JP2001237330A - 不揮発性半導体記憶装置およびその動作方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置およびその動作方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】MONOS型メモリセルの書き込み時のホット
エレクトロン(HE)注入効率を上げ、またスケーリン
グ性を向上させる。 【解決手段】基板の表面に設けられたチャネル形成領
域、チャネル形成領域を挟んで動作時にソースまたはド
レインとなる第1および第2不純物領域SBLi,SB
Li+1、チャネル形成領域上で複数の膜からなるゲー
ト絶縁膜10、ゲート絶縁膜上のゲート電極WL、チャ
ネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に離散化さ
れてゲート絶縁膜10内に形成され、動作時に印加電界
により励起されたホットキャリアが注入される電荷蓄積
手段(キャリアトラップ)とを有する。ゲート絶縁膜1
0を構成する最下層のボトム絶縁膜11は、当該ボトム
絶縁膜11と基板とのエネルギー障壁を二酸化珪素とシ
リコンとのエネルギー障壁より小さくし、FN電気伝導
特性を示す誘電膜を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャネル形成領域
とゲート電極との間のゲート絶縁膜の内部に、平面的に
離散化された電荷蓄積手段(例えば、MONOS型やM
NOS型における窒化膜内の電荷トラップ、トップ絶縁
膜と窒化膜との界面近傍の電荷トラップ、或いは小粒径
導電体等)を有し、当該電荷蓄積手段に対し、チャネル
ホットエレクトロン、バリスチックホットエレクトロ
ン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホットエレ
クトロンまたはバンド間トンネル電流に起因したホット
エレクトロンを主に注入して蓄積し又は引き抜くことを
基本動作とする不揮発性半導体記憶装置と、その動作方
法とに関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性半導体メモリは、大容量で小型
の情報記録媒体として期待されているが、近年、情報ネ
ットワークの広帯域化とともにネットワークの伝送速度
(たとえば搬送波周波数:100MHz)と同等の書き
込み速度が要求されるようになってきている。このた
め、不揮発性半導体メモリに対し、スケーリング性が良
好で従来の100μsec/セルの書き込み速度より1
桁またはそれ以上の書き込み速度の向上が要求されてい
る。
【0003】不揮発性半導体メモリは、電荷を保持する
電荷蓄積手段(浮遊ゲート)が平面的に連続したFG(F
loating Gate) 型のほかに、電荷蓄積手段が平面的に離
散化された、例えばMONOS(Metal-Oxide-Nitride-O
xide Semiconductor) 型などがある。
【0004】MONOS型不揮発性半導体メモリでは、
電荷保持を主体的に担っている窒化膜〔Six Ny (0
<x<1、0<y<1)〕膜中またはトップ酸化膜と窒
化膜との界面のキャリアトラップが空間的に(即ち、面
方向および膜厚方向に)離散化して拡がっているため
に、電荷保持特性が、トンネル絶縁膜厚のほかに、Si
x Ny 膜中のキャリアトラップに捕獲される電荷のエネ
ルギー的および空間的な分布に依存する。
【0005】このトンネル絶縁膜に局所的にリーク電流
パスが発生した場合、FG型では多くの電荷がリークパ
スを通ってリークして電荷保持特性が低下しやすいのに
対し、MONOS型では、電荷蓄積手段が空間的に離散
化されているため、リークパス周辺の局所的な電荷がリ
ークパスを通して局所的にリークするに過ぎず、記憶素
子全体の電荷保持特性が低下しにくい。このため、MO
NOS型においては、トンネル絶縁膜の薄膜化による電
荷保持特性の低下の問題はFG型ほど深刻ではない。し
たがって、ゲート長が極めて短い微細メモリトランジス
タにおけるトンネル絶縁膜のスケーリング性は、MON
OS型の方がFG型よりも優れている。また、平面的に
離散化したキャリアトラップの分布平面に対し電荷が局
所的に注入された場合、その電荷はFG型のように平面
内および膜厚方向に拡散することなく保持される。
【0006】MONOS型不揮発性メモリで微細メモリ
セルを実現するにはディスターブ特性の改善が重要であ
り、そのためにはトンネル絶縁膜を通常の膜厚(1.6
nm〜2.0nm)より厚く設定する必要が生じてい
る。トンネル絶縁膜を比較的厚膜化した場合、書き込み
速度は0.1〜10msec程度で未だ十分でない。つ
まり、従来のMONOS型等の不揮発性メモリでは、信
頼性(たとえば、データ保持特性、リードディスターブ
特性あるいはデータ書換え特性など)を十分に満足させ
た場合、書き込み速度は100μsecが限界である。
【0007】書き込み速度だけを考えると高速化も可能
であるが、今度は信頼性および低電圧化が十分にできな
い。たとえば、チャネルホットエレクトロン(CHE)
をソース側から注入するソースサイド注入型MONOS
トランジスタが報告されたが(IEEE Electron Device L
etter 19, 1998, pp153 )、このソースサイド注入型M
ONOSトランジスタでは、動作電圧が書き込み時12
V、消去時14Vと高いうえ、リードディスターブ特性
およびデータ書換え特性などの信頼性が十分でない。
【0008】その一方、最近になって、従来のCHE注
入方式によって電荷を離散的なトラップの一部に注入で
きることに着目して、電荷蓄積手段のソース側とドレイ
ン側に独立に2値情報を書き込むことにより1メモリセ
ルあたり2ビットを記録可能な技術が報告された。たと
えば“Extended Abstract of the 1999 International
Conference on Solid State Devices and Materials, T
okyo, 1999, pp.522-523”では、ソースとドレイン間の
電圧印加方向を入れ換えて2ビット情報をCHE注入に
より書き込み、読み出し時には、書き込み時と逆方向に
所定電圧をソースとドレイン間に印加する、いわゆる
“リバースリード”方法によって書き込み時間が短く蓄
積電荷量が少ない場合でも2ビット情報を確実に読み出
すことを可能としている。また、消去はホットホール注
入によって行っている。この技術によって、書き込み時
間の高速化とビットコストの大幅な低減が可能となっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
CHE注入タイプのMONOS型の不揮発性メモリで
は、チャネル内を電子を加速して高エネルギー電子(ホ
ットエレクトロン)を発生させることから、ソースとド
レイン間に4.5V程度の電圧印加が必要であり、上記
ソース・ドレイン間の印加電圧を低減することが困難で
あった。このため、書き込み時におけるパンチスルー効
果が制限となってゲート長のスケーリングが難しいとい
う課題がある。
【0010】本発明の目的は、平面的に離散化されたキ
ャリアトラップ等の電荷蓄積手段に対しホットエレクト
ロンを注入して高速書き込み方式でゲート長をスケーリ
ングを行う際に発生するパンチスルーを抑制し、ゲート
長およびゲート絶縁膜厚のスケーリング性が良好な不揮
発性半導体記憶装置と、その動作方法を提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る不揮発性半導体記憶装置は、基板と、当該基板の表面
に設けられ半導体のチャネル形成領域と、当該チャネル
形成領域を挟んで基板表面に形成され、動作時にソース
またはドレインとなる第1および第2不純物領域と、上
記チャネル形成領域上に積層された複数の膜からなるゲ
ート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート
電極と、上記チャネル形成領域に対向した面内および膜
厚方向に離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、
動作時に印加電界により励起されたホットエレクトロン
が注入される電荷蓄積手段とを有し、上記ゲート絶縁膜
を構成する最下層のボトム絶縁膜は、当該ボトム絶縁膜
と上記基板とのエネルギー障壁を二酸化珪素とシリコン
とのエネルギー障壁より小さくする誘電膜を含む。好適
に、上記ボトム絶縁膜は、当該ボトム絶縁膜と基板との
エネルギー障壁が二酸化珪素を窒化処理して形成した酸
化窒化膜とシリコンとのエネルギー障壁より小さい誘電
膜を含む。ここで、好ましくは、上記酸化窒化膜の窒素
含有率を10%以下とする。また、好適に、書き込み状
態または消去状態にあるとき、チャネルホットエレクト
ロン、バリスチックホットエレクトロン、2次衝突電離
ホットエレクトロン、基板ホットエレクトロン、バンド
間トンネル電流に起因したホットエレクトロンの何れか
が、上記電荷蓄積手段に主として注入されている。
【0012】好適に、上記ボトム絶縁膜は、ファウラー
ノルドハイム(FN)トンネリング電気伝導特性を示
す。また、好適な膜材料として、窒化シリコン、酸化窒
化シリコン、酸化タンタル、酸化ジルコニア、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化バリウム
ストロンチウムチタン(BST:BaX SrX-1 TiO
3 )、酸化イットリウムの何れかを単独でまたは組み合
わせて上記誘電膜として含む。なお、酸化窒化シリコン
を用いる場合には、その窒素含有量は10%より大き
い。好適に、上記ゲート絶縁膜を構成する膜として、プ
ールフレンケル(PF)電気伝導特性を示す窒化膜また
は酸化窒化膜を上記ボトム絶縁膜上に有する。なお、F
Nトンネリング電気伝導特性を示す絶縁膜は、PFトン
ネリング電気伝導特性を示す絶縁膜と比較すると、その
絶縁材料中のキャリアトラップ量が大幅に低減されてい
るということが一つの特徴である。
【0013】上記ゲート絶縁膜は、好適に、上記第1不
純物領域側からホットエレクトロンが注入される第1領
域と、上記第2不純物領域側からホットエレクトロンが
注入される第2領域と、上記第1,第2領域間に挟ま
れ、ホットエレクトロンが注入されない第3領域とを有
している。あるいは、上記ゲート絶縁膜は、上記第1不
純物領域側の第1領域と、上記第2不純物領域側の第2
領域と、上記第1,第2領域間の第3領域とを有し、上
記電荷蓄積手段が上記第1,第2領域に形成され、電荷
蓄積手段の分布領域が上記第3領域を介して空間的に分
離されている。後者の場合、たとえば、上記第1,第2
領域が複数の膜を積層した積層膜構造を有し、上記第3
領域が単一材料の絶縁膜からなる。また、上記第1およ
び第2領域上に形成されたゲート電極と、上記第3領域
上に形成されたゲート電極が空間的に分離されている。
【0014】この不揮発性半導体記憶装置では、分離ソ
ース線型、仮想接地線型など、第1不純物領域(たとえ
ば、ドレイン不純物領域)に接続された共通線と、第2
不純物領域(たとえば、ソース不純物領域)に接続され
た共通線とが独立に制御可能なNOR型メモリセル方式
が好適である。分離ソース線型では、第1不純物領域が
接続された共通線を第1共通線、第2不純物領域が接続
された共通線を第2共通線という。その場合、第1およ
び第2共通線がそれぞれ階層化されていてもよい。いわ
ゆるAND型では、メモリブロック内の内部接続線とし
ての第1および第2副線に対しメモリトランジスタが並
列接続されている。
【0015】また、メモリトランジスタは、いわゆるM
ONOS型、ナノ結晶型など、電荷蓄積手段が平面方向
および膜厚方向に離散化されている各種メモリトランジ
スタが採用できる。また、本発明では、たとえばボトム
絶縁膜を厚くして、MONOS型における中間の窒化膜
または酸化窒化膜を省略してもよい。その場合、半導体
表面での界面準位を減らすために、バッファ酸化膜をチ
ャネル形成領域との間に薄く介在させることが望まし
い。
【0016】本発明の第2の観点に係る不揮発性半導体
記憶装置は、基板と、当該基板の表面に設けられ半導体
のチャネル形成領域と、当該チャネル形成領域を挟んで
基板表面に形成され、動作時にソースまたはドレインと
なる第1および第2不純物領域と、上記チャネル形成領
域上に積層された複数の膜からなるゲート絶縁膜と、当
該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、上記チャ
ネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に離散化さ
れて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時にチャネル
ホットエレクトロン、バリスチックホットエレクトロ
ン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホットエレ
クトロンまたはバンド間トンネル電流に起因したホット
エレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段とを有し、
