JP2002137329A - 耐洗剤性に優れた艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板 - Google Patents

耐洗剤性に優れた艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板

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JP2002137329A
JP2002137329A JP2000334174A JP2000334174A JP2002137329A JP 2002137329 A JP2002137329 A JP 2002137329A JP 2000334174 A JP2000334174 A JP 2000334174A JP 2000334174 A JP2000334174 A JP 2000334174A JP 2002137329 A JP2002137329 A JP 2002137329A
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stainless steel
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resin
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JP2000334174A
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Hirokazu Yano
矢野  宏和
Masahiro Murakami
雅洋 村上
Katsumi Owa
尾和  克美
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 洗剤に長時間曝されても塗膜が剥離すること
のない、耐洗剤性に優れた艶消しクリアー塗装ステンレ
ス鋼板を得る。 【解決手段】 この艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板
は、化成処理を施したステンレス鋼板と、その表面に形
成した艶消し剤を含まない厚さ2〜15μmの下塗りク
リアー層と、その上の0.1質量%以上の艶消し剤を含
んだ厚さ3〜20μmの上塗り艶消しクリアー層とから
なる。好ましくは、下塗りクリアー層がポリエステル樹
脂またはエポキシ変性ポリエステル樹脂からなり、上塗
り艶消しクリアー層がポリエステル樹脂からなるものと
するか、あるいは下塗りクリアー層がアクリル樹脂また
はアクリルシリコン樹脂からなり、上塗り艶消しクリア
ー層がアクリル樹脂またはアクリルシリコン樹脂からな
るものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厨房、調理機器用部
材、レンジフード、キッチンパネル等に使用されるクリ
アー塗装ステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】厨房、調理機器用部材、レンジフード、
キッチンパネル等に使用されるクリアー塗装ステンレス
鋼板は、めっき鋼板に着色エナメル塗料を塗装したプレ
コート鋼板が一般的であった。しかし近年ではステンレ
ス素地の金属光沢を活かした高級感のある外観が好まれ
ており、ステンレス鋼板の上にクリアー層を設けたクリ
アー塗装ステンレス鋼板が使用されるようになった。そ
のなかで、クリアー塗料に艶消し剤を添加した艶消しク
リアー塗装ステンレス鋼板は、艶消し剤を含まないフル
グロスの製品に比べより高級感が強いことから好まれて
いる。
【0003】クリアー塗装ステンレス鋼板に使用される
塗料は、主にポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ンポリエステル樹脂、アクリルシリコン樹脂等で、これ
らのクリアー塗料に、シリカ系、PTFE系の艶消し剤
や、ポリアクリロニトリル、ガラス、ウレタン等のビー
ズ類を添加した艶消し塗料をステンレス鋼板に1コート
塗装、焼き付けにより形成していた。一方、これらが使
用される厨房、調理機器用部材、レンジフード、キッチ
ンパネル等では、洗剤による清掃が頻繁に行われ、塗膜
が洗剤に曝される機会が多くなる。洗剤の拭き残りや、
接合部の隙間に入った洗剤が長期にわたって蓄積するな
ど、通常より高濃度で塗膜と洗剤が接触することがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした高濃度の洗剤
との接触は、塗膜にとっては厳しい環境であり、特に従
来の艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板では、耐洗剤性
