JP2000338031A - 浸漬機能を有する環境試験装置 - Google Patents

浸漬機能を有する環境試験装置

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JP2000338031A
JP2000338031A JP11150956A JP15095699A JP2000338031A JP 2000338031 A JP2000338031 A JP 2000338031A JP 11150956 A JP11150956 A JP 11150956A JP 15095699 A JP15095699 A JP 15095699A JP 2000338031 A JP2000338031 A JP 2000338031A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試品の出し入れを困難にすることなく、緊
急時における急冷操作を可能とする。 【解決手段】 装置ハウジング2の内部には、上面が開
放され深さが深い箱型形状の水密タンク3を配設する。
物品出入用扉5にて閉塞される、装置ハウジング2の物
品出入口4に対応する位置の縦壁22には、矩形状の切
り欠き部26を形成する。浸漬時又は急冷時には、水密
操作手段32を操作して、水密板31にて切り欠き部2
6を閉塞して水密構造とする。この状態で、注水ノズル
16より、注水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浸漬機能を有す
る環境試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属、塗料などの屋外で用いられ
る各種材料は、光、雨、結露、温度、湿度などの各種の
環境要因によって劣化される。この劣化を正確に再現す
るには、各種材料が使用される地域で使用年限だけ屋外
に曝しておく屋外暴露試験が必要である。しかしなが
ら、各種材料の使用地域は多岐にわたり、また、各地域
の環境因子は異なることが多い。そこで、各種環境因子
に応じて試験を、各環境因子に応じた試験装置で順番に
行う試験方法、すなわち、光照射試験、塩水噴霧試験、
浸漬試験、乾燥試験などを単独かつ順番に行う試験方法
が採用されていた。
【0003】しかしながら、このような単独の試験装置
を組み合わせて行う試験方法では、試験に手間がかかる
と共に、装置間における供試品の移動を常に同一条件下
で行うことが困難であるため、供試品の劣化(腐食)を
うまく再現できるものではなかった。
【0004】そこで、1つの装置ハウジング内で各種の
環境因子を付加しながら試験する、いわゆる複合サイク
ル試験装置が開発され、使用されるようになりつつある
(例えば特開平7−20035号公報参照)。
【0005】他方、環境因子に応じた試験中の供試品が
異常高温などにより爆発の危険性が生じたときの対策が
求められるようになってきた。
【0006】その対策として、水を用い、供試品が発
熱、発火、発煙したときに、前記装置ハウジング内に水
を導入して、供試品を浸漬することが考えられる。そし
て、そのように、供試品が発熱、発火、発煙したとき
に、供試品を完全に浸漬して急冷するためには、大量の
水を用いなければならず、そのため、その大量の水を収
容できるように、浸漬バットの深さを深くすることが考
えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような装置では、供試品を、浸漬バット内に載置して
一連の試験を行う構造であるため、前述したように浸漬
バットの深さを深くすると、浸漬バット内への供試品の
出し入れが困難になる。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、供試品の出し入れを困難にすることなく、緊急時に
おいて急冷操作が可能である環境試験装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る環境試験装
置は、温度、湿度、圧力、気体、液体などに関連する環
境試験を行う環境試験装置において、物品出入口を有す
る装置ハウジングと、該装置ハウジングの物品出入口を
開閉可能に閉塞する物品出入用扉と、該装置ハウジング
の内部に前記物品出入口を通じて出し入れ可能に設けら
れ前記物品出入口に対応する縦壁に開口部が形成されて
いる水密タンクと、前記装置ハウジング内において前記
水密タンクの上方に配設され前記水密タンク内に注水可
能である注水手段と、前記水密タンクの開口部を閉塞す
