JP2000340779A - 半導体撮像素子 - Google Patents

半導体撮像素子

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JP2000340779A
JP2000340779A JP11153673A JP15367399A JP2000340779A JP 2000340779 A JP2000340779 A JP 2000340779A JP 11153673 A JP11153673 A JP 11153673A JP 15367399 A JP15367399 A JP 15367399A JP 2000340779 A JP2000340779 A JP 2000340779A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体撮像素子において、生体の網膜のよう
に広い受光感度範囲と高いコントラスト検知機能を簡単
な回路構成で実現する。 【解決手段】 半導体撮像素子は複数の画素回路を備
え、各画素回路は二つのフォトディテクタPD1、PD
2と抵抗Riとを有し、フォトディテクタPD1とフォ
トディテクタPD2とが抵抗Riを介して直列に接続さ
れる。各画素回路は、フォトディテクタPD1と抵抗R
iとの接続ノード1において抵抗Rnを介して隣接する画
素回路と接続される。フォトディテクタPD2と抵抗R
iとの接続ノード2の電圧変化が増幅された後、出力信
号として取出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は受光量に応じた電圧
を出力する半導体撮像素子であって、屋外の監視用カメ
ラや車載用カメラ等の様々な環境下で使用される撮像装
置において用いられる撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の視覚系において、各々の視細胞
は、それ自身が受けた光量と、その周辺の各視細胞が受
けた光量の平均との差を、受けた光量に対する信号とし
て出力する機能を持っている。この機能により、図13
に示すように、各視細胞は受光感度範囲の幅は一定であ
るものの、その周辺に入射する光強度の平均に応じてそ
の受光感度範囲をシフトする。すなわち、極端に輝度の
異なる被写体が同一視野内にある場合でも、明るい被写
体を見る視細胞はその受光感度範囲を明るい側に、暗い
被写体を見る視細胞は暗い側にシフトさせる。このよう
な受光感度範囲をシフトする機能により、人間の視覚系
は個々の視細胞の受光感度より広い受光感度範囲を全体
として実現している。
【0003】また、各視細胞は、それに近接する視細胞
の出力との差を出力するのであるから、人間の視覚系は
輝度変化の存在する部分に対して強く反応する。このた
め、人間の視覚系は被写体の輪郭を自動的に抽出し、見
ている対象に高いコントラストを与えて認識している。
【0004】一方、CCDやCMOSイメージャなどの
固体撮像素子により、同一視野内に極端に輝度の異なる
被写体が存在する対象を撮影する場合では、その対象の
輝度分布の広がりが人間の視覚によって十分に認識でき
る範囲内であっても、画像において、明るい被写体がハ
レーションを起こしたり、あるいは、暗い被写体が黒く
つぶれたりすることがしばしば見受けられる。
【0005】CCDやCMOSイメージャなどの固体撮
像素子は、その素子上に入射する光を光強度と露光時間
に応じた電気信号に変換する機能単位(画素)が複数個
配列されてなる構造を持つ。一般に各画素はいずれも等
しい受光感度範囲を持ち、その受光感度範囲は固定され
ている。素子の受光感度範囲も各画素の受光感度範囲に
等しい。従って、各画素の受光感度範囲を超える輝度の
広がりを持つ対象を撮影しようとする場合、上述した明
るい被写体のハレーションや暗い被写体の黒つぶれなど
の現象を起こす。また、固体撮像素子によって撮影され
た画像は、人間が同じ対象を見た場合に比べ、対象の輪
郭が不明瞭である。このため、画像をブラウン管などに
表示する前にコントラストを明確にするための輪郭強調
処理を必要とする場合が多い。
【0006】従来の固体撮像素子は、受光感度範囲、コ
ントラスト検知機能において、人間の視覚系に大きく劣
っている。監視用カメラなど人間の視覚の代用,あるい
は画像を記録し後に人間がその画像を見る、といった使
用法が固体撮像素子の一般的な使用形態であることを勘
案すると、従来の固体撮像素子は受光感度範囲、コント
ラスト検知機能の面でその性能は不十分であることは明
白である。
【0007】そこで、広い受光感度範囲を実現するため
に、これまでに各画素の受光感度範囲の幅を広げる研究
がなされている。
【0008】一例として、異なる露光時間で撮影した画
像を重ねあわせることでダイナミックレンジを拡大する
手法がある。例えば、菰淵 寛仁による「広ダイナミッ
クレンジ撮像技術」(第7回画像入力技術シンポジウム
講演予稿集、pp.85-92)に開示された方法がある。この
方法は、同一視野内に極端に輝度の異なる被写体が存在
する対象を撮影する場合、暗い被写体を撮影するための
長い露光時間で撮影した画像と、明るい被写体を撮影す
るための短い露光時間で撮影した画像とを重ね合わせる
ことで、明暗いずれの被写体もハレーションや黒つぶれ
なく画像上に表す手法である。
【0009】または、トランジスタのサブスレッショル
ド領域における非線形な入出力特性を利用して各画素自
体の受光感度幅を広げる研究などもある。例えば、S.
