JP2002000579A - Mr拡散画像撮影装置 - Google Patents

Mr拡散画像撮影装置

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JP2002000579A
JP2002000579A JP2000185731A JP2000185731A JP2002000579A JP 2002000579 A JP2002000579 A JP 2002000579A JP 2000185731 A JP2000185731 A JP 2000185731A JP 2000185731 A JP2000185731 A JP 2000185731A JP 2002000579 A JP2002000579 A JP 2002000579A
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diffusion
image
wavelet
gradient magnetic
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JP2000185731A
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Hiromichi Shimizu
博道 清水
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シングルショット・シーケンスとナビゲーシ
ョン・エコーに依らずに拡散画像計測における体動の影
響を低減できるMR拡散画像撮影装置を実現する。 【解決手段】 RFパルス11と傾斜磁場16の組合せに
より1次元方向の磁化を空間的にwavelet関数状に励起
した後、πパルス12を挟み同極性の拡散検出傾斜磁場
16、17を配置しx方向リードアウト傾斜磁場18を
印加してスピンエコー信号19を計測する。wavelet関
数のスケール、シフト量を変化させ一連の計測を実行し
計測データを逆wavelet変換して画像を再構成する。y
方向は通常の位相エンコードに代えてwaveletエンコー
ドしx方向は周波数エンコードとする。スライス選択は
リフォーカスπパルス12時のz傾斜磁場で行う。フー
リエエンコードではアーチファクトは画像全体に分布す
るがwaveletエンコードでは被写体が一時的に動いても
動いた時刻の励起画像の一部のぼけを引き起こすに止ま
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴診断装置
(MRI)に係わり、特に、医療用磁気共鳴診断におけ
るMR拡散画像撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用磁気共鳴診断装置(MRI)を用
いる拡散画像計測法は、生体内の水分子の拡散係数の大
小によってコントラストを形成する手法である。この拡
散画像計測法は、発症後3時間程度の急性期の脳梗塞の
検出が可能であり、発症直後の迅速な処置が可能になる
ため、臨床応用が急激に拡大している。
【0003】拡散画像はStejskalとTannerの方法によ
って計測される。これは磁化を励起し、第一の拡散傾斜
磁場を印加してサブボクセルレベルでスピンの位相を分
散させた後、πパルスを印加し、更に第二の拡散傾斜磁
場を印加してスピンの位相を元に戻すものである。
【0004】静止したスピンは、これにより位相が元に
戻るが、2つの傾斜磁場の印加の間に分子拡散により座
標が移動したスピンの位相は元に戻ることがなく、エコ
ー信号に対する移動したスピンの寄与が低下する。
【0005】拡散傾斜磁場による拡散したスピンの信号
の低下は、次式(1)で表される(例えばD.Le Biha
n,et al.,“MR Imaging of Intravoxel Incoher
entMotions:Application to Diffusion and Perfus
ion in Neurologic Disorders”,Radioology,161,4
01‐407(1986))。
【数1】 ここで、γは磁気回転比、Gは拡散傾斜磁場パルスの強
度、Dは見かけの拡散係数で、純粋な拡散の他に生体内
の微小循環などの影響も含む。また、δは拡散傾斜磁場
パルスの印加時間、△は2つの拡散傾斜磁場パルスの間
隔、S0は拡散がない場合の信号強度である。
【0006】水の分子拡散はブラウン運動によるもの
で、本来は方向性を持たないが、生体内では細胞膜や微
視的な運動により、方向性をもったものとなる。この場
合は、拡散係数Dは対称な2階のテンソル量となる。
【0007】拡散傾斜磁場を印加する軸を変えて計測す