上記ゲート絶縁膜を構成する最下層のボトム絶縁膜が、
二酸化珪素より誘電率が大きな材料からなる。好適に、
ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が、上記トップ絶縁膜
を構成しPF伝導特性を示す窒化膜のSiHボンド密度
より(たとえば、1桁以上)低い。たとえば、ボトム絶
縁膜のSiHボンド密度が1×1020atms/mm3 より
低い。
【0017】本発明の第3の観点に係る不揮発性半導体
記憶装置は、基板と、当該基板の表面に設けられ半導体
のチャネル形成領域と、当該チャネル形成領域を挟んで
基板表面に形成され、動作時にソースまたはドレインと
なる第1および第2不純物領域と、上記チャネル形成領
域上に積層された複数の膜からなるゲート絶縁膜と、当
該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、上記チャ
ネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に離散化さ
れて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時にチャネル
ホットエレクトロン、バリスチックホットエレクトロ
ン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホットエレ
クトロンまたはバンド間トンネル電流に起因したホット
エレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段とを有し、
上記ゲート絶縁膜は、上記第1不純物領域側の第1領域
と、上記第2不純物領域側の第2領域と、上記第1,第
2領域間の第3領域とを有し、上記電荷蓄積手段が上記
第1,第2領域に形成され、電荷蓄積手段の分布領域が
上記第3領域を介して空間的に分離されている。好適
に、上記第1,第2領域が複数の膜を積層した積層膜構
造を有し、上記第3領域が単一材料の絶縁膜からなる。
【0018】本発明の第4の観点に係る不揮発性半導体
記憶装置の動作方法は、基板と、当該基板の表面に設け
られ半導体のチャネル形成領域と、当該チャネル形成領
域を挟んで基板表面に形成され、動作時にソースまたは
ドレインとなる第1および第2不純物領域と、上記チャ
ネル形成領域上に積層された複数の膜からなるゲート絶
縁膜と、当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極
と、上記チャネル形成領域に対向した面内および膜厚方
向に離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作
時にホットエレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段
とを有し、上記ゲート絶縁膜を構成する最下層のボトム
絶縁膜が、当該ボトム絶縁膜と上記基板とのエネルギー
障壁を二酸化珪素とシリコンとのエネルギー障壁より小
さくする誘電膜を含む不揮発性半導体記憶装置の動作方
法であって、書き込み時に上記第1および第2不純物領
域間に印加する電圧を、書き込み速度を一定とし、か
つ、上記ボトム絶縁膜を二酸化珪素とした場合より低く
する。好適に、上記第1および第2不純物領域間の印加
電圧を、3.3V以下とする。また、好適に、上記印加
電圧を二酸化珪素と基板との伝導側でのエネルギー障壁
より小さくする。
【0019】複数ビットの書き込みの際には、好適に、
上記第1,第2不純物領域のバイアス印加条件を逆にし
て再度、書き込みを行い、上記第1不純物領域側と第2
不純物領域側のうち上記書き込み時とは反対の側からホ
ットエレクトロンを上記電荷蓄積手段に注入する。
【0020】上記第1不純物領域側から注入されたホッ
トエレクトロンは、上記電荷蓄積手段の上記チャネル形
成領域に対向した面内で、第1不純物領域側に局在して
保持される。複数ビット書き込みのために上記第1,第
2不純物領域のバイアス印加方向を逆にして書き込みを
行ったときに、上記第2不純物領域側から注入されたホ
ットエレクトロンは、上記電荷蓄積手段の上記チャネル
形成領域に対向した面内で、第2不純物領域側に局在し
て保持される。この場合、上記第1不純物領域から注入
されるホットエレクトロンの保持領域と、上記第2不純
物領域から注入されるホットエレクトロンの保持領域と
が、上記電荷蓄積手段内でホットエレクトロンが注入さ
れない中間の領域を挟んでチャネル方向の両側に分離さ
れている。
【0021】読み出し時に、読み出し対象の蓄積電荷側
の不純物領域がソースとなるように上記第1および第2
不純物領域間に所定の読み出しドレイン電圧を印加し、
上記ゲート電極に所定の読み出しゲート電圧を印加す
る。また、複数ビットの読み出し時に、上記第1および
第2不純物領域から注入されたホットエレクトロンに基
づく2ビット以上の多値データを、当該第1,第2不純
物領域への電圧印加方向を変えて読み出す。
【0022】好適には、消去時に、上記第1不純物領域
側から注入され上記電荷蓄積手段に保持されている電荷
を、直接トンネリングまたはFNトンネリングにより第
1不純物領域側に引く抜く。あるいは、バンド間トンネ
ル電流に起因したホットホール注入により消去する。複
数ビットの消去に際しては、好適に、上記第1または第
2不純物領域側から注入され上記電荷蓄積手段にチャネ
ル方向の両側に分離されて保持されている電荷を、直接
トンネリングまたはFNトンネリングにより個別にある
いは一括して基板側に引く抜く。
【0023】この不揮発性半導体記憶装置およびその動
作方法では、書き込み時に、チャネルホットエレクトロ
ン、バリスチックホットエレクトロン、2次衝突電離ホ
ットエレクトロン、基板ホットエレクトロンまたはバン
ド間トンネル電流に起因したホットエレクトロンを、ソ
ースまたはドレインとなる第1または第2不純物領域か
ら、あるいはチャネル全面から電荷蓄積手段に注入す
る。そのとき、ホットエレクトロンはトンネル絶縁膜の
最下層の膜であるボトム絶縁膜とシリコンウエハ等の基
板とのエネルギー障壁を乗り越えて注入される。本発明
では、このボトム絶縁膜と基板とのエネルギー障壁が、
二酸化珪素とシリコンの場合より低くなっている。ま
た、ボトム絶縁膜の材料として、とくにボトム絶縁膜の
エネルギー障壁を低くする誘電膜の材料、例えば低トラ
ップ窒化膜のようなFNトンネリング電気伝導特性を示
す材料を用いる。このため、ホットエレクトロンが乗り
越えるべきボトム絶縁膜と基板間のエネルギー障壁が、
従来の絶縁材料である二酸化珪素とシリコン間のエネル
ギー障壁3.2Vから、たとえば、2.1Vにまで低減
されている。このボトム絶縁膜のエネルギー障壁が低い
ことによって、電荷注入効率が向上し、その分、書き込
み時のドレイン印加電圧を、たとえば3.3V以下に低
減することができる。なお、ボトム絶縁膜の下にバッフ
ァ酸化膜を介在させることもあるが、その膜厚は薄いた
め、エネルギー障壁的には殆ど無視できる。また、書き
込み時のドレイン電圧が低減されると、電荷蓄積手段に
注入されるホットエレクトロンの平均エネルギーを減少
させることができ、その結果として、ボトム絶縁膜への
ダメージが低減する。
【0024】読み出し時には、読み出し対象の蓄積電荷
が保持されている側の不純物領域がソースとなるように
読み出しドレイン電圧を印加する。このとき、第1,第
2不純物領域のうち高電圧側の蓄積電荷の有無はチャネ
ル電界に殆ど影響せず、低電圧側の蓄積電荷の有無の影
響をうけてチャネル電界が変化する。このため、当該メ
モリトランジスタのしきい値電圧は、低電圧側の蓄積電
荷の有無を反映したものとなる。
【0025】消去時には、たとえば第1または第2不純
物領域に正電圧を印加し、ソース側またはドレイン側の
蓄積電荷を直接トンネリングまたはFNトンネリングに
より基板側に引く抜く。また、消去時に、たとえば第1
または第2不純物領域に正電圧を印加し、ワード線(ゲ
ート電極)に、当該正電圧を印加した不純物領域の表面
が反転可能な負電圧を印加してもよい。この場合、反転
層表面内深くまで空乏化し、バンド間トンネル電流が発
生し、発生したホールが電界加速によりホットホールと
なって電荷蓄積手段に注入される。何れのトンネリング
においても、ブロック一括消去が可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】第1実施形態 第1実施形態は、仮想接地NOR型の不揮発性メモリ装
置に関する。図1は、仮想接地NOR型メモリセルアレ
イ構成を示す回路図である。このメモリセルアレイで
は、単一のメモリトランジスタによりメモリセルが構成
されている。たとえば、m×n個のメモリトランジスタ
M11,M21,…,Mm1,M12,M22,…,M
1n,…,Mmnがマトリックス状に並べられている。
なお、図1では、2×2個のメモリトランジスタM1
1,M21,M12,M22のみ示す。
【0027】各メモリトランジスタのゲートは、行ごと
に同一ワード線に接続されている。すなわち、図1にお
いて、同一行に属するメモリトランジスタM11,M2
1,…のゲートが、ワード線WL1に接続されている。
また、他の行に属するメモリトランジスタM12,M2
2,…のゲートが、ワード線WL2に接続さている。
【0028】各メモリトランジスタのソースが、ワード
方向の一方側に隣り合う他のメモリトランジスタのドレ
インに接続され、各メモリトランジスタのドレインがワ
ード方向の他方側に隣り合う他のメモリトランジスタの
ソースに接続されている。この共通接続されたソースと
ドレインは、ビット方向の共通線BL1,BL2,BL
3,…に接続されている。これらの共通線は、たとえ
ば、ソースとドレインが共通接続された一方のメモリト
ランジスタを動作させるときは基準電圧が印加されるソ
ース線として機能させ、他方のメモリトランジスタを動
作させるときはドレイン電圧が印加されるビット線とし
て機能させる使われ方がされる。したがって、このメモ
リセルアレイでは、ビット方向の共通線BL1,BL
2,…は全て“ビット線”と称する。
【0029】図2は、このメモリセルアレイの4×4個
のメモリセル分を示す平面図である。各ビット線BL1
〜BL3は、半導体の不純物領域からなる拡散層配線
(副ビット線SBL1,SBL2,…)と、図示しない
ビットコンタクトを介して各副ビット線SBL1,SB
L2,…に接続されたメタル配線(主ビット線MBL
1,MBL2,…)とからなる。主ビット線MBL1,
MBL2,…は、対応する副ビット線SBL1,SBL
2,…の上層に平行に配線され、全体として並行ストラ
イプ状となっている。これらのビット線BL1〜BL3
にそれぞれ直行して各ワード線WL1,WL2,…が並
行ストライプ状に配置されている。このメモリセルアレ
イのパターンでは、素子分離絶縁層が全くなく、その
分、セル面積が小さい。なお、副ビット線の1本おき、
たとえば副ビット線SBL1とSBL3を、図示しない
ビットコンタクトを介して上層のメタル配線に接続させ
る構成でもよい。
【0030】図3は、各メモリセルを構成するnチャネ
ルMONOS型メモリトランジスタの断面図である。図
3において、p型シリコンウエハなどの半導体基板(ま
たはpウエル)SUB内の表面側に、n型不純物が導入
され拡散されて副ビット線SBLと副ソース線SSLと
が所定間隔をおいて形成されている。副ビット線SBL
と副ソース線SSLとの間に挟まれ、ワード線WLが交
差する部分が、当該メモリトランジスタのチャネル形成
領域となる。
【0031】チャネル形成領域上には、ゲート絶縁膜1
0を介してメモリトランジスタのゲート電極(ワード線
WL)が積層されている。ワード線WLは、一般に、p
型またはn型の不純物が高濃度に導入されて導電化され
たポリシリコン(doped poly-Si) 、又はdoped poly-Si
と高融点金属シリサイドとの積層膜からなる。このワー
ド線WLの実効部分、すなわちソース・ドレイン間距離
に相当するチャネル方向の長さ(ゲート長)は、0.2
5μm以下、たとえば0.18μm程度である。
【0032】ゲート絶縁膜10は、下層から順に、ボト
ム絶縁膜11,窒化膜12,トップ絶縁膜13から構成
されている。ボトム絶縁膜11は、FNトンネリング電
気伝導特性をもつ窒化膜または窒化オキシシリコン膜
(FNトンネル窒化膜)を用いる。このFNトンネル窒
化膜は、例えばJVD(Jet Vapor Deposition)法、また
は、CVD膜を還元性または酸化性ガスの雰囲気中で加
熱して変質させる方法(以下、加熱FNトンネル化法と
いう)により作製された窒化シリコン膜、または、窒化
シリコンを主体とした膜(例えば、窒化オキシシリコン
膜)である。通常のCVDにより作製された窒化シリコ
ン膜がプールフレンケル(PF)型の電気伝導特性を示
すのに対し、このFNトンネル窒化膜は、膜中のキャリ
アトラップが通常のCVDにより作製された場合より低
減されているため、ファウラーノルドハイム(FN)型
の電気伝導特性を示す。ボトム絶縁膜(FNトンネル窒
化膜)11の膜厚は、使用用途に応じて2.0nmから
6.0nmの範囲内で決めることができ、ここでは4.
