JP2000333694A - 抗活性酸素障害活性と細胞増殖促進活性を有するグリセロ糖脂質 - Google Patents

抗活性酸素障害活性と細胞増殖促進活性を有するグリセロ糖脂質

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JP2000333694A JP2000083969A JP2000083969A JP2000333694A JP 2000333694 A JP2000333694 A JP 2000333694A JP 2000083969 A JP2000083969 A JP 2000083969A JP 2000083969 A JP2000083969 A JP 2000083969A JP 2000333694 A JP2000333694 A JP 2000333694A
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素子 松藤
Kunio Nakada
邦穂 仲田
Akihiro Yoshimoto
明弘 吉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞膜の活性酸素障害を修復する作用を有す
る糖脂質、その製造方法及び製造に使用する微生物の提
供。 【手段】 下記一般式(I)で表されるグリセロ糖脂質。 【化1】 式中、R1及びR2は炭素数15〜17の分岐アシル基である。
更に上記化合物を製造する方法及び上記化合物を生産す
る能力を有する微生物。上記化合物を含む抗活性酸素障
害剤及び細胞増殖促進剤、並びに抗活性酸素障害効果及
び細胞増殖促進効果を有する培地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗活性酸素障害活
性及び細胞増殖活性を有するグリセロ糖脂質、その製造
方法、及び前記グリセロ糖脂質を生産する能力を有する
微生物に関する。さらに本発明は、上記グリセロ糖脂質
を含む抗活性酸素障害剤、細胞増殖促進剤及び培地に関
する。
【0002】
【従来技術】複合脂質は、一般的にスフィンゴ脂質とグ
リセロ糖脂質に分類することができる。両者ともその化
学構造は多種多様に分化発達している。スフィンゴ脂質
については、分化増殖、癌化、ウイルスや毒素の受容
体、及び接着等、高度で多様な機能が報告されている
(木幡陽ら編 糖鎖の多様な世界、講談社サイエンティ
フィック社)。一方、グリセロ糖脂質は、植物の葉緑体
や古細菌では総脂質の85-95%を占め、すべてのグラム陽
性細菌の細胞膜、動物ミエリン、精細胞、胃液、及び唾
液等においては比較的微量ながら広く存在する。グリセ
ロ糖脂質の脂溶性部分は、前記細胞において細胞膜に固
定されていると考えられている。しかし、スフィンゴ糖
類とは対照に、グリセロ糖脂質の生理機能には不明なと
ころが多い。
【0003】ところで、自然界において、細胞はしばし
ば有害な活性酸素にさらされている。活性酸素障害とし
ては、皮膚の日光障害、虚血再潅流障害、発癌、白内
障、炎症など様々な病態が知られている(井上正康、活
性酸素と病態、学会出版センター)。活性酸素障害は、
生体内での酸素ラジカル物質とラジカル消去物質のバラ
ンスが崩壊し、生体内で前者が優位になったことにより
発生すると考えられている。より具体的なメカニズムと
しては、前記バランスの崩壊により、生体内において活
性酸素ストレスが増加し、あるいは活性酸素保護システ
ムが阻害されて、細胞膜脂質、タンパク質が酸化され、
且つ膜の構造機能が低下し、細胞膜の透過性の変化や細
胞内物質の流出が起こり、その結果として活性酸素障害
は起こると考えられている。
【0004】活性酸素を含むラジカルへの対処法とし
て、スカベンジャー物質やスーパーオキシドディスムタ
ーゼ及びグルタチオンペルオキシダーゼ等の活性酸素消
去酵素を投与する方法が既に知られている。しかし、こ
れらの対処方法には、1)活性酸素障害が局部的、連鎖
的に激しく進行するのにもかかわらず、特定の障害部位
への、消去物質の集中的な移送は困難であること、2)
活性酸素障害は短時間に確立するので、障害発生前にお
けるスカベンジャー物質の投与が必要であること等の問
題点があり、有効な方法とは云えなかった。更に、スカ
ベンジャー物質で対応しきれずに障害が起こった場合、
その障害が軽度であれば細胞に存在する障害修復機構で
回復可能である場合もあるが、障害が重度の場合には、
細胞の有する障害修復機構では十分ではなかった。そこ
で、細胞に存在する障害修復機構では対処することがで
きない障害を修復する方法を開発することが望まれてい
た。しかし、DNAやタンパクの修復に比べ、脂質の修
復は未解明な面も多く、有効な障害の修復方法は確立さ
れていなかった。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、細胞膜の活性酸素障害を修復する作用を有する糖脂
