JP2000344761A - クロメン化合物 - Google Patents

クロメン化合物

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JP2000344761A
JP2000344761A JP11150690A JP15069099A JP2000344761A JP 2000344761 A JP2000344761 A JP 2000344761A JP 11150690 A JP11150690 A JP 11150690A JP 15069099 A JP15069099 A JP 15069099A JP 2000344761 A JP2000344761 A JP 2000344761A
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JP11150690A
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English (en)
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Hironobu Nago
洋信 名郷
Junji Momota
潤二 百田
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 退色速度が速く且つ劣化時の着色が少ない良
好なフォトクロミック性の耐久性を有するフォトクロミ
ック化合物。 【解決手段】 基本構造としてスピロ構造を有する下記
式で示されるような新規なクロメン化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光もしくは水
銀灯の光のような紫外線を含む光の照射で着色した形態
に変化し、その変化が可逆的で優れた退色速度を示し、
さらに劣化時の着色が少なくフォトクロミック性の耐久
性が優れた新規なクロメン化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミズムとは、ここ数年来注目
されてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるいは
水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やか
に色が変わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色に
戻る可逆作用のことである。この性質を有する化合物は
フォトクロミック化合物と呼ばれ、従来から色々な化合
物が合成されてきたが、その構造には特別な共通性は認
められない。
【0003】PCT特許出願公開明細書WO96/14
596号明細書には、下記式(A)で示されるクロメン
化合物が開示されている。
【0004】
【化9】 しかし、このクロメン化合物は、退色速度が遅くさらに
劣化したときの着色が大きく、繰り返しの耐久性も今ひ
とつ満足のいくものではなかった。
【0005】PCT特許出願公開明細書WO97/48
762号明細書には、下記式(B)で示されるクロメン
化合物が開示されている。
【0006】
【化10】
【0007】しかし、このクロメン化合物は、退色速度
が遅く、実用性に欠けるものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記した化合物に比べフォトクロミック特性をさら
に向上させ、退色速度が速く且つ劣化時の着色が少ない
フォトクロミック性の耐久性に優れたクロメン化合物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたもので、新規なクロメン化合物
の退色速度が速く、且つ劣化時の着色の少なくフォトク
ロミック性の耐久性に優れるという本発明者らによって
得られた知見に基づいて完成されたものである。
【0010】即ち、本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化11】 〔式中、下記式(2)、
【0012】
【化12】 で示される基、下記式(3)
【0013】
【化13】 で示される基、及び下記式(4)
【0014】
【化14】
【0015】で示される基は、それぞれ独立に、芳香族
炭化水素基、又は不飽和複素環基であり、R1は、アル
キル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置
換アミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアリール
基、ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原
子として有し該窒素原子とベンゼン環とが結合する置換
もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭
化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基
であり、aは0〜4の整数であり、R2は、アルキル
基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換ア
ミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアリール基、
ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子と
して有し該窒素原子と前記式(2)で示される基の環と
が結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素
環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合し
た縮合複素環基であり、bは0〜4の整数であり、R5
は、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミ
ノ基、置換アミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換の
アリール基、ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子を
ヘテロ原子として有し該窒素原子と前記式(3)で示さ
れる基の環とが結合する置換もしくは非置換の複素環
基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族
複素環が縮合した縮合複素環基であり、cは0〜4の整
数であり、R6は、アルキル基、アルコキシ基、アラル
コキシ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、置換も
しくは非置換のアリール基、ハロゲン原子、アラルキル
基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子と前記
式(4)で示される基の環とが結合する置換もしくは非
置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環も
しくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基であり、d
は0〜4の整数であり、R3、及びR4は、それぞれ独立
に、下記式(5)
【0016】
【化15】
【0017】(式中、R7は、置換もしくは非置換のア
リール基、又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基
であり、R8は、水素原子、アルキル基、又はハロゲン
原子であり、nは1〜3の整数である)で示される基、
下記式(6)
【0018】
【化16】
【0019】(式中、R9は、置換もしくは非置換のア
リール基、又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基
であり、mは1〜3の整数である)で示される基、置換
もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘ
テロアリール基、又はアルキル基であるか、R3とR4と
が一緒になって、置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素
環、又は置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環を構成
