JP2002020700A - 2−シアノアクリレート系接着剤用プライマー - Google Patents

2−シアノアクリレート系接着剤用プライマー

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JP2002020700A JP2000207966A JP2000207966A JP2002020700A JP 2002020700 A JP2002020700 A JP 2002020700A JP 2000207966 A JP2000207966 A JP 2000207966A JP 2000207966 A JP2000207966 A JP 2000207966A JP 2002020700 A JP2002020700 A JP 2002020700A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着が困難とされてきた非極性又は高結晶性
樹脂、あるいはゴム等のいわゆる難接着材料を、2−シ
アノアクリレート系接着剤を用いて強固に接着すること
ができるプライマーを提供する。 【解決手段】 ホスフィン系化合物、ホスファイト系化
合物及びピリジン系化合物をプライマーの有効成分とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明の2−シアノアクリ
レート系接着剤用プライマーは、従来、接着が困難とさ
れてきた非極性又は高結晶性樹脂、あるいはゴム等のい
わゆる難接着材料を、2−シアノアクリレート系接着剤
を用いて効果的に接着するために用いられるもので、非
極性又は高結晶性樹脂などを原材料として広く用いてい
る自動車工業、電気機器工業をはじめとし、広く各分野
で利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】非極性又は高結晶性樹脂等に代表される
難接着材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン及びポリフルオロエチレンに代表されるポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタ
ール、及びナイロンなど、さらには、可塑剤が大量に配
合されている軟質ポリ塩化ビニルフィルム、シリコンゴ
ムなどは、いずれも接着、塗装、印刷などが困難な樹脂
で、普通の方法では、これらの樹脂を良好に接着し、あ
るいは樹脂面に良好に塗装又は印刷を施すことができな
かった。
【0003】これら難接着材料の接着性などを改善する
ため、例えば、ポリオレフイン系樹脂などの場合には、
コロナ放電処理(特開平05−317116号公報)、
プラズマジェット処理(特開昭62−169827号公
報)又は重クロム酸塩処理(特公平04−063909
号公報)を施し、該樹脂の表面にカルボニル基などの極
性基を生成させる方法、さらには、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン及び脂肪酸変性アクリル化ア
ルキッド樹脂などを有機溶剤に溶解させてなるプライマ
ーを使用して樹脂を処理する方法(特公平03−074
695号公報)などが提案されている。
【0004】一方、これらの非極性又は高結晶性樹脂
を、瞬間接着剤である2−シアノアクリレート系接着剤
で接着する際に、特定の化合物を有効成分とするプライ
マーを用いることも多数提案されている。例えば、アル
ミニウムアルコラート、アルミニウムキレート塩などの
有機金属化合物(特公昭62−060432号公報)、
ホスフィン系化合物(特公平6−41577号公報)、
ホスファイト系化合物(特公平7−42442号公
報)、ピリジン系化合物(特公平7−81120号公
報)、アミジン化合物(特願平4−278076号)、
アミン化合物(特願平7−224641号)、ルチジン
(特願昭60−157939号)、4−ビニルピリジン
(特願昭60−157940号)、第三級アミン(特願
平4−237837号)、ビシクロ化合物(特願昭63
−505299号)、イミダゾール誘導体(特願平3−
509194号)などを有効成分とするプライマーが提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、提案さ
れた前記プライマーは、それぞれ所期の目的を達成し、
きわめて優れた機能を発揮するもので、それらの機能
は、ポリオレフィンと接着剤との界面における各種化合
物の強力なカップリング作用に基づくものと認められる
が、これらのプライマーには依然として、全ての接着基
材に適応可能というものはなく、適用できない基材が存
在したり、セットタイムが遅いなどの改善すべき点を有
しているのである。