る水密板を有し、該水密板を、前記物品出入用扉に支持
される第1の状態と、前記水密タンクの開口部を水密的
に閉塞する第2の状態とを択一的にとらせる水密操作手
段とを備えるものである。ここで、水密タンクは、装置
ハウジングと一体構造であってもよいし、装置ハウジン
グの外部に搬出可能なるように別体構造であってもよ
い。開口部は、いわゆる大きな穴であってもよいのはも
ちろん、一部が開放されている切り欠き部のようなもの
であってもよく、供試品の出し入れが可能な大きさがあ
れば形状は特に問わない。さらに、水密操作手段による
第1の状態と第2の状態との切り替えは、作業者のマニ
ュアル操作によってもよいし、何んらかの信号(例えば
浸漬信号、急冷信号や緊急信号)が入力されたときに自
動的に行われるようにしてもよい。
【0010】よって、通常時は、水密操作手段によって
水密板は、物品出入用扉に支持される第1の状態とされ
ているので、物品出入口を開放するために、物品出入用
扉を開けば、水密板も一緒に開放状態にすることができ
る。このとき、水密タンクの開口部は、水密板にて閉塞
されておらず、開放された状態となっている。そのた
め、前記開口部を通じての水密タンク内への供試品の出
し入れが自由にできるようになり、水密タンクの深さに
かかわらず、供試品の出し入れは簡単である。
【0011】一方、浸漬時や急冷時には、水密操作手段
によって水密板は、水密タンクの開口部を水密的に閉塞
する第2の状態とされる。その状態で、注水手段により
の注水にて、水密タンク内に水を満たすことで、供試品
の完全な浸漬あるいは急冷が可能となる。
【0012】また、前記水密タンクを、装置ハウジング
の内側に二重壁を構成するように側壁と底壁を有するよ
うにして、該底壁の下面に、前記水密タンクを移動可能
とする移動手段を設ければ、前記水密タンクが装置ハウ
ジング内から搬出可能となって便利である。
【0013】供試品が発熱、発火、発煙したときに浸漬
する場合には、完全に冷却して、再び異常が起こらない
ことが確認できるまで水を抜くことができず、装置全体
が使用できないが、前述したように移動手段を設けてい
ると、別に予備の水密タンクを用意してさえおけば、浸
漬状態にある異常品(供試品)を収納する水密タンクを
装置ハウジングの外部に搬出し、それの代わりに前記予
備の水密タンクを搬入することで、試験装置としては、
別の供試品について同様な試験を行うことが可能とな
る。なお、この場合も、予備の水密タンクに対する水密
板を物品出入用扉に支持させておく必要がある。また、
特に、水密板を透明材料で形成しておけば、装置外に搬
出したときに内部の状態を見ることができて便利であ
る。
【0014】前記水密操作手段は、前記物品出入用扉に
設けられ前記水密板の左右側縁部又は下縁部の適当箇所
を支持可能である複数の支持部材と、前記水密タンク側
に設けられ、前記支持部材による水密板の支持を解除さ
せ、水密タンク側に引き付けることで前記開口部を閉塞
させ、その状態を保持可能である水密保持部材とを有す
るものとすることができる。
【0015】このようにすれば、通常時には、複数の支
持部材によって、水密板の左右側縁部又は下縁部の適当
箇所を支持することで、水密板は、安定して物品出入用
扉に支持される(第1の状態)。一方、浸漬時や急冷時
(緊急時)には、水密保持部材によって、水密板の支持
が解除され、それから、支持を解除された水密板が水密
タンク側に引き付けられ、その水密板によって前記開口
部が水密的に閉塞される(第2の状態)。この水密板に
よって水密タンクの開口部が水密的に閉塞された状態
で、水密タンク内に注水することで、供試品を完全に浸
漬し、あるいは大量の水で急冷することが可能となる。
【0016】前記水密保持部材は、前記水密板の左右側
縁部又は下縁部に接触し、前記水密板を水密タンク側に
向かって斜め上方に移動させる傾斜面を有し、前記水密
タンクは、前記開口部の両側付近の上方に、前記水密板
の上方への移動を規制するストッパを有するものとする
ことができる。
【0017】このようにすれば、傾斜面を利用すること
で、水密板を水密タンク側に向かって斜め上方に簡単に
移動させることが可能とされ、ストッパにて、水密板の
上方への移動が規制されるようにすることで、水密板が
ストッパとの関係で所定の位置に停止せしめられ、水密
板が水密タンクの開口部周縁に水密的に圧着された状態
とされる。
【0018】さらに、前記注水手段は、前記装置ハウジ
ングの上側に設けられた貯水タンクを備えるようにする
ことができる。
【0019】貯水タンクがないと、水道水か別のタンク
よりポンプで供給して、注水する必要があり、浸漬する
