JP2000349508A - 周波数帯域可変フィルタ、デュプレクサおよび通信機 - Google Patents

周波数帯域可変フィルタ、デュプレクサおよび通信機

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祐之 後川
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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Transceivers (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオード等のスイッチ素子の状態によって
周波数帯域を切り替えるようにした周波数帯域可変フィ
ルタにおいて、スイッチ素子のオン/オフ状態に関わら
ず安定した挿入損失特性が得られるようにした周波数帯
域可変フィルタ、デュプレクサおよびそれらを用いた通
信機を提供する。 【解決手段】 共振器R3,R4,R5のそれぞれに、
スイッチ素子としてのダイオードD3,D4,D5を介
してコンデンサC30,C40,C50を接続して周波
数帯域可変フィルタを構成すると共に、D3〜D5がオ
ン状態での周波数帯域の幅を、D3〜D5がオフ状態で
の周波数帯域の幅より狭くなるように回路定数設定す
る。これによりD3〜D5のオン・オフの切り替えによ
る周波数帯域における挿入損失の変化を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周波数帯域を可
変としたフィルタ、デュプレクサおよびそれらを用いた
通信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、共振器にダイオードを介してコン
デンサなどのリアクタンス素子を接続し、ダイオードに
対する印加電圧を制御することによって、共振器の共振
周波数を変化させる周波数特性可変フィルタが知られて
いる(特開昭63−90901号、特開平7−3215
09号参照)。
【0003】上記ダイオードとしてPINダイオードを
用いた場合は、オン・オフ状態で共振周波数を切り替え
るので、そのオン・オフに応じてフィルタの周波数特性
は2つ帯域をもつことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、或る通信シ
ステムにおいて、送信周波数帯域と受信周波数帯域を切
り替えて(シフトして)利用する場合、前記ダイオード
のスイッチングによって送信フィルタと受信フィルタの
周波数特性を切り替えれば、その2つの帯域で送信フィ
ルタと受信フィルタのそれぞれを共用できることにな
る。
【0005】例えば携帯電話システムの1つであるPC
Sシステムの場合、送信側は全体で1850〜1910
MHz、受信側は全体で1930〜1990MHzの帯
域幅を有するが、送信側を1850〜1880MHzと
1880〜1910MHzとに2分割し、受信側を19
30〜1960MHzと1960〜1990MHzとに
2分割するように、上記ダイオードのオン状態とオフ状
態とで、フィルタの周波数特性を切り替えるように構成
すればよい。
【0006】ところが上記ダイオードの状態によって周
波数特性を切り替えるようにしたフィルタにおいては、
ダイオードがオン状態の時、所定の抵抗値を有する抵抗
として作用し、ダイオードがオフ状態の時、そのダイオ
ードは比較的Qoの高いコンデンサとして作用する。従
ってダイオードのオン/オフ状態で共振回路のQoが変
化することになる。発明者の測定によれば、Qoが35
0である1800MHz帯の誘電体共振器を30MHz
シフトさせるようにコンデンサの静電容量を定め、その
コンデンサをダイオードを介して上記誘電体共振器に接
続した共振回路の場合、共振回路のQoはダイオードの
オフ状態で約290、オン状態で約220となり、Qo
は約75%に低下することが判った。高周波で用いられ
るダイオード等の各種スイッチ素子を用いて同様にQo
の低下を測定すると、スイッチ素子のオフ状態に対する
オン状態での共振回路のQoは約75〜95%の範囲内
に入ることが判った。
【0007】そのため、上述のPCSシステムにおける
デュプレクサの場合、ダイオードのオン状態での挿入損
失は、オフ状態での挿入損失より大きくなって、通過帯
域の切り替えによる挿入損失のバランスが悪くなるとい
う問題があった。
【0008】この問題を解消するためには、通過帯域に
応じた個別のフィルタを用いればよいが、その結果、部
品点数および回路基板上の占有面積が増大し、全体に大
型化する。しかも2つのフィルタを選択的に用いるため