0nmに設定されている。
【0033】窒化膜12は、たとえば5.0〜8.0n
mの窒化シリコン(Six Ny (0<x<1,0<y<
1))膜から構成されている。なお、上記PF電気伝導
を示す窒化シリコン膜に少量の酸素がドーピングされて
いてもよい。この窒化膜12は、たとえば減圧CVD
(LP−CVD)により作製され、膜中にキャリアトラ
ップが多く含まれている。窒化膜12は、プールフレン
ケル(PF)型の電気伝導特性を示す。
【0034】トップ絶縁膜13は、窒化膜12との界面
近傍に深いキャリアトラップを高密度に形成する必要が
あり、このため、例えば成膜後の窒化膜を熱酸化して形
成される。トップ絶縁膜13をHTO(High Temperatu
re chemical vapor deposited Oxide)法により形成した
SiO2 膜としてもよい。トップ絶縁膜13がCVDで
形成された場合は熱処理によりこのトラップが形成され
る。トップ絶縁膜13の膜厚は、ゲート電極(ワード線
WL)からのホールの注入を有効に阻止してデータ書換
可能な回数の低下防止を図るために、最低でも3.0n
m、好ましくは3.5nm以上が必要である。
【0035】このような構成のメモリトランジスタの製
造においては、まず、用意した半導体基板SUBに対し
pウエルWを形成した後に、副ビット線SBLおよび副
ソース線SSLとなる不純物領域をイオン注入法により
形成する。また、しきい電圧調整用のイオン注入等を必
要に応じて行う。
【0036】つぎに、半導体基板SUB上にゲート絶縁
膜10を成膜する。具体的に、まず、JVD法または加
熱FNトンネル化法を用いてボトム絶縁膜11を、たと
えば4.0nm程度形成する。JVD法では、SiとN
の分子または原子を、ノズルから真空中に極めて高速で
放出し、この高速の分子または原子の流れを半導体基板
SUB上に誘導して、例えば窒化オキシシリコン膜を堆
積させる。加熱FNトンネル化法では、まず、ボトム絶
縁膜11を作製する前の処理として、半導体基板SUB
を、たとえばNO雰囲気中で800℃,20秒ほど熱処
理する。つぎに、たとえば、LP−CVD法により窒化
シリコン(SiN)膜を堆積させる。その後、このCV
D膜に対し、たとえば、アンモニア(NH3 )ガス雰囲
気中で950℃,30秒の加熱処理、続いて、N2 Oガ
ス雰囲気中で800℃,30秒の加熱処理を行い、CV
D成膜直後はPF伝導特性を示すSiN膜をFNトンネ
ル窒化膜に改質させる。
【0037】つぎに、ボトム絶縁膜11上に、LP−C
VD法により窒化膜12を、最終膜厚が5nmとなるよ
うに、これより厚めに堆積する。このCVDは、たとえ
ば、ジクロロシラン(DCS)とアンモニアを混合した
ガスを用い、基板温度730℃で行う。ここでは、必要
に応じて、予め、出来上がり膜表面の荒さの増大を抑止
するため下地面の前処理(ウエハ前処理)及び成膜条件
を最適化するとよい。この場合、ウエハ前処理を最適化
していないと窒化膜の表面モフォロジーが悪く正確な膜
厚測定ができないことから、このウエハ前処理を充分に
最適化した上で、次の熱酸化工程で膜減りする窒化膜の
減少分を考慮した膜厚設定を行う。形成した窒化膜表面
を、たとえば熱酸化法により酸化して、トップ絶縁膜1
3を3.5nmほど形成する。この熱酸化は、たとえば
2 O雰囲気中で炉温度950℃で行う。これにより、
トラップレベル(窒化シリコン膜の伝導帯からのエネル
ギー差)が2.0eV以下の程度の深いキャリアトラッ
プが約1〜2×1013/cm2 の密度でトップ絶縁膜と
窒化膜との界面に形成される。また、窒化膜12が1n
mに対し熱酸化シリコン膜(トップ絶縁膜13)が1.
6nm形成され、この割合で下地の窒化膜厚が減少し、
窒化膜12の最終膜厚が5nmとなる。
【0038】ゲート電極(ワード線WL)となる導電膜
を積層させ、この導電膜とゲート絶縁膜10を一括して
同一パターンにて加工する。続いて層間絶縁膜を堆積
し、必要に応じてビットコンタクトを形成し、層間絶縁
膜上に主ビット線MBLを形成した後、オーバーコート
成膜とパッド開口工程等を経て、当該不揮発性メモリセ
ルアレイを完成させる。
【0039】ところで、MONOS型不揮発性メモリト
ランジスタのONO膜(ボトム絶縁膜/窒化膜/トップ
絶縁膜)のうちボトム絶縁膜を、例えば4nm程度まで
厚膜化した場合、今までのONO膜の膜厚仕様の典型値
は4.0/5.0/3.5nmであった。このONO膜
厚は、酸化シリコン膜換算値で10nmとなる。
【0040】つぎに、このような構成の不揮発性メモリ
のバイアス設定例および動作について、メモリトランジ
スタM21に2ビットのデータを書き込む場合を例に説
明する。書き込みは、たとえばチャネルホットエレクト
ロン注入を用いて行う。2ビットのデータを書き込む場
合、図3に示すように、メモリトランジスタのゲート絶
縁膜10は、副ビット線SBLi+1側の第1領域、副
ビット線SBLi側の第2領域、第1,第2領域間の第
3領域に区分できる。第1領域には、副ビット線SBL
i+1側で発生したホットエレクトロンが注入され、第
2領域には、副ビット線SBLi側で発生したホットエ
レクトロンが注入され、その間の第3領域にはホットエ
レクトロンは注入されない。
【0041】メモリトランジスタM21に対し書き込み
を行うときは、たとえば選択されたビット線BL3が接
続されたメタル配線に3.3V、ソース線として機能す
るビット線BL2に0V、選択されたワード線WL1に
5V、非選択ビット線BL1が接続されたメタル配線お
よび非選択ワード線WL2に0Vを印加する。これによ
り、メモリトランジスタM21のソースとドレイン間に
3.3Vが印加されるので、チャネル内にソース不純物
領域(副ビット線SBL2)から電子が供給されて、電
界加速される。加速された電子が水平チャネル端付近で
ホットエレクトロンとなり、その一部がボトム絶縁膜1
1のエネルギー障壁を越えてゲート絶縁膜10内の第1
領域でキャリアトラップに注入される。
【0042】一方、反対側、すなわちメモリトランジス
タM21の電荷蓄積手段のビット線BL2側の局部(第
2領域)への書き込みでは、ソースとドレイン間の印加
電圧方向を、上記書き込み時とは逆にし、他の電圧条件
は同じとする。これにより、メモリトランジスタM21
の電荷蓄積手段の分布領域のうちビット線BL2側の第
2領域に、チャネルホットエレクトロン注入により電荷
が注入される。
【0043】読み出し時には、メモリトランジスタM2
1の読み出す対象の電荷が蓄積されている側(たとえ
ば、ビット線BL3側)をソースとし、ビット線BL2
をドレインとして、ソースとドレイン間に所定の読み出
しドレイン電圧を印加する。また、ワード線WL1に所
定の読み出しゲート電圧を印加する。このとき、図示し
ないが、メモリトランジスタM21より更に右隣のメモ
リトランジスタM31がオンしないように、更に右隣の
ビット線BL4の電位を設定する。これにより、ビット
線BL3には、メモリトランジスタM21のしきい値電
圧に応じた電位変化が現出し、これをセンスアンプで検
出する。反対側の電荷を読み出すときは、ソースとドレ
イン間の電圧印加方向を逆にすることで、同様な読み出
しが可能である。
【0044】消去では、チャネル全面から、あるいは副
ビット線SBL側からFNトンネリングまたは直接トン
ネリングを用いて電荷を引く抜くことにより行う。たと
えば、電荷蓄積手段に保持された電子をチャネル全面か
ら直接トンネリングを用いて引き抜く場合、全てのワー
ド線WL1,WL2,…に−5V、たとえば奇数番目の
ビット線BL1,BL3,…に5V、偶数番目のビット
線BL2,BL4,…をオープン、pウエルSUBに5
Vの電圧を印加する。これにより、電荷蓄積手段の第1
領域に保持されていた電子が、基板側に引き抜かれるこ
とで、セル消去が行われる。このとき、消去速度は1m
sec程度であった。第2領域側の消去は、奇数番目と
偶数番目のビット線設定電圧を入れ換えること実現でき
る。また、第1,第2領域を一括して消去するときは、
全てのビット線に5Vで同電位とする。
【0045】また、消去をバンド間トンネル電流に起因
したホットホール注入で行うこともできる。たとえば、
ウエルWを0で保持した状態で、全てのワード線WLに
所定の負電圧、たとえば−6Vを印加し、全ての副ビッ
ト線SBLに所定の負電圧、たとえば6Vを印加する。
これにより、副ビット線SBLをなすn型不純物領域の
表面が深い空乏状態となり、エネルギーバンドの曲がり
が急峻となる。このときバンド間トンネル効果により電
子が価電子帯より伝導帯にトンネルし、n型不純物領域
側に流れ、その結果、ホールが発生する。発生したホー
ルは、チャネル形成領域の中央部側に若干ドリフトし
て、そこで電界加速され、その一部がホットホールとな
る。このn型不純物領域端で発生した高エネルギー電荷
(ホットホール)は、効率よく電荷蓄積手段であるキャ
リアトラップに注入され、そこに保持されていた電子と
再結合する。また、同時に、ホールが注入され、これに
より当該メモリトランジスタが消去状態に移行する。
【0046】ところで、ボトム絶縁膜に酸化膜を用いた
従来構造のMONOS型メモリトランジスタでは、チャ
ネルホットエレクトロン注入の際にソースとドレイン間
に4.5V程度の電圧を印加する必要があり、1μs程
度の高速な書き込み速度を得るためにはソース・ドレイ
ン間電圧4.5Vを低減することは困難であった。この
ような状態でゲート長をスケーリングした場合、ソース
とドレイン間に発生したパンチスルーによりメモリセル
動作が困難となり、これがゲート長のスケーリングを妨
げている要因となっていた。
【0047】図4に、このボトム絶縁膜に酸化シリコン
膜を用いた従来のMONOS型メモリトランジスタにつ
いて、パンチスルー特性のゲート長依存性を示す。仮
に、単位ゲート幅当たりのドレイン電流の最大許容値を
500pA/μm程度とすると、従来、ゲート長が0.