のに時間がかかるが、装置ハウジングの上側に貯水タン
クを設けておくことで、貯水タンク内の水を、ポンプを
用いることなく、水密タンク内に一気に落下させて、注
水することが可能となり、急冷操作としてはきわめて有
効である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は浸漬機能を有する環境試験装置であ
って搬出可能な水密タンクを内蔵する実施例の概略構成
を示す図である。
【0022】図1において、1は環境試験装置で、温
度、湿度、圧力、気体、液体などに関連する環境試験を
行うものである。前記環境試験装置1の装置ハウジング
2の内部には、上面が開放され深さが深い箱型形状の水
密タンク3が取り出し可能に配設されている。
【0023】前記装置ハウジング2の前壁には、前記水
密タンク3を出し入れ可能な大きさを有する物品出入口
4が形成され、該物品出入口4が、物品出入用扉5にて
開閉可能に閉じられるようになっている。前記物品出入
口4は、水密タンク3内への供試品の出し入れを行うた
めの開口部としても機能する。
【0024】また、装置ハウジング2の内部は、空気吹
出口6及び空気取入口7を有する天井板8にて上下に区
画されており、天井板8の上側が、装置ハウジング2内
の温度、湿度及び供試品面温度を調節するための調温調
湿室9とされ、天井板8の下側が環境試験が行われる試
験室10とされている。なお、空気吹出口6には、フィ
ルタ61が設けられている。
【0025】調温調湿室9には、空気取入口7側から空
気吹出口6側に向かって、冷却器11、ヒーターユニッ
ト12及び、室外のモータ13にて回転駆動されるファ
ン14が順に設けられている。そして、試験室10内の
空気をファン14によって吸引して、調温調湿室9にお
いて所定の温度及び湿度に調節して、所定の風速で試験
室10内に吹き込み、試験室10内を所定の温度に保つ
と共に、水密タンク3内の供試品の表面を所定の温度に
保持するように構成されている。
【0026】前記天井板8の空気吹出口6の下側には、
調温調湿室9で調温調湿された空気を、水密タンク3内
の各供試品に対しできるだけ均一に吹き付けることがで
きるように、風向きを調整するルーバー15が取り付け
られている。
【0027】また、前記天井板8の下方であって、ルー
バー15よりも下側位置に、浸漬操作あるいは急冷操作
のために複数個の注水ノズル16が設けられている。注
水ノズル16は、水密タンク3の上方に位置しており、
水密タンク3へ注水可能なるように配設されている。
【0028】一方、水密タンク3は、矩形状の底壁21
と、該底壁21の周縁に連設されほぼ鉛直上方に延びる
4つの縦壁22,23,24,25とを有する。前記4
つの縦壁22〜25のうち、前記装置ハウジング2の物
品出入口4に対応する位置の縦壁22には、上方に開放
された矩形状の切り欠き部26(開口部)が形成されて
いる。また、前記縦壁22と対向する反対側の縦壁24
側の内部には、排気隔壁27が設けられ、下側から上側
に空気が流れる排気通路28を構成するようになってい
る。前記排気隔壁27の下端に対向する、底壁21の部
分には、加湿皿として機能する凹部29が形成されてい
る。
【0029】前記物品出入用扉5と水密タンク3との間
には、前記水密タンク3における縦壁22の切り欠き部
26を閉塞する水密板31を有する水密操作手段32が
配設されている。この水密操作手段32は、具体的には
図4及び図5に示すように構成され、水密板31を、前
記物品出入用扉5に支持させる第1の状態(図4参照)
と、前記水密タンク3の切り欠き部26を水密的に閉塞
する第2の状態(図5参照)とを択一的にとらせるよう
に構成されている。
【0030】前記切り欠き部26の外側周縁には、図2
に示すように、パッキン33が設けられ、水密板31に
て切り欠き部26を閉塞したときに、水密板31が水密
タンク3に対し水密的に圧着されるように構成されてい
る。また、前記切り欠き部26の左右側部の上端部に
は、後述するように、水密板31の上方移動を規制する
ストッパとして機能する突出部34が設けられていて、
水密をより確実にできるようにしている。
【0031】前記水密タンク3の底壁21の下側には、
4隅にキャスター35(移動手段)が設けられ、水密タ
ンク3自体を移動できるように構成されている。よっ
て、物品出入口4を通じての装置ハウジング2内への水
密タンク3の出し入れを簡単に行うことができる。
【0032】前記水密操作手段32は、前記物品出入用
扉5の室内側に設けられ前記水密板31の左右側縁部の
適当箇所を支持可能である複数の支持部材41A及び下