ることにより、神経繊維等の方向性を画像化することも
可能である。
【0008】ところで、上記拡散画像計測法の弱点は、
大強度の拡散傾斜磁場を用いるため、被写体の動きの影
響を受けやすいことである。この影響は、位相エンコー
ドサイクルの間の体動が、1mm以下であっても大きな
画像の劣化を生じるものである。
【0009】この画像劣化の対策には2つ方法がある。
第一の方法は、1回の磁化の励起で全画像データを取得
する高速撮影法を拡散画像計測法に組合せるものであ
り、拡散画像計測はSingle shot Echo PlanarImagin
g(SS‐EPI)やSingle shot Fast SE(SS‐FSE)を
べースとしたシーケンスで実行される。発作を示す患者
や静止が困難な患者等ではシングルショット・シーケン
スが特に有効である。
【0010】この第一の方法である高速撮影法の欠点
は、画像のS/Nや解像度が犠牲になることと、ハード
ウエアが限られるということである。
【0011】第二の方法は、ナビゲーション・エコーに
より位相エンコードサイクル間に生じた体動の情報を検
出し、画像データの位相を補正することにより体動の影
響を除去する方法である。
【0012】この第二の方法の利点は、ハードウェアの
制限を受けないことである。一方、この第二の方法の欠
点は、補正できるのは被写体の特定の運動に限られ、多
くの場合は、剛体的並進運動または回転運動に限られ
る。
【0013】また、被写体の動きがスライス内の単純な
動きでなく3次元的な並進や回転の場合には、3軸に対
応した3つのナビゲーション・エコーを発生させなけれ
ばならず、シーケンスが長くなり、かつデータ処理量が
増大してリアルタイム処理が困難になる。
【0014】上記の他の対策として、心拍の動きの影響
を除外するため、心拍同期が併用される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高磁場機に
よる拡散画像計測にはSS‐EPIやSS‐FSEなどのシングル
ショット・シーケンスが使用できるが、低磁場機ではボ
ールピースに生じる渦電流等のハードウェアの制限から
シングルショット・シーケンスは困難である。
【0016】このため、Multi‐shot EPIや通常のFSE
等のk空間分割型シーケンスとナビゲーション・エコー
とを併用するのが実際的である。
【0017】しかし、上記の様に、ナビゲーション・エ
コーによる補正は、体動が単純な剛体運動でない場合に
は、正確な補正ができないという問題がある。
【0018】本発明の目的は、シングルショット・シー
ケンスとナビゲーション・エコーに依らずに拡散画像計
測における体動の影響を低減することが可能なMR拡散
画像撮影装置を実現することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。 (1)静磁場と、傾斜磁場と、高周波磁場と、磁気共鳴
信号検出手段と、画像再構成手段と、画像表示手段と、
これらの制御手段とを備えたMR拡散画像撮影装置にお
いて、高周波磁場と傾斜磁場を被検体を含む所定の空間
領域に同時に印加して空間座標をwavelet関数状に励起
する第1の工程を実行し、上記励起に続いて1ないし3
軸方向の第1の拡散傾斜磁場を上記領域に印加する第2
の工程を実行し、上記拡散傾斜磁場に続いてリフォーカ
スπパルスを上記領域に印加する第3の工程を実行し、
上記リフォーカスπパルスに続いて第2の拡散傾斜磁場
を上記領域に印加する第4の工程を実行し、上記拡散傾
斜磁場にリードアウト傾斜磁場を印加して信号を検出す
る第5の工程を実行し、上記第1の工程から第5の工程
を、wavelet関数のスケールとシフト量とを変えながら
反復し、続いて逆wavelet変換を用いて画像を形成す
る。
【0020】(2)好ましくは、上記(1)において、
空間の1方向をwavelet励起関数でエンコードし、残り
の1ないし2方向をフーリエエンコードする。
【0021】(3)また、好ましくは、上記(1)、
(2)において、第3の工程のリフォーカスπパルスを
スライス選択性とする。
【0022】(4)また、好ましくは、上記(1)、
(2)において、上記高周波磁場と傾斜磁場を同時に印
加して空間座標をwavelet関数状に励起する第1の工程
と、読み出し傾斜磁場を印加して信号を検出する第5の
工程との間のいずれかの時刻にスライス方向の位相エン
コードを実行し、3次元の画像データを取得する。
【0023】(5)また、好ましくは、上記(1)、
(2)、(3)、(4)において、一つのサイクルの第
1から第5の工程までを終了後、縦緩和時間を待たずに
未励起領域をwavelet関数状に励起し、次のサイクルの
