JP2000321105A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】流量計測装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記両振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期を基準として遅延時間を変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記両振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備えた流量計測装置。
【請求項2】タイマ変更手段は予め設定した固定値を有し、この固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更する請求項1記載の流量計測装置。
【請求項3】タイマ変更手段で送信回路の駆動周期をn分割した時間は繰り返し手段の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節する請求項1記載の流量計測装置。
【請求項4】超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節する請求項1、2又は3記載の流量計測装置。
【請求項5】超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ総遅延時間になるよう遅延時間を調節する請求項1、2又は3記載の流量計測装置。
【請求項6】タイマ変更手段は超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段の出力を入力し流量に応じて前記送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節する請求項1〜5のいずれか1項記載の流量計測装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に超音波によってガスなどの流体の流量を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の流量計測装置は、特開昭61−104224号公報に示すように送信指令パルスから遅延手段を介して送信回路に供給することが行われていた。遅延手段は図9に示すようにトリガ入力Yが入ると、増幅器と1とコンデンサ2〜4、トランジスタ5および抵抗器6〜8からなる遅延手段が作動し交流信号Aの重畳によってモノステーブルマルチバイブレータ9の出力幅を例えば数μ〜数100μ秒の間で不規則に変化させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の流量計測装置ではこの遅延時間の再現性が十分でなく、1時間に3リットル/時間のような微少な流量を計測する際に必要なナノ秒の再現性を得ることができず、流量計測の分解能を高くすることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記両振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期を基準として遅延時間を変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記両振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備え、タイマ変更手段の駆動周期を基準として遅延時間を変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高める。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば都市ガス、プロパンガス等の燃料ガスの流量計測部に実施して極めて有用である。それは燃料ガスにおける流量計測は1時間あたり3リットルを越える流量変化を的確に把握することが、わが国においては必要とされているからである。そこで本発明は、流量の変化が極めて少ない場合から1時間あたり何万リットルという様な広範囲にわたって、流量を計測できる便利なものとしたものである。以上の趣旨に沿う正確な流量を計測する必要のある各分野において本発明は実施して有用なものである。
【0006】
そして、当業者が本発明を実施するには各請求項に記載した構成とすることにより実現できるものであるが、本発明の内容の理解を助けて容易に実施形態を把握することができるように各請求項の作用効果を手段、構成に加えて以下に説明する。
【0007】
すなわち、流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備えることで,タイマ変更手段の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができる。
【0008】
また、タイマ変更手段は予め設定した固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流量計測精度を高めることができる。
【0009】
また、タイマ変更手段で送信回路の駆動周期をn分割した時間は繰り返し手段の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節することで、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内で一定回数で安定し、遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になる。
【0010】
また、超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することで流量計測精度を高めることができる。
【0011】
また、超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ総遅延時間になるよう遅延時間を調節することで送信方向による流量計測の誤差を少なくすることができる。
【0012】
また、タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は請求項1に係る実施例1に関する流量計測装置の構成ブロック図である。
【0015】
図1において、流体管路10の途中に超音波を発信する第1振動子11Aと受信する第2振動子11Bが流れ方向に配置されている。12は第1振動子11Aへの送信回路、13は第2振動子11Bで受信した信号の増幅回路で、この増幅された信号は基準信号と比較回路14で比較され、基準信号以上の信号が検出されたとき設定された回数だけ繰り返し手段15で遅延手段16によって信号を遅延させた後超音波信号を繰り返し送信する。遅延手段16は前記送信回路12の駆動周期をn分割した時間を基準とするタイマ変更手段17の出力で順次変更して遅延時間を設定する。
【0016】