G.チェンバーレイン(S.G.Chamberlain)とJ.P.
Y.リー(J.P.Y.Lee)による「新しい広ダイナミック
レンジのシリコンフォトディテクタ及び線形撮像アレイ
(A Novel Wide Dynamic Range Silicon Photodetector
and Linear Imaging Array)」(IEEE Trans on ED, v
ol.ED-31、No.2, pp.175-182, Feb., 1984)がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その手法に関
わらず、各画素のダイナミックレンジや受光感度幅を拡
大する手法では、撮影した画像を表示する際に画面全体
のコントラストが弱くなるという問題が発生する。そこ
で画像をいくつかの領域に分割し、各領域内で集中して
いる輝度範囲に表示系の階調を多く与える手法が提案さ
れている。例えば、森村 淳、吾妻 健夫、魚森 謙也に
よる「広ダイナミックレンジ画像合成処理技術」(映像
情報メディア学会誌vol.51、No.2、pp.228-232)があ
る。しかしながら、この手法は複雑な画像の後処理を必
要とする問題がある。
【0011】人間の網膜のように、各画素が周辺の画素
の出力に応じてその受光感度範囲をシフトする機能を有
する固体撮像素子も既にC.ミード(C.Mead)によって
試作されている(「順応性のある網膜(Adaptive Retin
a)」(Analog VLSI Implementations of Neural Syste
ms, 1989, pp.239-246))。この素子を構成する一つの
画素回路を図14に示す。この図に示すように、一つの
画素回路はフォトディテクタPDと作動増幅器OPとを
備え、抵抗Rを介して隣接する画素と接続されている。
このように構成される画素回路は、抵抗Rによる抵抗ネ
ットワークを介して周辺の画素との間で出力の平均化を
行い、この周辺画素出力の平均と、自分自身の出力との
差を差動増幅器OPを用いて演算している。この素子で
は人間の視覚系の視細胞のように、各画素が受光感度範
囲をシフトすることで素子全体として広い受光感度範囲
を実現している。各画素の受光感度範囲は広がっていな
いので、表示系において受光感度範囲を広げたことによ
る画面全体のコントラストが低下する問題は発生しな
い。しかしながら、この素子では各画素に作動増幅器O
Pを必要とするため、回路規模が大きくなり、また、消
費電力も大きくなるという実用上の問題がある。
【0012】今後、人間の網膜に匹敵する広い受光感度
範囲と高いコントラスト検知機能を有し、高い環境適応
能力を有する撮像装置に使用される半導体撮像素子の需
要が益々高まることが予想される。
【0013】本発明は上記課題を解決すべくなされたも
のであり、その目的とするところは、高集積可能でかつ
低消費電力で、広い受光感度範囲と高いコントラスト検
知機能を実現する固体撮像素子を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の半導体撮像素子は以下の構成を有する。本
発明に係る第1の半導体撮像素子は、複数の画素回路が
接続されてなる半導体撮像素子において、画素回路は第
1の光検出素子、第2の光検出素子及び第1の抵抗素子
を有し、第1の光検出素子と第2の光検出素子とは第1
の抵抗素子を介して直列に接続される。各画素回路は二
つの光検出素子のうちの一方と第1の抵抗素子との接続
ノードにおいて第2の抵抗を介して隣接する画素回路と
接続される。
【0015】本発明に係る第2の半導体撮像素子は、第
1の半導体撮像素子において、画素回路の第1の抵抗素
子の両端を異なった容量値に設定する。
【0016】本発明に係る第3の半導体撮像素子は、第
1の半導体撮像素子において、画素回路における第1の
抵抗素子または第2の抵抗素子のうちの少なくともいず
