JP2000337476A - 差動制限装置 - Google Patents

差動制限装置

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JP2000337476A
JP2000337476A JP2000081090A JP2000081090A JP2000337476A JP 2000337476 A JP2000337476 A JP 2000337476A JP 2000081090 A JP2000081090 A JP 2000081090A JP 2000081090 A JP2000081090 A JP 2000081090A JP 2000337476 A JP2000337476 A JP 2000337476A
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input
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JP2000081090A
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Yoshitaka Ito
嘉高 伊藤
Makoto Ouchi
眞 大内
Naoki Maruyama
直樹 丸山
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Hitachi Metals Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/12Differential gearings without gears having orbital motion
    • F16H48/14Differential gearings without gears having orbital motion with cams
    • F16H48/147Differential gearings without gears having orbital motion with cams with driven cam followers or balls engaging two opposite cams

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い範囲の摩擦係数を作り出すことができて
目的とする差動制限ができ、かつ、高いヘルツ応力が発
生しているローラには転動を主体として滑り摩擦を生じ
ることを防止して耐久性が向上できる差動制限装置を提
供する。 【解決手段】 差動制限装置において、入力側回転体と
少なくとも一方の出力側回転体との軸方向の対向面間に
配置され、各出力側回転体が互いに回転差を生ずると入
力側および出力側回転体の各対向面に接触しながら転動
する複数のローラと、各ローラを入力側および出力側回
転体の回転軸を中心とする所定の円周に沿って転動自在
に保持するローラ保持体とを備えており、前記各ローラ
間に前記回転力に応じて前記入力側および出力側回転体
の各対向面に接触する滑り部材を介装している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の左右の駆
動輪や前後の駆動シャフトの回転差を可能とするととも
に、一方の駆動輪または駆動シャフトが空転したときに
差動制限トルクを発生して駆動力を増大させることがで
きる差動制限装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、自動車の差動装置としては出力軸に
連結された一対のべベルギヤの間にビニオンギヤを介在
させ、ピニオンギヤのシャフトに外側から回転力が加わ
ると、差動時にピニオンギヤを自転させて各出力軸の回
転差を許容するようにしたものが一般的である。また、
旋回時や摩擦係数の低い路面の走行時に駆動輪の片方が
空転しようとするのを規制する差動制限機能を持った差
動制限装置としては、べベルギヤの背面側に多板クラッ
チを配置し、べベルギヤのスラスト力で多板クラッチを
押圧して摩擦力を発生させることにより、駆動力を伝達
するようにしたものが知られている。