縁部の適当箇所を支持可能である複数の支持部材41B
と、前記水密タンク3の外側に設けられ、必要時におい
て、支持部材41A,41Bによる水密板31の支持を
解除させ、支持を解除された水密板31を水密タンク3
側に引き付けることで前記切り欠き部26を閉塞させ、
その状態に水密板31を保持可能である水密保持部材4
2A,42Bとを有する。よって、通常は、物品出入用
扉5を開放することで、水密タンク3内への供試品の出
し入れを切り欠き部26を通じて自由にできるようにな
り、必要時にのみ完全な水密構造の水密タンクとするこ
とができるようになる。
【0033】具体的には、前記支持部材41A,41B
は、図4に示すように、物品出入用扉5のボス部5a,
5bに回転可能に支持された軸部43A,43Bと、該
軸部43A,43Bに、水密板31の厚さよりも若干広
い間隔を存して固着され周方向において高さが異なる内
側及び外側支持部44A,44B及び45A,45Bと
を有し、前記両支持部44A,44B及び45A,45
B間に前記水密板31の左右側縁部又は下縁部の複数箇
所を挟持することで、取り外し可能に支持するようにな
っている。すなわち、両支持部44A,44B及び45
A,45Bは周方向において高さが異なっているので、
支持部材41A,41Bが回転されることで、高さが低
い部位にくると、水密板31の支持が解除されるように
なっている。
【0034】一方、水密保持部材42A,42Bは、水
密タンク3側に、前記支持部材41A,41Bに対応し
て回転可能に設けられており、水密タンク3のボス部
(図示せず)に回転可能に支持された軸部46A,46
Bと、該軸部46A,46Bの先端に設けられ支持を解
除された水密板31を支持可能である操作部47A,4
7Bとを有する。水密保持部材42A,42Bは、それ
が対応する内側支持部44A,44Bに一部が接触して
いるので、操作部47A,47B(水密保持部材42
A,42B)が回転することで、前記内側支持部44
A,44Bを介して支持部材41A,41B全体を回転
させ、前述したように、両支持部44A,44B及び4
5A,45Bの水密板31の支持を解除させることがで
きる。この支持を解除された水密板31は、操作部47
A,47Bの傾斜面48A,48Bにて持ち上げられて
支持されるようになる。
【0035】前記傾斜面48A,48Bは、水密板31
を水密タンク3側に向かって斜め上方に移動させる案内
面形状とされている。水密板31が水密タンク3側に向
かって斜め上方に移動せしめられると、水密タンク3の
上部における突出部34に衝突し、水密板31の上方へ
の移動が規制される。その結果、水密保持部材42A,
42Bによって、水密板31が、水密タンク3の切り欠
き部26の周縁部に圧着される状態が保持される。な
お、前述したように、水密板31を水密タンク3の切り
欠き部26周縁に圧着させるために斜め上方に移動させ
なければならないことから、物品出入用扉5に支持され
た水密板31の上縁部と突出部34との間には、操作用
のクリアランスLが設けられている。
【0036】上記のように構成すれば、通常状態では、
水密板31は、内側支持部44A,44Bと外側支持部
45A,45Bとの間に挟まれて、物品出入用扉5側に
支持されている。よって、この状態では、水密タンク3
の切り欠き部26は開放されている。
【0037】切り欠き部26が開放されている状態で
は、物品出入用扉5を開放さえすれば、水密タンク3の
深さが深くても、切り欠き部26を通じて、その内部へ
の供試品の設置は簡単に行うことができる。
【0038】一方、試験中に供試品が発熱、発火、発煙
したような緊急時には、浸漬のために、切り欠き部26
を閉塞して水密タンク3を水密構造にする必要があるの
で、水密操作手段32を操作して、物品出入用扉5より
水密板31を取り外し、切り欠き部26を閉塞させる。
【0039】すなわち、図示しない操作ハンドルによっ
て、水密保持部材42A,42Bを回転させて、支持部
材41A,41Bを回転させることで、両支持部44
A,44B及び45A,45Bによる水密板31の支持
を解除して、水密板31を操作部47A,47Bの傾斜
面48A,48B上に移動させて、水密保持部材42
A,42Bにて支持するようにする。それから、さらに
回転を続けることで、水密板31の左右側縁部及び下縁
部が傾斜面48A,48Bに沿って案内されつつ水密板
31が水密タンク3側に向かって斜め上方に移動し、最
終的に水密タンク3の上部における突出部34に接触し
て、それ以上の移動が規制される。このとき、水密板3
