JP2000509384A - 対応するアミンからのフッ素化合物の製造方法 - Google Patents
対応するアミンからのフッ素化合物の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
第一級アミノ基を含有する化合物が、超音波又はマイクロ波の作用下での、アミノ化合物のフッ化水素及びニトロソ化剤との反応によって、アミノ基の代わりにフッ素原子を含有する化合物に転化される。
Description
【発明の詳細な説明】
対応するアミンからのフッ素化合物の製造方法
本発明は、アミノ基をフッ素原子で置き替えることによるアミンからのフッ素
化合物の製造に関する。
フッ素化合物を、対応するアミン、特に芳香族アミンから、後者をテトラフル
オロホウ酸ジアゾニウムに転化しそれを熱分解してフッ素化合物を生成させるこ
とによって製造することは知られている。芳香族化合物を無水のフッ化水素酸中
でジアゾ化し続いて加熱して対応するフッ素化合物を製造することも又知られて
いる。しかし、これらの方法はいずれも十分満足できるものではない。最初の方
法は、有害であるテトラフルオロホウ酸塩の単離を包含しており、そして長時間
が必要である。後者の方法では、置換芳香族アミンを使用した場合に、特に置換
がオルソ位に行われている場合に、収率が低い。また、無水のフッ化水素酸は揮
発性であるため、反応を加圧下で行わなければならない。
改良された結果をもたらすといわれている、フッ素化合物の製造方法について
の多くの提案がなされてきた。例えば、ヨーロッパ出願明細書EP−A−043
0434(Imperial Chemical Industries pl
c.)は、対応する芳香族又は複素芳香族アミンをニトロシルポリフルオロ塩と
不活性液体中で反応させ、続いて、得られるジアゾニウムポリフルオロ塩をその
場で分解することによるフルオロ芳香族化合物及びフルオロ複素芳香族化合物の
製造方法を記載している。また、フッ素化された炭化水素反応媒体中で、Et3
N・3HFの存在下で、超音波の影響下で、40℃でフルオロホウ酸芳香族ジア
ゾニウムの分解をもたらすことが提案された(Mullerら、Z.C
hem.26(1986)169−170頁)。高収率を得ることができると記
載されている。しかしながら、この方法は、テトラフルオロホウ酸ジアゾニウム
の使用を包含する他の既知の方法のようにテトラフルオロホウ酸塩の単離を必要
とする。
第一級アミノ基を含有する化合物は、反応を超音波と共に行うならば、反応中
間体のジアゾニウム塩を単離することなく、所望の生成物についての優れた収率
で、アミノ基の代わりにフッ素原子を含有する化合物に転化することができるこ
とがここに見出された。
従って、本発明は、第一級アミノ基を含有する化合物を該アミノ基の代わりに
フッ素原子を含有する化合物に転化する方法であって、該アミノ基を含有する化
合物を、フッ化水素と又はその塩基との錯体とそしてニトロソ化剤(nitrosatin
g reagent)と、−20℃〜+100℃の範囲の温度で、反応剤を、振動数が1
0〜100kHzで強度が少なくとも20ワット/cm2である超音波及び/又
は振動数が300kHz〜3GHzで強度が100w〜5kWであるマイクロ波
の作用にかけながら、接触させることを含んで成る方法を提供する。
本方法は、多種多様の、特に芳香族及び複素芳香族第一級アミン並びにα−ア
ミノ酸を含むアミノ基含有化合物に適用できる。
本発明は、例えば、式
A(NH2)n
(式中、Aは、無置換の又は置換された芳香族又は複素芳香族基であり、nは、
例えば1〜4の、整数である)
を有する芳香族アミノ化合物に適用し得る。Aは、例えばベンゼン、ナフタレン
、ジフェニル、アセナフテン、フルオレン又はピレン或いはピ
リジン又はキノリンのような複素芳香族化合物の残基であり得る。
本発明はまた、アラニン、バリン、フェニルアラニン、イソロイシン、チロシ
ン及びトレオニンのようなα−アミノ酸に、並びにフェニルエチルアミンのよう
なアラルキルアミンにも適用し得る。
本発明の方法にかけることができる好適な芳香族又は複素芳香族アミンの例は
、一般式:
(式中、Arはフェニル、α−又はβ−ナフチル、ピリジル、キノリル、チエニ
ル、又はジフェニル、nは0、1、2又は3、そしてRはハロゲン、アルキル、
ヒドロキシ、アルコキシ、COOH、CHO、アルコキシカルボニル、ニトロ、
シアノ、トリフルオロメチル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキ
ルカルバモイル、スルホンアミド、アルカノイル、又はアロイルである)
で表すことができる。
本発明の方法において使用できる好ましい芳香族第一級アミンは、一般式:
