JP2002182017A - 表面に凹凸形状を有する基板及びその製造方法 - Google Patents

表面に凹凸形状を有する基板及びその製造方法

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JP2002182017A
JP2002182017A JP2000380423A JP2000380423A JP2002182017A JP 2002182017 A JP2002182017 A JP 2002182017A JP 2000380423 A JP2000380423 A JP 2000380423A JP 2000380423 A JP2000380423 A JP 2000380423A JP 2002182017 A JP2002182017 A JP 2002182017A
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Yasuo Uchimiya
康夫 内宮
Masanori Kono
正範 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐アルカリ性、密着性が良好な微細
な表面凹凸膜を有する基板及びその製法を提供する。こ
れは、反射板、導光板用くさび等に用いられる。 【解決手段】 平坦な基板1上に、フルオレン骨格を有
するモノマー又はオリゴマーを主とする樹脂形成成分と
光重合開始剤を必須成分として含有するコーティング材
料を硬化して得られる機能性硬化膜2を有し、この膜の
表面は凹凸形状をしており、その凹凸段差(Z=X−
Y)の比の平均値が0.60〜0.95の範囲にあり、
凹凸段差が0.05〜3μmの範囲であり、かつ光線透
過率が60%以上である表面に凹凸形状を有する基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に凹凸形状を
有する基板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、接着性向上、光乱反射等を目的と
して基板上に様々な凹凸形状を形成することが要望され
ている。表面に凹凸形状を有する基板の製造について
は、これまで基板の研磨、樹脂組成物への充填材添加、
光硬化樹脂を使用したフォトリソグラフィー等によるパ
ターンの凹凸形成が行われてきている。しかし、基板の
研磨による方法では精密に凹凸を形成することが困難で
あり、また、コーティング剤を形成する樹脂組成物への
充填材の添加による方法は、製造工程は簡便ではあるが
添加される充填材の比重が樹脂組成より重い場合は沈殿
が発生し、充填材の粒径が大きな場合には均一な塗膜が
得られず、良好な表面凹凸性が得られないという問題を
有していた。
【0003】一方、特開平11-183714号公報に示された
ような光硬化樹脂を使用したフォトリソグラフィーによ
る方法では、紫外線照射、現像、洗浄、熱硬化の工程が
必要であり簡便に表面に凹凸形状を形成することが出来
なかった。そこで、特開平11−248909号公報には、従
来のフォトリソグラフィー法における現像工程を含まな
い拡散反射板の製造方法が示されている。しかし、従来
知られている基板はその表面に用いられる材料が従来の
アクリル樹脂であるため、硬化膜の耐熱性やアルカリ浸
漬時の密着性が不十分であり、その後の熱処理やアルカ
リ処理において剥離や変形が発生するため満足されるも
のではなかった。したがって、耐熱性や耐アルカリ性の
良好な特性を兼ね備えた表面に凹凸形状を有する基板及
びその製造方法の開発が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬化膜の耐
熱性やアルカリ浸漬時の密着性が優れ、その後の熱処理
やアルカリ処理において剥離や変形が発生を抑制し得る
表面に凹凸形状を有する基板及びこれを煩雑な製造工程
を経ることなく簡便な方法で製造することができる方法
を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、基板上に設けられ
る硬化膜を形成する材料を選定した特定の表面凹凸形状
を有する基板が本発明の目的に合致することを見出し、
本発明を完成するに至った。また、本発明者等は、この
