JP2000345201A - 複合銅微粉末及びその製造方法 - Google Patents

複合銅微粉末及びその製造方法

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JP2000345201A
JP2000345201A JP11152755A JP15275599A JP2000345201A JP 2000345201 A JP2000345201 A JP 2000345201A JP 11152755 A JP11152755 A JP 11152755A JP 15275599 A JP15275599 A JP 15275599A JP 2000345201 A JP2000345201 A JP 2000345201A
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貴彦 坂上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層セラミックコンデンサの内部電極材料とし
て用いるのに適した特性を有しており、特に、熱収縮特
性に優れている複合銅微粉末、そのような複合銅微粉末
の製造方法を提供すること。 【解決手段】金属銅微粒子表面に、金属元素の少なくと
も1種を含む酸化物及び複合酸化物からなる群より選ば
れる少なくとも1種が固着している複合銅微粉末、及び
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサの内部電極材料及び外部電極材料として用いる
のに適した特性を有しており、特に熱収縮特性に優れて
おり、従って大型の積層セラミックコンデンサの製造に
おいてデラミネーション、クラックの発生を防止でき、
また厚みの薄いセラミック誘電体と内部電極とからなる
小型多層の積層セラミックコンデンサを誘電特性、電気
特性を損なうこと無しで製造することを可能とする複合
銅微粉末及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、セラミッ
ク誘電体と内部電極とを交互に層状に重ねて圧着し、焼
成して一体化させたものであり、このような積層セラミ
ックコンデンサの内部電極を形成する際には、内部電極
材料である金属微粉末をペースト化し、該ペーストを用
いてセラミック基材上に印刷し、該印刷した基材を複数
枚重ねて加熱圧着して一体化した後、還元性雰囲気中で
加熱焼成を行うのが一般的である。この内部電極材料と
して、従来は白金、パラジウムが使用されていたが、近
時にはこれら白金、パラジウム等の貴金属の代わりにニ
ッケル、銅等の卑金属を用いる技術が開発され、進歩し
てきている。
【0003】しかしながら、金属銅微粉末を用いた場合
には、その粒径にもよるが600℃近傍より急激な熱収
縮を引き起す傾向がある。積層セラミックコンデンサを
作製する際の焼成温度は、セラミック誘電体の構成成分
に依存して変化し、BaTiO3 やSrTiO3 等のベ
ロブスカイト型複合酸化物をベースとし、これにガラス
材料を添加したり、鉛、ストロンチウム、カルシウム等
の酸化物粉添加したりして焼成温度を下げて1000℃
程度で焼結できるような材料も開発されている。
【0004】セラミックコンデンサを製造する際の焼結
温度を下げることができれば、これまでセラミックコン
デンサの内部電極材料として用いていたニッケルよりも
安価で導電性の高い銅を用いることができるようにな
る。また、銅電極材料を用いることにより、近年要求が
高まっている高周波用途で低インダクタンスが実現でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような理由によ
り、積層セラミックコンデンサの製造に用いるペースト
用の銅微粉末については、焼成の際のデラミネーション
やクラックを抑制するためには、銅微粒子の急激な熱収
縮開始温度をより高温側へシフトさせてセラミック基材
の熱収縮曲線に近づけることが重要視される。
【0006】本発明は、積層セラミックコンデンサの内
部電極材料として用いるのに適した特性を有しており、
特に、セラミック基材の熱収縮曲線に近い熱収縮特性を
有しており、従って大型の積層セラミックコンデンサの
製造においてデラミネーション、クラックの発生を防止
でき、また厚みの薄いセラミック誘電体と内部電極とか
らなる小型多層の積層セラミックコンデンサを誘電特
性、電気特性を損なうこと無しで製造することを可能と
する複合銅微粉末を提供することを課題としている。ま