が十分とは言えなかった。すなわち、艶消し塗膜表面か
ら塗膜を通って塗膜・金属素地界面に洗剤成分が侵入
し、塗膜と金属素地との密着性を低下させて、塗膜を剥
離させている。上記のように艶消し塗料は、一種の異物
を混入させたようなものであり、洗剤成分が、異物であ
る艶消し剤と塗料樹脂の界面を伝わって侵入していくこ
とによるものである。この現象は、樹脂や艶消し剤の種
類・組み合わせ、あるいは艶消し剤の表面処理法などを
変えて、樹脂と艶消し剤との密着性を向上させても満足
できるような改善にはならなかった。艶消し剤の添加量
を減らせば密着性は向上するが、十分な密着性が得られ
るまで艶消し剤の添加量を下げると艶消し外観が得られ
なくなってしまう。
【0005】また、塗膜とステンレス鋼板素地との密着
性を高めるために表面を粗面化したり、化成処理を強化
することも考えられる。表面の粗面化は密着性を向上さ
せるが、それだけコストがかかり、また、化成処理も、
現状使用されているクロメート処理、リン酸塩処理、タ
ンニン酸処理、あるいはカップリング剤処理等では十分
な密着性は得られなかった。また、塗料樹脂自体の金属
素地との密着性を向上させるために、エポキシ樹脂や変
性ポリエステル樹脂を使用すること、あるいはポリエス
テル樹脂で樹脂の分子量やガラス転移点(Tg)を調整
することも検討されたが、それでも十分ではなかった。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたもの
であり、艶消し外観や加工性に優れるとともに、耐洗剤
性に優れた艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板を得るこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の耐洗剤性に優れ
た艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板は、その目的を達
成するため、化成処理を施したステンレス鋼板と、その
表面に形成した艶消し剤を含まない厚さ2〜15μmの
下塗りクリアー層と、その上の0.1質量%以上の艶消
し剤を含んだ厚さ3〜20μmの上塗り艶消しクリアー
層とからなる。好ましくは、下塗りクリアー層がポリエ
ステル樹脂またはエポキシ変性ポリエステル樹脂からな
り、上塗り艶消しクリアー層がポリエステル樹脂からな
るか、あるいは下塗りクリアー層がアクリル樹脂または
アクリルシリコン樹脂からなり、上塗り艶消しクリアー
層がアクリル樹脂またはアクリルシリコン樹脂からなる
ものとする。
【0007】
【作用】異物である艶消し剤を含有する上塗り艶消しク
リアー層では、洗剤成分は上塗り塗装面から上塗り樹脂
と艶消し剤との界面を伝わって侵入していくが、艶消し
剤を含まない下塗りクリアー層では洗剤成分は侵入し難
くなる。すなわち、艶消し剤を含まない下塗りクリアー
層を上塗り艶消しクリアー層と金属素地の間に介在させ
ることにより、洗剤成分が金属素地と塗膜の間に侵入す
ることを防ぎ、塗膜剥離を防止することができるもので
ある。
【0008】下塗りクリアー層と上塗り艶消しクリアー
層の組み合わせは、ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポ
リエステル樹脂の下塗りクリアー層に対してはポリエス
テル樹脂の上塗り艶消しクリアー層を、アクリル樹脂、
アクリルシリコン樹脂の下塗りクリアー層に対してはア
クリル樹脂、またはアクリルシリコン樹脂の上塗り艶消
しクリアー層を設けるようにすることが好ましい。これ
は、分子構造が似通っていて相溶性の高い樹脂同士を組
み合わせることで、下塗りと上塗り間の層間密着性を高
めるためである。相溶性が低い場合、層間密着性が悪く
なって、上塗り樹脂と艶消し剤との界面を伝わって侵入
してきた洗剤成分が、上塗りと下塗りの層間に侵入・蓄
積されて層間剥離を発生させることになる。
【0009】
【発明の実施の態様】(下塗りクリアー層)下塗りクリ
アー層は、上塗り艶消しクリアー層の艶消し剤と樹脂の
界面を伝わって侵入してきた洗剤成分を、金属素地界面
まで侵入することを阻止することにより、耐洗剤性を向
上させるものである。下塗りクリアー層は、厚さ2〜1
5μmにする。厚さが2μm未満では膜厚が薄いため、
艶消し剤を添加しなくても洗剤成分が塗膜層を透過し、
金属素地に達し、密着性が低下してしまう。下塗り塗膜
は厚い方が耐洗剤性は向上するが、15μm超では効果
が飽和する。
【0010】使用する樹脂系は加工性と密着性、透明
性、耐候性等を考慮すると、ポリエステル樹脂、エポキ
シ変性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂あるいはアクリ
ルシリコン樹脂が好ましい。使用する樹脂は塗料に通常