選定された材料についての表面凹凸性形方法について検
討した結果、コーティング材料の光硬化収縮率と熱硬化
収縮率の差を制御することにより、紫外線照射と熱処理
だけの簡便な製造方法により、現像、洗浄の工程を経ず
とも良好な表面凹凸形状を有する基板が得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、平坦な基板上に、フ
ルオレン骨格を有するモノマー又はオリゴマーを主とす
る樹脂形成成分と光重合開始剤を必須成分として含有す
るコーティング材料を硬化して得られる機能性硬化膜を
有し、当該機能性硬化膜の表面は凹凸形状をしており、
その凹凸段差の比の平均値が0.60〜0.95の範囲
にあり、凹凸段差が0.05〜3μmの範囲であり、か
つ機能性硬化膜の光線透過率が60%以上である表面に
凹凸形状を有する基板である。
【0007】また、本発明は、平坦な基板上に、フルオ
レン骨格を有するモノマー又はオリゴマーを主とする樹
脂形成成分と光重合開始剤を必須成分として含有するコ
ーティング材料を用い、光硬化と熱硬化の硬化収縮率の
差を制御することにより硬化膜表面に凹凸段差が0.0
5〜3μmの範囲である凹凸形状を有する透明機能性硬
化膜を形成する表面に凹凸形状を有する基板の製造方法
である。
【0008】更に、本発明は、平坦な基板上に、膜厚
0.5μm以上でフルオレン骨格を有するモノマー又はオ
リゴマーを主とする樹脂形成成分と光重合開始剤を必須
成分として含有するコーティング材料を塗布後、光透過
部と光遮蔽部を有するマスクを介して、300〜450
nmの紫外線を50〜10000mJ/cm2照射し、
次に現像、洗浄を行うことなく、120〜250℃で1
5〜60分の熱処理を行うことにより硬化膜表面に凹凸
段差が膜厚の5〜40%で、0.05〜3μmの範囲で
ある凹凸形状を有する透明機能性硬化膜を形成させる表
面に凹凸形状を有する基板の製造方法である。
【0009】そして、本発明の表面に凹凸形状を有する
基板の製造方法においては、透明機能性硬化膜の光線透
過率が60%以上であり、その表面に形成された凹凸形
状部が、マスクによる露光部(膜厚X)と未露光部(膜
厚Y)からなり、各部の厚さの比(Y/X)が0.60
〜0.95の範囲であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
するが、説明は、表面に透明機能性硬化膜(凹凸形状を
持つ)を有する基板、表面に透明機能性硬化膜を有する
基板の製造方法の順に記載する。本発明の表面透明機能
性硬化膜(凹凸形状を持つ)を有する基板(以下、凹凸
基板と略する場合もある)は、平坦な基板上に特定の樹
脂形成成分からなるコーティング材料層を設け、コーテ
ィング材料を硬化して得られる機能性硬化膜を有する。
【0011】コーティング材料が設けられる基板として
は、その形態が平坦である必要がある。基板が平坦(平
滑)性を有しないと、良好なコーティングができず、ま
た、本発明が目的とする微細な表面凹凸形状を形成する
ことが困難となる。ここで、平坦(平滑)性とは、JIS
B 0601で規定されているRaが0.05μm以下を指す。
具体的には、ガラス基板、金属基板、プラスチック基板
等が例示される。
【0012】本発明の凹凸基板は、フルオレン骨格を有
するモノマー又はオリゴマーを主とする樹脂形成成分と
光重合開始剤を必須成分として含有するコーティング材
料を硬化して得られる機能性硬化膜を有する。ここで、
樹脂形成成分とは、モノマー、オリゴマー、エポキシ樹
脂硬化剤等を含むものをいうものとする。また、フルオ
レン骨格を有する樹脂形成成分とは、フルオレン骨格を
有するモノマー、オリゴマー又はその両者をいうものと
する。更に、本発明の樹脂形成成分とは、フルオレン骨
格を有するモノマー又はオリゴマーを主とする樹脂形成
成分を言うものとする。そして、オリゴマーとは、平均
の重合度又は繰返し数が50以下のものを言うものと
し、不飽和結合で重合したオリゴマーの他に、多くの未
硬化エポキシ樹脂なども含まれる。
【0013】フルオレン骨格を有する樹脂形成成分とし
ては、下記一般式(1)〜(3)で示されるものが特に
好ましい。
【化1】
【化2】
【0014】
【化3】
【化4】
【0015】上記一般式(1)及び(2)において、Y