【0003】しかしながら、前記多板クラッチのように
滑り摩擦を利用して動力を伝達する機構では、半接続状
態での摩擦力を一定に規制することが極めて困難であ
り、特に低速回転においてはクラッチ板同士が静摩擦と
動摩擦を間欠的に生ずる、いわゆるスティック・スリッ
プが発生し、差動制限力が極めて不安定になるという問
題点があった。また、スティック・スリップにより摩擦
力が不安定になると騒音や振動が発生し、走行性能に悪
影響を及ぼすという問題点もあった。
【0004】これを解決しようと、特開平9−2803
40号公報には、外部からの駆動力によって回転する入
力側回転体と、入力側回転体の回転軸と同軸状に配置さ
れた一対の出力側回転体と、各出力側回転体の軸方向の
対向面間に配置された複数の転動体と、各転動体を各出
力側回転体間に保持する保持体とを備え、前記保持体に
は出力側回転体の径方向に延びる複数の長孔を出力側回
転体の軸方向に貫通して設けて各長孔に各転動体を移動
自在に収容するとともに、各出力側回転体の軸方向の対
向面には各転動体に係合する溝を出力側回転体の周方向
に連続して設け、各出力側回転体に回転差が生ずると各
転動体が各出力側回転体の溝に案内されて保持体の長孔
に沿って往復移動するようにした差動制限装置におい
て、入力側回転体と少なくとも一方の出力側回転体との
軸方向の対向面間に配置され、各出力側回転体が互いに
回転差を生ずると入力側および出力側回転体の各対向面
に接触しながら転動する複数のローラと、各ローラを入
力側および出力側回転体の回転軸を中心とする所定の円
周に沿って互いに所定間隔をおいて転動自在に保持する
ローラ保持体とを備え、各ローラの転動軸を入力側回転
体および出力側回転体の回転軸を含む平面に対して所定
の角度をなすように傾斜させる差動制限装置の記載があ
る。
【0005】上記特開平9−280340号公報に記載
の差動制限装置によれば、各出力側回転体が互いに回転
差を生ずると各ローラが入力側回転体および出力側回転
体の各対向面に接触しながら転動し、各ローラは各出力
側回転体の回転軌道に対して所定角度だけ傾斜した方向
に転動しようとするのを保持体で規制されながら各出力
側回転体の回転軌道に沿って移動するため、各ローラと
その接触面との間に摩擦力が発生してこれが抵抗となっ
て差動が制限され、その際、各ローラは転動しながら滑
り摩擦を発生させるので、静摩擦は発生せずに常に動摩
擦による安定した摩擦力が得られるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで差動制限装置
は、これを搭載した車両の用途に応じて、各出力側回転
体が互いに回転差を生したとき、入力側回転体および出
力側回転体の各対向面で摩擦力を発生させ、さらに、各
構成部品の摩耗が少ないことが要求される。
【0007】前記特開平9−280340号公報に記載
の差動制限装置では、ローラが転動軸を入力側および出
力側回転体の回転軸を含む平面に対して所定の角度をな
すように傾斜させて転動しながらその接触面と滑り摩擦
力を発生させ、これを抵抗として差動制限している。し
かし、この差動制限装置は、摩擦力をローラの傾斜によ
って決めるため、回転力の大小または加えられた予圧の
大小によってもその摩擦係数に大差がない。また、ロー
ラーと平坦な対向面の接触面に高いヘルツ応力が発生
し、また単純な転動ではない滑り摩擦を生じさせている
ので、ローラーや入力側または出力側回転体の対向面に
ピィッティングが発生して耐久性を損なうおそれがあ
る。
【0008】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、広い範囲の摩擦係数
と、長期間あるいは過酷な使用によっても常に安定した
差動制限と耐久性を有する差動制限装置を得ることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、回転力に
応じて摩擦係数を変化させ、かつ安定した差動制限と耐
久性のある差動制限装置について鋭意研究した。そし
て、入力側回転体と出力側回転体との軸方向の対向面間
に配置して各対向面に接触しながら転動するローラに加
え、このローラ間に滑り部材を介装、またはローラを転