使用されているものでよく、分子量、ガラス転移点等、
特に制限はない。一般に分子量が小さく、ガラス転移点
が高い方が密着性は高く、分子量が大きく、ガラス転移
点が低い方が加工性に優れるが、目標とする性能に合わ
せて適宜調整する。
【0011】(上塗り艶消しクリアー層)クリアー塗装
ステンレス鋼板に高級感を持たせるために、上塗りクリ
アー塗膜層に艶消し剤を含有させる。上塗り艶消しクリ
アー層は、0.1質量%以上の艶消し剤を含み、膜厚3
〜20μmとする。艶消し剤は0.1質量%は必要であ
る。0.1質量%未満では艶消し外観が得られない。艶
消し剤は50質量%を超えると効果が飽和するので、5
0質量%までで十分である。
【0012】艶消し剤の種類には、特に制限はない。塗
料用に一般的に使われている粒径2〜50μm程度のシ
リカ系、ケイ酸アルミニウム系、PTFE系、ガラスビ
ーズ系、PANビーズ系、ウレタンビーズ系、ポリエチ
レンビーズ系、MIO系、マイカ系のものが、1種また
は2種以上を組み合わせて使用される。膜厚は3〜20
μmにする。3μm未満では、薄すぎて艶消し外観が得
られ難く、20μmを超えると、ワキが発生し易くな
り、また、膜厚が厚すぎ、必要以上にコストもかかる。
【0013】樹脂系は下塗り塗膜との相溶性に優れた樹
脂系を用いることが好ましい。下塗りがポリエステル樹
脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂の場合はポリエステ
ル樹脂を、下塗りがアクリル樹脂、アクリルシリコン樹
脂の場合はアクリル樹脂またはアクリルシリコン樹脂を
用いる。互いに相溶性が劣るものを用いると前述したよ
うに、層間密着性が低下し、その結果耐洗剤性が低下し
やすくなる。下塗りの場合と同じように各樹脂の分子
量、ガラス転移点等は目標性能に合わせて適宜調整す
る。また、汚れを取りやすくするため、例えば特開平1
0−264310号公報や特開平10−34823号公
報に記載されたような硬化剤や、非粘着剤を添加しても
よい。また、着色顔料を添加することもできる。
【0014】(ステンレス鋼板)本発明で基板となるス
テンレス鋼板については、鋼種をはじめ、研磨仕上げの
種類等、特に制限はない。化成処理についても、クロメ
ート処理、リン酸塩処理、タンニン酸処理をはじめ特に
制限はない。化成処理は、ステンレス鋼板表面に塗膜と
の密着性に優れた皮膜を形成することにより、ステンレ
ス鋼板と塗膜との密着性を向上させるためのものであ
る。塗装、焼き付け方法も特に制限はなく、ロールコー
ト、カーテンコート等でよいし、焼き付けも200〜3
00℃程度で各塗料に応じた条件で行えばよい。
【0015】
【実施例】板厚0.5mmのステンレス鋼板(SUS4
30/No.4仕上げ)に付着量40mg/m2の塗布
型クロメート処理を行い、表1の各樹脂のクリアー塗料
を塗布し、215〜250℃で30〜60秒焼き付け
し、下塗りクリアー塗膜層を形成した。その上に表1の
各樹脂、および艶消し剤からなる艶消しクリアー塗料を
塗装し、同じく215〜250℃で30〜60秒焼き付
けし、艶消し塗装ステンレス鋼板を作製した。比較とし
て、下塗り塗料と上塗り塗料の組み合わせ、膜厚等が適
正でない艶消し塗装ステンレス鋼板も作製した(表
2)。それらについて、外観、加工部密着性、耐洗剤性
の評価を行った。
【0016】各特性の評価方法および評価基準は次のと
おりである。 (1)外観 目視にて外観を評価した。評価は、艶消し外観のものを
記号○、一見してフルグロス外観と見分けがつかないも
のを記号×で評価した。 (2)加工部密着性 20℃で180度OT密着曲げ加工を行い、加工部のテ
ープ剥離による密着性の評価を行った。塗膜剥離がない
ものを記号○、10%未満の塗膜剥離が見られたものを
記号△、10%以上の塗膜剥離が見られたものを記号×
で評価した。
【0017】(3)耐洗剤性 40℃に加温した市販の家庭用洗剤A,B,Cの各原液
に、50mm角に切断したステンレス鋼板を72時間浸
漬し、取り出した後、塗膜剥離状態を評価した。塗膜剥
離がないものを評価○、塗膜剥離はないが、ブリスター
が発生したものを記号△、塗膜が剥離したものを記号×
で評価した。
【0018】
【0019】
【0020】評価結果を表1、表2に併せて記載した。
本発明で規定した下塗りクリアー層、上塗りクリアー層
並びに各層の樹脂種類の組み合わせを満足する実施例
は、外観、OT加工密着性および耐洗剤性のいずれも満
足できるものであったが、本発明の規定外の比較例で
は、いずれかの特性で十分ではなかった。すなわち、試
験番号No.31,32では下塗りクリアー層の膜厚が
薄いために、艶消し剤を添加しなくても洗剤成分が塗膜
層を透過し、金属素地に達し、密着性が低下して塗膜剥
離が生じていた。試験番号No.33は上塗りクリアー