していても良く、Xは、酸素原子、硫黄原子、ビニレン
基、又は下記式(7)
【0020】
【化17】
【0021】(式中、R10は、水素原子、アルキル基、
シクロアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、
又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基である)で
示される基であり、Zは、酸素原子、硫黄原子、ビニレ
ン基、上記式(7)で示される基、又は下記式(8)
【0022】
【化18】 (式中、lは0〜4の整数である)で示される基であ
る〕で示されるクロメン化合物である。
【0023】他の発明は、上記一般式(1)で示される
クロメン化合物よりなるフォトクロミック材である。
【0024】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)において、下記
式(2)
【0025】
【化19】 で示される基、下記式(3)
【0026】
【化20】 で示される基、及び下記式(4)
【0027】
【化21】 で示される基は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基、
又は不飽和複素環基である。
【0028】上記芳香族炭化水素基としては、特に制限
されないが、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ま
しい。好適な芳香族炭化水素基を例示すると、フェニレ
ン基、ナフチレン基、フェナンスリレン基、トリレン
基、キシリレン基等のベンゼン環1個、又はそれら2〜
4個の縮環よりなる芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0029】また、前記不飽和複素環基としては、特に
制限されないが、酸素、硫黄、窒素原子を含む5員環、
6員環又はこれらにベンゼン環が縮環した複素環基が好
ましい。好適な不飽和複素環基を例示すると、ピリジレ
ン基、キノリレン基、ピロリレン基、インドリレン基等
の含窒素複素環基、フリレン基、ベンゾフリレン基等の
含酸素複素環基、チエニレン基、ベンゾチエニレン基等
の含硫黄複素環基などを挙げることができる。
【0030】上記一般式(1)において、R1は、アル
キル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、置換アミノ
基、シアノ基、置換もしくは非置換のアリール基、ハロ
ゲン原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子として
有し該窒素原子とベンゼン環とが結合する置換もしくは
非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環
もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基である。
【0031】アルキル基としては、特に制限はされない
が、一般的には炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
好適なアルキル基を例示すると、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
【0032】アルコキシ基としては、特に制限されない
が、一般的には炭素数1〜5のアルコキシ基が好まし
い。好適なアルコキシ基を具体的に例示すると、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、 sec−ブトキシ基、t−ブト
キシ基等を挙げることができる。
【0033】アラルコキシ基としては、特に限定されな
いが、炭素数6〜10のアラルコキシ基が好ましい。好
適なアラルコキシ基を具体的に例示すると、フェノキシ
基、ナフトキシ基等を挙げることができる。
【0034】置換アミノ基としては、特に限定されない
が、アルキル基又はアリール基が置換したアルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はジ
アリールアミノ基が好ましい。好適な置換アミノ基を具
体的に例示すると、メチルアミノ基、エチルアミノ基、
フェニルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジフェニルアミノ基等を挙げることができる。
【0035】非置換のアリール基は、特に制限されない
が、一般的には炭素数6〜10のアリール基が好まし
い。好適なアリール基を例示すると、フェニル基、ナフ
チル基等を挙げることができる。
【0036】置換アリール基としては、上記非置換のア
リール基の1若しくは2以上の水素原子が、前記R1の
置換基として説明したのと同様のアルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、置換アミノ基、後述する窒素原子を
ヘテロ原子として有し該窒素原子とアリール基とが結合
する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に
芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合
複素環基等の置換基で置換された置換アリール基を挙げ
ることができる。
【0037】ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、又はヨウ素原子を挙げることができる。
【0038】アラルキル基は特に制限されないが、一般
的には炭素数7〜11のアラルキル基が好ましい。好適
なアラルキル基を例示すると、ベンジル基、フェニルエ
チル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等を挙
げることができる。
【0039】窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原
子とベンゼン環とが結合する置換もしくは非置換の複素
環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香
族複素環が縮合した縮合複素環基としては、特に制限さ
れないが、該複素環基を構成する炭素原子の数は一般的
には2〜10、特に2〜6であるものが好ましい。該複
素環内には、ベンゼン環と結合している窒素原子の他に
更にヘテロ原子が存在していてもよい。該ヘテロ原子は
特に限定されないが、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等
が好適である。
【0040】窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原
子とベンゼン環とが結合する置換もしくは非置換の複素
環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香
族複素環が縮合した縮合複素環基として好適なものを具
体的に例示すると、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロ
リジニル基、ピペラジノ基、N−メチルピペラジノ基、
インドリニル基等を挙げることができる。
【0041】R1の置換数を示すaは、0〜4の整数で
ある。R1が結合する位置は、特に制限されず、その総
数も特に限定されないが2以下であるのが好適である。
なお、aが2〜4の整数であるとき、各R1は互いに異
なっていても良い。
【0042】前記一般式(1)において、R2は、アル
キル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、置換アミノ
基、シアノ基、置換もしくは非置換のアリール基、ハロ
ゲン原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子として
有し該窒素原子と前記式(2)で示される基の環とが結
合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基
に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮
合複素環基である。
【0043】ここで、アルキル基、アルコキシ基、アラ
ルコキシ基、置換アミノ基、置換もしくは非置換のアリ
ール基、ハロゲン原子、及びアラルキル基は、R1の説
