JP2000336144A - エポキシアクリレート化合物 - Google Patents

エポキシアクリレート化合物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なエポキシアクリレート化合物を得る。 【解決手段】 下記一般式(1) で表されるエポキシアク
リレート化合物および該エポキシアクリレートとカルボ
ン酸或いはカルボン酸無水物とを反応させてなる酸変性
エポキシアクリレート。 【化1】 (式中のRは水素原子またはメチル基を、nは自然数を
示す。) 【効果】 新規なエポキシアクリレート化合物が得ら
れ、該化合物を用いることにより耐水性に優れた塗膜が
得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエポキシア
クリレート化合物に関する。本発明のエポキシアクリレ
ート化合物は、それ自体を重合させることによってまた
は他の不飽和化合物と共重合させることによって、耐水
性および耐熱性に優れた高分子材料を得ることができる
ものである。また、本発明のエポキシアクリレート化合
物は、光重合開始剤と組み合わせることによって、感光
性樹脂組成物とすることができ、かかる感光性樹脂組成
物は、印刷配線板やプリント配線板等を製造するための
ソルダーレジスト用樹脂やビルドアップ基板の絶縁レジ
スト等の永久レジスト用樹脂のほか、無電解めっきレジ
スト用樹脂、液晶表示パネルの封止用樹脂、更には液晶
のカラーフィルター等の広範な用途に用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシアクリレート化合物は、
感光材料、光学材料、歯科材料、各種高分子の架橋剤な
ど、種々の機能性高分子材料の原料として幅広く用いら
れている。しかしながら、近年これらの応用分野におけ
る要求性能の高度化に伴い、機能性高分子材料として求
められる物性はますます厳しくなってきている。かかる
物性として、例えば、耐熱性、耐候性、低吸水性、高屈
折率、高破壊靭性等が求められているが、これまでのと
ころ、これらの要求物性は必ずしも満足されてきたわけ
ではない。
【0003】例えば、プリント配線板製造においては、
永久マスクとして使用されるフォトソルダーレジストに
用いられることが知られている。このようなレジスト材
料としては、特開昭61-243869 号公報に開示されている
ようなノボラック型エポキシアクリレート化合物や、特
開平3-205417号公報に開示されているようなビスフェノ
ールフルオレン型エポキシアクリレート化合物、あるい
はこれらエポキシアクリレート化合物の酸変性物などが
ある。レジスト材料として用いられるエポキシアクリレ
ート化合物には、プリント配線基板用途においては、ハ
ンダ浴浸漬に対する耐熱性が要求され、耐熱性が不十分
であると、レジスト膜の膨れ、剥離が起こり、不良品発
生の原因となる。
【0004】近年においては、プリント配線基板の高密
度化が進み、より耐熱性に優れた信頼性の高い材料が望
まれているが、従来のエポキシアクリレート化合物を用
いたフォトソルダーレジストでは耐熱性が十分ではなか
った。そのため、上記要求を満たす新規なエポキシアク
リレート化合物が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、従来の技術では達成できなかった、耐水性および
耐熱性に優れた新規なエポキシアクリレート化合物およ
び感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目標
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、下記一般式(1) で表されるビ
フェニル骨格を有するエポキシアクリレート化合物であ
り、該一般式(1) において、nは、9以下、より好まし
くは4以下であり、特に1であるエポキシアクリレート
化合物が好適なものである。
【0007】
【化2】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を、nは自然数を
示す。)
【0008】
【発明の実施形態】本発明のエポキシアクリレート化合
物は、公知の方法に従い合成することができる。すなわ
ち、対応するビフェニル骨格を有するエポキシ化合物の
エポキシ基とアクリル酸またはメタクリル酸のカルボキ
シル基とを反応させることによって得ることができる。
この反応は、通常、50〜150 ℃の範囲の温度で 1〜15時
間程度で行う。触媒としては、例えば、トリエチルアミ
ン、ジメチルブチルアミン、トリ−n-ブチルアミン等の
アミン類、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチル
アンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジ
ルトリエチルアンモニウム塩等の第四級塩、または第四
級ホスホニウム塩、その他、トリフェニルホスフィン等
のホスフィン類や、2-メチルイミダゾール、2-エチル−
4-メチルイミダゾール等のイミダゾール類を挙げること
ができる。
【0009】反応の際に、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチル
セロソルブ、エチルセロソロブ等のアルコール類、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート
等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物等を反
応溶剤として用いることができる。また、反応の際、重
合禁止剤として、ハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、4-メチルキノ
リン、フェノチアジン等を反応系に共存させてもよい。
更に、不飽和結合による重合反応を抑制するために、場
合によっては、空気等の気流下に反応を行うこともでき
る。また、その際に、空気による酸化反応を防止するた
めに2,6-ジ−t-ブチル−4-メチルフェノール等の酸化防
止剤を併用してもよい。
【0010】本発明の酸変性エポキシアクリレート化合
物は上記エポキシアクリレート化合物を、カルボン酸ま
たはその酸無水物と反応させることによって製造され
る。該カルボン酸またはその酸無水物としては、例え
ば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テ
トラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテ
トラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ク
ロレンド酸、メチルナジック酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等および
これらの酸無水物を挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0011】また、本発明のエポキシアクリレート化合
物や、上述したような酸変性エポキシアクリレート化合
物に光重合開始剤や、必要に応じて、他の光重合性モノ
マー類および/または有機溶剤を配合することによっ
て、感光性樹脂組成物とすることができる。
【0012】光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン類、アセ
トフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセ
トフェノン類、アントラキノン、2−メチルアントラキ
ノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサ
ントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン
類、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾ
フェノン、ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の
ベンゾフェノン類等、更に、これらの化合物とベンジル
ジメチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類と
の複合系光重合開始剤等を挙げることができる。これら
は単独で、または2種以上混合して使用することができ
る。
【0013】光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒイドロキシプロピルアク
リレート、N−ビニルピロリドン、メトキシポリエチレ
ングリコールアクリレート、N,N−ジメチルアクリル
アミド等の水溶性モノマー、メチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート等の非水溶性モノマー類を挙げること
ができる。
【0014】また、有機溶剤としては、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ
類、セロソルブアセテート、酢酸ブチル等のエステル類
等を挙げることができる。
【0015】感光性樹脂組成物を硬化させるための光源
としては、特に限定されるものではないが、通常、キセ
ノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯等が用いられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例に基づい