この遅延時間は繰り返し超音波を送信させたとき受信側の振動子からの反射と送信、または受信と第m次反射波が重なって波形が乱れないように設定される。超音波の送信が設定された回数が繰り返されて終了したときの時間をタイマカウンタのような計時手段18で求める。次に切換手段19で第1振動子11Aと第2振動子11Bの発信受信を切り換えて、第2振動子11Bから第1振動子11Aすなわち下流から上流に向かって超音波信号を送信し、この送信を前述のように繰り返しその時間を計時する。そしてその時間差から管路の大きさや流れの状態を考慮して流量演算手段20で流量値を求める。
【0017】
タイマ変更手段17は図2に示すように送信手段12の周期Tをn分割する分割手段17aと、分割した時間成分を基準として遅延時間を組み立てる時間組み立て手段17bから成る。
【0018】
送信手段12から振動子を駆動する高周波信号を送出するが、この高周波信号の周期Tを分割手段17aでn分割し、このn分割した時間成分を基準として時間組み立て手段17bが遅延時間を組み立てる。組み立てられた遅延時間は遅延手段16に送られる。遅延手段16は比較手段14で信号を受信したことを検知した後、この遅延時間だけ時間を遅らせてから送信信号を送出する送信手段に信号を伝達する。
【0019】
ここで周期をn分割する分割手段17aは実際に周期を測定してからそれを分割する回路でも、予め周期を設定しておく送信手段14であればn分割した時間をつくるCRタイマ回路等で実現しても良い。
【0020】
このように遅延時間を発振周期のn分割した時間を単位を基準として順次変更していくことで受信側から反射してきた前回発振した信号の位相に影響される発振信号を送出することや、反対に前回発振した信号の2回反射波と今回発振した信号の合成信号が受信することが無くなり受信波形も反射波が重畳したノイズ成分が入ることが無くなる。このため信号波形がひずむことが無く受信を判断する比較回路での精度が上がり、その結果流量精度が向上する。
【0021】
一連の流れは図3に示すタイミング図のようになる。
【0022】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の流量計測装置のタイマ変更手段17を示したもので実施例1と異なるところは、固定値設定手段17cを有し、組み立て手段17bは分割手段17aの時間成分に前記固定値設定手段17cの固定時間を付加して遅延時間を組み立てるものである。
【0023】
これにより、タイマ変更手段17は予め設定した固定値に送信回路14の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流体管路内に反射波による残響が十分減衰してから、または送信や受信に影響の無い時間帯に送信信号を送出するため流量計測精度を高めることができる。
【0024】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、タイマ変更手段17の内部で送信回路14の駆動周期をn分割する際に、そのn分割した時間を繰り返し手段15の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節するものである。
【0025】
送信手段12から振動子を駆動する高周波信号を送出するが、この高周波信号の周期Tを分割手段17aでn分割し、このn分割した時間成分を基準として時間組み立て手段17bが遅延時間を組み立てる。この時、n分割する分割数は繰り返し手段15で設定している繰り返し回数の公約数になるよう分割する。分割方法は図5のように繰り返し手段15からの信号を基に行っても良いし予め繰り返し回数が設定されている場合はその公約数を分割手段17aで設定しても良い。
【0026】
このように繰り返し回数の公約数で分割した時間を基準として遅延時間を順次変更していくことにより、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内で一定回数で安定する。このため遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になる。その結果流量精度が安定する。
【0027】
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、切換手段19の切換え信号をタイマ変更手段17が入力しているものである。
【0028】
繰り返し手段で設定している回数だけ第1振動子11Aを送信側として超音波信号を繰り返し送信した後は、第2発進子11Bが送信側となるよう切換手段19を切換える。この時に切換えたことをタイマ変更手段17にも伝達する。タイマ変更手段17はこの切換え信号を入力すると、前回第1振動子11Aを送信側としていた時の順次変更していた遅延時間と同じ状態で第2振動子11Bを送信側とした時も遅延時間を順次変更していく。
【0029】
このように超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の状態を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定も同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0030】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例4と異なるところは、タイマ変更手段17内部で遅延時間を組み立てる組み立て手段を少なくとも2つ有し切換手段19の切換え信号でこの組み立て手段を切り替えて使用するものである。
【0031】
例えば第1振動子11Aを送信側として超音波信号を繰り返し送信している時は組み立て手段17b−1を使用し、第2発進子11Bが送信側となる時は組み立て手段17b−2を使用することで遅延時間の組み立ては異なるが総遅延時間を同じとするように調節するものである。
【0032】
このように超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の総時間を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず総遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定もほぼ同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0033】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、流量演算手段20の信号をタイマ変更手段17が受け流量に応じて遅延時間を調節するものである。
【0034】
例えば流量が多い場合と微少の場合では遅延時間による流量誤差の考え方は大きく異なる。流量が数千リットル/時間の場合と数リットル/時間では同じ遅延時間でも流量に対する誤差が大きく違ってくる。このため流量が多い場合は組み立て手段による順次変更する遅延時間は流量が少ない場合の遅延時間よりやや大き目に設定しても問題は無い。微少流量では遅延時間の差がすぐに流量誤差となってしまうため、順次変更する遅延時間の組み立て方を上下方向で極力誤差のでないようにする。
【0035】
このように、タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0036】
以上のように、各実施例によれば次の効果が得られる。
【0037】
(1)タイマ変更手段の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができる。