明で前記したものと同じである。また、窒素原子をヘテ
ロ原子として有し該窒素原子と前記式(2)で示される
基の環とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、又
は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環
が縮合した縮合複素環基は、R1における窒素原子をヘ
テロ原子として有し該窒素原子とベンゼン環とが結合す
る置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳
香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複
素環基と同じである。
【0044】さらに、前記一般式(1)において、
R5、及びR6も、上記R1及びR2と同様の基が使用され
る。ここで、R5において、窒素原子をヘテロ原子とし
て有し該窒素原子と前記式(3)で示される基の環とが
結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環
基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した
縮合複素環基は、R1における窒素原子をヘテロ原子と
して有し該窒素原子とベンゼン環とが結合する置換もし
くは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水
素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基と同
じである。また、R 6において、窒素原子をヘテロ原子
として有し該窒素原子と前記式(4)で示される基の環
とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複
素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合
した縮合複素環基も、R1における上記基と同じであ
る。
【0045】R2、R5、及びR6の各置換数を示すb、
c、及びdは、それぞれ0〜4の整数である。R2、R5
及びR6が結合する各位置は、特に制限されず、その総
数も特に限定されないが2以下であるのが好適である。
なお、b、c、dが2〜4の整数であるとき、各R2、
R5、R6は互いに異なっていても良い。
【0046】前記一般式(1)において、R3、及びR4
は、それぞれ独立に、下記式(5)
【0047】
【化22】
【0048】(式中、R7は、置換もしくは非置換のア
リール基、又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基
であり、R8は、水素原子、アルキル基、又はハロゲン
原子であり、nは1〜3の整数である)で示される基、
下記式(6)
【0049】
【化23】
【0050】(式中、R9は、置換もしくは非置換のア
リール基、又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基
であり、mは1〜3の整数である)で示される基、置換
もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘ
テロアリール基、又はアルキル基である。また、R3、
及びR4は、これらの基に限らず、R3とR4とが、一緒
になって、置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素環、又
は置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環を構成してい
てもよい。
【0051】上記式(5)中のR7は、置換もしくは非
置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘテロア
リール基である。置換もしくは非置換のアリール基とし
ては、特に限定されないが、前記したR1における置換
もしくは非置換のアリール基と同じ基が適用される。
【0052】なお、置換アリール基において、置換基が
結合する位置は特に限定されず、その総数も特に限定さ
れないが、アリール基がフェニル基である場合は3位又
は4位、ナフチル基であれば、4位又は6位が好まし
い。
【0053】上述の非置換のヘテロアリール基として
は、特に限定されないが、炭素数4〜12のヘテロアリ
ール基が好ましい。具体的に例示すると、チエニル基、
フリル基、ピロリニル基、ピリジニル基、ベンゾチエニ
ル基、ベンゾフラニル基、ベンゾピロリニル基等を挙げ
ることができる。
【0054】また、置換ヘテロアリール基としては、上
記非置換のヘテロアリール基の1又は2以上の水素原子
が、前記したR1、R2の置換アリール基における置換基
と同じ基が置換したものが挙げられる。これらの置換基
が結合する位置は特に限定されず、その総数も特に限定
されない。
【0055】上記式(5)中のR8は、水素原子、アル
キル基、又はハロゲン原子である。好適なアルキル基を
具体的に例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基
等が挙げられる。また上記のハロゲン原子を具体的に例
示すると、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素
原子を挙げることができる。
【0056】上記式(5)中のnは1〜3の整数であ
る。原料入手の観点から、nが1であることが好まし
い。
【0057】上記式(5)で示される基の中で、好適な
基を具体的に例示すると、フェニル−エチレニル基、
(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エテニ
ル基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−
エテニル基、(4−モルホリノフェニル)−エテニル
基、(4−ピペリジノフェニル)−エテニル基、(4−
ユーロリジノフェニル)−エテニル基、(4−メトキシ
フェニル)−エテニル基、(4−メチルフェニル)−エ
テニル基、(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニ
ル)−エテニル基、(2−メトキシフェニル)−エテニ
ル基、フェニル−1−メチルエテニル基、(4−(N,
N−ジメチルアミノ)フェニル)−1−メチルエテニル
基、(4−メトキシフェニル)−1−メチルエテニル
基、フェニル−1−フルオロエテニル基、(4−(N,
N−ジメチルアミノ)フェニル)−1−フルオロエテニ
ル基、2−チエニル−エテニル基、2−フリル−エテニ
ル基、2−(N−メチル)ピロリニル−エテニル基、2
−ベンゾチエニル−エテニル基、2−ベンゾフラニル−
エテニル基、2−(N−メチル)インドリル−エテニル
基等を挙げることができる。
【0058】また、前記式(6)中のR9は、置換もし
くは非置換のアリール基又は置換もしくは非置換のヘテ
ロアリール基である。これらの基は、前述のR5として
説明した基と同義である。
【0059】上記式(6)中のmは1〜3の整数であれ
ば特に限定されないが、原料入手の容易さの観点からm
は1が好適である。
【0060】上記式(6)で示される基の中で、好適な
基を具体的に例示すると、フェニル−エチリニル基、
(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エチニ
ル基、(4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル)−
エチニル基、(4−モルホリノフェニル)−エチニル
基、(4−ピペリジノフェニル)−エチニル基、(4−
ユーロリジノフェニル)−エチニル基、(4−メトキシ
フェニル)−エチニル基、(4−メチルフェニル)−エ
チニル基、(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニ
ル)−エチニル基、(2−メトキシフェニル)−エチニ
ル基、2−チエニル−エチニル基、2−フリル−エチニ
ル基、2−(N−メチル)ピロリニル−エチニル基、2
−ベンゾチエニル−エチル基、2−ベンゾフラニル−エ
チニル基、2−(N−メチル)インドリル−エチニル基
等を挙げることができる。
【0061】また、R3及びR4としての、置換もしくは
非置換のアリール基、又は置換もしくは非置換のヘテロ