て具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特
に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び%
は特に断らない限り重量基準である。
【0017】参考例1 温度計、滴下ロート、冷却管、攪拌器を取り付けた内容
積 1L(リットル) の4つ口フラスコに、窒素気流下、 2,2',
3,5',6,6'-ヘキサメチルビフェノール 135部、エピクロ
ルヒドリン 925部およびジメチルスルホキシド 340部を
入れ、これに溶解させた。この溶液を55℃に加熱し、フ
レーク状水酸化ナトリウム 40部を 100分間かけて分割
添加した後、55℃で2時間、更に70℃で30分間反応させ
た。反応終了後、ロータリーエバポレーターを使用し、
130℃で加熱減圧下で過剰のエピクロルヒドリン、ジメ
チルスルホキシド等を留去した後、 191部のメチルイソ
ブチルケトンを加え残留物を溶解した。
【0018】上記で得たメチルイソブチルケトンの溶液
を70℃に加熱し、30%水酸化ナトリウム水溶液 10部を
添加し、1時間反応させた。反応後、洗浄液のpHが中性
となるまで純水で反応液の洗浄を繰り返した。水層を相
分離させて除去し、ロータリーエバポレーターを使用し
て加熱減圧下、有機層からメチルイソブチルケトンを留
去し、エポキシ化合物 172部を得た。得られたエポキシ
化合物は融点 115℃の結晶であり、エポキシ当量は 191
g/eqであった。
【0019】参考例2 参考例1において、エピクロロヒドリンを 370部に、ジ
メチルスルホキシドを93部に代えた他は同様にした。エ
ポキシ樹脂の結晶 164部を得た。このエポキシ樹脂は融
点 110℃、エポキシ当量は 209g/eqであった。
【0020】参考例3 参考例1において、エピクロロヒドリンを 278部に代え
た他は同様にした。エポキシ樹脂の結晶 156部を得た。
このエポキシ樹脂は融点 102℃、エポキシ当量は 273g/
eqであった。
【0021】実施例1 参考例1で得たエポキシ化合物 172部とアクリル酸 65
部とを60℃で溶解させた (エポキシ化合物:アクリル酸
=0.5:1 モル比) 後、触媒として塩化トリエチルベンジ
ル 3.4部および重合禁止剤としてハイドロキノン 0.1部
を添加し、90〜95℃に加熱して、攪拌下に反応させた。
反応中、酸価とエポキシ当量を測定し、酸価 2.0 mgKOH
/g以下、かつ、エポキシ当量 15,000 g/eq以上に到達し
た時点を反応の終点として14時間反応を行い目的物を収
率98%で得た。得られた目的物は温度60℃で粘稠な液体
であった。
【0022】上記で得た反応物について 1H-NMR 測定
(溶媒:DMSO、内部標準物質:TMS )を行い、下記の結
果を得た。 δ(ppm) プロトン数 帰属 1.8 6H -CH3 (3,5'位) 2.2 12H -CH3 (2,2',6,6' 位) 2.5 2H -OH 3.8 - 4.3 10H -OCH2CH-CH2O- 6.0 2H -CH = CH2 6.2 2H -CH = CH2 6.4 2H -CH = CH2 6.7 2H 芳香族水素 この結果から、反応物は一般式(1) においてRが水素原
子、n=1であることが確認された。
【0023】実施例2、3 参考例2または3で得たエポキシ化合物を使用した以外
は実施例1と同様に反応を行い、目的物を得た。この目
的物は、60℃で粘稠な液体であった。なお、参考例2ま
たは3のエポキシ樹脂を用いた場合、 1H-NMR 測定によ
るスペクトルは実施例1とほぼ同様で、エポキシ当量が
大きくなるにつれてアクリル基が持つプロトンの積分比
(6.0、6.2 、6.4 ppm)が全体に対して小さくなる。
【0024】比較例1、2 実施例1において、参考例1で用いたエポキシ樹脂に代
えて、ビスフェノールAグリシジルエーテル(エポキシ
当量 180g/eq) 162部 (比較例1)、テトラメチルビフェ
ニルグリシジルエーテル(エポキシ当量 190g/eq) 171
部 (比較例2)を用いる他は実施例1に準じてアクリル酸
との反応物を製造した。得られた反応物は60℃で粘稠な
液体であり、収率はそれぞれ 97%、98%であった。
【0025】実施例4 参考例1と同様にして得たエポキシアクリレート化合物
172部に、トリメリット酸無水物 170部を加え、90℃で
20時間反応させて、酸変性エポキシアクリレート 340部
を得た。
【0026】実施例5〜8および比較例3〜5 上記実施例1〜3(実施例5,6,7)、比較例1、2(比較
例3,4)で得られたエポキシアクリレート化合物、および
実施例4で得た酸変性エポキシアクリレート化合物(実
