JP2003105259A - ポリベンゾイミダゾール被膜およびフィルムの形成方法 - Google Patents
ポリベンゾイミダゾール被膜およびフィルムの形成方法Info
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Abstract
形成させる方法、およびポリベンゾイミダゾールのフィ
ルムを形成させる方法の提供。 【解決手段】 ポリベンゾイミダゾールのプレポリマー
を含んでなる溶液を基材表面に塗布し、その塗布された
被膜を加熱することによって、前記プレポリマーを環化
させて、基材表面に硬化塗膜を形成させる方法、ならび
に形成された被膜を基材から剥離してフィルムを形成さ
せる方法。
Description
るものである。さらに詳しくは、本発明は、ポリベンゾ
イミダゾールプレポリマーの溶液を基材上に塗布し、溶
液中でプレポリマーを環化させ、基材を被覆するポリベ
ンゾイミダゾール被膜を形成させる方法に関するもので
ある。
耐薬品性を持つものである。しかし、このような特性の
うち、優れた耐薬品性、例えば耐溶剤性、のためにポリ
ベンゾイミダゾールは溶剤への溶解性が低く、比較的濃
度の低い溶液しか得ることができない。またこの特性の
ために、濃度を高くすることによって溶液の粘度を高く
することが難しい。このため、例えば基材に塗布して塗
膜を形成させようとした時に厚い塗膜を得ることが困難
である。
性から半導体製造装置などに利用することが期待され
る。すなわち、金属などで構成される製造装置の表面を
ポリベンゾイミダゾールの被膜で被覆することによっ
て、製造装置を保護すると共に、製造される半導体装置
が金属と接触することを防いで不純物の混入を防ぐこと
ができる。しかしながら、前記したようにポリベンゾイ
ミダゾールの溶液を塗布して十分な厚さの被覆を形成さ
せることは困難であった。このような問題を解決するた
めに、金属の可溶化剤を混入することも検討されている
が、そのような方法でも溶解性を大きく改良することは
不可能であり、また金属不純物の混入の原因となるため
に好ましくないことであった。
形成させる方法は、ポリベンゾイミダゾールのプレポリ
マーを含んでなる溶液を基材表面に塗布し、その塗布さ
れた被膜を加熱することによって、前記プレポリマーを
環化させることを特徴とするものである。
れば、高濃度のプレポリマー溶液を用いることによっ
て、基材上に従来得ることのできなかった厚さのポリベ
ンゾイミダゾールからなる被膜を形成させることがで
き、基材表面に、耐熱性、耐薬品性などの特性を付与す
ることができる。
プレポリマーとは、必要に応じて加熱することなどによ
り、環化してポリベンゾイミダゾール樹脂を形成するも
のをいう。その分子量などは特に限定されないが、用い
る溶剤に対する溶解性が高く、また環化によって十分に
硬化し得るように選択される。
換または非置換のベンゾイミダゾールをモノマー単位と
して含む重合体をいう。ベンゾイミダゾールが置換基を
有する場合、その置換基は本発明の効果を損なわない範
囲で任意に選択される。好ましいポリベンゾイミダゾー
ルは、下記一般式(I)で表されるものである。
に選択される置換基であり、L1は2価の連結基であ
り、L2は、R1〜R5のいずれか一つと、R1’〜R5’
のいずれか一つとを連結する2価の連結基であり、pお
よびqは重合度を表す数である。ここで、R1〜R5およ
びR1’〜R5’は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ハロゲ
ン、水酸基、炭素数1〜10のアルコキシル基であること
が好ましく、L1およびL2は、それぞれ独立に、単結合
であるか、カルコゲン原子、芳香族化合物、脂肪族化合
物、脂環式化合物、または複素環化合物からなる2価の
連結基であることが好ましい。
基である場合は、炭素数が1〜8のアルキレンであるこ
とがより好ましく、芳香族化合物である場合は、フェニ
レン、またはナフチレンであることが好ましく、複素環
化合物からなる連結基である場合は、ピリジニレン、ピ
ラジニレン、フラニレン、キノリニレン、チオフェニレ
ン、ピラニレン、インデニレン、またはフリレニレンで
あることが好ましく、カルコゲンからなる連結基である
場合は、−O−、−S−、−SO2−であることが好ま
しい。
リマーのうち、好ましいのは、以下の一般式(Ia)で
示されるものである。
リマーを縮合させて得られるポリベンゾイミダゾール
は、一般式(II)で表され、特に一般式(Ia)で表
されるプレポリマーを縮合させて得られるポリベンゾイ
ミダゾールは、一般式(IIa)で表される。
およびnは前記したとおりである。
ゾイミダゾールが生成する。このポリベンゾイミダゾー
ルは、その構造や分子量などに応じて、広範な範囲の固
有粘度を取り得るが、本発明において、ポリベンゾイミ
ダゾールの分子量は一般に2,000〜1,000,0
00、好ましくは2,000〜300,000、より好
ましくは5,000〜100,000、である。また、
本発明に用いるポリベンゾイミダゾールは、その固有粘
度が0.2以上であることが好ましい。
例は、下記のものである。ポリ-2,2'-(m-フェニレン)-
5,5'-ジベンゾイミダゾール(一般式(II))、ポリ-2,2'
-(ジフェニレン-2'',2''')-5,5'-ジベンゾイミダゾー
ル、ポリ-2,2'-(ジフェニレン-4'',4''')-5,5'-ジベン
ゾイミダゾール、ポリ-2,2'-(1''、1''、3''-トリメチル
インダニレン)-3''、5''-p-フェニレン-5,5'-ジベンゾイ
ミダゾール、2,2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジベンゾイミ
ダゾール/2,2'-(1''、1''、3''-トリメチルインダニレ
ン)-3''、5''-p-フェニレン-5,5'-ジベンゾイミダゾール
共重合体、2,2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジベンゾイミダ
ゾール/2,2'-(ジフェニレン-2'',2''')-5,5'-ジベンゾ
イミダゾール共重合体、ポリ-2,2'-(フリレン-2'',5'')
-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポリ-2,2'-(ナフタレン-
1''、6'')-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポリ-2,2'-(ナ
フタレン-2''、6'')-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポリ-
2,2'-アミレン-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポリ-2,2'
-オクタメチレン-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポリ-2,
2'-シクロヘキセニル-5,5'-ジベンゾイミダゾール、ポ
リ-2,2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジ(ベンゾイミダゾール)
エーテル、ポリ-2,2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジ(ベンゾ
イミダゾール)サルファイド、ポリ-2,2'-(m-フェニレ
ン)-5,5'-ジ(ベンゾイミダゾール)スルフォン、ポリ-2,
2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジ(ベンゾイミダゾール)メタ
ン、ポリ-2,2'-(m-フェニレン)-5,5'-ジ(ベンゾイミダ
ゾール)プロパン2,2、およびポリ-エチレン-1,2,2,2''-
(m-フェニレン)-5,5'-ジ(ベンゾイミダゾール)エチレン
-1,2。
ミダゾールのプレポリマーを溶解させるためのものであ
り、そのプレポリマーが溶解し、かつそのプレポリマー
または環化後のポリマーを分解させないものであること
が好ましい。溶解性の観点からは、溶剤は極性溶剤であ
ることが好ましい。
ましいものは、メチルピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホン、およ
びそれらの混合物である。
ポリマーを含んでなる溶液は、前記のポリベンゾイミダ
ゾールを前記の溶剤に溶解させたものである。このよう
な溶液を得るためには、(1)プレポリマーを溶剤に溶
解させる方法と、(2)プレポリマーの前駆体、すなわ
ちモノマー、を液相において反応させて、その反応後の
液体をそのままプレポリマー溶液とする方法とが挙げら
れる。
終的に得られるポリベンゾイミダゾール被膜の厚さを高
くすることができ、かつ塗布性を維持するために、1〜
50重量%とすることが好ましく、20〜30重量%と
することがより好ましい。
リマー溶液を生成させる場合、前記のプレポリマーは、
例えば、一般式(I)のひとつめの括弧に対応するテト
ラアミノジフェニルと、一般式(I)のふたつめの括弧
に対応するジアルデヒドとを適当な溶剤中で反応させる
ことにより得ることができる。例えば、R1〜R5、
R 1’〜R5’がすべて水素であり、L1がフェニルであ
り、L2が単結合であるプレポリマーは、3,3’、
4,4’−テトラアミノジフェニルとジアルデヒドベン
ゼンとを反応させることより生成させることができる。
せてプレポリマーを生成させる場合には、反応後にプレ
ポリマーの溶液が得られる。このプレポリマー溶液をそ
のまま基材に塗布することができれば、工程を簡便化す
ることができる。従って、モノマーの溶剤として、プレ
ポリマーの溶解性が高いものを選択することが好ましい
が、その具体的な例は前記した溶剤である。なお、この
ようにモノマーを液相で反応させる方法は、プレポリマ
ー溶液の濃度を高くしやすいため、好ましい。
る場合、最終的に得られるプレポリマー溶液の濃度が適
当になるようにモノマー溶液の濃度を調整することが好
ましい。この場合におけるモノマー溶液の好ましい濃度
範囲は10〜80重量%である。このようなモノマー溶
液を混合する場合には、一方のモノマー溶液を撹拌しな
がら、もう一方のモノマー溶液を適当な速度で滴下する
ことが好ましい。このとき、実用的な温度であり、かつ
副反応による不純物の発生を防止するという観点から−
40〜40℃において反応を行うことが好ましい。この
ときの滴下速度は、滴下される溶液の初期重量を基準と
して0.01〜10重量%/分であることが好ましい。
成させることができるが、いずれの場合においても、金
属不純物の混入を防ぐという観点から、金属触媒を用い
ない方法でプレポリマーを生成させることが好ましい。
また、用いる溶剤にも金属不純物が含まれないか、金属
不純物濃度の低いものを使用することが好ましい。
ールのプレポリマーのほかに、その他の添加剤を含んで
いてもよい。このような添加剤としては、フィラーが挙
げられる。
具体的には、ガラスファイバー、金属ファイバー、炭化
ケイ素など、および(2)有機フィラー、具体的には、
カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイ
ト、ポリベンゾイミダゾール樹脂などの樹脂、が挙げら
れる。これらのフィラーを添加することによって、得ら