質、その製造方法及び製造に使用する微生物を提供する
ことにある。さらに本発明は、上記糖脂質を用いた抗活
性酸素障害剤及び細胞増殖促進剤、並びに抗活性酸素障
害効果及び細胞増殖促進効果を有する培地を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、微生物生
産物をターゲットとし、活性酸素障害に対して保護作用
を有する糖脂質をスクリーニングした。その結果、ミク
ロバクテリウム・スピーシーズ(Microbacterium sp.) M
874株(FERM P-17164)及びコリネバクテリウム・アクア
ティカム(Corynebacterium aquaticum) S365株(FERM P
-17163)の生産するグリセロ糖脂質に、細菌、酵母、動
物細胞において生じた活性酸素による障害を修復する顕
著な作用(以下、抗活性酸素障害活性)が存在することを
見出した。
【0007】これは、グリセロ糖脂質が、細胞組織に浸
透し生体組織に取り込まれ、生体組織における細胞膜の
脂質の障害部位に配位し、膜の流動性や透過性を確保す
ることにより、細胞における活性酸素障害を強力に修復
するためであると考えられる。より具体的には、細胞膜
の流動性は、細胞膜組成の1つである脂肪酸の長さや電
荷が変化すると大きく変化することが知られている。ま
た、グリセロ糖脂質は、その脂溶性部分が細胞膜に固定
されていると考えられている物質である。従って、脂肪
酸を含む上記グリセロ糖脂質の添加によって細胞の表層
組成が変化し、結果として活性酸素によって変化した流
動性に関する障害が修復されたと考えられる。更に、本
発明者らは、グリセロ糖脂質は、弱った細胞の代謝及び
増殖を活性化する作用(以下、細胞増殖促進活性)を有す
ることを見出し本発明を完成した。
【0008】本発明は、下記の一般式(I)で表されるグ
リセロ糖脂質に関する。
【0009】
【化2】 式中、R1及びR2は炭素数15〜17の分岐アシル基である。
【0010】更に、本発明は、本発明の化合物を製造す
る方法及び本発明の化合物を生産する能力を有する微生
物に関する。また、本発明は、本発明の化合物を含有す
る抗活性酸素障害剤、細胞増殖促進剤及び培地に関す
る。
【0011】
【発明の実施の態様】グリセロ糖脂質 本発明の一般式(I)のグリセロ糖脂質である1,2-ジアシ
ル-3-O-β-D-ガラクトピラノシル-sn-グリセロールが有
するR1及びR2で表されるアシル基は、優れた抗活性酸素
障害活性及び細胞増殖促進活性を有するという観点か
ら、炭素数15〜17の分岐アシル基である。アシル基が有
する炭素数と分岐により本発明のグリセロ糖脂質は、適
度の水溶性を示し、それにより優れた抗活性酸素障害活
性及び細胞増殖促進活性を発揮するものと考えられる。
分岐アシル基の具体例としては、例えば、12-メチルテ
トラデカノイル基及び14-メチルへキサデカノイル基等
を挙げることができる。上記一般式(I)で表される本発
明のグリセロ糖脂質の具体例としては、例えば、R1及び
R2が12-メチルテトラデカノイル基である(2S)-1-O-β-D
-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデカノ
イル-sn-グリセロール(下記化学式II)、及びR1が14-メ
チルヘキサデカノイル基であり、R2が12-メチルテトラ
デカノイル基である(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル
-2-O-12-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチルヘキサ
デカノイル-sn-グリセロール(下記化学式III)を挙げる
ことができる。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】グリセロ糖脂質の調製方法 本発明のグリセロ糖脂質は、特定の微生物を培養して、
得られた培養物から採取することにより調製することが
できる。特定の微生物とは、本発明のグリセロ糖脂質を
生産する微生物をいう。前記グリセロ糖脂質を生産する
微生物としては、本発明の微生物、ミクロバクテリウム
・スピーシーズM874及びコリネバクテリウム・アクアテ
ィカムS365を挙げることができる。
【0015】本発明の微生物は、本発明者らが広く国内
の土壌を採集し、そこに含まれる微生物を検索して新た
に単離されたものである。菌株M874は、菌学的性質とバ
ージェーズ・マニュアルによりミクロバクテリウム・ス
ピーシーズであると同定された。前記菌学的性質につい
ては実施例1に記載されている。また、菌株S365は、ミ
クロバクテリウム・スピーシーズM874と同様に菌学的性
質とバージェーズ・マニュアルによりコリネバクテリウ
ム・アクアティカムと同定された。前記菌学的性質につ
いては実施例2に記載されている。上記菌株ミクロバク
テリウム・スピーシーズM874及び菌株コリネバクテリウ
