JP2000336489A - 被覆超硬合金 - Google Patents
被覆超硬合金Info
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Abstract
温、高速切削に耐え、且つ、厳しい条件でのドライ切削
にも安定的に適用することができる被覆超硬合金を提供
する。 【解決手段】WCと鉄族金属からなる結合相金属と硬質
相とからなる超硬合金母材の表面に被覆層を被着させた
被覆超硬合金において、前記硬質相はZr及び/又はH
fの酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化物の少なくとも1
種を含有する化合物から成り、かつ、該化合物の平均粒
径が、超硬合金母材の表面から深さ50μmの領域は
0.02〜0.5μm、150μmの深さの領域は1.
0〜5.0μmとする。
Description
等に使用される高い耐摩耗性と高い耐欠損性を兼ね備え
た被覆超硬合金に関するものである。
率加工への要求が強く、切削速度が高速化している中
で、超硬合金母材表面にTiCなどの硬質被覆層を蒸着
した被覆超硬合金が切削工具の材質として多用されてい
る。更に、環境への配慮から刃先冷却用の切削油を用い
ない乾式切削が好まれる傾向があり、これら被覆超硬合
金製の切削工具に対して乾式切削などの高温切削(刃先
が高温となる)における耐久性が求められている。
を硬質相として含む超硬合金を母材とした切削工具で
は、乾式切削などの高温切削(刃先が高温となる)にお
ける耐久性不足という点で十分に要求に応えることがで
きなかった。
a,5a,6a族金属化合物を添加し、高温切削におけ
る耐久性を向上せしめる試みがなされている。このうち
TiCやTaC等のTiやTaの化合物のみを添加した
ものは硬度が向上したが、靭性が不充分あるという問題
があり、他方Zr,Hfの炭化物や窒化物のみを添加し
たものは、靭性の低下が少なく、高温下での靭性が高い
という特徴を持つが、硬度が低いため耐摩耗性に難があ
り、前記要求に十分応えるものではなかった。
め、Zr及び/またはHfの化合物とTi化合物の両方
を添加することが提案されている(特開平6−9347
3号)。この超硬合金は、Zr及び/またはHfの化合
物で合金靱性の維持を図り、かつ合金硬度を不足するた
めTi化合物を添加し、共存させたものである。また、
この超硬合金は、合金中にZr及び/またはHfの炭化
物などを添加すると、Tiの炭化物などはWCと固溶し
にくくなる特性を利用しており、該特性によりWC減少
量が非常に少なく靭性の低下を解消できるので、Zr,
Hfの炭化物や窒化物の高靭性を十分に利用できること
を特徴とする。
〜100μm 以内の深さにわたって、Zr及び/または
Hfの化合物の硬質相とTi化合物の硬質相が減少又は
消失してなる表層領域を有しており、この表層領域を有
することで合金表層領域の靭性を向上させている。
r及び/またはHfの化合物の平均粒径を1μm以上1
0μm以下に制御することにより靭性、耐塑性変形性、
耐摩耗性を向上せしめることが提案されている(特開平
10−18038号)。
Hfの化合物とTi化合物の両方を添加した超硬合金に
より作製した切削工具は耐熱性に優れるため長時間の高
速切削に耐える。しかしながら、ニアネットシェイプの
技術の進歩により、部品素材の形状は益々複雑なものと
なってきており、その切削加工には断続切削が多く含ま
れるようになってきている。また、連続切削において
も、高能率加工への要求が益々強くなったことにより、