【0006】かゝる現状に鑑み、本発明者等は、適用範
囲が従来のものより広く、セットタイムを早くするプラ
イマーを見出すべく鋭意研究の結果、各種化合物の中か
らホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物及びピリ
ジン系化合物を組み合わせることによって、特に適正比
率で使用することにより、前記の問題点を解消した優れ
たプライマーが得られことを見出し、この発明を完成し
たものである。
【0007】この発明の目的は、広範囲の非極性又は高
結晶化樹脂等に代表される、難接着材料を強固に接着す
ることができ、かつ接着、塗装又は印刷が簡単かつスピ
ーディーに実施できる2−シアノアクリレート系接着剤
用プライマーを提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載の発明は、ホスフィン系化合物、ホスファイト系化合
物及びピリジン系化合物を有効成分とすることを特徴と
する2−シアノアクリレート系接着剤用プライマーであ
る。
【0009】この発明の請求項2に記載の発明は、ホス
フィン系化合物、ホスファイト系化合物及びピリジン系
化合物を質量比で、ホスフィン系化合物:ホスファイト
系化合物:ピリジン系化合物=1〜5:1〜5:1〜1
0含有することを特徴とする2−シアノアクリレート系
接着剤用プライマーである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の2−シアノアク
リレート系接着剤用プライマー(以下、単にプライマー
という。)の、好適な実施の形態について詳細に説明す
る。
【0011】この発明のプライマーは、主として非極性
又は高結晶化樹脂等に代表される難接着材料を、2−シ
アノアクリレート系接着剤(以下、単に「シアノ系接着
剤」という。)を用いて接着する際に用いるもので、難
接着材料とシアノ系接着剤間の接着力を向上させること
ができ、ホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物及
びピリジン系化合物を有効成分とすることを特徴とする
ものである。
【0012】〔ホスフィン化合物〕この発明のプライマ
ーを構成するホスフィン化合物は、ベンゼン環を有する
ものが好ましく、具体的には、フェニルホスフィン、ジ
フェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、メチル
ジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、
トリトリルホスフィン、ジフェニルスチリルホスフィ
ン、ジフェニルメタスチリルホスフィンなどのホスフィ
ンの水素の全部又は一部をアリール基又はアリール基及
びアルキル基で置換した化合物 ビスジフェニルホスフィノメタン、ビスジフェニルホス
フィノエタン、ビスジフェニルホスフィノプロパン、ビ
スジフェニルホスフィノブタン、ビスジフェニルホスフ
ィノペンタン、ビスジフェニルホスフィノヘキサンなど
のビスジアリールホスフィノアルカンのような化合物を
挙げることができる。
【0013】この発明の目的を達成するために好ましい
化合物は、ホスフィンの水素の全部がフェニル基、トリ
ル基、スチリル基又はメタスチリル基で置換された第三
ホスフィン及びアルカンの炭素数が1乃至4であり、ア
リール基が、フェニル基又はトリル基であるビスジアリ
ールホスフィノアルカンである。
【0014】〔ホスファイト系化合物〕この発明で用い
られるホスファイト系化合物としては、分子中に、リン
原子を2個以上有するホスファイトが好ましく、さら
に、ベンゼン環又は複素環構造を有しているものが特に
好ましく、それらの具体的な化合物としては、サイクリ
ックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスフ
ァイト)、ビス(2,4−ジt−ブチルフェニル)−ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ジノニルフェニル
ペンタエリスリトールジホスファイトなどのサイクリッ
クネオペンタンテトライルビス(アルキル又はアリー
ル)ホスファイト、4,4′−イソプロピリデン−ジフ
ェニルドデカホスファイト、4,4′−イソプロピリデ
ン−ジフェニルトリデカホスファイト、4,4−イソプ
ロピリデン−ジフェニル−テトラデカホスファイト、
4,4′−イソプロピリデン−ジフェニルペンタデカホ
スファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル
−6−t−ブチル−フェニルジトリデシル)ホスファイ
ト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシ
ルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタンなど
の4,4′−アルキリデン−ジフェニルアルキルホスフ
ァイトなどを挙げることができる。
【0015】さらに好ましいものとして、テトラフェニ
ルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェ
ニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラ
ホスファイト、水添ビスフェノールAホスファイトポリ
マー(具体的には、城北化学工業株式会社製のHBP
等)などを挙げることができる。
【0016】〔ピリジン系化合物〕この発明で用いられ
る特定のピリジン系化合物とは、ピリジン塩基又はピリ
ジン環を有する化合物であり、ピリジン環における置換
基が脂肪族炭化水素基、アミノ基、アルキル置換アミノ
基又はハロゲン原子ではないピリジン誘導体が好まし
く、具体的には、キノリン、1,2,3,4−テトラヒ
ドロキノリン、2,2−ジピリジル、γ,γ′−ジピリ
ジル、2,2′,2−トリピリジル、あるいは2−ピリ
ジンメタノール、3−ピリジンメタノール、4−ピリジ
ンメタノール、2−ピリジンエタノール、2−ピリジン
プロパノール、3−ピリジンプロパノール、4一ピリジ
ンプロパノール、2,6−ピリジンジメタノールなどの
ピリジンアルカノール誘導体、2−メルカプトピリジ
ン、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリジン
N−オキシドナトリウムなどのメルカプトピリジン誘導
体、2−(2−メトキシエチル)ピリジン、4−フェニ
ルピリシン、2−ベンゾイルピリジン、4−(3−フェ
ニルプロピル)ピリジン、2−アセチルピリジン、3−
アセチルピリジン、4−アセチルピリジン、ニコチンア
ルデヒド、iso−ニコチンアルデヒドなどの置換基を
有するピリジン誘導体、1,2−ジ(2−ピリジル)エ
チレンなどのビニル基を有するピリジン誘導体、ニコチ
ン酸メチル、ニコチン酸エチエル、ニコチン酸n−ブチ
ル、ニコチン酸n−オクチル、ニコチン酸フェニル、ニ
コチン酸ベンジル、ニコチン酸アリル等のニコチン酸エ
ステル、あるいはニコチン、N,N−ジエチルiso−
ニコチンアミド、ピリジン4ーアルドキシム、チオイソ
ニコチン酸アミド、2,2′−ジピリジルジサルファイ
ドを挙げることができる。
【0017】前記のピリジン系化合物のうち、この発明
にとり好ましいものは、キノリン、2−ピリジンエタノ
ール、4−ピリジンプロパノール、2,6−ピリジンジ
メタノール4−フェニルピリジン、4−アセチルピリジ
ン、N;N−ジエチルiso−ニコチンアミドなどであ
る。
【0018】特に好ましいものとしては、4−アルキル
ピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、
γ,γ−ジピリジル、4−ピリジンメタノール、ニコチ
ン酸エチエル、チオイソニコチン酸アミド、及び2−メ
ルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、2−メル
カプトピリジンN−オキシドナトリウムなどのメルカプ
トピリジン又はその誘導体、2−(2−メトキシエチ
ル)ピリジンを挙げることができる。
【0019】この発明のホスフィン系化合物、ホスファ
イト系化合物及びピリジン系化合物を有効成分とするプ
ライマーは、性能を充分に発揮させるためには、それぞ
れの化合物を適切な比率で配合して使用することが好ま
しく、適切な割合で使用することにより、各々を単独で
使用した場合に比較して、広範囲の接着基材に対して接
着強度の改善効果と、セットタイムの改善効果を顕著に
示すのである。
【0020】配合する比率としては、ホスフィン系化合
物、ホスファイト系化合物及びピリジン系化合物をほぼ
均等量で使用するのが好ましく、いずれかの化合物量が
多くなりすぎた場合、他の化合物との相乗効果が消える
ばかりか性能の改善が見られなくなる。
【0021】配合比の割合としては、質量比で(ホスフ
ィン系化合物):(ホスファイト系化合物):(ピリジ
ン系化合物)=(1〜5):(1〜5):(1〜10)
の比率で表される範囲内が好ましく、より好ましくは
(1〜2):(1〜2):(3〜6)の範囲内で、それ
ぞれの化合物から1種あるいは数種の化合物を配合され
る。
【0022】特定の化合物の量が極めて多いあるいは少
ない場合、もしくは配合されない場合、接着基材が限定
されたりセットタイムが遅くなるなど、効果が減少する
ため好ましくない。
【0023】この発明のプライマーは、シアノ系接着剤
