JP2000328023A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JP2000328023A
JP2000328023A JP11141712A JP14171299A JP2000328023A JP 2000328023 A JP2000328023 A JP 2000328023A JP 11141712 A JP11141712 A JP 11141712A JP 14171299 A JP14171299 A JP 14171299A JP 2000328023 A JP2000328023 A JP 2000328023A
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元 公 市 永
Yoshitaka Akeda
田 好 孝 明
Yoshihisa Mineura
浦 芳 久 峯
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的にエージングなしで製造でき、ウエハ
裏面の研削時に、ウエハ表面の回路パターンを切削屑な
どから保護するために用いられる、粘着剤がウエハ表面
に残存したとしても、水で洗浄することによって容易に
残留粘着剤を除去することができるようなウエハ表面保
護シートを提供すること。 【解決手段】 本発明に係る粘着シートは、基材と、
その上に形成された粘着剤層とからなり、該粘着剤層
が、(A)粘着性重合体と、(B)分子量がMであり、
1分子中にK個の親水性アルキレンオキシド基を有し、
MとKとの比(M/K)が30〜150の範囲にあるエ
ネルギー線重合性化合物との混合物をエネルギー線硬化
してなる粘着剤組成物からなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着シートに関
し、さらに詳しくはウエハの裏面の研削中に、ウエハ表
面の回路パターンを切削屑などから保護するために用い
られるウエハ表面保護用粘着シートに好適に用いられる
粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウ
エハの表面には、エッチングあるいはリフトオフ法など
によってパターンが形成される。次いで表面にパターン
が形成されたウエハは、通常、その表面に粘着シートが
貼着された状態で、その裏面にグラインダーなどにより
研削処理が加えられる。パターンが形成されたウエハの
裏面に研削を加える目的は、第1にエッチング工程時に
ウエハ裏面に酸化物被膜が形成されることがあるため、
この酸化物被膜を除去することにあり、第2にパターン
が形成されたウエハの厚みを調節することにある。
【0003】ところで、表面にパターンが形成されたウ
エハの裏面に研削処理を加えるに際しては、生ずる研削
屑を除去するため、そして研削時に発生する熱を除去す
るために、精製水によりウエハ裏面を洗いながらウエハ
の裏面研削処理を行なっている。このようなウエハの裏
面研削処理を行なうに際して、研削屑からウエハ表面に
形成されたパターンを保護するためにウエハ表面に粘着
シート(表面保護シート)が貼付される。このようにし
てウエハ裏面の研削処理が終了した後、粘着シートはウ
エハ表面から剥離されるが、この際どうしてもパターン
が形成されたウエハ表面に粘着剤の一部が付着してしま
うことがあった。このため、ウエハ表面に付着した粘着
剤を洗浄除去する必要があった。このようなウエハ表面
に付着残存した粘着剤を除去するために、従来は有機溶
剤による洗浄が行われていたが、環境保全等の問題か
ら、現在では精製水による洗浄が主流になっている。し
たがって、このような表面保護シートの粘着剤には、水
による洗浄が可能な粘着剤が用いられるようになってき
ている。
【0004】このような粘着剤組成物として、本発明者
らは既に特開平10−226776号公報において、
「(A)(a)カルボキシル基含有重合性モノマーと、
(b)該モノマーと共重合可能な他のモノマーとを溶液
重合により重合することにより得られるカルボキシル基
含有共重合体と、(B)中和剤と、(C)架橋剤とから
なることを特徴とする粘着剤組成物。」を提案してい
る。
【0005】このような粘着剤組成物は、ウエハ回路面
に悪影響を及ぼす可能性のある界面活性剤や、粘着剤に
糊残りを起こさせるおそれのある水溶性ポリマーを使用
せずに親水性、水膨潤性を達成している。上記公報にお
いては架橋剤として、エポキシ系、イソシアナート系、
メチロール系、キレート系あるいはアジリジン系の架橋
剤が例示されている。これら架橋剤は、上記カルボキシ
ル基含有共重合体(A)の側鎖に存在する官能基と反応
し、共重合体(A)に架橋構造を与える。しかし、この
架橋反応は、中和剤による反応阻害のためか、極めて遅
く、実用可能な物性にするまで、長時間のエージングを
必要としていた。
【0006】また、該粘着剤組成物を用いた粘着シート
をウエハに貼付して長時間放置すると、中和剤がウエハ
表面に残留することがあり、回路に悪影響を与える懸念
もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来技術に鑑みてなされたものであって、ウエハ裏面の
研削時に、ウエハ表面の回路パターンを切削屑などから
保護するために用いられるウエハ表面保護シートを提供
することを目的としている。また本発明は、粘着剤がウ
エハ表面に残存したとしても、水で洗浄することによっ
て容易に残留粘着剤を除去することができるようなウエ
ハ表面保護シートを提供することを目的としている。
【0008】さらに本発明は中和剤を使用することな
く、しかも実質的にエージングなしで、実用可能な物性
を発揮するウエハ貼着用粘着シートを提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粘着シート
は、基材と、その上に形成された粘着剤層とからなり、
該粘着剤層が、(A)粘着性重合体と、(B)分子量が
Mであり、1分子中にK個の親水性アルキレンオキシド