(式中、nは0、1、2又は3であり、基Rは、nが2又は3の場合は同じでも
異なっていてもよく、それぞれ、ハロゲン、例えばフッ素又は塩素、1〜4個の
炭素原子を有するアルキル、例えばメチル又はエチル、ヒドロキシ、1〜4個の
炭素原子を有するアルコキシ、例えばメトキシ
又はエトキシ、1〜4個の炭素原子を有するアルキルチオ、例えばメチルチオ、
カルボキシ、アルコキシ中に1〜4個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル
、ニトロ、シアノ又はトリフルオロメチルである)に一致する。
フッ化水素は、塩基、好ましくは第二級又は第三級脂肪族アミン、複素環式芳
香族アミン又はエーテル、との錯体の形態で反応混合物の中へ添加するのが好ま
しい。好適な化合物の例は、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジ
ン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジ
オキソラン及びジオキサンである。
ニトロソ化剤は、好ましくは、亜硝酸アルカリ金属塩例えば亜硝酸ナトリウム
又は亜硝酸エステル例えば亜硝酸エチルである。その他のニトロ化剤例えばフル
オロホウ酸ニトロシル又は窒素酸化物を使用することも可能である。
ある場合には、三フッ化ホウ素エーテラートを反応混合物に含有させることに
よって改良された収率が得られる。
本方法において使用されるニトロソ化剤の量は、幅広い限界内で変化できる。
第一級アミン1モル当たり、好ましくは1.0〜5.0モルの、特に1.0〜2
.0モルの、更に特には1.1〜1.5モルのニトロソ化剤が用いられる。
第一級アミンに対するフッ化水素の量は、幅広い限界内で変化できる。第一級
アミン1部当たり、好ましくは5〜200部の、特に10〜50部の、更に特に
は10〜25モルの液体が用いられる。
反応は−20℃〜+150℃の範囲内のいかなる温度でも行うことができる。
しかし、0〜70℃で行うのが好ましく、0〜50℃で行うの
が特に好ましい。圧力には特に限界はなく、周囲圧力で反応を行うのが通常は便
利である。
超音波又はマイクロ波は、市販の供給源例えば超音波洗浄浴槽又はマイクロ波
オーブンを用いて得ることができる。超音波の振動数は反応媒体によるエネルギ
ーの吸収を極大化するように選ばれるべきである。典型的には、超音波は、強度
が、少なくとも20W/cm2、好ましくは50W/cm2、より好ましくは10
0W/cm2、そして特には200W/cm2であるべきである。マイクロ波は、
振動数が300MHz〜3GHzであり、力が200W〜5kWであるべきであ
る。(いくつかの国々では最大の振動数が法律によって定めれている。)
反応の完結(出発物質のアミン及び中間体のジアゾニウム塩の反応媒体からの
消失によって示される)に続いて、所望のフッ素化合物は、通常の方法で精製さ
れる。
得られるフッ素化合物は、薬品、除草剤、殺虫剤、染料及びプラスチックを含
む多種多様な製品の製造において中間体として有用である。
以下の実施例は本発明を具体的に説明するものである。
実施例 1 2,4,5−トリメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
作動している超音波浴槽(T460/H型、285ワット)中に設置された
100cm33口ガラスフラスコ中で、0℃で、2,4,5−トリメチルアニリ
ン(2.3g、0.02モル)を、Et3N−3HF(30cm3)の中へ30分
間かけて注射器で滴下した。亜硝酸ナトリウム(2.0g、0.03モル)を0
℃で200mgづつ添加すると、反応混合物は最初黄色になりそれが次第に黒ず
んだ。反応中にタールは
殆ど形成されなかった。次いで混合物を室温に暖め、そして混合物に更に20分
間超音波の作用を受けさせた。この時反応混合物は茶色になっており、そして未
溶解の亜硝酸ナトリウムは溶液中に殆ど見られなかった。混合物を水(150c
m3)の中へ注ぎ、生成物をジエチルエーテル(200cm3)で抽出し硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。
分別蒸留してジエチルエーテルを除去して、赤色のオイルを単離し、それを大
気圧で150〜153℃で蒸留した。蒸留は45分で完了し、1−フルオロ−2
,4,6−トリメチルベンゼン(2.1g,89.3%)を無色の液体として得
た。
1H−n.m.r.スペクトルには以下のシグナルが含まれていた。δH(CD
Cl3)2.31、2−CH3および6−CH3(d,J=2.0Hz,6H);2
.32、4−CH)(s,3H);6.88、3−Hおよび5−H(d,J=7.