第1から第5の工程までを実施し、以下同様にして縦緩
和待たずに未励起部分の磁化を励起することによって全
体の撮影時間を短縮する。
【0024】waveletエンコードと拡散計測を組合せる
ことにより、被写体の動きによる画質の劣化が少ない拡
散画像が計測できる。waveletエンコードではRF照射
による1回の磁化の励起毎に空間の1次元的な1部分部
位のみを励起して信号を計測する。
【0025】従って、被写体が一時的に動いたとしても
その動きは動いた時刻に励起された画像の中の部分のぼ
けを引き起こすに止まる。
【0026】これに対して、フーリエエンコードでは、
動いた時刻に計測したフーリェ成分(空間周波数成分)
が動きの影響を受けるため、アーチファクトは画像全体
に分布する。
【0027】waveletエンコードでは縦磁化の一部を励
起するのみであるため、磁化の励起効率はフーリエエン
コードに比べると低い。
【0028】しかし、未励起磁化が存在するため縦磁化
の緩和時間を設けることなく、次のトランスレーション
またはスケールのwavelet励起を連続して行うことが可
能で、全体の励起効率はフーリエエンコードと同等にで
きる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施形態を詳細に説明する。まず、本発明の原理に
ついて説明する。RFパルスと傾斜磁場との組合せによ
り、空間1次元方向(y方向とする)の磁化を、被検体
を含む所定の空間領域内で、空間的にwavelet関数状に
励起した後、Stejskal‐Tannerのシーケンスに従い、π
パルスを挟んで同極性の拡散検出傾斜磁場を配置し、x
方向リードアウト傾斜磁場を印加してスピンエコーを計
測する。
【0030】wavelet関数のスケール、シフト量を変化
させて、一連の計測を実行し、計測データを逆wavelet
変換することにより画像を再構成する。
【0031】y方向は、通常の位相エンコードの代わり
にwaveletエンコードとし、x方向は周波数エンコード
とする。スライス選択はリフォーカスπパルス時のz傾
斜磁場により行う。拡散傾斜磁場の印加は、x軸、y
軸、z軸の1〜3軸が可能であり、目的に応じて選択で
きる。
【0032】wavelet関数は、局在する基本関数を縮小
または拡大し、トランスレートした関数である。この関
数は互いに相似形で、直交関数系をなす。このようなwa
velet基底関数には多種類がある。
【0033】一例としてHaar waveletを図3に示す。
数式的表現は次式(2)となる。
【数2】 ここで、jはスケールパラメータ(j=0、1、2、・
・・、log2N‐1)、Nはデータ点数、kはトランスレー
ションパラメータ(k=1、2、4、・・・、2j)であ
る。
【0034】基本となるHaar関数ψ0,0を縮小し、ψ
1,0、・・・を得る。関数ψ11は関数ψ1,0をトランスレ
ートさせたものである。
【0035】wavelet関数を用いたMR信号のエンコー
ド法に関しては、例えば、L.P.PanychとF.A‐Jol
eszよる論文“A Dynamically Adaptive Imaging Al
gorithm for Wavelet‐Encoded MRI”,Magnetic R
esonance in Medicine,32,p738‐p748,(1994)等に
記述されている。
【0036】wavelet関数状の励起により、計測信号は
yの関数として次式(3)のように表される。
【数3】 ここで、ρ(y)は磁化の密度を、ρ(j,k)はρ
(y)のwavelet変換を表す。磁化の密度ρ(y)は、
次式(4)に示す逆wavelet変換により、ρ(j,k)から
求められる。
【数4】 通常のフーリエ変換法による位相エンコードに代えて、
y方向の位置座標のエンコードとデコードをwavelet励
起/逆wavelet変換で行う。x方向のエンコードはフー
リエ変換法と同じく周波数エンコードとする。
【0037】wavelet励起形状は、空間y方向に局在し
ており、y軸上には磁化が励起されない領域が残存して
いる。
【0038】従って、縦磁化の緩和時間を設けることな
く、次のトランスレーションまたはスケールのwavelet
励起を行うことができる。このためのwavelet関数の最
適な励起順序については、J.B.Weaver,Y.Xuらに
よる論文“Wavelet‐encoded MR Imaging”,Magneti
c Resonance in Medicine,24,p275−p287(1992)
に詳しく述べられている。
【0039】一例を図5に示す。図5において、51は
被写体で、例えば、被写体51のy方向についての励起