アリール基は、前述のR7として説明した基と同義であ
る。
【0062】また、R3及びR4としての、アルキル基
は、前述のR1として説明した基と同義である。
【0063】また、R3とR4とが一緒になって置換もし
くは非置換の脂肪族炭化水素環を形成する場合におけ
る、該非置換の脂肪族炭化水素環としては、特に制限は
されないが、炭素数5〜12の脂肪族炭化水素環が好ま
しい。好適な環を具体的に例示すると、アダマンチリデ
ン環、ビシクロノニリデン環、ノルボルニリデン環等を
挙げることができる。
【0064】また、これらが置換された置換脂肪族炭化
水素環としては、その1もしくは2以上の水素原子が、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヒドロキシ
基、又はハロゲン原子等の置換基により置換されたもの
である。好適なアルキル基を具体的に例示すると、メチ
ル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。また、好
適なアルコキシ基を具体的に例示すると、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。また、好適
なアリール基を具体的に例示すると、フェニル基、ナフ
チル基等が挙げられる。また、上記のハロゲン原子を具
体的に例示すると、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子を挙げることができる。
【0065】また、R3とR4とが一緒になって非置換の
芳香族炭化水素環を形成する場合における、該非置換の
芳香族炭化水素環としては、特に制限はされないが、炭
素数6〜12の芳香族炭化水素環が好ましい。好適な環
を具体的に例示すると、フルオレン環を挙げることがで
きる。
【0066】また、これらが置換された置換芳香族炭化
水素環としては、その1もしくは2以上の水素原子が、
前記R1の置換基として説明したのと同様のアルキル
基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、窒素原
子をヘテロ原子として有し該窒素原子と芳香族炭化水素
環とが結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該
複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮
合した縮合複素環基等の置換基で置換された置換芳香族
炭化水素環を挙げることができる。
【0067】なお、R3及びR4の少なくとも1つは、置
換もしくは非置換のアリール基又は置換もしくは非置換
のヘテロアリール基、又はこれら基を有する基であるこ
とが好ましい。
【0068】さらに、R3及びR4の少なくとも1つは、
下記(i)〜(ix)の何れかの基であることが特に好ま
しい。
【0069】(i)置換アミノ基を置換基として有する
置換アリール基又は置換ヘテロアリール基; (ii)窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子とア
リール基又はヘテロアリール基とが結合する置換もしく
は非置換の複素環基を置換基として有する置換アリール
基又は置換ヘテロアリール基; (iii)前記(ii)における置換もしくは非置換の複素
環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合し
た縮合複素環基を置換基として有する置換アリール基又
は置換ヘテロアリール基; (iv)R7が、置換アミノ基を置換基として有する置換
アリール基又は置換ヘテロアリール基である式(5)で
示される基; (v)R7が、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原
子とアリール基又はヘテロアリール基とが結合する置換
もしくは非置換の複素環基を置換基として有する置換ア
リール基又は置換ヘテロアリール基である式(5)で示
される基; (vi)R7が、前記(v)における置換もしくは非置換の
複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮
合した縮合複素環基を置換基として有する置換アリール
基又は置換ヘテロアリール基である式(5)で示される
基; (vii)R9が置換アミノ基を置換基として有する置換ア
リール基又は置換ヘテロアリール基である式(6)で示
される基; (viii)R9が、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒
素原子とアリール基又はヘテロアリール基とが結合する
置換もしくは非置換の複素環基を置換基として有する置
換アリール基又は置換ヘテロアリール基である式(6)
で示される基; (ix)R9が、前記(viii)における置換もしくは非置
換の複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環
が縮合した縮合複素環基を置換基として有する置換アリ
ール基又は置換ヘテロアリール基である式(6)で示さ
れる基; このうち特に、(i)〜(iii)の基が好ましい。
【0070】なお、上記(i)〜(iii)における置換ア
リール基においては、置換基の置換する位置は特に限定
されず、その総数も特に限定されないが、置換位置はア
リール基がフェニル基であるときは3位又は4位に置換
されることが好ましく、その数は1であることが好まし
い。当該置換アリール基としての、好適なものを具体的
に例示すると、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニ
ル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、4
−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、4−モル
ホリノフェニル基、4−ピペリジノフェニル基、3−
(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基等を挙げること
ができる。
【0071】また、前記(i)〜(iii)における置換ヘ
テロアリール基において、置換基が置換する位置は特に
限定されず、その総数も特に限定されないが、その数は
1であることが好ましい。当該置換ヘテロアリール基と
しての、好適なものを具体的に例示すると、4−(N,
N−ジメチルアミノ)チエニル基、4−(N,N−ジエ
チルアミノ)フリル基、4−(N,N−ジフェニルアミ
ノ)チエニル基、4−モルホリノピロリニル基、6−ピ
ペリジノベンゾチエニル基、6−(N,N−ジメチルア
ミノ)ベンゾフラニル基等をあげることができる。
【0072】また、前記(iv)〜(vi)の式(5)で示
される基において、式(5)中のR 7は、前記(i)〜
(iii)の置換アリール基又は置換ヘテロアリール基と
同義である。当該式(5)で示される基として好適なも
のを例示すると、(4−(N,N−ジメチルアミノ)フ
ェニル)−エテニル基、(4−(N,N−ジエチルアミ
ノ)フェニル)−エテニル基、(4−モルホリノフェニ
ル)−エテニル基、(4−ピペリジノフェニル)−エテ
ニル基、(4−ユーロリジノフェニル)−エテニル基、
(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エテニ
ル基、(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−
1−メチルエテニル基、(4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)フェニル)−1−フルオロエテニル基等を挙げるこ
とができる。
【0073】また、前記(vii)〜(ix)の式(6)で
示される基において、式(6)中のR9は、前記(i)〜
(iii)の置換アリール基又は置換ヘテロアリール基と
同義である。当該式(6)で示される基として好適なも
のを例示すると、(4−(N,N−ジメチルアミノ)フ
ェニル)−エチニル基、(4−(N,N−ジエチルアミ
ノ)フェニル)−エチニル基、(4−モルホリノフェニ
ル)−エチニル基、(4−ピペリジノフェニル)−エチ
ニル基、(4−ユーロリジノフェニル)−エチニル基、
(2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)−エチニ
ル基、2−(N−メチル)インドリル−エチニル基、