22μmの場合にドレイン電圧は5V程度までしか印加
できない。また、ゲート長が0.18μmの場合は、ド
レイン電圧3.6V程度が印加可能な最大の電圧値であ
る。
【0048】これに対し、本実施形態ではボトム絶縁膜
11がFNトンネル窒化膜からなることから、前述した
ようにホットエレクトロンが越えるべきボトム絶縁膜1
1とシリコンとのエネルギー障壁が3.2Vから2.1
Vに低減されている。このため、ホットエレクトロンの
注入効率が上がり、従来と同じ書き込み速度を得るため
のドレイン電圧は、4.5Vから3.3V程度に低減さ
れる。このドレイン電圧の低減によって、パンチスルー
に起因したドレイン電流の増大が抑制でき、結果とし
て、ゲート長のスケーリングが容易となる。たとえば、
ある程度書き込み速度を上げるために従来はドレイン電
圧が5V程度必要であったが、このとき図4に示すよう
にリーク電流が大きすぎてゲート長0.18μmの実現
はできなかった。ところが、本実施形態では、ドレイン
電圧を3.3Vにすることができるため、図4における
ゲート長0.18μmのグラフ線から読み取れるよう
に、リーク電流が500pA/μmオーダ以下の実用領
域まで低減される。すなわち、本実施形態では、ボトム
絶縁膜11をFNトンネル窒化膜から形成することによ
り書き込み速度を1μs程度の高速に保持した状態でド
レイン電圧を下げての使用できる。このため、パンチス
ルーが発生し難くなり、その分、短ゲート長化が容易と
なるという利点がある。なお、ここでは詳しく言及しな
いが、さらにゲート長のスケーリングを進めるには、こ
のリーク電流の低減のほか、短チャネル効果抑制のため
チャネル不純物濃度を高濃度化する必要もある。
【0049】また、本実施形態では、書き込み時のドレ
イン印加電圧が従来の5Vから電源電圧VCC(3.3
V)にまで低減され、書き込み電圧の低電圧化が可能と
なる。このため、書き込み時にチャージポンプ回路を用
いてビット線を昇圧する必要がなく、ビット線プリチャ
ージ時間が短く、その分、1ページの書き込み動作サイ
クルを短くできる。
【0050】本実施形態では、ボトム絶縁膜11として
FNトンネル窒化膜の単層としたが、本発明ではボトム
絶縁膜を複数の膜から構成し、その積層膜中にシリコン
とのエネルギー障壁を低減するFNトンネル絶縁膜(誘
電膜)を含むことで、上記したと同様な効果が得られ
る。
【0051】図5および図6に、本実施形態おけるメモ
リトランジスタ構造の変形例を示す。図5に示すメモリ
トランジスタにおけるボトム絶縁膜11は、チャネル形
成領域上のシリコンとのエネルギー障壁が比較的低い第
1の膜11cと、当該第1の膜11c上で、シリコンと
のエネルギー障壁が比較的高いが、第1の膜11cのキ
ャリアトラップ数を低減するために有効な第2の膜11
dとからなる。具体的に、第1の膜11cとしては、た
とえばNH3 RTN−SiON膜を用いる。この膜の形
成では、シリコン表面を熱酸化して熱酸化シリコン膜を
形成し、その熱酸化シリコン膜をアンモニア雰囲気中で
RTN処理する。このNH3 RTN処理に、熱酸化膜中
のダングリングボンドが窒素で置換され、キャリアトラ
ップ数がある程度低減する。また、第2の膜11dとし
ては、たとえば、NH3 RTN−SiON膜表面をN2
O雰囲気中で再酸化して形成したN2 O再酸化SiO2
膜を用いる。この再酸化の過程で、NH3 RTN−Si
ON膜中の水素が散逸し、その結果、膜中のキャリアト
ラップ数が更に低減される。
【0052】図6に示すメモリトランジスタにおけるボ
トム絶縁膜11は、チャネル形成領域上のシリコンとの
エネルギー障壁が比較的低い第1の膜11cと、当該第
1の膜11c上で、シリコンとのエネルギー障壁が比較
的高いが、キャリアトラップ数が少ない第2,第3の膜
11e,11fとからなる。第3の膜11fは、キャリ
アトラップ数が特に少なく、第2の膜11eは第3の膜
11f形成のために薄く介在する膜である。具体的に、
第1の膜11cとしては、たとえばNH3 RTN−Si
ON膜を用いる。また、第2の膜11eとしては、たと
えば、DCSを用いたLP−CVD法により形成したシ
リコン窒化膜(DCS−SiN膜)を用いる。また、第
3の膜11fとしては、テトラクロロシラン(TCS)
を用いたLP−CVD法により形成したシリコン窒化膜
(TCS−SiN膜)を用いる。
【0053】図7および図8にDCS−SiNとTCS
−SiNのFTIRスペクトルを示した。DCS−Si
NではSi−H振動(波数:2200cm-1付近)、及
びN−H振動(波数:3300cm-1付近)が観測され
ている。一方、TCS−SiNでは、N−H振動は観測
されているが、Si−H振動はほとんど観測されていな
いことが分かった。
【0054】図9に、ボンド密度を計算した結果を表を
示す。TCS−SiNとDCS−SiNを比較した場合
に、N−Hボンド密度は余り大差ないがが、Si−Hボ
ンド密度は1桁ほどTCS系の方が低いことが分かっ
た。一般に、SiN膜中の電荷トラップはSiダングリ
ングボンドより形成され、かつ、Si−Hボンド密度と
正の相関がある。このため、TCS−SiNは低トラッ
プ窒化膜として適用可能であることが分かった。
【0055】以上の変形例では、ボトム絶縁膜11が、
シリコンとのエネルギー障壁が低く、かつ、キャリアト
ラップ数が少ない、ホットキャリア注入に適した絶縁膜
となる。なお、上記ボトム絶縁膜11として、窒化シリ
コン膜、酸化窒化シリコン膜および上記変形例のほか
に、酸化タンタル膜、酸化ジルコニア膜、酸化アルミニ
ウム膜、酸化チタン膜、酸化ハフニウム膜、酸化バリウ
ムストロンチウムチタン(BST:BaX SrX-1 Ti
3 )膜、酸化イットリウム膜の何れかを単独でまたは
組み合わせて用いることもできる。
【0056】第2実施形態 第2実施形態は、仮想接地NOR型の不揮発性メモリ装
置において、メモリトランジスタのゲート絶縁膜構造の
変形に関する。第2実施形態においても、図1の回路図
および図2の平面図が、そのまま適用できる。
【0057】図10に、第2実施形態に係るメモリトラ
ンジスタ構造を示す断面図を示す。このメモリトランジ
スタは、そのゲート絶縁膜が、副ビット線SBLi側の
ゲート絶縁膜10aと、副ビット線SBLi+1側のゲ
ート絶縁膜10bとから構成されている。両ゲート絶縁
膜10a,10bは、チャネル中央部上の単層の絶縁膜
を挟んで空間的に分離されている。両ゲート絶縁膜10
a,10bそれぞれが、第1実施形態におけるゲート絶
縁膜10と同様の膜構造を有する。すなわち、ゲート絶
縁膜10aは、下層から順に、ボトム絶縁膜11a(F
Nトンネル窒化膜),窒化膜12a,トップ絶縁膜13
aから構成されている。同様に、ゲート絶縁膜10b
は、下層から順に、ボトム絶縁膜11b(FNトンネル
窒化膜),窒化膜12b,トップ絶縁膜13bから構成
されている。ボトム絶縁膜11a,11b,窒化膜12
a,12b,トップ絶縁膜13a,13bそれぞれは、
第1実施形態におけるボトム絶縁膜11,窒化膜12,
トップ絶縁膜13と同様の材料、膜厚で、同様の成膜法
により形成される。
【0058】両ゲート絶縁膜10a,10b間の絶縁膜
14は、たとえばCVD法により形成した酸化シリコン
膜からなり、両ゲート絶縁膜間を埋め込むように形成さ
れている。
【0059】このゲート絶縁膜構造の形成は、まず、第
1実施形態と同様に全面にボトム絶縁膜(FNトンネル
窒化膜),窒化膜,トップ絶縁膜の積層膜を形成した
後、チャネル中央部上で、この積層膜を一部エッチング
により除去する。これにより、ゲート絶縁膜10a,1
0bが空間的に分離して形成される。全面に酸化シリコ
ン膜を厚く堆積させ、酸化シリコン膜表面からエッチバ
ックを行う。そして、ゲート絶縁膜10a,10b上の
絶縁膜が除去され、ゲート絶縁膜10a,10b間が絶
縁膜14で埋まった段階でエッチバックを停止すると、
当該ゲート絶縁膜構造が完成する。なお、このエッチバ
ック時のオーバエッチングを防止すため、ゲート絶縁膜
10a,10b上に予めにエッチングストッパ膜、たと
えば窒化シリコン膜を薄く形成してもよい。その後は、
第1実施形態と同様にしてワード線WLの形成工程等を
経て、当該メモリトランジスタを完成させる。
【0060】このメモリトランジスタは、第1実施形態
と同様な方法で書き込み、読み出しまたは消去できる。
すなわち、選択された書き込み対象のメモリトランジス
タが接続された一方のビット線に3.2V、他方のビッ
ト線に0V、選択されたワード線に5V、他のビット線
および非選択ワード線に0Vを印加する。これにより、
選択メモリトランジスタのソースとドレイン間に3.3
Vが印加されて出来たチャネル内を電子が電界加速さ
れ、これが水平チャネル端付近でホットエレクトロンと
なり、その一部がボトム絶縁膜11aまたは11bのエ
ネルギー障壁を越えてゲート絶縁膜10aまたは10b
内のキャリアトラップに注入される。
【0061】いま、このような方法によりゲート絶縁膜
10aに書き込みが行われたとする。反対側のゲート絶
縁膜10bに対する書き込みでは、ソースとドレイン間
の印加電圧方向を、上記書き込み時とは逆にし、他の電
圧条件は同じとする。これにより、同様な原理でゲート
絶縁膜10bへの書き込みが実現する。
【0062】読み出し時には、メモリトランジスタの読
み出す対象の電荷が蓄積されている側をソースとし、他
をドレインとする向きで、副ソース線SSLi,SSL
i+1に所定の読み出しドレイン電圧を印加する。ま
た、ワード線WLに所定の読み出しゲート電圧を印加す
る。これにより、ドレイン側のビット線に、メモリトラ
ンジスタのしきい値電圧に応じた電位変化が現出し、こ
れをセンスアンプで検出する。反対側の電荷を読み出す
ときは、ソースとドレイン間の電圧印加方向を逆にする
ことで、同様な読み出しが可能である。
【0063】消去では、第1実施形態と同様にして、チ
ャネル全面から、あるいは副ビット線SBL側からFN
トンネリングまたは直接トンネリングを用いて電荷を引
く抜くことにより、または、バンド間トンネル電流に起
因したホットホール注入を利用して消去を行う。
【0064】第2実施形態においても、ボトム絶縁膜1
1a,11bがFNトンネル窒化膜からなることから、
先の第1実施形態と同様な効果が得られる。すなわち、
書き込み(あるいは消去)時に、ホットエレクトロン
(あるいはホットホール)が越えるべきボトム絶縁膜1
1a,11bのエネルギー障壁が、従来の酸化膜からボ
トム絶縁膜を構成した場合に比べ低減し、このため、ホ
ットエレクトロンの注入効率が上がり、従来と同じ書き
込み速度を得るためのドレイン電圧は、4.5Vから
3.3V程度に低減される。また、このドレイン電圧の
低減によって、パンチスルーに起因したドレイン電流の
増大が抑制でき、結果として、ゲート長のスケーリング
が容易となる。さらに、書き込み電圧の低電圧化が可能
となるため、書き込み時にチャージポンプ回路を用いて
ビット線を昇圧する必要がなく、ビット線プリチャージ
時間が短く、その分、書き込み動作サイクルを短くでき
る。1メモリセル内に2ビットを書き込みできるため、
1ビット当たりの実効的なメモリセル面積が小さい。
【0065】なお、第2実施形態においても、ゲート絶
縁膜10a,10bの膜構造として、第1実施形態にお
ける変形例(図5および図6)が同様に適用できる。
【0066】第3実施形態 第3実施形態は、いわゆるコントロールゲートと称され
るソースおよび/またはドレイン側に第2のゲート電極
を有するトランジスタ構造に、FNトンネル低障壁技術
を適用したものである。
【0067】図11,図12は、第3実施形態に係るメ
モリセルアレイの構成例を示す回路図である。このメモ
リセルアレイは、基本的には、第1,第2実施形態と同
様の仮想接地NOR型のメモリセルアレイである。だだ
し、このメモリセルアレイでは、各メモリトランジスタ
に、ソース・ドレイン不純物領域側からチャネル形成領
域に一部重なるようにコントロールゲートが設けられて
いる。そして、ビット方向に連なるメモリトランジスタ
M11,M12,…の一方のコントロールゲートを共通
接続する制御線CL1a,他方のコントロールゲートを
共通接続する制御線CL1b,他の列に属しビット方向
に連なるメモリトランジスタM21,M22,…の一方
のコントロールゲートを共通接続する制御線CL2a,
他方のコントロールゲートを共通接続する制御線CL2
b,…が設けられている。各制御線は、ワード線とは独
立に制御される。図11においては、各制御線がチャネ
ル形成領域に一部重なることによって、中央のメモリト
ランジスタをはさんで両側にMOS構造の選択トランジ
スタが形成されている。一方、図12においては、中央
がMOS構造の選択トランジスタとなっており、その両
側それぞれに、ゲートが制御線に接続されたメモリトラ
ンジスタが形成されている。
【0068】図13および図14に、第3実施形態に係
るトランジスタ構造の例を示す。図13に示すメモリト
ランジスタにおいて、チャネル形成領域の中央部に、下
層からボトム絶縁膜11,窒化膜12,トップ絶縁膜1
3からなるゲート絶縁膜19を介して選択トランジスタ
のゲート電極15が積層されている。このゲート電極1
5は、図示しないワード線WLをなす上層配線層に接続
され、ワード方向のメモリセル間で共通に接続されてい
る。
【0069】ゲート絶縁膜10の最下層のボトム絶縁膜
11がチャネル方向両側の副ビット線SBLi,SBL
i+1上に延在し、そのボトム絶縁膜の延在部分上に、
コントロールゲートCGが形成されている。コントロー
ルゲートCGとゲート電極15との間は、スペーサ絶縁
層16により絶縁分離されている。
【0070】このメモリトランジスタの形成では、たと
えば、ゲート絶縁膜10とゲート電極となる導電膜を全
面に形成した後、ゲート電極のパターンニング時に、ゲ
ート絶縁膜10の上側から2層のトップ絶縁膜13と窒
化膜12を一括して加工する。つぎに、このパターンを
スペーサ絶縁層16となる絶縁膜で覆った後、異方性エ
ッチングする。これにより、ゲート電極の側壁側にスペ
ーサ絶縁層16が形成される。コントロールゲートCG
となる導電膜を堆積し、この導電膜を異方性エッチング
して、サイドウォール状に残し、これにより、コントロ
ールゲートCGを形成する。
【0071】このようにして形成されたトランジスタ
は、いわゆるソースサイド注入動作のメモリトランジス
タである。この動作は既知なので、ここで詳細は説明し
ないが、動作時に、チャネル形成領域の両端のコントロ
ールゲートCGが、選択トランジスタのゲート電極とし
て機能する。ただし、本実施形態では、ゲート絶縁膜の
最下層のボトム絶縁膜が、FNトンネル窒化膜等、シリ
コンとのエネルギー障壁を低下させる誘電膜により形成
され、あるいは当該誘電膜を含む多層膜構造を有するた
め、ホットエレクトロンの注入効率が改善される等、第
1実施形態と同様の効果を奏する。
【0072】一方、図14に示すメモリトランジスタに
おいて、そのゲート電極構造自体は、図13と同様であ
る。すなわち、チャネル形成領域中央部上に形成されワ
ード線WLに接続されたゲート電極15と、ゲート電極
15と絶縁分離され、チャネル方向両側に設けられたコ
ントロールゲートCGとを有する。だだし、このメモリ
トランジスタは、図13の場合と異なり、コントロール
ゲートCGと、副ビット線SBLi.SBLi+1また
はチャネル形成領域端部との間に、ゲート絶縁膜10が
形成されている。ゲート電極15は、ソース側とドレイ
ン側で空間的に分離された2つのコントロールゲートC
Gとゲート絶縁膜10の積層パターンの間に、絶縁膜1
7を介して埋め込まれている。
【0073】このメモリトランジスタの形成では、たと
えば、ゲート絶縁膜10とコントロールゲートCGとな
る導電膜を全面に形成した後、2つのコントロールゲー
トCGのパターンニング時に、ゲート絶縁膜10を一括
して加工する。これにより、副ビット線SBLi側と、
副ビット線SBLi+1側に空間的に分離して、2つの
コントロールゲートCGとゲート絶縁膜10の積層パタ
ーンが形成される。その後、全面に絶縁膜17とゲート
電極15となる導電膜とを堆積し、これらの膜をエッチ
バックする。これにより、2つのコントロールゲートC
Gとゲート絶縁膜10の積層パターン間に、絶縁膜17
とゲート電極15が埋め込まれるように形成される。
【0074】このように形成されたメモリトランジスタ
では、チャネル形成領域中央部に、ワード線に接続され
た選択MOSトランジスタが形成されている。また、副
ビット線SBLi,SBLi+1の対向端にP型不純物
の高濃度領域(ポケット領域)Pi,Pi+1が形成さ
れている。この斜めイオン注入で形成したポケット領域
および拡散層の上部では、電荷蓄積手段を含むONO膜
タイプのゲート絶縁膜10a,10bを介してコントロ
ールゲートCGが配置されている。この選択ゲート15
とコントロールゲートCGとの組合せは、基本的に、ス
プリットゲート構造のソースサイド注入タイプのメモリ
セルと同一である。
【0075】本実施形態のメモリトランジスタは、その
ゲート絶縁膜の最下層のボトム絶縁膜11として、第1
実施形態で示したFNトンネリング特性を示す窒化シリ
コン膜、酸化窒化シリコン膜、図5および図6に示す多
層膜、および酸化タンタル膜等の他の誘電膜の何れを用
いてもよい。そのため、ソースサイド注入における、伝
導帯側のエネルギー障壁が酸化膜の場合の3.2eVよ
り低減され、ホットエレクトロンの注入効率が改善され
る。なお、ボトム絶縁膜11上の窒化膜12として、第
1実施形態と同様にDCSとアンモニアを混合したガス
を用いたLP−CVD法により作製した窒化膜を用い
る。
【0076】選択ゲートMOSトランジスタは、書き込
み時にソースサイド注入を効率よく行うために用いられ
る。また、消去時には電荷蓄積手段が過剰消去された場
合でも、メモリトランジスタの消去状態でのしきい値電
圧Vthを一定に保持する役割を果たす。このため、この
選択ゲートMOSトランジスタのしきい値電圧は、0.
