形品とした後にゲート部分の一部を取り除いて回転
軸穴7を形成させるステップとを備えたことになる。よ
って、回転軸穴7は成形した後に余分のゲート部分を取
り除くだけで構成可能となる。また、軸部の回転軸穴7
の機械加工が不要でしかも高精度となり、成形後の加工
が少ない高精度なプロペラファンが得られる。
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
は円錐状のハブ部の外周部に多数の翼を一体に成形した
羽根部と、ハブ部の中央部に設けられ羽根部を支持する
とともにモーターにて回転駆動される軸部であって、羽
根部と共に金属を溶融させて一体に成形した軸部、とを
備え、軸部は成形する際に羽根部への金属の流路となる
成形される金型のゲート部分かあるいは凝固された凝固
金属を収納する収納部の少なくともどちらかの一部分で
あるので、ゲート部分の加工寸法を変更することで軸の
長さや軸径の変更が簡単にできる。
はゲート部分の射出側又は凝固金属を収納する収納部の
凝固金属が存在する部分の先端を取り除いたので、加工
の少ない構造を得ることができる。
部との結合部に隣接する翼の内周部の厚みは、翼の外周
部の厚みより厚くし、かつ2倍より小さくするので、騒
音が低くなった。
部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターにて回転
駆動される軸部を備えたスパイダーと、スパイダーと結
合しスパイダーより厚みが薄い翼と、を備え、軸部は成
形する際に羽根部への金属の流路となる成形される金型
のゲート部分かあるいは凝固された凝固金属を収納する
収納部の少なくともどちらかの一部分であり、スパイダ
ーの吸込側にゲート部分または収納部を、吹出側には収
納部またはゲート部分を有し、ゲート部分及び収納部を
加工して軸部を構成するので、羽根部とスパイダーの結
合部の厚みを自由に設計できる。
させて一体に成形する金属がマグネシウム合金であるの
で、プラスチックや異種金属を結合した金属製ファンに
比べリサイクル性に優れ、軽量で強度的にも優れかつ低
騒音なファンが安価に提供できる。
状または円錐状のハブ部の外周部に多数の翼を一体に成
形した羽根部と、ハブ部の中央部に設けられ羽根部を支
持するとともにモーターにて回転駆動される軸部であっ
て、羽根部と共に金属を溶融させて一体に成形した軸
部、とを備え、軸部は成形する際に羽根部への金属の流
路となる成形される金型のゲート部分かあるいは凝固さ
れた凝固金属を収納する収納部の少なくともどちらかの
一部分であり、ハブ部の吸込側には、ゲート部分の複数
のピンゲートのゲート処理をするための凹部を設けたの
で、回転軸穴部分のボス部の後加工を必要とせずに、ゲ
ート処理も良好である。
の数は、羽根部の翼の枚数と同一又は多く形成したの
で、複数の翼に均等に溶融金属を充填でき、成形性も良
い。
部に結合するゲート部分の径、プラグキャッチャーの
径、凝固プラグ径の順に径を小さくしたので、ゲート部
内の溶融金属の流れが良くなる。
部の吸込側に突き出した気流剥離抑制リブを羽根部と一
体に設けたので、製造コストをほとんど上げることなく
低騒音なファンが提供できる。
部の翼の厚みは均一であるので、強度面や成形性で問題
がない場合には最も低騒音、軽量で材料費の安価なファ
ンが提供できる。
属成形方法は、金属成形機から金属の少なくとも一部を
溶融しノズルから吹き出し、ノズルから吹き出された金
属を金型によりプロペラファンの成形品に成形するプロ
ペラファンの溶融金属成形方法において、ハブ部の中央
部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターにて回転
駆動される軸部であって羽根部と共に金属を溶融させ一
体に成形する軸部から溶融金属を射出するステップと、
溶融金属を射出し成形品とした後にゲート部分から金属
成形機のノズルに凝固され吹き出された凝固金属を取り
除いて軸部を形成させるステップ、とを備えたので、ゲ
ート部分の加工寸法を変更することで軸の長さや軸径の
変更が簡単にできる製造方法が確立できる。
属成形方法は、軸穴形状を有する金型を用いて成形する
プロペラファンの溶融金属成形方法であって、金属成形
機から金属の少なくとも一部を溶融しノズルから吹き出
し、ノズルから吹き出された金属を金型によりプロペラ
ファンの成形品に成形するプロペラファンの溶融金属成
形方法において、ハブ部の中央部に設けられ羽根部を支
持すると共にモーターにて回転駆動される軸部であって
羽根部と共に金属を溶融させ一体に成形する軸部から溶
融金属を射出するステップと、溶融金属を射出し成形品
