JP2002198322A - 熱処理方法及びその装置 - Google Patents
熱処理方法及びその装置Info
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- JP2002198322A JP2002198322A JP2000398434A JP2000398434A JP2002198322A JP 2002198322 A JP2002198322 A JP 2002198322A JP 2000398434 A JP2000398434 A JP 2000398434A JP 2000398434 A JP2000398434 A JP 2000398434A JP 2002198322 A JP2002198322 A JP 2002198322A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 イオン注入した不純物のプロファイルを崩す
ことなく、また、パターンの揮発などの問題を起こすこ
となく注入された不純物を活性化する熱処理方法及びそ
の装置を提供することにある。 【解決手段】 被処理物の一部またはその全体の昇温速
度が2×104〜2×106℃/秒の範囲となる加熱手段
を備えたことを特徴とする熱処理装置。
ことなく、また、パターンの揮発などの問題を起こすこ
となく注入された不純物を活性化する熱処理方法及びそ
の装置を提供することにある。 【解決手段】 被処理物の一部またはその全体の昇温速
度が2×104〜2×106℃/秒の範囲となる加熱手段
を備えたことを特徴とする熱処理装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や液晶基板
などの熱処理を行う熱処理装置および熱処理方法に関す
るものである。
などの熱処理を行う熱処理装置および熱処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】集積回路の高集積化および高性能化の要
求を満たすために、それを構成するトランジスタの微細
化が著しく進んでいる。トランジスタの中で最も寸法の
小さい部分はゲート長であるが、開発過程では既に10
0nm以下の領域に突入している。ゲート長を縮小する
に当たっては,比例縮小則に則ってゲート酸化膜を薄く
したりpn接合を浅くしなければトランジスタは所望の
性能を発揮しない。
求を満たすために、それを構成するトランジスタの微細
化が著しく進んでいる。トランジスタの中で最も寸法の
小さい部分はゲート長であるが、開発過程では既に10
0nm以下の領域に突入している。ゲート長を縮小する
に当たっては,比例縮小則に則ってゲート酸化膜を薄く
したりpn接合を浅くしなければトランジスタは所望の
性能を発揮しない。
【0003】トランジスタ製造過程では、酸化やアニー
ルなど様々な熱処理が行われる。中でも温度と時間の管
理に注意を要するのが,浅い拡散層(pn接合)形成プ
ロセスである。pn接合(MOSトランジスタの場合、
ソースおよびドレーン)を形成する場合通常、イオン注
入によってシリコン基板中に不純物を導入し、続いて熱
処理によって注入された不純物(例えば、ホウ素(B)
や砒素(As)など)の活性化を行う。活性化過程で
は,イオン注入によって導入した不純物のプロファイル
(シリコン中深さ方向での不純物の濃度分布)をそのま
ま保持して活性化を行うことが最も好ましい。最近の先
端デバイスや今後の極微細トランジスタの製造に際して
は、特にこの点、すなわち不純物プロファイルを維持
し、かつ100%活性化を行うことが要求されている。
ルなど様々な熱処理が行われる。中でも温度と時間の管
理に注意を要するのが,浅い拡散層(pn接合)形成プ
ロセスである。pn接合(MOSトランジスタの場合、
ソースおよびドレーン)を形成する場合通常、イオン注
入によってシリコン基板中に不純物を導入し、続いて熱
処理によって注入された不純物(例えば、ホウ素(B)
や砒素(As)など)の活性化を行う。活性化過程で
は,イオン注入によって導入した不純物のプロファイル
(シリコン中深さ方向での不純物の濃度分布)をそのま
ま保持して活性化を行うことが最も好ましい。最近の先
端デバイスや今後の極微細トランジスタの製造に際して
は、特にこの点、すなわち不純物プロファイルを維持
し、かつ100%活性化を行うことが要求されている。
【0004】活性化は以前、拡散炉にて行われた。拡散
炉の特徴は、炉への導入から取り出しを含めて、ウエー
ハの加熱される時間が長いことである。例えば、ドーパ
ントの活性化に必要な熱処理が900℃/10分と仮定
すると、室温から900℃に保持された炉内へのウエー
ハの導入に20分程度を要し、さらに、900℃から室
温までの取り出しに同様に20分程度を要する。いわゆ
るスローイン、スローアウトと呼ばれるこのようなゆっ
くりした炉内への出し入れは、シリコンウエーハ中での
スリップ発生を防止することを目的としている。しかし
ながら、この間にドーパントが拡散して拡散層が所望の
深さよりも深くなり、トランジスタの性能を損なう。ト
ランジスタが微細になりpn接合の深さが浅くなるとと
もに、この余分な時間に不純物が拡散することによって
起こるプロファイルの「くずれ」が極めて深刻な問題と
なった。
炉の特徴は、炉への導入から取り出しを含めて、ウエー
ハの加熱される時間が長いことである。例えば、ドーパ
ントの活性化に必要な熱処理が900℃/10分と仮定
すると、室温から900℃に保持された炉内へのウエー
ハの導入に20分程度を要し、さらに、900℃から室
温までの取り出しに同様に20分程度を要する。いわゆ
るスローイン、スローアウトと呼ばれるこのようなゆっ
くりした炉内への出し入れは、シリコンウエーハ中での
スリップ発生を防止することを目的としている。しかし
ながら、この間にドーパントが拡散して拡散層が所望の
深さよりも深くなり、トランジスタの性能を損なう。ト
ランジスタが微細になりpn接合の深さが浅くなるとと
もに、この余分な時間に不純物が拡散することによって
起こるプロファイルの「くずれ」が極めて深刻な問題と
なった。
【0005】これを解決する手段として、1980年代
半ばからRTP(Rapid ThermalProcessor)が使用さ
れるようになった。これは、ランプの光をウエーハに照
射し、ウエーハを急速に加熱するとともに急速に降温す
る装置である。この装置は1秒間に数十℃〜100℃温
度を上げることが可能で、最近では、ウエーハ面内での
温度の均一性を度外視すれば、毎秒200℃程度の昇温
を可能にした装置も現れている。この技術は広く普及