0Hz,2H)。19F−n.m.r.スペクトルには、1個のシグナルδF(C
DCl3)127.8、1−F(s)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z138に分子イオンピークがみられ、m/z12
3、103、97、91及び83に、1−フルオロ−2,4,6−トリメチルベ
ンゼンに対して予想されるフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 2 2,6−ジメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
2,6−ジメチルアニリン(2.3g、0.02モル)のジアゾ化を、実施例
1で2,4,6−トリメチルアニリンについて記載したのと同一の条件下で行っ
た。反応混合物は、亜硝酸ナトリウム(2.0g、0.
03モル)の初期の添加の間に黄色になり、亜硝酸ナトリウムの添加量が増加す
るにつれて次第に赤くなった。いくらかのタールが形成されたがそれは溶剤で容
易に抽出された。精製は、2,4,6−トリメチルアニリンに対して記載したの
と同一であった。水性の洗浄液から有機層を抽出するためにジエチルエーテル(
150cm3)を使用した。有機の抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥した。
溶剤を分留するとオレンジ色のオイルが生成し、それを大気圧で141〜14
3℃で蒸留して1−フルオロ−2,6−ジメチルベンゼン(2.0g、86.3
%)を無色の液体として得た。蒸留は1時間で完了した。
1H−n.m.r.スペクトルには以下のシグナルが含まれていた。δH(C
DCl3)2.25、2−CH3および6−CH3(d,J=2.0Hz,6H);
6.91、3−Hおよび5−H(dd,J=8.3HzおよびJ=6.5Hz,2
H)および7.01、4−H(t,J=8.0Hz,1H)。19F−n.m.r
.スペクトルには、1個のシグナルδF(CDCl3)122.5、1−F(ts
,J=6.5HzおよびJ=2.0Hz)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z124に分子イオンピークがみられ、m/z10
9、103、96、89、83及び77に、1−フルオロ−2,6−ジメチルベ
ンゼンに対して予想されるフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 3 2,5−ジメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
2,5−ジメチルアニリン(2.3g、0.02モル)を、Et3N−3HF
(30cm3)の中へ35分間かけて注射器で滴下した。反応
混合物は、亜硝酸ナトリウム(2.0g、0.03モル)の添加の間に赤色にな
り、かなりの量の窒素が反応の間に発生した。高い割合の亜硝酸ナトリウムが溶
解するのが見られたけれども、より大きい割合のタール状の物質が形成された。
混合物を水(150cm3)の中に注ぎ、フラスコの残っている内容物を更に水
(30cm3x2)で洗浄した。混合物をジエチルエーテル(150cm3x2)
で抽出しそして有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥した。
ジエチルエーテルを分留で除去しオレンジ色のオイルを得た。そのオイルを大
気圧で144〜146℃で蒸留し、1−フルオロ−2,5−ジメチルベンゼン(
1.52g、65.5%)を透明な無色の液体として得た。
19F−n.m.r.スペクトルでは、1個のシグナルがδF(CDCl3)12
1.9、1−F(ddq,J=8.5Hz,J=10.5HzおよびJ=2.2Hz
)にみられた。
GC/MSから、化合物は、予想される分子イオンピークを、m/z124に、
そして1−フルオロ−2,5−ジメチルベンゼンに対して予想されるフラグメン
テーションを、m/z109、101、96、83及び77に示した。
実施例 4 2,4−ジメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
実施例1に記載したのと類似の方法を、2,4−ジメチルアニリンのジアゾ化
のために使用した。2,4−ジメチルアニリン(2.3g、0.02モル)への
亜硝酸ナトリウム(2.0g、0.03モル)を添加すると初期には黄色になり