れかをMOSトランジスタにより構成し、抵抗素子の抵
抗値はMOSトランジスタのゲート電圧に応じて設定さ
れる。
【0017】本発明に係る第4の半導体撮像素子は、第
3の半導体撮像素子において、抵抗素子の抵抗値を設定
するためのゲート電圧は、第1及び第2の抵抗素子各々
について少なくとも二つ以上の画素回路に関して共通に
与えられる。
【0018】本発明に係る第5の半導体撮像素子は、第
1の半導体撮像素子において、第1の抵抗素子の少なく
とも一端に画素回路の状態を初期化するためのリセット
電圧を印加することを特徴とする請求項2記載の半導体
撮像素子。
【0019】本発明に係る第6の半導体撮像素子は、第
5の半導体撮像素子において、リセット電圧は少なくと
も二つ以上の画素回路に関して共通に与えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明に係る半導体撮像素子の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0021】実施の形態1.図1に実施の形態1の半導
体撮像素子を構成する一つの画素の回路構成を示す。図
1に示すように、一つの画素回路は、二つのフォトディ
テクタPD1、PD2と、抵抗Riと、増幅用トランジ
スタTr3と、読み出し用トランジスタTr4と、スイッチ
SW1、SW2とからなる。フォトディテクタPD1、
PD2はフォトダイオード等からなる光検出素子であ
り、受けた光の強度に応じた電流を発生させる。二つの
フォトディテクタPD1、PD2は等しい受光感度特性
を有する。
【0022】フォトディテクタPD1とフォトディテク
タPD2とは、電源電圧Vddを与える電源と、基準電位
を与えるグランドGNDとの間に抵抗Riを介して逆バ
イアスとなるように直列に接続される。抵抗Riとフォ
トディテクタPD2とを接続するノード2に増幅用トラ
ンジスタTr3のゲートが接続され、この増幅用トランジ
スタTr3に対して直列に読み出し用トランジスタTr4が
接続される。フォトディテクタPD1と抵抗Riとを接
続するノード1には抵抗Rnが接続されている。ノード
1及びノード2にはそれぞれスイッチSW1、スイッチ
SW2が接続され、これらのスイッチSW1、SW2が
オンしたときにノード1及びノード2に対して所定のリ
セット電圧Vpdcが印加され、初期化されるようになっ
ている。
【0023】図2は画像素子における画素間の接続を説
明した図である。図に示すように撮像素子においては、
複数の画素回路11がマトリクス状に接続され、一つの
画素回路11はノード1において抵抗Rnを介して隣接
する画素回路のノード1と接続される。
【0024】図3は、図1に示す画素回路をさらに詳細
に示した回路図である。この図に示すように、本実施形
態においてはスイッチSW1、SW2はPMOSトラン
ジスタTr1、Tr2で構成されている。抵抗Ri、Rnは拡
散抵抗または高抵抗ポリシリコンによって実現される。
また、画素回路11において、読み出し用トランジスタ
Tr4の一端に接続された出力信号を取出すための信号線
21と、リセット電圧Vpdcを与える制御線23と、ト
ランジスタTr1、Tr2を制御する制御線25と、読み出
し用トランジスタTr4を制御する制御線27とが配線さ
れている。
【0025】このように構成される画素回路の動作を説
明する。なお、説明の便宜上、抵抗Ri、Rnの抵抗値を
Ri、Rnと表し、また、各ノードの電圧はグランドGN
Dの電位を基準としている。
【0026】図1に示す画素回路11において、逆バイ
アスされたフォトディテクタPD1、PD2に光が入射
すると、その入射光量(または入射光強度)に応じて電
流が発生し、それにより、抵抗Riに逆方向電流Idが流
れ、ノード1、2間すなわち抵抗Rnに電位差が生ず
る。また、抵抗Rnを介した画素間接続により抵抗Rnを