部位幅が複数種となっている。TRは、wavelet励起の
繰り返し周期であり、縦緩和時間Tlよりも短い。Tmi
nは同一のスピンが励起される時間間隔であり、縦緩和
時間Tlによって制限される。
【0040】図5に示すように、大半のwavelet励起は
Tminよりも短い時間で反復できる。
【0041】wavelet励起パルスでは励起時のスライス
選択は困難であり、スライス選択はスピンエコー形成用
のリフォーカスπパルスをスライス選択性とし、信号発
生スライスを限定することにより行う。
【0042】スライス方向の位相エンコードを付加する
ことにより、3次元の拡散画像を取得することも可能で
ある。Z位相エンコードの繰り返しには、縦緩和時間を
考慮した1〜5秒の待ち時間TRが必要になる。反復の
ループは内側から、x‐周波数エンコード(リードアウ
ト)、y‐waveletループ、z‐位相エンコードループ
となる。
【0043】waveletエンコードでは、RF照射による
1回の磁化の励起毎に空間の1次元的な1部位のみを励
起して信号を計測する。
【0044】これにより、被写体51が一時的に動いた
としても、その動きは動いた時刻に励起された画像の中
の一部分のぼけを引き起こすに止まる。
【0045】したがって、waveletエンコードと拡散計
測法とを組合せることにより、被写体51の動きによる
画質の劣化が少ない拡散画像が計測できる。
【0046】これに対して、フーリエエンコード法で
は、動いた時刻に計測したフーリエ成分(空間周波数成
分)が動きの影響を受けるため、アーチファクトは画像
全体に分布し、全体の画像の画質が劣化する。
【0047】これは、撮影したい領域は、動きをあまり
伴わない部位であるが、その近辺であって、撮影領域に
含まれてしまう部位が存在する場合には、その動きを伴
う部位により、全体画像の画質が劣化することとなる。
【0048】一方、waveletエンコードと拡散計測法と
を組合せる方法であれば、上述したように、被写体51
の一部分が一時的に動いたとしても、その動きは動いた
時刻に励起された画像の中の一部分のぼけを引き起こす
に止まり、撮影したい領域の画質の劣化を生じさせるこ
とはない。
【0049】なお、waveletエンコードでは縦磁化の一
部を励起するのみであるため、磁化の励起効率はフーリ
エエンコードに比べると低い。
【0050】しかし、未励起磁化が存在するため縦磁化
の緩和時間を設けることなく、次のトランスレーション
またはスケールのwavelet励起を連続して行うことが可
能で、全体の励起効率はフーリエエンコードと同等にで
きる。
【0051】図4は、本発明の適応対象である核磁気共
鳴診断装置の概略構成図である。同図において、402
は被検体401の内部に一様な静磁場B0を発生させる
ための電磁石または永久磁石、414aは高周波磁場
(RF磁場)を発生する送信コイル、414bは被検体
から生じる核磁気共鳴信号を検出するための検出コイル
である。
【0052】また、409は直交するx、yおよびzの
3方向に強度が線形に変化する傾斜磁場Gx、Gy、Gz
を発生する傾斜磁場コイル、410は傾斜磁場に電流を
供給するための電源である。
【0053】また、408はコンピュータ、406は信
号処理系であり、この信号処理系406は、ROM42
4、RAM425、磁気ディスク426、光磁気ディス
ク427及びデイスプレイ428を有する。
【0054】また、421は操作部であり、この操作部
421は、キーボード422及びマウス423を有す
る。
【0055】次に、図4に示した核磁気共鳴診断装置の
動作の概要を説明する。送信系404のシンセサイザ4
11により発生させた高周波信号を変調器412で変調
して電力増幅器413で増幅し、高周波コイル414a
に供給する。これにより、被検体401の内部に高周波
磁場を発生させ、核スピンを励起させる。通常は1Hを
対象とするが、31P、12C等、核スピンを有する他の原
子核を対象とすることもある。
【0056】被検体401から放出される核磁気共鳴信
号は、高周波コイル414bにより受信され、増幅器4
15を経た後、直交位相検波器416で直交位相検波さ
れ、A/D変換器417によりA/D変換されてコンピ
ュータ408へ入力される。なお、高周波コイル414
a、414bは、送受信両用でもよく、別々でもよい。
【0057】そして、コンピュータ408は信号処理
後、上記核スピンの密度分布、緩和時間分布、スペクト
ル分布等に対応する画像をCRTディスプレイ428に
表示させる。RAM425は、コンピュータ408の計
算途中のデータあるいは最終データを収納する。
【0058】傾斜磁場発生系403、送信系404、検
