JP2003113181A - 6−ハロプリンの製造方法 - Google Patents

6−ハロプリンの製造方法

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JP2003113181A
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Takehiko Kawakami
武彦 川上
Taketo Hayashi
健人 林
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 医薬化合物の製造における中間体として有用
な化合物である6−ハ口プリンの新規製造方法の提供。 【解決手段】 下記式 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアシル基、カル
バモイル基または置換基を有していてもよいアラルキル
基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす)で示される2
−アミノ−6−ハロプリン誘導体とジアゾ化剤とが反応
する工程を含むことを特徴とする6−ハロプリンの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、6−ハロプリンの
製造方法に関する。詳しくは、例えば医薬品として有用
なヌクレオシド化合物などの原料として有用な6−クロ
ロプリンに代表される6−ハロプリンの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】6−ハロプリンは、CTV−510など
のヌクレオシド系医薬品や、Leteprinim p
otassiumなどの核酸塩基医薬品の製造における
重要中間体である。
【0003】6−ハロプリンは、例えば、6−ヒドロキ
シプリンのアルカリ金属を不活性媒体中でホスゲンと反
応させる方法(特開昭58−35188号公報)、第三
級アミン(例えば、ジメチル−またはジエチルアニリ
ン)の存在下、プリン−6−オールとオキシ塩化リンを
反応させる方法(J.A.C.S.,1954,607
3−6077)、ヒポキサンチン(Hypoxanth
ine)とオキシ塩化リンを反応させる方法(特開昭5
8−41880号公報)、相間移動触媒の存在下、無溶
媒系で、ヒポキサンチンを液体の塩素化剤と反応させる
方法(特開平5−170766号公報)、下式
【0004】
【化2】
【0005】(式中、R1はハロゲン原子などを表し、
2は水素原子などを表し、R3は水素原子などを表
す。)のアミノプリン誘導体をヨウ化セシウムの存在下
にヨウ素化する方法(特開2001−72680号公
報)などによって製造できることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、6−
ハロプリンの新規製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、6−ハロ
プリンを従来とは異なる方法で製造することを検討した
結果、これまで6−ハロプリンの製造原料として用いら
れていなかった下記式の2−アミノ−6−ハロプリン誘
導体を原料として用いた6−ハロプリンの新規製造方法
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、以下の通りである。 1. 式
【0009】
【化3】
【0010】(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のア
シル基、カルバモイル基または置換基を有していてもよ
いアラルキル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす)
で示される2−アミノ−6−ハロプリン誘導体とジアゾ
化剤とが反応する工程を含むことを特徴とする6−ハロ
プリンの製造方法。 2. ジアゾ化剤が亜硝酸エステルである上記1.の製
造方法。 3. 2−アミノ−6−ハロプリン誘導体が7−アセチ
ル−2−アミノ−6−クロロプリンまたは9−アセチル
−2−アミノ−6−クロロプリンであり、かつ6−ハロ
プリンが6−クロロプリンである上記1.または2.の
製造方法。 4. 2−アミノ−6−ハロプリンの7位または9位の
窒素原子をアシル化した後、生成した2−アミノ−6−
ハロプリン誘導体(但し、Rは炭素数1〜8のアシル基
である)を単離することなくジアゾ化剤と反応させるこ
とを特徴とする、上記1.の製造方法。 5. 2−アミノ−6−ハロプリンの7位または9位の
窒素原子をアセチル化したことを特徴とする上記4.の
製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に詳細に説
明する。Rにおける「炭素数1〜8のアシル基」とは、
炭素数が1〜8、好ましくは1〜6のアシル基であり、
例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブ
タノイル基などのアルキルカルボニル基、ベンゾイル基
等アリールカルボニル基が挙げられ、反応性や収率の点
よりアセチル基が好ましい。