切削条件を上げ、刃先温度が非常に高温となる切削加工
が多く含まれるようになってきている。従って、切削工
具にかかる衝撃力、衝撃回数、刃先温度は増加、上昇の
一途を辿っており、このような厳しい条件での加工に対
して、特に乾式切削には、超硬合金の母材にZr及び/
またはHfの化合物とTi化合物の両方を添加するだけ
では対応できないようになってきている。
及び/またはHfの化合物の硬質相とTi化合物の硬質
相が減少又は消失してなる表層領域を有しているが、こ
の領域は、非常に高い温度となると塑性変形を起こしや
すく、異常摩耗や欠損により切削加工の省力化、無人化
の大きな障害となっている。
び/またはHfの化合物の平均粒径を1μm以上10μ
m以下に制御することについても、上記非常に高い温度
での塑性変形の問題を完全に解決するものでなく、靱性
の向上の効果も見られなかった。
題に鑑み、長時間の高速切削に耐え、且つ、厳しい条件
での乾式切削にも安定的に適用することができる切削工
具に最適な、被覆超硬合金を提供することを課題とす
る。
め、本発明の被覆超硬合金は、WCと鉄族金属からなる
結合相金属と硬質相とからなる超硬合金母材の表面に被
覆層を被着させた被覆超硬合金において、前記硬質相は
Zr及び/又はHfの酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化
物の少なくとも1種を含有する化合物から成り、かつ、
該化合物の平均粒径が、超硬合金母材の表面から深さ5
0μmの領域は0.02〜0.5μm、150μmの深
さの領域は1.0〜5.0μmであり、更に前記被覆層
は、周期律表4a、5a、6a族金属の酸化物、炭化
物、窒化物、ホウ化物及び酸化アルミニウムの少なくと
も1種から成る単層又は多重層で構成される。
る。Zr及び/又はHfの酸化物、炭化物、窒化物、炭
窒化物の少なくとも1種を含有する化合物(以下、Zr
等の化合物と略称する)は、硬質相として多用される4
a、5a、6a族金属を主成分とする化合物の中でも合
金強度の維持の効果も最も大きい。Zr及び/又はHf
は、その一部が炭化物等の形で合金中に分散し高温での
合金強度を高め被覆超硬合金の耐塑性変形性を向上させ
ている。他の一部は結合相中に固溶して結合相の耐塑性
変形性を向上させている。さらに、Zr等の化合物は高
温での塑性変形を防ぐ作用がある。しかしながら、これ
ら利点の反面、Zr等の化合物の存在が超硬合金母材の
硬度を低下せしめ、また、耐摩耗性を劣化せしめる傾向
があることが知られている。
ついて硬度低下や摩耗性低下の要因を調査し、鋭意研究
を加えた結果、超硬合金母材の表層と内方でZr等の化
合物の粒径を大きく違えることにより完成にいたったも
ので、その特徴は、Zr等の化合物の平均粒径が、超硬
合金母材の表面から深さ50μmの領域は0.02〜
0.5μm、150μmの深さの領域は1.0〜5.0
μmである。
合金母材の表面から深さ50μmの領域の平均粒径を
0.02〜0.5μmと微粒化するのは、微粒化によ
り、超硬合金母材表面近傍領域での靱性を高め、耐チッ
ピング性を向上せしめるためである。この平均粒径が
0.02μm未満の場合、連続切削における耐摩耗性が
劣化するとともに、断続切削でも欠損し易くなり、0.
5μmより大きい場合、靱性が劣化して欠損し易くな
る。他方、Zr等の化合物の粒径を、超硬合金母材の表
面から深さ150μm以上の領域の平均粒径を1.0〜
5.0μmと粗粒化するのは、粗粒化により耐塑性変形
性が向上し、その結果、超硬合金母材表面の耐摩耗性を
維持することができるためである。この平均粒径が1.