し、現在イオン注入層の活性化はすべてRTPを用いて
行われている。しかし、昨今のようにpn接合が10n
mオーダーの深さまで浅くなると、イオン注入の加速電
圧を下げ、シリコン基板の極めて浅い部分にのみ不純物
を導入する技術が使用される。このような浅いpn接合
を形成する場合には、RTPを用いても、僅かに起こる
不純物の拡散により所望の深さよりも深くなることが深
刻な問題となってきた。通常のRTP装置では150℃
/secや200℃/secで昇温できるのは特定の限
られた温度領域であり、室温から所望の温度までこの速
度で昇温できるわけではない。装置によって多少の差が
あるが、600〜800℃辺りの領域を最も高速で昇温
する。RTPを用いた熱処理では室温近傍から昇温し始
め、所望の熱処理温度近傍にまで温度が上がるとランプ
のパワーを絞り、被処理物の温度が所望の処理温度を超
えないように制御する。そのため加熱開始から所望の処
理温度に到達するまでに10秒程度を要するのが実状で
ある。さらに、RTPの場合、上下両方にランプを配置
してウエーハ表裏両面から加熱する方法と、表面側だけ
にランプを配置し表面からのみ加熱する方法とがある
が、いずれにしても上記のように実質的な加熱時間が1
0秒以上に及ぶため、ウエーハ全体が加熱される。ウエ
ーハ全体が加熱されることがRTPの特徴である。ウエ
ーハ全体が加熱されるということは、加えられた熱量は
大きいということを意味する。そのため、冷却に時間を
要する。この冷却の間に不純物原子が拡散し、不純物原
子のプロファイルはイオン注入された直後のそれと大幅
に異なったものとなる。これが現在のRTPの問題点で
ある。不純物プロファイルをイオン注入直後の形に保持
するためには、さらに高速で昇温し、特に降温を高速で
行う必要があるが、ウエーハ全体を加熱するRTPでは
限界があった。
半ばからRTP(Rapid ThermalProcessor)が使用さ
れるようになった。これは、ランプの光をウエーハに照
射し、ウエーハを急速に加熱するとともに急速に降温す
る装置である。この装置は1秒間に数十℃〜100℃温
度を上げることが可能で、最近では、ウエーハ面内での
温度の均一性を度外視すれば、毎秒200℃程度の昇温
を可能にした装置も現れている。この技術は広く普及
し、現在イオン注入層の活性化はすべてRTPを用いて
行われている。しかし、昨今のようにpn接合が10n
mオーダーの深さまで浅くなると、イオン注入の加速電
圧を下げ、シリコン基板の極めて浅い部分にのみ不純物
を導入する技術が使用される。このような浅いpn接合
を形成する場合には、RTPを用いても、僅かに起こる
不純物の拡散により所望の深さよりも深くなることが深
刻な問題となってきた。通常のRTP装置では150℃
/secや200℃/secで昇温できるのは特定の限
られた温度領域であり、室温から所望の温度までこの速
度で昇温できるわけではない。装置によって多少の差が
あるが、600〜800℃辺りの領域を最も高速で昇温
する。RTPを用いた熱処理では室温近傍から昇温し始
め、所望の熱処理温度近傍にまで温度が上がるとランプ
のパワーを絞り、被処理物の温度が所望の処理温度を超
えないように制御する。そのため加熱開始から所望の処
理温度に到達するまでに10秒程度を要するのが実状で
ある。さらに、RTPの場合、上下両方にランプを配置
してウエーハ表裏両面から加熱する方法と、表面側だけ
にランプを配置し表面からのみ加熱する方法とがある
が、いずれにしても上記のように実質的な加熱時間が1
0秒以上に及ぶため、ウエーハ全体が加熱される。ウエ
ーハ全体が加熱されることがRTPの特徴である。ウエ
ーハ全体が加熱されるということは、加えられた熱量は
大きいということを意味する。そのため、冷却に時間を
要する。この冷却の間に不純物原子が拡散し、不純物原
子のプロファイルはイオン注入された直後のそれと大幅
に異なったものとなる。これが現在のRTPの問題点で
ある。不純物プロファイルをイオン注入直後の形に保持
するためには、さらに高速で昇温し、特に降温を高速で
行う必要があるが、ウエーハ全体を加熱するRTPでは
限界があった。
【0006】RTPに代わる技術としてレーザを用いた
ドーピング技術が研究されている(例えば,K.G.Ibbs,
Ultra-violet laser doping, Optics and laser techno
logy, feb. pp35-39,1983))。これはドーパントを含む
化合物のガス雰囲気中にウエーハを置き,シリコンウエ
ーハ表面にエキシマーレーザ光(例えば、XeCl光、
波長308nm)を照射して極短時間にドーピングを行
う方法である。他に、イオン注入を行った後、レーザ光
を照射して活性化を行うという方法も提案されている。
エキシマーレーザのパルス幅10nsecのオーダーで
あることと、ウエーハによるレーザ光の吸収係数が大き
いために加熱はシリコンウエーハ表層に限られる。その
ため、極めて短時間に加熱および冷却することが可能で
ある。
ドーピング技術が研究されている(例えば,K.G.Ibbs,
Ultra-violet laser doping, Optics and laser techno
logy, feb. pp35-39,1983))。これはドーパントを含む
化合物のガス雰囲気中にウエーハを置き,シリコンウエ
ーハ表面にエキシマーレーザ光(例えば、XeCl光、
波長308nm)を照射して極短時間にドーピングを行
う方法である。他に、イオン注入を行った後、レーザ光
を照射して活性化を行うという方法も提案されている。
エキシマーレーザのパルス幅10nsecのオーダーで
あることと、ウエーハによるレーザ光の吸収係数が大き
いために加熱はシリコンウエーハ表層に限られる。その
ため、極めて短時間に加熱および冷却することが可能で
ある。
【0007】しかし、この方法には以下の難点がある。
第一は、加熱される領域が浅すぎるということである。
エキシマーレーザは波長が短いためシリコン中での吸収
が大きく、侵入深さは極めて浅い。加熱されるのは、シ
リコンウエーハの極表層に限られる。浅いpn接合を形
成する場合には良いのであるが、通常のトランジスタ製
造プロセスで行われる浅い接合と深い接合とを同時に活
性化しようとする場合には、深い接合の活性化ができな
いという問題点を生じる。第二は、パターンが溶発(ab
lation)するなどの問題である。MOSトランジスタの
ソースやドレーンなどのpn接合を形成する場合には、
既にゲート絶縁膜やゲート電極、素子分離領域などが形
成済みである。素子分離領域にはシリコン酸化膜が埋め
込まれているだけであるが、ゲート電極は多結晶シリコ