は式(4)で示される基を示し、AはCH2=CR−(Rは
水素原子又はメチル基である)を示し、nは0〜20の
整数を表わす。また、一般式(3)において、Yは式
(4)で示される基を示し、X及びZは多塩基酸の残基を
表わす。また、m及びnはモル比を表す。また、式
(4)において、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアル
キル基を表わす。なお、一般式(3)の化合物は、一般
式(2)の化合物と多塩基酸又はその無水物等の誘導体
と反応させて得ることができ、この場合は一般式(2)
の繰り返し数nが2以上の場合もある。ここで、式
(4)のRが水素原子であり、一般式(1)及び(2)
nの平均(平均の繰返し数)が0〜1であることが好ま
しい。
【0016】これらの樹脂形成成分の採用により、樹脂
マトリックスの耐熱性を高くすることができ、耐熱性の
必要な用途に適する凹凸基板が得られる。この場合、フ
ルオレン骨格を有する樹脂形成成分の割合は、全樹脂及
び樹脂形成成分の40重量%以上、好ましくは50重量
%以上、より好ましくは70重量%以上であることがよ
い。また、フルオレン骨格を有するモノマー又はオリゴ
マーが、フルオレンエポキシ樹脂、フルオレンアクリレ
ート又はフルオレンアクリレートの酸付加物であり、そ
の割合がフルオレンエポキシ樹脂1重量部に対し、フル
オレンアクリレート0.5〜5重量部、フルオレンアク
リレートの酸付加物0〜5重量部であり、樹脂形成成分
中のフルオレン骨格を有するモノマー又はオリゴマー
が、50重量%以上であることが好ましい。また、多官
能アクリレートが樹脂形成成分中に10〜40重量%含
まれることが有利である。
【0017】また、本発明の樹脂形成成分には、他の樹
脂又は樹脂形成成分を含むことができ、アクリル樹脂系
やエポキシ樹脂系を使用することが好ましい。アクリル
樹脂系としては、アクリル酸、メタクリル酸等の置換ア
クリル酸、これらのメチルエステル等のアクリレート類
から選択されるアクリル系のモノマー、オリゴマー又は
ポリマーが挙げられるが、重合性のモノマー又はオリゴ
マーが好ましい。アクリル樹脂成分を例示すると、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸メチル等の汎用のアクリレ
ートや、多官能アルコールや多官能エポキシ化合物から
導かれる多官能アクリレートが挙げられる他、ポリ(メ
タ)アクリル酸のようなポリマー、そのオリゴマー等が
挙げられる。また、エポキシ樹脂成分としては、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ジヒド
ロキシビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。本発
明でいうエポキシ樹脂には、エポキシ化合物が含まれ
る。必須成分であるフルオレン骨格を有する樹脂形成成
分や任意成分であるその他のアクリル樹脂形成成分やエ
ポキシ樹脂形成成分などは、それぞれ単独で又は2種以
上併用して用いてもよい。
【0018】また、必須成分の一つである光重合開始剤
としては、樹脂形成成分の光重合を開始又は促進するも
のであればよく、光重合開始剤としてはカルボニル化合
物、イオウ化合物、アゾ化合物、トリアジン化合物、有
機過酸化物等を適宜調整して使用することができる。
【0019】本発明で用いるコーティング材料には、本
発明の効果を損なわない範囲であれば、他の成分を含有
してもよい。例えば、コーティング特性を向上させる溶
剤や界面活性剤が、熱重合を促進する熱重合開始剤が、
密着性向上のためにはカップリング剤が、光透過性を変
化させるためには顔料が使用できる。その他、本発明の
効果を損なわない範囲であれば、上記のような溶剤可溶
な樹脂を含有することができる。
【0020】溶剤としては、溶解性、コーティング性の
面からエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
トやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、シクロヘキサノン、エチルエトキシプロピオネー
ト、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、γ-ブチロラクトン等がよく、またこれらの溶剤の