【0038】
(2)固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流体管路内に反射波による残響が十分減衰してから、または送信や受信に影響の無い時間帯に送信信号を送出するため流量計測精度を高めることができる。
【0039】
(3)繰り返し回数の公約数で分割した時間を基準として遅延時間を順次変更していくことにより、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内において一定回数で安定するため、遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になり、結果流量精度が安定する。
【0040】
(4)超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の状態を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定も同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0041】
(5)超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の総時間を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず総遅延時間を調節することがで き繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定もほぼ同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0042】
(6)タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明の流量計測装置によれば、タイマ変更手段の駆動周期を基準として遅延時間を変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流量計測装置を示すブロック図
【図2】同タイマ変更手段を示すブロック図
【図3】(a)同流量計測装置の送信波の動作を示すタイミングチャート(b)同流量計測装置の受信波の動作を示すタイミングチャート(c)同流量計測装置の遅延手段の動作を示すタイミングチャート
【図4】本発明の実施例2のおける流量計測装置を示すブロック図
【図5】本発明の実施例3における流量計測装置を示すブロック図
【図6】本発明の実施例4における流量計測装置を示すブロック図
【図7】本発明の実施例5における流量計測装置を示すブロック図
【図8】本発明の実施例6における流量計測装置を示すブロック図
【図9】従来の流量計測装置の遅延回路図
【符号の説明】
10 流体管路
11A 第1振動子
11B 第2振動子
12 送信回路
15 繰り返し手段
16 遅延手段
17 タイマ変更手段
17a 分割手段
17b 組み立て手段
17c 固定値設定手段
18 計時手段
19 切換手段
20 流量演算手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記両振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期を基準として遅延時間を変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記両振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備えた流量計測装置。
【請求項2】タイマ変更手段は予め設定した固定値を有し、この固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更する請求項1記載の流量計測装置。
【請求項3】タイマ変更手段で送信回路の駆動周期をn分割した時間は繰り返し手段の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節する請求項1記載の流量計測装置。
【請求項4】超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節する請求項1、2又は3記載の流量計測装置。
【請求項5】超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ総遅延時間になるよう遅延時間を調節する請求項1、2又は3記載の流量計測装置。
【請求項6】タイマ変更手段は超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段の出力を入力し流量に応じて前記送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節する請求項1〜5のいずれか1項記載の流量計測装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に超音波によってガスなどの流体の流量を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の流量計測装置は、特開昭61−104224号公報に示すように送信指令パルスから遅延手段を介して送信回路に供給することが行われていた。遅延手段は図9に示すようにトリガ入力Yが入ると、増幅器と1とコンデンサ2〜4、トランジスタ5および抵抗器6〜8からなる遅延手段が作動し交流信号Aの重畳によってモノステーブルマルチバイブレータ9の出力幅を例えば数μ〜数100μ秒の間で不規則に変化させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の流量計測装置ではこの遅延時間の再現性が十分でなく、1時間に3リットル/時間のような微少な流量を計測する際に必要なナノ秒の再現性を得ることができず、流量計測の分解能を高くすることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記両振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期を基準として遅延時間を変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記両振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備え、タイマ変更手段の駆動周期を基準として遅延時間を変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高める。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば都市ガス、プロパンガス等の燃料ガスの流量計測部に実施して極めて有用である。それは燃料ガスにおける流量計測は1時間あたり3リットルを越える流量変化を的確に把握することが、わが国においては必要とされているからである。そこで本発明は、流量の変化が極めて少ない場合から1時間あたり何万リットルという様な広範囲にわたって、流量を計測できる便利なものとしたものである。以上の趣旨に沿う正確な流量を計測する必要のある各分野において本発明は実施して有用なものである。