ム・アクアティカムS365は、それぞれ工業技術院生命工
学工業技術研究所に第17164号(FERM P-17164)及び17163
号(FERMP-17163)として1999年1月25日に寄託されてい
る。
【0016】本発明の微生物は次のようにしてスクリー
ニングされた。先ず、国内の採集土壌をYMPG培地(麦芽
エキス0.3%、酵母エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グル
コース1%)に懸濁し、5分間放置した。放置後、上層部液
をYMPG寒天培地に塗布し、インキュベートした。インキ
ュベートした後、寒天培地上に生じたコロニーを同寒天
培地上で保存した。続いて、前記のように単離した微生
物の生産する糖脂質を各種の培地でフラスコ振とう培養
し、薄層クロマトグラフィー(実施例3参照)で単離し
た。得られた糖脂質について抗活性酸素障害活性を測定
した。抗活性酸素障害活性は、下記の実施例5及び6に記
載のWST-1法及びコロニー法により測定された。その結
果、上記M874株の生産する糖脂質と、S365株の生産する
糖脂質が活性を有していることが分かった。
【0017】本発明の微生物であるミクロバクテリウム
・スピーシーズM874は、(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノ
シル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデカノイル-sn-グリセ
ロールを生産する微生物である。以下、ミクロバクテリ
ウム・スピーシーズM874を培養して、(2S)-1-O-β-D-ガ
ラクトピラノシル−2,3-ジ−O-12-メチルテトラデカノ
イル−sn-グリセロールを採取する方法を説明する。M87
4株は、当業者に公知の方法を用いて培養することがで
きる。公知の培養方法としては、例えば、フラスコを用
いた液体振とう培養、ジャーを用いた液体攪拌培養、寒
天培地を用いた団体培養を挙げることができる。具体的
には、例えば、M874株を液体培地に添加し、適温下で適
当な振とうを与えながら培養することができる。前記液
体培地としては、適度の栄養源を含むものを使用するこ
とができ、例えば、YMPG培地、YSG培地(2% グルコース
またはエタノール、 0.3% 酵母エキス、 0.3% 大豆粉、
0.05% K2HPO4、 0.05% MgSO4・7H20、 0.2% NaCl、 0.2
% CaCO3)及びYPSG培地(2%グルコースまたはエタノー
ル、 0.3% 酵母エキス、 0.3% 大豆粉、ポリペプトン0.
3%、 0.05% K2HPO4、 0.05% MgSO4・7H20、 0.2% NaCl、
0.2% CaCO3)を使用することができる。M874株菌に適す
る温度は、生育温度の観点から、15〜50℃であり、好ま
しくは25〜37℃である。前記適当な振とう条件は、例え
ば、50〜250 rpmとすることができる。培養時間は、例
えば、20〜100時間とすることができる。
【0018】M874株菌の培養は、生育の旺盛な条件で培
養するために、2段階で行うことが好ましい。具体的に
は、例えば、増殖に適した条件で第一の培養を行い、糖
脂質の生産に適した条件で第2の培養を行うことができ
る。この場合、第一の培養では、増殖速度の良好なYMPG
培地等を使用し、第2の培養では、糖脂質の生産の良好
なYSG培地等を使用する。培養方法は、上記に記載され
ている方法と同様の方法及び条件により行うことができ
る。
【0019】次に、培養したM874株菌から、(2S)-1-O-
β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデ
カノイル-sn-グリセロールを単離する。(2S)-1-O-β-D-
ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデカノ
イル-sn-グリセロールの単離は、抽出により行うことが
できる。前記抽出は公知の方法を用いて行うことができ
る。具体的には、例えば、クロロホルム:メタノール混
合溶液を用いる溶媒抽出法を用いることができる。得ら
れた溶媒層を乾固することにより目的物を得ることがで
きる。
【0020】単離された(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノ
シル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデカノイル-sn-グリセ
ロールは、必要に応じて更に精製することができる。精
製の方法は、公知の方法、例えば、吸着クロマトグラフ
ィー、疎水性クロマトグラフィー、及び溶媒抽出法等を
用いて行うことができる。具体的には、例えば、抽出し
た(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メ
