JP2000344715A - 非対称炭酸エステルの製造方法 - Google Patents
非対称炭酸エステルの製造方法Info
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Abstract
製造方法であって、長期間使用しても触媒の活性低下が
抑制された上記の製造方法を提供する。 【解決手段】2種の対称炭酸エステル間の不均化エステ
ル交換反応により非対称炭酸エステルを製造するに当た
り、不均一系触媒と共に原料中の濃度として100〜1
0,000重量ppmの水の存在下に上記の反応を行
う。
Description
ルの製造方法に関し、詳しくは、2種の対称炭酸エステ
ル間の不均化エステル交換反応により非対称炭酸エステ
ルを製造する方法に関する。非対称炭酸エステルは、溶
剤や各種有機合成試薬として有用であり、特に、リチウ
ムイオン電池などの非水電解液を使用する電池用やコン
デンサ用の溶媒として有用である。
称炭酸エステルを製造する方法の1つとして、2種の対
称炭酸エステル間の不均化エステル交換反応が知られて
いる。そして、エステル交換反応を平衡状態とするため
にはエステル交換触媒の使用が必須であり、その例とし
ては、アルカリ金属アルコラート触媒(特開平7−10
811号公報)、III族希土類元素の酸化物(特開平9
−328453号公報)が挙られる。そして、これらの
エステル交換触媒は均一系触媒と不均一系触媒に分類さ
れる。特に、不均一系触媒は、均一系触媒に比し活性が
低いため、多量の触媒や高温を必要とするが、それ自身
が反応液に不溶であるため、反応液から触媒を分離する
のが容易であり、工業的に好ましい。
は、触媒の活性低下を如何に抑制するかが重要である。
固定床液相流通式反応の場合は、不均一系触媒が予め大
量に反応器中に充填されて使用されるため、触媒の活性
低下の抑制は特に重要である。
一系触媒を使用した非対称炭酸エステルの製造方法であ
って、長期間使用しても触媒の活性低下が抑制された上
記の製造方法を提供することにある。
を重ねた結果、反応系に特定の物質を存在させることに
より、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得て本
発明の完成に至った。
酸エステル間の不均化エステル交換反応により非対称炭
酸エステルを製造するに当たり、不均一系触媒と共に原
料中の濃度として100〜10,000重量ppm以上
の水の存在下に上記の反応を行うことを特徴とする非対
称炭酸エステルの製造方法に存する。
本発明においては、2種の対称炭酸エステル同士の不均
化反応が次記反応式(1)の様に進行し、目的とする非
対称炭酸エステルが生成する。
れ、異なるアルキル基またはシクロアルキル基を表す。
アルキル基またはシクロアルキル基の炭素数は、特に制
限されないが、通常1〜12、好ましくは1〜6であ
る。直鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチリ基、ドデシル基を挙げること
が出来る。分枝状アルキル基としては、例えば、イソプ
ロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル
基、イソアミル基、tert-アミル基、ネオペンチル基、
イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基を
挙げることが出来る。シクロアルキル基としては、例え
ば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオ
クチル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基を挙げる
ことが出来る。
は、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボ
ネート(DEC)、ジプロピルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が挙げ
られる。目的物である非対称炭酸エステルの具体例とし
ては、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプ
ロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブ
チルメチルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、
ブチルプロピルカーボネート、シクロヘキシルメチルカ
ーボネート等が挙げられる。なお、原料の種類は目的物
により決まり、目的物がEMCの場合は、原料としてD
MC及びDECが使用される。
モル比は特に限定されないが、通常は実質的に当モルで
使用するのが目的物である非対称炭酸エステルの収量を
高める意味で好ましい。しかし、一方の原料を過剰に使
用してもよく、この場合、モル比は1:1〜1:20の
範囲から選択するが好ましい。
われる。反応温度は、通常0〜300℃、好ましくは5