ン、最近のデバイスではタングステンシリサイドやチタ
ンシリサイドなどが使用されており、それらのパターン
が形成されている。これらの材料からなるゲート電極に
対して自己整合的にイオン注入されている不純物を活性
化するためにレーザ光を照射すると、シリコン中に注入
された不純物を活性化するために必要なエネルギーであ
っても、場合によってはタングステンシリサイドやチタ
ンシリサイドなど金属材料は光を吸収しすぎて揮発して
しまうという問題である。シリコンよりも吸収係数の大
きな材料が表面に存在する場合には、往々にしてこのよ
うな問題を生じる。これはレーザの1パルスのエネルギ
ーが大きすぎることと材料の吸収係数が異なることに起
因する問題で、避けがたい本質的なものである。
第一は、加熱される領域が浅すぎるということである。
エキシマーレーザは波長が短いためシリコン中での吸収
が大きく、侵入深さは極めて浅い。加熱されるのは、シ
リコンウエーハの極表層に限られる。浅いpn接合を形
成する場合には良いのであるが、通常のトランジスタ製
造プロセスで行われる浅い接合と深い接合とを同時に活
性化しようとする場合には、深い接合の活性化ができな
いという問題点を生じる。第二は、パターンが溶発(ab
lation)するなどの問題である。MOSトランジスタの
ソースやドレーンなどのpn接合を形成する場合には、
既にゲート絶縁膜やゲート電極、素子分離領域などが形
成済みである。素子分離領域にはシリコン酸化膜が埋め
込まれているだけであるが、ゲート電極は多結晶シリコ
ン、最近のデバイスではタングステンシリサイドやチタ
ンシリサイドなどが使用されており、それらのパターン
が形成されている。これらの材料からなるゲート電極に
対して自己整合的にイオン注入されている不純物を活性
化するためにレーザ光を照射すると、シリコン中に注入
された不純物を活性化するために必要なエネルギーであ
っても、場合によってはタングステンシリサイドやチタ
ンシリサイドなど金属材料は光を吸収しすぎて揮発して
しまうという問題である。シリコンよりも吸収係数の大
きな材料が表面に存在する場合には、往々にしてこのよ
うな問題を生じる。これはレーザの1パルスのエネルギ
ーが大きすぎることと材料の吸収係数が異なることに起
因する問題で、避けがたい本質的なものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のRTPでは昇降温速度が遅すぎる上に加える熱量が
大きいため、最近の微細デバイスや今後の微細デバイス
では、イオン注入した不純物の拡散が起こり必要な深さ
のpn接合を形成できないという問題がある。一方、レ
ーザを用いた加熱方法では、材料によってレーザ光に対
する吸収係数が異なるために吸収係数の大きな材料から
なるパターンが揮発するなどの問題があった。本発明の
目的とするところは、イオン注入した不純物のプロファ
イルを崩すことなく、また、パターンの揮発などの問題
を起こすことなく注入された不純物を活性化する手段を
提供することにある。
来のRTPでは昇降温速度が遅すぎる上に加える熱量が
大きいため、最近の微細デバイスや今後の微細デバイス
では、イオン注入した不純物の拡散が起こり必要な深さ
のpn接合を形成できないという問題がある。一方、レ
ーザを用いた加熱方法では、材料によってレーザ光に対
する吸収係数が異なるために吸収係数の大きな材料から
なるパターンが揮発するなどの問題があった。本発明の
目的とするところは、イオン注入した不純物のプロファ
イルを崩すことなく、また、パターンの揮発などの問題
を起こすことなく注入された不純物を活性化する手段を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の熱処理
方法は、被処理物の一部またはその全体を加熱処理する
工程において、被処理物の昇温速度が2×104〜2×
106℃/秒の範囲であることを特徴とする。請求項2
の記載の熱処理方法は、被処理物の一部またはその全体
を加熱処理する工程において、予め被処理物を所定温度
まで予備加熱する工程と、該被処理物の昇温速度が2×
104〜2×106℃/秒の範囲で昇温する工程と、該予
備加熱温度から室温までの温度範囲に降温する工程とを
含むことを特徴とする。請求項3の記載の熱処理方法
は、被処理物の一部またはその全体を加熱処理する工程
において、該被処理物の昇温速度が2×104〜2×1
06℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達した後、
直ちに降温する工程を含むことを特徴とする。請求項4
に記載の熱処理方法は、被処理物の一部またはその全体
を加熱処理する工程において、予め被処理物を所定温度
まで予備加熱し、該被処理物の昇温速度が2×104〜
2×106℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達し
た後、直ちに該予備加熱温度まで降温する工程を含むこ
とを特徴とする。請求項5に記載の熱処理装置は、被処
理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104〜2
×106℃/秒の範囲となる加熱手段を備えたことを特
徴とする。請求項6に記載の熱処理装置は、被処理物の
一部またはその全体を予め加熱する予備加熱手段と、被
処理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104〜
2×106℃/秒の範囲となる加熱手段を備えたことを
特徴とする。請求項7に記載の熱処理装置は、請求項5
又は請求項6に記載の熱処理装置であって、特に、前記
被処理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104
〜2×106℃/秒の範囲となる加熱手段が、フラッシ
ュランプであることを特徴とする。請求項8に記載の熱
処理装置は、請求項6又は請求項7に記載の熱処理装置
であって、特に、前記予備加熱手段が、白熱ランプであ
ることを特徴とする。
方法は、被処理物の一部またはその全体を加熱処理する
工程において、被処理物の昇温速度が2×104〜2×
106℃/秒の範囲であることを特徴とする。請求項2
の記載の熱処理方法は、被処理物の一部またはその全体
を加熱処理する工程において、予め被処理物を所定温度
まで予備加熱する工程と、該被処理物の昇温速度が2×
104〜2×106℃/秒の範囲で昇温する工程と、該予
備加熱温度から室温までの温度範囲に降温する工程とを
含むことを特徴とする。請求項3の記載の熱処理方法
は、被処理物の一部またはその全体を加熱処理する工程