チルテトラデカノイル-sn-グリセロールを少量のクロロ
ホルム−メタノールで溶解し、シルカゲル薄層にチャー
ジし、クロロホルム:メタノール:水(80:15:1)で展
開し、展開された画分のうち、活性画分を収集すること
により精製することができる。
【0021】本発明の微生物であるコリネバクテリウム
・アクアティカムS365 は、(2S)-1-O-β-D-ガラクトピ
ラノシル-2-O-12-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチ
ルヘキサデカノイル-sn-グリセロールを生産する微生物
である。以下、コリネバクテリウム・アクアティカムS3
65を培養して(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-1
2-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノ
イル-sn-グリセロールを採取する方法を説明する。S365
株は、当業者に公知の方法を用いて培養することができ
る。公知の培養方法としては、例えば、フラスコやジャ
ーを用いた液体培養等を挙げることができる。具体的に
は、例えば、S365株を液体培地に添加し、適温下で適当
な振とうを与えながら培養することができる。前記液体
培地としては、適度の栄養源を含むものを使用すること
ができ、例えば、YMPG培地、YSG培地及びYPSG培地等を
使用することができる。S365株菌に適する温度は、生育
温度の観点から、15〜50℃であり、好ましくは25〜37℃
である。前記適当な振とう条件は、例えば、50〜250 rp
mとすることができる。培養時間は、例えば、20〜100時
間とすることができる。
【0022】S365株菌の培養は、上記M874の培養と同様
の理由から2段階で行うことが好ましい。2段階の培養
方法は、上記M874の2段階の培養方法と同様の方法を用
いることができる。
【0023】次に、培養したS365株菌から、(2S)-1-O-
β-D-ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテトラデカノ
イル-3-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリセロール
を単離する。(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-1
2-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノ
イル-sn-グリセロールの単離は、抽出により行うことが
できる。前記抽出は公知の方法を用いて行うことができ
る。具体的には、例えば、クロロホルム:メタノール混
合溶液を用いる溶媒抽出法を用いることができる。得ら
れた溶媒層を乾固することにより目的物を得ることがで
きる。
【0024】単離された(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノ
シル-2-O-12-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチルヘ
キサデカノイル-sn-グリセロールは、必要に応じて更に
精製することができる。精製の方法は、公知の方法、例
えば、吸着クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフ
ィー、溶媒抽出等を用いて行うことができる。具体的に
は、例えば、抽出した(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシ
ル-2-O-12-メチルテトラデカノイル-3-O-14-メチルヘキ
サデカノイル-sn-グリセロールを少量のクロロホルム−
メタノールで溶解し、シルカゲル薄層にチャージし、ク
ロロホルム:メタノール:水(80:15:1)で展開し、展
開された画分のうち、活性画分を収集することにより精
製することができる。
【0025】本発明の抗活性酸素障害剤、細胞増殖促進
剤及び培地は、一般式(I)で表されるグリセロ糖脂質
を含有するものである。抗活性酸素障害剤及び細胞増殖
促進剤の形態は、前記グリセロ糖脂質を適当な溶媒や担
体と組み合わせ、溶液状、固形状のいずれにしてもよ
く、その含有量も特に制限はない。これを適当な溶媒
(例えば、1〜2%のジメチルスルホキシドを含有する公知
の緩衝液等)や培地に1〜2000μg/mlとなるように希釈ま
たは溶解して使用することができる。保護する対象が、
枯草菌などの微生物であるときは、300μg/ml〜2000μg
/ml、細胞(例えば、動物細胞)であるときは1〜200μg/m
lの濃度で使用することが適当である。
【0026】また、本発明の細胞用培地は、培養する対
象物である細胞(例えば、動物細胞)の種類に応じて公
知の栄養成分と組み合わせて一般式(I)で表されるグ