た、本発明はそのような複合銅微粉末の製造方法を提供
することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、金属銅微粒子
表面に金属元素の酸化物及び/又は複合酸化物を固着さ
せることにより上記の特性を有する複合銅微粉末が得ら
れること、並びにそのような複合銅微粉末が湿式担持
法、乾式担持法及び半乾式担持法の何れによっても製造
できることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明の複合銅微粉末は、金属銅微
粒子表面に、金属元素、好ましくは原子番号が12〜4
2、56〜75及び82の範囲内で周期表の2〜14族
に属する金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及び複
合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種が固着
していることを特徴とする。
【0009】また、本発明の複合銅微粉末の製造方法
は、金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金属銅微粒子
が液中に分散しているスラリーに、金属元素、好ましく
は原子番号が12〜42、56〜75及び82の範囲内
で周期表の2〜14族に属する金属元素の水溶性塩から
なる群より選ばれる少なくとも1種を含む水溶液を添加
し、次いで酸もしくはアルカリでpHを調整して、該水
溶性塩から誘導される金属酸化物及び/又は複合酸化物
を該銅微粒子表面に固着させることを特徴とする。
【0010】更に、本発明の複合銅微粉末の製造方法
は、金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金属銅微粒子
の表面に、金属元素、好ましくは原子番号が12〜4
2、56〜75及び82の範囲内で周期表の2〜14族
に属する金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及び複
合酸化物の超微粒子からなる群より選ばれる少なくとも
1種を付着させ、該超微粒子の付着している銅微粒子を
相互に又は他物体と衝突させて該銅微粒子の表面に該超
微粒子を固着させることを特徴とする。
【0011】また、本発明の複合銅微粉末の製造方法
は、金属元素、好ましくは原子番号が12〜42、56
〜75及び82の範囲内で周期表の2〜14族に属する
金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及び複合酸化物
の超微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を懸
濁させた懸濁液と、金属銅微粒子又は表面を酸化処理し
た金属銅微粒子とを混合しながら加熱し、該懸濁液の媒
体を除去して、該銅微粒子の表面に該超微粒子を付着さ
せ、該超微粒子の付着している銅微粒子を相互に又は他
物体と衝突させて該銅微粒子の表面に該超微粒子を固着
させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の複合銅微粉末において
は、金属銅微粒子表面に、金属元素、好ましくは原子番
号が12〜42、56〜75及び82の範囲内で周期表
の2〜14族に属する金属元素の少なくとも1種を含む
酸化物及び複合酸化物からなる群より選ばれる少なくと
も1種が固着しているので、本発明の複合銅微粉末はセ
ラミック基材の熱収縮曲線に近い熱収縮特性を有してお
り、従って大型の積層セラミックコンデンサの製造にお
いてデラミネーション、クラックの発生を防止すること
ができる。また、厚みの薄いセラミック誘電体と内部電
極とからなる小型多層の積層セラミックコンデンサを誘
電特性、電気特性を損なうこと無しで製造することが可
能である。
【0013】本発明の複合銅微粉末を含有するペースト
を内部電極の形成に用いて、小型多層の積層セラミック
コンデンサを誘電特性、電気特性を損うこと無しで製造
するためには、好ましくは原子番号が12〜42、56
〜75及び82の範囲内で周期表の2〜14族に属する
金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及び複合酸化物
からなる群より選ばれる少なくとも1種が固着している
複合銅微粉末を用い、より好ましくは原子番号が12〜
42、56〜75及び82の範囲内で周期表の2〜4
