JP2000514434A - ヘモグロビン―ヒドロキシエチルスターチ結合体含有酸素運搬剤、その製造方法及びその血液代用剤等としての使用 - Google Patents

ヘモグロビン―ヒドロキシエチルスターチ結合体含有酸素運搬剤、その製造方法及びその血液代用剤等としての使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する新規な酸素運搬剤、及びその製造方法に関する。本発明は、更に酸素運搬剤を、血液代用剤、血漿増量剤、血液灌流剤、血液希釈剤及び/又は心停止溶液として使用することに関する。本発明は、特にヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する酸素運搬剤であって、その結合体においてヘモグロビンとヒドロキシエチルスターチとが、ヘモグロビンの遊離アミノ基と酸化された状態で存在するヒドロキシエチルスターチの還元末端基との間でアミド結合を介して相互に選択的に結合しているヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する酸素運搬剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体含有酸素運搬剤、その製造方法 及ひその血液代用剤等としての使用 本発明は、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する新規酸 素運搬剤及びその製造方法に関する。更に、本発明は血液代用剤、血漿増量剤、 灌流剤、血液希釈剤及び/又は心停止溶液としての当該酸素運搬剤の使用に関す る。 血液代用剤として使用し得るストローマの無い(stroma-free)のヘモグロビン 溶液、いわゆる「ヘモグロビン系酸素担体(haemoglobin-based oxygen carriers )」(HBOCs)の開発が、これまで長い間医薬品の研究開発における緊急の 課題とされてきた。 例えば、事故又は手術の結果生じる血液の喪失は、多くの場合同種異系の供血 によって処置される。これに関連した病原性の有機体、特にウイルス、例えばH IV若しくは肝炎誘起物質の無制御な取込みと、輸血に先立って血液型を識別す る必要性等の問題が、当業者には以前から認識されており、文献に広く記述され ている。 標準の血液代用剤として使用可能なヘモグロビン系酸素担体(HBOC)生産 物は、これらの問題を解決するだけでなく、血漿増量剤、血液灌流剤(perfusion agent)、血液希釈剤(haemodilution agent)及び/又は心停止溶液(cardiopl egic solution)として使用することができる。 この種の生産物に対する需要は、相当に以前から認識されていた(例えば、Ra biner,J.Exp.Med.126,(1967)1127参照)にも拘わらず、既知のHBOC生 産物は、認可された医薬品としての地位を得るに至っていない。 天然の酸素運搬剤(oxygen transfer agent)は、分子量(MW)が64キロ ダルトン(kDa)の色素蛋白質である血色素(blood pigment)ヘモグロビン である。この蛋白質は、2種のα−及びβ−ペプチド鎖を含み、これらのペプチ ド鎖は、補形の基として結合されたヘム(haem)を有している。これは、中心に 鉄原 子を持ったポルフィリン環である。単離された(isolated)ヘモグロビン分子は 、非常に不安定であり、急速に安定なα、β−二量体(MW:32kDa)に解 離する。血液の循環において、単離されヘモグロビンの生理的半減期は、約1時 間である。これは、二量体が腎臓を通って速やかに排泄されるからである。その 際に、二量体は、腎毒性の副作用を発現する(Bunn & Jandl.,J.Exp.Med.129 ,(1967)925−934参照)。 最初に開発されたHBOC生産物は同様に、細胞の構成成分の混入による該生 産物の汚染に起因する腎毒性の可能性を有していた(Relihan,Ann.Surg.176 ,(1972)700参照)。 更に、単離されたヘモグロビン組成物には、天然に存在する酸素結合のアロス テリック活性化剤(allosteric activator)である2,3−ジホスホグリセレー ト(2,3−DPG)が欠如している。そのため、単離されたヘモグロビンの酸 素結合親和力が増大し、それに伴って当該組成物の酸素分離力の減少を来すこと になる。 従って、ヘモグロビン分子の誘導体の開発の努力は、第一に、酸素運搬(oxyg en transfer)能力の改善と、腎毒性の徴候の回避とに向けられていた。ここで 、ヘモグロビンは、分子内で架橋化し、分子間で結合して重合体HBOC体を形 成し、及び/又は重合体に結合して結合体のHBOC体を与える。また、分子内 及び分子間で架橋化されたヘモグロビン誘導体の混合体が製造され、予定された 用途についての研究に付されてきた。 二官能性若しくは多官能性の架橋剤によるヘモグロビンの架橋化は、選択的に 又は非選択的に行うことができる。