動自在に保持するローラ保持体を設けてみた。このと
き、ローラ直径に対し、滑り部材またはローラ保持体の
軸方向の寸法を変えると、回転力に応じて、各ローラや
ほかの差動制限装置の構成部品が弾性変形し、滑り部材
またはローラ保持体が入力側回転体と出力側回転体との
間で接触して摩擦係数が変化することを見出した。そし
て、滑り部材またはローラ保持体の軸方向の寸法をロー
ラ直径に対して選択することで、広い範囲の摩擦係数が
発生して安定した差動制限ができ、かつ、ローラには転
動を主体として滑り摩擦を生じることを防止して差動制
限装置の耐久性が向上できるとの知見を得て本発明に想
到した。
【0010】すなわち、第1発明の差動制限装置は、外
部からの駆動力によって回転する入力側回転体と、入力
側回転体の回転軸と同軸状に配置された一対の出力側回
転体と、各出力側回転体の軸方向の対向面間に配置され
た複数の転動体と、各転動体を各出力側回転体間に保持
する保持体とを備え、前記保持体には出力側回転体の径
方向に延びる複数の長孔を出力側回転体の軸方向に貫通
して設けて各長孔に各転動体を移動自在に収容するとと
もに、各出力側回転体の軸方向の対向面には各転動体に
係合する溝を出力側回転体の周方向に連続して設け、各
出力側回転体に回転差が生ずると各転動体が各出力側回
転体の溝に案内されて保持体の長孔に沿って往復移動す
るようにした差動制限装置であって、前記入力側回転体
と少なくとも一方の出力側回転体との軸方向の対向面間
に配置され、各出力側回転体が互いに回転差を生ずると
入力側回転体および出力側回転体の各対向面に接触しな
がら転動する複数のローラを備えており、前記各ローラ
間に前記回転力に応じて前記入力側回転体および出力側
回転体の各対向面に接触する滑り部材を介装しているこ
とを特徴とする。
【0011】第2発明の差動制限装置は、第1発明の差
動制限装置において、前記滑り部材の摩擦係数が0.0
5〜0.3であることを特徴とする。
【0012】第3発明の差動制限装置は、第1発明また
は第2発明の差動制限装置において、前記滑り部材の厚
さを、前記ローラ直径の(−)50μm〜(+)50μ
mとしていることを特徴とする。
【0013】第4発明の差動制限装置は、外部からの駆
動力によって回転する入力側回転体と、入力側回転体の
回転軸と同軸状に配置された一対の出力側回転体と、各
出力側回転体の軸方向の対向面間に配置された複数の転
動体と、各転動体を各出力側回転体間に保持する保持体
とを備え、前記保持体には出力側回転体の径方向に延び
る複数の長孔を出力側回転体の軸方向に貫通して設けて
各長孔に各転動体を移動自在に収容するとともに、各出
力側回転体の軸方向の対向面には各転動体に係合する溝
を出力側回転体の周方向に連続して設け、各出力側回転
体に回転差が生ずると各転動体が各出力側回転体の溝に
案内されて保持体の長孔に沿って往復移動するようにし
た差動制限装置であって、前記入力側回転体と少なくと
も一方の出力側回転体との軸方向の対向面間に配置さ
れ、各出力側回転体が互いに回転差を生ずると入力側回
転体および出力側回転体の各対向面に接触しながら転動
する複数のローラと、各ローラを入力側回転体および出
力側回転体の回転軸を中心とする所定の円周に沿って互
いに所定間隔をおいて転動自在に保持するローラ保持体
とを備えており、前記ローラ保持体が前記回転力に応じ
て前記入力側回転体および出力側回転体の各対向面と接
触することを特徴とする。
【0014】第5発明の差動制限装置は、第4発明の差
動制限装置において、前記ローラ保持体の摩擦係数が
0.05〜0.3であることを特徴とする。
【0015】第6発明の差動制限装置は、第4発明また
は第5発明の差動制限装置において、前記ローラ保持体
の厚さを、前記ローラ直径の(−)50μm〜(+)2
00μmとしていることを特徴とする。
【0016】第1発明乃至第3発明の差動制限装置によ
れば、ローラと滑り部材の軸方向の寸法差を変えること
で、ローラと滑り部材の荷重負担比率が変わり、回転力
に対応して摩擦力を変えて適切に差動が制限される。
【0017】第4発明乃至第6発明の差動制限装置によ
れば、ローラーとこのローラ保持体の軸方向の寸法差を
変えることで、ローラとローラ保持体の荷重負担比率が