【0012】Rにおける「アラルキル基」としては、好
ましい炭素数が4〜15、より好ましくは5〜10であ
るアラルキル基が挙げられ、当該アラルキル基は置換基
を有していてもよい。ここでいう置換基としては、例え
ば、ハロゲン原子(Xにおける「ハロゲン原子」と同義
である)、ニトロ基、アルコキシ基(直鎖状または分岐
鎖状であり、好ましくはメトキシ基)などが挙げられ
る。「置換基を有していてもよいアラルキル基」として
は、例えば、ベンジル基、4−ハロベンジル基(4−ク
ロロベンジル基、4−ブロモベンジル基、4−フルオロ
ベンジル基、4−ヨードベンジル基)、4−ニトロベン
ジル基、4−メトキシベンジル基、9−アントリルメチ
ル基、2,4−ジクロロベンジル基などが挙げられ、好
ましくはベンジル基、4−ハロベンジル基、4−メトキ
シベンジル基である。
【0013】Xにおける「ハロゲン原子」とは、塩素原
子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、好まし
くは塩素原子、フッ素原子、臭素原子であり、特に塩素
原子が好ましい。
【0014】本発明における2−アミノ−6−ハロプリ
ン誘導体としては、Rが炭素数1〜8のアシル基である
ものが好ましく、中でも7−アセチル−2−アミノ−6
−クロロプリン、9−アセチル−2−アミノ−6−クロ
ロプリンが特に好ましい。
【0015】6−ハロプリンは、2−アミノ−6−ハロ
プリン誘導体とジアゾ化剤とが反応する工程を含む方法
により製造することができる。2−アミノ−6−ハロプ
リン誘導体とジアゾ化剤との反応は、具体的には、例え
ば、反応溶媒中に、2−アミノ−6−ハロプリン誘導体
を加えた後、これにジアゾ化剤を加え、撹拌することに
より行うことができる。
【0016】本発明におけるジアゾ化剤としては、例え
ば、亜硝酸エステル、一酸化窒素、二酸化窒素、亜硝酸
ナトリウム、ニトロシル硫酸などが挙げられ、中でも亜
硝酸エステルは本発明で用いる溶媒に溶解し易く、しか
も操作し易いため好ましい。
【0017】本発明における亜硝酸エステルとしては、
炭素数が1〜10、好ましくは2〜8、さらに好ましく
は3〜6の亜硝酸エステルが挙げられ、具体的には亜硝
酸プロピル、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ブチル、亜硝
酸イソブチル、亜硝酸sec−ブチル、亜硝酸tert
−ブチル、亜硝酸ペンチル、亜硝酸イソアミル、亜硝酸
1−メチルブチル、亜硝酸2−メチルブチル、亜硝酸t
ert−ペンチル等が挙げられ、特に亜硝酸イソアミル
が好ましい。
【0018】ジアゾ化剤の使用量は、2−アミノ−6−
ハロプリン誘導体に対して、通常1〜8倍モル量、好ま
しくは4〜6倍モル量である。
【0019】本発明の反応溶媒としては、水素源となり
うる有機溶媒であれば特に限定はなく、例えば、非プロ
トン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)など)、エーテル類(例えば、テト
ラヒドロフラン(THF)など)、脂肪酸類(例えば、
酢酸など)、炭素数1〜4の低級アルコール類(例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなど)、炭素数2〜6の脂肪酸エステル類(例えば、
酢酸エチルなど)等およびこれらの混合溶媒が挙げられ
る。好ましくはTHFとDMFの混合溶媒が好ましく、
混合比(THF:DMF(容量))が5:1〜5:2で
ある場合がより好ましい。この範囲よりTHFが多すぎ
ると反応が遅くなり、逆にDMFが多すぎると不純物が
生成し易くなる。
【0020】当該反応溶媒は、2−アミノ−6−ハロプ
リン誘導体1gに対して、通常5〜50ml、好ましく
は15〜30ml使用する。反応溶媒としてTHFとD
MFとの混合溶媒を用いる場合には、2−アミノ−6−
ハロプリン誘導体1gに対して、DMFが1〜10ml
(より好ましくは5ml以下)であり、かつTHFが1
2.5〜25mlである混合溶媒が好ましい。
【0021】2−アミノ−6−ハロプリン誘導体とジア
ゾ化剤との反応は、通常室温〜80℃程度、好ましくは
40〜70℃で行い、仕込み量にも依存するが通常10
分〜6時間、好ましくは1時間〜3時間で終了する。
【0022】例えば、Rが水素原子である場合、上記反
応により6−ハロプリンが得られるが、Rが水素原子以
外である場合には7位または9位の置換基Rを常法によ
って脱離することにより、6−ハロプリンを得ることが
できる。以下に、Rが炭素数1〜8のアシル基である場
合を例にとって置換基Rの脱離について説明する。
【0023】2−アミノ−6−ハロプリン誘導体とジア
ゾ化剤との反応により、式
【0024】
【化4】
【0025】(但し、Rは炭素数1〜8のアシル基であ
る)の7−または9−アシル−6−ハロプリンが得られ
ると考えられ、これをアシル基の脱離反応(例えば、酸
またはアルカリ処理或いは還元反応)に付すことによ
り、6−ハロプリン誘導体が得られる。7−または9−
アシル−6−ハロプリンは単離することなく、そのま
ま、アシル基の脱離反応(例えば、酸またはアルカリ処
理或いは還元反応)に付すのが好ましい。ここでのアシ