リセロ糖脂質を1〜200μg/ml、好ましくは2〜50μg/ml
含有させたものであることができる。上記濃度範囲とす
ることで所望の細胞増殖促進効果が得られる。
【0027】
【本発明の効果】本発明は、核酸やタンパク質の修復に
比べ未解明な面が多かった脂質の修復の分野に、新たな
対処方法を提供するものである。本発明の1,2-ジアシル
-3-O-β-D-ガラクトピラノシル-sn-グリセロールは、活
性酸素障害が発生した場合に、障害が起こっている細胞
膜を直接修復すると考えられるため、活性酸素を消去す
る対処方法では解決できなかった障害自体の修復を行う
ことが出きるようになった。この生理機能は、医薬、化
粧品、及び食品等の多くの分野で応用することができる
有効なものである。更に本発明のグリセロ糖脂質は増殖
促進活性を有しているため、弱った細胞に本発明のグリ
セロ糖脂質を添加することによりその細胞の細胞増殖を
活性化することができる。
【0028】また、本発明の微生物は、本発明のグリセ
ロ糖脂質を生産する微生物であるため、本発明の製造方
法を用いて容易に本発明のグリセロ糖脂質を製造するこ
とを可能にした。具体的には、本発明の製造方法を用い
て、本発明の微生物を培養し、得られた培養物から本発
明のグリセロ糖脂質を精製することにより容易に本発明
のグリセロ糖脂質を製造することができる。
【0029】以下、実施例において更に詳しく本発明を
説明するが、これは本発明を限定するものではない。
【実施例】実施例1 (2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチ
ルテトラデカノイル-sn-グリセロール((2S)-1-O-β-D-g
alactopyranosyl-2,3-di-O-12-methyltetradecanoyl-sn
-glycerol)生産菌の菌学的同定 菌株M874は、北海道の土壌から新たに単離された。具体
的には、採集土壌をYMPG培地に懸濁し、5分間放置し
た。放置後、上層部液をYMPG寒天培地に塗布し、インキ
ュベートした。インキュベートした後、寒天培地上に生
じたコロニーを同寒天培地上で保存した。前記方法で単
離された菌株M874は、以下の生理学的性質とバージェー
ズ・マニュアルによりミクロバクテリウム・スピーシー
ズと同定された。同定されたミクロバクテリウム・スピ
ーシーズM874は、FERM P-17164として1999年1月25日に
生命研に寄託された。
【0030】偏平で丸いコロニーを形成し、バター質、
不透明、淡黄色の、湿光がかった光沢を有する。幅0.8
μm長桿菌で運動性を有する。 通性嫌気性で、グラム染
色は陰性で以下の生理的諸性質を有する。 オキシダー
ゼ(-)、 硝酸塩の還元(nitrate reduction) (+ss)、 V-
P試験(V-P test) (+)、 硫化水素の生成(generation of
hydrogen sulfide) (-)、 及び インドールの生成(gen
eration of indole) (-)。 同化試験の結果は以下のと
おりである; フェニルアラニン (-)、 クエン酸塩(citr
ate) (+)、 ONPG (+)、 尿酸 (+)、 リジン (+)、 アル
ギニン (-)、 オルニチン(ornithine) (-)、 グルコー
ス (+)、 マロン酸塩 (+)、 アドニトール(adonitol)
(-)、 アラビノース(arabinose) (+)、 イノシトール(i
nositol) (+)、 ラフィノース(raffinose) (+)、 ソル
ビトール (+)、 ラクトース (+)、 ラムノース(rhamnos
e) (+)、 及び スクロース(sucrose) (+)。
【0031】実施例2 (2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテト
ラデカノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリ
セロール((2S)-1-O-β-D-galactopyranosyl-2-O-12-met
hyltetradecanoyl-3-O-14-methylhexadecanoyl-sn-glyc
erol)生産菌の同定 菌株S365は、広島県の土壌から新たに単離された。具体
的には、採集土壌をYMPG培地に懸濁し、5分間放置し
た。放置後、上層部液をYMPG寒天培地に塗布し、インキ
ュベートした。インキュベートした後、寒天培地上に生
じたコロニーを同寒天培地上で保存した。前記方法で単
離された菌株S365は、以下の生理学的性質とバージェー
ズ・マニュアルによりコリネバクテリウム・アクアティ
カム(Corynebacterium aquaticum)と同定された。同定
されたコリネバクテリウム・アクアティカムS365は、FE
RM P-17163として1999年1月25日に生命研に寄託され
た。
【0032】偏平で丸いコロニーを形成し、バター質、