変わり、摩擦係数を変えて適切に差動が制限される。
【0018】次に、滑り部材の厚さをローラ直径の
(−)50μm〜(+)50μm、またはローラ保持体
の厚さをローラ直径の(−)50μm〜(+)200μ
mとする理由を説明する。図5は、ローラ直径に対する
滑り部材またはローラ保持体の厚さの大小と、回転力と
摩擦力の関係を示す。図5で、斜線を囲む左下の線(L
1)は、滑り部材またはローラ保持体の厚さをローラ直
径より小さくしたものであり、左上の線(L2)は、滑
り部材またはローラ保持体の厚さをローラ直径より大き
くしたものである。
【0019】線(L1)としたものは、回転力の無いと
きには、ローラが入力側回転体および出力側回転体の各
対向面に接触している。回転力の増加に従い、摩擦力が
(a)点より増加する。そして、回転力が次第に増加す
ると、スラスト力も増加して各ローラや差動制限装置の
構成部品が弾性変形し、滑り部材またはローラ保持体も
入力側回転体および出力側回転体の各対向面に接触す
る。このため(b)点からは回転力に対する摩擦力の増
加勾配が急になる。このような、線(L1)またはその
近傍の特性を有するものは、比較的低回転力で低摩擦力
の差動制限装置に適用できる。
【0020】線(L2)としたものは、初期摩擦力
(c)点が付与され、回転力の無いときには、滑り部材
またはローラ保持体が、入力側および出力側回転体の各
対向面に接触しているものを示す。この線(L2)で
は、初期摩擦力(c)点から回転力の増加に従いスラス
ト力も増加して摩擦力が増加する。回転力がさらに増加
すると、(d)点で、滑り部材またはローラ保持体の弾
性変形によって、ローラも入力側および出力側回転体の
各対向面に接触する。そして(d)点から回転力に対す
る摩擦力の増加勾配が緩やかになり焼付が防止される。
このような、線(L2)またはその近傍の特性を有する
ものは、比較的高回転力で高摩擦力の差動制限装置に適
用できる。
【0021】そして、滑り部材またはローラ保持体の厚
さと、ローラ直径の寸法差を変えることで、線(L1)
から線(L2)範囲の回転力と摩擦係数を適宜設定する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1、図2、図
6および図7は実施の形態1を示すもので、図1は差動
制限装置の側面断面図、図2は図1におけるローラおよ
び滑り部材を示し、(a)は平面図、(b)は部分断面
図、図6で(b)はボールホルダ、(a)と(c)はデ
ィスクプレートの各正面図、図7は図6(c)のディス
クプレートの正面図のうちの1/4を示す。
【0023】図1に示すように、この差動制限装置は、
デフケース1と、デフケース1の一端を閉塞するケース
カバー2と、互いに同軸状に対向して配置された一対の
ディスクプレート3と、各ディスクプレート3の間に配
置されたボールホルダ4と、ボールホルダ4に転動自在
に保持された多数のボール5と、各ディスクプレート3
の背面側に配置された多数のローラ9と、この多数のロ
ーラ間に一定の間隔をおいて配置された滑り部材6とか
らなり、デフケース1、ケースカバー2およびボールホ
ルダ4は入力側回転体を構成し、各ディスクプレート3
は出力側回転体を構成している。
【0024】デフケース1は一端を閉口した筒形をな
し、その中央には一方のディスクプレート3を支持する
軸受け1aが設けられている。デフケース1の周囲には
フランジlgが設けられ、フランジlgにはボルト挿通
用の多数の孔1cが設けられている。また、デフケース
1の内面にはボールホルダ4を係合するための溝1fが
設けられている。
【0025】ケースカバー2は円盤状に形成され、その
中央には他方のディスクプレート3を支持する軸受け2
aが設けられている。ケースカバー2の周囲にはフラン
ジ2gが形成され、フランジ2gにはボルト螺合用の多
数のネジ孔2c設けられている。
【0026】各ディスクプレート3は互いに対向面を平
坦に形成され、その他端には車輪側のドライブシャフト
(図示せず)を連結するための連結部3aが設けられて
いる。各ディスクプレート3の対向面には各ボール5が
転動自在に係合する蛇行連続溝3bが設けられ、各蛇行
連続溝3bは周方向に連続して形成されている。各蛇行