5Vと1Vとの間に設定される。
【0077】このメモリトランジスタは、第1実施形態
と同様な方法で書き込み、読み出しまたは消去できる。
すなわち、選択された書き込み対象のメモリトランジス
タが接続された一方のビット線に3.3V、他方のビッ
ト線に0V、選択されたワード線に5V、他のビット線
および非選択ワード線に0Vを印加する。また、選択ゲ
ートMOSトランジスタのゲートを3V程度にバイアス
しておく。これにより、選択されたメモリトランジスタ
のソースとドレイン間に3.3Vが印加され、チャネル
形成領域中央部の選択ゲートがオンするため、チャネル
内に電子がソースとなる副ビット線側から供給されて、
チャネル内で電界加速される。加速された電子は、チャ
ネル端付近でホットエレクトロンとなり、その一部がボ
トム絶縁膜11aまたは11bのエネルギー障壁を越え
てゲート絶縁膜10aまたは10b内のキャリアトラッ
プに注入される。この場合、コントロールゲートCG
は、電荷蓄積手段下の電界を最適化して、ソースサイド
ホットエレクトロンの発生効率と電荷蓄積手段への注入
効率とのバランスを最適化する。その結果、ホットエレ
クトロンは電荷蓄積手段に効率よくソースサイドから注
入される。このソースサイド注入のオペレーションで
は、第1実施形態のホットエレクトロン注入と比較した
場合、ホットエレクトロンの注入効率が2〜3桁ほど向
上する。
【0078】いま、このような方法によりゲート絶縁膜
10aに書き込みが行われたとする。反対側のゲート絶
縁膜10bに対する書き込みでは、ソースとドレイン間
の印加電圧方向を、上記書き込み時とは逆にし、他の電
圧条件は同じとする。これにより、同様な原理でゲート
絶縁膜10bへの書き込みが実現する。
【0079】この書き込みでは、メモリセルの片側の書
き込み時間が1μsec以下で非常に高速であり、また
書き込みに必要な電流10μA以下と小さくできる。な
お、このメモリセルアレイにおいて、ページ書き込みを
行う場合は、同一ワード線に接続されたメモリセルを全
て同時に書き込むことは難しいため、たとえば、コント
ロールゲートCGを制御して同一行のメモリセルを複数
に分割して、複数回の書き込みによりページ書き込みを
行う。
【0080】読み出し時には、メモリトランジスタの読
み出す対象の電荷が蓄積されている側をソースとし、他
をドレインとする向きで、副ソース線SSLi,SSL
i+1に所定の読み出しドレイン電圧を印加する。ま
た、ワード線WLに所定の読み出しゲート電圧を印加す
る。これにより、ドレイン側のビット線に、メモリトラ
ンジスタのしきい値電圧に応じた電位変化が現出し、こ
れをセンスアンプで検出する。反対側の電荷を読み出す
ときは、ソースとドレイン間の電圧印加方向を逆にする
ことで、同様な読み出しが可能である。
【0081】消去では、第1実施形態と同様にして、チ
ャネル全面から、あるいは副ビット線SBL側からFN
トンネリングまたは直接トンネリングを用いて電荷を引
く抜くことにより、または、バンド間トンネル電流に起
因したホットホール注入を利用して行う。
【0082】第3実施形態においても、ボトム絶縁膜1
1a,11bがFNトンネル窒化膜からなることから、
先の第1実施形態と同様な効果が得られる。すなわち、
書き込み(あるいは消去)時に、ホットエレクトロン
(あるいはホットホール)が越えるべきボトム絶縁膜1
1a,11bのエネルギー障壁が、従来の酸化膜からボ
トム絶縁膜を構成した場合に比べ低減し、このため、ホ
ットエレクトロンの注入効率が上がり、従来と同じ書き
込み速度を得るためのドレイン電圧は、4.5Vから
3.3V程度に低減される。また、このドレイン電圧の
低減によって、パンチスルーに起因したドレイン電流の
増大が抑制でき、結果として、ゲート長のスケーリング
が容易となる。さらに、書き込み電圧の低電圧化が可能
となるため、書き込み時にチャージポンプ回路を用いて
ビット線を昇圧する必要がなく、ビット線プリチャージ
時間が短く、その分、書き込み動作サイクルを短くでき
る。1メモリセルに2ビットを書き込むため、1ビット
当たりのメモリセル面積を小さくできる。また、ボトム
絶縁膜へのホットキャリア注入のダメージも低減するこ
とも可能となる。
【0083】以下の実施形態では、本発明が適用可能な
他のメモリセルアレイおよびメモリトランジスタ構造に
ついて述べる。
【0084】第4実施形態 図15に、第4実施形態に係るNOR型メモリセルアレ
イの回路図を、図16に、当該メモリセルアレイの平面
図を、図17に図16のB−B’線に沿った断面側から
見た鳥瞰図を示す。
【0085】この不揮発性メモリ装置では、ビット線
(第1共通線)が主ビット線(第1主線)と副ビット線
(第1副線)に階層化され、ソース線(第2共通線)が
主ソース線(第2主線)と副ソース線(第2副線)に階
層化されている。主ビット線MBL1に選択トランジス
タS11を介して副ビット線SBL1が接続され、主ビ
ット線MBL2に選択トランジスタS21を介して副ビ
ット線SBL2が接続されている。また、主ソース線M
SL1に選択トランジスタS12を介して副ソース線S
SL1が接続され、主ソース線MSL2に選択トランジ
スタS22を介して副ソース線SSL2が接続されてい
る。
【0086】副ビット線SBL1と副ソース線SSL1
との間に、メモリトランジスタM11〜M1n(たとえ
ば、n=128)が並列接続され、副ビット線SBL2
と副ソース線SSL2との間に、メモリトランジスタM
21〜M2nが並列接続されている。この互いに並列に
接続されたn個のメモリトランジスタと、2つの選択ト
ランジスタ(S11とS12、又は、S21とS22)
とにより、メモリセルアレイを構成する単位ブロックが
構成される。
【0087】ワード方向に隣接するメモリトランジスタ
M11,M21,…の各ゲートがワード線WL1に接続
されている。同様に、メモリトランジスタM12,M2
2,…の各ゲートがワード線WL2に接続され、また、
メモリトランジスタM1n,M2n,…の各ゲートがワ
ード線WLnに接続されている。ワード方向に隣接する
選択トランジスタS11,…は選択線SG11により制
御され、選択トランジスタS21,…は選択線SG21
により制御される。同様に、ワード方向に隣接する選択
トランジスタS12,…は選択線SG12により制御さ
れ、選択トランジスタS22,…は選択線SG22によ
り制御される。
【0088】このNOR型セルアレイでは、図17に示
すように、半導体基板SUBの表面にnウエルWが形成
されている。nウエルWは、トレンチに絶縁物を埋め込
んでなり平行ストライプ状に配置された素子分離絶縁層
ISOにより、ワード方向に絶縁分離されている。
【0089】素子分離絶縁層ISOにより分離された各
nウエル部分が、メモリトランジスタの能動領域とな
る。能動領域内の幅方向両側で、互いの距離をおいた平
行ストライプ状にp型不純物が高濃度に導入され、これ
により、副ビット線SBL1,SBL2(以下、SBL
と表記)および副ソース線SSL1,SSL2(以下、
SSLと表記)が形成されている。副ビット線SBLお
よび副ソース線SSL上に絶縁膜を介して直交して、各
ワード線WL1,WL2,WL3,WL4,…(以下、
WLと表記)が等間隔に配線されている。これらのワー
ド線WLは、内部に電荷蓄積手段を含む絶縁膜を介して
nウエルW上および素子分離絶縁層ISO上に接してい
る。副ビット線SBLと副ソース線SSLとの間のnウ
エルWの部分と、各ワード線WLとの交差部分がメモリ
トランジスタのチャネル形成領域となり、そのチャネル
形成領域に接する副ビット線部分がドレイン、副ソース
線部分がソースとして機能する。
【0090】ワード線WLの上面および側壁は、オフセ
ット絶縁層およびサイドウォール絶縁層(本例では、通
常の層間絶縁層でも可)により覆われている。これら絶
縁層には、所定間隔で副ビット線SBLに達するビット
コンタクトBCと、副ソース線SSLに達するソースコ
ンタクトSCとが形成されている。これらのコンタクト
BC,SCは、たとえば、ビット方向のメモリトランジ
スタ128個ごとに設けられている。また、絶縁層上
を、ビットコンタクトBC上に接触する主ビット線MB
L1,BL2,…と、ソースコンタクトSC上に接触す
る主ソース線MSL1,BL2,…が交互に、平行スト
ライプ状に形成されている。
【0091】このNOR型セルアレイは、第1共通線
(ビット線)および第2共通線(ソース線)が階層化さ
れ、メモリセルごとにビットコンタクトBCおよびソー
スコンタクトSCを形成する必要がない。したがって、
コンタクト抵抗自体のバラツキは基本的にない。ビット
コンタクトBCおよびソースコンタクトSCは、たとえ
ば128個のメモリセルごとに設けられるが、このとき
のプラグ形成を自己整合的に行わないときは、オフセッ
ト絶縁層およびサイドウォール絶縁層は必要ない。すな
わち、通常の層間絶縁膜を厚く堆積してメモリトランジ
スタを埋め込んだ後、通常のフォトリソグラフィとエッ
チングによりコンタクトを開口する。
【0092】副線(副ビット線,副ソース線)を不純物
領域で構成した疑似コンタクトレス構造として無駄な空
間が殆どないことから、各層の形成をウエハプロセス限
界の最小線幅Fで行った場合、8F2 に近い非常に小さ
いセル面積で製造できる。さらに、ビット線とソース線
が階層化されており、選択トランジスタS11又はS2
1が非選択の単位ブロックにおける並列メモリトランジ
スタ群を主ビット線MBL1またはMBL2から切り離
すため、主ビット線の容量が著しく低減され、高速化、
低消費電力化に有利である。また、選択トランジスタS
12またはS22の働きで、副ソース線を主ソース線か
ら切り離して、低容量化することができる。なお、更な
る高速化のためには、副ビット線SBLおよび副ソース
線SSLをシリサイドを張りつけた不純物領域で形成
し、主ビット線MBLおよび主ソース線MSLをメタル
配線とするとよい。
【0093】第4実施形態では、後述するように、書き
込みをバンド間トンネル電流に起因したホットエレクト
ロン注入で行う。このため、各メモリセルがpチャネル
MONOS型メモリトランジスタから構成されている。
メモリトランジスタ構造自体は、第1実施形態に係る図
3(または図5,図6)と同様である。ただし、ウエル
Wと副ビット線SBLi,SBLi+1に導入された不
純物の導電型が第1実施形態と逆になっている。また、
メモリセルアレイ構造との関係で、このメモリトランジ
スタは、ワード線WLの幅方向両側にソース不純物領域
およびドレイン不純物領域(副ビット線SBLi,SB
Li+1)が形成されている。本実施形態におけるボト
ム絶縁膜11も、第1実施形態と同様に、FNトンネリ
ング特性を示す窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、
図5および図6に示す多層膜、および酸化タンタル膜等
の他の誘電膜の何れを用いてもよい。
【0094】また、メモリセルアレイの形成において
は、第1実施形態と同様な方法により、ウエルW内に副
ビット線となるp型不純物領域を形成し、ゲート絶縁膜
10を形成した後、ゲート電極(ワード線WL)となる
導電膜とオフセット絶縁層(不図示)との積層膜を積層
させ、この積層膜を一括して同一パターンにて加工す
る。続いて、図17のメモリセルアレイ構造とするため
に、サイドウォール絶縁層とともに自己整合コンタクト
を形成し、自己整合コンタクトにより表出する副ビット
線SBLおよび副ソース線SSL上に、ビットコンタク
トBCおよびソースコンタクトSCを形成する。その
後、これらプラグ周囲を層間絶縁膜で埋め込み、層間絶
縁膜上に主ビット線MBLおよび主ソース線MSLを形