族、7族、13族及び14族に属する金属元素の少なく
とも1種を含む酸化物及び複合酸化物からなる群より選
ばれる少なくとも1種が固着している複合銅微粉末を用
いる。
【0014】更に、周期表の2族に属する金属元素、
Y、Zr、Mn、Al、Si又はランタノイド元素の酸
化物からなる群より選ばれる少なくとも1種が固着して
いる複合銅微粉末及を用いることが好ましい。また、上
記の複合酸化物として後記の複合酸化物を含めて種々の
ものが使用可能である。本発明の複合銅微粉末は、積層
セラミックコンデンサの内部電極材料として用いる場合
には、積層セラミックコンデンサの誘電体の組成と同一
の組成を持つ複合酸化物が銅微粒子表面に固着している
ものであることが好ましい。
【0015】本発明の複合銅微粉末においては、積層セ
ラミックコンデンサの内部電極材料として用いる場合に
は、金属銅微粒子表面に、一般式 Bam 1-m Tin 1-n 3 (式中、XはSr、Ca、Mg又はPbであり、ZはZ
r、Y、Sn又はGeであり、mは0〜1の範囲内の値
であり、nは0〜1の範囲内の値である。)で示される
複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種が固
着していることが好ましく、それらの複合酸化物は1種
単独で固着させても、2種以上を併用して固着させても
よく、あるいはそれらの複合酸化物を主成分とし、添加
成分として上記の種々の酸化物の少なくとも1種を用い
て固着させてもよい。
【0016】上記の酸化物及び複合酸化物としては、例
えば、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al
2 3 、Ga2 3 、Y2 3 、SiO2 、TiO2
ZrO2 、Cr2 3 、MnO2 、Mn3 4 、Nb2
5 、BaTiO3 、CaTiO3 、SrTiO3 、B
aZrO3 、CaZrO3 、SrZrO3 、(Mg,C
a)TiO3 、(Ba,Ca)(Ti,Zr)O3 、P
bTiO3 、Pb(Zr,Ti)O3 、(Pb,Ca)
TiO3 、MgAl2 4 、BaTi4 9 、Nd2
3 、Sm2 3 、Dy2 3 、Er2 3 、Ho2 3
等を挙げることができ、それらは混合物として用いるこ
とも出来る。更にこれらの酸化物及び/又は複合酸化物
はNb、W、La、Y、Mo等の金属の酸化物でドープ
されていてもよい。
【0017】本発明の複合銅微粉末においては、該複合
銅微粉末を積層セラミックコンデンサの内部電極を形成
するペーストに用いる場合には微細である方が微細な電
極を形成できるので望ましく、具体的にはSEM観察に
よる銅微粉末の平均粒径が3μm以下であることが好ま
しく、1μm以下であることがより好ましい。金属微粉
末は、一般的には、微細になればなるほど熱収縮を起こ
し易いが、本発明の複合銅微粉末においては、微細にな
っても熱収縮防止効果が発揮されるので、その効果はま
すます顕著となる。
【0018】また、これらの酸化物及び複合酸化物から
なる群より選ばれる少なくとも1種の合計固着量は銅微
粉末の重量に対して好ましくは0.05〜15重量%、
より好ましくは0.5〜13重量%、更に好ましくは1
〜10重量%である。合計固着量が0.05重量%未満
の場合には、酸化物及び/又は複合酸化物の固着によっ
て達成される効果が不十分となる傾向があり、逆に15
重量%を越える場合には、そのような複合銅微粉末を積
層セラミックコンデンサの内部電極材料として使用した
ときに、コンデンサの誘電特性に悪影響を及ぼす傾向が
ある。
【0019】本発明の複合銅微粉末の製造方法で用いる
銅微粒子又は表面を酸化処理した銅微粒子は、機械的粉
砕法、アトマイズ法、電解析出法、蒸発法、湿式還元法
等の何れの方法によって得られたものであってもよい。
本発明の複合銅微粉末を積層セラミックコンデンサの内
部電極を形成するペーストに用いる場合には、その製造
に用いる銅微粒子の平均粒径が3μm以下であることが
好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
【0020】本発明の複合銅微粉末は湿式担持法又は乾
式担持法によって、或いは金属酸化物又は複合酸化物の
超微粒子の水性懸濁液を金属銅微粒子に担持させて乾燥
する半乾式担持法によって製造することができる。湿式
担持法に従って実施する場合の本発明の複合銅微粉末の
製造方法においては、金属銅微粒子又は表面を酸化処理
した金属銅微粒子が液中に分散しているスラリーに、金