0μm未満の場合、連続切削における耐摩耗性が劣化す
るとともに、断続切削でも欠損し易くなり、5.0μm
より大きい場合、靱性が劣化して欠損し易くなる。
に1mm研削し、ダイヤモンドペーストによって研磨し
鏡面状態とした後、金属顕微鏡にて写真撮影後、インタ
セプト法により粒径を求めた。
材の表面から深さ50μm〜150μmの領域で0.5
μm〜1.0μmとし、超硬合金の表面から内部に向か
って、傾斜的に大きくなるようにすると、靱性が向上
し、欠損しにくくなる。なお、本発明では、上記平均粒
径の傾斜の有無に拘らず、本発明では、Zr等の化合物
よりなる硬質相やその他の周期律表4a、5a、6a族
金属の炭化物、窒化物、炭窒化物から硬質相が消出して
いる領域は設けない。
W,Ta,Nb,V等を固溶させた炭化物、炭窒化物な
どの形で合金中に添加することができる。また、Zr等
の化合物は、ZrとHfとが固溶したものであっても本
発明の効果を妨げない。また前記Zr等の化合物につい
て、超硬合金母材が炭化物化合物および非炭化物化合物
の両方を兼備することにより、FCD450などの材料
を加工する場合に特に顕著な性能となる非常に有効であ
ることも見いだした。
物、炭窒化物を硬質層として含む可能性を妨げるもので
はないが、このようなTi化合物を添加した場合に、表
層からZr等の化合物が消出してしまう場合があるので
注意が必要である。むしろ本発明は、Ti化合物の添加
を必ずしも必要としないことも一つの特徴である。例え
ば、出発原料をZrC(及び/またはHf),Co,W
Cのみとして超硬合金母材を形成しても、長時間の高
温、高速切削に耐え、且つ、厳しい条件でのドライ切削
にも安定的に適用することができるような、耐摩耗性お
よび耐欠損性を兼ね備えたものとなる。
窒素を含有させる必要がない。窒化物は、炭化物に比べ
熱伝導率が高いなどの熱的特性に優れるが、本発明は窒
素を含有しなくても厳しい加工条件での優れた耐摩耗性
および耐欠損性を兼ね備えたものとなる。
る理由は不明だが、前記Zr等の化合物の原料を超硬合
金原料に添加し、これらの原料成形体を窒素以外の不活
性ガス雰囲気中、液相出現温度(約1250〜1300
℃)以上で焼結することにより得られる。この製法で
は、炉内圧力を高くすることで表面部と内部の拡散が起
こり、その結果Zr等の化合物の組織が変化し、粒径が
表層と内部コアで大きく異なるのではないかと推測され
る。なお、粒径の制御は、昇温過程、焼結過程の雰囲気
圧力を制御することで行う。
に被覆層が形成される。被覆層は、周期律表4a、5
a、6a族金属の酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物及
び酸化アルミニウムの少なくとも1種から成る単層又は
多重層であり、通常のCVD、PVD法により形成す
る。このように被覆層を形成することで、合金の耐摩耗
性を確保できる。
作用を実施例により詳細に説明する。
Hfの金属、炭化物、Co金属の粉末を準備し、焼結体
組成が表1に示す組成となるように秤量し、この粉体を
超硬合金製のボールミルで18時間混合粉砕した。
で加圧成形し、この成形体を液相出現温度(1250〜
1300℃)以上で、アルゴン雰囲気にて焼成する。雰
囲気圧は0.8Torrとした。
r等の化合物からなる相の存在しない層ができることが
ある。このときは、ブラスト処理や研磨などの機械的加
工により表面部を除去することで、表面までZr等の化
合物相が存在する合金焼結体とすることができる。
を深さ方向に1mm研削し、ダイヤモンドペーストによ
って研磨し鏡面状態とした後、金属顕微鏡にて写真撮影
後、インタセプト法により平均粒径を算出した。なお、
平均粒径は超硬合金母材の表面から深さ50μmの領域
(表層)と、深さ50μm〜150μmの領域(中間
層)と、深さ150μm以上の領域(内部コア)につい
て求めた。これらを表1に記載する。
の領域でZr等の化合物の平均粒径が0.5μm〜1.