れるポリベンゾイミダゾール被膜の強度向上、膜厚の増
加、電気的特性、例えば絶縁性、の付与、摺動性の改
良、などの効果を得ることができることがある。
を基材に塗布する。用いる基材としては、任意のものを
用いることができる。ただし、プレポリマーを加熱する
ことによって環化させるため、加熱温度に応じた適当な
耐熱性を有するべきである。具体的には、金属基材、例
えばステンレス、鉄、アルミニウム、および銅など、な
らびに無機材料基材、例えばガラス、セラミックス、例
えばアルミナ、サファイア、ムライト、およびコージラ
イトなど、が挙げられる。これらは、塗布に先立って表
面処理されていてもよい。例えば、金属材料においては
表面にアルマイト加工を施したり、粗面化処理を施した
りすることができる。また、ポリベンゾイミダゾールの
フィルムを形成させる場合にも、基材は前記のものから
適宜選択することができる。
を基材に塗布し、塗布済みの基材を加熱することによっ
てポリベンゾイミダゾールの被膜を形成させる。
任意であるが、例えば、スプレーコーティング、ディッ
プコーティング、ロールコーティング、カーテンコーテ
ィング、およびその他の方法が挙げられる。
媒の一部を除去することができる。この溶媒除去は、環
化反応や副反応が起こらない、または起こりにくい温度
に加熱したり、減圧を印加することにより行うことがで
きる。このように過剰の溶媒を加熱に先立って除去する
ことによって、加熱時に発生する気泡などを抑制するこ
とができ、被覆に生じる欠陥を低減させることができ
る。
環化させる。加熱は、任意の方法により行うことができ
るが、通常、加熱炉、ホットプレート、赤外線照射など
を用いて行う。温度は徐々に上昇させることが好まし
い。具体的には、温度上昇は1〜20度/分であること
が好ましく、1〜5度/分であることがより好ましい。
最終的な到達温度は、通常300〜400℃である。必
要に応じて、到達温度に達した後で、一定温度で加熱を
続けることもできる。
し、さらに厚い被膜を形成させることもできる。
ムの形成方法に従って、基材表面に被膜を形成させた
後、硬化した被膜を基材から剥離することにより形成さ
せることができる。剥離は任意の方法によって行うこと
ができるが、一般的には機械的に剥離する。このとき、
剥離を容易にするためにポリベンゾイミダゾールのプレ
ポリマー溶液を塗布する前に、基材表面に剥離を容易に
する処理をすることもできる。このような手段として
は、基材表面の鏡面処理や剥離剤の塗布などが挙げられ
る。
3’、4,4’−テトラアミノジフェニルを溶解させた
溶液に、40gのジメチルアセトアミドに2.68gの
ジアルデヒドベンゼンを溶解させた溶液を、混合しなが
ら0℃で滴下速度0.1重量%/分で滴下を行い、プレ
ポリマーを生成させた。この粘性液体をアルマイト加工
されたステンレス基材上にディッピング法により塗布し
た。塗布済みの基材を、室温から380℃まで3時間か
けて昇温させることによって焼成を行った。この結果、
20μmの厚さのポリベンゾイミダゾール被膜を形成す
ることができた。さらに、この操作を繰り返すことによ
り、最終的に200μmの厚さのポリベンゾイミダゾー
ルからなる被膜を形成することができた。
Claims (10)
- 【請求項1】ポリベンゾイミダゾールのプレポリマーを
含んでなる溶液を基材表面に塗布し、その塗布された被
膜を加熱することによって、前記プレポリマーを環化さ
せて、基材表面に硬化塗膜を形成させる方法。 - 【請求項2】ポリベンゾイミダゾールのプレポリマー
が、下記一般式(Ia)で表される、請求項1に記載の方
法。 【化1】 ここで、nは重合度を表す数である。 - 【請求項3】溶液の濃度が1〜50重量%である、請求
項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】溶液の溶剤が極性溶媒である、請求項1〜
3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】溶剤が、メチルピロリドン、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチルアセトアミ
ド、ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホ
ン、およびそれらの混合物からなる群から選択される、
請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】ポリベンゾイミダゾールのプレポリマーの
合成が、金属触媒を使用せずに行われる、請求項1〜5
のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】溶液がフィラーを含んでなる、請求項1〜
6のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項8】温度を昇温速度1〜20度/分で、300
〜400℃まで上昇させることで加熱を行う、請求項1
〜7のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法
で形成された被膜を具備してなる物品。 - 【請求項10】ポリベンゾイミダゾールのプレポリマー
を含んでなる溶液を基材表面に塗布し、その塗布された
被膜を加熱することによって、前記プレポリマーを環化
させて、基材表面に硬化塗膜を形成させ、形成された被
膜を基材から剥離することによってフィルムを形成させ
る方法。
Priority Applications (5)
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