基を有し、MとKとの比(M/K)が30〜150の範
囲にあるエネルギー線重合性化合物との混合物をエネル
ギー線硬化してなる粘着剤組成物からなることを特徴と
している。
【0010】また、前記粘着剤組成物には、さらに
(C)光重合開始剤が含まれていてもよい。また、前記
エネルギー線重合性化合物としては、分子内にエネルギ
ー線重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも1つ有する
分子量200〜50000の化合物が好ましく用いられ
る。
【0011】本発明に係る粘着シートは、ウエハ加工に
好ましく用いられる。本発明に係る粘着シートの粘着剤
層は、粘着シート剥離時の糊残りが極めて少ない。また
粘着剤組成物自体に親水性を付与させているため水洗浄
性に優れる。しかも中和剤を一切使用していないので、
中和剤によるウエハの汚染もない。また本発明において
は、瞬時に反応するエネルギー線重合性化合物により架
橋構造を形成しているため、実質的にエージングなしに
実用に供することができ、しかも長期保存が可能な粘着
シートを提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る粘着シートは、基材
と、この上に形成された特定の粘着剤組成物からなる粘
着剤層とからなる。基 材 基材としては、特に限定はされないが、たとえば、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテ
ンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペン
テンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共
重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタ
ンフィルム、エチレン酢ビフィルム、アイオノマー樹脂
フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィ
ルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体
フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム等ならびに、これらの架橋フィルムが用いられ
る。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。さら
に必要に応じ、上記フィルムを着色したフィルム、フッ
素樹脂フィルム等を用いることができる。また、これら
のフィルムは押し出し製膜によってもよいし、キャスト
製膜によってもよい。粘着剤組成物 本発明で用いる粘着剤組成物は、粘着性重合体(A)
と、エネルギー線重合性化合物(B)との混合物をエネ
ルギー線硬化してなる。粘着性重合体(A) 粘着性重合体(A)としては、従来より公知の種々の粘
着剤が用いられ得る。このような粘着剤としては、何ら
限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル
系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等の粘着剤が
用いられる。
【0013】特に、本発明では特にアクリル系粘着剤が
好ましく用いられる。アクリル系粘着剤は、(メタ)ア
クリル酸と、(メタ)アクリル酸エステルとを共重合し
て得られる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、た
とえば2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エト
キシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル
(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アク
リレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エス
テル、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)ア
クリル酸エステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト等が用いられる。
【0014】また、上記の(メタ)アクリル酸および
(メタ)アクリル酸エステルの他にも、たとえばクロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキ
ルイタコン酸、モノアルキルマレイン酸、モノアルキル
フマル酸、N,N−ジメチルアクリルアマイド、N,N
−ジエチルアクリルアマイド、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリルアマイド、N,N−ジエチルアミノプ
ロピルアクリルアマイドN,N−ジ−n−ブトキシメチ
ルアクリルアマイド、アクリロイルモルホリン、酢酸ビ
ニル、スチレン、アクリロニトリル、グリシジル(メ
タ)アクリレート、メチロールアクリルアマイド、ビニ
ルピロリドン、ビニルメチルエーテル、無水マレイン
酸、エチレンオキサイド、(メタ)アクリル酸グリコシ
ルオキシエチル等が共重合されていてもよい。
【0015】また、粘着性重合体として、側鎖にエネル
ギー線重合性不飽和結合を有する粘着剤も使用できる。
このような粘着剤としては、たとえば特開平8−272
39号公報に記載されたエネルギー線硬化型共重合体を
あげることができる。このような粘着性重合体(A)の
分子量は、好ましくは5万〜150万であり、特に好ま
しくは10万〜100万である。
【0016】上記の粘着性重合体は、1種単独で用いる
こともできるし、また2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。エネルギー線重合性化合物(B) 本発明で用いられるエネルギー線重合性化合物(B)