出系405は、全てシーケンサ407によって制御さ
れ、このシーケンサ407はコンピュータ408によっ
て制御される。また、コンピュータ408は操作部42
1からの指令により制御される。
【0059】このような装置における本発明の特徴的な
動作を以下詳細に説明する。ここではz軸に直交するス
ライス(x−y面)で、y軸方向に1次元のwavelet関
数状の励起を行う場合を仮定する。
【0060】図1は、典型的なシングルスライス計測の
例のシーケンスを示す図である。図1において、π/2
−RFパルス11とy傾斜磁場14とを同時に印加して
y軸方向をwavelet関数状に励起する(第1の工程)。
【0061】y傾斜磁場14は横磁化の位相戻しのため
に、負極性の部分を伴う。
【0062】第1工程に続く第2工程では、3軸方向の
第1の拡散傾斜磁場16を印加する。次に、第3工程に
おいて、スライス選択z傾斜磁場13とともにリフォー
カスπパルス12を印加し、撮影スライス面の内部の磁
化のみをリフォーカスさせる。
【0063】リフォーカスπパルス12に続く第4工程
において、第2の拡散傾斜磁場17を印加する。分子拡
散をしないスピンの位相は、第1、第2の拡散傾斜磁場
16、17により元に戻るが、分子拡散を行ったスピン
の位相は回復せず、エコー信号への寄与が低下する。
【0064】次に、第5の工程において、リードアウト
傾斜磁場18を印加してエコー信号19をサンプリング
期間101にて、サンプリングする。
【0065】第1から第5の工程を、wavelet関数のス
ケールとシフト量を変えながら反復し、全てのwavelet
関数について信号を計測した後、y軸方向については逆
wavelet逆変換を行い、x方向については逆フーリエ変
換を行って2次元の画像を再構成する。
【0066】wavelet関数には、図3に示したHaar関数
(関数ψの添字の左側の数字はスケールを示し、右側の
数字は位置を示す)の他にも様々な関数がある。その一
例としてBattle‐Lemarie関数を図6に示す。Battle
‐Lemarie関数は、Haar関数に比べて形状がなだらかな
ため、励起RFパルスを短くできる。しかし、その反
面、波形形状の裾が長いので、wavelet関数波形間に重
なりが生じる。
【0067】拡散傾斜磁場16、17は、1軸ないし3
軸に印加できる。特定の軸に印加した場合はその特定軸
方向の拡散により拡散コントラストが形成される。3軸
方向に印加した場合は空間の各方向に平均的な拡散コン
トラストが得られる。
【0068】拡散が空間的に等方的でない場合は、拡散
係数は2階の対称なテンソルとなり独立成分は6個にな
る。例えば、拡散傾斜磁場の印加軸をx軸、y軸、z
軸、x軸とy軸、y軸とz軸、z軸とx軸とした6回の
計測からテンソルの成分を計算することができる。そし
て、計算したテンソルからピクセル毎に拡散の主要な方
向を得ることができ、これは神経の走行の描出等に応用
されている。
【0069】wavelet関数の励起順序を図5に示す。図
5に示した例は、視野を16のピクセルでカバーする場
合である。この場合、wavelet励起は16回必要にな
り、マトリクス数と励起数とが一致する点は位相エンコ
ードの場合と変わらない。同一スピンの励起は図5中の
Tminの間隔で生じる。waveletの励起はこれよりも短い
周期TRで反復できる。
【0070】このように、wavelet励起順序を組み立て
ることによって全体の計測時間を短縮できる。
【0071】次に、3次元計測の例を図2を参照して説
明する。図2において、π/2−RFパルス11と第1
の拡散傾斜磁場16との間にz方向位相エンコード傾斜
磁場21を印加する。リフォーカスπパルス12の印加
中はスライス選択z傾斜磁場は印加しない。リフォーカ
スπパルス12に続く第4工程において第2の拡散傾斜
磁場17を印加する。
【0072】そして、第5の工程において、リードアウ
ト傾斜磁場18を印加してエコー信号19をサンプリン
グ期間101にてサンプリングする。
【0073】第1から第5の工程を、wavelet関数のス
ケールとシフト量とを変えながら反復し、全てのwavele
t関数について信号を計測した後、z位相エンコードの
ステップを変化させてwavelet励起を反復する。
【0074】全データ収集後y軸方向については逆wave
let逆変換を行い、x,z方向については逆フーリエ変
換を行って3次元の画像を再構成する。z位相エンコー
ドステップの反復速度は縦緩和時間T1によって制限さ
れる。
【0075】z方向位相エンコード傾斜磁場21は、図
2に示す位置に限らず、原理的には磁化の励起からリー
ドアウトの間のどの位置に入れてもよい(ただし、RF