、それが最終的にはオレンジになった。ジアゾ
化は、20分後にガス発生が激しくなったときに明らかになった。反応の最後に
は溶解していない亜硝酸ナトリウム殆ど見出されなかった。
実施例1で2,4,6−トリメチルアニリンに関して記載した仕上げ操作を行
いジエチルエーテルの蒸留で茶色のオイルが生成した。そのオイルを大気圧で1
43〜144℃蒸留し1−フルオロ−2,4−ジメチルベンゼン(1.73g、
74.6%)を透明な液体として得た。
1H−n.m.r.スペクトルには以下のシグナルが含まれていた。δH(CD
Cl3)2.23、2−CH3(d,J=1.8Hz,3H);2.28、4−CH3
(s,3H);6.87、6−H(t,J=9.0Hz,1H);6.92、5−
H(ddd,J=8.0Hz、J=5.5HzおよびJ=2.0Hz,1H)およ
び6.97、3−H(dm,J=7.8HzおよびJ=2.0Hz、1H)。19F
−n.m.r.スペクトルには、1個のシグナルδF(CDCl3)124.2、
1−F(複合型m)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z124に分子イオンピークがみられ、m/z10
9、101、96、89、83及び77に、1−フルオロ−2,4−ジメチルベ
ンゼンに対して予想されるフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 5 2,3−ジメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
2,3−ジメチルアニリン(2.3g、0.02モル)を、0℃でEt3N−
3HF(30cm3)の中へ注射器で滴下した。超音波の作用下で亜硝酸ナトリ
ウム(2.0g、0.03モル)を添加することによりガスが発生し、それは最
初の25分間に著しかった。無色透明な反応混
合物は徐々に黄色くなりタールの生成と共に次第に濁ってきた。茶色の混合物を
水(150cm3)の中に注ぎ、そしてジエチルエーテル(180cm3x2)で
抽出した。残っているタール状の残分をソックスレー装置へ移しそして24時間
かけてジエチルエーテル(30cm3)で繰り返し抽出した。エーテル抽出物を
硫酸マグネシウム上で乾燥し、そしてジエチルエーテルを分留で除去して茶色の
オイルを得た。
そのオイルを大気圧で142〜143℃蒸留し1−フルオロ−2,3−ジメチ
ルベンゼン(1.47g、63.4%)を透明な液体として得た。
1H−n.m.r.スペクトルには以下のシグナルが含まれていた。δH(CD
Cl3)2.18、2−CH3(d,J=2.0Hz,3H);2.28、4−CH3
(s,3H);6.88、6−H(t,J=7.6Hz,1H)および6.91、
4−H(d,J=7.6Hz、1H)および7.03、5−H(q,J=8.0H
zおよびJ=6.0Hz、1H)。19F−n.m.r.スペクトルには、1個の
シグナルδF(CDCl3)118.3、1−F(tq,J=7.6HzおよびJ=
2.0Hz)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z124に分子イオンピークがみられ、m/z10
9、101、96、86、83及び77に、1−フルオロ−2,3−ジメチルベ
ンゼンに対して予想されるフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 6 3,4−ジメチルアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
3,4−ジメチルアニリン(2.3g、0.02モル)を、Et3N
−3HF(30cm3)に、少量(0.15g)づつ40分かけて、0℃で添加
した。超音波の作用下で、亜硝酸ナトリウム(2.3g、0.03モル)を少量
(100mg)づつ添加した。両方の物質をゆっくり添加することはタールの生
成を減少させるのに役立った。両方の物質の添加が完了した後反応器室温まで暖
め、そして更に10分間超音波を作用させた。混合物を水中(100cm3)に
注いだ。有機層をジエチルエーテル(150cm3x2)で抽出しそして硫酸マ
グネシウム上で乾燥した。
溶剤を分留して茶色のオイルを得、そのオイルを大気圧で138〜139℃で
蒸留し、1−フルオロ−3,4−ジメチルベンゼン(1.30g、56.1%)
を透明な液体として得た。ソックスレー装置を用いて更に抽出を試みたが、生成