は、1分子中に親水性アルキレンオキシド基と、エネル
ギー線重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物であ
る。
【0017】親水性アルキレンオキシド基としては、
式:−Cp2p−O−で表される。ここで、pは1〜
4、好ましくは2〜3の整数である。したがって、好ま
しい親水性アルキレンオキシド基としては、エチレンオ
キシド基およびプロピレンオキシド基を例示できる。本
発明で用いられるエネルギー線重合性化合物(B)の分
子量(M)と、1分子中の親水性アルキレンオキシド基
の数(K)との比(M/K)は、30〜150、好まし
くは40〜110、さらに好ましくは50〜70の範囲
にある。M/Kが150を超えると、親水性が低下する
場合がある。
【0018】エネルギー線重合性化合物(B)の分子量
(M)は、好ましくは200〜50000、さらに好ま
しくは300〜10000、特に好ましくは500〜5
000の範囲にある。なお、エネルギー線重合性化合物
(B)が重合体からなる場合には、上記分子量(M)
は、重量平均分子量を意味する。また、エネルギー線重
合性化合物(B)1分子中の親水性アルキレンオキシド
基の数(K)は、上述したように、エネルギー線重合性
化合物(B)の分子量(M)に依存し様々であるが、好
ましくは2〜1500個、さらに好ましくは5〜100
0個、特に好ましくは10〜500個の範囲にある。エ
ネルギー線重合性化合物(B)1分子中の炭素−炭素二
重結合の数は、少なくとも1つ、好ましくは2〜15の
範囲にある。
【0019】このようなエネルギー線重合性化合物
(B)としては、分子内にアルキレンオキシド基(−C
p2p−O−)および(メタ)アクリロイル基(CH2
CRCO−、RはHまたはCH3)をともに有する化合
物が好ましく用いられる。このような化合物の中でも、
ポリアルキレンオキシアクリロイル基[(−Cp2p
O−)n−COCH=CH2]を有する化合物がさらに好
ましく、特にポリアルキレンオキシアクリロイル基が多
価アルコール誘導体に結合してなる化合物が好ましい。
【0020】特に好ましいエネルギー線重合性化合物
(B)としては、具体的には、以下の化合物を例示でき
る。 (1)ポリエチレングリコールジアクリレート
【0021】
【化1】
【0022】上式中、nは2〜1000、好ましくは4
〜250の整数である。 (2)エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート
【0023】
【化2】
【0024】上式中、n+mは5〜100、好ましくは
10〜50の整数である。 (3)プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート
【0025】
【化3】
【0026】上式中、n+mは10〜850、好ましく
は10〜200の整数である。 (4)エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレ
ート
【0027】
【化4】
【0028】上式中、nの合計は3〜100、好ましく
は10〜50の整数である。 (5)プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリ
レート
【0029】
【化5】
【0030】上式中、nの合計は3〜100、好ましく
は10〜50の整数である。 (6)プロポキシ化グリセリルトリアクリレート
【0031】
【化6】
【0032】上式中、nの合計は10〜100、好まし
くは10〜50の整数である。 (7)エトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート
【0033】
【化7】
【0034】上式中、nの合計は6〜200、好ましく
は10〜100の整数である。特に本発明においては、
ポリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ト
リメチロールプロパントリアクリレートが好ましく用い
られる。上記のようなエネルギー線重合性化合物(B)
は、一種単独で、または二種以上を組合わせて用いるこ
とができる。
【0035】本発明で用いる粘着剤組成物におけるエネ
ルギー線重合性化合物(B)の配合割合は、前記成分
(A)100重量部に対して、好ましくは10〜200
重量部、さらに好ましくは30〜150重量部、特に好
ましくは50〜120重量部である。このようなエネル
ギー線重合性化合物(B)は、エネルギー線照射により
瞬時に重合し、粘着剤層に架橋構造を付与するため、実
質的にエージングなしで粘着シートが製造できる。また
エネルギー線重合性化合物の重合反応は瞬時に完結し、
その後は安定であるため長期にわたって粘着シートを保
存しておくことができる。さらにエネルギー線重合性化
合物の配合割合を調節することで、粘着剤層の凝集力や
接着力を容易に制御できる。
【0036】またエネルギー線重合性化合物(B)中の
親水性アルキレンオキシド基が、親水性の付与に寄与す
るため、中和剤を使用しなくても、粘着性重合体(A)
に親水性を与えることができる。光重合開始剤(C) さらに、上記粘着剤組成物には、必要に応じ、光重合開
始剤(C)を混入することができる。光重合開始剤を混
入することにより、光照射による重合硬化時間ならびに
光照射量を少なくすることができる。
【0037】このような光重合開始剤としては、具体的
には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモ
ノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベン
ジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが
挙げられる。
【0038】光重合開始剤(C)の使用量は、前記エネ
ルギー線重合性化合物(B)100重量部に対して、好
ましくは0.05〜15重量部、さらに好ましくは0.
