JP2003014080A - 油圧装置及び動力伝達装置 - Google Patents

油圧装置及び動力伝達装置

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JP2003014080A
JP2003014080A JP2001196300A JP2001196300A JP2003014080A JP 2003014080 A JP2003014080 A JP 2003014080A JP 2001196300 A JP2001196300 A JP 2001196300A JP 2001196300 A JP2001196300 A JP 2001196300A JP 2003014080 A JP2003014080 A JP 2003014080A
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hydraulic
plunger
rotation
thrust
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JP2001196300A
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Inventor
Shuji Shiozaki
修司 塩崎
Takashi Ouchida
剛史 大内田
Hiroshi Matsuyama
博志 松山
Hisanori Mori
久則 森
Norihiko Sakamoto
訓彦 坂本
Yukio Kubota
幸雄 久保田
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースが熱膨張しても、ケースの一方の壁と
シリンダブロックの相対位置が変化せず、シリンダブロ
ックの軸方向における支持を安定させることができる油
圧装置及び動力伝達装置を提供する。 【解決手段】 係止フランジ46を有する入力軸21に
ナット40を螺合することで、円錐コロ軸受38の内輪
38b、スリーブ37、円錐コロ軸受39の内輪39
b、スリーブ41、シリンダブロック42を押圧固定
し、かつ両円錐コロ軸受38,39が側壁部材30を両
側から挟みつける。両円錐コロ軸受38,39が側壁部
材30を両側から挟みつけているため、ケース26(側
壁部材30)が熱膨張などにより軸心O方向に伸長した
場合でも、シリンダブロック42の軸心O方向における
固定力を一定に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機械や車両
等、各種の産業分野で広く利用可能な油圧装置及び動力
伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、以下に示すような構造の油圧
装置がある。この油圧装置のシリンダブロックにはプラ
ンジャがシリンダブロックの軸方向に突出入するように
配置され、同シリンダブロックは回転軸に挿入されてい
る。前記シリンダブロックはケース内に収納されてい
る。ケースの互いに相対する内側壁面にはそれぞれ円錐
コロ軸受が固定され、前記シリンダブロックを挿通した
回転軸の両端は、両円錐コロ軸受にて支持されている。
そして、ケース内において、シリンダブロックがケース
に対して軸方向に移動しないようにするべく、シリンダ
ブロックの両側を円錐コロ軸受を介してケースの両内側
壁面にて挟み込む構造としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の油圧
装置の構造は、ケースが熱膨張した際に、前記軸方向に
おける両内側壁面間が伸長するので、シリンダブロック
を挟み込む力が緩み、そのためシリンダブロックの軸方
向における支持が不安定になっていた。
【0004】従って、本発明は、前述した事情に鑑みて
なされたものであって、その目的はケースが熱膨張して
も、ケースの一方の壁とシリンダブロックの相対位置が
変化せず、シリンダブロックの軸方向における支持を安
定させることができる油圧装置及び動力伝達装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、軸方向に突出入するプラ
ンジャを有するシリンダブロックを回転軸に挿入しケー
スに収納した油圧装置において、前記回転軸にシリンダ
ブロック当接部を設け、スラスト・ラジアル兼用軸受内
輪を介して反当接部側からシリンダブロックを前記当接
部に当接し、前記軸受外輪と前記軸受に対して対向配置
したスラスト・ラジアル兼用軸受外輪とで前記ケースの
一方の壁を挟み、前記回転軸に締付部材を挿入し該締付
部材をシリンダブロックよりも遠い側にあるスラスト・
ラジアル軸受内輪に圧接する構成としたことを要旨とす
る。
【0006】なお本明細書では、軸方向とはシリンダブ
ロックの軸心が延びる方向(軸心方向)をいう。請求項
2に記載の発明は、請求項1において、前記一対のスラ
スト・ラジアル兼用軸受の内輪間に第1間座を挿入し、
該第1間座の軸方向長を前記一対のスラスト・ラジアル
兼用軸受外輪間に挟まれたケース壁の軸方向長よりも長
く構成し、前記一対のスラスト・ラジアル兼用軸受の少
なくとも一つの外輪と前記ケース壁との間をスキマ調整
する構成としたことを要旨とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2において、前記スラスト・ラジアル兼用軸受内輪
を介して反当接部側からシリンダブロックを前記当接部
に当接するにあたって、前記軸受内輪とシリンダブロッ
クとの間に第2間座を挿入する構成としたことを要旨と
する。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
までのいずれかの油圧装置を用いた動力伝達装置におい
て、油圧装置を、軸方向両側にプランジャが突出入し、
一方側のプランジャの突出入をプランジャ当接部にて行
い、もう一方側のプランジャの突出入によって入力回転
に対して相対又は同期回転の何れかを行う出力回転部を
有し、前記回転軸を原動機からの出力によって回転さ
せ、該回転軸を反原動機側に延出し、延出された回転軸
外周に前記出力回転部を設けた構成とし、出力回転部の
回転方向と一致して或いは、逆転して動力伝達する装置
を設け、原動機の回転軸への回転伝達を入り切りする装
置を設けたことを要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の動力伝達装置を作
業機として作業用車両の走行用に使用される油圧式無段
変速装置(以下、無段変速装置20という)を含む動力
伝達装置に具体化し、さらに、本発明の油圧装置を前記
無段変速装置20に用いられる油圧装置に具体化した実
施形態を、図1〜図12に従って説明する。
【0010】図1及び図3に示すように無段変速装置2