のスイッチ回路も必要となる。
【0009】この発明の目的は、ダイオード等のスイッ
チ素子の状態によって周波数帯域を切り替えるようにし
た周波数帯域可変フィルタにおいて、スイッチ素子のオ
ン/オフ状態に関わらず安定した挿入損失特性が得られ
るようにした、周波数帯域可変フィルタ、デュプレクサ
およびそれらを用いた通信機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の周波数帯域可
変フィルタは、複数の共振器のそれぞれにスイッチ素子
を介してリアクタンス素子を接続して成る周波数帯域可
変フィルタにおいて、前記スイッチ素子のオン時とオフ
時とで、前記周波数帯域の幅を異ならせる。
【0011】また、この発明の周波数帯域可変フィルタ
は、所定周波数帯域を帯域幅の異なる2つの帯域に分割
するとともに、前記スイッチ素子がオフ時の前記周波数
帯域を、前記2つの帯域のうち帯域幅の広い方の周波数
帯域とし、前記スイッチ素子がオン時の周波数帯域を前
記2つの帯域のうち帯域幅の狭い方の周波数帯域とす
る。
【0012】また、この発明の周波数帯域可変フィルタ
は、前記スイッチ素子のオン時の周波数帯域幅が、オフ
時の周波数帯域幅の75〜95%の範囲に入るように設
定する。
【0013】また、この発明の周波数帯域可変フィルタ
は、前記共振器を誘電体同軸共振器で構成する。
【0014】この発明のデュプレクサは、上記フィルタ
を受信フィルタまたは送信フィルタとして設けることに
より構成する。
【0015】また、この発明の通信機は、上記周波数帯
域可変フィルタまたは上記デュプレクサを用いて構成す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態に係るデュプ
レクサの構成を図1〜図3を参照して説明する。図1は
デュプレクサの回路図である。ここで、TXは送信信号
入力ポート、RXは受信信号出力ポート、ANTはアン
テナポートである。またCONT1は送信フィルタに対
するコントロール信号入力端子、CONT2は受信フィ
ルタに対するコントロール信号入力端子である。これら
のコントロール端子に対する印加電圧を切り替えること
によって、送信フィルタと受信フィルタの周波数特性を
切り替える。
【0017】図1においてR1,R2は送信フィルタ側
の誘電体同軸共振器であり、これらの共振器R1,R2
の一方端は接地し、他方端と接地との間にキャパシタC
11,C12,C21,C22を接続するとともに、こ
れらの接続点間にインダクタL2を接続している。この
構造により共振器R1,R2の共振周波数をそれぞれ減
衰極とする帯域阻止型フィルタ(BEF)を構成してい
る。
【0018】一方、R3,R4,R5は受信フィルタ側
の誘電体同軸共振器であり、それぞれの一方端を接地
し、他方端同士をキャパシタC34,C45、インダク
タL3,L5を介して接続している。この構造により、
3段の共振器からなる帯域通過型フィルタ(BPF)を
構成している。この受信フィルタの出力部にはインダク
タL51を設けている。
【0019】インダクタL1,L31およびキャパシタ
C3は位相合成回路を構成していて、送信信号の受信フ
ィルタへの回り込みおよび受信信号の送信フィルタへの
回り込みを抑えて、送信信号と受信信号の分岐を行う。
【0020】送信フィルタの共振器R1と接地との間に
は、ダイオードD11,D12とキャパシタC10の直
列回路を接続している。また、共振器R2と接地との間
には、ダイオードD2とキャパシタC20の直列回路を
接続していて、コントロール信号入力端子CONT1と
ダイオードD11,D12,D2との間にインダクタ
L、抵抗R、およびキャパシタCからなる高周波遮断回
路を設けている。同様に、受信フィルタにおいて共振器
R3,R4,R5と接地との間に、ダイオードD3とキ
ャパシタC30の直列回路、ダイオードD4とキャパシ
タC40の直列回路、ダイオードD5とキャパシタC5
0の直列回路をそれぞれ接続していて、コントロール信
号入力端子CONT2とダイオードD3,D4,D5と
の間にインダクタL、抵抗R、およびキャパシタCから
なる高周波遮断回路を設けている。上記の各ダイオード
としては、高周波特性に優れた例えばPINダイオード
を用いる。これらのダイオードが本願発明に係るスイッ
チ素子に相当する。
【0021】図2は図1に示した共振器R4の共振周波
数をダイオードのオン/オフ状態により切り替える状態
を示す説明図である。図2の(A)においてCONT2
に対する印加電圧を正の所定電圧にすれば、(B)に示
すように、コンデンサC40と抵抗R4による直列回路
が共振器R4に等価的に並列接続された状態となる。こ