とした後にゲート部分の一部を取り除いて軸穴を形成さ
せるステップを備えたので、軸部の回転軸穴の機械加工
が不要でしかも高精度となり、成形後の加工が少ない高
精度なプロペラファンが得られる。
属成形方法は、ハブ部の外周部に多数の翼を一体に成形
した羽根部を備えたプロペラファンにおいて、ハブ部の
中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なくとも
一部を溶融した金属を成形品に射出するステップと、射
出された金属を羽根部及び羽根部の翼の外周部に接続さ
れたオーバーフロー部に充填するステップと、オーバー
フロー部を取り除くステップとを備えたので、射出量と
供給量が完全に一致しないという欠点から発生する、部
分的に充填されないいわゆる欠肉や巣を防ぐことがで
き、成形品の品質向上が図れる成形方法が確立できる。
属成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融しノズルか
ら吹き出す金属成形機と、ノズルから吹き出された金属
にてプロペラファンを成形する金型と、を備えた溶融金
属成形装置において、プロペラファンのハブ部の中央部
に設けられ羽根部を支持すると共にモーターにて回転駆
動される軸部であって羽根部と共に金属を溶融させて一
体に成形する軸部の位置に設けられた羽根部への金属の
流路となる成形される金型のゲート部分または凝固金属
を収納する収納部と、成形品に対してゲート部分側に固
定側金型と反対側に可動側金型とを備えたので、プロペ
ラファンを短時間でしかも高精度に一体成形することが
できる。
ンのゲート加工状態の断面図である。
ンのゲート加工前の断面図である。
ンのゲート加工前の斜視図である。
ンの金型構造の断面図である。
ンの金型構造の断面図である。
ンの金型構造の断面図である。
ンの騒音特性と強度と成形性の関係図である。
ンのゲート加工状態の斜視図である。
ンのゲート加工前の断面図である。
ァンの性能比較図。
ァンの側面図及び正面図。
明図である。
図である。
ァンのゲート加工状態の断面図である。
グキャッチャー、5翼、6 ハブ部、7 回転軸穴、8
ボス部、33 羽根部、130 溶湯、132 加圧
室、133 自動給湯機、134 ピストン、135
製品、136 ゲート部、137 エジェクターピン、
138 エジェクターピン、139先端ノズル、140
るつぼ、141 トリミング上型、142 トリミン
グ下型、143 回転軸金型ピン。
Claims (14)
- 【請求項1】 円筒状または円錐状のハブ部の外周部に
多数の翼を一体に成形した羽根部と、前記ハブ部の中央
部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモーターに
て回転駆動される軸部であって、前記羽根部と共に金属
を溶融させて一体に成形した軸部、とを備え、前記軸部
は成形する際に前記羽根部への金属の流路となる成形さ
れる金型のゲート部分かあるいは凝固された凝固金属を
収納する収納部の少なくともどちらかの一部分であるこ
とを特徴とするプロペラファン。 - 【請求項2】 軸部はゲート部分の射出側又は凝固金属
を収納する収納部の凝固金属が存在する部分の先端を取
り除いたものであることを特徴とする請求項1記載のプ
ロペラファン。 - 【請求項3】 ハブ部との結合部に隣接する翼の内周部
の厚みは、翼の外周部の厚みより厚くし、かつ2倍より
小さくすることを特徴とする請求項1または請求項2の
いずれかに記載のプロペラファン。 - 【請求項4】 中央部に設けられ羽根部を支持すると共
にモーターにて回転駆動される軸部を備えたスパイダー
と、前記スパイダーと結合し前記スパイダーより厚みが
薄い翼と、を備え、前記軸部は成形する際に前記羽根部
への金属の流路となる成形される金型のゲート部分かあ
るいは凝固された凝固金属を収納する収納部の少なくと
もどちらかの一部分であり、前記スパイダーの吸込側に
前記ゲート部分または前記収納部を、吹出側には前記収
納部または前記ゲート部分を有し、前記ゲート部分及び
前記収納部を加工して軸部を構成することを特徴とする
プロペラファン。 - 【請求項5】 溶融させて一体に成形する金属がマグネ
シウム合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項
4のいずれかに記載のプロペラファン。 - 【請求項6】 円筒状または円錐状のハブ部の外周部に
多数の翼を一体に成形した羽根部と、前記ハブ部の中央
部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモーターに
て回転駆動される軸部であって、前記羽根部と共に金属
を溶融させて一体に成形した軸部、とを備え、前記軸部
は成形する際に前記羽根部への金属の流路となる成形さ
れる金型のゲート部分かあるいは凝固された凝固金属を
収納する収納部の少なくともどちらかの一部分であり、
前記ハブ部の吸込側には、前記ゲート部分の複数のピン
ゲートのゲート処理をするための凹部を設けたことを特
徴とするプロペラファン。 - 【請求項7】 凹部の数は、羽根部の翼の枚数と同一又
は多く形成したことを特徴とする請求項6記載のプロペ
ラファン。 - 【請求項8】 ハブ部に結合するゲート部分の径、プラ
グキャッチャーの径、凝固プラグ径の順に径を小さくし
たことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに
記載のプロペラファン。 - 【請求項9】 羽根部の吸込側に突き出した気流剥離抑
制リブを羽根部と一体に設けたことを特徴とする請求項
1乃至請求項8のいずれかに記載のプロペラファン。 - 【請求項10】 羽根部の翼の厚みは均一であることを
特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のプ
ロペラファン。 - 【請求項11】 金属成形機から金属の少なくとも一部
を溶融しノズルから吹き出し、前記ノズルから吹き出さ
れた金属を金型によりプロペラファンの成形品に成形す
るプロペラファンの溶融金属成形方法において、ハブ部
の中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターに
て回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属を
溶融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射出するス
テップと、前記溶融金属を射出し成形品とした後にゲー
ト部分から前記金属成形機のノズルに凝固され吹き出さ
れた凝固金属を取り除いて軸部を形成させるステップと
を備えたことを特徴とするプロペラファンの溶融金属成
形方法。 - 【請求項12】 金属成形機から金属の少なくとも一部
を溶融しノズルから吹き出し、前記ノズルから吹き出さ
れた金属を金型によりプロペラファンの成形品に成形す
るプロペラファンの溶融金属成形方法において、ハブ部
の中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターに
て回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属を
溶融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射出するス
テップと、前記溶融金属を射出し成形品とした後にゲー
ト部分の一部を取り除いて軸穴を形成させるステップと
を備え、軸穴形状を有する金型を用いて成形することを
特徴とするプロペラファンの溶融金属成形方法。 - 【請求項13】 ハブ部の外周部に多数の翼を一体に成
形した羽根部を備えたプロペラファンにおいて、前記ハ
ブ部の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少な
くとも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
と、射出された金属を前記羽根部及び前記羽根部の翼の
外周部に接続されたオーバーフロー部に充填するとステ
ップと、前記オーバーフロー部を取り除くステップとを
備えたことを特徴とするプロペラファンの溶融金属成形
方法。 - 【請求項14】 金属の少なくとも一部を溶融しノズル
から吹き出す金属成形機と、前記ノズルから吹き出され
た金属にてプロペラファンを成形する金型と、を備えた
溶融金属成形装置において、前記プロペラファンのハブ
部の中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーター
にて回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属
を溶融させて一体に成形する軸部の位置に設けられた前
記羽根部への金属の流路となる成形される金型のゲート
部分または凝固金属を収納する収納部と、成形品に対し
て前記ゲート部分側に固定側金型と反対側に可動側金型
とを備えたことを特徴とするプロペラファンの溶融金属
成形装置。
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