0は、作業用車両のパワーユニットのケース26内に収
納されている。無段変速装置20は、第1油圧装置10
0と、同第1油圧装置100との間に油圧閉回路C(図
9及び図10参照)を形成する第2油圧装置200とか
ら構成されている。前記第1油圧装置100及び第2油
圧装置200は油圧装置に相当する。
【0011】無段変速装置20の入力軸21は図8に示
すようにエンジン22のクランク軸にクラッチ機構30
0を介して連結され、出力側である後記するヨーク23
には、ギヤシフト装置138(CST)が接続されてい
る。前記クラッチ機構300は例えば図示しない足踏み
のクラッチペダルに連動して断接されるようになってい
る。前記入力軸21は回転軸に相当する。
【0012】ギヤシフト装置138は、第1クラッチ1
39、第2クラッチ140を備えている。第1クラッチ
139は、ヨーク23に連結された駆動側クラッチプレ
ートに対して従動クラッチプレートを連結すると、従動
クラッチプレートに連結されたギヤ141が、ギヤ14
2を介して、図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達
する。又、第2クラッチ140は、ヨーク23に連結さ
れた駆動側クラッチプレートに対して従動クラッチプレ
ートを連結すると、ギヤ143、アイドラギヤ144,
145、及びアイドラギヤ145に噛合されたギヤ14
2を介して図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達す
る。
【0013】ギヤシフト装置138はシフトレバー14
6(図11参照)に連係されており、このシフトレバー
146の操作に基づいて、前進時には第1クラッチ13
9を接続し、後進時には、第2クラッチ140を接続す
る。
【0014】なお、本実施形態では、前記エンジン22
が原動機、クラッチ機構300が「原動機の回転軸への
回転伝達を入り切りする装置」に相当する。また、ギヤ
シフト装置138が「出力回転部の回転方向と一致して
或いは、逆転して動力伝達する装置」に相当する。
【0015】無段変速装置20のケース26は、円筒状
の筒部材27と、筒部材27の両端開口に対して塞ぐよ
うにボルト挿通孔28,29(図3参照)を介して図示
しないボルトにて一体に連結された一対の側壁部材3
0,31とから構成されている。
【0016】無段変速装置20の入力軸21において、
入力端側は、ケース26の側壁部材30に対して軸受部
32を介して回転自在に支持されている。又、ケース2
6の側壁部材31には、出力回転部としてのヨーク23
が、軸受部33を介して回動自在に支持されている。そ
して、入力軸21の出力端側は、ヨーク23と同軸上に
位置するように、ヨーク23に対して一対の軸受23a
及びオイルシール23bを介して回動自在に貫通されて
支持されている。同出力端のヨーク23から突出した端
部はPTO軸とされている。
【0017】図4に示すように側壁部材30の中央にお
いて、内外両側面には、一対の軸受収納孔34,35が
同軸上に配置されるように並設されている。軸受収納孔
34,35間には、軸受収納孔34,35よりも縮径し
た貫通孔36が形成されている。
【0018】そして、貫通孔36には第1間座としての
スリーブ37が回動自在に配置され、又、両軸受収納孔
34、35には貫通孔36を挟んで対向するように円錐
コロ軸受38,39が嵌合固定されている。前記円錐コ
ロ軸受38,39はスラスト・ラジアル兼用の軸受に相
当する。そして、入力軸21は両円錐コロ軸受38,3
9を介して支持されている。又、軸受収納孔34の開口
は、側壁部材30に図示しないボルトによりボルト付さ
れたカバー15にて覆われている。図4に示すようにカ
バー15の貫通孔15aにはシール部材16を介して入
力軸21が貫通されている。
【0019】前記円錐コロ軸受38の外輪38aの出力
端側には座金形状のシム50が当接されている。前記シ
ム50の外径は軸受収納孔34の内径と略同じにされ、
同シム50の内径は入力軸21が挿通可能な径とされて
いる。本実施形態では、前記シム50により円錐コロ軸
受38の外輪38a側面とスリーブ37との間を隙間調
整するようにされている。
【0020】図4に示すように、円錐コロ軸受38の外
輪38aは軸受収納孔34の奥側の段部底面34aに前
記シム50を介して当接され、同外輪38aは軸受収納
孔34の内周面に嵌合されている。又、円錐コロ軸受3
9の外輪39aは軸受収納孔35の奥側の段部底面35
aに当接され、同外輪39aは軸受収納孔35の内周面
に嵌合されている。
【0021】前記スリーブ37の軸心O方向長さは、前
記段部底面34a,35a間長さよりも長く形成されて
いる。なお、軸心Oとはシリンダブロック42の軸心の
ことをいう。
【0022】前記スリーブ37の入力端側及び出力端側
の側面は、円錐コロ軸受38の内輪38b及び円錐コロ
軸受39の内輪39bに対して当接されている。前記内
輪38bは「シリンダブロックよりも遠い側にあるスラ
スト・ラジアル兼用軸受内輪」に相当する。また、前記
スリーブ37の入力端側及び出力端側の側面は、円錐コ
ロ軸受38の外輪38a及び円錐コロ軸受39の外輪3
9aに対して非当接状態とされている。
【0023】そして、軸受収納孔34内において、入力
軸21の入力端側外周にはナット40が螺合されてい
る。前記ナット40は締結部材に相当する。前記ナット
40は円錐コロ軸受38の内輪38bに対して当接さ
れ、かつ外輪38aに対して非当接状態とされている。
【0024】ナット40の螺合により、円錐コロ軸受3
8の内輪38bは、スリーブ37を介して、円錐コロ軸
受39の内輪39bを押圧し、さらに、スリーブ37
が、円錐コロ軸受39の内輪39bを押圧するように構
成されている。そして、押圧された内輪39bは入力軸
21に嵌合したスリーブ41を押圧するように構成され
ている。前記スリーブ41は第2間座に相当する。
【0025】さらに、図4に示すように押圧されたスリ
ーブ41は、入力軸21に対してスプライン21a結合
により一体に連結されたシリンダブロック42を入力軸
21の係止フランジ46に押圧させるように構成されて
いる。前記係止フランジ46は、シリンダブロック当接
部に相当する。即ち、シリンダブロック42は、ナット
40の締結によって前記内輪38b、スリーブ37、内
輪39b、スリーブ41を介して係止フランジ46を有
する入力軸21に押圧固定されている。
【0026】また、ナット40を入力軸21に螺合する
ことにより、前記円錐コロ軸受38と円錐コロ軸受39
とが、貫通孔36の周縁部(段部底面34a及び段部底
面35a)を両側から挟みつける。前記貫通孔36を有
する側壁部材30は「ケースの一方の壁」及び「一対の
スラスト・ラジアル兼用軸受外輪間に挟まれたケース