属元素、好ましくは原子番号が12〜42、56〜75
及び82の範囲内で周期表の2〜14族に属する金属元
素の水溶性塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を
含む水溶液を添加し、次いで酸もしくはアルカリでpH
を調整して、該水溶性塩から誘導される金属酸化物及び
/又は複合酸化物を該銅微粒子表面に固着させる。
【0021】湿式担持法に従って実施する場合の本発明
の複合銅微粉末の製造方法で用いる上記の水溶性塩は水
溶性であるが、水不溶性の酸化物又は複合酸化物に転化
できるものであれば特には制限されない。例えば、これ
らの金属元素のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸
塩、酸化物や、アルミン酸、ケイ酸等のアルカリ金属塩
等を用いることができる。
【0022】湿式担持法に従って実施する場合の本発明
の複合銅微粉末の製造方法においては、pHを調整する
ために酸を用いるかアルカリを用いるかは上記の水溶性
塩の種類に応じて変化するが、用いる酸又はアルカリの
種類については特には限定されない。例えば、下記の水
溶性塩を用いて括弧内の酸化物を生成させる場合には水
酸化ナトリウム水溶液を使用することができる。硫酸チ
タン(TiO2 )、硫酸マンガン(MnO2 )、塩化ク
ロム(Cr2 3 )、塩化イットリウム(Y2 3 )、
塩化酸化ジルコニウム(ZrO2 )。また、下記の水溶
性塩を用いて括弧内の酸化物を生成させる場合には希硫
酸を使用することができる。アルミン酸ナトリウム(A
2 3 )、ケイ酸ナトリウム(SiO2 )。上記のよ
うにpHを調整することにより、上記の水溶性塩が酸化
物や複合酸化物に転化して銅微粒子表面に析出し、固着
して本発明の複合銅微粉末となる。
【0023】湿式担持法に従って実施する場合の本発明
の複合銅微粉末の製造方法は、上記の処理工程及びその
後の洗浄、乾燥工程で構成されていてもよいが、上記の
湿式担持法により銅微粒子表面に上記の水溶性塩から誘
導される金属酸化物及び/又は複合酸化物を固着させ、
洗浄し、乾燥させた後、追加の工程として、該酸化物及
び/又は複合酸化物の固着している銅微粒子を、例え
ば、オングミル、ハイブリタイザー、メカノフュージョ
ン、コートマイザー、ディスパーコート、ジェットマイ
ザーのいずれかの装置で処理することにより、相互に又
は他物体と衝突させて該銅微粒子の表面とその表面に存
在する酸化物及び/又は複合酸化物との固着強度を更に
改善することができる。
【0024】乾式担持法に従って実施する場合の本発明
の複合銅微粉末の製造方法においては、金属銅微粒子又
は表面を酸化処理した金属銅微粒子の表面に、金属元
素、好ましくは原子番号が12〜42、56〜75及び
82の範囲内で周期表の2〜14族に属する金属元素の
少なくとも1種を含む酸化物及び複合酸化物の超微粒子
からなる群より選ばれる少なくとも1種を付着させ、該
超微粒子の付着している銅微粒子を相互に又は他物体と
衝突させて該銅微粒子の表面に該超微粒子を固着させる
ことができる。
【0025】乾式担持法に従って実施する場合の本発明
の複合銅微粉末の製造方法で用いる金属銅微粒子又は表
面を酸化処理した金属銅微粒子は、本発明の複合銅微粉
末を積層セラミックコンデンサの内部電極を形成するた
めのペーストとして用いる場合には、平均粒径が3μm
以下であることが好ましく、1μm以下であることがよ
り好ましい。また、酸化物、複合酸化物の超微粒子は、
粒径が小さいほど少量で均一に固着させることができる
ので、平均粒径が0.5μm以下であることが好まし
く、0.1μm以下であることがより好ましく、0.0
5μm以下であることが最も好ましい。
【0026】金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金属
銅微粒子の表面に酸化物、複合酸化物の超微粒子を固着
させる方法としては、該金属銅微粒子と該酸化物、複合
酸化物の超微粒子とを混合し、その後、該超微粒子の付
着している銅微粒子を相互に又は他物体と衝突させて該
銅微粒子の表面に該超微粒子を固着させることもでき
る。その他の方法としては、オングミル、ハイブリタイ
ザー、メカノフュージョン、コートマイザー、ディスパ
ーコート、ジェットマイザー等の装置中に該銅微粒子と
該酸化物や複合酸化物の超微粒子とを装入し、混合と固
着とを同時に実施することもできる。
【0027】半乾式担持法に従って実施する場合の本発