成した後、必要に応じて行う層間絶縁層を介した上層配
線の形成およびオーバーコート成膜とパッド開口工程等
を経て、当該不揮発性メモリセルアレイを完成させる。
【0095】つぎに、このような構成の不揮発性メモリ
の書き込み時のバイアス設定例および動作について、メ
モリトランジスタM11にデータを書き込む場合を例に
説明する。
【0096】書き込み時に、必要に応じて書き込みイン
ヒビット電圧の設定した後、プログラム電圧を印加す
る。たとえば、選択されたワード線WL1に4V、基板
電位を0V、選択された主ソース線MSL1をオープン
としてた状態で、選択された主ビット線MBL1に例え
ば−4Vを印加する。
【0097】この書き込み条件下、副ビット線SBL1
をなすp型不純物領域の表面にn型の反転層が形成さ
れ、この反転層にゲートとドレイン間の電圧が印加され
て、この部分でエネルギーバンドの曲がりが大きくな
り、実効的なバンドギャップが減少するため、容易にバ
ンド間トンネル電流が発生する。バンド間トンネル電流
は、ゲートとドレイン間の電圧に加速されて高エネルギ
ーを得てホットエレクトロンとなる。ホットエレクトロ
ンは、その運動量(大きさと方向)が維持されてボトム
絶縁膜11のエネルギー障壁より高いエネルギーを持つ
と、当該ボトム絶縁膜11のエネルギー障壁を越えて、
窒化膜12内のキャリアトラップ(電荷蓄積手段)に注
入される。このバンド間トンネル電流を利用した書き込
みでは、ホットエレクトロンの発生が副ビット線SBL
1側に限定されることから、副ビット線SBL1の上方
を中心とした電荷蓄積手段の局部(第1領域)に電荷が
注入される。
【0098】本実施形態では、ボトム絶縁膜11がFN
トンネル窒化膜から形成されているため、この書き込み
時にホットエレクトロンが飛び越えるエネルギー障壁が
従来の3.2Vから2.1V程度に低減されており、そ
の結果、高いホットエレクトロンの注入効率が得られ
る。また、書き込みをすべき選択セルと書き込みを禁止
すべき非選択セルをバイアス条件により設定するとワー
ド線WL1に連なるセルを一括してページ書き込みでき
るが、本実施形態では、上記した注入効率の改善によっ
てビット当たりの書き込み電流が桁違いに小さくなり、
結果として、一括並列書き込み可能なセル数を多くする
ことができる。
【0099】読み出しでは、バイアス値を書き込み状態
に応じてチャネルが形成される程度に変更する。たとえ
ば、副ビット線SBL1を接地した状態で、副ソース線
SSL1に負の電圧−1.5V、ワード線WL1に読み
出しワード線電圧−2Vを印加する。これにより、選択
ワード線WL1に接続されたメモリトランジスタM1
1,M21,…に対し行うページ読み出しの場合、電荷
蓄積手段の第1領域に電子が注入されていない消去状態
のメモリトランジスタではチャネルが形成され、電荷蓄
積手段の第1領域に電子が注入された書き込み状態のメ
モリトランジスタではチャネルが形成されない。したが
って、主ビット線MBL1,MBL2,…には、そのチ
ャネル形成の有無に応じた電位変化が現出する。この電
位変化をセンスアンプで検出すると、ページ内の記憶デ
ータが一括して読み出される。
【0100】消去では、チャネル全面から、あるいは副
ビット線SBL1側からFNトンネリングまたは直接ト
ンネリングを用いて電荷を引く抜くことにより行う。た
とえば、電荷蓄積手段に保持された電子をチャネル全面
から直接トンネリングを用いて引き抜く場合、ワード線
WLに−5V、主ビット線MBL1に5V、主ソース線
MSL1をオープン、nウエルWに5Vの電圧を印加す
る。これにより、電荷蓄積手段の第1領域に保持されて
いた電子が、基板側に引き抜かれることで、セル消去が
行われる。このとき、消去速度は1msec程度であっ
た。
【0101】図3の場合と同様に、電荷蓄積手段の第1
領域に第1実施形態と同様な方法で書き込みを行った
後、副ソース線SSL側にも同様な書き込みを行う。こ
の2回目の書き込みでは、ソースとドレインの印加電圧
を1回目と逆にする。すなわち、選択されたワード線W
Lに4V、基板電位に0Vを印加し、副ビット線SBL
をオープンとした状態で、副ソース線SSLに−4Vを
印加する。これにより、1回目と同様に、バンド間トン
ネル電流に起因したホットエレクトロンが電荷蓄積手段
の副ソース線SSL側の領域(第2領域)に注入され
る。
【0102】これにより、2ビットとも書き込み状態の
セルでは、電荷蓄積手段の第1領域にホットエレクトロ
ンが注入されて保持され、これと独立に、第2領域にホ
ットエレクトロンが注入され保持されている。つまり、
電荷蓄積手段の第1領域と第2領域との間にはホットエ
レクトロンが注入されない第3領域が介在するので、こ
の2ビット情報に対応したエレクトロンは確実に峻別さ
れる。
【0103】読み出しは、第1領域の蓄積電荷に応じた
2値データを読むか、第2領域の蓄積電荷に応じた2値
データを読むかにより、ソースとドレイン間の電圧方向
を逆にして行う。これにより、2ビットのデータを独立
に読み出すことができる。消去も、前記した第1領域側
の消去と、ソースとドレイン(副ビット線SBLおよび
副ソース線SSL)の印加電圧を逆にして行う。なお、
チャネル全面で消去を行う場合は、第1領域側と第2領
域側のデータが一括消去される。
【0104】つぎに、書き込み状態、消去状態のメモリ
トランジスタの電流−電圧特性について検討した。この
結果、ドレイン電圧1. 5Vでの非選択セルからのオフ
リーク電流値は約1nAであった。この場合の読み出し
電流は10μA以上であるため、非選択セルの誤読み出
しが生じることはない。したがって、ゲート長0.18
μmのMONOS型メモリトランジスタにおいて読み出
し時のパンチスルー耐圧のマージンは十分あることが分
かった。また、ゲート電圧1.5Vでのリードディスタ
ーブ特性も評価したが、3×108 sec以上時間経過
後でも読み出しが可能であることが分かった。
【0105】データ書換え回数は、キャリアトラップが
空間的に離散化されているために良好で、1×106
を満足することが分かった。また、データ保持特性は1
×106 回のデータ書換え後で85℃、10年を満足し
た。
【0106】以上より、ゲート長0. 18μmのMON
OS型不揮発性メモリトランジスタとして十分な特性が
得られていることを確かめることができた。また、ボト
ム絶縁膜11をFNトンネル窒化膜により形成すること
により、ゲート長0. 13μmのMONOS型不揮発性
メモリトランジスタの実現あるいは特性改善が容易とな
る。
【0107】第4実施形態においても、ボトム絶縁膜1
1がFNトンネル窒化膜などからなることから、先の第
1実施形態と同様な効果が得られる。すなわち、書き込
み(あるいは消去)時に、ホットエレクトロン(あるい
はホットホール)が越えるべきボトム絶縁膜11のエネ
ルギー障壁が、従来の酸化膜からボトム絶縁膜を構成し
た場合に比べ低減し、このため、ホットエレクトロンの
注入効率が上がり、従来と同じ書き込み速度を得るため
のドレイン電圧は、4.5Vから3.3V程度に低減さ
れる。また、このドレイン電圧の低減によって、パンチ
スルーに起因したドレイン電流の増大が抑制でき、結果
として、ゲート長のスケーリングが容易となる。さら
に、書き込み電圧の低電圧化が可能となるため、書き込
み時にチャージポンプ回路を用いてビット線を昇圧する
必要がなく、ビット線プリチャージ時間が短く、その
分、書き込み動作サイクルを短くできる。1メモリセル
内に2ビットを書き込みできるため、1ビット当たりの
実効的なメモリセル面積が小さい。なお、ドレイン電圧
の低減によって、ボトム絶縁膜へのホットエレクトロン
から受けるダメージを低減できる。
【0108】なお、第4実施形態に係るNOR型メモリ
セルアレイにおいて、各メモリセルを図13または図1
4の断面を有する3トランジスタ型とすることもでき
る。
【0109】第5実施形態 図18に、第5実施形態に係るメモリトランジスタの断
面図を示す。このメモリトランジスタのゲート絶縁膜2
0では、ボトム絶縁膜21を厚く堆積し、第1実施形態
における中間の窒化膜12を省略している。ボトム絶縁
膜21の形成は、第1実施形態と同様にして行う。ボト
ム絶縁膜21の成膜後の初期膜厚をたとえば6nmと
し、その表面を熱酸化してトップ絶縁膜13を形成す
る。このようにして形成したゲート絶縁膜20(膜厚仕
様:ボトム絶縁膜/トップ絶縁膜=3.8/3.5n
m)は、酸化シリコン膜換算値で5.4nmとなり、更
に実効膜厚が薄くなっている。他の構成、形成方法は第
1実施形態と同様である。また、書き込み、読み出しお
よび消去の基本的な動作も第1実施形態と同じである。
なお、ボトム絶縁膜21の堆積の前に、チャネル形成領
域のシリコン表面の界面準位を低減するなどの目的で、
シリコン表面に薄いバッファ酸化膜を成膜してもよい。
【0110】本実施形態では、ボトム絶縁膜21を厚く
堆積し、その上に直接、トップ絶縁膜13を形成するこ
とで、窒化膜を全てFNトンネル窒化膜としている。F
Nトンネル窒化膜は膜中のキャリアトラップ数が比較的
少ないため、第1実施形態の場合より、さらに窒化膜
(ボトム絶縁膜21)と酸化膜(トップ絶縁膜13)と
の界面付近の深いキャリアトラップが電荷蓄積に有効に
利用できる。この結果、ゲート絶縁膜20の実効膜厚が
低減され、さらなる低電圧化を図ることが可能となる。
【0111】第6実施形態 第6実施形態は、メモリトランジスタの電荷蓄積手段と
してゲート絶縁膜中に埋め込まれ例えば10ナノメータ
以下の粒径を有する多数の互いに絶縁されたSiナノ結
晶を用いた不揮発性半導体記憶装置(以下、Siナノ結
晶型という)に関する。
【0112】図19は、このSiナノ結晶型メモリトラ
ンジスタの素子構造を示す断面図である。本実施形態の
Siナノ結晶型不揮発性メモリでは、そのゲート絶縁膜
30が、ボトム絶縁膜31、その上の電荷蓄積手段とし
てのSiナノ結晶32、およびSiナノ結晶32を覆う
酸化膜33とからなる。その他の構成、即ち半導体基板
SUB、チャネル形成領域、ウエルW、副ソース線SS
L(ソース不純物領域)、副ビット線SBL(ドレイン
不純物領域、また、ソース・ドレイン不純物領域)、ワ
ード線WLは、第1実施形態と同様である。
【0113】Siナノ結晶32は、そのサイズ(直径)
が、好ましくは10nm以下、例えば4.0nm程度で
あり、個々のSiナノ結晶同士が酸化膜33で空間的
に、例えば4nm程度の間隔で分離されている。本例に
おけるボトム絶縁膜31は、電荷蓄積手段(Siナノ結
晶32)が基板側に近いこととの関係で、第1実施形態
よりやや厚く、使用用途に応じて2.6nmから5.0
nmまでの範囲内で適宜選択できる。ここでは、4.0
nm程度の膜厚とした。
【0114】このような構成のメモリトランジスタの製
造では、ボトム絶縁膜31の成膜後、例えばLP−CV
D法でボトム絶縁膜31の上に、複数のSiナノ結晶3
2を形成する。また、Siナノ結晶32を埋め込むよう
に、酸化膜33を、例えば7nmほどLP−CVDによ
り成膜する。このLP−CVDでは、原料ガスがDCS
とN2 Oの混合ガス、基板温度が例えば700℃とす
る。このときSiナノ結晶32は酸化膜33に埋め込ま
れ、酸化膜33表面が平坦化される。平坦化が不十分な
場合は、新たに平坦化プロセス(例えばCMP等)を行
うとよい。その後、ワード線となる導電膜を成膜し、ゲ
ート積層膜を一括してパターンニングする工程を経て、
当該Siナノ結晶型メモリトランジスタを完成させる。
【0115】このように形成されたSiナノ結晶32
は、平面方向に離散化されたキャリアトラップとして機
能する。そのトラップレベルは、周囲の酸化シリコンと
のバンド不連続値で推定可能で、その推定値では約3.