選択的架橋化の一つの形態においては、ヘモ グロビンの二つの蛋白鎖が互に分子内結合されることにより、単離されたヘモグ ロビン分子の天然の四量体が安定化される。適当な架橋剤の選択により、ヘモグ ロビンの酸素親和力が更に調整されることができ、その結果架橋化ヘモグロビン が生理的な結合の下に酸素を可逆的に結合させ得るように設定される。そのよう な架橋剤の例として、ピリドキサールホスフェート及びジアスピリン(diaspiri n)並びにこれらの誘導体が挙げられる。ヘモグロビンを架橋化する方法は、例 えば、Benesch(Meth.Enzymol.,Vol.231(1994),267−274参照)、Keipe rt等(Transfusion,Vol.29(1989),767−773参照)、Snyder等(Proc.Natl. Acad.Sci.USA,84(1987),7280−7284参照)及びRogers等(Biochim.et B iophys.Acta 1248(1995),135−142参照)に記載されている。 非選択的架橋化においては、分子間で架橋化された重合体のHBOC生産物が 得られる。適当な架橋化剤及びその使用方法は、例えばDE−26 07 706、EP −0 646 130並びにHai等(Art.Cells,Blood Subs.And Immob.Biotech,22(3 ) (1994),923−931参照)に記載されている。種々のヘモグロビン誘導体並びに その臨床的な使用に関連した課題についての概要については、Gould等、Transfu s.Sci.,16(1995)5−17、並びに、Chang等、Biomat,Art.Cells and Immob.B iotech,20(1992)159−179による刊行物に示されている。 既知のヘモグロビン結合体は、総括的に、Xue及びWong(Meth.in Enzymol,2 31 (1994)308−322頁参照)に、またDE26 16 086及びDE26 46 854に記載されて いる。後者の文献に示された方法によれば、ヘモグロビンは、ヒドロキシエチル スターチを最初に過ヨウ素酸ナトリウム(sodium periodate)と反応することに より、ヒドロキシエチルスターチに結合される。その際に、ジアルデヒドが生成 し、これらにヘモグロビンが結合される。それに対し、DE26 16 086には、架橋 剤(例えば、ブロモシアン)が最初にヒドロキシエチルスターチに結合され、次 にヘモグロビンが中間生成物に結合されることによる、ヒドロキシエチルスター チへのヘモグロビンの結合が記載されている。 ヘモグロビン誘導体の酸素結合親和力は同様に、適切な架橋剤及び/又は重合 化剤の選択だけでなく、架橋化及び/又は重合の際のヘム基の配位子にも依存す る。オキシ−ヘモグロビンは、速やかに酸化されて、メト−ヘモグロビン(Fe −III)を生成する。このものは、酸素結合親和力が強過ぎるため、酸素運搬剤 としては適切ではない。従って、HBOC誘導体を製造するための前記の方法は 同様に、部分的若しくは完全に脱酸素化されたヘモグロビンについて行われる( 前記Benesch,R.E.参照)。 しかしながら、架橋体及び/又は結合体のHBOC生産物を製造するための従 来の方法は、特定の重合体へのヘモグロビンの選択的結合を可能としない。全て の方法において、その各成分がそれぞれ異なった生物学的活性を示す共重合体の 混合物が生成される。反応生成物又はその混合物の組成は、従来は、粗い特徴化 しかできなかった。高分子生成物(MW>500kDa)だけでなく、残留四量 体も、毒性の副作用を示す。例えば、追加の濾過工程によってHBOC生産物か ら特定の低分子及び/又は高分子量の成分を除去すると、相当大きな収率の減少 が生じるため、製造方法の経済性が大きく損なわれる。 これまでに追加的に試験されたHBOC生産物は、最近の臨床研究によれば、 低分子量の、即ち実質的な四量体のHBOC体に帰せられる別の副作用を血管に ついて生ずる(例えば、前記Gould等、及びAlayash及びCashon、Molecular Medi cine Today 1,(1995),122−127参照)。これらの低分子のHBOC体は、血液 の循環から血管の内皮細胞層の中に侵入することができる。ヘモグロビンの酸化 窒素に対する高い結合親和力(NO、内皮誘導緩和因子(endothelial derived relaxing factor)EDRFとしても知られる)が、この組織中に自由に利用可 能なNOの量をHBOC誘導体の投与によって著しく減少せしめる。NO濃度の 局所的な減少によって、高血圧を惹き起こす系統的な血管収縮を生ずる。 Jia等(Nature,380(1996),221−226参照)は、NO循環の調整における中心 的な役割をヘモグロビンに帰している。これによると、ヘモグロビンは、肺臓に おいて協同的に酸素化されS−ニトロシル化される。NO基は、動脈−静脈の移 動の間に、他の蛋白質に運搬され、これによって、NO−様の血管膨張活性を取 得する。しかしながら、架橋されたHBOC生産物は、通常は、協同性をもはや 示さなくなる。 