JP2003107760A - 電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体

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JP2003107760A JP2001299987A JP2001299987A JP2003107760A JP 2003107760 A JP2003107760 A JP 2003107760A JP 2001299987 A JP2001299987 A JP 2001299987A JP 2001299987 A JP2001299987 A JP 2001299987A JP 2003107760 A JP2003107760 A JP 2003107760A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な塗布面を有し、電子写真プロセスにより
画像形成を行う際に、白ポチ、黒ポチ、濃度ムラ等の画
像故障のない電子写真感光体の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】導電性支持体上に少なくとも電子写真感光
体製造用顔料分散液を塗布する電子写真感光体の製造方
法において、顔料分散液の製造直後から塗布するまでの
間に少なくとも1回は綿を濾材とするフィルターで顔料
分散液を濾過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体の製
造方法に関するものであり、詳しくは特定の濾材のフィ
ルターで濾過された顔料分散液を塗布して得られる電子
写真感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機電荷発生物質や有機電荷輸送物質等
の有機光導電性物質を主成分とする感光層を有する電子
写真感光体は、製造が比較的容易であること、安価であ
ること、取扱が容易であること、熱安定性が優れている
等多くの利点を有することから現在では電子写真感光体
の主流となっており、大量に生産されている。これらの
電子写真感光体は複写機やレーザープリンタ等に利用さ
れている。
【0003】有機光導電性物質を用いた電子写真感光体
の中では、電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる物質
に分担させた機能分離型感光体が主流となり、広く利用
されている。機能分離型感光体の特徴はそれぞれの機能
に適した材料を広い範囲から選択できることであり、任
意の性能を有する感光体を容易に作製し得ることから多
くの研究が進められてきた。
【0004】このうち、電荷発生機能を担当する物質と
しては、フタロシアニン顔料、スクエアリウム系染料、
アゾ顔料、ペリレン系顔料等の多種の物質が検討され、
中でもフタロシアニン顔料は近赤外光に対して高感度な
特性が期待できることからレーザープリンター用感光体
材料としての実用化も進んでいる。フタロシアニン顔料
は、中心金属の種類により吸収スペクトルや光導電性が
異なるだけでなく、同じ中心金属を有するフタロシアニ
ンでも、結晶形によってこれらの諸特性に差が生じ、特
定の結晶形が電子写真感光体に選択されていることが報
告されている。
【0005】有機光導電性物質を用いた電子写真感光体
の製造方法としては、多くの場合、有機光導電性物質等
を含有する塗布液中に導電性支持体を浸漬させる手段が
採用されている。電荷発生層と電荷輸送層を積層した機
能分離型感光体の場合、顔料とバインダー溶液(結着樹
脂溶液)を混合分散して得られる電荷発生層塗布液(顔
料分散液)、電荷輸送物質とバインダー溶液(結着樹脂
溶液)を混合して得られる電荷輸送層塗布液をこの順
に、あるいはこの順序を逆にして塗布することにより製
造される。
【0006】顔料分散液を塗布する場合、凝集した顔料
粒子や分散液製造時または塗布時に混入する不純物など
を除去するために、濾過用のフィルターがよく使われ
る。フィルターで濾過しない顔料分散液を塗布してしま
うと、塗布面にピンホールや濃度ムラが発生するなど、
顔料分散液の塗布性が悪化することが多くなる。一方、
フィルターで濾過した顔料分散液を塗布することによっ
てこれらの問題点が多少は改善される。
【0007】特開2001−194809号公報には、
化学繊維を濾材とする濾過装置を用いた手法が開示され
ている。しかし、化学繊維を濾材とする濾過装置で顔料
分散液を濾過しても、塗布面にピンホールや濃度ムラが
発生するなどの問題点が生じてしまい、良好な塗布面を
有する電子写真感光体を得ることはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な塗布面を有し、電子写真プロセスにより画像形成を行
う際に、白ポチ、黒ポチ、濃度ムラ等の画像故障のない
電子写真感光体の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために種々の検討をした結果、導電性支持体
上に少なくとも電子写真感光体製造用顔料分散液を塗布
する電子写真感光体の製造方法において、顔料分散液の
製造直後から塗布するまでの間に少なくとも1回は綿を
濾材とするフィルターで顔料分散液を濾過することが有
効であることを見いだし、本発明に至ったものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各構成要素につい
て詳細に説明する。
【0011】本発明で使用される電荷発生物質用顔料と
しては、モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔
料、ピラゾロンアゾ顔料、スチルベン顔料及びチアゾー
ルアゾ顔料などに代表されるアゾ系顔料、ペリレン酸無
水物及びペリレン酸イミドなどに代表されるペリレン系
顔料、アントラキノン誘導体、アントアニトロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体などに代表されるアントラキノン系または多環キノン
系顔料、金属フタロシアニン、金属ナフタロシアニン、
無金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニンなどに
代表されるフタロシアニン系顔料などが挙げられる。こ
れらの中で、フタロシアニン系顔料を用いると、本発明
の製造方法により、特に良好な塗布面を有する電子写真
感光体が得られるため好ましい。
【0012】フタロシアニン系顔料の中でもチタニルオ