1〜10重量部、特に好ましくは0.5〜8重量部であ
る。その他の成分 また、上記粘着剤組成物には、必要に応じ、さらに本発
明の目的を損なわない範囲で、粘着剤の粘着力、凝集
力、タック、分子量、分子量分布、弾性率、ガラス転移
点、親水性、耐水性等の調整のため、水溶性多価アルコ
ールなどの親水性可塑剤、粘着付与性樹脂、顔料、染
料、消泡剤、防腐剤などを添加することもできる。この
ような他の成分は、それぞれの成分を添加する目的によ
り様々であるが、成分(A)〜(B)の合計100重量
部に対して、好ましくは0.01〜20重量部程度の割
合で用いられる。
【0039】エネルギー線照射前の粘着シートを保管す
る場合は、粘着剤の前駆体の混合物が保管、運搬の間、
流動、変形しない程度の凝集力となるように少量の汎用
の架橋剤を加えてもよい。汎用の架橋剤としては、たと
えばエポキシ系、イソシアナート系、メチロール系、キ
レート系あるいはアジリジン系の架橋剤を例示できる。
汎用の架橋剤を添加する場合、その使用量は前記成分
(A)100重量部に対して0.01〜2.0重量部、
好ましくは0.05〜1.0重量部である。この程度の
使用量であれば、エネルギー線照射後の粘着シートの物
性や水洗浄性に影響を及ぼさない。
【0040】粘着剤組成物の製造 本発明で用いる粘着剤組成物は、上記成分(A)および
(B)ならびに所望により添加される他の成分を適宜に
混合し、これをエネルギー線硬化することにより形成さ
れる。粘着性重合体(A)とエネルギー線重合性化合物
(B)との混合は、たとえば、溶剤(アルコール、アセ
トン等)を使用し、5〜40℃にて5分以上撹拌するこ
とにより行われる。この混合物を基材上に塗布・乾燥
後、エネルギー線硬化を行なうことで粘着剤層を形成す
る粘着剤組成物が得られる。
【0041】かくして得られる粘着剤組成物は、界面活
性剤、中和剤を一切用いていない親水性粘着剤組成物で
ある。この粘着剤組成物自体に親水性を付与させている
ため、水洗浄性に優れている。また本発明の粘着シート
は、剥離時の糊残りが極めて少ない。粘着シート 本発明に係る粘着シートは、上記粘着剤組成物からなる
粘着剤層と、基材とからなる。
【0042】本発明の粘着シートは、上記粘着剤組成物
の前駆体である混合物をロールコーター、ナイフコータ
ー、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコータ
ーなど一般に公知の方法にしたがって前述した各種の基
材上に適宜の厚さで塗工して乾燥させ、エネルギー線を
照射して、エネルギー線重合性化合物の重合により粘着
剤組成物に架橋構造を付与することで製造できる。
【0043】エネルギー線の照射は前記の塗工、乾燥し
た直後であってもよいし、しばらく保管した後行っても
よい。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電
子線等が用いられる。また、その照射量は、粘着剤の組
成およびエネルギー線の種類によって様々であり、たと
えば紫外線を用いる場合には、40〜200W/cm程度
が好ましく、電子線を用いる場合には、10〜1000
krad程度が好ましい。このようなエネルギー線の照射に
より、エネルギー線重合性化合物同士が重合し、粘着剤
層中に架橋構造が形成され、適度な凝集力を有する粘着
剤層となる。
【0044】このようにして形成される粘着剤層の粘着
力(対SUS304)は、好ましくは30〜500g/
25mm、さらに好ましくは50〜300g/25m
m、特に好ましくは80〜200g/25mmの範囲に
ある。さらに、該粘着剤層は、エネルギー線照射により
架橋構造を付与した後であっても親水性を維持する。こ
のメカニズムは必ずしも明らかではないが、エネルギー
線重合性化合物の重合により形成される三次元マトリク
ス中で、エネルギー線重合性化合物が有する親水性アル
キレンオキシド基が水との接触により水分子を取り込み
膨張するためと考えられる。
【0045】このように、本発明の粘着シートにおける
粘着剤層は、エネルギー線により架橋した後でも親水性
を有するため、硬化後に被着体表面に粘着剤が残留した
としても、簡単な水洗浄によって残留粘着剤を除去する
ことができる。粘着剤層の厚さは、用途によって様々で
あるが、通常は10〜50μm、好ましくは20〜40
μm程度であり、粘着剤層の厚さが薄くなると表面保護
機能が低下するおそれがある。また、基材の厚さは、通
常は50〜500μm、好ましくは80〜300μm程
度であり、基材の厚さが薄くなると表面保護機能が低下
するおそれがある。