において、該被処理物の昇温速度が2×104〜2×1
06℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達した後、
直ちに降温する工程を含むことを特徴とする。請求項4
に記載の熱処理方法は、被処理物の一部またはその全体
を加熱処理する工程において、予め被処理物を所定温度
まで予備加熱し、該被処理物の昇温速度が2×104〜
2×106℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達し
た後、直ちに該予備加熱温度まで降温する工程を含むこ
とを特徴とする。請求項5に記載の熱処理装置は、被処
理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104〜2
×106℃/秒の範囲となる加熱手段を備えたことを特
徴とする。請求項6に記載の熱処理装置は、被処理物の
一部またはその全体を予め加熱する予備加熱手段と、被
処理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104〜
2×106℃/秒の範囲となる加熱手段を備えたことを
特徴とする。請求項7に記載の熱処理装置は、請求項5
又は請求項6に記載の熱処理装置であって、特に、前記
被処理物の一部またはその全体の昇温速度が2×104
〜2×106℃/秒の範囲となる加熱手段が、フラッシ
ュランプであることを特徴とする。請求項8に記載の熱
処理装置は、請求項6又は請求項7に記載の熱処理装置
であって、特に、前記予備加熱手段が、白熱ランプであ
ることを特徴とする。
【0010】本発明に関わる熱処理方法では、被処理物
を2×104〜2×106℃/秒の範囲で昇温する工程を
含むことを特徴とする。シリコン中に導入された不純物
の活性化過程は、格子間に存在する不純物が僅かに動い
てシリコンの格子点を占めるに至るプロセスである。不
純物原子移動距離は、十分の数オングストロームに過ぎ
ない。パルス幅10nsecのレーザで活性化が起こる
ことは既に明らかになっているので、この不純物の移動
に要する時間は10nsec以下と考えて良い。すなわ
ち、イオン注入層の活性化には10nsec以下の時間
しか必要ではなく、それ以上は無駄なエネルギーを加え
ていることになる。しかし、ごく僅かとはいえ不純物を
移動させ活性化するためには、ある程度の温度が必要で
ある。一般に、単結晶シリコン基板で900℃、多結晶
シリコンの場合には1000℃程度まで加熱されなけれ
ばならない。シリコンを極表層だけ昇温するにしても、
1000℃程度まで昇温するためには20J/cm2以
上のエネルギーが必要である。これだけのエネルギーを
10nsecという短時間に照射すると、照射される光
のピークパワーは2×109Wにもおよぶ。そのため
に、パターンが揮発するなどという問題が起こるのであ
る。したがって、パターンが溶発するというような問題
を避けるためには、照射するエネルギーを例えば20J
/cm2としても、パルス幅を調節してパターンが揮発
しない程度のピークパワーに押さえる必要がある。一
方、不純物の余計な拡散を抑制するためには、パルス時
間は短ければ短いほど好ましい。
を2×104〜2×106℃/秒の範囲で昇温する工程を
含むことを特徴とする。シリコン中に導入された不純物
の活性化過程は、格子間に存在する不純物が僅かに動い
てシリコンの格子点を占めるに至るプロセスである。不
純物原子移動距離は、十分の数オングストロームに過ぎ
ない。パルス幅10nsecのレーザで活性化が起こる
ことは既に明らかになっているので、この不純物の移動
に要する時間は10nsec以下と考えて良い。すなわ
ち、イオン注入層の活性化には10nsec以下の時間
しか必要ではなく、それ以上は無駄なエネルギーを加え
ていることになる。しかし、ごく僅かとはいえ不純物を
移動させ活性化するためには、ある程度の温度が必要で
ある。一般に、単結晶シリコン基板で900℃、多結晶
シリコンの場合には1000℃程度まで加熱されなけれ
ばならない。シリコンを極表層だけ昇温するにしても、
1000℃程度まで昇温するためには20J/cm2以
上のエネルギーが必要である。これだけのエネルギーを
10nsecという短時間に照射すると、照射される光
のピークパワーは2×109Wにもおよぶ。そのため
に、パターンが揮発するなどという問題が起こるのであ
る。したがって、パターンが溶発するというような問題
を避けるためには、照射するエネルギーを例えば20J
/cm2としても、パルス幅を調節してパターンが揮発
しない程度のピークパワーに押さえる必要がある。一
方、不純物の余計な拡散を抑制するためには、パルス時
間は短ければ短いほど好ましい。
【0011】パターンの溶発がなく、かつ不純物の余計
な拡散を防止して所望をプロファイルを実現しうる昇降
温速度を本発明者が鋭意検討を行った結果、昇温速度は
2×104〜2×106℃/秒の範囲が最適であることを
見いだした。したがって、少なくとも不純物原子が拡散
するような温度領域では、上記のような高速で昇温を行
うことを特徴とする。昇温速度が速ければ被処理物(シ
リコンウエーハ)表層だけが加熱されるので、ウエーハ
に加えられる熱の総量は少ない。そのため、降温時も急
速に温度が低下する。
な拡散を防止して所望をプロファイルを実現しうる昇降
温速度を本発明者が鋭意検討を行った結果、昇温速度は
2×104〜2×106℃/秒の範囲が最適であることを
見いだした。したがって、少なくとも不純物原子が拡散
するような温度領域では、上記のような高速で昇温を行
うことを特徴とする。昇温速度が速ければ被処理物(シ
リコンウエーハ)表層だけが加熱されるので、ウエーハ
に加えられる熱の総量は少ない。そのため、降温時も急
速に温度が低下する。
【0012】
【発明の実施形態】本発明の実施形態を以下に図面を用
いて詳細に説明する。
いて詳細に説明する。
【0013】[第1の実施形態]図1に、本発明の実施形
態である熱処理装置の概要を示す。図1は、被処理物で
あるシリコンウエーハを熱処理するための装置である。
本発明の熱処理装置は、ステンレス製のチャンバー1内
に不図示の試料台にシリコンウエーハWが置かれ、シリ
コンウエーハWを予備加熱するための予備加熱手段であ
る白熱ランプ4、リフレクター3、石英窓11,12、
シリコンウエーハWを高速で昇降温するための加熱手段
としてフラッシュランプ2を備える。本実施形態におい
ては、電源からコンデンサーに電力が供給され、ここで
蓄積されてフラッシュランプ2にパルス状に供給されて
フラッシュランプ2が発光する。発光した光は、石英窓