連続溝3bは、図7に示すようにボール5をディスクプ
レート3の径方向外側から内側に向かって移動させる第
1の案内区間3b−1と、ボール5をディスクプレート
3の径方向内側から外側に向かって移動させる第2の案
内区間3b−2とを周方向に連続して有し、一方のディ
スクプレート3では第1の案内区間3b−1が第2の案
内区間3b−2よりも周方向に長く形成され、他方のデ
ィスクプレート3では第2の案内区間3b−2が第1の
案内区間3b−1よりも周方向に長く形成されている。
すなわち、各ディスクプレート3の対向面においては、
ボール5を反転させる位置が、各蛇行連続溝3bの一方
(図中外側)が重なり合ったときは、他方(図中内側)
では互いに周方向にずれるようになっている。
【0027】ボールホルダ4は両端面を平坦状に形成さ
れ、その周面に設けた突起4aをデフケース1の内周面
に設けた溝1fに係合している。ボールホルダ4には各
ボール5を転動自在に収容する多数の長孔4cが周方向
に等間隔で設けられ、各長孔4cは径方向に直線状に延
び、それぞれ軸方向に貫通して設けられている。
【0028】各ボール5はボールホルダ4の各長孔4c
に収容され、それぞれ各ディスクプレート3の蛇行連続
溝3bに係合している。
【0029】図2(a)(b)に示すように、各ローラ
9は直径d1が軸方向に一様に延びる円柱形状をなし、
また滑り部材6は摩擦係数が0.05〜0.3で、厚さ
t1がローラ直径d2の(−)50〜0μmの範囲とし
た直柱形状をなし、環状のローラケース11に周方向に
一定の間隔をおいて保持し、図5の線(L1)またはそ
の近傍の特性を有する差動制限装置としている。
【0030】以上のように構成された差動制限装置にお
いては、デフケース1のフランジlgにエンジンからの
駆動力を伝達するリングギヤ(図示せず)が取付けら
れ、差動制限装置全体がデフケース1の軸心回りに回転
する。すなわち、デフケース1に駆動力が入力される
と、デフケース1と一体にボールホルダ4が回転し、こ
の回転力は各ボール5を介して各ディスクプレート3の
蛇行連続溝3bに伝達され、各ディスクプレート3に連
結されたドライブシャフト(図示せず)に伝達される。
【0031】ここで、各ディスクプレート3に回転差が
生ずると、各長孔4c内のボール5が各蛇行連続溝3b
に案内されて転動し、それぞれの長孔4cに沿って往復
移動する。すなわち、図7において径方向の外側にあっ
たボール5は各蛇行連続溝3bの第1の案内区間3b−
1に沿って径方向の内側に向かって移動し、内側の反転
位置に達した後は、各蛇行連続溝3bの第2の案内区間
3b−2に沿って径方向の外側に向かって移動する。こ
の場合、図6に示すように一つおきに半数ずつのボール
5が各蛇行連続溝3bの外側の反転位置に達するが、各
ディスクプレート3の対向面では各蛇行連続溝3bの反
転位置が内側または外側の一方で一致したときに他方で
は互いにずれるようになっているので、他のボール5は
内側の反転位置まで達していない。つまり、ボール5が
各蛇行連続溝3bの反転位置に達したときは、ボール5
と蛇行連続溝3bとの間で力を伝達することができない
ので、全てのボール5が同時に各蛇行連続溝3bの反転
位置に達しないようにする必要がある。また、デフケー
ス1に入力された駆動力が各ディスクプレート3に伝達
されると、各ディスクプレート3の蛇行連続溝3bには
各ボール5との接触面における反力が作用し、各ディス
クプレート3が回転軸方向に移動しようとしてスラスト
力が発生する。これにより、各ローラ9が各ディスクプ
レート3と、デフケース1またはケースカバー2内を転
動する。
【0032】そして、滑り部材6は回転力に応じて、各
ディスクプレート3と、デフケース1またはケースカバ
ー2の各対向面に接触している。また各ローラ7は、低
回転力のときにはディスクプレート3とデフケース1ま
たはケースカバー2の各対向面に接触して転動、または
デフケース1またはケースカバー2の各対向面間にスラ
ストワッシャ8を配置した場合はディスクプレート3と
スラストワッシャ8に接触して転動する。急発進などの
高回転力がかかるときには、各ローラ7、デフケース
1、ケースカバー2などの構成部品が回転力に応じて弾