壁」に相当する。そして、前記外輪38aと段部底面3
4aとの間にシム50を配置し、シム50の厚さを調整
することで、ナット40を入力軸21に螺合した際に、
円錐コロ軸受38及び円錐コロ軸受39各々の予圧が最
適になるように設定する。ちなみに、シム50の厚さが
増加するほど軸受38,39にかかる予圧は大きくな
り、シム50の厚さが減少するほど軸受38,39にか
かる予圧は小さくなる。
【0027】円錐コロ軸受38,39及びスリーブ37
により、軸受部32が構成されている。 (第1油圧装置100)第1油圧装置100は、入力軸
21と、シリンダブロック42、プランジャ43、及び
前記プランジャ43に対して当接する斜板面44を含む
クレイドル45とを備えている。前記クレイドル45に
は入力軸21が貫通されている。なお、斜板面44がプ
ランジャ当接部に相当する。
【0028】図1に示すように、前記クレイドル45は
軸心Oと直交するトラニオン軸線TRを中心としてケー
ス26に対して傾動自在に支持されている。すなわち、
前記クレイドル45は、斜板面44を含む仮想平面が、
軸心Oと直交する位置を直立位置とする。そして、この
直立位置を基準にして、クレイドル45は図1において
反時計回り方向に所定角度傾いた位置(第1の位置)
と、直立位置を基準にして時計回り方向に所定角度傾い
た位置(第2の位置)の間を傾動可能にされている。
【0029】本実施形態では、斜板面44が直立位置に
位置したときを基準に、この図1において、時計回り方
向を正とし、反時計回り方向を負という。そして、本実
施形態では図12の出力回転数Nout =Ninを境に、N
out >Ninの時に負側に傾動し、Nout <Ninの時に、
正側に傾動する。なお、出力回転数とは、ヨーク23の
回転数である。
【0030】なお、図1に示された斜板面44は、クレ
イドル45が第1の位置にあるときの負の最大傾動角度
位置で傾動した状態を示している。又、クレイドル45
が第2の位置に位置したときは、斜板面44については
正の傾動角度位置という。
【0031】シリンダブロック42は、略円柱状の組合
わせ形状で、軸心O方向(軸方向)に位置する両端周面
は中央部よりも縮径されている。シリンダブロック42
において、前記中央部は、図2に示すように、その回転
中心(軸心O)の回りに複数のプランジャ孔47が環状
に配列され、軸心Oと平行に延設されている。図1に示
すように、プランジャ孔47は、シリンダブロック42
の中央部の段部面においてクレイドル45側に開口が形
成されている。各プランジャ孔47には、プランジャ4
3が摺動自在に配置されている。プランジャ43の先端
には、鋼球48が転動自在に嵌合されており、プランジ
ャ43は鋼球48及び同鋼球48を取着したシュー49
を介して斜板面44に当接されている。傾斜状態の斜板
面44はシリンダブロック42の回転に伴ってプランジ
ャ43を往復作動させ、吸入、吐出行程の作用を付与す
る。なお、図1は図2のC−C線断面図である。
【0032】(第2油圧装置200)第2油圧装置20
0は、前記シリンダブロック42に摺動自在に配置され
た複数のプランジャ58、及び前記プランジャ58に対
して当接する回転斜面51をもつ筒状のヨーク23とを
備えている。
【0033】図1,図3に示すように、側壁部材31に
は、軸受収納孔52、及び同軸受収納孔52よりも小径
の貫通孔53が互いに同軸となるようにそれぞれ形成さ
れている。そして、軸受収納孔52には円錐コロ軸受5
4が嵌合されている。又、筒部材27の出力端部内周面
には、玉軸受55が固定されている。ヨーク23は、大
径部と小径部を備えており、大径部が玉軸受55に、小
径部が円錐コロ軸受54に嵌合されることにより回動自
在に支持されている。又、ヨーク23の小径部は、貫通
孔53内に止着されたシール部材56を介して外部に突
出されている。
【0034】回転斜面51は、ヨーク23において、シ
リンダブロック42側の端面に形成されており、回転斜
面51を含む仮想平面が軸心Oに対して一定角度傾斜し
ている。
【0035】前記シリンダブロック42の中央部には、
図2に示すように、その回転中心の回りにプランジャ孔
47と同数のプランジャ孔57が環状に配列され、軸心
Oと平行に延設されている。同プランジャ孔57のピッ
チ円は前記プランジャ孔47のピッチ円と同心及び同径
とされている。又、各プランジャ孔57は互いに隣接す
るプランジャ孔47間に位置するように、図2に示すよ
うにシリンダブロック42の周方向において、プランジ
ャ孔47とは互いに1/2ピッチずつずらして配置され
ている。
【0036】プランジャ孔57はシリンダブロック42
の中央部の段部面において、前記ヨーク23側に開口が
形成されている。各プランジャ孔57には、プランジャ
58が摺動自在に配置され、その先端には、鋼球59が
転動自在に嵌合されている。プランジャ58は鋼球59
及び同鋼球59を取着したシュー60を介して回転斜面
51に当接されている。前記回転斜面51とシリンダブ
ロック42との相対回転に伴ってプランジャ58が往復
作動して吸入、吐出行程を繰り返す。本実施形態では、
第1油圧装置100の最大行程容積VPmaxは、第2油圧
装置200の最大行程容積VMmaxと同じになるように設
定されている。なお、本実施形態では、行程容積は、油
圧装置100,200の1回転当たりのものをいう。第
1油圧装置100であれば、入力側(入力軸21)が一
回転当たりの行程容積をいい、第2油圧装置200であ
れば、出力側(ヨーク23)が1回転するときの行程容
積となる。
【0037】(油圧閉回路C)前記第1油圧装置100
と第2油圧装置200との間に形成されている油圧閉回
路Cについて説明する。
【0038】シリンダブロック42の内周面には、とも
に環状の第1油室61及び第2油室62が互いにシリン
ダブロック42の軸方向に並んで並設されている。な
お、説明の便宜上、第1油室61を油室A、第2油室6
2を油室Bということがある。シリンダブロック42に
は第1油室61及び第2油室62を共に連通する第1弁
孔63が、プランジャ孔47と同数個、シリンダブロッ
ク42の軸方向に沿って延設されている。又、シリンダ
ブロック42には前記第1油室61及び第2油室62を
共に連通する第2弁孔64が、プランジャ孔57と同数
個、シリンダブロック42の軸方向に沿って延設されて
いる。
【0039】第1弁孔63のピッチ円は第2弁孔64の
ピッチ円と同心及び同径とされている。又、プランジャ
孔47、57よりも内方に位置するように、プランジャ
孔47,57のピッチ円よりもそのピッチ円の径は小さ
くされている。又、各第1弁孔63は隣接する第2弁孔
64間に位置するように、図2に示すようにシリンダブ
ロック42の周方向において、第2弁孔64とは互いに
1/2ピッチずつずらして配置されている。又、第1弁