【0046】本発明に係る粘着シートの形状は、テープ
状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。また粘着剤
を形成した後、必要に応じ粘着剤層に離型シートを貼り
合わせてもよい。このような本発明に係る粘着シート
は、各種電子部品等の表面保護に好ましく用いられる。
【0047】すなわち、上記のような各成分を含む粘着
剤は、所要の加工工程終了後には、被着体を粘着剤層か
ら容易に剥離することができ、このため剥離時にウエハ
が破損することもない。またこの際の剥離帯電圧も非常
に小さいため、電子部品の性質に悪影響を与えることも
ない。その上被着体表面に粘着剤が付着残存したとして
も容易に水で洗い落すことができる。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る粘着シートの粘着剤層は、
界面活性剤、中和剤を一切用いていない親水性の粘着剤
組成物からなる。この粘着剤組成物は、それ自体に親水
性を付与させているため、水洗浄性に優れる。また粘着
シート剥離時の糊残りが極めて少ない。
【0049】また本発明においては、瞬時に反応するエ
ネルギー線重合性化合物(B)により架橋構造を形成し
ているため、実質的にエージングなしで粘着シートを製
造でき、しかも長期保存が可能な粘着シートを提供でき
る。
【0050】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以
下の実施例および比較例において、「残留パーティク
ル」、「水洗浄性」、「耐水性」および「粘着力」は次
のようにして評価した。残留パーティクル測定 実施例および比較例で作成した粘着シートを、5インチ
シリコンウエハに貼付し、1時間放置後、粘着シートを
剥離した。このときウエハ表面に残留した粒径0.27
μmφ以上のパーティクルの数をレーザー表面検査装置
(LS5000、日立電子エンジニアリング製)により
測定した。また5インチシリコンウエハを貼付し、40
℃で7日間放置した後に粘着シートを剥離し、同様にし
て残留パーティクル数を測定した。水洗浄性 実施例および比較例で作成した粘着剤のみを厚さ50μ
mに塗布乾燥し、これを20mm角に切断してミラーウエ
ハに貼付した。常温で純水中に浸漬し、剥離までの時間
を測定した。耐水性 実施例および比較例で作成した粘着シートを20mm角に
切断してミラーウエハに貼付した。常温で純水中に浸漬
し、剥離までの時間を測定した。粘着力 実施例あるいは比較例において得られた粘着シートを2
3℃、65%RHの雰囲気下で、シリコンウエハに2kg
ゴムローラーを往復させることにより貼り付け、20分
間放置した後、万能型引張試験機(株式会社オリエンテ
ック製、商品名:TENSILON / UTM-4-100)を用いて剥離
速度300mm/分でJIS−Z0237に準じて180
°剥離粘着力(g/25mm)を測定した。
【0051】また、表中の略号は以下のとおりである。 [粘着性重合体(A)] A1:ブチルアクリレート95重量部とアクリル酸5重
量部との共重合体(重量平均分子量55万) A2:ブチルアクリレート60重量部、メチルアクリレ
ート20重量部、2‐ヒドロキシエチルアクリレート2
0重量部との共重合体(重量平均分子量:55万)と、
メタクリロイルオキシエチルイソシアナート0.4重量
部との反応物 A3:2-メトキシエチルアクリレート80重量部とメタ
クリル酸メチル10重量部と、アクリル酸3重量部とヒ
ドロキシエチルアクリレート7重量部との共重合体(重
量平均分子量35万) [エネルギー線重合性化合物(B)] B1:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレ
ート(分子量M:956、エチレンオキシド基数K:1
5個、M/K=64) B2:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレ
ート(分子量M:428、エチレンオキシド基数K:3
個、M/K=143) B3:ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量
M:2766、エチレンオキシド基数K:60個、M/
K=46) B4:エトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート(分子量M:4978、エチレンオキシド基数
K:100個、M/K=50) B5:ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量