性変形して、滑り部材6も、ディスクプレート3とデフ
ケース1またはケースカバー2の各対向面、またはスラ
ストワッシャ8に接触して摩擦力を発生させ、これが抵
抗となって差動が制限される。
【0033】このように、実施の形態1の差動制限装置
は、摩擦係数が0.05〜0.3で、ローラ直径に対す
る厚さを(−)50〜0μmとして滑り部材6が回転力
に応じて入力側および出力側回転体の各対向面に接触す
る。
【0034】そして、ローラ直径に対する滑り部材6の
厚さを(−)50μm〜(+)50μmから適宜選択す
ることにより、入力側回転体および出力側回転体の各対
向面との摩擦係数の大きさを変えて、目的に応じた差動
制限力を得ることが可能である。
【0035】(実施の形態2)図3よび図4は、実施の
形態2の差動制限装置を示すもので、図3は側面断面
図、図4は図3におけるローラおよびローラ保持体を示
し、(a)は平面図、(b)は部分断面図である。
【0036】この差動制限装置は、前記実施の形態1で
の図1および図2に示すローラ9と滑り部材6に代え
て、ローラ9とローラ保持体10を有し、また初期差動
制限力を付与しており、前記図5での線(L2)または
その近傍の特性を有する。すなわちこの差動制限装置
は、デフケース1と、デフケース1の一端を閉塞するケ
ースカバー2と、互いに同軸状に対向して配置された一
対のディスクプレート3と、各ディスクプレート3の間
に配置されたボールホルダ4と、ボールホルダ4に転動
自在に保持された多数のボール5と、各ディスクプレー
ト3の背面側に配置された多数のローラ9と、この多数
のローラを保持するローラ保持体10とからなり、デフ
ケース1、ケースカバー2およびボールホルダ4は入力
側回転体を構成し、各ディスクプレート3は出力側回転
体を構成している。ローラ9およびローラ保持体10以
外の基本構造は実施の形態1と殆ど同じであるので、同
一部分の説明は省略する。
【0037】図4(a)および図4(b)に示すよう
に、各ローラ9は軸方向に一様に延びる円柱形状をな
し、環状のローラ保持体10の溝10c内に周方向に一
定間隔をおいて保持し、ローラ保持体10は摩擦係数が
0.05〜0.3で、厚さt2をローラ直径d2の0〜
(+)50μmとしている。
【0038】図3の差動制限装置においては、デフケー
ス1のフランジlgにエンジンからの駆動力を伝達する
リングギヤ(図示せず)が取付けられ、差動制限装置全
体がデフケース1の軸心回りに回転する。すなわち、デ
フケース1に駆動力が入力されると、デフケース1と一
体にボールホルダ4が回転し、この回転力は各ボール5
を介して各ディスクプレート3の蛇行連続溝3bに伝達
され、各ディスクプレート3に連結されたドライブシャ
フト(図示せず)に伝達される。
【0039】ここで、各ディスクプレート3に回転差が
生ずると、各長孔4c内のボール5が各蛇行連続溝3b
に案内されて転動し、それぞれの長孔4cに沿って往復
移動する。すなわち、図7において径方向の外側にあっ
たボール5は各蛇行連続溝3bの第1の案内区間3b−
1に沿って径方向の内側に向かって移動し、内側の反転
位置に達した後は、各蛇行連続溝3bの第2の案内区間
3b−2に沿って径方向の外側に向かって移動する。こ
の場合、図6に示すように一つおきに半数ずつのボール
5が各蛇行連続溝3bの外側の反転位置に達するが、各
ディスクプレート3の対向面では各蛇行連続溝3bの反
転位置が内側または外側の一方で一致したときに他方で
は互いにずれるようになっているので、他のボール5は
内側の反転位置まで達していない。つまり、ボール5が
各蛇行連続溝3bの反転位置に達したときは、ボール5
と蛇行連続溝3bとの間で力を伝達することができない
ので、全てのボール5が同時に各蛇行連続溝3bの反転
位置に達しないようにする必要がある。また、デフケー
ス1に入力された駆動力が各ディスクプレート3に伝達
されると、各ディスクプレート3の蛇行連続溝3bには
各ボール5との接触面における反力が作用し、各ディス
クプレート3が回転軸方向に移動しようとしてスラスト
力が発生する。
【0040】図3に戻り、ローラ保持体10は、初期の
段階では各ディスクプレート3およびスラストワッシャ
8の各対向面に接触している。回転力の増加に従い摩擦