明の複合銅微粉末の製造方法においては、金属元素、好
ましくは原子番号が12〜42、56〜75及び82の
範囲内で周期表の2〜14族に属する金属元素の少なく
とも1種を含む酸化物及び複合酸化物の超微粒子からな
る群より選ばれる少なくとも1種を懸濁させた懸濁液
と、金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金属銅微粒子
とを混合しながら加熱し、該懸濁液の媒体を除去して、
該銅微粒子の表面に該超微粒子を付着させ、該超微粒子
の付着している銅微粒子を相互に又は他物体と衝突させ
て該銅微粒子の表面に該超微粒子を固着させることがで
きる。
【0028】上記の半乾式担持法で用いる金属銅微粒子
又は表面を酸化処理した金属銅微粒子、並びに酸化物及
び複合酸化物の超微粒子は上記の乾式担持法で用いるも
のと同一でよい。また、超微粒子を懸濁させる媒体は特
には限定されず、一般的には水、酸性水溶液、塩基性水
溶液、アルコール、有機溶媒等を用いることができる。
この製造方法においては所定固形分濃度の懸濁液を調製
して用いても、或いは、市販品のシリカゾル、アルミナ
ゾル、チタニアゾル、チタン酸バリウムゾル等を用い、
必要に応じて希釈などを行って濃度を調整して用いても
よい。
【0029】以下に、実施例、比較例及び製造例によっ
て本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる事例に
限定されるものではない。 実施例1〜8 銅微粉末(三井金属鉱業株式会社製1050Y、平均1
次粒径約0.5μm)500gと、超微粒のアルミナ
(日本アエロジル社製酸化アルミニウムC、平均1次粒
径13nm)、酸化珪素(日本アエロジル社製300C
F、平均1次粒径7nm)、酸化イットリウム(シーア
イ化成社製、平均1次粒径10nm)、酸化マグネシウ
ム(宇部マテリアル社製100A、平均1次粒径10n
m)、チタン酸バリウム(チタニウムプロポキシドとバ
リウムプロポキシドを用いてゾルゲル法により調製、平
均1次粒径30nm)、又は酸化チタン(日本アエロジ
ル社製P25、平均1次粒径13nm)のうちのいずれ
か25g(銅微粉末に対する混合率5重量%)又は5g
(銅微粉末に対する混合率1重量%)とを15分間攪拌
混合した。これにより表面に上記の各超微粒子の何れか
が付着している銅微粒子を得た。更にこれをハイブリタ
イザー(奈良機械製作所製)に投入し、8000rpm
で5分間循環させて、銅微粒子表面に上記の各超微粒子
の何れかが固着された複合銅微粉末を得た。
【0030】得られた各々の複合銅微粉末においては、
金属銅微粒子表面に各超微粒子が固着されているので、
水中に投入して攪拌しても各超微粒子が剥離・浮遊する
ことはなかった(単に攪拌しただけのものでは各超微粒
子が浮遊して水が白濁した)。また各超微粒子が固着さ
れた該複合銅微粉末は、SEM観察の結果、表面に各超
微粒子が均一に固着されていること、及び粒径はほとん
ど変化していないことが確認された。
【0031】上記の実施例1〜8で得られた複合銅微粉
末を熱機械分析装置(セイコー電子工業製TMA/SS
6000)を用いて窒素ガス雰囲気中、昇温速度10℃
/分で熱収縮率を測定した。それらの結果は第1表に示
す通りであった。なお、比較例1として未処理銅微粉末
(三井金属鉱業株式会社製1050Y、平均1次粒径約
0.5μm)についても同様にして熱収縮率を測定し
た。その結果も第1表に示す。なお、比較例1では90
0℃を超えた時点より銅微粉末の溶融が始まったためそ
の時点で昇温を中断し、熱収縮率を測定したところ、−
15%であった。
【0032】
【0033】第1表のデータから明らかなように、実施
例1〜8の本発明の複合銅微粉末は、比較例1の未処理
の銅微粉末と比較して、高温での熱収縮率が極めて小さ
くなっている。
【0034】実施例9 実施例1で用いたハイブリタイザー(奈良機械製作所
製)の代わりにメカノフュージョン(ホソカワミクロン
製)を用い、3000rpmで30分間循環させた以外
は実施例1と同様にして、銅微粒子表面にアルミナ超微
粒子が固着された複合銅微粉末を得た。
【0035】得られた該複合銅微粉末においてはアルミ
ナ超微粒子が固着されているので、水中に投入して攪拌
してもアルミナ超微粒子が剥離・浮遊することはなかっ
た。またアルミナ超微粒子が固着された該複合銅微粉末
は、SEM観察の結果、表面にアルミナ超微粒子が均一
に固着されていること、及び粒径はほとんど変化してい
ないことが確認された。