孔63とプランジャ孔47の各中心、及び第2弁孔64
とプランジャ孔57の各中心は、図2に示すように軸心
Oから放射状に延びる直線上に位置するように配置され
ている。
【0040】図1に示すように、油路65は、プランジ
ャ孔47の底部と、第1弁孔63の第1油室61及び第
2油室62との間の部位間を連通するように形成されて
いる。前記プランジャ孔47の底部と、第1弁孔63の
第1油室61及び第2油室62との間の部位は、シリン
ダブロック42の長さ方向(軸心Oが延びる方向)にお
いて所定距離を有するように配置されている。従って、
油路65は、図1及び図6に示すように、シリンダブロ
ック42の外周側から内方へ向けて斜状にされている。
【0041】各第1弁孔63には、第1油室61と第2
油室62との間において、対応するプランジャ孔47に
連通する油路65のポートUが形成されている。各第1
弁孔63には、スプール型の第1切替弁66が摺動自在
に配置されている。第1切替弁66は分配弁に相当す
る。円錐コロ軸受39の外輪39aの外周面には円筒状
のホルダ68が固定されている。ホルダ68の内周面に
おいて、軸方向の中央部は縮径されており、同縮径部に
は、玉軸受69を介してリテーナ70が回動自在に支持
されている。リテーナ70は、図6(a)に示すよう
に、円筒状の筒部71と、筒部71のシリンダブロック
42側の端部に張出形成されたフランジ72とから構成
されている。そして、リテーナ70は、図3に示すよう
にその軸心が玉軸受69により軸心Oに対して斜交する
ようにして配置され、この状態で、入力軸21が回動可
能に貫通されている。この斜交により、フランジ72の
シリンダブロック42に対向する面(以下、フランジ面
という)を含む仮想平面は、軸心Oに対して斜交する。
【0042】図6(a)に示すようにリテーナ70のフ
ランジ72には、係止溝73がその軸心を中心にして等
角度毎に外周から軸心に向かって切り込み形成されてい
る。係止溝73には、図6(b)に示すように第1切替
弁66に設けられたくびれ部66bが係入されている。
なお、くびれ部66bは隣接した大径部66cよりも小
径とされている。
【0043】第1切替弁66は軸心Oと斜交するフラン
ジ面を備えたリテーナ70と係合することにより、図7
に示すような変位を実現する。前記リテーナ70のフラ
ンジ72は、第1切替弁66をポート閉鎖位置n0を中
心として、第1弁孔63を介してポートU(油路65)
と第2油室62を連通させる第1開口位置n1と、ポー
トU(油路65)と第1油室61を連通させる第2開口
位置n2間をシリンダブロック42の軸方向に沿って往
復移動させる。なお、このシリンダブロック42の軸方
向が往復方向に相当する。そして、このリテーナ70に
より、第1油圧装置100には図7に示すように領域H
と、領域Iとが付与されている。
【0044】ここで、領域HとはポートUと第2油室6
2が連通する区間を全て含む領域のことであり、領域I
とはポートUと第1油室61が連通する区間を全て含む
領域のことである。
【0045】前記斜板面44が直立位置から負の傾動角
度位置へと変位した場合、図12において、このときの
第1油圧装置100の行程容積VPは、0からVMmaxと
なり、それに応じて入力軸21の入力回転数がNinのと
き出力回転数Nout (ヨーク23の回転数)はNinから
2Ninの範囲の速度が得られるように本実施形態ではそ
の第1油圧装置100側の作動油の吐出量が設定されて
いる。
【0046】なお、図12において、縦軸は第1油圧装
置100及び第2油圧装置200の1回転当たり行程容
積を示し、横軸はヨーク23(出力回転部)の出力回転
数Nout を示している。同図において、実線は、第1油
圧装置100の行程容積VPの変化を示し、一転鎖線は
第2油圧装置200の行程容積VMの変化を示してい
る。
【0047】第1油圧装置100の行程容積とは、プラ
ンジャ43とプランジャ孔47で形成されるプランジャ
室がシリンダブロック42が1回転する間に、第1油室
61及び第2油室62と授受する作動油量のことであ
る。第2油圧装置200の行程容積とは、プランジャ5
8とプランジャ孔57で形成されるプランジャ室がヨー
ク23(出力回転部)がシリンダブロック42に対して
1回転する間に、第1油室61及び第2油室62と授受
する作動油量のことである。
【0048】又、本実施形態では、図3のように斜板面
44が負側へ傾動した場合に、シリンダブロック42の
軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油が
ポートUを介してプランジャ孔47へ吸入され、180
°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートUを介
してプランジャ孔47から吐出される。そして、斜板面
44が正側へ傾動した場合に、シリンダブロック42の
軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作動油が
ポートUを介してプランジャ孔47から吐出され、18
0°〜360°(0°)の範囲で、作動油がポートUを
介してプランジャ孔47へ吸入される。吐出する油室及
び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周り
の回転角に対応した領域H,Iによって決まる。
【0049】図1及び図3に示すように、油路75は、
プランジャ孔57の底部と、第2弁孔64の第1油室6
1及び第2油室62との間の部位間を連通するように形
成されている。プランジャ孔57の底部と、第2弁孔6
4の第1油室61及び第2油室62との間の部位は、シ
リンダブロック42の長さ方向(軸心Oが延びる方向)
において所定距離を有するように配置されている。従っ
て、油路75は、図1及び図3に示すように、シリンダ
ブロック42の外周側から内方へ向けて斜状にされてい
る。
【0050】各第2弁孔64には、第1油室61と第2
油室62との間において、対応するプランジャ孔57に
連通する油路75のポートWが形成されている。各第2
弁孔64には、スプール型の第2切替弁76が前記プラ
ンジャ58に対して平行となるように摺動自在に配置さ
れている。第2切替弁76は分配弁に相当する。
【0051】図5に示すようにヨーク23のシリンダブ
ロック42側の端面の中央部には収納孔78が形成され
ている。収納孔78内には、入力軸21を内挿した筒状
の支持部材81が設けられている。同支持部材81は、
ヨーク23の収納孔78の底部に対して複数のピン82
を介して一体に連結されている(図3参照)。支持部材
81の内周には、リテーナ83が玉軸受84を介して回
動自在に連結されている。
【0052】リテーナ83は、前記リテーナ70と同一
の構成である筒部、フランジ、係止溝を備えているた