混合物でもよい。
【0021】また、熱重合開始剤を用いる場合、アクリ
ル樹脂成分又は他の熱重合性樹脂成分の熱重合を開始又
は促進するものであればよく、有機アミン化合物、イミ
ダゾール化合物、酸無水物、有機ホスフィン等が挙げら
れるが、保存安定性の面から最も好ましいものは有機ア
ミン化合物やイミダゾール化合物であり、また、これら
の数種類を混合して使用することができる。有機アミン
としては、ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、イ
ミダゾール化合物としては2メチルイミダゾールが硬化
性と保存安定性の面から好ましい。これらの多くは、エ
ポキシ樹脂の硬化剤又は硬化促進剤として作用する成分
でもあるので、エポキシ樹脂が含まれる場合は、硬化剤
又は硬化促進剤ともなるが、本発明では硬化剤は、樹脂
形成成分と、硬化促進剤は熱重合開始剤という。
【0022】コーティング材料の好ましい配合割合は、
樹脂及び樹脂形成成分の合計100重量部に対し、光重
合開始剤1〜15重量部、熱重合開始剤0.5〜10重
量部、溶媒100〜500重量部である。
【0023】コーティング材を調製する方法は特に限定
はないが、樹脂形成成分、光重合開始剤、溶剤、熱重合
開始剤、界面活性剤、カップリング剤等の種類、配合量
を適宜調整した後、ロールミル、ボールミル、サンドミ
ル、プラネタリミキサーなどの分散、混合装置を用い、
5〜70℃で1〜50時間程度撹拌混合を行ない、均一
な組成となるように分散させる方法を採用することがで
きる。
【0024】本発明の凹凸基板は、機能性硬化膜を有す
る。機能性硬化膜とは、硬化膜の表面の凹凸形状により
発現される機能を有する硬化膜をいい、少なくとも基板
の一部にこのような機能性硬化膜を有するものである。
機能性硬化膜の表面は凹凸形状をしており、その凹凸段
差の比の平均値が0.60〜0.95の範囲にあり、凹
凸段差が0.05〜3μmの範囲であることが必要であ
る。凹凸段差の比の平均値と凹凸段差がこの範囲から外
れると、良好な表面凹凸性を有しなくなくなり、機能性
硬化膜としての特性が十分発現されない。機能性硬化膜
の平均の厚みに対し、凹凸段差はその5〜40%、好ま
しくは10〜30%であることがよい。
【0025】機能性硬化膜は、光線透過率が60%以上
であることが必要であり、好ましくは、70〜95%の
範囲である。光線透過率がこの値に満たないと、透明性
を生かした用途に用いることができず好ましくない。こ
こで、凹凸段差の比の平均値、凹凸段差及び光線透過率
の測定方法は、後記実施例の記載に従う。
【0026】次に、本発明の表面凹凸形状を有する基板
の製造方法について説明する。本発明の凹凸基板の製造
方法においては、まず、平坦な基板上にコーティング材
料を塗布することを要する。平坦な基板は上記したもの
と同様なものを用いることができ、コーティング材料の
塗布方法は、特に制限されるものではなく公知の方法を
適用できるが、具体的にはスピンコートにより行うこと
ができる。塗布されるコーティング剤の膜厚は、0.5
μm以上であることが好ましい。膜厚が0.5μmに満
たないと十分な凹凸が得られない。なお、塗布されたコ
ーティング材料は、紫外線照射前には通常60〜120
℃の温度で1〜5分程度予備乾燥し、溶媒がある程度除
去された後、次工程の紫外線照射工程に移ることが好ま
しい。
【0027】用いられるコーティング材料は、前記した
本発明の樹脂形成成分と光重合開始剤を必須成分として
含有するコーティング材料であり、硬化後の硬化膜表面
に凹凸形状を有する透明機能性硬化膜を形成できるもの
であればよい。フルオレン骨格を有する樹脂形成成分と
しては、上記した一般式(1)〜(3)で示されるもの
が好ましいものとして例示される。
【0028】本発明の製造方法において、透明機能性硬
化膜表面の凹凸形状は、光硬化と熱硬化の硬化収縮率の
差を制御することにより形成することが有利であるが、
これに限定されない。上記方法について説明すると、例
えば塗布されたコーティング材料にマスクを介し紫外線
を照射し、熱風乾燥機などを用いて加熱処理して成膜さ
れる。そしてこの際、表面の凹凸形状は、紫外線照射時
に光透過部と光遮蔽部を持つマスクを使用し、露光部と