2eV程度とされる。この大きさの個々のSiナノ結晶
32は、数個の注入電子を保持できる。なお、Siナノ
結晶32を更に小さくして、これに単一電子を保持させ
てもよい。
【0116】このような構成のSiナノ結晶型不揮発性
メモリについて、ランドキストのバックトンネリングモ
デルによりデータ保持特性を検討した。データ保持特性
を向上させるためには、トラップレベルを深くして、電
荷重心と半導体基板との距離を大きくすることが重要と
なる。そこで、ランドキストモデルを物理モデルに用い
たシミュレーションにより、トラップレベル3. 2eV
の場合のデータ保持を検討した。この結果、トラップレ
ベル3. 2eVの深いキャリアトラップを用いることに
より、電荷保持媒体からチャネル形成領域までの距離が
4. 0nmと比較的に近い場合でも良好なデータ保持を
示すことが分かった。
【0117】第7実施形態 第7実施形態は、メモリトランジスタの電荷蓄積手段と
して絶縁膜中に埋め込まれ互いに分離した多数の微細分
割型フローティングゲートを用いた不揮発性半導体記憶
装置(以下、微細分割FG型という)に関する。
【0118】図20は、この微細分割FG型メモリトラ
ンジスタの素子構造を示す断面図である。本実施形態の
微細分割FG型不揮発性メモリでは、メモリトランジス
タがSOI基板に形成され、そのゲート絶縁膜40が、
ボトム絶縁膜41、その上の電荷蓄積手段としての微細
分割型フローティングゲート42、および微細分割型フ
ローティングゲート42を埋め込む酸化膜43とからな
る。この微細分割フローティングゲート42は、第6実
施形態のSiナノ結晶22とともに本発明でいう“小粒
径導電体”の具体例に該当する。
【0119】SOI基板としては、酸素イオンをシリコ
ン基板に高濃度にイオン注入し基板表面より深い箇所に
埋込酸化膜を形成したSIMOX(Separation by Impl
anted Oxygen)基板や、一方のシリコン基板表面に酸化
膜を形成し他の基板と張り合わせた張合せ基板などが用
いられる。このような方法によって形成され図20に示
したSOI基板は、半導体基板SUB、分離酸化膜44
およびシリコン層45とから構成され、シリコン層45
内に、副ソース線SSL(ソース不純物領域S)、副ビ
ット線SBL(ドレイン不純物領域D)が設けられてい
る。両不純物領域間がチャネル形成領域となる。なお、
半導体基板SUBに代えて、ガラス基板、プラスチック
基板、サファイア基板等を用いてもよい。
【0120】微細分割フローティングゲート42は、通
常のFG型のフローティングゲートを、その高さが例え
ば5.0nm程度で、直径が例えば8nmまでの微細な
ポリSiドットに加工したものである。本例におけるボ
トム絶縁膜41は、第1実施形態よりやや厚いが、通常
のFG型に比べると格段に薄く形成され、使用用途に応
じて2.5nmから4.0nmまでの範囲内で適宜選択
できる。ここでは、最も薄い2.5nmの膜厚とした。
【0121】このような構成のメモリトランジスタの製
造では、SOI基板上にボトム絶縁膜41を成膜した
後、例えばLP−CVD法で、ボトム絶縁膜41の上に
ポリシリコン膜(最終膜厚:5nm)を成膜する。この
LP−CVDでは、原料ガスがDCSとアンモニアの混
合ガス、基板温度が例えば650℃とする。つぎに、例
えば電子ビーム露光法を用いて、ポリシリコン膜を直径
が例えば8nmまでの微細なポリSiドットに加工す
る。このポリSiドットは、微細分割型フローティング
ゲート42(電荷蓄積手段)として機能する。その後、
微細分割型フローティングゲート42を埋め込むよう
に、酸化膜43を、例えば9nmほどLP−CVDによ
り成膜する。このLP−CVDでは、原料ガスがDCS
とN2 Oの混合ガス、基板温度が例えば700℃とす
る。この時、微細分割型フローティングゲート42は酸
化膜43に埋め込まれ、酸化膜43表面が平坦化され
る。平坦化が不十分な場合は、新たに平坦化プロセス
(例えばCMP等)を行うとよい。その後、ワード線W
Lとなる導電膜を成膜し、ゲート積層膜を一括してパタ
ーンニングする工程を経て、当該微細分割FG型メモリ
トランジスタを完成させる。
【0122】このようにSOI基板を用い、フローティ
ングゲートが微細に分割されることについては、素子を
試作して特性を評価した結果、予想通りの良好な特性が
得られることを確認した。
【0123】変形例 以上述べてきた第1〜第7実施形態において、各実施形
態で特記した以外に、以下のような種々の変形が可能で
ある。
【0124】上記実施形態では、書き込み時のホットエ
レクトロンの注入方法として、バンド間トンネル電流に
起因したホットエレクトロン注入法、ソースサイド注入
法を含むチャネルホットエレクトロン注入法のみ示し
た。本発明では、その他、チャネル内で電子をバリスチ
ックに走行させるバリスチックホットエレクトロン注入
法、2次衝突電離ホットエレクトロン注入法、または、
基板ホットエレクトロン注入法が採用できる。
【0125】また、とくに図示しないDINOR型な
ど、他のNOR型セル、さらにはAND型セルに対して
も本発明が適用できる。本発明は、スタンドアロン型の
不揮発性メモリのほか、ロジック回路と同一基板上に集
積化したエンベデッド型の不揮発性メモリに対しても適
用可能である。
【0126】
【発明の効果】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置お
よびその動作方法によれば、ボトム絶縁膜が、シリコン
とのエネルギー障壁を低減する誘電膜により構成され、
あるいは、当該誘電膜を含む多層膜により構成されてい
ることから、ホットエレクトロン注入の際に電荷が飛び
越えるべきエネルギー障壁が低減され、注入効率が向上
する。したがって、書き込み速度が上がるほか、ドレイ
ン電圧を小さくする余地が生まれ、結果として、パンチ
スルーが発生し難くなり、またゲート長の短縮が容易と
なる。また、ドレイン電圧を小さくすることで、ビット
線チャージング時間を短くでき、その分、書き込みサイ
クルを短縮できる。一方、ボトム絶縁膜厚を薄くできる
分だけ、ゲート絶縁膜の実効膜厚を薄くできることか
ら、ゲート印加電圧の低電圧化も容易となる。ドレイン
電圧を低減した場合、ボトム絶縁膜へのダメージが低減
され、信頼性が向上する。さらに、電荷蓄積手段のソー
ス側とドレイン側に分けて局部的に電荷蓄積させると、
1メモリセル内に複数ビットのデータ記憶が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,第2実施形態実施形態に係る不揮発性メ
モリ装置の仮想接地NOR型メモリセルアレイ構成を示
す回路図である。
【図2】第1〜第3実施形態に係る仮想接地NOR型メ
モリセルアレイの平面図である。
【図3】第1〜第3実施形態に係るメモリトランジスタ
の断面図である。
【図4】第1実施形態に係るメモリトランジスタの効果
説明に用いた、従来のMONOS型メモリトランジスタ
について、パンチスルー特性のゲート長依存性を示すグ
ラフである。
【図5】第1〜第4実施形態に係るメモリトランジスタ
のゲート絶縁膜構成の第1変形例を示す断面図である。
【図6】第1〜第4実施形態に係るメモリトランジスタ
のゲート絶縁膜構成の第1変形例を示す断面図である。
【図7】第1〜第4実施形態に係るメモリトランジスタ
のゲート絶縁膜構成の変形例に関する、DCS−SiN
のFTIRスペクトルを示すグラフである。
【図8】第1〜第4実施形態に係るメモリトランジスタ
のゲート絶縁膜構成の変形例に関する、TCS−SiN
のFTIRスペクトルを示すグラフである。
【図9】第1〜第4実施形態に係るメモリトランジスタ
のゲート絶縁膜構成の変形例に関する、DCS−SiN
とTCS−SiNのボンド密度を比較して示す表であ
る。
【図10】第2実施形態に係るメモリトランジスタの断
面図である。
【図11】第3実施形態に係る仮想接地NOR型メモリ
セルアレイの第1の構成例を示す等価回路図である。
【図12】第3実施形態に係る仮想接地NOR型メモリ
セルアレイの第2の構成例を示す等価回路図である。
【図13】第3実施形態に係るメモリトランジスタの第
1の構造を示す断面図である。
【図14】第3実施形態に係るメモリトランジスタの第
2の構造を示す断面図である。
【図15】第4実施形態に係るNOR型メモリセルアレ
イ構成を示す回路図である。
【図16】第4実施形態に係るNOR型メモリセルアレ
イの平面図である。
【図17】第4実施形態に係るNOR型メモリセルアレ
イについて、図16のB−B’線に沿った断面側から見
た鳥瞰図である。
【図18】第5実施形態に係るMNOS型メモリトラン
ジスタの断面図である。
【図19】第6実施形態に係るナノ結晶型メモリトラン
ジスタの断面図である。
【図20】第7実施形態に係るナノ結晶型メモリトラン
ジスタの断面図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,20,30,40…ゲート絶縁
膜、11,11a,11b,21,31,41…ボトム
絶縁膜、11c…、11d…、11e…、11f…、1
2…窒化膜、13…トップ絶縁膜、15…ゲート電極、
16…スペーサ絶縁層、17…絶縁膜、32…Siナノ
結晶、33,43…酸化膜、42…ポリSiドット、4
4…分離酸化膜、45…シリコン層、SUB…半導体基
板、W…ウエル、ISO…素子分離絶縁層、M11等…
メモリトランジスタ、S11等…選択トランジスタ、B
L1等…ビット線、MBL1等…主ビット線、SBL1
等…副ビット線、SL1等…ソース線、MSL…主ソー
ス線、SSL1等…副ソース線、WL1等…ワード線、
SG11等…選択ゲート線、CL1a,CL1b等…制
御線、BC…ビットコンタクト、SC…ソースコンタク
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/792 Fターム(参考) 5F001 AA13 AA19 AB20 AC02 AC06 AD04 AD05 AD19 AD41 AD52 AD60 AD61 AD70 AE02 AE03 AE08 AF20 AG02 AG03 AG21 AG22 AG30 5F058 BD02 BD05 BD10 BD15 BF03 BF04 BF24 BF30 BF55 BF62 BH03 BH04 BJ01 5F083 EP07 EP09 EP18 EP22 EP28 EP32 EP33 EP34 EP35 EP36 EP63 EP68 EP77 ER02 ER05 ER06 ER11 ER15 ER16 ER19 ER30 GA05 HA02 JA03 JA04 JA05 JA06 JA14 JA19 JA35 JA39 JA53 KA06 KA08 KA12 KA13 MA19 MA20 PR12 PR15 PR16 PR21 PR33 PR39 ZA21

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 当該基板の表面に設けられ半導体のチャネル形成領域
    と、 当該チャネル形成領域を挟んで基板表面に形成され、動
    作時にソースまたはドレインとなる第1および第2不純
    物領域と、 上記チャネル形成領域上に積層された複数の膜からなる
    ゲート絶縁膜と、 当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、 上記チャネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に
    離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時に
    印加電界により励起されたホットエレクトロンが注入さ
    れる電荷蓄積手段とを有し、 上記ゲート絶縁膜を構成する最下層のボトム絶縁膜は、
    当該ボトム絶縁膜と上記基板とのエネルギー障壁を二酸
    化珪素とシリコンとのエネルギー障壁より小さくする誘
    電膜を含む不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】上記ボトム絶縁膜は、当該ボトム絶縁膜と
    基板とのエネルギー障壁が二酸化珪素を窒化処理して形
    成した酸化窒化膜とシリコンとのエネルギー障壁より小
    さい誘電膜を含む請求項1記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】上記酸化窒化膜の窒素含有率が10%以下
    である請求項2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】書き込み状態または消去状態にあるとき、
    チャネルホットエレクトロン、バリスチックホットエレ
    クトロン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホッ
    トエレクトロン、バンド間トンネル電流に起因したホッ
    トエレクトロンの何れかが、上記電荷蓄積手段に主とし
    て注入されている請求項1記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  5. 【請求項5】上記ボトム絶縁膜に含まれる誘電膜が、フ
    ァウラーノルドハイム(FN)トンネリング電気伝導特
    性を示す請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】上記ボトム絶縁膜は、窒化シリコン膜、酸
    化窒化シリコン膜、酸化タンタル膜、酸化ジルコニア
    膜、酸化アルミニウム膜、酸化チタン膜、酸化ハフニウ
    ム膜、酸化バリウムストロンチウムチタン(BST:B
    X SrX-1 TiO3 )膜、酸化イットリウム膜の何れ
    かを単独でまたは組み合わせて上記誘電膜として含む請
    求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】上記ゲート絶縁膜を構成する膜として、プ
    ールフレンケル(PF)電気伝導特性を示す窒化膜また
    は酸化窒化膜を上記ボトム絶縁膜上に有する請求項1記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】上記ゲート絶縁膜は、上記第1不純物領域
    側からホットエレクトロンが注入される第1領域と、 上記第2不純物領域側からホットエレクトロンが注入さ
    れる第2領域と、 上記第1,第2領域間に挟まれ、ホットエレクトロンが
    注入されない第3領域とを有した請求項1記載の不揮発
    性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】上記ゲート絶縁膜は、上記第1不純物領域
    側の第1領域と、 上記第2不純物領域側の第2領域と、 上記第1,第2領域間の第3領域とを有し、 上記電荷蓄積手段が上記第1,第2領域に形成され、 電荷蓄積手段の分布領域が上記第3領域を介して空間的
    に分離されている請求項1記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  10. 【請求項10】上記第1,第2領域が複数の膜を積層し
    た積層膜構造を有し、 上記第3領域が単一材料の絶縁膜からなる請求項9記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】上記第1および第2領域上に形成された
    ゲート電極と、 上記第3領域上に形成されたゲート電極が空間的に分離
    されている請求項9記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】上記チャネル形成領域、上記第1および
    第2不純物領域、上記電荷蓄積手段を含むゲート絶縁膜
    および上記ゲート電極を有するメモリトランジスタが、
    ワード方向とビット方向とに複数配置され、 複数のワード線と、 当該複数のワード線と電気的に絶縁された状態でそれぞ
    れ交差する複数の共通線とを更に有し、 上記複数のワード線それぞれに、上記ゲート電極が複数