め、それらの各構成については、同一符号を付してその
説明を省略する(図6(a)参照)。
【0053】リテーナ83は、図3に示すようにその軸
心が玉軸受84により軸心Oに対して斜交するようにし
て配置され、この状態で、入力軸21が回動可能に貫通
されている。この斜交により、フランジ72のシリンダ
ブロック42に対向する面(以下、フランジ面という)
を含む仮想平面は、軸心Oに対して斜交する。
【0054】リテーナ83の係止溝73には、図6
(b)に示すように第2切替弁76に設けられたくびれ
部76bが係入されている。くびれ部76bは隣接した
大径部76cよりも小径とされている。
【0055】第2切替弁76は軸心Oと斜交するフラン
ジ面を備えたリテーナ83と係合することにより、図7
に示すような変位を実現する。なお、図7において、リ
テーナ70のフランジ72と、リテーナ83のフランジ
72との相対位置は、リテーナ70,83が回転自在に
されているため変化するが、説明の便宜上、1つにまと
めて図示している。
【0056】そして、ヨーク23(出力回転部)のシリ
ンダブロック42との相対回転に伴って、リテーナ83
のフランジ72により、第2油圧装置200にはヨーク
23(出力回転部)のシリンダブロック42に対する軸
心O周りの相対回転角0°〜180°の範囲で領域J、
180°〜360°(0°)の範囲で領域Kが付与され
ている。
【0057】ここで、領域JとはポートWと第1油室6
1が連通する区間を全て含む領域のことであり、領域K
とはポートWと第2油室62が連通する区間を全て含む
領域のことである。
【0058】又、本実施形態では、図1のように斜板面
44が負側へ傾動した場合に、ヨーク23(出力回転
部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対
回転角0°〜180°の範囲で、作動油がポートWを介
してプランジャ孔57へ吸入され、180°〜360°
(0°)の範囲で、作動油がポートWを介してプランジ
ャ孔57から吐出される。斜板面44が正側へ傾動した
場合に、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック
42に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の
範囲で、作動油がポートWを介してプランジャ孔57か
ら吐出され、180°〜360°(0°)の範囲で、作
動油がポートWを介してプランジャ孔57へ吸入され
る。吐出する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出
力回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周り
の相対回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0059】前記プランジャ孔47、プランジャ孔5
7、第1油室61、第2油室62、第1弁孔63、第2
弁孔64、油路65、油路75、ポートU及びポートW
とにより、油圧閉回路Cが構成されている。
【0060】前記油圧閉回路Cに作動油をチャージする
ために、入力軸21内には軸心Oに沿って軸孔99が穿
設されている。軸孔99はスリーブ37に対応する部位
において、半径方向に導入油路99aを有している(図
1参照)。同導入油路99aはスリーブ37に半径方向
に穿設された油路37a及び外周面に形成された周溝3
7bに連通されている。側壁部材30には周溝37bに
連通する油路30aが設けられ、油路30a内には図示
しないチャージポンプから作動油が圧送される。また、
前記軸孔99において、入力軸21の出力端側の開口部
には栓体121が螺入量を調節自在に螺合されている。
【0061】一方、入力軸21において、第1油室61
及び第2油室62には、軸孔99に連通可能な弁座を開
閉するチャージ弁90(逆止弁)がそれぞれ配置されて
いる。同チャージ弁90の弁体は油圧閉回路C内の油圧
が軸孔99のチャージ圧に達するまで開口して、軸孔9
9内の作動油を油圧閉回路Cに供給する。又、チャージ
弁90は作動油が軸孔99へ逆流することを防止する。
【0062】(作用)さて、上記のように構成された無
段変速装置20のクレイドル45の傾動に伴う作用を説
明する。なお、エンジン22のクランク軸から入力軸2
1に付与される入力回転数Ninは説明の便宜上、一定の
ものとして説明する。
【0063】(出力回転数Nout がNinの場合)図11
に示すシフトレバー146を操作して、クレイドル45
を介して斜板面44を直立位置に位置させる。
【0064】この状態においては、エンジン22の駆動
力により入力軸21を介してシリンダブロック42がN
inで回転する。図8に示す、ギヤシフト装置138(C
ST)又は、後述する図13に示すギヤシフト装置15
0が接続される場合には、Ninと逆向きにギヤ142又
は出力軸155が回転するときを正方向の回転という。
【0065】斜板面44は入力軸21の軸心Oに対して
直立位置の中立状態にある。第1油圧装置100のプラ
ンジャ43は斜板面44によっては往復動されず、従っ
て、この状態では油圧閉回路C内を作動油が循環しな
い。このため、第2油圧装置200側においては各プラ
ンジャ58の突出端がストローク運動ができない状態で
シュー60を介して回転斜面51に当接係合するため、
シリンダブロック42と回転斜面51とは直結状態とな
り、一体回転する。すなわち、この状態は、入力軸21
とギヤ142とが直結状態となる。この回転斜面51に
付与された正方向への回転は、ヨーク23、連結された
第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ142を介して
終減速装置へ伝達される。
【0066】前記斜板面44が直立位置に位置している
場合には、図12に示すように第1油圧装置100の行
程容積VPは0となり、出力回転数Nout (ヨーク23
の回転数)は入力回転数Ninとなる。
【0067】(出力回転数Nout がNinと2Ninの間の
場合)シフトレバー146を操作して、クレイドル45
を介して斜板面44を負側に傾動して所定の負の傾動角
度位置と直立位置との間の領域に位置させる。この所定
の負の傾動角度位置とは、第1油圧装置100の行程容
積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容積VMの
絶対値(=VMmax)と等しくなるまでの位置である。
【0068】この場合、エンジン22の駆動力により入
力軸21を介してシリンダブロック42がNinで回転す
る。すると、第1油圧装置100は、シリンダブロック
42の軸心O周りの回転角0°〜180°の範囲で、作
動油をポートUを介してプランジャ孔47へ吸入し、1