未露光部を発現させ、次工程である加熱処理時の露光部
と未露光部の硬化収縮の差を利用して形成するものであ
る。
【0029】紫外線照射の際に用いられるマスクの形状
は、光透過部と光遮蔽部を有するものであれば特に限定
されるものではなく、目的とする表面凹凸形状に応じて
適宜設計されるものである。ただし、微細な表面凹凸形
状を形成するためには、100μm当りに、2〜10μ
mの線幅を持つ直線又は曲線の光透過部が2〜20本程
度存在することが好ましい。
【0030】紫外線照射の条件としては、300〜45
0nmの紫外線を50〜10000mJ/cm2の範囲
で照射することが好ましく、熱処理条件としては、12
0〜250℃で15〜60分の範囲で行うことが好まし
い。紫外線照射の条件がこの範囲以下では、光による硬
化が不十分となり目的とする凹凸が形成できず、この範
囲以上では光の回折による遮蔽部への光の回り込みが発
生し十分な凹凸が形成できなくなるので好ましくない。
また、熱処理の条件がこの範囲以下では、十分な熱硬化
が行われず十分な凹凸が形成できなくなり、この範囲以
上では熱処理による樹脂劣化が認められるので好ましく
ない。通常のフォトリソグラフィーによる方法によれ
ば、紫外線照射後、現像及び洗浄の工程を要するが、本
発明の方法によれば、この工程を省略でき紫外線照射後
すぐに熱処理工程に移ることができ煩雑な製造工程を経
る必要がない。なお、紫外線の照射には、超高圧水銀ラ
ンプやメタルハライドランプなどのランプを用いること
ができる。
【0031】このようにして成膜された塗膜は、微細な
表面凹凸形状を有する透明機能性硬化膜を有する。機能
性硬化膜は透明性を有していることが必要であるが、そ
の光線透過率は60%以上であることが好ましい。ま
た、機能性硬化膜の表面に形成された凹凸形状部は、マ
スクによる露光部(膜厚X)と未露光部(膜厚Y)からな
り、各部の厚さの比(Y/X)が0.60〜0.95の
範囲にあり、段差が0.05〜3μmの範囲であること
が好ましい。ここで、成膜された塗膜表面の凹凸形状
は、上記したマスクを介した紫外線照射の際の用いられ
るマスク(露光部)の形状や紫外線照射条件、及び熱処
理条件等を適宜調整することにより制御することができ
る。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。各種の特性の評価は以下の方法で測定した。 (1)耐熱性:成膜した塗膜を260℃, 3時間オーブンに
入れ、塗膜の状態を評価した。評価のランクは次の通り
である。 ○:塗膜の外観に異常なし。 ×:塗膜の外観にわれ、剥離、着色あり。 (2)基板との密着性:塗膜を塗布した後に、少なくと
も100個の碁盤目を作るようにクロスカットを入れ、次
いでJIS Z1522によるセロハン粘着テープを用いてピ
ーリング試験を行ない、碁盤目の剥離の状態を目視によ
って評価した。評価のランクは次の通りである。 ○:全く剥離が認められないもの。 ×:剥離が少しでも認められるもの。 (3)塗膜硬度:JIS-K5400の試験法に準じた鉛筆硬度
試験機を用い、荷重1kgの条件で、塗膜にキズが付かな
い鉛筆硬度を塗膜硬度とした。使用した鉛筆は「三菱ハ
イユニ(登録商標)」である。評価のランクは次の通り
である。 ○:4H以上。 ×:4H未満。
【0033】(4)耐薬品性:成膜した塗膜を、下記の
薬品に下記の条件で浸漬し、浸漬後の外観及び密着性を
評価した。 評価のランクは次の通りである。 ○:塗膜の外観に異常なし。 ×:塗膜の外観にわれ、剥離、着色あり。
【0034】(5)凹凸段差:表面粗さ計を用いて凹凸
を形成した凸部(膜厚X)と凹部 (膜厚Y)の膜厚を測
定し、その差(X−Y)を段差とした。また、凹凸段差
の比は各部の厚さの比(Y/X)を計算で求めた。これ
を、図1を参照して説明すると、凸部X(塗膜の露光
部:膜厚X)と凹部Y(未露光部:膜厚Y)の差が段差
Zとして得られる。なお、図中、1は基板、2は機能性
硬化膜、3は露光部と非露光部を形成するためのマスク
であり、UVは紫外線を示す。また、凹凸段差の平均値
及び凹凸段差の比の平均値は、上記方法によりランダム
に測定した凹凸段差100点の平均値とした。
【0035】(6)硬化膜光線透過率:平坦なガラス基
板上にスピンコーティングでコーティング材料を約2.