を用いて、非極性又は高結晶化樹脂等の難接着材料を接
着するに際し、当該難接着材料の表面に塗布して使用す
るものであるが、後述するように、その使用に際し、塗
布厚をコントロールすることが、この発明の効果を充分
に発揮させるために望ましいので、有機溶剤の溶液とし
て使用することが望ましい。
【0024】溶液にするために使用される有機溶剤とし
ては、ホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物及び
ピリジン系化合物を、完全に溶解し又は分散し得る一般
的な有機溶剤であって、適度な揮発性を有しており、か
つ工業的に容易に入手できるものであることが望まし
い。
【0025】また、溶剤はプライマーをより効率的に作
用させるため、ポリオレフィンなどの樹脂の表面を充分
に濡らし得るものであることが好ましく、そのために
は、有機溶剤の表面張力が、これらの樹脂の臨界表面張
力(rc)より小さいものを選択し用いるのが一層望ま
しい。
【0026】使用されうる有機溶剤の具体例としては、
例えば、臨界表面張力について言えば、ポリアセタール
は40、ナイロン66は46、PETは46、ポリエチ
レンは31であるので、これらに対しての有機溶剤は、
前記臨界表面張力よりも低い表面張力を有する1,1,
2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(1
9)、エタノール(22)、アセトン(23)、n−へ
キサン(18)、酢酸エチル(24)又はトルエン(2
8)などを用いるのが好ましい。なお、括弧内はいずれ
も表面張力を表す。
【0027】溶液として使用する際のプライマー溶液中
におけるホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物及
びピリジン系化合物の濃度は、プライマーとして使用さ
れたとき、それらの化合物が薄膜状、好ましくは単分子
膜状に樹脂表面に形成された際に最もその効果が発揮さ
れるため、0.01〜30質量%であることが好まし
く、より好ましくは0.05〜5質量%、特に好ましく
は0.1〜1質量%である。
【0028】その濃度が0.01質量%未満であると、
薄膜状ないし単分子膜状にホスフィン系化合物、ホスフ
ァイト系化合物、ピリジン系化合物の層を形成させるこ
とが困難になり、30質量%を越えるようになるとその
層が厚くなり過ぎるようになってプライマーとしての効
果が減少するので好ましくない。
【0029】この発明のプライマーには、増粘剤として
一般的に知られている各種の有機系重合体を併用するこ
とができ、それにより塗工性等を改良できる。この有機
系重合体は、この発明のプライマーが有機溶剤に分散も
しくは溶解して用いられる際に併用されるものであるの
で、有機系重合体も有機溶剤に可溶の重合体が好まし
い。
【0030】併用され得る有機系重合体の具体例として
は、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリ
ル酸エステル共重合体、2−オレフィン/マレイン酸共
重合体等のオレフィン系共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン/プロピレ
ン共重合体、塩素化エチレン/酢酸ビニル共重合体など
の塩素化オフイン系重合体:ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニル
エーテル、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体などの
ビニル系重合体:ポリクロロプレン、NBR、SBR、
塩化ゴムなどの合成ゴムなどである。
【0031】前記のような各種有機系重合体の中でより
好ましいものは、プロピレン又はエチレンなどの重合
体、又は共重合体の塩化物である塩素化オレフイン系重
合体;塩化ゴム;プロピレン又はエチレンなどの共重合
体であるオレフィン系共重合体;メチルメタクリレート
/クロロプレン共重合体であり、特に好ましいものは塩
素化ポリプロピレン、メチルメタクリレート/クロロプ
レン共重合体である。
【0032】有機系重合体を併用する際の使用量は、有
機系重合体の種類にもよるが、プライマー溶液中0.1
〜10質量%であることが好ましい。この濃度が0.1
質量%未満であると塗工性の改良に効果が少なく、10
質量%を越えるようになるとホスフィン系化合物、ホス
ファイト系化合物、ピリジン系化合物のプライマーとし
ての働きを妨害するようになり、プライマーとしての効
果を減少させる。なお、有機系重合体の添加は、プライ
マー溶液とした際の粘度が2〜5000mPa・s(温
度25℃)の範囲になるように、その種類と量を決定す
るのが好ましい。