これまでに試験されたHBOC生産物の他の有毒活性は、特に、Alayash及びC ashomにより記述されている(Molec.Med.Today,(1995).前記文献参照)。こ れによると、ヘモグロビン分子は、赤血球の外部において、レドックス反応に関 与し、この反応の過程において、高反応性のヘモグロビン種及び酸素種が生成し 、これらの種は、特に脂質の過酸化の原因となるとされる。 これまでに試験されたHBOC生産物の毒性の副作用を抑制するために、ヘモ グロビンをリポソームにパックする投与形体が開発され、合成された赤血球類似 のヘモグロビンの搬送細胞小器官を生成させることによる適用形態が開発された (Rudolph等、Crit.Care Med.22(1994)142−150参照)。しかし、リン脂 質が血液循環中に大量に入りこむことは、患者にとって更なるリスクに結び付く 。 以上を要約すると、これまでに試験されたHBOC生産物は、酸素運搬剤とし てのその臨床上の使用が信頼度の不十分なことによって阻害されていたため、医 薬としての許可は得られていない。 従って、本発明の目的は、血液代用剤として臨床的に使用可能な酸素運搬剤を 提供することにある。本発明の別の目的は、本発明による酸素運搬剤の好適な製 造方法を提供することにある。 この目的は、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体(conjugate) を含有する酸素運搬剤(oxygen transfer agent)であって、この結合体中のヘ モグロビンとヒドロキシエチルスターチとがヘモグロビンの遊離アミノ基と酸化 された形態に存在するヒドロキシエチルスターチの還元末端基との間でアミド結 合を介して、互に選択的に結合している当該結合体を含有する酸素運搬剤によっ て達成される。 驚くべきことに、本発明によるヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合 体は、これらが特に優れた耐容性(tolerated)を示すため、酸素運搬剤として 極めて好適であることが示された。この酸素運搬剤は、生理学的条件の下におい て可逆的な酸素結合を可能とする酸素結合親和力を示す(P50は20−80mmHg 、好ましくは20−50mmHg;尚、P50の測定は、純酸素の最大富化少くとも1 50mmHgにおいて行う。)。ヘモグロビンーヒドロキシエチルスターチ結合体は 、血管の内皮細胞中に侵入するには大き過ぎるため、高血圧の副作用は惹き起こ さない。また、酸素運搬剤は、抗原成分も発熱成分も含まないので、腎毒性の副 作用も惹き起こさない。 本発明において驚くべきことには、ヒドロキシエチルスターチを好ましい血液 希釈剤及び循環血代用剤とする有利な流動性(Weidler等、Arzneim.-Forschung/ Drug.Res.,41,(1991)494−498参照)がこの結合体に保持されていることが見出 された。即ち、酸素運搬剤の良好な耐容性は、ヘモグロビンの有利な酸素運搬特 性と、ヒドロキシエチルスターチの血液希釈特性との驚くべき組合せにも基づい ている。 酸素運搬剤は長期の血管持続性を示し、ヘモグロビンの分子の表面は置換基に よって遮蔽されている。驚くべきことに、本発明によるヘモグロビン−ヒドロキ シエチルスターチ結合体においてヘモグロビンは、この遮蔽効果のために毒性の レドックス反応に関与できなくなる。 本発明による酸素運搬剤の別の利点は、その結果コロイド浸透圧を高くするこ となく、結合体としてヒドロキシエチルスターチとヘモグロビンとを、高濃度に おいて同時に投与できることに存する。 酸素運搬剤は、2−40g/dl、好ましくは5−20g/dl、特に好ましく は8−20g/dlの濃度において、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ 結合体を含有する。酸素運搬剤は、更に、既知の生理的に許容可能な担体、希釈 剤又は賦形剤を含有してもよい。 本発明によれば、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を製造する ために、好ましくはストローマを含有しない(stroma-free)、精製され、滅菌 されたヘモグロビンが用いられる。このものは、先行技術において包括的に記載 された種々の方法に従って取得できる。ヘモグロビンは、架橋化されていても、 重合化されていても、その両方でもよい。ヘモグロビンは、ヒト、動物、動植、 又は組換え体、何れの起源のものでもよい。また、驚くべきことに、動物由来の ヘモグロビンを使用した場合に考えられるような免疫上の合併症が、ヒドロキシ エチルスターチの遮蔽効果によって防止されることが、本発明によって示された 。従って、本発明の好ましい実施態様は、ヘモグロビンが動物由来である場合の 、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する酸素運搬剤に関す る。 ヘモグロビンは、例えばウシ、ブタ又はウマ由来でもよい。本発明の特に好ま しい実施態様によれば、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体の製造 のために、ウシ由来のヘモグロビンが使用される。