0μmの厚さに塗布して、80℃の温度で2分間予備乾
燥した後、凹凸を形成するための石英マスク(50μmの
ドットを10μm間隔でクロム蒸着したもの)を通して
500Wの高圧水銀ランプを用いて波長365nmの照
度が10mW/cm2の紫外線を50秒間照射し、その後
熱風乾燥機を用いて200℃で30分間加熱乾燥処理を
行ない、作成したサンプルを日立分光透過率計UBEST-40
0を用いて500nmでの透過率を測定した。
【0036】(コーティング材料の調整)表1に示した
配合割合で、コーティング剤を調整した。
【表1】
【0037】表中の各成分は次に示すものである。 フルオレンアクリレート :一般式2の化合物 多官能アクリレート :ジペンタエリストールヘキサア
クリレート フルオレンエポキシ樹脂 :一般式1の化合物 光重合開始剤 :チバガイギ社製イルガキュア907 溶媒 :プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート シランカップリング剤 :γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン 硬化剤(熱重合開始剤) :ビス(ジエチルアミノ)ベ
ンゾフェノン
【0038】実施例1.表1に示す光重合開始剤を含む
光及び熱によって硬化する上記コーティング剤を、脱脂
洗浄した厚さ1.1mmの平坦なガラス基板上にスピン
コーティングで約3.0μmの厚さに塗布して、80℃
の温度で2分間予備乾燥した後、凹凸を形成するための
石英マスク(幅10μmのラインを10μm間隔でクロム
蒸着したもの)を通して500Wの高圧水銀ランプを用
いて波長365nmの照度が10mW/cm2の紫外線を
50秒間照射した。その後熱風乾燥機を用いて200℃
で30分間加熱乾燥処理を行ない、サンプルを作成し
た。
【0039】このサンプルの凹凸部の段差の平均は0.
7μmであり、露光部(膜厚X)と未露光部の膜厚(膜厚
Y)の比率の平均は(Y/X)が0.77となった。ま
た、本発明の凹凸基板は、耐熱性、透明性、密着性、硬
度、耐薬品性等に優れた結果となった。また、機能性硬
化膜の光線透過率は60%以上であった。
【0040】比較例1 光及び熱によって硬化するコーティング剤を表1の比較
例1のものに変更した以外は実施例1と同様に行った。
同じくカラーフィルター用保護膜として使用されている
光熱硬化型透明樹脂をガラス基板上にスピンコーティン
グで脱脂洗浄した厚さ1.1mmのガラス板上に約5.0
μmの厚さに塗布して、80℃の温度で2分間予備乾燥
した後、凹凸を形成するための石英マスク(幅10μm
のラインを10μm間隔でクロム蒸着したもの)を通し
て500Wの高圧水銀ランプを用いて波長365nmの
照度が20mW/cm2の紫外線を50秒間照射した。そ
の後熱風乾燥機を用いて200℃で30分間加熱乾燥処
理を行ない、サンプルを作成した。
【0041】このサンプルの凹凸部の段差の平均は0.