キシフタロシアニンまたはチタニルオキシフタロシアニ
ンと無金属フタロシアニンを含有するフタロシアニン組
成物が特に感度、繰り返し特性、画像特性の優れた電子
写真感光体を与えるため好ましい。チタニルオキシフタ
ロシアニンの中ではCuKα1.541オンク゛ストロームのX
線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が27.2°
にピークを示すチタニルオキシフタロシアニンが好まし
く、前記ブラッグ角が9.5°、13.5°、14.2
°、18.0°、24.0°、27.2°にピークを有
するチタニルオキシフタロシアニンが特に好ましい。チ
タニルオキシフタロシアニンと無金属フタロシアニンを
含有するフタロシアニン組成物の中ではCuKα1.5
41オンク゛ストロームのX線に対するブラッグ角(2θ±0.
2°)が27.3°にピークを示すフタロシアニン組成
物が好ましく、前記ブラッグ角が7.0°、9.0°、
14.1°、18.0°、23.7°、27.3°にピ
ークを有するフタロシアニン組成物が特に好ましい。
【0013】本発明で用いられるチタニルオキシフタロ
シアニンは、既に提案した特開平11−349841号
公報等に記載されている方法で製造することができる。
また、本発明で用いられるフタロシアニン組成物は、既
に提案した特開2000−313819号公報等に記載
されている方法で製造することができる。
【0014】本発明で用いられるバインダー(結着樹
脂)としては、アセタール樹脂、ブチラール樹脂、塩化
ビニル系共重合樹脂、シリコン樹脂、フェノキシ樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これ
らの中でも、アセタール樹脂、ブチラール樹脂を用いる
ことにより、顔料分散液が非常に高い分散性を示し、塗
布性も良好になる。さらに、その分散液を用いて電子写
真感光体を作製することにより、帯電性、感度、繰り返
し安定性、画像特性が良好になる。そのため、本発明に
おいてはバインダーとしてアセタール樹脂またはブチラ
ール樹脂を用いるのが特に好ましい。これらの樹脂は単
独、あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0015】顔料分散液中では電荷発生物質用顔料10
0質量部に対し、バインダーは10〜500質量部、好
ましくは50〜150質量部の範囲で用いられる。樹脂
の比率が高くなりすぎると電子写真感光体の電荷発生効
率が低下し、また樹脂の比率が低くなりすぎると成膜性
に問題が生じる。
【0016】本発明において電荷発生物質用顔料の分散
に使用される溶媒としては、水または有機溶媒が挙げら
れ、単独、あるいは2種以上の混合溶媒として使用され
る。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等
のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン、1,4−ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド
系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホル
ム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロ
ロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨー
ドベンゼン、α−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化
水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタ
ン、1,5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチ
ルベンゼン、クメン等の炭化水素系溶媒を挙げることが
できる。特にその中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶
媒、エーテル系溶媒が好ましい。
【0017】本発明においてフタロシアニンを分散する
際には、水を含有する有機溶媒中で分散するのが好まし
い。水の添加量が少なすぎると他の結晶形への転移を生
じてしまい、添加量が多すぎると分散不良や塗液から水
の分離、更に分散溶媒からのバインダーの析出が生じて
しまい、感光体の作製に好ましくない。したがって、本
発明で使用する水の量はフタロシアニン1質量部に対し
て0.1〜0.95質量部が好ましく、0.3〜0.9
質量部がより好ましく、さらに0.5〜0.85質量部
が特に好ましい。
【0018】本発明においてフタロシアニン分散液製造
の際に水を使用する場合、有機溶媒としては水溶性の有
機溶媒を使用するのが好ましい。水溶性有機溶媒の具体
例としては、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
【0019】電荷発生物質用顔料の分散に使用する装置
は、ボールミル、ペイントコンディショナー、縦型ビー
ズミル、水平型ビーズミル、アトライター等の分散メデ
ィアを用いる分散機である。分散メディアの材質として
は、ソーダガラス、低アルカリガラス、イットリア含有
ジルコニアが好ましく、直径数mmのビーズ状のものが
よく使われる。
【0020】本発明において顔料分散液を塗布する方法
としては、回転塗布、ブレード塗布、ナイフ塗布、リバ
ースロール塗布、ロッドバー塗布、スプレー塗布等の様
な公知の方法が使われる。また、特にドラムに塗布する
場合には、浸漬(ディップ)塗布方法等が用いられる。
【0021】本発明では顔料分散液の製造直後から塗布
するまでの間に少なくとも1回は綿を濾材とするフィル
ターで濾過する。綿を濾材とするフィルターで濾過され
た顔料分散液を塗布することにより、凝集した顔料粒子
等が除去されやすくなり、塗布面にピンホールや濃度ム
ラが発生しなくなる。その結果、電子写真プロセスによ
り画像形成を行う際に、白ポチ、黒ポチ、濃度ムラなど
の画像故障のない電子写真感光体を得ることができる。
顔料分散液を塗布する直前に綿を濾材とするフィルター
で濾過することにより、特に良好な塗布面を有する電子
写真感光体が得られるため好ましい。
【0022】本発明では顔料分散液の濾過に綿を濾材と
するフィルターが使用されるが、濾材が綿以外であるフ
ィルターを併用することもできる。使用してもよい濾材