【0036】実施例10〜12 銅微粉末(三井金属鉱業株式会社製1050Y、平均1
次粒径約0.5μm)500gと、超微粒のチタン酸ス
トロンチウム(ゾルゲル法によって調製、平均1次粒径
10nm)、チタン酸バリウムストロンチウム(Ba0.9S
r0.1)TiO3 (ゾルゲル法によって調製、平均1次粒径1
0nm)、又はジルコニア酸カルシウム(ジルコニウム
プロポキシド及びジプロポキシカルシウムを用いてゾル
ゲル法によって調製、平均1次粒径30nm)のうちの
いずれか5g(銅微粉末に対する混合率1重量%)とを
15分間攪拌混合した。これにより表面に上記の各超微
粒子の何れかが付着している銅微粒子を得た。更にこれ
をハイブリタイザー(奈良機械製作所製)に投入し、8
000rpmで5分間循環させて、銅微粒子表面に上記
の各超微粒子の何れかが固着された複合銅微粉末を得
た。
【0037】得られた各々の複合銅微粉末においては、
金属銅微粒子表面に各超微粒子が固着されているので、
水中に投入して攪拌しても各超微粒子が剥離・浮遊する
ことはなかった。また、各超微粒子が固着された該複合
銅微粉末は、SEM観察の結果、表面に各超微粒子が均
一に固着されていること、及び粒径はほとんど変化して
いないことが確認された。更に、実施例10〜12の本
発明の複合銅微粉末は実施例7とほぼ同じような熱収縮
率を示した。
【0038】製造例1 銅微粉末(三井金属鉱業株式会社製1050Y、平均1
次粒径約1μm)100gを純水1リットル中に加え、
攪拌してスラリー化した。30分間攪拌した後、過酸化
水素水100gを一括添加した。反応が終了して泡が出
なくなった時点で攪拌を停止し、濾過し、乾燥して、表
面を酸化処理した銅微粉末を得た。得られた銅微粒子の
SEM観察による平均粒径(フェレ径)は1μmであっ
た。
【0039】実施例13 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。該スラリーに硫酸チタ
ン(Ti:5重量%品)19.2gを一括添加し、水酸
化ナトリウム水溶液(NaOH:1N)を添加してpH
を8に調整した。そのまま1時間攪拌した後、濾過し、
乾燥してTiO2 が固着している複合銅微粉末を得た。
【0040】実施例14 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。次いで該スラリーに、
ケイ酸ナトリウム(水ガラス)6.5gを60mlの純
水に溶解した水溶液を一括添加し、希硫酸を添加してp
Hを6に調整した。そのまま1時間攪拌した後、濾過
し、乾燥してSiO2 が固着している複合銅微粉末を得
た。
【0041】実施例15 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。該スラリーに、塩化イ
ットリウム3.5gを50mlの純水に溶解した水溶液
を一括添加し、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:1
N)を添加してpHを6に調整した。そのまま1時間攪
拌した後、濾過し、乾燥してY2 3 が固着している複
合銅微粉末を得た。
【0042】実施例16 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。該スラリーに、塩化酸
化ジルコニウム3.5gを50mlの純水に溶解した水
溶液を一括添加し、水酸化ナトリウム水溶液(NaO
H:1N)を添加してpHを6に調整した。そのまま1
時間攪拌した後、濾過し、乾燥してZrO2 が固着して
いる複合銅微粉末を得た。
【0043】実施例17 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。該スラリーに、硫酸マ
ンガン15.7gを100mlの純水に溶解した水溶液
を一括添加し、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:1
N)を添加してpHを8に調整した。そのまま1時間攪
拌した後、濾過、乾燥してMnO2 が固着している複合
銅微粉末を得た。
【0044】実施例18 製造例1で製造した表面酸化処理銅微粉末100gを純
水1リットル中に加え、攪拌してスラリー化し、60℃
に加熱し、この温度に保持した。該スラリーに、アルミ
ン酸ナトリウム5.5gを100mlの純水に溶解した
水溶液を一括添加し、希硫酸を添加してpHを8に調整
した。そのまま1時間攪拌した後、濾過し、乾燥してA
2 3 が固着している複合銅微粉末を得た。