11を通してチャンバー1内部に導入されシリコンウエ
ーハWに照射される.シリコンウエーハの熱処理方法と
して、図2に示すような3種類のシーケンスが可能であ
る。
態である熱処理装置の概要を示す。図1は、被処理物で
あるシリコンウエーハを熱処理するための装置である。
本発明の熱処理装置は、ステンレス製のチャンバー1内
に不図示の試料台にシリコンウエーハWが置かれ、シリ
コンウエーハWを予備加熱するための予備加熱手段であ
る白熱ランプ4、リフレクター3、石英窓11,12、
シリコンウエーハWを高速で昇降温するための加熱手段
としてフラッシュランプ2を備える。本実施形態におい
ては、電源からコンデンサーに電力が供給され、ここで
蓄積されてフラッシュランプ2にパルス状に供給されて
フラッシュランプ2が発光する。発光した光は、石英窓
11を通してチャンバー1内部に導入されシリコンウエ
ーハWに照射される.シリコンウエーハの熱処理方法と
して、図2に示すような3種類のシーケンスが可能であ
る。
【0014】まず第1に、<加熱方法1>に示すよう
に、白熱ランプ4を点灯せず、室温に保持されたシリコ
ンウエーハにフラッシュランプ光を照射して昇温する加
熱方法。第2に、<加熱方法2>に示すように、白熱ラ
ンプ4を用いて、予めシリコンウエーハを所定の温度ま
で予備加熱し、その後でフラッシュランプ2を発光させ
てウエーハを高い温度まで昇温して熱処理する方法。い
うまでもなく、予備加熱とフラッシュランプとを組み合
わせることにより、2段階の加熱や2段階の降温プロセ
スなど様々な熱処理が可能となる。第3に、<加熱方法
3>に示すように、シリコンウエーハに加わるトータル
の熱量を最小にするために、白熱ランプ4を点灯してウ
エーハの予備加熱を行い、所定の温度の達した後、直ち
にフラッシュランプ2を点灯する。フラッシュランプ2
点灯と同時に、白熱ランプ4を消灯する。予備加熱の熱
源がなくなるので、室温まで急速に温度が低下する。こ
のようなシーケンスにより、シリコンウエーハに印加さ
れる熱量を最小に絞り込むことが可能である。いうまで
もなくフラッシュランプの発光長さと強度は、回路に入
れているコイルで可変することが可能である。
に、白熱ランプ4を点灯せず、室温に保持されたシリコ
ンウエーハにフラッシュランプ光を照射して昇温する加
熱方法。第2に、<加熱方法2>に示すように、白熱ラ
ンプ4を用いて、予めシリコンウエーハを所定の温度ま
で予備加熱し、その後でフラッシュランプ2を発光させ
てウエーハを高い温度まで昇温して熱処理する方法。い
うまでもなく、予備加熱とフラッシュランプとを組み合
わせることにより、2段階の加熱や2段階の降温プロセ
スなど様々な熱処理が可能となる。第3に、<加熱方法
3>に示すように、シリコンウエーハに加わるトータル
の熱量を最小にするために、白熱ランプ4を点灯してウ
エーハの予備加熱を行い、所定の温度の達した後、直ち
にフラッシュランプ2を点灯する。フラッシュランプ2
点灯と同時に、白熱ランプ4を消灯する。予備加熱の熱
源がなくなるので、室温まで急速に温度が低下する。こ
のようなシーケンスにより、シリコンウエーハに印加さ
れる熱量を最小に絞り込むことが可能である。いうまで
もなくフラッシュランプの発光長さと強度は、回路に入
れているコイルで可変することが可能である。
【0015】[第2の実施形態]P型シリコンウエーハ
に、ホウ素(B)を30keVで1014個/cm2イオン
注入を行った。このウエーハを、昇温速度200℃/s
ecのRTP、昇温速度105℃/secのフラッシュ
ランプ、およびパルス幅20nsecのエキシマーレー
ザで熱処理して活性化を行った。
に、ホウ素(B)を30keVで1014個/cm2イオン
注入を行った。このウエーハを、昇温速度200℃/s
ecのRTP、昇温速度105℃/secのフラッシュ
ランプ、およびパルス幅20nsecのエキシマーレー
ザで熱処理して活性化を行った。
【0016】RTPを用いる熱処理ではウエーハ表面か
ら光を照射し、裏面で温度測定するタイプの市販RTP
装置を使用した。ウエーハは室温で保持されており、光
照射とともに昇温が始まり、500〜800℃の領域を
最大の昇温速度である200℃/secで昇温する。最
高温度を1000℃、保持時間は0秒、すなわち100
0℃に到達後、直ちにランプを消灯して降温を開始し
た。
ら光を照射し、裏面で温度測定するタイプの市販RTP
装置を使用した。ウエーハは室温で保持されており、光
照射とともに昇温が始まり、500〜800℃の領域を
最大の昇温速度である200℃/secで昇温する。最
高温度を1000℃、保持時間は0秒、すなわち100
0℃に到達後、直ちにランプを消灯して降温を開始し
た。
【0017】フラッシュランプを使用した場合には予備
加熱温度を400℃とし、400℃に到達後、パルスエ
ネルギーを20J/cm2、パルス幅2msecでフラ
ッシュランプを照射した。フラッシュランプ照射後、予
備加熱用の白熱ランプを消灯し降温を行った。なお、フ
ラッシュランプのパルス数は1ショットとした。この場
合、1000℃まで昇温したので、昇温速度は3×10
5℃/secになる。レーザと同様にピークパワーを計
算すると、104W/cm2になる。なお、この場合、降
温は0.1秒で400℃まで低下するために、降温速度
は6000℃/secとなる。
加熱温度を400℃とし、400℃に到達後、パルスエ
ネルギーを20J/cm2、パルス幅2msecでフラ
ッシュランプを照射した。フラッシュランプ照射後、予
備加熱用の白熱ランプを消灯し降温を行った。なお、フ
ラッシュランプのパルス数は1ショットとした。この場
合、1000℃まで昇温したので、昇温速度は3×10
5℃/secになる。レーザと同様にピークパワーを計
算すると、104W/cm2になる。なお、この場合、降
温は0.1秒で400℃まで低下するために、降温速度
は6000℃/secとなる。
【0018】エキシマーレーザ加熱の場合には、XeC
lエキシマーレーザ(波長308nm)を使用した。パ
ルス幅は10nsec、エネルギーは15J/cm2とし
た。なお、フラッシュランプと同様に予備加熱を行い、
400℃でレーザ光を1ショットだけ照射した。したが
って、この時のピークパワーは1015W/cm2にな
る。このようにして活性化熱処理を行ったウエーハをS
IMS(二次イオン質量分析計)分析を行ってホウ素
(B)のプロファイルを測定し、熱処理前のプロファイ
ルを比較した。また、広がり抵抗測定によりキャリア濃
度を測定し,活性化処理後のホウ素(B)のプロファイル
とキャリアのプロファイルとを比較して活性化の度合い
を評価した.