このものは、架橋結合なしに 、単離された形で、好ましい酸素結合親和力を示す。 ヒトのヘモグロビンを使用する場合には、このものは、架橋化及び/又は重合 化によって四量体として安定化させることができる。ヒトのヘモグロビンは、架 橋化及び/又は重合化によって生理学的条件の下に、同時に可逆的な酸素結合を 可能にする。架橋又は重合のために数多くの方法が当業者に知られている。本発 明によれば、ヘモグロビンが安定化され、結果として所望の酸素親和力(P50: 20−80mmHg、好ましくはP50:20−50mmHg、を示す限り、どのような所 望の方法を用いてもよい。好ましい架橋方法は、ビス−ピリドキサール−四リン 酸エステル(bis-pyridoxsal tetraphosphate)による分子内架橋(Keipert等、 Transfusion,Vol.29(1989),767−773参照)、又はジアスピリン(diaspirin )による分子内架橋(Snyder等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84(1987),728 0−7284参照)又は酸化ラフィノース(raffinose)による架橋及び重合(EP− 0 646 130号公報参照)である。 本発明の特に好ましい実施態様によれば、ヘモグロビンは、ヒドロキシエチル スターチとの結合の前においては、脱酸素化された形態若しくは部分的に脱酸素 化された形態となっている。部分的に脱酸素化された状態においては、デオキシ −ヘモグロビン20−80%、他の誘導体の形態にあるヘモグロビン80−20 %を含有する組成が好ましく、またデオキシ−ヘモグロビン50−80%、他の 誘導体の形態にあるヘモグロビン50−20%の組成が特に好ましい。ここで、 他の誘導体の形態にあるヘモグロビンには、詳しくは、CO−、オキシ−及び/ 又はメト−ヘモグロビンがある。 結合体を製造するには、平均分子量が1−40kDaのヒドロキシエチルスタ ーチが好適に使用される。平均分子量が好ましくは2−20kDa、特に好まし くは5−20kDaのヒドロキシエチルスターチが使用される。更に好ましいヒ ドロキシエチルスターチは、モル置換度(a molar degree of substitution;グ ルコース単位当たりの置換分子数)が0.1−0.8によって、またC2:C6置 換比(ratio of C2:C6 substitution;グルコース単位内の分配比)が2−20 の範囲にあることによって特徴付けられる。 本発明による好ましいヒドロキシエチルスターチは、市販されている(シグマ 社から)ような分子量の比較的高いヒドロキシエチルスターチから、例えばHC lによる酸加水分解によって取得できる。ヒドロキシエチルスターチは、次に沈 殿反応に付され、この際にアセトンを使用することができる。 本発明によるヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体の分子量は、使 用するヘモグロビンの分子量若しくは分子量分布、使用するヒドロキシエチルス ターチの分子量分布、及び反応条件の選定に依存する。本発明によれば、分子量 が100−700kDaのヘモグロビンーヒドロキシエチルスターチ結合体が好 ましく、この分子量は、200−300kDaであることが特に好ましい。 本発明によれば、ヘモグロビンに対する糖類の知られている安定化作用(Rudo lph,Cryobiology,25(1988),1−8参照)も、短鎖のヒドロキシエチルスターチ を使用した場合、結合体のヒドロキシエチルスターチに由来することが見出され ている。本発明による酸素運搬剤は、非修飾(non-modified)HBOC生産物に 比較して4℃及び室温で、改善された保存安定性を示す。従って、酸素運搬剤自 体は、驚くべきことに、糖類の有利な安定化作用の担体となっている。 本発明は、またヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する酸 素運搬剤の製造方法に関する。この方法は、ヘモグロビンをヒドロキシエチルス ターチに選択的に結合させることを可能とし、それにより酸素運搬剤を生成する 。結合体は、多工程の方法によって製造され、その際ヒドロキシエチルスターチ の還元末端基(reducing end groups)を最初に酸化した後、遊離アミノ基を経 て、アミド結合を介してヘモグロビンをヒドロキシエチルスターチの酸化された 末端基に結合させる。 この方法の出発物質としては、平均分子量が1−40kDaのヒドロキシエチ ルスターチが好適に使用される。この場合、平均分子量が2−20kDaのヒド ロキシエチルスターチが好ましく、平均分子量が5−20kDaのヒドロキシエ チルスターチが特に好ましい。また、好ましいヒドロキシエチルスターチは、モ ル置換度0.1−0.8、C2:C6置換比2−20の範囲によって特徴付けられ る。 本発明によれば、ストローマを含まず、精製され、滅菌された、架橋化及び/ 又は重合化されたヘモグロビンが、酸素運搬剤の製造のために好適に使用される 。