不透明、黄色の、湿光がかった光沢を有する。幅0.6か
ら0.8μmの長桿菌で運動性はない。 グラム染色は陽性
で胞子形成はなく、嫌気性で若干の生育をする。以下の
生理的諸性質を有する。 硝酸塩の還元(nitrate reduct
ion) (+)、 ピラジンアミダーゼ(pyrazinamidase)
(+)、ピロリドンアリルアミダ-ゼ (pyrrolidonearylami
dase) (-)、 アルカリフォスフォターゼ(alkaline phos
phatase) (+)、β-グルクロニダーゼ(β-glucuronidas
e) (-)、β-ガラクトシダーゼ (+)、β-グルコシダーゼ
(+)、 N-アシル-β-グルコサミニダーゼ(N-acetyl-β-
glucosaminidase) (+)、 エスクリン加水分解(esculin
hydrolyzing) (+)、 ウレアーゼ(urease) (-)、 カタラ
ーゼ(catalase) (+)、 そして ゼラチン加水分解(gelat
in hydrolyzing) (+)。 炭水化物の発酵性は、グルコー
ス (-)、 リボース (-)、 キシロース(xylose) (-)、
マンニトール(mannitol) (-)、 マルトース (-)、 ラク
トース (-)、 スクロース(sucrose) (-)、 そしてグリ
コーゲン(glycogen) (-)。
【0033】実施例3 糖脂質の発酵生産 M874株(FERM P-17164)、またはS365株(FERM P-17163)を
30 mlのYMPG培地 [1%グルコース、 0.3% 酵母エキス (D
ifco)、 0.3% 麦芽エキス (Difco)、 0.5% ポリペプト
ン (日本製薬)、 pH 7.0] を含む 250 mlのフラスコ
で、28℃において、220 rpmで20時間培養した。得られ
た培養液0.7 mlを70 mlのYSG培地 [ 2% グルコースまた
はエタノール、 0.3% 酵母エキス、 0.3% 大豆粉、 0.0
5% K2HPO4、 0.05% MgSO4・7H20、 0.2% NaCl、 0.2% Ca
CO3]を含む500mlのフラスコに接種し、4 日間 28℃で振
とう培養した。培養後、培養液をサンプリングし、同量
のクロロホルム:メタノール=1:1で抽出し、シリカゲ
ル薄層(Merck Art.5715)に10 μlチャージし、クロロホ
ルム:メタノール:水=80:15:1で展開した。硫酸オル
シノール試薬 [2% オルシノール/ (硫酸:水 = 11.4:88.
6)]を噴霧し、100℃で10分熱し、着色スポットを薄層ス
キャナー(島津 CS-9000)を用いて、反射モードで600 nm
で定量した。実施例4に示す方法により精製した標準物
質を基準に、生産量を計算した。 その結果、M874株で
は85 mg/L、S365株では35 mg/Lの生産性を得た。
【0034】実施例4 糖脂質の単離精製と構造同定 M874株(FERM P-17164)の生産する糖脂質の場合を例に示
すが、S365株(FERM P-17163)の糖脂質の場合も同様の手
順を踏んだ。培養液1LをpH5.0に調整し、クロロホル
ム:メタノール=1:1で2回抽出した。得られた溶媒層を
ロータリーエバポレーターで乾固した。得られた乾固物
質を少量のクロロホルム−メタノールに溶解し、シリカ
ゲル薄層にチャージし、クロロホルム:メタノール:水
=80:15:1で展開した。展開された画分から、活性画分(R
f=0.4)をかきとった。25 mgの白色粉末を得た。FAB-MS
の測定結果、分子量は702であり、13C-NMRの測定結果は
ジアシルグリセロ糖脂質であることを示した。M874糖脂
質をメタノリシス後に、脂肪酸メチルエステルをGC-MS
にて分析したところ、C15の飽和脂肪酸のみが検出さ
れ、13C-NMRの結果と考え併せると12-メチル-ミリスチ
ン酸(12-methyl myrisiticacid)であると同定された。M
874糖脂質を酸加水分解後、還元、アセチル化すること
により得られたアルジトールアセテートのガスクロマト
グラフィーでの保持時間を標品と比較することにより構
成糖はガラクトースと同定された。原らの方法により構
成糖の絶対配置をガスクロマトグラフィーにより検討し
た。標品D,L-ガラクトースとの保持時間の比較によりD-
ガラクトースと同定した。そこで、同様の構造を有する
(2'S),2',3'-ジ-ジアシルグリセロール- β-D-ガラクト
ピラノシド ((2'S),2',3'-di-diacylglycerol β-D-gal
actopyranoside)の比施光度と比較した。文献値([α]D
=-4.1°〜-4.5°)(M. Kobayashiら、Chem. Pharm. Bul
l. 40(6)、1404-1410、1992より)に対し、M874では[α]
D=-4.1°と非常に近い値を示したのでM874の2位はSで
あると決定した。これらの結果からその構造を(2S)-1-O