層の膜厚が薄いために、また試験番号No.34は艶消
し剤含有量が少ないため、いずれも艶消し外観の点で満
足できるものが得られなかった。さらに、試験番号N
o.35、36は、下塗りクリアー層と上塗りクリアー
層の樹脂として、相溶性の点で劣るものを組み合わせた
ため、層間密着性の点で問題があり、そのため耐洗剤性
が少し低くかった。本発明の特徴である下塗りクリアー
層を形成していない試験番号No.37〜39は耐洗剤
性に劣っていた。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明により、
基板であるステンレス鋼板と艶消しクリアー層の間に艶
消し剤を含有しないクリアー層を介在させることによ
り、艶消し外観とOT加工密着性に優れるとともに、洗
剤に長時間曝されても塗膜が剥離することのない、耐洗
剤性に非常に優れた艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板
を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾和 克美 千葉県市川市高谷新町7番1号 日新製鋼 株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 CA50 CB02 DB04 DC03 DC38 EA43 EB22 EB35 EB43 4F100 AB04A AK25B AK25C AK41B AK41C AK52B AK52C AK53B AL06B BA03 BA07 BA10A BA10C CA30C EH46 GB08 GB90 JN26 JN26C YY00C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化成処理を施したステンレス鋼板と、そ
    の表面に形成した艶消し剤を含まない厚さ2〜15μm
    の下塗りクリアー層と、その上の0.1質量%以上の艶
    消し剤を含んだ厚さ3〜20μmの上塗り艶消しクリア
    ー層とからなることを特徴とする耐洗剤性に優れたクリ
    アー塗装ステンレス鋼板。
  2. 【請求項2】 下塗りクリアー層がポリエステル樹脂ま
    たはエポキシ変性ポリエステル樹脂からなり、上塗り艶
    消しクリアー層がポリエステル樹脂からなる請求項1記
    載の耐洗剤性に優れたクリアー塗装ステンレス鋼板。
  3. 【請求項3】 下塗りクリアー層がアクリル樹脂または
    アクリルシリコン樹脂からなり、上塗り艶消しクリアー
    層がアクリル樹脂またはアクリルシリコン樹脂からなる
    請求項1記載の耐洗剤性に優れたクリアー塗装ステンレ
    ス鋼板。
JP2000334174A 2000-11-01 2000-11-01 耐洗剤性に優れた艶消しクリアー塗装ステンレス鋼板 Withdrawn JP2002137329A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100642174B1 (ko) 2004-03-31 2006-11-03 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 클리어 도장 스테인레스 강판
JP2009264011A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Hama Cast:Kk 天然石調壁面材及びその製造方法
FR3003453A1 (fr) * 2013-03-21 2014-09-26 Jean-Luc Dozite Procede de fabrication d'un plan de travail a partir d'un plan de travail existant

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100642174B1 (ko) 2004-03-31 2006-11-03 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 클리어 도장 스테인레스 강판
JP2009264011A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Hama Cast:Kk 天然石調壁面材及びその製造方法
FR3003453A1 (fr) * 2013-03-21 2014-09-26 Jean-Luc Dozite Procede de fabrication d'un plan de travail a partir d'un plan de travail existant

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