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、セルロースアセテート、ポリエーテルサルホン、四
フッ化エチレン樹脂、アクリル樹脂、ガラス繊維、ステ
ンレス、活性炭等が挙げられる。しかし、綿以外のこれ
らの濾材を有するフィルターを使用しても凝集した顔料
粒子等の除去率が高くならないため、良好な塗布面を有
する電子写真感光体を得るのには効果的でない。
【0023】本発明で使用される濾過装置としてはフィ
ルターカートリッジ式の濾過装置が好ましいが、これに
限定されるものではない。また、本発明では濾過装置
(フィルター)を有する循環式塗布装置を用いるのが好
ましいが、これに限定されるものではない。
【0024】本発明の電子写真感光体の形態は、その何
れを用いることもできる。例えば、導電性支持体上に電
荷発生物質、電荷輸送物質、及びバインダーからなる感
光層を設けたものがある。また、導電性支持体上に、電
荷発生物質とバインダーからなる電荷発生層と、電荷輸
送物質とバインダーからなる電荷輸送層を設けた積層型
の感光体も知られている。電荷発生層と電荷輸送層はど
ちらが上層となっても構わない。
【0025】本発明の電子写真感光体の構成中には、感
光層と導電性支持体の間に、感光層から導電性支持体へ
の電荷の注入をコントロールするための下引き層(ブロ
ッキング層)を必要に応じ設け、また感光層表面には感
光体の耐久性を向上させるために表面保護層を設けても
構わない。また、積層型感光体の場合は電荷発生層と電
荷輸送層との間に中間層を設けることもできる。
【0026】本発明に係わる導電性支持体としては、周
知の電子写真感光体に採用されているものをはじめ種々
のものが使用できる。具体的には、例えば金、銀、白
金、チタン、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、導電処理を
した金属酸化物等のドラム、シート、ベルト、あるいは
これらの薄膜のラミネート物、蒸着物等が挙げられる。
【0027】さらに、金属粉末、金属酸化物、カーボン
ブラック、炭素繊維、ヨウ化銅、電荷移動錯体、無機
塩、イオン伝導性の高分子電解質等の導電性物質を適当
なバインダーと共に塗布しポリマーマトリックス中に埋
め込んで導電処理を施したプラスチックやセラミック、
紙等で構成されるドラム、シート、ベルト等、またこの
ような導電性物質を含有し導電性となったプラスチッ
ク、セラミック、紙等のドラム、シート、ベルト等が挙
げられる。
【0028】下引き層は、バインダー樹脂単独、あるい
はバインダー樹脂と無機顔料等との混合で構成される。
バインダー樹脂としては、ポリアミド系樹脂、エポキシ
系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。また、無機顔
料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム
等が挙げられる。
【0029】下引き層は導電性支持体の表面化度や、低
温低湿時の電子写真特性に従ってその膜厚が決定される
が、0.1から30μmで用いられる。
【0030】本発明において電荷輸送物質を使用する場
合、用いられる電荷輸送物質には正孔移動物質と電子移
動物質がある。正孔移動物質としては、オキサジアゾー
ル類、トリフェニルメタン類、ピラゾリン類、ヒドラゾ
ン類、オキサジアゾール類、トリアリールアミン類、ス
チルベン類等が挙げられる。一方、電子移動物質として
は、クロラニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、1,3,7−トリ
ニトロジベンゾチオフェン、1,3,7−トリニトロジ
ベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド等が挙げられ
る。これらの電荷輸送物質は、単独または2種以上組み
合わせて用いることができる。
【0031】積層型感光体では少なくともこれら電荷輸
送物質とバインダーとの混合で電荷輸送層が構成され
る。電荷輸送層に用いられるバインダーとしては、ポリ
スチレン、ポリメチルメタクリレートに代表されるアク
リル樹脂、ビスフェノールAやZに代表される骨格を持
つポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、
ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルフォン、ポ
リアミド、ポリイミド等を用いることができる。これら
のバインダーは単独、あるいは2種以上用いることがで
きる。
【0032】電荷輸送層に含有されるこれらのバインダ
ーは、電荷輸送物質100質量部に対して0.1〜20
00質量部が好ましく、1〜500質量部がより好まし
い。バインダーの比率が高すぎると感度が低下し、ま
た、バインダーの比率が低くなりすぎると繰り返し特性
の悪化や塗膜の欠損を招くおそれがある。
【0033】本発明において、電子写真感光体に電荷輸
送層を有する場合、電荷輸送層に含有される電荷輸送物
質及びバインダーは溶媒に溶解させて使用する。使用さ
れる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系
溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエ
ステル系溶媒、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシ
エタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、
1,4−ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶
媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨ
ウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼ
ン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼ
ン、α−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶
媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、1,
5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o−
キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができる。
特にその中でも、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素
系溶媒が好ましい。
【0034】本発明の電子写真感光体は、構成材料の有
機化合物の酸化による劣化を防止するために、2,6−
ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、DL−α−ト
コフェロール等の酸化防止剤を感光層に添加するのが好
ましい。これらの酸化防止剤を添加することによって、
繰り返し特性の優れた電子写真感光体が得られる。
【0035】本発明において下引き層塗布液、電荷輸送
層塗布液を塗布する方法としては、回転塗布、ブレード
塗布、ナイフ塗布、リバースロール塗布、ロッドバー塗
布、スプレー塗布等の様な公知の方法が使われる。ま
た、特にドラムに塗布する場合には、浸漬(ディップ)
塗布方法等が用いられる。
【0036】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0037】実施例1 アルコール可溶性ナイロン(東レ製;CM−8000)
0.2kgをメタノール5.5kgと1,3−ジオキソ
ラン3.6kgの混合溶剤中に溶解した。これに微粒子
酸化チタン(石原産業製;TTO−55(D))1.3
kgを加えて、直径2mmのイットリア含有ジルコニア
ビーズを分散メディアとしてダイノ−ミル(シンマルエ
ンタープライゼス製;KD−5型)で10時間分散して
一次分散液を得た。次に、この一次分散液にアルコール
可溶性ナイロン(東レ製;CM−8000)2.2kg
をメタノール29.5kgと1,3−ジオキソラン1
9.7kgの混合溶剤中に溶解した溶液を加え、さらに
ダイノ−ミル(シンマルエンタープライゼス製;KD−
5型)で2時間分散して得られた二次分散液を、ポリプ
ロピレンを濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCW−10N−PPS)で濾過して下引き層塗布
液を作製した。この塗布液をポリプロピレンを濾材とす
るフィルター(アドバンテック東洋製;TCW−10N
−PPD)を有する循環式浸漬塗布装置にてアルミ素管
上に塗布して乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を形成
した。
【0038】水0.17kgを溶解させた1,3−ジオ
キソラン2.6kgにブチラール樹脂(積水化学製;B
L−2)0.02kgを溶解し、この溶液中に、既に提
案した特開2000−313819号公報に記載されて
いる方法に従って製造して得られたフタロシアニン組成
物0.21kgを加えて、直径1mmの低アルカリガラ
スビーズを分散メディアとしてダイノ−ミル(シンマル
エンタープライゼス製;KD−5型)で4時間分散して
一次分散液を得た。次に、この一次分散液にブチラール
樹脂(積水化学製;BL−2)0.12kgを1,3−
ジオキソラン10.8kgに溶解して得られた溶液を加
え、さらにダイノ−ミル(シンマルエンタープライゼス
製;KD−5型)で20分間分散して得られた二次分散
液を、綿を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCW−1−CSS)で濾過して電荷発生層塗布液
を作製した。この塗布液を綿を濾材とするフィルター
(アドバンテック東洋製;TCW−1−CSD)を有す
る循環式浸漬塗布装置にて前記下引き層上に塗布して乾
燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層を形成した。電荷
発生層の塗布面のピンホール及び濃度ムラの発生の有無
について観測した結果を表1に示す。
【0039】次に、(1)で示されるスチルベン化合物
18kg、ポリカーボネート(三菱ガス化学製;Z−4
00)18kg、DL−α−トコフェロール(理研ビタ
ミン製;E1000)0.4kgを、テトラヒドロフラ
ン110kgに溶解させて得られた電荷輸送物質溶液を
ポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバンテッ
ク東洋製;TCW−10N−PPS)で濾過して、電荷
輸送層塗布液を作製した。この塗布液をポリプロピレン
を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋製;TC
W−10N−PPD)を有する循環式浸漬塗布装置にて
前期電荷発生層上に塗布して乾燥し、乾燥膜厚25μm
の電荷輸送層を形成した。
【0040】
【化1】
【0041】このように作製した電子写真感光体を、室
温暗所で一昼夜保管した後、市販の事務用複写機に装着
し、画像を形成させ、その画像に故障がないか調査し
た。得られた複写画像の様子を表2に示す。
【0042】実施例2 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液を綿を濾材とする
フィルター(アドバンテック東洋製;TCW−1−CS
D)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引き層上に
塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層を形成
した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃度ムラの
発生の有無について観測した結果を表1に示す。電荷輸
送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例1と同様の
画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0043】実施例3 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をステンレスを濾材とするフィルター(アドバンテッ
ク東洋製;TSC−3−STCB)で濾過して電荷発生
層塗布液を作製して、この塗布液を綿を濾材とするフィ
ルター(アドバンテック東洋製;TCW−1−CSD)
を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引き層上に塗布
して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層を形成し