れによりR4の共振周波数が低下する。また、CONT
2に対する印加電圧を0Vにすれば、ダイオードD4が
遮断して、コンデンサC40とC4の直列回路が共振器
R4に対して等価的に並列接続された状態となる。これ
によりR4の共振周波数が上昇する。
【0022】図1に示した共振器R3,R5についても
同様であり、CONT2に対する印加電圧を正の所定電
圧にすれば、R3,R5の共振周波数が低下し、CON
T2に対する印加電圧を0Vにすれば、R3,R5の共
振周波数が上昇する。また、図1に示した共振器R1,
R2についても同様であり、CONT1に対する印加電
圧を正の所定電圧にすれば、R1,R2の共振周波数が
低下し、CONT1に対する印加電圧を0Vにすれば、
R1,R2の共振周波数が上昇する。
【0023】図3は上記デュプレクサの送信フィルタと
受信フィルタの通過特性を示す図である。ここでRxは
全体の受信周波数帯域、Txは全体の送信周波数帯域で
あり、実線は、上記デュプレクサの各ダイオードがオン
状態での通過特性、破線はオフ状態での通過特性をそれ
ぞれ示している。図1に示したダイオードD11,D1
2,D2,D3,D4,D5がオンすることにより、受
信フィルタの通過帯域および送信フィルタの阻止帯域は
1930〜1957MHzとなり、ダイオードD11,
D12,D2,D3,D4,D5がオフすることによ
り、受信フィルタの通過帯域および送信フィルタの阻止
帯域は1957〜1990MHzとなる。
【0024】このように受信フィルタのダイオードがオ
ン状態での通過帯域幅を27MHzとし、ダイオードが
オフ状態での通過帯域幅を33MHzとしている。すな
わち、ダイオードオン時の通過帯域幅をオフ時の通過帯
域幅の約82%としている。これにより、受信帯域での
上側の帯域における挿入損失と下側の帯域における挿入
損失とを略等しくする。
【0025】上記受信フィルタの通過帯域は、図1に示
した共振器間の結合用コンデンサC34,C45の値を
設定することにより定める。また送信フィルタの阻止帯
域は図1におけるL1,L2,C11,C12,C2
1,C22の値を設定することにより定める。
【0026】図1に示した例では、受信フィルタを帯域
通過フィルタとし、送信フィルタを帯域阻止フィルタと
したが、受信フィルタと送信フィルタの双方を帯域通過
フィルタで構成してもよい。図4は、その場合の送信フ
ィルタと受信フィルタの通過帯域の例を示している。こ
こで、Rxは全体の受信周波数帯域、Txは全体の送信
周波数帯域であり、実線は、デュプレクサの各ダイオー
ドがオン状態での通過特性、破線はオフ状態での通過特
性をそれぞれ示している。受信フィルタの各ダイオード
がオンすることにより、受信フィルタの通過帯域は19
30〜1957MHzとなり、受信フィルタの各ダイオ
ードがオフすることにより、受信フィルタの通過帯域は
1957〜1990MHzとなる。また、送信フィルタ
の各ダイオードがオンすることにより、送信フィルタの
通過帯域は1850〜1877MHzとなり、送信フィ
ルタの各ダイオードがオフすることにより、送信フィル
タの通過帯域は1877〜1910MHzとなる。
【0027】このようにダイオードがオン状態での受信
フィルタと送信フィルタの通過帯域幅をそれぞれ27M
Hzとし、ダイオードがオフ状態での両フィルタの通過
帯域幅をそれぞれ33MHzとしている。すなわち、ダ
イオードオン時の通過帯域幅をオフ時の通過帯域幅の約
82%としている。これにより、受信帯域および送信帯
域での上側の帯域における挿入損失と下側の帯域におけ
る挿入損失とを略等しくする。
【0028】図5はデュプレクサと、それを用いた通信
機のブロック図である。このデュプレクサは図1に示し
た構成のデュプレクサであり、切り替え信号によって送
信フィルタと受信フィルタの周波数帯域を切り替える。
この図に示すように、送信信号入力ポートTxには送信
回路、受信信号出力ポートRxには受信回路をそれぞれ
接続し、アンテナポートANTにはアンテナを接続す
る。これにより通信機を構成する。
【0029】上記デュプレクサの送信フィルタと受信フ
ィルタは、その周波数帯域の切り替えによる挿入損失の
変化が少ないため、送信回路および受信回路の利得を、
切り替える2つの帯域で共通にすることができ、回路設
計が容易となる。
【0030】尚、以上に示した実施形態では、スイッチ
素子としてPINダイオードを用いたが、トランジスタ
等のその他のスイッチ素子を用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、複数の
共振器の共振周波数を切り替えるスイッチ素子のオン・
オフ状態に応じて適切な周波数帯域幅を定めることがで