施例8)、更に KAYARAD R-5089 (ビスフェノールA型エ
ポキシアクリレートと二塩基酸無水物との反応物、日本
化薬(株)製)(比較例5)をそれぞれ 50部用い、それぞ
れにデナカルT(キシレンノボラック型エポキシ樹脂、
ナガセ化成製)15部、イルガキュア 651(光重合開始
剤、チバガイギー社製) 5部、BYK 357 (消泡剤、ビ
ッグケミー製) 1部、フタロシアニングリーン (顔料、
山陽色素製) 1部、タルク 20部および硫酸バリウム
10部の組成で配合し、三本ロールミル(アイメックス社
製)により混練して感光性樹脂組成物を作製した。この
感光性樹脂組成物を用いて、下記の試験方法により評価
しその結果を表1に示した。
【0027】(塗膜の製造方法)感光性樹脂組成物をス
クリーン印刷法により、乾燥後の膜厚が40μmとなるよ
うに銅張り積層板に全面塗布し、これを70℃の乾燥器中
に30分置き、タック性がなくなったのを確認し、平行露
光機で露光パターンフィルムを載せて250mJ/cm2の光量
を露光した。露光後、1%炭酸ナトリウム水溶液で60秒
間、1.5kg/cm2 のスプレー圧で現像を行った。水洗を行
った後、 160℃、1時間熱風乾燥器に入れ加熱硬化を行
った。得られた硬化膜を有する基板について、後述の要
領で、ガラス転移温度、吸水率、耐水性、ハンダ耐熱性
の試験を行った。
【0028】(感光性樹脂塗布基板の評価方法)上述の
方法により製造された感光性樹脂塗布基板を用いて、以
下の試験方法により特性評価を行った。 (1).ガラス転移温度:塗膜を基板から剥離し、JIS 6481
の試験方法に準じ、 TMA引張試験により測定を行った。 (2).吸水率:硬化膜を有する感光性樹脂塗布基板を用
い、50℃で24時間乾燥後、重量を測定し(W1)、その後、
プレッシャークッカー(121℃,2気圧)下で1時間吸水さ
せた後、再度重量を測定し(W2)、 (W2−W1)/W1×100 に
より吸水率(%)を求めた。
【0029】(3).耐水性:硬化膜を有する感光性樹脂塗
布基板を用い、 100℃の煮沸水中で1時間あるいは2時
間煮沸後の硬化膜の外観変化を目視で観察した。 ○:外観変化無し △:硬化膜の一部分に膨れが見られる ×:硬化膜のかなりの部分に膨れまたは剥離が見られる
【0030】(4).ハンダ耐熱性:硬化膜を有する感光性
樹脂塗布基板を用い、JIS C 6481に準じ、 260℃のハン
ダ浴への試験片の10秒浸漬を10回行い、外観の変化を目
視で観察した。 ○:外観変化無し △:硬化膜の一部分に膨れが見られる ×:硬化膜のかなりの部分に膨れまたは剥離が見られる
【0031】
【表1】 実施例 比較例 5 6 7 8 3 4 5 ガラス転移温度 (℃) 142 140 132 145 105 130 110 吸水率 (%) 0.6 0.6 0.7 0.7 1.4 0.8 1.3 耐水性 煮沸 1hr ○ ○ ○ ○ × ○ × 2hrs ○ ○ ○ ○ × △ × 3hrs ○ ○ ○ ○ × × × ハンダ耐熱性 ○ ○ ○ ○ △ ○ △
【0032】
【発明の効果】本発明のエポキシアクリレート化合物
は、高いガラス転移温度を有し、低吸水性であるため、
耐水性および耐熱性に非常に優れており、更に本発明の
エポキシアクリレート化合物および酸変性エポキシアク
リレート化合物を感光性樹脂とした場合、ソルダーレジ
スト、電子部品保護膜等への応用が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AC03 AC04 AC06 AE01 AE02 AE04 AE07 AJ08 BA01 BA08 BA14 BA15 BA19 BA24 CA10 CB10 CC05 CD08 CD10 4J036 AA01 AD01 AD04 AD07 CA19 CA20 CA21 CA25 FA10 FA12 FB06 FB12 HA02 JA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) で表されるビフェニル骨
    格を有するエポキシアクリレート化合物。 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を、nは自然数を
    示す。)
  2. 【請求項2】 該一般式(1) において、nが1である請
    求項1記載のエポキシアクリレート化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエポキシアクリレート化
    合物とカルボン酸或いはカルボン酸無水物とを反応させ
    てなる酸変性エポキシアクリレート化合物。
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