および拡散傾斜磁場と同時刻に印加することはできな
い)。
【0076】以上のように、本発明の一実施形態によれ
ば、waveletエンコードと拡散計測法とを組み合わせて
計測するように構成したので、被写体が一時的に動いた
としても、その動きは動いた時刻に励起された画像の中
の一部分のぼけを引き起こすに止まり、その動きによ
り、画像全体がぼけることが防止できる。
【0077】したがって、シングルショット・シーケン
スとナビゲーション・エコーに依らずに拡散画像計測に
おける体動の影響を低減することが可能なMR拡散画像
撮影装置を実現することができる。
【0078】なお、上述した例においては、空間の1次
元のみをwaveletエンコードする場合を述べたが、空間
選択励起パルスにより、2次元のwavelet関数状の励起
を行うことも可能であり、体動への影響を更に低減する
ことができる。
【0079】また、空間選択励起パルスの設計に関する
参照文献としては、J.Pauly,D.NishimuraとA.Maco
vskiによる論文”A k‐Space Analysis of Small
‐Tip‐Angle Excitation”,Journal of Magnetic
Resonance,81,p43‐p56(1989)等がある。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シングルショット・シーケンスとナビゲーション・エコ
ーに依らずに拡散画像計測における体動の影響を低減す
ることが可能なMR拡散画像撮影装置を実現することが
できる。
【0081】また、waveletエンコードがもつ体動に対
する低感受性を活かして拡散画像計測を行うことが可能
であり、シングルショットシーケンスが不可能な低磁場
MRI磁石でも体動アーチファクトが少ない拡散画像を
得ることができる。
【0082】また、テンソル等の拡散異方性の計測にお
いては、拡散コントラスト画像の数倍の反復計測が必要
になるが、本発明はこのようなケースでも体動アーチフ
ァクトが少ない拡散画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシーケンスを示す図である。
【図2】本発明の他のシーケンスを示す図である。
【図3】wavelet関数の形状を示す図である。
【図4】本発明の適用対象である磁気共鳴画像診断装置
の全体の構成を示す図である。
【図5】一連のwavelet関数の励起順序を示す図であ
る。
【図6】他のwavelet関数の形状を示す図である。
【符号の説明】
11 wavelet励起π/2‐RFパルス 12 リフォーカスπ−RFパルス 13 スライス選択傾斜磁場パルス 14 y方向waveletエンコード傾斜磁場パルス 15 x方向ワープ傾斜磁場パルス 16、17 拡散傾斜磁場パルス 18 リードアウト傾斜磁場パルス 19 エコー信号 51 被写体 101 サンプリング区間 401 被写体 402 静磁場発生磁気回路 403 傾斜磁場発生系 404 送信系 405 検出系 406 信号処理系 407 シーケンサ 408 コンピュータ 409 傾斜磁場コイル 410 傾斜磁場電源 411 シンセサイザ 412 変調器 413 RFアンプ 414a 送信RFコイル 414b 検出RFコイル 415 プリアンプ 416 直交位相検波器 417 A/D変換器 421 操作部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場と、傾斜磁場と、高周波磁場と、
    磁気共鳴信号検出手段と、画像再構成手段と、画像表示
    手段と、これらの制御手段とを備えたMR拡散画像撮影
    装置において、 RF磁場と傾斜磁場を被検体を含む所定の空間領域に同
    時に印加して空間座標をwavelet関数状に励起する第1
    の工程を実行し、 上記励起に続いて1ないし3軸方向の第1の拡散傾斜磁
    場を上記領域に印加する第2の工程を実行し、 上記拡散傾斜磁場に続いてリフォーカスπパルスを上記
    領域に印加する第3の工程を実行し、 上記リフォーカスπパルスに続いて第2の拡散傾斜磁場
    を上記領域に印加する第4の工程を実行し、 上記拡散傾斜磁場にリードアウト傾斜磁場を印加して信
    号を検出する第5の工程を実行し、 上記第1の工程から第5の工程を、wavelet関数のスケ
    ールとシフト量とを変えながら反復し、続いて逆wavele
    t変換を用いて画像を形成することを特徴とするMR拡
    散画像撮影装置。
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