力が増加するが、さらに増加すると、ローラ保持体10
が弾性変形して、ローラ9も各ディスクプレート3およ
びスラストワッシャ8の各対向面に接触する。そして回
転力に対する摩擦力の増加勾配が緩やかになる。このよ
うな、図5での線(L2)またはその近傍の特性を有す
るものは、比較的高回転力で高摩擦力の差動制限装置に
適用できる。
【0041】このように、実施の形態2の差動制限装置
は、摩擦係数が0.05〜0.3で、ローラ直径に対す
るローラ保持体の厚さを0〜(+)50μmとしてロー
ラ保持体が回転力に応じて入力側および出力側回転体の
各対向面に接触するようにしている。このため、各出力
側回転体が互いに回転差を生ずる際、低回転力のときに
は主としてローラ保持体が入力側および出力側回転体の
各対向面に接触して転動しているが、急発進などのとき
には、ローラ保持体が回転力に応じて弾性変形して、ロ
ーラが入力側回転体および出力側回転体に接触して摩擦
力を低下させ、ローラ保持体の焼付を防止することがで
き、低回転力から高回転力の広い範囲においても常に安
定した差動制限力を得ることができる。
【0042】また、ローラ直径に対するローラ保持体の
厚さを(−)50μm〜(+)200μmから適宜選択
することにより、入力側回転体および出力側回転体の各
対向面との摩擦の大きさを変えて、目的に応じた差動制
限力を得ることが可能である。
【0043】
【実施例】図1および図2に示す差動制限装置におい
て、デフケース1およびケースカバー2を(JIS)F
CD400の球状黒鉛鋳鉄組成で、ディスクプレート3
を外径80mm、蛇行連続溝3bの有効径を大径70m
m、小径50mm、ボールを直径14mmとして作製し
た。そして、デフケース1およびケースカバー2と、デ
ィスクプレート3の対向面間には、ローラ9(直径d2
=3.2mm、長さ8mm)とこのローラ9間に滑り部
材6(幅b2=3.190mm、長さ8mm)を介装し
た。そして、ローラ9と滑り部材6を合わせた数を52
個とした。
【0044】そして、ローラ9と滑り部材6の数を変
え、ローラ9と滑り部材6を合成した摩擦係数を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0045】 (表1) ローラの数 滑り部材の数 摩擦係数(μ) 実施例1 52 0 0.01 実施例2 46 6 0.02 実施例3 40 12 0.04 実施例4 28 24 0.07
【0046】表1から、ローラ9と滑り部材6を合成し
た摩擦係数は、介装する滑り部材6の数により変更する
ことができ、差動制限装置として適宜選択可能である。
【0047】滑り部材6の厚さを、ローラ直径の(−)
50〜0μmまたはその近傍とすれば、各出力側回転体
が互いに回転差を生ずる際、低回転力のときには主とし
て各ローラ9が入力側および出力側回転体の各対向面に
接触して転動しているが、急発進などの高回転力がかか
るときには、各ローラ9やほかの差動制限装置の構成部
品が回転力に応じて弾性変形して、滑り部材6が入力側
回転体および出力側回転体に、より接触して摩擦力を増
加させ、高回転力の範囲においても差動制限力を得るこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明のとおり、第1発明乃至
第6発明の差動制限装置によれば、滑り部材またはロー
ラ保持体の軸方向の寸法をローラ直径に対して選択する
ことで、広い範囲の摩擦係数を作り出して目的とする差
動制限ができ、かつ、高いヘルツ応力が発生しているロ
ーラには転動を主体として滑り摩擦を生じることを防止
して差動制限装置の耐久性が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の差動制限装置の側面断面図であ
る。
【図2】図1におけるローラおよび滑り部材を示し、
(a)は平面図、(b)は部分断面図である。
【図3】実施の形態2の差動制限装置の側面断面図であ
る。
【図4】図3におけるローラおよびローラ保持体を示
し、(a)は平面図、(b)は部分断面図である。
【図5】滑り部材またはローラ保持体の厚さとローラ直
径と、回転力と摩擦力の関係を示す図である。