lエキシマーレーザ(波長308nm)を使用した。パ
ルス幅は10nsec、エネルギーは15J/cm2とし
た。なお、フラッシュランプと同様に予備加熱を行い、
400℃でレーザ光を1ショットだけ照射した。したが
って、この時のピークパワーは1015W/cm2にな
る。このようにして活性化熱処理を行ったウエーハをS
IMS(二次イオン質量分析計)分析を行ってホウ素
(B)のプロファイルを測定し、熱処理前のプロファイ
ルを比較した。また、広がり抵抗測定によりキャリア濃
度を測定し,活性化処理後のホウ素(B)のプロファイル
とキャリアのプロファイルとを比較して活性化の度合い
を評価した.
【0019】RTP、フラッシュランプ、エキシマーレ
ーザで熱処理した場合の結果を図3、4、5の順に示
す。なお、熱処理前後のホウ素のプロファイルの比較を
(イ)に、熱処理後のホウ素のプロファイルとキャリア
プロファイルの比較を(ロ)に示す。図3(イ)で示す
RTPで熱処理した場合を見ると、熱処理後のプロファ
イルではピーク濃度の低下とシリコン中深い位置への拡
散が見られる。これはウエーハの温度が上がっている時
間が長いためであり、RTPで浅いpn接合を形成する
には無理があることを示している。図3(ロ)に示すよ
うにキャリアのプロファイルを見ると、ホウ素のプロフ
ァイルとキャリアのプロファイルとが一致している。こ
れは熱処理が活性化するには十分であったことを示して
いる。したがって、RTPの場合、活性化は十分である
が、ウエーハに加えたられたトータルの熱量が多いため
に拡散を誘発しており、プロファイルの保持ができない
ということがわかる。
ーザで熱処理した場合の結果を図3、4、5の順に示
す。なお、熱処理前後のホウ素のプロファイルの比較を
(イ)に、熱処理後のホウ素のプロファイルとキャリア
プロファイルの比較を(ロ)に示す。図3(イ)で示す
RTPで熱処理した場合を見ると、熱処理後のプロファ
イルではピーク濃度の低下とシリコン中深い位置への拡
散が見られる。これはウエーハの温度が上がっている時
間が長いためであり、RTPで浅いpn接合を形成する
には無理があることを示している。図3(ロ)に示すよ
うにキャリアのプロファイルを見ると、ホウ素のプロフ
ァイルとキャリアのプロファイルとが一致している。こ
れは熱処理が活性化するには十分であったことを示して
いる。したがって、RTPの場合、活性化は十分である
が、ウエーハに加えたられたトータルの熱量が多いため
に拡散を誘発しており、プロファイルの保持ができない
ということがわかる。
【0020】図4は(イ)はフラッシュランプで熱処理
した場合のホウ素のプロファイルである。熱処理前のプ
ロファイルと比較してほとんど変化がなく、余計な拡散
が起きていないことが分かる。また、図4(ロ)を見る
と、ホウ素のプロファイルとキャリアプロファイルとが
ほぼ一致しており、活性化は十分に起きたことがわか
る。
した場合のホウ素のプロファイルである。熱処理前のプ
ロファイルと比較してほとんど変化がなく、余計な拡散
が起きていないことが分かる。また、図4(ロ)を見る
と、ホウ素のプロファイルとキャリアプロファイルとが
ほぼ一致しており、活性化は十分に起きたことがわか
る。
【0021】図5(イ)はエキシマーレーザで熱処理し
た場合の結果である。パルス幅が短いためにさすがに拡
散は起こっておらず、熱処理前後のプロファイルはほぼ
一致する。しかし、図5(ロ)に示すように、熱処理後
のホウ素のプロファイルとキャリアのプロファイルとが
一致しない。キャリア濃度は表面近傍ではホウ素の濃度
と等しいが,深くなるにつれてホウ素の濃度よりもキャ
リア濃度が少なくなる。これは、エキシマーレーザ光が
表層で吸収され深い位置まで到達しなかったために、表
層では活性化が起きたが、深い位置では活性化が起こら
なかったことがわかる。以上述べたように、RTPでは
加わる熱量が多いために余計な拡散が起こり、一方、レ
ーザ熱処理では吸収が表層に限られるために、深い位置
の活性化ができないという問題がある。フラッシュラン
プのように105℃/sec程度の高速で昇温した場合
には、拡散を起こすことなく充分な活性化を起こすこと
が可能である。
た場合の結果である。パルス幅が短いためにさすがに拡
散は起こっておらず、熱処理前後のプロファイルはほぼ
一致する。しかし、図5(ロ)に示すように、熱処理後
のホウ素のプロファイルとキャリアのプロファイルとが
一致しない。キャリア濃度は表面近傍ではホウ素の濃度
と等しいが,深くなるにつれてホウ素の濃度よりもキャ
リア濃度が少なくなる。これは、エキシマーレーザ光が
表層で吸収され深い位置まで到達しなかったために、表
層では活性化が起きたが、深い位置では活性化が起こら
なかったことがわかる。以上述べたように、RTPでは
加わる熱量が多いために余計な拡散が起こり、一方、レ
ーザ熱処理では吸収が表層に限られるために、深い位置
の活性化ができないという問題がある。フラッシュラン
プのように105℃/sec程度の高速で昇温した場合
には、拡散を起こすことなく充分な活性化を起こすこと
が可能である。
【0022】[第3の実施形態]第3実施形態を行うに当
たり作成した素子の断面を図6に示す。P型シリコン基
板51に素子分離領域が形成され中に酸化シリコン膜
(SiO 2)52が埋め込まれている。このシリコン基
板上にゲート酸化膜53、およびその上に、多結晶シリ
コン54とタングステン55の2層からなるゲート電極
が形成されている。ゲート電極の両側には、いわゆる窒
化シリコン膜の側壁スペーサー66が形成されている。
51はイオン注入領域である。この製造過程は当業者で
あれば極めて常識的な範囲のため、製造プロセスの詳述
は割愛する。
たり作成した素子の断面を図6に示す。P型シリコン基
板51に素子分離領域が形成され中に酸化シリコン膜
(SiO 2)52が埋め込まれている。このシリコン基
板上にゲート酸化膜53、およびその上に、多結晶シリ
コン54とタングステン55の2層からなるゲート電極
が形成されている。ゲート電極の両側には、いわゆる窒
化シリコン膜の側壁スペーサー66が形成されている。
51はイオン注入領域である。この製造過程は当業者で
あれば極めて常識的な範囲のため、製造プロセスの詳述
は割愛する。
【0023】この試料にAsを45keVで3×1015
個/cm2イオン注入を行った。このイオン注入層の活
性化を実施形態2と同様の条件で行った。この場合、R
TPとフラッシュランプを用いた場合にはプロセスが正
常に終了したが、エキシマーレーザを照射した場合に
は、一部タングステンのゲートパターンの飛散が見られ
た。これは金属のエキシマーレーザ光の吸収係数がシリ