【0006】
そして、当業者が本発明を実施するには各請求項に記載した構成とすることにより実現できるものであるが、本発明の内容の理解を助けて容易に実施形態を把握することができるように各請求項の作用効果を手段、構成に加えて以下に説明する。
【0007】
すなわち、流体管路に設けられ超音波信号を送受信する第1振動子及び第2振動子と、前記振動子へ周期的駆動信号を送出する送信回路と、前記振動子間相互の超音波伝達を複数回行う繰り返し手段と、前記送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更するタイマ変更手段と、前記タイマ変更手段によって前記繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延手段と、前記振動子間の超音波の伝搬時間に基づいて流量を算出する流量演算手段とを備えることで,タイマ変更手段の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができる。
【0008】
また、タイマ変更手段は予め設定した固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流量計測精度を高めることができる。
【0009】
また、タイマ変更手段で送信回路の駆動周期をn分割した時間は繰り返し手段の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節することで、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内で一定回数で安定し、遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になる。
【0010】
また、超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することで流量計測精度を高めることができる。
【0011】
また、超音波を送受信する2つの振動子の送信機能と受信機能を切り替え設定する切り替え手段を有し、送受信する方向にかかわらず同じ総遅延時間になるよう遅延時間を調節することで送信方向による流量計測の誤差を少なくすることができる。
【0012】
また、タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は請求項1に係る実施例1に関する流量計測装置の構成ブロック図である。
【0015】
図1において、流体管路10の途中に超音波を発信する第1振動子11Aと受信する第2振動子11Bが流れ方向に配置されている。12は第1振動子11Aへの送信回路、13は第2振動子11Bで受信した信号の増幅回路で、この増幅された信号は基準信号と比較回路14で比較され、基準信号以上の信号が検出されたとき設定された回数だけ繰り返し手段15で遅延手段16によって信号を遅延させた後超音波信号を繰り返し送信する。遅延手段16は前記送信回路12の駆動周期をn分割した時間を基準とするタイマ変更手段17の出力で順次変更して遅延時間を設定する。
【0016】
この遅延時間は繰り返し超音波を送信させたとき受信側の振動子からの反射と送信、または受信と第m次反射波が重なって波形が乱れないように設定される。超音波の送信が設定された回数が繰り返されて終了したときの時間をタイマカウンタのような計時手段18で求める。次に切換手段19で第1振動子11Aと第2振動子11Bの発信受信を切り換えて、第2振動子11Bから第1振動子11Aすなわち下流から上流に向かって超音波信号を送信し、この送信を前述のように繰り返しその時間を計時する。そしてその時間差から管路の大きさや流れの状態を考慮して流量演算手段20で流量値を求める。
【0017】
タイマ変更手段17は図2に示すように送信手段12の周期Tをn分割する分割手段17aと、分割した時間成分を基準として遅延時間を組み立てる時間組み立て手段17bから成る。
【0018】
送信手段12から振動子を駆動する高周波信号を送出するが、この高周波信号の周期Tを分割手段17aでn分割し、このn分割した時間成分を基準として時間組み立て手段17bが遅延時間を組み立てる。組み立てられた遅延時間は遅延手段16に送られる。遅延手段16は比較手段14で信号を受信したことを検知した後、この遅延時間だけ時間を遅らせてから送信信号を送出する送信手段に信号を伝達する。
【0019】
ここで周期をn分割する分割手段17aは実際に周期を測定してからそれを分割する回路でも、予め周期を設定しておく送信手段14であればn分割した時間をつくるCRタイマ回路等で実現しても良い。
【0020】
このように遅延時間を発振周期のn分割した時間を単位を基準として順次変更していくことで受信側から反射してきた前回発振した信号の位相に影響される発振信号を送出することや、反対に前回発振した信号の2回反射波と今回発振した信号の合成信号が受信することが無くなり受信波形も反射波が重畳したノイズ成分が入ることが無くなる。このため信号波形がひずむことが無く受信を判断する比較回路での精度が上がり、その結果流量精度が向上する。
【0021】
一連の流れは図3に示すタイミング図のようになる。
【0022】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の流量計測装置のタイマ変更手段17を示したもので実施例1と異なるところは、固定値設定手段17cを有し、組み立て手段17bは分割手段17aの時間成分に前記固定値設定手段17cの固定時間を付加して遅延時間を組み立てるものである。
【0023】
これにより、タイマ変更手段17は予め設定した固定値に送信回路14の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流体管路内に反射波による残響が十分減衰してから、または送信や受信に影響の無い時間帯に送信信号を送出するため流量計測精度を高めることができる。
【0024】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、タイマ変更手段17の内部で送信回路14の駆動周期をn分割する際に、そのn分割した時間を繰り返し手段15の設定している繰り返し回数の公約数になるように分割数を調節するものである。
【0025】
送信手段12から振動子を駆動する高周波信号を送出するが、この高周波信号の周期Tを分割手段17aでn分割し、このn分割した時間成分を基準として時間組み立て手段17bが遅延時間を組み立てる。この時、n分割する分割数は繰り返し手段15で設定している繰り返し回数の公約数になるよう分割する。分割方法は図5のように繰り返し手段15からの信号を基に行っても良いし予め繰り返し回数が設定されている場合はその公約数を分割手段17aで設定しても良い。
【0026】
このように繰り返し回数の公約数で分割した時間を基準として遅延時間を順次変更していくことにより、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内で一定回数で安定する。このため遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になる。その結果流量精度が安定する。