0〜200℃の範囲から選択される。また、反応圧力
は、通常0〜5MPa、好ましくは0〜1MPaの範囲
から選択される。反応形式は、回分式でも流通式でもよ
いが、流通式は、大量に連続的に原料を処理できると共
に触媒を繰り返し長時間使用することが出来るため、工
業的に有利である。特に、固定床液相流通式反応が有利
である。そして、この際の触媒に対する液時空間速度
(LHSV)は、通常0.05〜50/hr、好ましく
は0.1〜10/hrの範囲から選択される。
り、原料自体に溶媒の役割を課すことが出来るため、他
の溶媒の使用を省略することが出来る。後処理の容易性
の観点から、他の溶媒を使用しない方が好ましい。反応
液は、常圧蒸留、減圧蒸留、加圧蒸留など公知の蒸留法
により、原料である2種の対称炭酸エステルと反応生成
物である非対称炭酸エステルに分離される。沸点の順番
として、例えば、一方の原料の対称エステル、目的物で
ある非対称炭酸エステル、他方の原料の対称炭酸エステ
ルの順で留出するので、目的物は蒸留の第二番目の留分
として所望の純度で得ることが出来る。ここで、原料の
うち沸点の高い鎖状炭酸エステルは留出させてもよい
し、蒸留釜に残し、反応にリサイクルしてもよい。
の不均一系触媒を制限なく使用することが出来る。特開
平9−328453号公報に記載された触媒、すなわ
ち、III族希土類元素の酸化物を有効成分とする触媒が
推奨される。III族希土類元素の具体例としては、S
c、Y、ランタニド族元素(La、Ce、Pr、Nd、
Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Lu)、アクチニド族元素(Ac、Th、P
a、U)等が挙げられる。
る不均一系触媒の活性低下を抑制するため、不均一系触
媒と共に原料中の濃度として100〜1000重量pp
mの水の存在下に前記の反応を行う点にある。
例えば原料あるいは原料中に含まれる不純物の影響で触
媒自身が化学的変化を起こして触媒活性を失う場合、反
応で副生する重質物などにより触媒の表面が覆われて触
媒活性が有効に働かない場合、磨耗、圧壊などの物理的
な変化により触媒自身が損失する場合などが挙げられ
る。反応系に共存する水の作用は明らかでないが、何れ
にせよ、水により、不均化反応に必要な適度なエステル
交換能が触媒表面上に保持される。
度として100〜10,000重量ppmでなければな
らない。水の量が上記範囲より少ない場合は触媒の活性
低下の抑制効果が十分に発揮されず、水の量が上記範囲
より多い場合は、非対称鎖炭酸エステルと水が副反応を
起こしアルコールが生成するため、目的とする非対称炭
酸エステルの収率が低くなると共に精製工程でのロスが
大きくなる。原料中の水の濃度は、好ましくは200〜
5,000重量ppmの範囲である。
されないが、工業的に有利な固定床液相流通式反応を採
用した場合は、通常、原料と共に反応系に添加する方法
が採用される。すなわち、原料として、100〜10,
000重量ppmの水を含有する2種の対称炭酸エステ
ルが使用される。そして、何れの場合も、反応系への水
の添加は、水濃度が平均して上記の範囲内となる様にパ
ルス的に行ってもよい。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
チルカーボネート(DMC)とジエチルカーボネート
(DEC)をそれぞれ使用し、理論段20段の蒸留塔に
より還流比5で蒸留し、仕込量に対して10重量%を初
留分として除き、次の80重量%の留分を製品として回
収した。得られたDMC及びDEC中の水含有量をカー
ルフィッシャー水分計で測定した所、20重量ppm以
下であった。このDMCとDECとをモル比1:1に混
合し、水分濃度15重量ppmの原料(1)を得た。
して水分濃度200重量ppmの原料(2)を調製し
た。同様にして、水分濃度300重量ppmの原料
(3)、500重量ppmの原料(4)、1000重量
ppmの原料(5)、2000重量ppmの原料
(6)、5000重量ppmの原料(7)を調整した。
2.3kg(84.3モル)と硝酸コバルト6水和物2
4.5kg(84.2モル)を168リットルの純水に
溶解し、予め800リットルの攪拌槽に仕込み攪拌溶解
させた12重量%重炭酸アンモニウム水溶液550kg
中に約4時間かけて滴下し、沈殿物を含むスラリーを得
た。このスラリーをフィルタープレスでろ過し、純水で
洗浄した後、熱風乾燥機で12時間120℃乾燥し、触
媒前駆体24.5kgを得た。
水44重量部を加え、さらに成形助剤としてメチルセル
ロース5重量部とアビセル10重量部を添加し、加熱混
練してスラリー状とした後、真空押出成型法によって直
径4mmの円柱状物とした。押出成形性は良好であっ
た。この円柱状物を120℃で一晩乾燥し、続いて60
0℃の温度で3時間焼成し、直径が約3mmに焼き締ま
った触媒を得た。触媒には折れたり割れたりの外観上の
異常は認められなかった。また、触媒の金属原子比はイ
ットリウム:コバルトが1:1であった。
応器に触媒を35.0g充填し、定量ポンプにより原料
(2)(水濃度200重量ppm)を通液し、窒素で