ここで、ヘモグロビンとしては、ヒト、動物、植物又は組換え体由来のものが 使用できる。本発明によれば、単離された形体で生理学的条件の下において可逆 的な酸素結合を可能とする酸素結合親和力を有するので、ウシのヘモグロビンが 特に好ましい。 本発明の好ましい製造方法によれば、ヒドロキシエチルスターチを最初に沃素 含有溶液に混合し、次に水酸化カリウム溶液を添加することによって、ヒドロキ シエチルスターチの還元末端基が酸化される。 本発明の他の好ましい製造方法によれば、ヘモグロビンは、第二工程において 、ヒドロキシエチルスターチの酸化された末端基に結合される。この反応は、例 えば40℃においてそれぞれの成分を混合することにより行われる。この際に、 ヘモグロビンの遊離アミノ基とヒドロキシエチルスターチのラクトンとの間に求 核性の置換反応が生じ、アミド結合が生成される。このアミド結合によって、ヘ モグロビンが、ヒドロキシエチルスターチの酸化された還元末端基に結合される 。 驚くべきことに、多糖類とポリアミドとのブロック共重合体を製造するための Hashimoto等の方法(Kunststoffe,Kautschuk Fasern,9(1992)1271−1279参照) により、分子間及び/又は分子内で架橋可能な精製されたヘモグロビンを、特に 耐容性のある酸素運搬剤が生成されるように、酸化されたヒドロキシエチルスタ ーチに結合させ得ることが本発明によって示された。本発明の原理を使用するこ とによつて初めて、不所望の高分子量のヘモグロビン形態の特記すべき量を生成 することなく、四量体のヘモグロビンがヒドロキシエチルスターチに結合するよ うにヘモグロビン結合体の合成を制御することが可能となる。 本発明の好ましい実施態様によれば、分子量が80−800kDa、好ましく は100−500kDa、特に好ましくは150−400kDaのヘモグロビン −ヒドロキシエチルスターチ結合体が生成されるように、反応条件を選定するこ とができる。 本発明の製造方法によれば、ヘモグロビンとヒドロキシエチルスターチとの反 応は、ほぼ定量的に行うことができる。そのため、反応系中には低分子量のヘモ グロビンは殆ど残存しない。非結合体のヘモグロビンの含量は5%よりも少いこ とが望ましい。そのため、本発明の好ましい実施態様によれば、ヘモグロビンと ヒドロキシエチルスターチとの結合後において、所望の反応生成物を単離するた めに高価な精製工程は不要となる。 本発明の別の好ましい実施態様によれば、ヒドロキシエチルスターチとの結合 前に、ヘモグロビンは、完全に又は部分的に脱酸素化された形態になっている。 部分的に脱酸素化された形態においては、20−80%のデオキシ−ヘモグロビ ンと80−20%の他の誘導体の形態にあるヘモグロビンとを含有する組成が好 ましく、20−80%のデオキシ−ヘモグロビンと80−20%の他の誘導体の 形態にあるヘモグロビンとから成る組成が特に好ましい。 ヘモグロビンの脱酸素化は、所望の化学的方法又は物理的方法によって行うこ とができる。その場合、ヘモグロビンは、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチ オン、N−アセチル−システィン又はN−アセチル−メチオニン等の化学的還元 剤で処理されるか、又は不活性ガス、例えばN2、He又はArに対してガス透 過性の膜を介して循環される。 本発明の特に好ましい実施態様によれば、システイン又はアセチル−システイ ンが還元剤として使用される。オキシ−ヘモグロビンの含量が5%より少くなる まで、好ましくは1%より少くなるまで還元が行われる。メト−ヘモグロビンの 含量は、5%よりも少く、好ましくは3%又は1%よりも少く、特に好ましくは 0.5%よりも少くすべきである。 本発明の別の特に好ましい実施態様によれば、ヘモグロビンが20−80%の デオキシ−ヘモグロビンと80−20%の他の誘導体の形態にあるヘモグロビン を含有するヘモグロビン溶液が、ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合 体を製造するために用いられる。そのようなヘモグロビン溶液を調製するために 、オキシ−ヘモグロビンが部分的に脱酸素化され、或いはデオキシ−ヘモグロビ ンが部分的に酸素化されることができる。また、出発物質のヘモグロビン溶液の 誘導体の形態や、本発明による所望の好適なヘモグロビン誘導体組成に従って、 ヘモグロビン溶液は一酸化炭素によって安定なCO形態に転換され、及び/又は 酸素又はO2含有ガスによって酸素化され、及び/又は窒素又は他の不活性ガス によって脱酸素化される。この場合、ガス交換は、先行文献に記載される任意の 既知の方法に従って行うことができる。好ましい方法として、酸素又は酸素含有 ガスによるデオキシ−ヘモグロビン溶液の気体処理(gassing)、還元剤、例え ばジチオン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム又は亜硫酸水素ナトリウム (Na bisulphite)によるオキシ−ヘモグロビンの化学的な部分還元がある。 