介して周辺画素のノード1間で電荷が移動するため、ノ
ード1の電位は近傍画素間で平均化される。これによ
り、ノード2の電位はその画素が受けた光量とその画素
の近傍画素が受けた光量の平均値との差分を表す電位と
なる。このノード2の電位変化を増幅用トランジスタT
r3により増幅し、読み出し用トランジスタTr4を介して
出力信号として取り出す。以下に上記の動作をより詳し
く説明する。
【0027】画素回路は画像信号を出力する前に所定の
タイミングでリセットされる(このリセット動作のタイ
ミングについては後述する。)。具体的には、抵抗Ri
の両端のノード1とノード2は、スイッチSW1、SW
2が所定時間の間オンされることにより、所定の初期電
圧Vpdcが両ノード1、2に対してリセット電圧として
印加され、ノード1とノード2の電圧が電圧Vpdcにリ
セットされる。リセット電圧Vpdcは電源電圧と0Vと
の間の値をとる。その後、フォトディテクタPD1、P
D2が受光すると、その受光量に応じてノード1、2の
電位すなわちノード1、2の電圧V1、V2が変化する。
【0028】図1に示す画素回路のノード1、2におけ
る電圧V1、V2の変化を説明するにあたり、まず、図1
に示す回路において増幅用トランジスタTr3及び抵抗R
nの接続を考慮しない場合のノード電圧V1、V2の変化
について説明する。すなわち、図4に示す回路における
ノード1、2の電圧V1、V2の変化について説明する。
【0029】図5は、図4に示す画素回路においてノー
ド1の電圧V1とノード2の電圧V2の入射光量Dに対す
る変化を示した図である。なお、図5では、リセット終
了からの時間tが十分に経過した後の状態を示してい
る。また、時間tがほぼ0のときの電圧V1、V2の様子
を破線で示している。
【0030】図5に示すように、電圧V1は、画素に入
射する光量Dに応じてその値が変化し、リセット電圧V
pdcから電流IdとRi/2との積で求められる電圧値だ
け高い値になる。ここで、電流Idは入射光量Dに比例
するため、電圧V1とリセット電圧Vpdcとの差は光量D
に比例して増加する。同様に、電圧V2も入射光量Dに
応じてその値が変化し、リセット電圧Vpdcから電流Id
とRi/2との積で求められる電圧値だけ低い値にな
る。すなわち、電圧V2は一定の割合で光量Dに比例し
て減少する。
【0031】また、リセット時からの経過時間tが大き
いほど、電圧V1、V2の傾きの絶対値は大きくなる。
すなわち、リセット電圧Vpdcの印加終了直後(経過時
間tがほぼ0)では、電圧V1と電圧V2はともにリセッ
ト電圧Vpdcとほぼ等しく、時間tが経過するにつれて
回路の時定数にしたがいリセット電圧Vpdcからの差が
増大していく。したがって、画素回路から出力信号を読
み出す際には、この時間tが十分経過した後に読み出す
ようにする。
【0032】次に、ノード2に対する増幅用トランジス
タTr3の接続を考慮した場合のノード電圧V1、V2の変
化について図6を用いて説明する。
【0033】増幅用トランジスタTr3のゲートには寄生
容量Cmが存在する。このため、図6に示すようにノー
ド2にはトランジスタTr3のゲート容量Cmが接続され
ているのと等しくなる。また、二つのフォトディテクタ
PD1、PD2もそれぞれ寄生容量Cpdを有するため、
ノード1には容量Cpdが、ノード2には容量Cpdに加え
て容量Cmが接続されていることになる。このため、ノ
ード1とノード2に接続される容量値は異なり、ノード
2にはノード1よりも大きな容量が接続されたことにな
る。
【0034】図7は、図6に示す画素回路におけるリセ
ット時からの時間tが十分に経過したときのノード1の
電圧V1とノード2の電圧V2とを示す。この場合も図5
に示す場合と同様に、電圧V1と電圧V2はそれらの差が
電流Idと抵抗値Riの積に応じた値となる。しかしなが
ら、図5に示す場合と異なり、光量Dに対する電圧V2