0.9MPaの背圧をかけながら140℃でLHSV2
(100ml/hr)の通液条件で反応させた。50時
間後の反応液をガスクロ分析したところ、反応液の組成
は、DMC21.7重量%、エチルメチルカーボネート
(EMC)49.5重量%、DEC28.5重量%であ
った。これはEMC収率として49.5%に相当する。
このときのEMC生成速度は触媒1g当たり1.41g
/hrであった。この後、同じ条件下で反応を継続し、
反応経過時間毎のEMCの収率と触媒1g当たりのEM
C生成速度を表1に示した。
m)を使用した以外は、実施例1と同一条件で反応を行
った。42時間後の反応液をガスクロ分析したところ、
反応液の組成は、DMC21.5重量%、エチルメチル
カーボネート(EMC)49.7重量%、DEC28.
4重量%であった。これはEMC収率として49.7%
に相当する。このときのEMC生成速度は触媒1g当た
り1.42g/hrであった。この後、同じ条件下で反
応を継続し、反応経過時間毎のEMCの収率と触媒1g
当たりのEMC生成速度を表2に示した。表2から明ら
かな様に、EMCの収率および生成速度が反応時間と共
に低下していることが分かる。
て反応を行った。原料を変更して50時間後の反応液を
ガスクロ分析したところ、反応液の組成は、DMC2
2.1重量%、エチルメチルカーボネート(EMC)4
8.5重量%、DEC29.1重量%であった。これは
EMC収率として48.5%に相当する。このときのE
MC生成速度は触媒1g当たり1.39g/hrであっ
た。すなわち、比較例1で低下した触媒性能が回復し
た。その後、同じ条件下で反応を継続し、反応経過時間
毎のEMCの収率と触媒1g当たりのEMC生成速度を
表3に示した。
した以外は、実施例1と同一条件で反応を行った。所定
の反応経過時間のEMCの収率と触媒1g当たりのEM
C生成速度を表4に示した。
使用しても触媒の活性低下が抑制された非対称炭酸エス
テルの製造方法の製造方法が提供され、本発明の工業的
価値は顕著である。
Claims (2)
- 【請求項1】 2種の対称炭酸エステル間の不均化エス
テル交換反応により非対称炭酸エステルを製造するに当
たり、不均一系触媒と共に原料中の濃度として100〜
10,000重量ppmの水の存在下に上記の反応を行
うことを特徴とする非対称炭酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 不均化エステル交換反応がジメチルカー
ボネートとジエチルカーボネートからエチルメチルカー
ボネートへの反応である請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15832299A JP3960504B2 (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | 非対称炭酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15832299A JP3960504B2 (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | 非対称炭酸エステルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000344715A true JP2000344715A (ja) | 2000-12-12 |
| JP3960504B2 JP3960504B2 (ja) | 2007-08-15 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15832299A Expired - Fee Related JP3960504B2 (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | 非対称炭酸エステルの製造方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3960504B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114057579A (zh) * | 2021-12-08 | 2022-02-18 | 河北工业大学 | 对称碳酸酯催化反应精馏制备不对称碳酸酯的方法 |
-
1999
- 1999-06-04 JP JP15832299A patent/JP3960504B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114057579A (zh) * | 2021-12-08 | 2022-02-18 | 河北工业大学 | 对称碳酸酯催化反应精馏制备不对称碳酸酯的方法 |
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| JP3960504B2 (ja) | 2007-08-15 |
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