    接続され、 上記複数の共通線それぞれに、上記第1および/または
    第2不純物領域が複数結合されている請求項1記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】上記ゲート電極をワード方向で共通に接
    続するワード線と、 上記第1不純物領域をビット方向で共通に接続する第1
    共通線と、 上記第2不純物領域を共通に接続する第2共通線とを有
    する請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 【請求項14】上記第1共通線が、上記第1不純物領域
    をビット方向で共通に接続する第1副線と、当該第1副
    線をビット方向で共通に接続する第1主線とから構成さ
    れ、 上記第2共通線が、上記第2不純物領域を共通に接続す
    る第2副線と、当該第2副線を共通に接続する第2主線
    とから構成され、 上記第1副線と上記第2副線との間に、上記複数のメモ
    リトランジスタが並列接続されている請求項13記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  15. 【請求項15】上記電荷蓄積手段は、すくなくとも外部
    との間で電荷の移動がない場合に、上記チャネル形成領
    域に対向する面全体としての導電性を持たない請求項1
    記載の不揮発性半導体記憶装置。
  16. 【請求項16】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 当該ボトム絶縁膜上の窒化膜または酸化窒化膜と、 当該窒化膜または酸化窒化膜上のトップ絶縁膜とからな
    る請求項15記載の不揮発性半導体記憶装置。
  17. 【請求項17】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 当該ボトム絶縁膜上のトップ絶縁膜とからなる請求項1
    5記載の不揮発性半導体記憶装置。
  18. 【請求項18】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が、上
    記トップ絶縁膜を構成しPF伝導特性を示す窒化膜のS
    iHボンド密度より低い請求項17記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
  19. 【請求項19】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が1×
    1020atms/mm3 より低い請求項18記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  20. 【請求項20】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が、上
    記トップ絶縁膜を構成しPF伝導特性を示す窒化膜のS
    iHボンド密度より1桁以上低い請求項19記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
  21. 【請求項21】上記ボトム絶縁膜が、上記チャネル形成
    領域上のバッファ酸化膜と、 当該バッファ酸化膜上に形成され、二酸化珪素より誘電
    率が大きな材料からなる誘電膜とからなる請求項17記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  22. 【請求項22】上記ボトム絶縁膜が、上記チャネル形成
    領域上に形成され、二酸化珪素より誘電率が大きな材料
    の誘電膜と、 上記誘電膜上に形成された二酸化珪素膜とを含む請求項
    17記載の不揮発性半導体記憶装置。
  23. 【請求項23】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 上記電荷蓄積手段としてボトム絶縁膜上に形成され互い
    に絶縁された小粒径導電体とを含む請求項15記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  24. 【請求項24】上記小粒径導電体の粒径が10ナノメー
    タ以下である請求項23記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  25. 【請求項25】基板と、 当該基板の表面に設けられ半導体のチャネル形成領域
    と、 当該チャネル形成領域を挟んで基板表面に形成され、動
    作時にソースまたはドレインとなる第1および第2不純
    物領域と、 上記チャネル形成領域上に積層された複数の膜からなる
    ゲート絶縁膜と、 当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、 上記チャネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に
    離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時に
    チャネルホットエレクトロン、バリスチックホットエレ
    クトロン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホッ
    トエレクトロンまたはバンド間トンネル電流に起因した
    ホットエレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段とを
    有し、 上記ゲート絶縁膜を構成する最下層のボトム絶縁膜が、
    二酸化珪素より誘電率が大きな材料からなる不揮発性半
    導体記憶装置。
  26. 【請求項26】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が、上
    記トップ絶縁膜を構成しPF伝導特性を示す窒化膜のS
    iHボンド密度より低い請求項25記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
  27. 【請求項27】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が1×
    1020atms/mm3 より低い請求項26記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  28. 【請求項28】ボトム絶縁膜のSiHボンド密度が、上
    記トップ絶縁膜を構成しPF伝導特性を示す窒化膜のS
    iHボンド密度より1桁以上低い請求項27記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
  29. 【請求項29】基板と、 当該基板の表面に設けられ半導体のチャネル形成領域
    と、 当該チャネル形成領域を挟んで基板表面に形成され、動
    作時にソースまたはドレインとなる第1および第2不純
    物領域と、 上記チャネル形成領域上に積層された複数の膜からなる
    ゲート絶縁膜と、 当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、 上記チャネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に
    離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時に
    チャネルホットエレクトロン、バリスチックホットエレ
    クトロン、2次衝突電離ホットエレクトロン、基板ホッ
    トエレクトロンまたはバンド間トンネル電流に起因した
    ホットエレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段とを
    有し、 上記ゲート絶縁膜は、上記第1不純物領域側の第1領域
    と、 上記第2不純物領域側の第2領域と、 上記第1,第2領域間の第3領域とを有し、 上記電荷蓄積手段が上記第1,第2領域に形成され、 電荷蓄積手段の分布領域が上記第3領域を介して空間的
    に分離されている不揮発性半導体記憶装置。
  30. 【請求項30】上記第1,第2領域が複数の膜を積層し
    た積層膜構造を有し、 上記第3領域が単一材料の絶縁膜からなる請求項29記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  31. 【請求項31】基板と、 当該基板の表面に設けられ半導体のチャネル形成領域
    と、 当該チャネル形成領域を挟んで基板表面に形成され、動
    作時にソースまたはドレインとなる第1および第2不純
    物領域と、 上記チャネル形成領域上に積層された複数の膜からなる
    ゲート絶縁膜と、 当該ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、 上記チャネル形成領域に対向した面内および膜厚方向に
    離散化されて上記ゲート絶縁膜内に形成され、動作時に
    ホットエレクトロンが主に注入される電荷蓄積手段とを
    有し、 上記ゲート絶縁膜を構成する最下層のボトム絶縁膜が、
    当該ボトム絶縁膜と上記基板とのエネルギー障壁を二酸
    化珪素とシリコンとのエネルギー障壁より小さくする誘
    電膜を含む不揮発性半導体記憶装置の動作方法であっ
    て、 書き込み時に上記第1および第2不純物領域間に印加す
    る電圧を、書き込み速度を一定とし、かつ、上記ボトム
    絶縁膜を二酸化珪素とした場合より低くする不揮発性半
    導体記憶装置の動作方法。
  32. 【請求項32】上記第1および第2不純物領域間の印加
    電圧を、3.3V以下とする請求項31記載の不揮発性
    半導体記憶装置の動作方法。
  33. 【請求項33】上記印加電圧を二酸化珪素と基板との伝
    導側でのエネルギー障壁より小さくする請求項31記載
    の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  34. 【請求項34】上記第1,第2不純物領域のバイアス印
    加条件を逆にして再度、書き込みを行い、上記第1不純
    物領域側と第2不純物領域側のうち上記書き込み時とは
    反対の側からホットエレクトロンを上記電荷蓄積手段に
    注入する請求項31記載の不揮発性半導体記憶装置の動
    作方法。
  35. 【請求項35】上記第1不純物領域側から注入されたホ
    ットエレクトロンは、上記電荷蓄積手段の上記チャネル
    形成領域に対向した分布面内で、第1不純物領域側に局
    在して保持される請求項31記載の不揮発性半導体記憶
    装置の動作方法。
  36. 【請求項36】上記第1,第2不純物領域のバイアス印
    加方向を逆にして書き込みを行ったときに、上記第2不
    純物領域側から注入されたホットエレクトロンは、上記
    電荷蓄積手段の上記チャネル形成領域に対向した分布面
    内で、第2不純物領域側に局在して保持される請求項3
    4記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  37. 【請求項37】上記第1不純物領域側から注入されるホ
    ットエレクトロンの保持領域と、上記第2不純物領域側
    から注入されるホットエレクトロンの保持領域とが、上
    記ゲート絶縁膜内でホットエレクトロンが注入されない
    中間の領域を挟んでチャネル方向の両側に分離されてい
    る請求項36記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方
    法。
  38. 【請求項38】読み出し時に、読み出し対象の蓄積電荷
    側の不純物領域がソースとなるように上記第1および第
    2不純物領域間に所定の読み出しドレイン電圧を印加
    し、上記ゲート電極に所定の読み出しゲート電圧を印加
    する請求項31記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方
    法。
  39. 【請求項39】読み出し時に、上記第1および第2不純
    物領域から注入されたホットエレクトロンに基づく2ビ
    ット以上の多値データを、当該第1,第2不純物領域へ
    の電圧印加方向を変えて読み出す請求項34記載の不揮
    発性半導体記憶装置の動作方法。
  40. 【請求項40】消去時に、上記第1不純物領域側から注
    入され上記電荷蓄積手段に保持されている電荷を、直接
    トンネリングまたはFNトンネリングにより第1不純物
    領域側に引く抜く請求項31記載の不揮発性半導体記憶
    装置の動作方法。
  41. 【請求項41】消去時に、上記第1または第2不純物領
    域側から注入され上記電荷蓄積手段にチャネル方向の両
    側に分離されて保持されている電荷を、直接トンネリン
    グまたはFNトンネリングにより個別にあるいは一括し
    て基板側に引く抜く請求項34記載の不揮発性半導体記
    憶装置の動作方法。
  42. 【請求項42】消去時に、上記第1および第2不純物領
    域側から上記電荷蓄積手段にホットホールを注入する請
    求項34記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  43. 【請求項43】上記電荷蓄積手段は、すくなくとも外部
    との間で電荷の移動がない場合に、上記チャネル形成領
    域に対向する面全体としての導電性を持たない請求項3
    1記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  44. 【請求項44】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 当該ボトム絶縁膜上の窒化膜または酸化窒化膜と、 当該窒化膜または酸化窒化膜上のトップ絶縁膜とからな
    る請求項43記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方
    法。
  45. 【請求項45】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 当該ボトム絶縁膜上のトップ絶縁膜とからなる請求項4
    3記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  46. 【請求項46】上記ボトム絶縁膜が、上記チャネル形成
    領域上のバッファ酸化膜と、 当該バッファ酸化膜上に形成され、二酸化珪素より誘電
    率が大きな材料からなる膜とからなる請求項45記載の
    不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  47. 【請求項47】上記ボトム絶縁膜が、上記チャネル形成
    領域上に形成され、二酸化珪素より誘電率が大きな材料
    の誘電膜と、 上記誘電膜上に形成された二酸化珪素膜とを含む請求項
    46記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  48. 【請求項48】上記ゲート絶縁膜は、上記チャネル形成
    領域上のボトム絶縁膜と、 上記電荷蓄積手段としてボトム絶縁膜上に形成され互い
    に絶縁された小粒径導電体とを含む請求項43記載の不
    揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  49. 【請求項49】上記小粒径導電体の粒径が10ナノメー
    タ以下である請求項48記載の不揮発性半導体記憶装置
    の動作方法。
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