反応終了後に、例えば限外濾過によって還元剤を分離することができる。本発 明の好ましい実施態様によれば、所望の生成物を保留する膜を用いて限外濾過が 行われる。 本発明の特に好ましい方法によれば、ヘモグロビンは、次に、N2気体処理に よ って凍結乾燥される。 本発明の別の特に好ましい実施態様によれば、分画されたヒドロキシエチルス ターチ(MW≦10kDa)に最初に0.1Nの沃素溶液を添加して、還元末端 基のところでヒドロキシエチルスターチが選択的に酸化される。次に、沃素由来 の色が消失するまで、室温(RT)で、0.1NのKOH溶液を添加する。この 工程を1回乃至数回繰り返した後、更に30分間混合物を撹拌する。次に、溶液 を透析に付す。この際透析膜は、残分中の所望の生成物(ここでは酸化されたヒ ドロキシエチルスターチ)を保留する除外体積(exclusion volume)を有する。 カチオン交換塔を使用するクロマトグラフィーによる精製の後に、得られる溶液 は凍結乾燥される。そのとき、カチオン交換クロマトグラフィーを、透析の前に 行うことも可能である。 本発明の別の特に好ましい実施態様によれば、選択的に酸化されたヒドロキシ エチルスターチへのヘモグロビンの結合は、最初にヘモグロビンをDMSO又は 他の適当な非水溶媒中に溶解させ、これを3首の丸底フラスコ中に移すことによ って行われる。このために、DMSO中得られた溶液を40℃で徐々に、前記の 方法によって酸化されたヒドロキシエチルスターチに添加する。しかし、これら の工程の順序は任意であり、ヘモグロビンをヒドロキシエチルスターチ溶液に添 加してもよい。 40℃で25時間撹拌した後、ゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography:GPC)、透析及び/又は限外濾過によって残渣を精製し、 このようにして溶媒が除去される。ヘモグロビン調製物の分子量の増加は、SD S−PAGE、非変性ゲル電気泳動(electrophoresis)又は超遠心分離(密度 勾配又は沈降(sedimentation)平衡遠心分離)によって直接測定することがで きる。SEC(size exclusion chromatography)又は薄層クロマトグラフィー( TLC)のような通常のクロマトグラフィー法が分子の大きさを測定するために 更に適切である。分子の物理化学的特性における修飾−関連の変更を測定するた めにIEF(isoelectronic focusing)と同様に、アフィニティクロマトグラフ ィー(HIC、RPC)及びIEC(イオン交換クロマトグラフィー)を用いる ことができる。置換度は、1H−NMR、13C−NMR、質量スペクトロメトリ ー又はキャ ピラリ電気泳動法(CE)により定量することができる。この目的のために、蛋 白質試験(Bradford,Lowry,Biuret)又はKjeldahlによる窒素測定と組合せた 、TNBS(Habeeb等、Anal.Biochem.,14,328[1966]参照)による蛋白質 中の遊離アミノ基の定量のための比色法(colorimetric method)が、更に適切で ある。 本発明は、ヒドロキシエチルスターチ−ヘモグロビン結合体及びアルブミンを 含有する酸素運搬剤にも関する。ここでアルブミンは、ヒト、動物、植物又は組 換え体、何れの起源のものでもよく、好ましくは水溶液として使用される。酸素 運搬剤は2−20g/dl、好ましくは5−15g/dlの濃度のアルブミンを含 有していることが望ましい。 本発明において好ましい酸素運搬剤中において、アルブミンに対するヘモグロ ビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体の重量比は、1:10からし4:1の範 囲とすることができる。アルブミンは結合体よりもかなり廉価であり、酸素運搬 剤中において所望の浸透圧を達成するために使用できるので、比較的高含量のア ルブミンと、低含量のヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を持った 酸素運搬剤が特に好ましい。 本発明は、更にヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体及びアルブミ ンを含有し、特に良好な血管の認容性(good vascular tolerability)を有する 酸素運搬剤に関する。本発明の特に好ましい実施態様によれば、このために前記 結合体がアルブミン、特に予め一酸化窒素にて飽和されたヒトの血清アルブミン に混合される。ヘモグロビンとアルブミンは、N−ニトロソ体においてNOを錯 化する(complexing)特性を備えている(Keaney等、J.Clin.Invest.,91,( 1993),1582−1589参照)。架橋HBOC生産物は、通常は、もはや協同性を示 さない。そのため、協同のNO結合の能力は持たない。驚くべきことに、ヘモグ ロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体のこの欠乏は、結合体に加えてNOを 錯化したアルブミン溶液を含有する酸素運搬剤を使用することによって補い得る ことが、本発明によって見出された。