【0027】
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、切換手段19の切換え信号をタイマ変更手段17が入力しているものである。
【0028】
繰り返し手段で設定している回数だけ第1振動子11Aを送信側として超音波信号を繰り返し送信した後は、第2発進子11Bが送信側となるよう切換手段19を切換える。この時に切換えたことをタイマ変更手段17にも伝達する。タイマ変更手段17はこの切換え信号を入力すると、前回第1振動子11Aを送信側としていた時の順次変更していた遅延時間と同じ状態で第2振動子11Bを送信側とした時も遅延時間を順次変更していく。
【0029】
このように超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の状態を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定も同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0030】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例4と異なるところは、タイマ変更手段17内部で遅延時間を組み立てる組み立て手段を少なくとも2つ有し切換手段19の切換え信号でこの組み立て手段を切り替えて使用するものである。
【0031】
例えば第1振動子11Aを送信側として超音波信号を繰り返し送信している時は組み立て手段17b−1を使用し、第2発進子11Bが送信側となる時は組み立て手段17b−2を使用することで遅延時間の組み立ては異なるが総遅延時間を同じとするように調節するものである。
【0032】
このように超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の総時間を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず総遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定もほぼ同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0033】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の流量計測装置のブロック図を示したもので実施例1と異なるところは、流量演算手段20の信号をタイマ変更手段17が受け流量に応じて遅延時間を調節するものである。
【0034】
例えば流量が多い場合と微少の場合では遅延時間による流量誤差の考え方は大きく異なる。流量が数千リットル/時間の場合と数リットル/時間では同じ遅延時間でも流量に対する誤差が大きく違ってくる。このため流量が多い場合は組み立て手段による順次変更する遅延時間は流量が少ない場合の遅延時間よりやや大き目に設定しても問題は無い。微少流量では遅延時間の差がすぐに流量誤差となってしまうため、順次変更する遅延時間の組み立て方を上下方向で極力誤差のでないようにする。
【0035】
このように、タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0036】
以上のように、各実施例によれば次の効果が得られる。
【0037】
(1)タイマ変更手段の駆動周期をn分割した時間を基準として遅延時間を順次変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができる。
【0038】
(2)固定値に送信回路の駆動周期をn分割した時間を基準とした時間を付加して遅延時間を順次変更することで送信周期をより最適化し、流体管路内に反射波による残響が十分減衰してから、または送信や受信に影響の無い時間帯に送信信号を送出するため流量計測精度を高めることができる。
【0039】
(3)繰り返し回数の公約数で分割した時間を基準として遅延時間を順次変更していくことにより、順次変更していく遅延時間の変更状態が常に繰り返し回数内において一定回数で安定するため、遅延時間のバラツキが測定時毎に大きくずれてしまうことが無くなり安定した計測状態を維持することが可能になり、結果流量精度が安定する。
【0040】
(4)超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の状態を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず同じ遅延状態で遅延時間を調節することができ繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定も同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0041】
(5)超音波を上流から下流に向かって発振する時と、反対に下流から上流に向かって発振する時で繰り返し時における順次変更していく遅延時間の総時間を同じにすることで、送受信する方向にかかわらず総遅延時間を調節することがで き繰り返し回路における誤差を無くすことができ測定もほぼ同じ状態でできることから流量計測精度を高めることができる。
【0042】
(6)タイマ変更手段は流量に応じて繰り返し時に信号伝達を遅らせる遅延時間を調節することで、最適な流量計測精度を維持することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明の流量計測装置によれば、タイマ変更手段の駆動周期を基準として遅延時間を変更し、遅延時間と送信周期とを調節することで、再現性の高い遅延時間と送信周期を得、流量計測精度を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流量計測装置を示すブロック図
【図2】同タイマ変更手段を示すブロック図
【図3】(a)同流量計測装置の送信波の動作を示すタイミングチャート(b)同流量計測装置の受信波の動作を示すタイミングチャート(c)同流量計測装置の遅延手段の動作を示すタイミングチャート
【図4】本発明の実施例2のおける流量計測装置を示すブロック図
【図5】本発明の実施例3における流量計測装置を示すブロック図
【図6】本発明の実施例4における流量計測装置を示すブロック図
【図7】本発明の実施例5における流量計測装置を示すブロック図
【図8】本発明の実施例6における流量計測装置を示すブロック図
【図9】従来の流量計測装置の遅延回路図
【符号の説明】
10 流体管路
11A 第1振動子
11B 第2振動子
12 送信回路
15 繰り返し手段
16 遅延手段
17 タイマ変更手段
17a 分割手段
17b 組み立て手段
17c 固定値設定手段
18 計時手段
19 切換手段
20 流量演算手段
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| JP13528299A JP3506045B2 (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 流量計測装置 |
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