1は、切り欠き部26の周縁部にパッキン33を介して
圧着される。これによって、上面部のみが開放され、上
端部が天井板8付近にまで達する、深さの深い水密構造
の水密タンク3が構成されることになる。なお、この状
態では、操作部47A,47B(水密保持部材42A,
42B)を介して水密タンク3側に水密板31が支持さ
れている。
【0040】この状態で、水道水あるいは貯水タンクよ
りポンプで水が注水ノズル16に供給され、水が水密タ
ンク3内に注水され、供試品が完全に浸漬され、急冷が
施される。この場合、水密タンク3はキャスター35を
有するので、装置ハウジング2内から、異常な状態の供
試品を含む水密タンク3を搬出しておき、予備の水密タ
ンクを用いることで、試験装置としては、別の供試品に
ついて別の試験を行うことができる。よって、供試品が
発熱、発火、発煙したような事態が生じても、環境試験
装置1を遊ばせておく必要がなくなる。
【0041】また、急冷時に限らず、例えば電池の安全
性評価基準(SAB G 1101)における電池の浸漬試験のよ
うに、通常の浸漬試験を行うような場合においても、同
様に水密構造とすれば、供試品を完全に浸漬する浸漬試
験を行うことが可能となる。また、水密タンク3の深さ
を深くすることができるので、供試品が大きくても、浸
漬試験を行うことができる。
【0042】上記に本発明の環境試験装置の一実施の形
態について説明したが、本発明はそれに限定されるもの
ではなく、以下に例示的に示すように種々の変更が可能
である。
【0043】(1)注水ノズル16を用いて、水道水あ
るいは貯水タンクよりポンプで供給された水を、水密タ
ンク3内に注水するようにしているが、そのようにする
と浸漬するのに時間が必要となるので、例えば図1に鎖
線で示すように、装置ハウジング2の上側に貯水タンク
51を設けると共に、貯水タンク51と注水ノズル16
とを連絡する配管の途中に開閉弁(図示せず)を設け、
急冷時において、前記開閉弁を開放することで、ポンプ
を用いることなく、重力を利用して、水を一気に、水密
構造とされた水密タンク3内に落下させるようにするこ
ともできる。このようにすれば、緊急の急冷対策として
は有利である。
【0044】(2)水密操作手段32としては、支持部
材41A,41Bと水密保持部材42A,42Bとが接
触して機械的に連動する形式のものを採用しているが、
両部材41,42あるいはそれらと同等の機能を有する
部材を電気的に同期させる形式のものを採用して、同様
の作用効果を発揮させることもできる。また、水密操作
手段の構成も、支持部材41A,41Bと水密保持部材
42A,42Bとを有するものに限られず、水密板31
を、前記物品出入用扉5に支持される第1の状態と、前
記水密タンク3の切り欠き部26を水密的に閉塞する第
2の状態とを択一的にとらせる機構であれば、どのよう
な機構を採用することもできる。
【0045】(3)水密操作手段32は、マニュアル操
作によって操作するようにしているが、浸漬信号や急冷
信号あるいは高温や発煙による緊急信号などの電気信号
に基づいて、水密操作手段32が動作するようにして
(水密保持部材42A,42Bが回転するようにし
て)、前述しような水密操作が自動的に行われるように
することも可能である。
【0046】(4)水密保持部材42A,42Bを回転
させて浸漬操作をする操作ハンドルは、物品出入用扉5
の扉開閉用操作ハンドルと共用するようにすることもで
きるが、それらを別々にしてより安全性を高めることも
可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0048】本発明に係る環境試験装置は、装置ハウジ
ング内に配設する水密タンクに開口部を形成し、水密操
作手段によって、水密タンクの開口部を閉塞する水密板
を、物品出入用扉に支持される第1の状態と、前記水密
タンクの開口部を水密的に閉塞する第2の状態とを択一
的にとることができるようにしているので、水密タンク
内への供試品の出し入れの自由を確保して、浸漬時や急
冷時において、水密タンク内に水を満たすことで、完全
な浸漬あるいは急冷を行うことが可能となる。
【0049】また、水密タンクを、装置ハウジングの内
側に二重壁を構成するように側壁と底壁を有するように
して、前記水密タンクの底壁の下面に、前記水密タンク
を移動可能とする移動手段を設けることで、別に予備の
水密タンクを用意しておけば、異常品を収納する水密タ
ンクを装置ハウジング内から搬出し、それの代わりに前
記予備の水密タンクを装置ハウジング内に搬入すること
で、試験装置としては、別の供試品について同様な試験