(4−(N−メチルピペラジノ)フェニル)−エチニル
等を挙げることができる。
【0074】上記一般式(1)において、Xは、酸素原
子、硫黄原子、ビニレン基、又は下記式(7)
【0075】
【化24】
【0076】(式中、R10は、水素原子、アルキル基、
シクロアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、
又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基である)で
示される基である。
【0077】上記R10のシクロアルキル基としては、特
に制限はされないが、一般的には炭素数3〜8のシクロ
アルキル基が好ましい。好適なシクロアルキル基を具体
的に例示すると、シクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることが
できる。
【0078】上記R10のアルキル基としては、前述のR
1として説明したアルキル基と同義である。
【0079】上記式(7)中のR10の置換もしくは非置
換のアリール基は、前述のR1として説明した置換もし
くは非置換のアリール基と同義である。
【0080】上記のR10の置換もしくは非置換のヘテロ
アリール基は、前記式(5)中のR 7で説明した置換も
しくは非置換のヘテロアリール基と同義である。
【0081】上記一般式(1)において、Zは、酸素原
子、硫黄原子、ビニレン基、上記式(7)で示される
基、又は下記式(8)
【0082】
【化25】
【0083】(式中、lは0〜4の整数である)で示さ
れる基である。
【0084】上記式(8)で示される基において、l
は、0〜4の整数であるが、lが大きくなりすぎると退
色速度が遅くなることから0〜2の整数であることが好
ましい。
【0085】本発明において、効果の点から好適なクロ
メン化合物は、下記式(9)
【0086】
【化26】
【0087】〔式中、R11、及びR12は、それぞれ独立
に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキ
シ基、置換アミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換の
アリール基、ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子を
ヘテロ原子として有し該窒素原子とベンゼン環とが結合
する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に
芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合
複素環基であり、R13、及びR14は、それぞれ独立に、
置換もしくは非置換のアリール基、又は置換もしくは非
置換のヘテロアリール基であり、Xは、酸素原子、硫黄
原子、ビニレン基、又は下記式(7)
【0088】
【化27】
【0089】(式中、R10は、水素原子、アルキル基、
シクロアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、
又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基である)で
示される基であり、Zは、酸素原子、硫黄原子、ビニレ
ン基、上記式(7)で示される基、又は下記式(8)
【0090】
【化28】 (式中、lは0〜4の整数である)で示される基であ
る)で示されるクロメン化合物である。
【0091】さらに好ましくは、R14が、置換アミノ
基を置換基として有する置換アリール基又は置換ヘテロ
アリール基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素
原子とアリール基又はヘテロアリール基とが結合する置
換もしくは非置換の複素環基を置換基として有する置換
アリール基又は置換ヘテロアリール基、又は前記に
おける置換もしくは非置換の複素環基に芳香族炭化水素
環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基を置換
基として有する置換アリール基又は置換ヘテロアリール
基である上記式(9)で示されるクロメン化合物であ
る。
【0092】本発明において好適なクロメン化合物を具
体的に例示すれば、次のような化合物を挙げることがで
きる。
【0093】
【化29】
【0094】
【化30】
【0095】
【化31】
【0096】
【化32】
【0097】
【化33】
【0098】本発明の前記一般式(1)で示される化合
物は、一般に常温常圧で無色、あるいは淡黄色の固体又
は粘稠な液体として存在し、次の(イ)〜(ハ)のよう
な手段で確認できる。 (イ)プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)
を測定することにより、δ5.0〜9.0ppm付近に
アロマティックなプロトン及びアルケンのプロトンに基
づくピーク、δ1.0〜4.0ppm付近にアルキル基
及びアルキレン基のプロトンに基づくピークが現れる。
また、それぞれのスペクトル強度を相対的に比較するこ
とにより、それぞれの結合基のプロトンの個数を知るこ
とができる。 (ロ)元素分析によって相当する生成物の組成を決定す
ることができる。 (ハ)13C−核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を
測定することにより、δ110〜160ppm付近に芳
香族炭化水素基の炭素に基づくピーク、δ80〜140
ppm付近にアルケン及びアルキンの炭素に基づくピー
ク、δ20〜80付近にアルキル基及びアルキレン基の
炭素に基づくピークが現われる。
【0099】本発明の一般式(1)で示されるクロメン
化合物の製造方法は、特に限定されず如何なる合成法に
よって得ても良い。一般に好適に採用される代表的な方
法を以下に説明する。合成プロセス:下記の一般式(1
0)
【0100】
【化34】 (但し、R1、R2、a、b、X、及び下記式(2)
【0101】
【化35】 で示される基は、一般式(1)における定義と同義であ
る)で示されるヒドロキシ誘導体と一般式(11)
【0102】
【化36】
【0103】(但し、R3,及びR4は、一般式(1)に
おける定義と同義である。)で示されるプロパギルアル
コール誘導体を酸触媒存在下で反応させ、一旦一般式
(12)
【0104】
【化37】 (但し、R1、R2、R3、R4、a、b、X、及び下記式
(2)
【0105】
【化38】
【0106】で示される基は、一般式(1)における定
義と同義である)で示されるクロメン化合物(以下、前
駆体クロメン化合物1と略す)を得、その後、該前駆体
クロメン化合物1を下記一般式(13)で示されるグリ
ニアール試薬
【0107】
【化39】 (但し、c、d、Z、下記式(3)
【0108】
【化40】 で示される基、及び下記式(4)
【0109】
【化41】
【0110】で示される基は、一般式(1)における定
義と同義である)と−10〜70℃で10分〜4時間反
応させ、下記一般式(14)
【0111】
【化42】 (但し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、a、b、c、
d、X、Z、下記式(2)
【0112】
【化43】 で示される基、下記式(3)
【0113】
【化44】 で示される基、及び下記式(4)
【0114】
【化45】
【0115】で示される基は、一般式(1)における定
義と同義である)で示されるヒドロキシ−クロメン誘導
体(以下、前駆体クロメン化合物2と略す)を得、その
後、中性〜酸性条件下で、10〜120℃で10分〜2
時間反応させ、前駆体クロメン化合物2のヒドロキシ部
位をスピロ化することにより、前記一般式(1)のクロ
メン化合物を得る方法である。
【0116】上記一般式(10)で示される化合物と一
般式(11)で示される化合物との酸触媒存在下での反
応は、次のようにして行なわれる。すなわち、これらの
2種の化合物の反応比率は、広い範囲から採用される
が、一般には1:10〜10:1(モル比)の範囲から
選択される。また、酸触媒としては硫酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、酸性アルミナ等が用
いられ、上記一般式(10)で示される化合物と(1
1)で示される化合物(反応基質)の総和に対して0.