コンのそれよりも大きいために、シリコンよりも多くの
エネルギーを吸収し温度が上がっていわゆるablation
(溶発)したためと思われる。レーザ光を照射して熱処
理する場合、既に述べたように極めて短いパルスで昇温
するために大きなパワーを要する。そのため、試料表面
に吸収係数の異なる物質が存在した場合には、このよう
な現象が起こる問題がある。Asの深さをSIMSで測
定したところ、実施形態2と同様にRTPの場合深い位
置への拡散が見られたのに対し、フラッシュランプで熱
処理した場合には、プロファイルの変化は起こっていな
いことが確認された。
個/cm2イオン注入を行った。このイオン注入層の活
性化を実施形態2と同様の条件で行った。この場合、R
TPとフラッシュランプを用いた場合にはプロセスが正
常に終了したが、エキシマーレーザを照射した場合に
は、一部タングステンのゲートパターンの飛散が見られ
た。これは金属のエキシマーレーザ光の吸収係数がシリ
コンのそれよりも大きいために、シリコンよりも多くの
エネルギーを吸収し温度が上がっていわゆるablation
(溶発)したためと思われる。レーザ光を照射して熱処
理する場合、既に述べたように極めて短いパルスで昇温
するために大きなパワーを要する。そのため、試料表面
に吸収係数の異なる物質が存在した場合には、このよう
な現象が起こる問題がある。Asの深さをSIMSで測
定したところ、実施形態2と同様にRTPの場合深い位
置への拡散が見られたのに対し、フラッシュランプで熱
処理した場合には、プロファイルの変化は起こっていな
いことが確認された。
【0024】イオン注入層の活性化には、シリコン基板
の場合最低でも800℃程度、多結晶シリコン中に注入
された不純物の場合には1000℃が必要である。ここ
まで加熱しなければ活性化は起こらない。不純物のプロ
ファイルを保持するためには、活性化終了後できるだけ
急速に冷却し、クエンチすることが好ましい。ウエーハ
に加えられた熱は放射と伝導によりウエーハから奪われ
るが、当然のことながら加えた熱量が少ない程冷却が早
い。その意味で、所望の温度までできるだけ高速で昇温
し、直ちに冷却するのが良い。
の場合最低でも800℃程度、多結晶シリコン中に注入
された不純物の場合には1000℃が必要である。ここ
まで加熱しなければ活性化は起こらない。不純物のプロ
ファイルを保持するためには、活性化終了後できるだけ
急速に冷却し、クエンチすることが好ましい。ウエーハ
に加えられた熱は放射と伝導によりウエーハから奪われ
るが、当然のことながら加えた熱量が少ない程冷却が早
い。その意味で、所望の温度までできるだけ高速で昇温
し、直ちに冷却するのが良い。
【0025】さらに、できるだけ短時間に昇温するため
には、時間が短いほど大きなピークパワーが必要であ
る。ピークパワーが大きすぎると、上記のように吸収係
数の大きな材料ではパターンが溶発してしまう。フラッ
シュランプのパワーを30J/cm2にして室温から10
00℃まで1msecで昇温したところ、400℃に予
備加熱して20J/cm2で加熱した場合と同様のAsの
プロファイルとキャリア濃度を実現することができた。
また、溶発は全く観察されなかった。したがって、2×
106℃/secの昇温速度までならば、溶発は起こら
ずに充分に不純物の活性化を行えることが確認された。
には、時間が短いほど大きなピークパワーが必要であ
る。ピークパワーが大きすぎると、上記のように吸収係
数の大きな材料ではパターンが溶発してしまう。フラッ
シュランプのパワーを30J/cm2にして室温から10
00℃まで1msecで昇温したところ、400℃に予
備加熱して20J/cm2で加熱した場合と同様のAsの
プロファイルとキャリア濃度を実現することができた。
また、溶発は全く観察されなかった。したがって、2×
106℃/secの昇温速度までならば、溶発は起こら
ずに充分に不純物の活性化を行えることが確認された。
【0026】不純物のプロファイルを保持するために
は、活性化終了後できるだけ急速に冷却し、クエンチす
ることが好ましいことは先にも述べたが、このことにつ
き以下のようなことが分かっている。すなわち、図3の
RTPの場合は、降温速度が小さいので所望の処理温度
に到達してから降温するまでの時間が長く、その間にホ
ウ素が深いところまで拡散してしまい、最適な降温の条
件とすることができないことがわかる。ちなみにRTP
装置における降温速度は早くてもせいぜい80℃/se
c程度である。また、図5に示すエキシマーレーザでの
熱処理の場合は、そのパルス幅が10nsecと短いの
で、レーザーは表層で吸収されて深い位置まで到達せ
ず、熱処理は表層のみに限られる。従って、降温は表層
からの熱の散逸のみであるので即座に行われ、したがっ
て降温速度が大きい。よって、降温速度はホウ素のプロ
ファイルを変えることの無い速度とすることができ、最
適な熱処理条件とすることができる。これに対し、図4
に示すフラッシュランプでの熱処理の場合は、降温速度
が150℃/sec程度以上である。この降温速度は、
昇温時の熱によって熱処理が行われた後に、その熱がウ
エーハ全体に行き渡る前に降温させることができるよう
な最適な降温速度であるため、ホウ素の拡散深さ(プロ
ファイル)を最適に保つことができる。このようにフラ
ッシュランプでの熱処理は、昇温と降温の両方で最適な
熱処理条件とすることができる。なお、最適な降温速度
を求めるために、ウエーハにBF2イオンを注入し、熱
処理の条件である昇温速度、降温速度を変えて熱処理実
験を行ない、拡散層深さの測定を行なった。熱処理後の
ホウ素の拡散状態から、降温速度が150℃/sec以
上であればほぼ最適な降温速度であることが確認できて
いる。そしてこのような降温速度は、RTP装置、エキ
シマーレーザでは得ることができず、フラッシュランプ
による加熱によって始めて可能となる。なお、熱処理に
よってホウ素のプロファイルを変えないためにさらに大
きな降温速度を得るには、フラッシュランプに窒素ガス
を吹き付けて強制的に冷却する方法もある。
は、活性化終了後できるだけ急速に冷却し、クエンチす
ることが好ましいことは先にも述べたが、このことにつ
き以下のようなことが分かっている。すなわち、図3の
RTPの場合は、降温速度が小さいので所望の処理温度
に到達してから降温するまでの時間が長く、その間にホ
ウ素が深いところまで拡散してしまい、最適な降温の条
件とすることができないことがわかる。ちなみにRTP
装置における降温速度は早くてもせいぜい80℃/se
c程度である。また、図5に示すエキシマーレーザでの
熱処理の場合は、そのパルス幅が10nsecと短いの
で、レーザーは表層で吸収されて深い位置まで到達せ