の傾きの絶対値は小さくなり、電圧V1の傾きの絶対値
は大きくなっている。これは、ノード2にはノード1に
接続される容量(Cpd)よりも大きな容量(Cpd+C
m)が接続されているためである。この回路構成におい
ても、経過時間tがほぼ0の場合は、破線で示すように
電圧V1と電圧V2はともにリセット電圧Vpdcとほぼ等
しいが、ノード1とノード2の時定数が異なることによ
り、電圧V1と電圧V2の傾きの絶対値は異なる。つま
り、接続される容量がノード1と比較して大きなノード
2は、ノード1よりもゆっくりと変化するため、光量D
に対する電圧V2の傾きの絶対値が小さくなる。
【0035】以上の点を参考にして、図1に示す画素回
路について入射光量に対するノード1、2の電圧V1、
V2の変化を説明する。
【0036】図1に示す画素回路は、図6に示す画素回
路にさらにノード1において抵抗Rnを介して隣接画素
と相互接続したものである。このように、隣接画素間で
ノード1どうしを抵抗Rnを介して接続することにより
近傍画素間で抵抗Rnを介して電荷が移動するため、ノ
ード1の電位は近傍画素のノード1の電位を平均した値
になる。この電位が平均化される近傍画素の範囲は抵抗
Rnの抵抗値により調整でき、その抵抗値Rnを大きくす
ることにより平均化される範囲を狭くでき、抵抗値Rn
を小さくすることによりその範囲を広くできる。また、
抵抗Riの値を変えることにより画素回路の感度が調整
できる。
【0037】今、一つの平均化される範囲内の画素に対
する入射光量が光量aから光量bの範囲に分布する場合
を考える。抵抗Rnによる画素間接続がない場合、入射
光量Dに対するノード電圧V1、V2は、図8において実
線V1'、V2'で示すように変化する。すなわち、画素間
接続がない場合、光量aを受光するとノード1の電圧V
1は電圧値V1aとなり、光量bを受光すると電圧V1は電
圧値V1bとなる。
【0038】ところが、抵抗Rnによる画素間接続があ
る場合、リセット後十分な時間が経過すると、ノード1
の電圧V1は、近傍画素のノード1間で平均化されて、
入射光量にかかわらずこの平均された値V1c(この値は
光量の分布具合で決まる)になる。すなわち、光量aを
受けたときのノード1の電圧V1は、画素間接続がない
ときの電圧V1aから平均値との差ΔVa(=V1c−V1
a)だけ上方にシフトし、また、光量bを受けたときのノ
ード1の電圧V1は、画素間接続がないときの電圧V1b
から平均値との差ΔVb(=V1b−V1c)だけ下方にシ
フトする。
【0039】その結果、ノード2の電圧V2はノード1
の電圧V1の変化にしたがいシフトする。すなわち、ノ
ード2の電圧V2は、画素間接続がないときの値から、
光量aを受けたときはΔVaだけ上方へシフトし、光量
bを受けたときは、ΔVbだけ下方へシフトする。ま
た、画素が近傍画素の受光量の平均値mと等しい光量を
受けたときは、電圧V1は画素間接続がない場合と同様
の値となり、電圧V2も画素間接続がない場合と同様の
値となる。
【0040】すなわち、画素間接続がある場合、一つの
画素において、ノード2の電圧は、その近傍の画素が受
ける光量の平均値と、その画素が受ける光量との差分を
表した値となる。
【0041】このように、各画素のノード1を抵抗Rnを
介して相互接続することによって、増幅用トランジスタ
Tr3のゲートに接続されたノード2の電圧V2は、画素近
傍の受光量の平均値を基準として、その画素の受光量と
近傍画素における平均値との差を示す信号を表す。ここ
で、その基準となる電圧値は、画素間接続がない場合の
ノード2の電圧値V2と等しく、この電圧V2とリセット
電圧Vpdcとのずれは光量が大きくなるにしたがって大
きくなる(図8参照)。このことは、ノード2の電圧V
2が入射光量に依存することを示し、平均値からの差分
に応じて一様に変化しないことを示す。このずれによる
受光量依存成分は小さい方が好ましく、電圧V2とリセ