アルブミンのNO飽和は、酸素排除下にア ルブミン溶液をNOにて気体処理する(gassing)ことによって行われる。その 結果、当該生産物の血管に対する認容性が改善される。 本発明は、血液代用剤(blood substitute)、血漿増量剤(plasma expander )、灌流剤(perfusion agent;心臓麻痺等で冠状動脈用等に使用)、血液希釈 剤(haemodilution agent)及び/又は心停止溶液(cardioplegic solution;心 臓麻痺性用)としての、本発明による酸素運搬分子並びにヘモグロビン−ヒドロ キシエチルスターチ結合体及びアルブミン組成物の使用に関する。実施例 ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体の製造A.1 ヒドロキシエチルスターチの還元末端基の酸化 本発明の好ましい一方法においては、ヒドロキシエチルスターチの還元末端基 が選択的に酸化される。3mlより少量の脱イオン水中に調製された分画ドロキシ エチルスターチ(MW≦4kDa、秤量約0.56mmol)の溶液に、最初に0. 1N沃素溶液2m1を滴下した。次に、沃素に由来する色が消失するまで、室温 で0.1NのKOH溶液約3.3mlを添加した。上記の工程を繰り返して14ml の沃素溶液及び23mlのKOH溶液を反応系に添加し、得られた混合物を更に3 0分間撹拌した。 次に、得られた溶液を、カチオン交換塔(アンバーライト IR 120、H+ −型)を使用して、クロマトグラフィーにより精製した。除外限度1000D aの再生セルロース膜(Millipore PLAC 076 10)による透過濾過(ダイア フィルトレーション)後、一部濃縮された溶液は凍結乾燥された。しかし、カチ オン交換クロマトグラフィーは同様に、透過濾過の後に行うこともできる。収率 は、80−90%程度であった。A.2 ヒドロキシエチルスターチの還元末端基の酸化−別法 3mlより少量の脱イオン水中に調製された分画ヒドロキシエチルスターチ(M W≦10kDa、約5g)の溶液に、0.1Nの沃素溶液2mlを最初に滴下した 。次に、沃素に由来する色が消失するまで、室温(RT)で0.1NのKOH溶 液を添加した。上記の工程の繰り返しによって、14mlの沃素溶液及び23mlの KO H溶液を、反応系に添加した。得られた混合物を更に30分間撹拌した。次に、 透析膜の除外容積約9kDaで溶液の透析を行った。カチオン交換塔(アンバー ライトIR−120)によるクロマトグラフィーを行って精製した後、得られた 溶液を凍結乾燥した。収率は85%程度であった。B.1 気体処理によるヘモグロビンの脱酸素化 0.5MのNaCl、0.1MのNa2HPO4及び0.05MのNaHCO3 中6g/dlの濃度のウシのヘモグロビンを、気体処理(gassing)によって脱酸 素化を行った。ヘモグロビンは、最初94−96%がCO形態で存在していた。 脱酸素化は密閉した容器中で行い、この容器中でヘモグロビン溶液をガス交換器 を通して循環させ、このとき最初は部分酸素化のためにO2で、次いでN2で、1 0psiの圧力下において絶えず膜を気体処理(gassed)した。70%のデオキシ −ヘモグロビンの含量となったところで、脱酸素化を終了した。次に、ヘモグロ ビンをN2気体処理(gassing)によって凍結乾燥した。B.2 化学的還元剤によるヘモグロビンの脱酸素化 0.5MのNaCl、0.1MのNa2HPO4及び0.05MのNaHCO3 中6g/dlの濃度のウシのヘモグロビンを化学的に還元した。そのために、ヘ モグロビン溶液に、100mMのナトリウム ジサルファイト(Na disulphite )が添加された。1時間後、得られた溶液は75%のデオキシ−ヘモグロビンを 含んでいた。ナトリウム ジサルファイトは、膜の除外限界50kDaで、限外 濾過によって分離した。次に、ヘモグロビンをN2気体下に凍結乾燥した。C. ヒドロキシエチルスターチの酸化された還元末端基へのヘモグロビンの結 それぞれ、工程B.1、B.2によって調製されたヘモグロビン約1−1.5 gを、15mlのDMSOに加えて、得られた混合物を100mlの3首丸底フラス コに移した。0.5mlのDMSO中に調製された、工程A.により酸化されたヒ ドロキシエチルスターチ溶液を、40℃で徐々に添加した。40℃で1日乃至2 日 間撹拌した後、得られた混合物から透析により溶媒を除去し、透過濾過(diafil tration)を行い一部濃縮した。生成物の純度、特に出発物質の除去は、標準的 なクロマトグラフィー工程と限外濾過とを含めることによって大きく改善するこ とができる。 結合反応の生成は、ゲル浸透(permeation)クロマトグラフィーにより確認さ れた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体を含有する酸素運搬剤 であって、当該結合体中のヘモグロビンとヒドロキシエチルスターチとが、ヘモ グロビンの遊離アミノ基と酸化された状態で存在するヒドロキシエチルスターチ の還元末端基との間でアミド結合を介して相互に選択的に結合することを特徴と する酸素運搬剤。 2. ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体が2−20g/dlの 濃度で酸素運搬剤中に存在する請求項1に記載の酸素運搬剤。 3. ヘモグロビン−ヒドロキシエチルスターチ結合体が5−20g/dlの 濃度で酸素運搬剤中に存在する請求項2に記載の酸素運搬剤。 4. ヘモグロビンが、ヒト、動物、植物又は組換え体起源のものである請求 項1〜3の何れかに記載の酸素運搬剤。 5. ヘモグロビンがウシ起源のものである請求項1〜4の何れかに記載の酸 素運搬剤。 6. ヒドロキシエチルスターチとの結合前に、ヘモグロビンがデオキシ−ヘ モグロビンとして又はデオキシ−ヘモグロビンとCO−、O2−又はメト−ヘモ グロビンのような他の誘導体の形態にあるヘモグロビンとの混合物として存在す る請求項1〜5の何れかに記載の酸素運搬剤。 7. ヒドロキシエチルスターチとの結合前に、ヘモグロビンがデオキシ−ヘ モグロビンとオキシ−ヘモグロビンとの混合物として存在し、ここでデオキシ− ヘモグロビンの含量が20〜80%であり、他の誘導体の形態にあるヘモグロビ ンの含量が80〜20%である請求項1〜6の何れかに記載の酸素運搬剤。 8. ヘモグロビンが架橋化及び/又は重合化ヘモグロビンである請求項1〜 7の何れかに記載の酸素運搬剤。 9. ヒドロキシエチルスターチが1〜40kDaの平均分子量を有する請求 項1〜8の何れかに記載の酸素運搬剤。 10. ヒドロキシエチルスターチが2〜20kDaの平均分子量を有する請 求項10に記載の酸素運搬剤。 11. ヒドロキシエチルスターチが、それぞれヒドロキシエチル基に基づい て0.1〜0.8のモル置換度、及び2〜20の範囲にあるC2:C6置換比を有 する請求項1〜10の何れかに記載の酸素運搬剤。 12. アルブミンを更に含有する請求項1〜11の何れかに記載の酸素運搬 剤。 13. アルブミンが、ヒト、動物、植物又は組換え体起源のものの血清アル ブミンである請求項12に記載の酸素運搬剤。 14. アルブミンが2−20g/dlの濃度で存在する請求項12又は13 に記載の酸素運搬剤。 15. アルブミンに対するヘモグロビン−ヒドロモシエチルスターチ結合体 の重量比が1:10から4:1の範囲にある請求項12〜14の何れかに記載の 酸素運搬剤。 16. 当該結合体への添加の前に、アルブミンが一酸化窒素(NO)で飽和 された水溶液中に存在する請求項12〜15の何れかに記載の酸素運搬剤。 17. 水溶液又は凍結乾燥体として存在する請求項1〜16の何れかに記載 の酸素運搬剤。 18. ヒドロキシエチルスターチの還元末端基を最初に酸化し、次いでヒド ロキシエチルスターチの酸化された末端基に遊離アミノ基を介してアミド結合に よりヘモグロビンを結合させることを特徴とするヘモグロビン−ヒドロキシエチ ルスターチ結合体を含有する酸素運搬剤の製造方法。 19. ヒドロキシエチルスターチの還元末端基の酸化が、ヒドロキシエチル スターチを最初に沃素含有溶液に混合し、次いで水酸化カリウム溶液を添加する ことにより行われる請求項18に記載の製造方法。 20. ヘモグロビンの遊離アミノ基と、酸化された形態で存在するヒドロキ シエチルスターチの還元末端基との結合が、各々の成分を40℃で混合すること により行われる請求項18又は19に記載の製造方法。 21. ヘモグロビンが、ヒト、動物、植物又は組み換え体起源のものである 請求項18〜20の何れかに記載の製造方法。 22. ヘモグロビンがウシ起源のものである請求項18〜21の何れかに記 載の製造方法。 23. ヒドロキシエチルスターチとの結合の前に、ヘモグロビンがデオキシ −ヘモグロビンとして又はデオキシ−ヘモグロビンとCO−、O2−又はメト− ヘモグロビンのような他の誘導体の形態にあるヘモグロビンとの混合物として存 在する請求項18〜22の何れかに記載の製造方法。 24. ヒドロキシエチルスターチとの結合の前に、ヘモグロビンがデオキシ −ヘモグロビンと他の誘導体の形態にあるヘモグロビンとの混合物として存在し 、ここでデオキシ−ヘモグロビンの含量が20〜80%であり、他の誘導体の形 態にあるヘモグロビンの含量が80〜20%である請求項18〜23の何れかに 記載の製造方法。 25. ヘモグロビンが架橋化及び/又は重合化ヘモグロビンである請求項1 8〜24の何れかに記載の製造方法。 26. ヒドロキシエチルスターチが、5〜40kDaの平均分子量、それぞ れヒドロキシエチル基に基づいて0.1〜0.8のモル置換度、及び2〜20の 範囲にあるC2:C6置換比を有する請求項18〜25の何れかに記載の製造方法 。 27. 請求項1〜17に記載の酸素運搬剤又は請求項18〜25に記載の方 法により製造された酸素運搬剤の、血液代用剤、血漿増量剤、灌流剤、血液希釈 剤及び/又は心停止溶液としての使用。
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