を行うことが可能となり、装置を遊ばせておく必要がな
い。
【0050】前記水密操作手段を、前記物品出入用扉に
設けられ前記水密板の左右側縁部又は下縁部の適当箇所
を支持可能である複数の支持部材と、該支持部材による
水密板の支持を解除させる支持解除部材と、前記水密タ
ンク側に設けられ、前記支持解除部材にて支持を解除さ
れた水密板を水密タンク側に引き付けることで前記開口
部を閉塞させ、その状態を保持可能である水密保持部材
とを有するものとすることで、水密板の状態の切り替え
を簡単に行うことができる。
【0051】前記水密保持部材が、前記水密板の左右側
縁部又は下縁部に接触し、前記水密板を水密タンク側に
向かって斜め上方に移動させる傾斜面を有し、前記水密
タンクが、前記開口部の両側付近の上方に、前記水密板
の上方への移動を規制するストッパを有するようにすれ
ば、傾斜面を利用するという簡単な構造で、水密板の第
1の状態と第2の状態との切り替えを簡単に行うことが
できる。
【0052】前記注水手段を、装置ハウジングの上側に
設けられた貯水タンクとすれば、貯水タンク内の水を、
ポンプを用いることなく、水密タンク内に一気に落下さ
せて注水することが可能となり、急冷操作としてはきわ
めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る環境試験装置であって水密タンク
搬出可能型の実施例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る環境試験装置の開口を開放した状
態を示す図である。
【図3】水密板とストッパである突出部との関係を示す
図である。
【図4】本発明に係る水密保持手段の説明図である。
【図5】本発明に係る水密保持手段の説明図である。
【符号の説明】
1 環境試験装置 2 装置ハウジング 3 水密タンク 4 物品出入口 5 物品出入用扉 16 注水ノズル 21 底壁 22 縦壁 23 縦壁 24 縦壁 25 縦壁 26 切り欠き部 31 水密板 32 水密操作手段 34 突出部(ストッパ) 35 キャスター(移動手段) 41A 支持部材 41B 支持部材 42A 水密保持部材 42B 水密保持部材 48A 傾斜面 48B 傾斜面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度、湿度、圧力、気体、液体などに関
    連する環境試験を行う環境試験装置において、 物品出入口を有する装置ハウジングと、 該装置ハウジングの物品出入口を開閉可能に閉塞する物
    品出入用扉と、 該装置ハウジングの内部に設けられ前記物品出入口に対
    応する縦壁に開口部が形成されている水密タンクと、 該水密タンクの上方に配設され前記水密タンク内に注水
    可能である注水手段と、 前記水密タンクの開口部を閉塞する水密板を有し、該水
    密板を、前記物品出入用扉に支持される第1の状態と、
    前記水密タンクの開口部を水密的に閉塞する第2の状態
    とを択一的にとらせる水密操作手段とを備えることを特
    徴とする環境試験装置。
  2. 【請求項2】 前記水密タンクが、前記装置ハウジング
    の内側に二重壁を構成するように縦壁と底壁とを有し、
    該底壁の下面に、前記水密タンクを移動可能とする移動
    手段が設けられ、前記装置ハウジングの物品出入口を通
    じて出し入れ可能である請求項1記載の環境試験装置。
  3. 【請求項3】 前記水密操作手段は、前記物品出入用扉
    に設けられ前記水密板の左右側縁部又は下縁部の適当箇
    所を支持可能である複数の支持部材と、 前記水密タンク側に設けられ、前記支持部材による水密
    板の支持を解除させ、水密タンク側に引き付けることで
    前記開口部を閉塞させ、その状態を保持可能である水密
    保持部材とを有する請求項1又は2記載の環境試験装
    置。
  4. 【請求項4】 前記水密保持部材は、前記水密板の左右
    側縁部又は下縁部に接触し、前記水密板を水密タンク側
    に向かって斜め上方に移動させる傾斜面を有し、 前記水密タンクには、前記開口部の両側付近の上方に、
    前記水密板の上方への移動を規制するストッパが設けら
    れている請求項3記載の環境試験装置。
  5. 【請求項5】 前記注水手段は、前記装置ハウジングの
    上側に設けられた貯水タンクを備える請求項1〜4のい
    ずれかに記載の環境試験装置。
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