ット電圧Vpdcとのずれはノード2に接続された容量値
を大きくすることで低減することができる。本実施形態
では、増幅用トランジスタTr3のゲート容量を利用する
ことにより、ノード1と比較してノード2に接続される
容量値を大きくし、出力信号の光量依存成分を低減して
いる。さらに、別途、所定容量値のコンデンサをノード
2に接続することにより、ノード2に接続される容量値
を大きくしてもよい。
【0042】図9は各光量域での入射光量Dに対するノ
ード2における電圧V2の変化の一例を示した図であ
る。図9において、例えば、実線Pは、近傍画素の受光
光量範囲が光量aから光量bにあるときのノード2の電
圧V2の変化を示す。このとき、電圧V2は平均光量mを
基準とした平均光量との差分を示している。同様に、実
線P'は、近傍画素の受光光量範囲が光量a'から光量
b'にあるときのノード2の電圧V2の変化を示す。この
ように、本実施形態の画素回路は、人間の網膜と同様に
周囲の光量にしたがい、その受光感度範囲をシフトさせ
ることができる。
【0043】図10は、図9に示すノード2の電圧V2
を増幅用トランジスタTr3により読み出し、反転増幅し
て得られる出力信号を示した図である。この図に示すよ
うに、限られた光量aから光量bの範囲に対して大きな
振幅を割り当てることができるので、高いコントラスト
検知機能が実現される。増幅用トランジスタTr3の増幅
率を変えることで光量Dの変化に対する信号の変化(傾
き)を変えることができ、コントラストを調整すること
ができる。しかし、この増幅率と受光感度検知領域の限
界は画素間接続がない場合の光量Dに対する電圧V2の
傾きによって制限される。
【0044】図11は上記の画素回路に対する制御信号
のタイミングチャートである。図11の(a)は、ノー
ド1及びノード2をリセットするためのリセット信号を
示し、図11の(b)は、出力電圧を読み出すタイミン
グを与える読み出し制御信号を示す。図11の(a)に
示すように、時刻T0からT0'の間、リセット信号をL
ow(0V)とする。これによりトランジスタTr1、T
r2がオンし、制御線23を介してノード1及びノード2
にリセット電圧Vpdcが印加される。その後、フォトディ
テクタPD1、PD2の受光動作に伴い、時刻T0'から
時刻T1までの間ノード1の電圧V1は抵抗Rnを介して
隣接画素との間で平均化される。次に時刻T1で読み出
し制御信号をHigh(電源電圧Vdd)にすると、ノー
ド2の電圧V2がトランジスタTr3によって電流に変換
され、読み出し用トランジスタTr4及び信号線21を介
して外部に取り出される。各画素回路に対して、以上の
動作が所定の周期で行われることにより、リセット動
作、読み出し動作が繰り返して行われる。このように、
画素回路は読み出し動作前にリセットされることによ
り、光量に応じた電圧を出力する際の基準を常に一定に
保つことができ、安定した光量−電圧変換が可能とな
る。
【0045】なお、上記リセット信号はノード1及びノ
ード2のうちのいずれか一方にのみ印加するようにして
もよい。また、上記リセット信号は、平均化される画素
間で各画素が一様に動作するように複数の画素回路に対
して共通に与えることが好ましい。少なくとも二つの隣
接する画素回路に対して一定値のリセット信号を与える
のが好ましい。これにより半導体撮像素子から得られる
出力信号の精度を向上できる。
【0046】以上のように、本実施形態の撮像素子は、
二つのダイオードと一つの抵抗とからなる直列回路を有
する画素回路を備え、各画素回路が抵抗を介して隣接画
素回路と接続されている。このように、従来のように差
動増幅器を用いずに画素回路が構成できるため、簡単な
構成で撮像素子を実現でき、また、その受光感度範囲を
人間の網膜のように各画素が周辺の明るさに応じてシフ
トすることができるため、広い受光感度範囲と高いコン
トラストの検知が実現できる。