M:214、エチレンオキシド基数K:2個、M/K=
107) B6:トリメチロールプロパントリアクリレート [光重合開始剤(C)] イルガキュア−184(商品名、チバ・ガイギー社製:
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) [中和剤] TEA:トリエタノールアミン
【0052】
【実施例1】[親水性粘着剤組成物の製造]粘着性重合
体(A1)100重量部(固形分)に対し、70重量部
のエネルギー線重合性化合物(B1)、および化合物
(B1)100重量部に対し、3.5重量部の光重合開
始剤(C)を加え、充分に攪拌し、親水性粘着剤の前駆
体を得た。 [粘着シートの製造]上記で得られた粘着剤前駆体を、
厚さ110μmのポリエチレンフィルムのコロナ処理面
上に乾燥後の塗布厚が20μmになるように塗布した。
【0053】続いて直後に、塗布面に、照度160w/
cmの紫外線を10cmの高さよりラインスピード5m
/分で700mJ/cm2で照射し、親水性粘着シート
を得た。この粘着シートを用いて「残留パーティク
ル」、「水洗浄性」、「耐水性」および「粘着力」の評
価を行った。結果を表2に示す。
【0054】
【実施例2〜6および比較例1】粘着剤の組成を表1の
ように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い親
水性粘着シートを得た。結果を表2に示す。
【0055】
【比較例2】粘着性重合体(A3)100重量部に対
し、1.25重量部のトリエタノールアミンおよび1.
9重量部のエポキシ系架橋剤(商品名、テトラッドC:
三菱ガス化学社製)を加え、充分に攪拌し、親水性粘着
剤前駆体を得た。上記で得られた粘着剤前駆体を厚さ1
10μmのポリエチレンフィルムのコロナ処理面上に乾
燥後の塗布厚が20μmになるように塗布し、100℃
にて1分間加熱し、室温に放冷後さらに21日間保管し
て親水性粘着シートを得た。結果を表2に示す。
【0056】また実施例1〜6および比較例2の粘着シ
ートの粘着力および残留パーティクルを、製造直後、3
日後、1週間後、2週間後、3週間後に測定し、経時的
に評価した。結果を表3に示す。表3の結果より、本発
明の親水性粘着シートは、すべての測定時間で残留パー
ティクル数および粘着力の評価がともに良好であるた
め、比較例の粘着シートと異なり、製造直後より直ちに
実用に供することのできる状態であった。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明 田 好 孝 埼玉県浦和市辻7−7−3 リンテック浦 和第3寮 (72)発明者 峯 浦 芳 久 東京都板橋区仲町15−7 サンハウス201 号 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA05 AA08 AA10 AA11 AA17 AB01 AB06 CA03 CA04 CA05 CA06 CC02 CC03 DB02 FA04 FA05 FA08 GA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、その上に形成された粘着剤層と
    からなり、該粘着剤層が、 (A)粘着性重合体と、 (B)分子量がMであり、1分子中にK個の親水性アル
    キレンオキシド基を有し、MとKとの比(M/K)が3
    0〜150の範囲にあるエネルギー線重合性化合物との
    混合物をエネルギー線硬化してなる粘着剤組成物からな
    ることを特徴とする粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記粘着剤組成物が、さらに(C)光重
    合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の粘着
    シート。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー線重合性化合物が、分子
    内にエネルギー線重合性炭素−炭素二重結合を少なくと
    も1つ有する分子量200〜50000の化合物である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 ウエハ加工に用いられることを特徴とす
    る請求項1〜3の何れかに記載の粘着シート。
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