た。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃度ムラの発
生の有無について観測した結果を表1に示す。電荷輸送
層の形成は実施例1と同様に行い、実施例1と同様の画
像評価を行った。結果を表2に示す。
【0044】実施例4 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液を綿を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCW−1−CSS)で濾過して電荷発生層塗布液
を作製して、この塗布液をポリプロピレンを濾材とする
フィルター(アドバンテック東洋製;TCW−1N−P
PD)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引き層上
に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層を形
成した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃度ムラ
の発生の有無について観測した結果を表1に示す。電荷
輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例1と同様
の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0045】実施例5 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液を綿を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCW−1−CSS)で濾過して電荷発生層塗布液
を作製して、この塗布液をステンレスを濾材とするフィ
ルター(アドバンテック東洋製;TSC−3−DTC
B)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引き層上に
塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層を形成
した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃度ムラの
発生の有無について観測した結果を表1に示す。電荷輸
送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例1と同様の
画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0046】比較例1 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液をポリプロピレン
を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋製;TC
W−1N−PPD)を有する循環式浸漬塗布装置にて前
記下引き層上に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電
荷発生層を形成した。電荷発生層の塗布面のピンホール
及び濃度ムラの発生の有無について観測した結果を表1
に示す。電荷輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実
施例1と同様の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0047】比較例2 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液をポリエステルを
濾材とするフィルター(アドバンテック東洋製;TCW
−1−EPD)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下
引き層上に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発
生層を形成した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び
濃度ムラの発生の有無について観測した結果を表1に示
す。電荷輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例
1と同様の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0048】比較例3 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液をセルロースアセ
テートを濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCR−080−DBFE)を有する循環式浸漬塗
布装置にて前記下引き層上に塗布して乾燥し、膜厚約
0.2μmの電荷発生層を形成した。電荷発生層の塗布
面のピンホール及び濃度ムラの発生の有無について観測
した結果を表1に示す。電荷輸送層の形成は実施例1と
同様に行い、実施例1と同様の画像評価を行った。結果
を表2に示す。
【0049】比較例4 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液を四フッ化エチレ
ン樹脂を濾材とするフィルター(アドバンテック東洋
製;TCF−100−D1FE)を有する循環式浸漬塗
布装置にて前記下引き層上に塗布して乾燥し、膜厚約
0.2μmの電荷発生層を形成した。電荷発生層の塗布
面のピンホール及び濃度ムラの発生の有無について観測
した結果を表1に示す。電荷輸送層の形成は実施例1と
同様に行い、実施例1と同様の画像評価を行った。結果
を表2に示す。
【0050】比較例5 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液を活性炭を濾材と
するフィルター(アドバンテック東洋製;TCC−W1
−D0C0)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引
き層上に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生
層を形成した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃
度ムラの発生の有無について観測した結果を表1に示
す。電荷輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例