80°〜360°(0°)の範囲で、作動油をポートU
を介してプランジャ孔47から吐出する。吐出する油室
及び吸入する油室は、シリンダブロック42の軸心O周
りの回転角に対応した領域H,Iによって決まる。尚、
第1油圧装置100が吐出,吸入する作動油量は、斜板
面44の負側への傾動角が大きくなるにつれて、増加す
る。この時、第2油圧装置200は、ヨーク23(出力
回転部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの
相対回転角0°〜180°の範囲で、作動油をポートW
を介してプランジャ孔57へ吸入し、180°〜360
°(0°)の範囲で、作動油をポートWを介してプラン
ジャ孔57から吐出する。吐出する油室及び吸入する油
室は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック4
2に対する軸心O周りの相対回転角に対応した領域J,
Kによって決まる。
【0069】この結果、シリンダブロック42が入力軸
21を介して駆動される回転数Ninと、プランジャ58
の回転斜面51への突出押圧作用による正方向の回転数
との合成(和)により、回転斜面51は回転される。こ
の回転斜面51に付与される正方向の回転は、ヨーク2
3、連結された第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ
142を介して終減速装置へ正方向の回転として伝達さ
れ、増速作用を行う。
【0070】このとき、斜板面44が直立位置から所定
の負の傾動角度位置側へと変位すると、図12において
第1油圧装置100の行程容積VPは0からVMmaxへと
増加し、それに応じて出力回転数Nout はNinから2N
inへと増速する。なお、出力回転数Nout がNinから2
Ninに変化するときの第2油圧装置200の行程容積V
MはVMmaxのままである。この状態の作動油の流れ及び
回転の様子は、図10に示しており、このとき油圧閉回
路Cでは、図に示す矢印で示すような作動油の流れとな
っている。また、Nin,Nout に付された矢印は、該当
する部材の回転方向を示している。
【0071】(出力回転数Nout が0とNinの間の場
合)シフトレバー146を操作して、クレイドル45を
介して斜板面44を正側に傾動して直立位置から正の傾
動角度位置に位置させる。なお、正の傾動角度位置のう
ち、所定の正の傾動角度位置とは、第1油圧装置100
の行程容積VPの絶対値が第2油圧装置200の行程容
積VMの絶対値と等しくなるまでの位置である。
【0072】この場合、斜板面44が正方向へ傾動する
ため、エンジン22の駆動力により入力軸21を介して
シリンダブロック42が回転すると、第1油圧装置10
0は、シリンダブロック42の軸心O周りの回転角0°
〜180°の範囲で、作動油をポートUを介してプラン
ジャ孔47から吐出し、180°〜360°(0°)の
範囲で、作動油をポートUを介してプランジャ孔47へ
吸入する。吐出する油室及び吸入する油室は、シリンダ
ブロック42の軸心O周りの回転角に対応した領域H,
Iによって決まる。尚、第1油圧装置100が吐出,吸
入する作動油量は、斜板面44の正側への傾動角が大き
くなるにつれて、増加する。この時、第2油圧装置20
0は、ヨーク23(出力回転部)のシリンダブロック4
2に対する軸心O周りの相対回転角0°〜180°の範
囲で、作動油をポートWを介してプランジャ孔57から
吐出し、180°〜360°(0°)の範囲で、作動油
をポートWを介してプランジャ孔57へ吸入する。吐出
する油室及び吸入する油室は、ヨーク23(出力回転
部)のシリンダブロック42に対する軸心O周りの相対
回転角に対応した領域J,Kによって決まる。
【0073】この結果、プランジャ58の回転斜面51
への突出押圧作用により、前記「出力回転数Nout がN
inと2Ninの間の場合」とは逆方向の回転を与える。従
って、前記逆方向の回転数と、シリンダブロック42の
正方向の回転数との合成(和)が、ヨーク23、連結さ
れた第1クラッチ139、ギヤ141、ギヤ142を介
して終減速装置へ伝達される。このときの回転数の和
は、逆方向の回転数分減少した正方向の回転数となるた
め、出力回転数Nout は「出力回転数Nout がNinの場
合」に比較して小さくなる。
【0074】本実施形態では、このとき、斜板面44が
直立位置から正の最大傾動角度位置側へと変位すると、
図12において第1油圧装置100の行程容積VPは0
から−VMmax(前記「−」はポートUから第2油室62
に吐出される場合を意味している。)側へと増加し、そ
れに応じて出力回転数Nout はNinから0へと減速す
る。
【0075】なお、このときの出力回転数Nout がNin
から0に変化するときの第2油圧装置200の1回転当
たりの行程容積VMは−VMmaxである。(前記「−」は
第2油室62からポートWへ吸入される場合を意味して
いる。)図9は、このときの状態の模式図である。第1
油室61(油室A)側は、第2油室62(油室B)側よ
りも高圧側となっており、油圧閉回路Cでは、図に示す
矢印で示すような作動油の流れとなっている。また、N
in,Nout に付された矢印は、該当する部材の回転方向
を示している。
【0076】(出力回転数Nout が0の場合)クラッチ
機構300でエンジン22からの入力回転を切断するこ
とによって、ヨーク23を停止させる。
【0077】(出力回転数Nout が0未満の場合)クラ
ッチ機構300を切断状態でシフトレバー146を後進
域側へシフトすると、このシフトレバー146の操作に
応動して、ギヤシフト装置138の第1クラッチ139
が切り離され、第2クラッチ140が接続される。この
とき、エンジン22側からの回転が無段変速装置20に
伝わらなくなるため、プランジャ58の回転斜面51に
対する押圧作用がなくなり、ヨーク23は第2油圧装置
200からフリーとなる。このため、ヨーク23の第2
クラッチ140の接続、すなわち後進時の切換えを容易
に行うことができる。そして、シフトレバー146を後
進域側へシフトし終えた後は、クラッチ機構300を再
び接続状態にする。尚、前進側へ戻す時も同じ理由で足
踏みクラッチを踏み込み、クラッチ機構300を切断状
態にする。
【0078】(出力回転数Nout が0と−Ninの間の場
合)第2クラッチ140による後進接続が行われた後
は、図9に示すように出力回転数Nout と、第1油圧装
置100の行程容積の変化状態は、前進(正転)の場合
と同じであり、(出力回転数Nout が0とNinの間の場
合)の説明と同じため説明を省略する。図9は作動油の
流れ及び回転方向を示している。なお、この場合回転斜
面51に付与される回転はヨーク23、第2クラッチ1
40、ギヤ143、アイドラギヤ144,145、ギヤ