【0045】実施例19 シリカゾル(日産化学社製、スノーテックスO、平均1
次粒径約10nm)を水で1/20に希釈した溶液(シ
リカ含有量10g/l)2.5リットルに、銅微粉末
(三井金属鉱業株式会社製1050Y、平均1次粒径約
0.5μm)500gを入れ、加熱しながら良く攪拌し
た。水分は徐々に気化し、最後に乾燥粉体が得られた。
これをハイブリタイザー(奈良機械製作所製)に投入
し、8000rpmで5分間循環させて、銅微粒子表面
にシリカ超微粒子が固着された複合銅微粉末を得た。
【0046】実施例13〜19で得られた本発明の複合
銅微粉末においては、SEM観察の結果、表面にシリカ
超微粒子が均一に固着されていること、及び粒径はほと
んど変化していないことが確認された。得られた各複合
銅微粉末においては超微粒子が固着されているので、水
中に投入して攪拌しても超微粒子が剥離・浮遊すること
はなかった。また、各複合銅微粉末は、固着している金
属酸化物の種類に応じて実施例1〜6、8と類似の熱収
縮率を示した。
【0047】
【発明の効果】上記のように本発明による複合銅微粉末
は、急激な熱収縮開始温度が1000℃付近にシフトし
ており、積層コンデンサの内部電極形成用途に極めて好
適である。即ち、セラミック基材の熱収縮曲線に近い熱
収縮特性を有しており、従って大型の積層セラミックコ
ンデンサの製造においてデラミネーション、クラックの
発生を防止でき、また厚みの薄いセラミック誘電体と内
部電極とからなる小型多層の積層セラミックコンデンサ
を誘電特性、電気特性を損なうこと無しで製造すること
がを可能となる。また、銅電極材料を用いることによ
り、近年要求が高まっている高周波用途で低インダクタ
ンスが実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K017 AA06 BA05 BB01 BB09 BB11 BB12 BB16 DA01 EA02 4K018 BA02 BB04 BC15 BC18 BC28 BD04 KA33 5E001 AA01 AB03 AC09 AE01 AE02 AE03 AH01 AJ01 5E082 AB03 BC33 EE04 EE26 EE27 EE35 EE45 FF05 FG06 FG26 FG46 PP03 PP09

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属銅微粒子表面に、金属元素の少なくと
    も1種を含む酸化物及び複合酸化物からなる群より選ば
    れる少なくとも1種が固着していることを特徴とする複
    合銅微粉末。
  2. 【請求項2】酸化物及び複合酸化物が、原子番号が12
    〜42、56〜75及び82の範囲内で周期表の2〜1
    4族に属する金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及
    び複合酸化物であることを特徴とする請求項1記載の複
    合銅微粉末。
  3. 【請求項3】酸化物及び複合酸化物が、原子番号が12
    〜42、56〜75及び82の範囲内で周期表の2〜4
    族、7族、13族及び14族に属する金属元素の少なく
    とも1種を含む酸化物及び複合酸化物であることを特徴
    とする請求項2記載の複合銅微粉末。
  4. 【請求項4】酸化物が、周期表の2族に属する金属元
    素、Y、Zr、Mn、Al、Si又はランタノイド元素
    の酸化物であることを特徴とする請求項3記載の複合銅
    微粉末。
  5. 【請求項5】複合酸化物が、セラミックコンデンサの誘
    電体と同一組成の複合酸化物であることを特徴とする請
    求項1記載の複合銅微粉末。
  6. 【請求項6】複合酸化物が、一般式 Bam 1-m Tin 1-n 3 (式中、XはSr、Ca、Mg又はPbであり、ZはZ
    r、Y、Sn又はGeであり、mは0〜1の範囲内の値
    であり、nは0〜1の範囲内の値である。)で示される
    複合酸化物であることを特徴とする請求項1記載の複合
    銅微粉末。
  7. 【請求項7】金属銅微粒子表面に、請求項6記載の複合
    酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種、及請求
    項1〜4の何れかに記載の酸化物からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種が固着していることを特徴とする請求