きるため、設計上の自由度が増す。
【0032】請求項2に記載の発明によれば、スイッチ
素子オン時の周波数帯域幅が狭くなることに伴って、周
波数帯域における挿入損失が相対的に小さくなるため、
スイッチ素子のオン/オフ状態の変化に伴う周波数帯域
における挿入損失のアンバランスを抑制することができ
る。その結果、送受信回路などの設計が容易となる。
【0033】請求項3に記載の発明によれば、スイッチ
素子のオン状態における共振回路のQoはスイッチ素子
のオフ状態における場合に比べて75〜95%程度であ
るので、それに合わせて周波数帯域幅を定めることによ
って、スイッチ素子のオン/オフ状態の切り替えに伴う
周波数帯域における挿入損失を略等しくすることができ
る。
【0034】請求項4に記載の発明によれば、全体に小
型化され且つ共振器の無負荷Q(Qo)を高く維持する
ことができる。
【0035】請求項5に記載の発明によれば、受信周波
数帯域と送信周波数帯域とをそれぞれ2つの帯域に分割
して、単一のデュプレクサを用いて利用する際に、スイ
ッチ素子のオン/オフ状態の変化に伴う周波数帯域にお
ける挿入損失のアンバランスを抑制することができる。
その結果、受信回路および送信回路の設計が容易とな
る。
【0036】請求項6に記載の発明によれば、周波数帯
域の切り替えに伴った特性変化の少ない小型の通信機が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るデュプレクサの回路図
【図2】同デュプレクサの作用説明図
【図3】同デュプレクサの受信フィルタと送信フィルタ
の通過特性を示す図
【図4】他の実施形態に係るデュプレクサの送信フィル
タと受信フィルタの通過特性を示す図
【図5】通信機のブロック図
【図6】従来のデュプレクサにおける送信フィルタと受
信フィルタの通過特性を示す図
【符号の説明】
R1〜R5−共振器 D11,D12,D2〜D5−ダイオード(スイッチ素
子) CONT1,CONT2−コントロール信号入力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 9/145 H03H 9/145 D H04B 1/50 H04B 1/50 Fターム(参考) 5J006 HA03 HA33 JA01 JA02 KA02 KA11 KA24 LA02 LA05 LA21 MA08 MA09 MA12 NA04 NA05 NB07 NB08 NC01 5J024 AA03 CA09 EA03 EA05 FA02 5J097 AA13 BB15 BB18 5K011 BA03 DA02 DA27 EA01 FA01 GA04 JA01 KA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の共振器のそれぞれにスイッチ素子
    を介してリアクタンス素子を接続して成る周波数帯域可
    変フィルタにおいて、前記スイッチ素子のオン時とオフ
    時とで、前記周波数帯域の幅を異ならせたことを特徴と
    する周波数帯域可変フィルタ。
  2. 【請求項2】 所定周波数帯域を帯域幅の異なる2つの
    帯域に分割するとともに、前記スイッチ素子がオフ時の
    前記周波数帯域を、前記2つの帯域のうち帯域幅の広い
    方の周波数帯域とし、前記スイッチ素子がオン時の周波
    数帯域を前記2つの帯域のうち帯域幅の狭い方の周波数
    帯域としたことを特徴とする請求項1に記載の周波数帯
    域可変フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記オン時の周波数帯域幅を前記オフ時
    の周波数帯域幅の75〜95%に設定したことを特徴と
    する請求項2に記載の周波数帯域可変フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記共振器を誘電体同軸共振器としたこ
    とを特徴とする請求項1、2または3に記載の周波数帯
    域可変フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれかに記載のフ
    ィルタを送信フィルタと受信フィルタとして設けて成る
    周波数帯域可変デュプレクサ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のうちいずれかに記載の周
    波数帯域可変フィルタまたは請求項5に記載の周波数帯
    域可変デュプレクサを用いた通信機。
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