物の単離収率は改善されなかった。19F−n.m.r.スペクトルには、1個の
シグナルδF(CDCl3)120.1、1−F(dddq,J=6.0Hz、J
=9.6Hz、J=8.6HzおよびJ=1.0Hz)がみられた。GC/MSか
ら、化合物は、予想される分子イオンピークを、m/z124に、そして1−フ
ルオロ−3,4−ジメチルベンゼンに対して予想されるフラグメンテーションを
、m/z109、101、97、83及び77に示した。
実施例 7 4−フルオロアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
4−フルオロアニリン(2.3g、0.02モル)を、超音波の作用下で、0
℃でEt3N−3HFの中へ25分かけて注射器で滴下した。亜硝酸ナトリウム
(2.3g、0.03モル)を150mgづつ添加すると反応混合物はオレンジ
色になり、それは少量のタールの生成につれ
て次第に黒ずんだ。亜硝酸ナトリウムの添加の初期にガスが発生した。次いで混
合物を周囲温度に暖めそして超音波の作用を更に25分間受けさせた。反応物を
水中に注ぎ有機成分をジエチルエーテル(200cm3)で抽出した。エーテル抽
出物を硫酸マグネシウム上で乾燥した、そしてジエチルエーテルを分留で除去し
て茶色のオイルを得た。
そのオイルを大気圧で88〜90℃で蒸留し、1,4−ジフルオロベンゼン(
1.49g、63.1%)を透明な液体として得た。赤外吸収スペクトルには次の
主要なピークが含まれていた。νmax3079cm-1(νArC-H);1625−1
573cm-1(νArC=C)および1409−957cm-1(νC-F)。1H−n.
m.r.スペクトルには以下のシグナルが含まれていた。δH(CDCl3)7.
05−7.21、2−H、3−H、5−Hおよび6−H(dd,J=6.0Hzお
よびJ=6.0Hz,4H)。19F−n.m.r.スペクトルには、1個のシグ
ナルδF(CDCl3)120.8、1−F、4−F(tt,J=6.0Hzおよび
J=6.0Hz)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z114に分子イオンピークがみられ、m/z94
、88、81、75及び70に、1,4−ジフルオロベンゼンに対して予想され
るフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 8 2−フルオロアニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
2−フルオロアニリン(2.3g、0.02モル)のジアゾ化を、実施例1で
4−フルオロアニリンについて記載したのと同一の条件下で行った。亜硝酸ナト
リウム(2.0g、0.03モル)を添加するとガスが発生した。透明な反応混
合物は最初黄色になり徐々に濃くなって赤色に
なった。亜硝酸ナトリウムの添加中にタールがいくらか生成しそれを部分的にジ
エチルエーテル(30cm3)で抽出した。反応物を水中(150cm3)に注ぎ
そしてジエチルエーテル(300cm3)で抽出した。一緒にしたエーテル抽出
物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして溶剤を分留で除去して赤色のオイルを
得た。
そのオイルを大気圧で88〜90℃で蒸留し、1,2−ジフルオロベンゼン(
1.32g、55.9%)を透明な無色の液体として得た。赤外吸収スペクトル
には次の主要なピークが含まれていた。νmax3080cm-1(νArC-H);16
20−1570cm-1(νArC=C)および1401−900cm-1(νC-F)。1
H−n.m.r.スペクトルには次のシグナルが示されていた:δH(CDCl3
)7.05−7.25(複合形 m)。19F−n.m.r.スペクトルには、1個
のシグナルδF(CDCl3)138.9、1−F、2−F(ddd,J=9.0H
z、J=9.0HzおよびJ=5.5Hz)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z114に分子イオンがみられ、m/z94、88
、81、75、70及び63に、1,4−ジフルオロベンゼンに対して予想され
るフラグメンテーションパターンが得られた。
実施例 9 アニリンの、Et3N−3HF中でのジアゾ化
製造実施例7に記載したのと類似の方法を、但し、アニリン(2.3g、0.