【0047】実施の形態2.図12に実施の形態2の半
導体撮像素子を構成する画素回路の構成を示す。本実施
形態では、実施の形態1における画素回路の抵抗Rn及
び抵抗RiをMOSトランジスタで構成している。すな
わち、図12に示すように、画素間を結合する抵抗Rn
をPMOSトランジスタTrnで構成し、また、フォトデ
ィテクタPD1、PD2間に挿入された抵抗RiをPM
OSトランジスタTriで構成している。なお、本実施形
態の画素回路は、実施の形態1の画素回路と同様に動作
する。
【0048】MOSトランジスタTrn、Triにより実現
される抵抗値はそれぞれのゲート電圧を制御することに
より調整できる。具体的には、トランジスタTrnの抵抗
値は結合バイアス電圧Vnにより、トランジスタTriの
抵抗値は補正バイアス電圧Viにより調整できる。バイ
アス電圧Vn、Viはそれぞれ制御線29、31により与
えられ、回路動作中はそれらの値は固定されている。
【0049】なお、トランジスタTrn、Triの抵抗値を
調整するためのバイアス電圧Vn、Viは平均化される近
傍画素間において同一の値が与えられるようにする。例
えば、隣接画素のうち少なくとも二つの画素において共
通のバイアス電圧Vn、Viを与えるようにするのが好ま
しい。これにより、平均化される画素範囲において各画
素の抵抗値が同じ値となり、各画素の特性が一様とな
る。
【0050】以上のように、抵抗Rn、Riをトランジス
タで構成することにより、半導体基板上において抵抗素
子を形成する場合に比べて、容易にかつ小規模で実現で
きる。さらに、トランジスタのゲート電位を変えること
により感度や平均化の範囲を変更でき、設計時の抵抗値
の設定における負担が軽減され、また、撮像装置への実
装時においても撮像対象に応じた調整が容易に行える。
【0051】
【発明の効果】本発明の第1の半導体撮像素子によれ
ば、一つの画素回路を二つのフォトセンサと一つの抵抗
とからなる直列回路で構成し、各画素回路を抵抗を介し
て接続する。これにより、人間の網膜のように各画素が
周辺の画素への入射光量に応じて受光感度範囲をシフト
する機構を持つ撮像素子を容易な回路構成で実現でき
る。また、フォトセンサ間に抵抗を用いているため、そ
の抵抗値を変えることにより半導体撮像素子の感度等の
性能を容易に変更することができる。
【0052】本発明の第2の半導体撮像素子によれば、
抵抗素子の両端を異なる容量値にすることにより、周辺
画素の平均の受光量とその画素の受光量との差を求める
際の基準値の入射光量依存性を抑制できるため、入射光
量の絶対値に影響されないで周辺画素の平均の受光量と
その画素の受光量との差分を表す電圧を出力することが
できる。これにより、受光感度範囲を入射光量に応じて
シフトする機構を実現できる。
【0053】本発明の第3の半導体撮像素子によれば、
抵抗素子をMOSトランジスタで構成するため、回路規
模を増大させることなく半導体撮像素子を製造でき、さ
らにMOSトランジスタのゲート電圧を制御することに
よりその抵抗値を容易に変更できるため、感度調整等が
容易になり、また、抵抗値の設計時の負担が軽減され
る。
【0054】本発明の第4の半導体撮像素子によれば、
周辺画素において共通にゲート電圧を印加して抵抗値を
一定値にする。これにより、周辺画素において各画素の
一様な動作が可能となり、半導体撮像素子の精度を向上
できる。
【0055】本発明の第5の半導体撮像素子によれば、
リセット電圧を印加して各画素回路を初期化できるた
め、安定した出力を得ることができる。
【0056】本発明の第6の半導体撮像素子によれば、
周辺画素において共通にリセット電圧を印加することに
より、周辺画素において各画素の一様な動作が可能とな
り、半導体撮像素子の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の半導体撮像素子を構
成する画素の回路図。