【0033】〔シアノ系接着剤〕この発明のプライマー
は、シアノ系接着剤のプライマーとして使用されるもの
であり、該接着剤の主成分である2−シアノアクリレー
トとは、次の一般式で示される化合物である。
【0034】式中、Rはアルキル、アルケニル、シクロ
ヘキシル、アリール、及びアルコキシアルキル基などで
あり、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、n
−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、フリル、シクロ
ヘキシル、ベンジル、メトキシプロピル基などがあげら
れる。この発明のプライマーが、最も良好に適用される
シアノ系接着剤は、エチル−2−シアノアクリレートを
主成分とするものである。
【0035】
【化1】
【0036】シアノ系接着剤は、所望成分として、下記
に示す安定剤、重合促進剤、増粘剤や、その他添加剤が
配合されたもので、それらが配合されたいずれのシアノ
アクリレート系接着剤に対しても、この発明のプライマ
ーを適用できる。
【0037】〔安定剤〕貯蔵安定性向上のために重合抑
制剤として、例えば、ハイドロキノン及び亜硫酸ガスな
どが添加されることがある。
【0038】〔重合促進剤・開始剤〕接着速度を速める
ために、アニオン重合促進剤として、ポリアルキレンオ
キサイド及びその誘導体、クラウンエーテル及びその誘
導体、シラクラウンエーテル及びその誘導体、カリキサ
レン誘導体など、また、ラジカル開始剤として、ハイド
ロパーオキサイド、パーオキシエステル、ケトンパーオ
キサイド、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサ
イド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネ
ートなどの有機過酸化物が添加されることがある。
【0039】〔増粘剤〕2−シアノアクリレートモノマ
ーは、本来無色透明の低粘度液状のものであるが、これ
に増粘剤として、例えば、各種(メタ)アクリレートの
ホモポリマー或いはコポリマー、アクリルゴム、セルロ
ース誘導体、シリカなどを溶解、あるいは分散して粘稠
液、あるいはチクソ性を有する接着剤とされることもあ
る。
【0040】〔その他添加剤〕その他染料及び顔料、可
塑剤、希釈剤などが配合されることもある。
【0041】この発明のプライマーが適用される、非極
性又は高結晶化樹脂等に代表される難接着材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
メチルペンテンに代表されるオレフィン系重合体、及び
これらにタルク、アルミナ、雲母及びガラスファイバー
などが配合された複合材、ポリエチレンテレフタレート
やポリアセタール、ポリウレタン、シリコンゴム、及び
軟質PVCなどがあげられる。
【0042】このプライマーは、ホスフィン系化合物、
ホスファイト系化合物、ピリジン系化合物を有効成分と
し、所望により添加される溶剤及び有機系重合体からな
るものであり、これらの構成成分を混合し、均一に分散
ないし溶解させることにより調製されるものである。
【0043】このプライマーを樹脂表面に塗布するに
は、特別の操作を必要とせず、プライマー中に浸漬、あ
るいは刷毛、スプレーなどにより行ない得る。プライマ
ー溶液が塗布された樹脂は、室温下に風乾することなど
によって、溶媒が除去され、表面にプライマー層が形成
される。
【0044】プライマー層を有する樹脂は、当該樹脂同
志あるいは他の材料に、前記したシアノ系接着剤により
強固に接着することができる。
【0045】このプライマーの奏する効果をより良く発
揮させるためには、対象となる樹脂の種類を考えて、使
用すべきホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物、
ピリジン系化合物の種類、濃度及び塗布量などを選択し
なければならない。
【0046】塗布量に関して言えば、前記したようにプ
ライマー層の膜厚が効果に与える影響が大きいので、ホ
スフィン系化合物、ホスファイト系化合物、ピリジン系
化合物の塗布量が0.001〜1g/m2 になるように
塗布することが好ましく、より好ましくは0.01〜
0.1g/m2 になるように塗布することである。
【0047】
【作用】この発明のプライマーは、非極性又は高結晶化
樹脂等に代表される難接着材料をシアノ系接着剤を用い
て接着する際に用いるもので、当該樹脂と2−シアノア
クリレート間の接着力を向上させ、つぎのような機構に
より効果が発現されるものと推定される。
【0048】すなわち、この発明のプライマーの有効成
分であるホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物、