1〜10重量部の範囲で用いられる。反応温度は、通常
0〜200℃が好ましく、溶媒としては、非プロトン性
有機溶媒、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン
等が使用される。
【0117】また、前駆体クロメン化合物1から前記一
般式(1)で示される化合物への反応は、次のようにし
て行われる。
【0118】すなわち、まず、前駆体クロメン化合物1
とグリニアール試薬(13)とを反応させ、前駆体クロ
メン化合物2を得る。この反応比率は、広い範囲から採
用されるが、一般には1:10〜10:1(モル比)の
範囲から選択される。反応温度は、通常−10〜70℃
が好ましく、溶媒としては、非プロトン性有機溶媒、例
えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、トルエン等が使用される。その後、前駆体クロメン
化合物2のヒドロキシ部位を中性〜酸性条件下でスピロ
化する。この時、酸触媒として、酢酸、塩酸、硫酸、ベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酸性アル
ミナ等を、前駆体クロメン化合物2に対して0.1〜1
0重量部の範囲で用いるのが好適である。反応温度は、
通常0〜120℃が好ましく、溶媒としては、例えば、
酢酸、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン等が使
用される。
【0119】生成物の精製方法としては特に限定されな
い。例えば、シリカゲルカラム精製を行い、さらに再結
晶により、生成物の精製を行こうことができる。
【0120】本発明の前記一般式(1)で示されるクロ
メン化合物は、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロ
フラン等の一般の有機溶媒によく溶ける。このような溶
媒に一般式(1)で示されるクロメン化合物を溶かした
とき、一般に溶液はほぼ無色透明であり、太陽光あるい
は紫外線を照射すると速やかに発色し、光を遮断すると
速やかに元の無色にもどる良好な可逆的なフォトクロミ
ック作用を呈する。このような一般式(1)の化合物に
おけるフォトクロミック作用は、高分子固体マトリック
ス中でも同様な特性を示す。かかる対象となる高分子固
体マトリックスとしては、本発明の一般式(1)で示さ
れるクロメン化合物が均一に分散するものであればよ
く、光学的に好ましくは、例えばポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸エチル、ポリスチレン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポ
リジメチルシロキサン、ポリカーボネート等の熱可塑性
樹脂を挙げることができる。
【0121】さらに、エチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールビスグリ
シジルメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレ
ート、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロ
モー4ーメタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロ
パン等の多価アクリル酸及び多価メタクリル酸エステル
化合物;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、酒石酸ジアリル、エポキ
シこはく酸ジアリル、ジアリルフマレート、クロレンド
酸ジアリル、ヘキサフタル酸ジアリル、ジアリルカーボ
ネート、アリルジグリコールカーボネート、トリメチロ
ールプロパントリアリルカーボネート等の多価アリル化
合物;1,2−ビス(メタクリロイルチオ)エタン、ビ
ス(2−アクリロイルチオエチル)エーテル、1,4−
ビス(メタクリロイルチオメチル)ベンゼン等の多価チ
オアクリル酸及び多価チオメタクリル酸エステル化合
物;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、β−メチルグリシジルメタクリレート、ビスフェノ
ールA−モノグリシジルエーテル−メタクリレート、4
−グリシジルオキシメタクリレート、3−(グリシジル
−2−オキシエトキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、3−(グリシジルオキシ−1−イソプロピ
ルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3
−グリシジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸
エステル化合物及びメタクリル酸エステル化合物;ジビ
ニルベンゼン等のラジカル重合性多官能単量体を重合し
てなる熱硬化性樹脂を挙げることができる。
【0122】また、これらの各単量体とアクリル酸、メ
タクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸;ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート等のアクリル酸及びメタクリル酸エステ
ル化合物;フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェニル等の
フマル酸エステル化合物;メチルチオアクリレート、ベ
ンジルチオアクリレート、ベンジルチオメタクリレート
等のチオアクリル酸及びチオメタクリル酸エステル化合
物;スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ビニ
ルナフタレン、α−メチルスチレンダイマー、ブロモス
チレン等のビニル化合物等のラジカル重合性単官能単量
体との共重合体が挙げられる。
【0123】本発明の一般式(1)で示されるクロメン
化合物を上記高分子固体マトリックス中へ分散させる方
法としては特に制限はなく、一般的な手法を用いること
ができる。例えば、上記熱可塑性樹脂とクロメン化合物
を溶融状態にて混練し、樹脂中に分散させる方法、又は
上記重合性単量体にクロメン化合物を溶解させた後、重
合触媒を加え熱又は光にて重合させ樹脂中に分散させる
方法、あるいは上記熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の表
面にクロメン化合物を染色することにより樹脂中に分散
させる方法等を挙げることができる。
【0124】本発明のクロメン化合物はフォトクロミッ
ク材として広範囲に利用でき、例えば、銀塩感光材に代
る各種の記憶材料、複写材料、印刷用感光体、陰極線管
用記憶材料、レーザー用感光材料、ホログラフィー用感
光材料などの種々の記憶材料として利用できる。その
他、本発明のクロメン化合物を用いたフォトクロミック
材は、フォトクロミックレンズ材料、光学フィルター材
料、ディスプレイ材料、光量計、装飾などの材料として
も利用できる。例えば、フォトクロミックレンズに使用
する場合には、均一な調光性能が得られる方法であれば
特に制限がなく、具体的に例示するならば、本発明のフ