-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラ
デカノイル-sn-グリセロール((2S)-1-O-β-D-galactopy
ranosyl-2,3-di-O-12-methyltetradecanoyl-sn-glycero
l)と同定した。
【0035】S365糖脂質では、脂肪酸としてアンテイソ
(anteiso) C15とアンテイソ(anteiso) C17を、糖として
D-ガラクトースを検出した。尚、両脂肪酸の結合位置の
決定は、Murakamiらの方法(Tetraherdon 50, 1993-200
2, 1994)により、Rhizopus arrhizus 由来のlipase処理
により2位の脂肪酸を特異的に外した後、3位の脂肪酸を
ガスクロマトグラフィーで調べることにより行った。そ
の結果、C15脂肪酸が2位に、C17脂肪酸が3位に結合し
ていることが分かった。また、FAB-MSで分子量は730で
あり、[α]D=−4.4°であった。これらの結果から、2
位はSであると決定した。これらの結果からその構造を
(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテト
ラデカノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリ
セロール((2S)-1-O-β-D-galactopyranosyl-2-O-12-met
hyltetradecanoyl-3-O-14-methylhexadecanoyl-sn-glyc
erol)と同定した。
【0036】実施例5 グリセロ糖脂質の抗活性酸素障害活性(WST-1法) 枯草菌(Bacillus subtilis) IFO 3027株を普通ブイヨン
培地(NB 培地)30 mlを含む 250 mlフラスコで、28
℃、 220 rpm、50 mmの振とう条件で18時間培養した。O
D660が0.02 となるようにNB 培地で希釈し、NUNC 社 96
ウエルプレートに0.1 ml ずつ播種した。200 rpm で一
時間振とう後、最終濃度が 1 mM となるように t-BHP
(tert-ブチルヒドロペルオキシド(tert-butylhydropero
xide))溶液を 20μl 添加し、さらに糖脂質溶液 20μl
を添加した。一時間さらに振とう後、WST-1 試薬[2-(4
-イオドフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジス
ルフォフェニル)-2H-テトラゾリウム (2-(4-lodopheny
l)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetr
azolium)、 ナトリウム塩(sodium salt)](和光純薬社
製) を15μl 加え、4時間振とうした。OD450及びOD630
をフォトメーターにより測定した。原理としては、生存
細胞にのみ活性のあるNAD+レダクターゼにより生成した
NADHが、WST-1試薬をOD450発色物質に変換する。そこ
で、非特異的な発色としてのOD630を減じた値、OD450-O
D630で、菌の生存率を表し得る。結果を図1に示す。M8
74糖脂質とS365糖脂質はともにt-BHPによる障害を軽減
し、細胞生存率を向上させる働きがあった。前者は後者
の約2倍の活性があった。
【0037】実施例6 グリセロ糖脂質の抗活性酸素障害活性(コロニー数法) 枯草菌(B. subtilis) IFO 3027 株を普通ブイヨン培地
(NB 培地)で培養した。OD660が0.02 となるようにNB
培地で希釈し、NUNC 社 96ウエルプレートに0.1ml ずつ
播種した。200 rpm で一時間振とう後、最終濃度が 1mM
となるように t-BHP溶液を 20 μl 添加し、さらに糖
脂質溶液 20 μl を添加した。200 rpm で5 時間振とう
後、培養液をNB 培地で適当な濃度に希釈し、YMPG培地
[0.3% 酵母エキス (Difco)、 0.3% 麦芽エキス (Difc
o)、 0.5% ポリペプトン、 1% グルコース、 1.5% 寒
天、 pH 7.0]を含むシャーレに播種し、28℃ で一晩培
養し、コロニーを計数した。結果を図2に示す。M874糖
脂質とS365糖脂質はともにt-BHPによる障害を軽減し、
細胞生存率を向上させる働きがあった。前者は後者の約
2倍の活性があった。
【0038】実施例7 グリセロ糖脂質の動物細胞増殖促進活性 (マウス白血球細胞)RPMI 1640 培地(GIBCO) に10% ウ
シ胎児血清、 50 mg/L ペニシリン、50 mg/L ストレプ
トマイシンを添加した培地で、マウス白血球細胞 HL60
を 5 x 105 cells/ml となるように希釈し、96ウエルプ
レート(住友化学社製) に0.1 ml ずつ播種した。10 ?