142を介して終減速装置へ伝達される。
【0079】(出力回転数Nout がNinと−2Ninの間
の場合)この場合も、第1油圧装置100と第2油圧装
置200の作用は(出力回転数Nout がNinと2Ninの
間の場合)と同じであるため、説明を省略する。図10
は作動油の流れ及び回転方向を示している。この場合
も、回転斜面51に付与される回転はヨーク23、第2
クラッチ140、ギヤ143、アイドラギヤ144,1
45、ギヤ142を介して終減速装置へ伝達される。
【0080】従って、上記実施形態によれば、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1)上記実施形態では、軸心O方向に突出入するプラ
ンジャ43,58を有するシリンダブロック42を入力
軸21に挿入し、そのシリンダブロック42をケース2
6に収納した。そして入力軸21に係止フランジ46を
設け、円錐コロ軸受39の内輪39b、スリーブ41を
介して入力端側からシリンダブロック42を係止フラン
ジ46に当接させた。さらに、円錐コロ軸受39の外輪
39aと、前記円錐コロ軸受39に対して対向配置した
円錐コロ軸受38の外輪38aとで前記ケース26の側
壁部材30を挟みつけるようにした。加えて、前記入力
軸21にナット40を挿入し、ナット40を内輪38b
に圧接するように構成した。
【0081】このため、ナット40を入力軸21に締め
付けることで、ナット40と前記係止フランジ46との
間に位置する円錐コロ軸受38,39、スリーブ41、
シリンダブロック42が締付固定され、各部材間におけ
るガタが防止される。また、ナット40を入力軸21に
締め付けることで、円錐コロ軸受38と円錐コロ軸受3
9は貫通孔36の周縁部を両側から挟みつけ、側壁部材
30に対して入力軸21及びシリンダブロック42を支
持できる。
【0082】そして、前記軸受38,39が側壁部材3
0を挟みつけているため、側壁部材30が熱膨張により
軸心O方向へ伸長しても軸受38,39、スリーブ4
1、及びシリンダブロック42には軸心O方向のガタが
発生しない。従って、ケース26が熱膨張しても、ケー
ス26の側壁部材30とシリンダブロック42の相対位
置が変化せず、シリンダブロック42の軸心O方向にお
ける支持を安定させることができる。
【0083】(2)上記実施形態では、対向配置した円
錐コロ軸受38,39の両外輪38a,39a間に、両
内輪38b,39bに当接するスリーブ37を設けた。
そして、前記スリーブ37の軸心O方向長さを段部底面
34a,35a間長さよりも長く形成した。さらに、外
輪38aと軸受収納孔34の段部底面34aとの間に厚
さを調整したシム50を設けた。従って、前記シム50
によって両外輪38a,39aと、段部底面34a,3
5aを有する側壁部材30との間のスキマ調整ができる
ので、円錐コロ軸受38及び円錐コロ軸受39各々の予
圧が最適になるように設定できる。このため軸受の耐久
時間が増加する。
【0084】(3)上記実施形態では、出力側に延出さ
れた入力軸21とヨーク23の双方から出力回転を得る
ことができる。また、ヨーク23の回転はクレイドル4
5の傾動角度及びギヤシフト装置138により、終減速
装置に対して、正逆に広範囲の駆動トルクを伝達でき
る。
【0085】(4)上記実施形態では、クラッチ機構3
00を切断することにより、ヨーク23の回転を切り換
える(正→逆、又は逆→正)際の同ヨーク23にかかる
トルクを解放でき正逆回転切替えを容易に行うことがで
きる。
【0086】(5)上記実施形態では、シリンダブロッ
ク42とスリーブ41とを別体とした。このため、例え
ばスリーブ41を省略し、シリンダブロック42に前記
スリーブ41に相当する突出部を設けた場合のシリンダ
ブロックと比べると、本実施形態のシリンダブロック4
2は形状が簡単で、製作が容易にできる。また、内輪3
9bとシリンダブロック42との間にスリーブ41を設
けることで、内輪39bとシリンダブロック42との間
隔を任意に設定できる。そのため、シリンダブロック4
2は、無段変速装置20における他の部品との配置によ
る干渉を防ぐことができる。
【0087】なお、上記実施形態は以下のように変更し
てもよい。 ・上記実施形態では、スリーブ41を設けていたが、ス
リーブ41を省略して、シリンダブロック42に前記ス
リーブ41に相当する突出部を設けてもよい。そして、
その突出部の入力端側を円錐コロ軸受39の外輪39a
に当接させるようにする。このように構成すると、前記
実施形態と同様の効果を奏するとともに、部品点数を削
減できる。
【0088】・上記実施形態では、スリーブ37を設け
ていたが省略してもよい。 ・上記実施形態において、ギヤシフト装置138の構成
を図13に示すギヤシフト装置150(CST)の構成
に変えてもよい。
【0089】ギヤシフト装置150は、同図に示すよう
に、ヨーク23の突出端に出力ギヤ24が形成されてい
る。図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達する出力
軸155に連結された前進クラッチ152、及び後進ク
ラッチ153を備えている。また下記の歯車列を備えて
いる。
【0090】前進クラッチ152の駆動側クラッチプレ
ートは、出力ギヤ24に噛合されたギヤ151を備えて
いる。そして、シフトレバー146の操作により、前進
クラッチ152が連結されると、ヨーク23、出力ギヤ
24、ギヤ151、前進クラッチ152、出力軸155
を介して、図示しない終減速装置に駆動トルクを伝達す
る。
【0091】又、出力ギヤ24には、アイドラギヤ15
6、アイドラギヤ156と共通軸を有するアイドラギヤ
157及び中間ギヤ159を介して後進クラッチ153
の駆動側クラッチプレートに連結されたギヤ160から
なる歯車列が連結されている。そして、クラッチ機構3
00の切断後におけるシフトレバー146の後進側操作
により、後進クラッチ153が連結されると、前記歯車
列、出力軸155を介して、図示しない終減速装置に駆
動トルクを伝達する。
【0092】この実施形態では、ギヤシフト装置150
が「出力回転部の回転方向と一致して或いは、逆転して
動力伝達する装置」に相当する。 ・上記実施形態では、無段変速装置20、さらには動力
伝達装置に用いた油圧装置100,200を他の装置に
用いてもよい。
【0093】・上記実施形態では、対向配置した円錐コ
ロ軸受38,39の両外輪38a,39a間に、両内輪
38b,39bに当接するスリーブ37を設け、外輪3
8aと軸受収納孔34の段部底面34aとの間にシム5
0を設けた。そして、シム50の厚さを調整すること
で、前記ナット40を入力軸21に螺合した際に、円錐
コロ軸受38,39各々の予圧が最適になるようにして
いた。これに限らず、前記シム50を省略し、側壁部材