ォトクロミック材を均一に分散してなるポリマーフィル
ムをレンズ中にサンドウイッチする方法、あるいは、本
発明のクロメン化合物を前記の重合性単量体中に分散さ
せ、所定の手法により重合する方法、あるいは、この化
合物を例えばシリコーンオイル中に溶解して150〜2
00℃で10〜60分かけてレンズ表面に含浸させ、さ
らにその表面を硬化性物質で被覆し、フォトクロミック
レンズにする方法などがある。さらに、上記ポリマーフ
ィルムをレンズ表面に塗布し、その表面を硬化性物質で
被覆し、フォトクロミックレンズにする方法などもあ
る。
【0125】
【発明の効果】本発明のクロメン化合物は、溶液中又は
高分子固体マトリックス中で、速い退色速度を示し且つ
劣化時の着色が少なくフォトクロミック性の耐久性がよ
い。例えば、本発明のクロメン化合物を用いたフォトク
ロミックレンズは、屋外から室内に戻った時にすばやく
元の色調に戻り、さらに長時間使用したときでも劣化に
伴う着色は少なく良好な耐久性を示す。
【0126】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 下記のヒドロキシ誘導体
【0127】
【化46】 5.2g(0.02mol)と、下記のプロパギルアル
コール誘導体
【0128】
【化47】
【0129】6.4g(0.022mol)とをトルエ
ン50mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸を
0.05g加えて還流温度で1時間攪拌した。反応後、
溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィーに
より精製することにより、淡黄色粉末状の下記前駆体ク
ロメン化合物1を3.2g得た。収率は30%であっ
た。
【0130】
【化48】 また、下記式のブロモ体
【0131】
【化49】
【0132】1.5g(0.0065mol)をテトラ
ヒドロフラン20mlで希釈した中に、マグネシュウム
0.17gを入れ還流温度で加熱することで、下記式の
グリニアール試薬
【0133】
【化50】
【0134】を得た。そのグリニアール試薬のテトラヒ
ドロフラン中に、テトラヒドロフラン30mlに溶解さ
せた上記前駆体クロメン化合物12.7g(0.005
mol)を25℃で加え、1時間反応させた。反応後、
10%塩酸水溶液を50ml入れ、クロロホルムで抽出
した。溶媒を除去し、オイル状反応粗製物として下記前
駆体クロメン化合物2を3.5gを得た。
【0135】
【化51】
【0136】このオイル状反応粗製物3.5gに酢酸3
5ml及び12規定の塩酸水溶液3.5mlを加え、6
0℃で2時間反応した。反応終了後、クロロホルムで抽
出し、溶媒を留去後、シリカゲル上でのクロマトグラフ
ィーにより精製することにより、淡黄色粉末状の生成物
を0.4g得た。収率は前駆体クロメン1より12%で
あった。
【0137】この生成物の元素分析値は、C85.70
%、H5.42%、N4.20%、O4.71%であっ
て、C48H36NO2の計算値であるC85.69%、H
5.39%、N4.16%、O4.76%に極めてよく
一致した。
【0138】また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測
定したところ、δ3.0〜4.0ppm付近にモルホリ
ノ基のメチレンプロトンに基づく8Hのピーク、δ5.
6〜9.0ppm付近にアロマティックなプロトン、N
−Hに基づくプロトン及びアルケンのプロトンに基づく
28Hのピークを示した。
【0139】さらに、13C−核磁気共鳴スペクトルを測
定したところ、δ110〜160ppm付近に芳香環の
炭素に基づくピーク、δ80〜140ppm付近にアル
ケンの炭素に基づくピーク、δ20〜60ppmにアル
キルの炭素に基づくピークを示した。
【0140】上記の結果から単離生成物は、下記構造式
で示される化合物であることを確認した。
【0141】
【化52】
【0142】実施例2〜9 実施例1と同様にして表1に示したクロメン化合物を合
成した。得られた生成物について、実施例1と同様な構
造確認の手段を用いて構造解析した結果、表1に示す構
造式で示される化合物であることを確認した。また、表
2にこれらの化合物の元素分析値、各化合物の構造式か
ら求めた計算値及び1H−NMRスペクトルの特徴的な
スペクトルを示した。
【0143】
【表1】
【0144】
【表2】
【0145】
【表3】
【0146】実施例10〜18、比較例1、2 実施例1で得られたクロメン化合物0.05部をテトラ
エチレングリコールジメタクリレート70部、トリエチ
レングリコールジメタクリレート15部、グリシジルメ
タクリレート10部、2−ヒドロエチルメタクリレート
5部に添加し十分に混合した。この混合液をガラス板と
エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで構
成された鋳型の中に注入し、注型重合を行った。重合は
空気炉を用い、30℃〜90℃まで18時間かけ徐々に
温度を上げていき、90℃で2時間保持した。重合終了
後、重合体を鋳型のガラス型から取り外した。
【0147】得られた重合体(厚み2mm)に、浜松ホ
トニクス製のキセノンランプL−2480(300W)
SHL−100をエアロマスフィルター(コーニング社
製)を介して20℃±1℃、重合体表面でのビーム強度
365nm=2.4mW/cm2,245nm=24μ
W/cm2で120秒間照射して発色させ、フォトクロ
ミック特性を測定した。フォトクロミック特性は次のよ
うなもので評価した。
【0148】最大吸収波長(λmax): (株)大
塚電子工業製の分光光度計(瞬間マルチチャンネルフォ
トディテクターMCPD1000)によりこの重合体の
発色後のλmaxを求めた。該最大吸収波長は、発色時
の色調に関係する。
【0149】初期着色{ε(0)}: 前記最大吸収
波長における光未照射状態の吸光度。例えばメガネレン
ズのような光学材料においては、この値が低いほどフォ
トクロミック性が優れているといえる。
【0150】発色濃度{ε(120)−ε(0)}:
前記最大吸収波長における、120秒間光照射した後
の吸光度{ε(120)}と上記{ε(0)}との差。
この値が高いほどフォトクロミック性が優れているとい
える。
【0151】退色速度〔t1/2(min.)〕: 120
秒間光照射後、光の照射を止めたときに、試料の前記最
大吸収波長における吸光度が{ε(120)−ε
(0)}の1/2まで低下するのに要する時間。この時
間が短いほどフォトクロミック性が優れているといえ
る。
【0152】残存率(%)={(A0/A200)×10
0}: 光照射による発色の耐久性を評価するために次
の劣化促進試験を行った。すなわち、得られた重合体
(試料)をスガ試験器(株)製キセノンウェザーメータ
ーX25により200時間促進劣化させた。その後、前
記発色濃度の評価を試験の前後で行い、試験前の発色濃
度(A0)及び試験後の発色濃度(A200)を測定し、
{(A0/A200)×100}の値を残存率(%)とし、
発色の耐久性の指標とした。残存率が高いほど発色の耐
久性が高い。
【0153】着色変化度(△YI)=YI(200)
−YI(0): 光未照射時の色調の耐久性を評価する