7μmであり、露光部(膜厚X)と未露光部の膜厚(膜厚
Y)の比率(Y/X)の平均が0.83となった。ただ
し、フルオレン骨格を有する樹脂成分を使用しない本比
較例1では、耐熱性と密着性、塗膜硬度不足が見られ
た。
【0042】
【発明の効果】本発明の表面に凹凸形状を有する基板
は、耐熱性、耐アルカリ性、密着性が良好であることか
ら、電機、電子分野を始めとする微細な表面凹凸形状が
必要とされる用途に広く使用することができる。用途と
しては、反射板、導光板用くさび、ドット形成、プリズ
ムシート、LCDプロジェクター等のマイクロレンズ、
投射スクリーン用フルネルレンズ、広視野角向けLCD
セル内構造物等に用いることができるが、特に、微細な
表面凹凸形状を有し、高効率の光反射性能が要求される
LCD反射基板用途や微細なつや消しが要求される基板
が用いられる用途に適している。また、本発明の製造方
法によれば、従来の研磨やフォトリソグラフィーのよう
に現像、洗浄工程などの複雑な製造工程を経なくても、
簡単な露光、加熱乾燥により、良好な凹凸が作成するこ
とが出来、産業上の有用性が極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 凹凸段差を示す断面図
【符号の説明】
1 基材 2 硬化膜 3 マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CER C08J 7/04 CERZ 4J038 CEZ CEZZ C09D 4/02 C09D 4/02 5/00 5/00 Z 5/28 5/28 163/00 163/00 201/00 201/00 G02B 1/11 C08L 101:02 // C08L 101:02 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2H042 BA04 BA15 BA19 BA20 2K009 AA12 CC24 CC33 DD02 4D075 BB26Z BB40Z BB42Z BB46Z BB92Z BB93Z CA02 CA13 CA18 CA44 CB03 CB06 CB33 DA06 DB01 DB13 DB31 DC19 DC21 DC24 EB20 EB22 EB24 EB33 EC37 4F006 AB13 AB20 AB34 AB35 BA01 BA14 CA05 4F100 AG00A AK01B AK25B AK53B AL05B AL07B AT00A BA02 CC00B DD01B EH462 EJ082 EJ422 EJ542 GB41 JB01 JB12B JJ03 JK12 JN01 JN01B YY00B 4J038 DB271 DB272 FA141 FA142 KA03 NA01 NA19 PA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な基板上に、フルオレン骨格を有す
    るモノマー又はオリゴマーを主とする樹脂形成成分と光
    重合開始剤を必須成分として含有するコーティング材料
    を硬化して得られる機能性硬化膜を有し、当該機能性硬
    化膜の表面は凹凸形状をしており、その凹凸段差の比の
    平均値が0.60〜0.95の範囲にあり、凹凸段差が
    0.05〜3μmの範囲であり、かつ機能性硬化膜の光
    線透過率が60%以上であることを特徴とする表面に機
    能性硬化膜を有する基板。
  2. 【請求項2】 平坦な基板上にコーティング材料を塗布
    し、コーティング材料を硬化して得られる硬化膜の表面
    に凹凸形状を形成する方法において、コーティング材料
    にフルオレン骨格を有するモノマー又はオリゴマーを主
    とする樹脂形成成分と光重合開始剤を必須成分として含
    有するコーティング材料を用い、光硬化と熱硬化の硬化
    収縮率の差を制御することにより硬化膜表面に凹凸段差
    が0.05〜3μmの範囲である凹凸形状を有する透明
    機能性硬化膜を形成することを特徴とする表面に透明機
    能性硬化膜を有する基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 平坦な基板上に、膜厚0.5μm以上とな
    るようにフルオレン骨格を有するモノマー又はオリゴマ
    ーを主とする樹脂形成成分と光重合開始剤を必須成分と
    して含有するコーティング材料を塗布後、光透過部と光
    遮蔽部を有するマスクを介して、300〜450nmの
    紫外線をを介して、露光部のコーティング材料が硬化し
    得る条件で照射し、次に現像、洗浄を行うことなく、1
    20〜250℃で15〜60分の熱処理を行うことによ
    り硬化膜表面に凹凸段差が膜厚の5〜40%で、0.0
    5〜3μmの範囲である凹凸形状を有する透明機能性硬
    化膜を形成させることを特徴とする表面に透明機能性硬
    化膜を有する基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 透明機能性硬化膜の光線透過率が60%
    以上であり、その表面に形成された凹凸形状部が、マス
    クによる露光部(膜厚X)と未露光部(膜厚Y)からな
    り、各部の厚さの比(Y/X)が0.60〜0.95の
    範囲である請求項2又は請求項3記載の表面に透明機能
    性硬化膜を有する基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 フルオレン骨格を有するモノマー又はオ
    リゴマーが、フルオレンエポキシ樹脂、フルオレンアク
    リレート又はフルオレンアクリレートの酸付加物であ
    り、その割合がフルオレンエポキシ樹脂1重量部に対
    し、フルオレンアクリレート0.5〜5重量部、フルオ
    レンアクリレートの酸付加物0〜5重量部であり、樹脂
    形成成分中のフルオレン骨格を有するモノマー又はオリ
    ゴマーが、50重量%以上である請求項2〜4のいずれ
    かに記載の表面に透明機能性硬化膜を有する基板。
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