    項1記載の複合銅微粉末。
  8. 【請求項8】金属銅微粒子の平均粒径が3μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の複合
    銅微粉末。
  9. 【請求項9】酸化物及び複合酸化物からなる群より選ば
    れる少なくとも1種の合計固着量が金属銅微粒子の重量
    に対して0.05〜15重量%であることを特徴とする
    請求項1〜8の何れかに記載の複合銅微粉末。
  10. 【請求項10】請求項1〜9の何れかに記載の複合銅微
    粉末からなる、セラミックコンデンサ用電極材料。
  11. 【請求項11】セラミックコンデンサ用内部電極材料で
    ある、請求項10記載のセラミックコンデンサ用電極材
    料。
  12. 【請求項12】セラミックコンデンサ用外部電極材料で
    ある、請求項10記載のセラミックコンデンサ用電極材
    料。
  13. 【請求項13】金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金
    属銅微粒子が液中に分散しているスラリーに、金属元素
    の水溶性塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含
    む水溶液を添加し、次いで酸もしくはアルカリでpHを
    調整して、該水溶性塩から誘導される金属酸化物及び/
    又は複合酸化物を該銅微粒子表面に固着させることを特
    徴とする複合銅微粉末の製造方法。
  14. 【請求項14】金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金
    属銅微粒子が液中に分散しているスラリーに、金属元素
    の水溶性塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含
    む水溶液を添加し、次いで酸もしくはアルカリでpHを
    調整して、該水溶性塩から誘導される金属酸化物及び/
    又は複合酸化物を該銅微粒子表面に固着させ、洗浄し、
    乾燥させ、得られた金属酸化物及び/又は複合酸化物が
    固着している該銅微粒子を相互に又は他物体と衝突させ
    て該銅微粒子の表面と該金属酸化物及び/又は複合酸化
    物との固着を増強させることを特徴とする請求項13記
    載の複合銅微粉末の製造方法。
  15. 【請求項15】オングミル、ハイブリタイザー、メカノ
    フュージョン、コートマイザー、ディスパーコート、ジ
    ェットマイザーのいずれかの装置を用いて、金属酸化物
    及び/又は複合酸化物が固着している銅微粒子を相互に
    又は他物体と衝突させて該銅微粒子の表面と該金属酸化
    物及び/又は複合酸化物との固着を増強させることを特
    徴とする請求項14記載の複合銅微粉末の製造方法。
  16. 【請求項16】金属銅微粒子又は表面を酸化処理した金
    属銅微粒子の表面に、金属元素の少なくとも1種を含む
    酸化物及び複合酸化物の超微粒子からなる群より選ばれ
    る少なくとも1種を付着させ、該超微粒子の付着してい
    る銅微粒子を相互に又は他物体と衝突させて該銅微粒子
    の表面に該超微粒子を固着させることを特徴とする複合
    銅微粉末の製造方法。
  17. 【請求項17】金属元素の少なくとも1種を含む酸化物
    及び複合酸化物の超微粒子からなる群より選ばれる少な
    くとも1種を懸濁させた懸濁液と、金属銅微粒子又は表
    面を酸化処理した金属銅微粒子とを混合しながら加熱
    し、該懸濁液の媒体を除去して、該銅微粒子の表面に該
    超微粒子を付着させ、該超微粒子の付着している銅微粒
    子を相互に又は他物体と衝突させて該銅微粒子の表面に
    該超微粒子を固着させることを特徴とする複合銅微粉末
    の製造方法。
  18. 【請求項18】オングミル、ハイブリタイザー、メカノ
    フュージョン、コートマイザー、ディスパーコート、ジ
    ェットマイザーのいずれかの装置を用いて、超微粒子の
    付着している銅微粒子を相互に又は他物体と衝突させて
    該銅微粒子の表面に該超微粒子を固着させることを特徴
    とする請求項16又は17記載の複合銅の製造方法。
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