ピリジン系化合物は、その分子構造内に極性原子と非極
性基を併せ持つカップリング機能を有するものであっ
て、このプライマーを樹脂に薄膜状に塗布すると、ホス
フィン系化合物、ホスファイト系化合物、ピリジン系化
合物の非極性基は拡散して樹脂と結合し、該樹脂の表面
にホスフィン系化合物、ホスファイト系化合物、ピリジ
ン系化合物化合物の極性原子は、上向きに配向し樹脂,
表面が活性化される。
【0049】このようにして、活性化された樹脂表面に
極性基を有するシアノ系接着剤を塗布すると、分子間引
力に基づく二次結合や、水素結合により強力な接合が形
成される。この強力な接合は、プライマー層が単分子膜
状乃至はそれに近い薄膜状に形成された時に、最もその
効果を発揮すると思われ、実験的にも確められた。
【0050】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、更に詳しく
この発明のプライマーを説明するが、この発明はこれら
の実施例に限定されるものでない。
【0051】実施例1〜2、比較例1〜2 1.プライマーの調合 以下の操作により、3種の溶液状のプライマーを調合し
た。 (実施例1)トリフエニルホスフィン:0.33g、ビ
ス(2,4−ジt−ブチルフェニルペンタエリスリトー
ルジホスファイト):0.33g、2−(2−メトキシ
エチル)ピリジン:0.33g (実施例2)ビスジフェニルホスフィノヘキサン:0.
33g、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー:
0.33g、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン:
0.33g (比較例1)ビス(2,4−ジt−ブチルフェニルペン
タエリスリトールジホスファイト):1g 前記各化合物を、メチルクロロホルム(工業用グレー
ド;東亞合成株式会社製、199g)又はn−ヘプタン
に溶解させてプライマーとした。 2.プライマーの性能試験(JISK6861に準拠) 〔テストピース〕 (1)ポリエチレンプレート ;25×100×2mm (2)ポリプロピレンプレート;25×100×2mm (3)ナイロン66プレート ;25×100×2mm (4)シリコンゴムプレート ;25×100×2mm 〔接着剤〕接着剤は:アロンアルフア#201(シアノ
アクリレート系接着剤;東亜合成(株)製)を使用し
た。 〔試験方法〕テストピースの両方に、前記のプライマー
を刷毛塗りし、約3分間風乾させた後、その片面に接着
剤を塗布して両面を合せ、圧締荷重0.01N/mm2
を加えて24時間養生した。つぎに、引張りせん断接着
強さを、ストログラフW型試験機を用い、引張り速度2
0mm/minで測定した結果を表1に示す。なお、比
較例2は、プライマーを使用しない例である。
【0052】
【表1】
【0053】表1の試験結果から明らかなように、この
発明のプライマーは、広範囲の難接着材料の接着におい
て、材料破壊となるほど高い接着強度が得られ、またセ
ットタイムにも優れ、接着性の改善に著しく優れている
ことが判る。
【0054】
【発明の効果】この発明のプライマーは、2−シアノア
クリレート系接着剤による非極性又は高結晶性樹脂等に
代表される難接着材料の接着、塗装、又は印刷が、簡便
かつスピーデイに実施できるようになり、前記材料の優
れた物性の活用、金属材料に代る軽量化、不錆性及びコ
スト低減など数多くのメリットを挙げることができ、自
動車工業、電気機器工業などの各分野への貢献度は非常
に大きなものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 吉春 名古屋市港区船見町1番地の1 東亞合成 株式会社名古屋総合研究所内 Fターム(参考) 4J040 FA012 FA121 FA212 HC21 HC22 HD20 HD22 HD24 MA10 MA11 MA12 NA16 NA19 PA05 PA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスフィン系化合物、ホスファイト系化
    合物及びピリジン系化合物を有効成分とすることを特徴
    とする2−シアノアクリレート系接着剤用プライマー。
  2. 【請求項2】 ホスフィン系化合物、ホスファイト系化
    合物及びピリジン系化合物を質量比で、ホスフィン系化
    合物:ホスファイト系化合物:ピリジン系化合物=1〜
    5:1〜5:1〜10含有することを特徴とする2−シ
    アノアクリレート系接着剤用プライマー。
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