ために、上記劣化促進試験前後の試料について、スガ試
験機(株)製の色差計(SM−4)を用いて色差を測定
した。劣化に伴う着色変化度を試験後の着色度の値{Y
I(200)}から試験前の着色度の値{YI(0)}
を引いた差{△YI}を求め、耐久性を評価した。△Y
Iが小さいほど光未照射時の色調の耐久性が高い。
【0154】また、クロメン化合物として実施例2〜1
0で得られた化合物を用いた以外は、上記と同様にして
フォトクロミック重合体を得、その特性を評価した。そ
の結果をまとめて表3に示した。
【0155】さらに、比較のために、下記式(A)、
(B)
【0156】
【化53】
【0157】
【化54】
【0158】で示される化合物を用い同様にしてフォト
クロミック重合体を得、その特性を評価した。その結果
を表4に示した。
【0159】
【表4】
【0160】
【表5】
【0161】本発明のクロメン化合物を用いた実施例1
0〜18では、比較例1、2に比べて退色速度、劣化時
の着色及びフォトクロミック性の耐久性の3つの効果す
べてにおいて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 57/00 C09B 57/00 Z C09K 9/02 C09K 9/02 B G02B 5/23 G02B 5/23 Fターム(参考) 2H048 DA04 DA14 DA24 4C062 HH66 4C071 AA04 AA08 BB02 BB08 CC11 CC13 CC22 EE06 FF16 GG05 JJ01 JJ08 LL05 4H056 DD04 DD16 DD24 DD29 EA13 EA14 EA16 FA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、下記式(2) 【化2】 で示される基、下記式(3) 【化3】 で示される基、及び下記式(4) 【化4】 で示される基は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基、
    又は不飽和複素環基であり、R1は、アルキル基、アル
    コキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、
    シアノ基、置換もしくは非置換のアリール基、ハロゲン
    原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子として有し
    該窒素原子とベンゼン環とが結合する置換もしくは非置
    換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もし
    くは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基であり、aは
    0〜4の整数であり、R2は、アルキル基、アルコキシ
    基、アラルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ
    基、置換もしくは非置換のアリール基、ハロゲン原子、
    アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素
    原子と前記式(2)で示される基の環とが結合する置換
    もしくは非置換の複素環基、又は該複素環基に芳香族炭
    化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環基
    であり、bは0〜4の整数であり、R5は、アルキル
    基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミノ基、置換ア
    ミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアリール基、
    ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子をヘテロ原子と
    して有し該窒素原子と前記式(3)で示される基の環と
    が結合する置換もしくは非置換の複素環基、又は該複素
    環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合し
    た縮合複素環基であり、cは0〜4の整数であり、R6
    は、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アミ
    ノ基、置換アミノ基、シアノ基、置換もしくは非置換の
    アリール基、ハロゲン原子、アラルキル基、窒素原子を
    ヘテロ原子として有し該窒素原子と前記式(4)で示さ
    れる基の環とが結合する置換もしくは非置換の複素環
    基、又は該複素環基に芳香族炭化水素環もしくは芳香族
    複素環が縮合した縮合複素環基であり、dは0〜4の整
    数であり、R3、及びR4は、それぞれ独立に、下記式
    (5) 【化5】 (式中、R7は、置換もしくは非置換のアリール基、又
    は置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、R8
    は、水素原子、アルキル基、又はハロゲン原子であり、
    nは1〜3の整数である)で示される基、下記式(6) 【化6】 (式中、R9は、置換もしくは非置換のアリール基、又
    は置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、mは
    1〜3の整数である)で示される基、置換もしくは非置
    換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール
    基、又はアルキル基であるか、R3とR4とが一緒になっ
    て、置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素環、又は置換
    もしくは非置換の芳香族炭化水素環を構成していても良
    く、Xは、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基、又は下記
    式(7) 【化7】 (式中、R10は、水素原子、アルキル基、シクロアルキ
    ル基、置換もしくは非置換のアリール基、又は置換もし
    くは非置換のヘテロアリール基である)で示される基で
    あり、Zは、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基、上記式
    (7)で示される基、又は下記式(8) 【化8】 (式中、lは0〜4の整数である)で示される基であ
    る〕で示されるクロメン化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロメン化合物からなる
    フォトクロミック材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロメン化合物を含有し
    てなるフォトクロミック光学材料。
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