03モル)を0℃でEt3N−3HFの中へ30分かけて添加して、アニリンの
ジアゾ化のために使用した。亜硝酸ナトリウム(2.3g、0.03モル)を添
加するとガスが発生した。反応混合物は赤色になり、それはいくらかのタールの
生成につれて次第に黒ずんだ。内容
物を周囲温度に暖めそして超音波を更に20分間作用させた。反応物を水中(1
50cm3)に注ぎ、そしてジエチルエーテル(250cm3)で抽出した。ター
ル状の物質をジエチルエーテル(20cm3)で抽出し最終的に水(10cm3)
で洗浄した。一緒にしたエーテル抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして
溶剤を分留で除去して茶色のオイルを得た。
そのオイルを大気圧で80〜81℃で蒸留し、フルオロベンゼン(1.30g
、54.8%)を透明な液体として得た。
赤外吸収スペクトルには次の主要なピークが含まれていた。νmax3075c
m-1(νArC-H);1610−1574cm-1(νArC=C)および1415−91
1cm-1(νC-F)。1H−n.m.r.スペクトルには以下のシグナルが示され
ていた。δH(CDCl3)7.05、2−Hおよび6−H(t,J=8.5Hz,
再分裂J=1.0Hz,2H);7.13、4−H(t,J=6.3Hz,1H)
;7.33、3−Hおよび5−H(tdq,J=7.5Hz,J=7.0Hzおよ
びJ=2.0Hz,2H)。19F−n.m.r.スペクトルには、1個のシグナ
ルδF(CDCl3)113.5、1−F(ttd,J=9.1Hz,J=5.5H
zおよびJ=1.5Hz)がみられた。
質量スペクトルでは、m/z96に分子イオンピークが現れ、m/z92、7
5、70及び63に、1,4−ジフルオロベンゼンに対して予想されるフラグメ
ンテーションパターンが得られた。
実施例 10 超音波を用いるHF/THF中での1,2−ジフルオロベンゼンの製造
最初にFEP容器をアセトン/ドライアイスで−78℃に冷却し、H
F/THF(4:1)を仕込んだ。2−フルオロアニリン(5.0g、0.05
モル)をHF/THF混合物に激しく攪拌しながら添加し、−10℃まで温度を
上げた。所望の温度に達したとき、容器を氷−塩水混合物を入れた超音波浴槽に
移した。その容器に、ポリプロピレンフィルター付き漏斗が付属したドライアイ
ス凝縮器を備え付けた。
超音波の作用下で、亜硝酸ナトリウム(4.95g、0.07モル)を35分
かけて添加した。その添加の間に、発熱反応が、茶色のガスの発生を伴って起こ
った。亜硝酸ナトリウムの添加が完了した後更に1時間室温で超音波を作用させ
た。更に、混合物を超音波の作用下で45℃で1時間加熱した。ヂアゾ化は1時
間後に完了した。混合物を氷水(150cm3)に注いだ。有機成分をジクロロ
メタン(200cm3x2)で抽出した。抽出物は、最終的に水(100cm3)
で洗浄し、フッ化ナトリウム(2.5g)と共に攪拌しそして硫酸マグネシウム
上で12時間乾燥した。
溶剤を分留で除去して赤色のオイルを得た。そのオイルを大気圧で蒸留し、8
8〜91℃で1,2−ジフルオロベンゼン(2.92g、56.9%)の透明な
液体を得た。赤外、1H−n.m.r.、19F−n.m.r.及び質量分析の結
果は、実施例8の結果に類似しており、1,2−ジフルオロベンゼンの生成を確
認するものであった。超音波を使用しない場合は、収率はわずか24%であった
。
実施例 11 超音波を用いるHF/THF中での1,4−ジフルオロベンゼンの製造
FEP容器を−78℃に冷却し、そしてHFを、続いてTHFを、4:1の比
率で加えた。4−フルオロアニリン(5.0g、0.05モル)
をそのHF/THFに激しく攪拌しながら添加した。添加が完了した後反応混合
物の温度を−10℃まで上げ、ドライアイス凝縮器を備え付けた。反応混合物を
氷−塩水混合物を入れた超音波浴槽の中に置いた。超音波の作用下で、亜硝酸ナ
トリウム(4.95g、0.07モル)を1時間かけて少量(90mg)づつ添
加した。この添加で茶色のガスが発生しそれは30分後に激しくなった。超音波
を、更に1時間室温で、次いでもう1時間45℃で作用させた。
以下の精製操作は、実施例10に記載したものに類似していた。ジクロロメタ
ンを分留で除去してオレンジ色のオイルを得た。そのオイルを大気圧で蒸留し、
87〜88℃で1,4−ジフルオロベンゼン(3.16g、62.0%)の透明
な液体を得た。超音波を使用しない場合は、収率はわずか40%であった。
実施例 12及び13