【図2】 実施の形態1の画素回路をアレイ状に配列し
た様子を説明した図。
【図3】 実施の形態1の画素回路のさらに詳細な回路
図。
【図4】 実施の形態1の画素回路において画素間接続
と読み出し用トランジスタを考慮しない画素回路の回路
図。
【図5】 図4に示す画素回路の入射光量と各ノード電
圧との関係を示す図。
【図6】 実施の形態1の画素回路において各部の容量
を明示した回路図。
【図7】 図6に示す画素回路の入射光量と各ノード電
圧との関係を示す図。
【図8】 隣接画素との間で接続された画素回路におけ
る入射光量と各ノード電圧との関係を示す図。
【図9】 実施の形態1の画素回路において、読み出し
トランジスタのゲートに接続するノードでの電圧と入射
光量との関係の一例を示す図。
【図10】 図9に示すノード電圧を反転増幅し読み出
し信号として取出した場合の入射光量と出力電圧との関
係を示す図。
【図11】 実施の形態1の画素回路の制御信号のタイ
ミングチャート。
【図12】 実施の形態2の半導体撮像素子を構成する
画素回路の回路図。
【図13】 人間の網膜における局所的感度自動調整の
様子を示した図。
【図14】 従来の受光感度範囲をシフトする機能を有
する画素の回路図。
【符号の説明】
1,2 ノード、 11,11a 画素回路、 Cpd,
Cm 容量、 PD1,PD2 フォトディテクタ、
Rn 抵抗、 Ri 抵抗、 SW1,SW2スイッチ、
Tr1,Tr2,Tri,Trn MOSトランジスタ、 T
r3 増幅用トランジスタ、Tr4 読み出し用トランジス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA02 AA06 AB01 BA14 CA02 FA06 5C024 AA01 CA12 CA14 CA15 CA21 FA01 GA01 GA31 HA05 JA04 5F049 MA01 NA01 NB05 RA06 RA10 UA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素回路が接続されてなる半導体
    撮像素子において、 上記画素回路は第1の光検出素子、第2の光検出素子及
    び第1の抵抗素子を有し、第1の光検出素子と第2の光
    検出素子とが第1の抵抗素子を介して直列に接続され、 上記各画素回路は、上記二つの光検出素子のうちの一方
    と上記第1の抵抗素子との接続ノードにおいて第2の抵
    抗素子を介して隣接する画素回路と接続されることを特
    徴とする半導体撮像素子。
  2. 【請求項2】 上記画素回路において、上記第1の抵抗
    素子の両端を異なった容量値に設定することを特徴とす
    る請求項1記載の半導体撮像素子。
  3. 【請求項3】 上記画素回路において、上記第1の抵抗
    素子または第2の抵抗素子のうちの少なくともいずれか
    をMOSトランジスタにより構成し、上記抵抗素子の抵
    抗値は上記MOSトランジスタのゲート電圧に応じて設
    定されることを特徴とする請求項1記載の半導体撮像素
    子。
  4. 【請求項4】 上記抵抗値を設定するためのゲート電圧
    は、第1及び第2の抵抗の抵抗素子各々について、少な
    くとも二つ以上の画素回路に関して共通に与えられるこ
    とを特徴とする請求項3記載の半導体撮像素子。
  5. 【請求項5】 上記第1の抵抗素子の少なくとも一端に
    画素回路の状態を初期化するためのリセット電圧を印加
    することを特徴とする請求項1記載の半導体撮像素子。
  6. 【請求項6】 上記リセット電圧は少なくとも二つ以上
    の画素回路に関して共通に与えられることを特徴とする
    請求項5記載の半導体撮像素子。
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