1と同様の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0051】比較例6 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をポリプロピレンを濾材とするフィルター(アドバン
テック東洋製;TCW−1N−PPS)で濾過して電荷
発生層塗布液を作製して、この塗布液をステンレスを濾
材とするフィルター(アドバンテック東洋製;TSC−
3−DTCB)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下
引き層上に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発
生層を形成した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び
濃度ムラの発生の有無について観測した結果を表1に示
す。電荷輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例
1と同様の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0052】比較例7 実施例1と同様に下引き層を形成した。次に、実施例1
と同様にして得られたフタロシアニン組成物の二次分散
液をステンレスを濾材とするフィルター(アドバンテッ
ク東洋製;TSC−3−STCB)で濾過して電荷発生
層塗布液を作製して、この塗布液をステンレスを濾材と
するフィルター(アドバンテック東洋製;TSC−3−
DTCB)を有する循環式浸漬塗布装置にて前記下引き
層上に塗布して乾燥し、膜厚約0.2μmの電荷発生層
を形成した。電荷発生層の塗布面のピンホール及び濃度
ムラの発生の有無について観測した結果を表1に示す。
電荷輸送層の形成は実施例1と同様に行い、実施例1と
同様の画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】比較例1〜7では、電荷発生層の塗布面に
ピンホールや濃度ムラが発生した。さらに、電子写真感
光体を複写機に装着し、画像を形成させた際に、濃度ム
ラの他にも多数の白ポチ、黒ポチが発生するなど、画像
故障が見られた。それに対して、実施例1〜5では、顔
料分散液の濾過の際に凝集した顔料粒子等が除去されや
すくなり、電荷発生層の塗布面にピンホールも濃度ムラ
もほとんど見られず、良好な塗布面を有する電子写真感
光体が得られた。さらに、電子写真感光体を複写機に装
着して画像を形成させた際の画像故障もほとんど見られ
なかった。これらの中でも、顔料分散液を塗布する直前
に綿を濾材とするフィルターで濾過した実施例1〜3で
は特に良好な塗布面を有する電子写真感光体が得られ、
画像特性も極めて良好であった。
【0056】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、良好な塗布面を有し、電子写真プロセスにより画像
形成を行う際に、白ポチ、黒ポチ、濃度ムラ等の画像故
障のない電子写真感光体の製造方法を提供することがで
きる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電子写真感
    光体製造用顔料分散液を塗布する電子写真感光体の製造
    方法において、顔料分散液の製造直後から塗布するまで
    の間に少なくとも1回は綿を濾材とするフィルターで顔
    料分散液を濾過することを特徴とする電子写真感光体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記顔料分散液がフタロシアニンの分散
    液であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記顔料分散液がチタニルオキシフタロ
    シアニンの分散液であることを特徴とする請求項1記載
    の電子写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記顔料分散液がCuKα1.541オン
    ク゛ストロームのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)
    が27.2°にピークを有するチタニルオキシフタロシ
    アニンの分散液であることを特徴とする請求項1記載の
    電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記顔料分散液がCuKα1.541オン
    ク゛ストロームのX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)
    が更に9.5°、13.5°、14.2°、18.0
    °、24.0°、27.2°にピークを有するチタニル
    オキシフタロシアニンの分散液であることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記顔料分散液がチタニルオキシフタロ
    シアニンと無金属フタロシアニンを含有するフタロシア
    ニン組成物の分散液であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記顔料分散液がチタニルオキシフタロ
    シアニンと無金属フタロシアニンを含有するフタロシア
    ニン組成物の分散液であり、かつ該組成物がCuKα
    1.541オンク゛ストロームのX線に対するブラッグ角(2θ
    ±0.2°)が27.3°にピークを有することを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記顔料分散液がチタニルオキシフタロ
    シアニンと無金属フタロシアニンを含有するフタロシア
    ニン組成物の分散液であり、かつ該組成物がCuKα
    1.541オンク゛ストロームのX線に対するブラッグ角(2θ
    ±0.2°)が7.0°、9.0°、14.1°、1
    8.0°、23.7°、27.3°にピークを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8に記載の電子写真感光体の
    製造方法により製造されたことを特徴とする電子写真感
    光体。
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