0μmとなっているものを、表1中、粒径が傾斜的にな
っているものとして粒度分布[有]として示し、そうで
ないものを粒度分布[無]として示す。
し、ZrC相の有無を確認した。その結果を表1に記載
する。
相がZrOとWCのみからなり、No.5は、これらに
加えてZrCを、そしてNo.6、7はさらにHfCを
含んでいた。
にて、内層に1μmのTiN、5μmのTiCN、外層
に3μmのAl2 O3 、最外層に0.5μmのTiNを
被覆し、下記に示す条件で、乾式切削の連続切削試験と
断続切削試験を行ない、摩耗幅の測定と、欠損の有無を
確認した。
有る試料No.2〜7はいずれも、連続切削試験の摩耗
幅が0.30mm未満と小さく、また、断続切削試験で
欠損も起こらなかったことから、良好な耐摩耗性と耐欠
損性を示していた。
7はFCD450を被削材とする連続切削試験2で摩耗
幅が0.20mm未満という優れた耐摩耗性を示した。
は、断続切削試験で欠損する場合もあったが、連続切削
試験の摩耗幅が0.30mm未満と小さく優れた耐摩耗
性を示した。
の範囲外にある。すなわち、試料No.8は前記粒度分
布がなく、かつ、超硬合金母材の表面から厚さ50μm
の表層でのZr化合物の平均粒径が0.02μm未満で
あり、連続切削試験の摩耗幅が0.50mmもあり、ま
た、断続切削試験で切削し易かった。また、試料No.
9は前記粒度分布がなく、かつ、超硬合金母材の表面か
ら150μmよりも内方の内部コアでのZr化合物の平
均粒径が10.0μmと大きく、その結果、連続切削試
験の摩耗幅は小さかったが、断続切削試験では、9割が
欠損してしまった。
れば、超硬合金母材の表面に被覆層を被着させた被覆超
硬合金において、前記硬質相はZr及び/又はHfの酸
化物、炭化物、窒化物、炭窒化物の少なくとも1種を含
有する化合物から成り、かつ、該化合物の平均粒径が、
超硬合金母材の表面から深さ50μmの領域は0.02
〜0.5μm、150μmの深さの領域は1.0〜5.
0μmとしたことにより、切削工具として使用した場合
に、高温での靱性、硬度、耐塑性変形性が飛躍的に向上
し、長時間の高温、高速切削に耐えるものである。ま
た、従来では、ほとんど不可能であった厳しい条件での
乾式切削にも安定的に適用することができる。
ば、金属部材の切削加工における高能率加工への要求
と、刃先冷却用の切削油を用いない環境への配慮という
要求に対し十二分に応えるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】WCと鉄族金属からなる結合相金属と硬質
相とからなる超硬合金母材の表面に被覆層を被着させた
被覆超硬合金において、前記硬質相はZr及び/又はH
fの酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化物の少なくとも1
種を含有する化合物から成り、かつ、該化合物の平均粒
径が、超硬合金母材の表面から深さ50μmの領域は
0.02〜0.5μm、150μmの深さの領域は1.
0〜5.0μmであり、更に前記被覆層は、周期律表4
a、5a、6a族金属の酸化物、炭化物、窒化物、ホウ
化物及び酸化アルミニウムの少なくとも1種から成る単
層又は多重層で形成されていることを特徴とする被覆超
硬合金。 - 【請求項2】前記硬質相の前記化合物は、超硬合金母材
の表面から深さが50μm乃至150μmの間の領域に
おける平均粒径が0.5μm〜1.0μmであることを
特徴とする請求項1記載の被覆超硬合金。 - 【請求項3】前記硬質相はその内部に少なくともZrC
を含むことを特徴とする請求項1または2記載の被覆超
硬合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14699899A JP3544632B2 (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | 被覆超硬合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14699899A JP3544632B2 (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | 被覆超硬合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000336489A true JP2000336489A (ja) | 2000-12-05 |
| JP3544632B2 JP3544632B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=15420286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14699899A Expired - Fee Related JP3544632B2 (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | 被覆超硬合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3544632B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009120902A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 積層構造型超硬合金とその製造方法および前記超硬合金により形成された工具 |
-
1999
- 1999-05-26 JP JP14699899A patent/JP3544632B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009120902A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 積層構造型超硬合金とその製造方法および前記超硬合金により形成された工具 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3544632B2 (ja) | 2004-07-21 |
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