【図6】ボールホルダおよびディスクプレートの正面図
である。
【図7】ディスクプレートの正面図(1/4)である。
【符号の説明】
1・・・デフケース、2・・・ケースカバー、3・・・
ディスクプレート、4・・・ボールホルダー、5・・・
ボール、6:滑り部材、8・・・スラストワッシャ、9
・・・ローラ、10:ローラ保持体、11・・・ローラ
ケース、d1、d2・・・ローラ直径、t1・・・滑り
部材厚さ、t2:ローラ保持体厚さ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの駆動力によって回転する入力
    側回転体と、入力側回転体の回転軸と同軸状に配置され
    た一対の出力側回転体と、各出力側回転体の軸方向の対
    向面間に配置された複数の転動体と、各転動体を各出力
    側回転体間に保持する保持体とを備え、前記保持体には
    出力側回転体の径方向に延びる複数の長孔を出力側回転
    体の軸方向に貫通して設けて各長孔に各転動体を移動自
    在に収容するとともに、各出力側回転体の軸方向の対向
    面には各転動体に係合する溝を出力側回転体の周方向に
    連続して設け、各出力側回転体に回転差が生ずると各転
    動体が各出力側回転体の溝に案内されて保持体の長孔に
    沿って往復移動するようにした差動制限装置であって、
    前記入力側回転体と少なくとも一方の出力側回転体との
    軸方向の対向面間に配置され、各出力側回転体が互いに
    回転差を生ずると入力側回転体および出力側回転体の各
    対向面に接触しながら転動する複数のローラを備えてお
    り、前記各ローラ間に前記回転力に応じて前記入力側回
    転体および出力側回転体の各対向面に接触する滑り部材
    を介装していることを特徴とする差動制限装置。
  2. 【請求項2】 前記滑り部材は、摩擦係数が0.05〜
    0.3であることを特徴とする請求項1に記載の差動制
    限装置。
  3. 【請求項3】 前記滑り部材は、厚さが前記ローラ直径
    の(−)50μm〜(+)50μmであることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の差動制限装置。
  4. 【請求項4】 外部からの駆動力によって回転する入力
    側回転体と、入力側回転体の回転軸と同軸状に配置され
    た一対の出力側回転体と、各出力側回転体の軸方向の対
    向面間に配置された複数の転動体と、各転動体を各出力
    側回転体間に保持する保持体とを備え、前記保持体には
    出力側回転体の径方向に延びる複数の長孔を出力側回転
    体の軸方向に貫通して設けて各長孔に各転動体を移動自
    在に収容するとともに、各出力側回転体の軸方向の対向
    面には各転動体に係合する溝を出力側回転体の周方向に
    連続して設け、各出力側回転体に回転差が生ずると各転
    動体が各出力側回転体の溝に案内されて保持体の長孔に
    沿って往復移動するようにした差動制限装置であって、
    前記入力側回転体と少なくとも一方の出力側回転体との
    軸方向の対向面間に配置され、各出力側回転体が互いに
    回転差を生ずると入力側回転体および出力側回転体の各
    対向面に接触しながら転動する複数のローラと、各ロー
    ラを入力側回転体および出力側回転体の回転軸を中心と
    する所定の円周に沿って互いに所定間隔をおいて転動自
    在に保持するローラ保持体とを備えており、前記ローラ
    保持体が前記回転力に応じて前記入力側回転体および出
    力側回転体の各対向面と接触することを特徴とする差動
    制限装置。
  5. 【請求項5】 前記ローラ保持体は、摩擦係数が0.0
    5〜0.3であることを特徴とする請求項4に記載の差
    動制限装置。
  6. 【請求項6】 前記ローラ保持体は、厚さが前記ローラ
    直径の(−)50μm〜(+)200μmであることを
    特徴とする請求項4または請求項5に記載の差動制限装
    置。
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