500μg/ml の糖脂質を20μl 添加し、37℃、CO2インキ
ュベーターで 3日間培養した。トリパンブルー染色した
HL60細胞を バーカー・ターカー(Burker-Turker)血球計
算盤上で計数した。その結果を図3に示す。M874糖脂質
とS365糖脂質はともにHL60細胞の増殖能を向上させる働
きがあった。
【0039】(HeLa細胞)DMEM培地(GIBCO)に5%あるいは2
%ウシ胎児血清(FBS)、100units/mlペニシリン、100μg/
mlストレプトマイシンを添加した培地で、ヒト子宮頸癌
細胞HeLa細胞を5x105cells/mlとなるように希釈し、96
ウエルプレート(住友化学社製)に0.1mlずつ播種した。5
0μg/mlのM874糖脂質を20μ1添加し、37℃、C02インキ
ュベーターで培養した。トリパンブルー染色したHeLa細
胞をBurker-Turker血球計算盤上で培養1日目から6日目
まで計測した。結果を図4に示す。図中、○は5%ウシ胎
児血清(FBS)含有培地中、糖脂質無添加、●は5%ウシ胎
児血清(FBS)含有培地中、糖脂質(M874)添加、□は2%ウ
シ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質無添加、■は2%ウ
シ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質(M874)添加の場合
である。
【0040】(NIH3T3細胞)DMEM培地(GIBCO)に5%あるい
は2%ウシ胎児血清(FBS)、100units/mlペニシリン、100
μg/mlストレプトマイシンを添加した培地で、マウス繊
維芽細胞NIH3T3細胞を5x105cells/mlとなるように希釈
し、96ウェルプレート(住友化学社製)に0.1mlずつ播種
した。50μg/mlのM874糖脂質を20μ1添加し、37℃、C02
インキュベーターで培養した。トリパンブルー染色した
NIH3T3細胞をBurker-Turker血球計算盤上で培養1日目か
ら6日目まで計測した。結果を図5に示す。図中、○は5
%ウシ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質無添加、●は5%
ウシ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質(M874)添加、□
は2%ウシ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質無添加、■
は2%ウシ胎児血清(FBS)含有培地中、糖脂質(M874)添加
の場合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5のWSI-1法によるグリセロ糖脂質の
抗活性酸素障害活性試験結果のグラフ。
【図2】 実施例6のコロニー法によるグリセロ糖脂質
の抗活性酸素障害活性試験結果のグラフ。
【図3】 実施例7で得られたグリセロ糖脂質の濃度と
細胞(マウス白血球細胞)数の関係で示される細胞増殖活
性のグラフ。
【図4】 実施例7で得られたグリセロ糖脂質の濃度と
細胞(HeLa細胞)数の関係で示される細胞増殖活性のグラ
フ。
【図5】 実施例7で得られたグリセロ糖脂質の濃度と
細胞(NIH3T3細胞) 数の関係で示される細胞増殖活性の
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/20 C12N 1/20 A //(C12P 19/44 C12R 1:01) (C12P 19/44 C12R 1:15) (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:15)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I)で表されるグリセロ糖
    脂質。 【化1】 式中、R1及びR2は炭素数15〜17の分岐アシル基である。
  2. 【請求項2】 R1及びR2が12-メチルテトラデカノイル
    基である請求項1に記載のグリセロ糖脂質。
  3. 【請求項3】 R1が14-メチルヘキサデカノイル基であ
    り、R2が12-メチルテトラデカノイル基である請求項1に
    記載のグリセロ糖脂質。
  4. 【請求項4】 ミクロバクテリウム属に属する微生物を
    培養し、得られた培養物から請求項2に記載のグリセロ
    糖脂質を採取することを特徴とするグリセロ糖脂質の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 コリネバクテリウム属に属する微生物を
    培養し、得られた培養物から請求項3に記載のグリセロ
    糖脂質を採取することを特徴とするグリセロ糖脂質の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載のグリセロ糖脂質を生産
    する能力を有するミクロバクテリウム・スピーシーズ(M
    icrobacterium sp.) M874 (FERM P-17164)。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載のグリセロ糖脂質を生産
    する能力を有するコリネバクテリウム・アクアティカム
    (Corynebacterium aquaticum) S365 (FERM P-17163)。
  8. 【請求項8】請求項1〜3のいずれか一項に記載のグリ
    セロ糖脂質を含む抗活性酸素障害剤。
  9. 【請求項9】請求項1〜3のいずれか一項に記載のグリ
    セロ糖脂質を含む細胞増殖促進剤。
  10. 【請求項10】請求項1〜3のいずれか一項に記載のグ
    リセロ糖脂質を含む培地。
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