ず、熱処理は表層のみに限られる。従って、降温は表層
からの熱の散逸のみであるので即座に行われ、したがっ
て降温速度が大きい。よって、降温速度はホウ素のプロ
ファイルを変えることの無い速度とすることができ、最
適な熱処理条件とすることができる。これに対し、図4
に示すフラッシュランプでの熱処理の場合は、降温速度
が150℃/sec程度以上である。この降温速度は、
昇温時の熱によって熱処理が行われた後に、その熱がウ
エーハ全体に行き渡る前に降温させることができるよう
な最適な降温速度であるため、ホウ素の拡散深さ(プロ
ファイル)を最適に保つことができる。このようにフラ
ッシュランプでの熱処理は、昇温と降温の両方で最適な
熱処理条件とすることができる。なお、最適な降温速度
を求めるために、ウエーハにBF2イオンを注入し、熱
処理の条件である昇温速度、降温速度を変えて熱処理実
験を行ない、拡散層深さの測定を行なった。熱処理後の
ホウ素の拡散状態から、降温速度が150℃/sec以
上であればほぼ最適な降温速度であることが確認できて
いる。そしてこのような降温速度は、RTP装置、エキ
シマーレーザでは得ることができず、フラッシュランプ
による加熱によって始めて可能となる。なお、熱処理に
よってホウ素のプロファイルを変えないためにさらに大
きな降温速度を得るには、フラッシュランプに窒素ガス
を吹き付けて強制的に冷却する方法もある。
【0027】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明を用いる
ならば、イオン注入された不純物を拡散させることなく
100%活性化できることが可能となった。したがっ
て、10nm台の深さを持つ極浅pn接合を形成するこ
とも可能である。
ならば、イオン注入された不純物を拡散させることなく
100%活性化できることが可能となった。したがっ
て、10nm台の深さを持つ極浅pn接合を形成するこ
とも可能である。
【図1】本発明の第1の実施形態に関わる装置の断面概
略図である。
略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に関わる加熱のシーケ
ンスを示す説明図である。
ンスを示す説明図である。
【図3】従来のRTP装置を用いた場合の不純物のプロ
ファイルとキャリアプロファイルを示す図面である。
ファイルとキャリアプロファイルを示す図面である。
【図4】本発明のフラッシュランプを用いた実施形態に
関わる不純物のプロファイルとキャリアプロファイルを
示す説明図である。
関わる不純物のプロファイルとキャリアプロファイルを
示す説明図である。
【図5】従来のレーザー装置を用いた場合の不純物のプ
ロファイルとキャリアプロファイルを示す図面である。
ロファイルとキャリアプロファイルを示す図面である。
【図6】シリコンウエーハの説明図である。
1 チャンバー 11 石英窓 12 石英窓 2 フラッシュランプ 3 リフレクター 4 白熱ランプ
Claims (8)
- 【請求項1】 被処理物の一部またはその全体を加熱処
理する工程において、被処理物の昇温速度が2×104
〜2×106℃/秒の範囲であることを特徴とする熱処
理方法。 - 【請求項2】 被処理物の一部またはその全体を加熱処
理する工程において、予め被処理物を所定温度まで予備
加熱する工程と、該被処理物の昇温速度が2×104〜
2×106℃/秒の範囲で昇温する工程と、該予備加熱
温度から室温までの温度範囲に降温する工程とを含むこ
とを特徴とする熱処理方法。 - 【請求項3】 被処理物の一部またはその全体を加熱処
理する工程において、該被処理物の昇温速度が2×10
4〜2×106℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達
した後、直ちに降温する工程を含むことを特徴とする熱
処理方法。 - 【請求項4】 被処理物の一部またはその全体を加熱処
理する工程において、予め被処理物を所定温度まで予備
加熱し、該被処理物の昇温速度が2×104〜2×106
℃/秒の範囲で昇温して所望の温度に到達した後、直ち
に該予備加熱温度まで降温する工程を含むことを特徴と
する熱処理方法。 - 【請求項5】 被処理物の一部またはその全体の昇温速
度が2×104〜2×106℃/秒の範囲となる加熱手段
を備えたことを特徴とする熱処理装置。 - 【請求項6】 被処理物の一部またはその全体を予め加
熱する予備加熱手段と、被処理物の一部またはその全体
の昇温速度が2×104〜2×106℃/秒の範囲となる
加熱手段を備えたことを特徴とする熱処理装置。 - 【請求項7】 前記被処理物の一部またはその全体の昇
温速度が2×104〜2×106℃/秒の範囲となる加熱
手段が、フラッシュランプであることを特徴とする請求
項5又は請求項6記載の熱処理装置。 - 【請求項8】 前記予備加熱手段が、白熱ランプである
ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の熱処理装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000398434A JP2002198322A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 熱処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000398434A JP2002198322A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 熱処理方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002198322A true JP2002198322A (ja) | 2002-07-12 |
Family
ID=18863405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000398434A Pending JP2002198322A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 熱処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002198322A (ja) |
Cited By (22)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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