30における段部底面34aと段部底面35aとがなす
長さを、前記ナット40を入力軸21に螺合した際に、
円錐コロ軸受38,39各々の予圧が最適となるように
構成してもよい。
【0094】・上記実施形態では、スラスト・ラジアル
兼用の軸受として円錐コロ軸受38,39を採用してい
たが、これに限らず、スラスト・ラジアル兼用の軸受と
してアンギュラ玉軸受を採用してもよい。
【0095】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、ケースが熱膨張しても、ケースの一
方の壁とシリンダブロックの相対位置が変化せず、シリ
ンダブロックの軸方向における支持を安定させることが
できる。
【0096】請求項2に記載の発明によれば、各々の軸
受外輪とケースの一方の壁との間のスキマ調整ができる
ので、各々の軸受の予圧が適正になるように設定でき
る。請求項3に記載の発明によれば、シリンダブロック
をスラスト・ラジアル兼用軸受内輪まで延ばす必要がな
いので、シリンダブロックの形状が簡単で、製作が容易
にできる。
【0097】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の効果を動力伝
達装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態の無段変速装置の
断面図。
【図2】同じく図1におけるB−B線断面図。
【図3】同じく図1のA−A線断面図。
【図4】同じく要部断面図。
【図5】同じく要部断面図。
【図6】(a)はリテーナ70の斜視図、(b)は要部
拡大図。
【図7】第1切替弁66、第2切替弁76によるポート
が開口するタイミングを示す説明図。
【図8】同じく無段変速装置を含む動力伝達装置の概念
図。
【図9】同じく実施形態の作用を示す無段変速装置の概
念図。
【図10】同じく作用を示す無段変速装置の概念図。
【図11】シフターの平面図。
【図12】同じく行程容積と出力回転数とを表した特性
図。
【図13】他の実施形態における動力伝達装置の要部概
念図。
【符号の説明】
20…油圧式無段変速装置(動力伝達装置)、21…入
力軸(回転軸)、22…エンジン(原動機)、23ヨー
ク(出力回転部)、26…ケース、30…側壁部材(ケ
ースの一方の壁、及び一対のスラスト・ラジアル兼用軸
受外輪間に挟まれたケース壁)、37…スリーブ(第1
間座)、38,39…円錐コロ軸受(スラスト・ラジア
ル兼用軸受)、38a,39a…外輪、38b…内輪
(シリンダブロックよりも遠い側にあるスラスト・ラジ
アル兼用軸受内輪)、39b…内輪、40…ナット(締
結部材)、41…スリーブ(第2間座)、42…シリン
ダブロック、43,58…プランジャ、44…斜板面
(プランジャ当接部)、46…係止フランジ(シリンダ
ブロック当接部)、138,150…ギヤシフト装置
(出力回転部の回転方向と一致して或いは、逆転して動
力伝達する装置)、100…第1油圧装置(油圧装
置)、200…第2油圧装置(油圧装置)、300…ク
ラッチ機構(原動機の回転軸への回転伝達を入り切りす
る装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松山 博志 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル 株式会社内 (72)発明者 森 久則 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル 株式会社内 (72)発明者 坂本 訓彦 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル 株式会社内 (72)発明者 久保田 幸雄 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機 株式会社内 Fターム(参考) 3H070 AA01 BB05 BB06 BB16 CC37 DD94 3H084 AA08 AA16 AA45 AA51 AA60 BB05 BB24 CC02 CC57 CC58 CC64 3J012 AB12 BB03 CB06 FB12 HB01 3J017 AA02 AA05 BA01 DA01 DB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に突出入するプランジャを有する
    シリンダブロックを回転軸に挿入しケースに収納した油
    圧装置において、前記回転軸にシリンダブロック当接部
    を設け、スラスト・ラジアル兼用軸受内輪を介して反当
    接部側からシリンダブロックを前記当接部に当接し、前
    記軸受外輪と前記軸受に対して対向配置したスラスト・
    ラジアル兼用軸受外輪とで前記ケースの一方の壁を挟
    み、前記回転軸に締付部材を挿入し該締付部材をシリン
    ダブロックよりも遠い側にあるスラスト・ラジアル軸受
    内輪に圧接する構成としたことを特徴とする油圧装置。
  2. 【請求項2】 前記一対のスラスト・ラジアル兼用軸受
    の内輪間に第1間座を挿入し、該第1間座の軸方向長を
    前記一対のスラスト・ラジアル兼用軸受外輪間に挟まれ
    たケース壁の軸方向長よりも長く構成し、前記一対のス
    ラスト・ラジアル兼用軸受の少なくとも一つの外輪と前
    記ケース壁との間をスキマ調整する構成としたことを特
    徴とする請求項1に記載の油圧装置。
  3. 【請求項3】 前記スラスト・ラジアル兼用軸受内輪を
    介して反当接部側からシリンダブロックを前記当接部に
    当接するにあたって、前記軸受内輪とシリンダブロック
    との間に第2間座を挿入する構成としたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の油圧装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかの油圧装
    置を用いた動力伝達装置において、油圧装置を、軸方向
    両側にプランジャが突出入し、一方側のプランジャの突
    出入をプランジャ当接部にて行い、もう一方側のプラン
    ジャの突出入によって入力回転に対して相対又は同期回
    転の何れかを行う出力回転部を有し、前記回転軸を原動
    機からの出力によって回転させ、該回転軸を反原動機側
    に延出し、延出された回転軸外周に前記出力回転部を設
    けた構成とし、出力回転部の回転方向と一致して或い
    は、逆転して動力伝達する装置を設け、原動機の回転軸
    への回転伝達を入り切りする装置を設けたことを特徴と
    する動力伝達装置。
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