下記に示すように、BF3・エーテラート錯体が、単離された1,2−ジフル
オロベンゼン及び1,4−ジフルオロベンゼンの収率を向上させるのを助ける、
という結果が得られている。
基質 生成物 収率 条件
2-フルオロ 1,2-ジフルオロ 60 NaNO2、BF3・エーテラート
アニリン ベンゼン 超音波作用下
4-フルオロ 1,4-ジフルオロ 68 NaNO2、BF3・エーテラート
アニリン ベンゼン 超音波作用下
これらの反応に使用された手順は実施例10及び11に類似している。BF3
・エーテラート錯体5cm3が使用された。
実施例 14、15及び16
実施例1と同様な手順で、以下のα−アミノ酸を、対応するα−フルオロ酸に
記載された収率で転化させた。
実施例 14 β−アラニン 50%
実施例 15 DL−バリン 75%
実施例 16 L−フェニルアラニン 70%
実施例 17〜22
超音波浴槽の代わりに、2.45GHzで、出力720Wで運転しているマイ
クロ波オーブンを使用した以外は、実施例1に記載したように反応を行った。以
下に示すアミノ化合物を、対応するフッ素化合物に、以下に記載した収率で転化
させた。
実施例 17 β−アラニン 65%
実施例 18 DL−バリン 60%
実施例 19 L−フェニルアラニン 69%
実施例 20 L−イソロイシン 57%
実施例 21 L−チロシン 40%
実施例 22 (+)α−フェニルエチルアミン 63%
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,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
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,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,
US,UZ,VN,YU
(72)発明者 マーシアー,クロード
イギリス・ブリストル ビーエス11 9ワ
イエフ・エイボンマス・セントアンドリユ
ーズロード・ローン―プーラン・ケミカル
ズ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 第一級アミノ基を含有する化合物を該アミノ基の代わりにフッ素原子を含 有する化合物に転化する方法であって、該アミノ基含有化合物を、フッ化水素又 はその塩基との錯体、及びニトロソ化剤と、−20℃〜+150℃の範囲の温度 で、反応剤を、振動数が10〜100kHzで強度が少なくとも20ワット/c m2である超音波の作用に又は振動数が300kHz〜3GHzで強度が100 W〜5kWであるマイクロ波の作用にかけながら、接触させることを含んで成る 方法。 2. アミノ基含有化合物が、芳香族又は複素芳香族第一級アミン或いはα−ア ミノ酸である請求項1に記載の方法。 3. アミノ基含有化合物が、式 (式中、nは0、1、2又は3であり、そして基Rは、nが2又は3の場合は同 じでも異なっていてもよく、それぞれ、ハロゲン、1〜4個の炭素原子を有する アルキル、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜4個の炭素原子を有す るアルキルチオ、カルボキシ、アルコキシ中に1〜4個の炭素原子を有するアル コキシカルボニル、ニトロ、シアノ又はトリフルオロメチルである) を有する化合物である請求項1に記載の方法。 4. 塩基が第二級又は第三級脂肪族アミン、複素環式芳香族アミン又はエーテ ルであるフッ化水素錯体を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 5. 該塩基が、トリメチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、テトラ ヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン 及びジオキサンである請求項4に記載の方法。 6. ニトロソ化剤が、亜硝酸アルカリ金属塩又は亜硝酸エステルである請求項 1〜5のいずれかに記載の方法。 7. 反応を三フッ化ホウ素エーテラートの存在下で行う請求項1〜6のいずれ かに記載の方法。 8. 反応温度が0℃〜50℃である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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