ル基の脱離は、アシル基で保護されたアミノ基の脱保護
と同様に行うことができ、脱離方法はアシル基の種類に
よって適宜選択する。
【0026】例えば、Rがアセチル基である場合には、
例えば、アルカリ水溶液(好ましくは水酸化ナトリウム
水溶液)との反応によりアセチル基を脱離することがで
きる。好ましくは、例えば、2−アミノ−6−ハロプリ
ン誘導体とジアゾ化剤との反応後、残渣にアルカリ水溶
液(好ましくは水酸化ナトリウム水溶液)を加えて撹拌
することにより、6−ハロプリンが得られる。
【0027】得られた6−ハロプリンの単離および精製
は、常法で行うことができ、例えば、反応液(Rが水素
原子である場合には2−アミノ−6−ハロプリン誘導体
とジアゾ化剤との反応後の反応液、Rが水素原子以外で
ある場合にはRの脱離反応後の反応液)を濾過後、濾液
を濃縮し、結晶化に付すことによって単離し、単離物を
再結晶化に付すことにより精製することができる。
【0028】出発物質である2−アミノ−6−ハロプリ
ン誘導体は市販されているものを用いることができる。
【0029】また、Rが炭素数1〜8のアシル基である
2−アミノ−6−ハロプリン誘導体は、例えば、市販の
2−アミノ−6−ハロプリンを入手し、その7位または
9位の窒素原子をアシル化(好ましくはアセチル化)し
て出発物質として用いることもできる。この場合、アシ
ル化後、生成した2−アミノ−6−ハロプリン誘導体
(但し、Rは炭素数1〜8のアシル基である)を単離す
ることなくジアゾ化剤と反応させることが操作の簡便性
および最終生成物の収率などの点から好ましい。
【0030】当該アシル化は、常法で行うことができ、
例えば、反応溶媒中、2−アミノ−6−ハロプリンとカ
ルボン酸化合物(R’−OH(式中、R’は炭素数1〜
8のアシル基であり、これはRにおける「炭素数1〜8
のアシル基」と同義である))またはその反応性誘導体
(例えば、エステル、酸ハライド、酸無水物など)とを
反応させる。具体的には、例えば、2−アミノ−6−ハ
ロプリンと反応溶媒との混合物に、カルボン酸化合物ま
たはその反応性誘導体を添加し、(加熱)撹拌する。必
要に応じて、塩基などの反応を進行させる試薬や触媒を
さらに加えることができる。
【0031】アシル化に使用する反応溶媒として、例え
ば、DMF、DMSO、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、THF、酢酸エステルなどが挙げられ、好ましくは
DMF、DMSO、N,N−ジメチルアセトアミドであ
る。当該溶媒の使用量は、2−アミノ−6−ハロプリン
1gに対して、通常2ml〜20ml、好ましくは2m
l〜5mlである。
【0032】カルボン酸化合物またはその反応性誘導体
の使用量は、2−アミノ−6−ハロプリン1モルに対し
て、好ましくは1モル〜2モル、より好ましくは1.1
モル〜1.3モルである。
【0033】当該アシル化は、用いる試薬などによって
異なるが、通常10℃〜80℃、好ましくは50℃〜6
0℃で、通常2時間〜10時間、好ましくは2時間〜5
時間で終了する。アシル化は、例えば液体クロマトグラ
フィで確認することができる。
【0034】上記アシル化後、生成した2−アミノ−6
−ハロプリン誘導体(但し、Rは炭素数1〜8のアシル
基である)を単離することなくジアゾ化剤と反応させる
場合、2−アミノ−6−ハロプリン誘導体を基準として
規定されている試薬の量は、2−アミノ−6−ハロプリ
ンから2−アミノ−6−ハロプリン誘導体が定量的に得
られたと仮定して算出した量とする。
【0035】本発明の方法により得られた6−ハロプリ
ンは、例えば、Tetrahedron, 53, 1997, 2291-2302, J.
Med. Chem., 2000, 43, 1817-1825等に記載の方法に従
って、医薬品化合物へと変換することができる。
【0036】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1 9−アセチル−2−アミノ−6−クロロプリン(1.0
0g、4.7ミリモル)をTHF−DMF混合溶液(容
積比5:1、25ml)に加え、そこへ亜硝酸イソアミ
ル(3.00g、2.56モル)を加えた。得られた混
合物を50〜55℃で1時間撹拌した。反応終了後、減
圧濃縮し、1%NaOH水溶液(25g)を室温で加
え、撹拌した。アセトニトリル(7×50ml)で抽出
し、抽出液を合一した。
【0037】抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾
過し、得られた濾液を減圧濃縮した。トルエン(100
ml)に濃縮残留物を流入し、得られた固体を濾取し
た。濾取した固体をエタノールより再結晶することによ
り、6−クロロプリンの淡黄色結晶(0.30g、1.
9ミリモル、収率41%)を得た。
【0038】物性値 融点164−165℃(文献値1
64−165℃)1 H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ(p
pm)=8.71(s,1H),8.76(s,1H)
【0039】実施例2 2−アミノ−6−クロロプリン(3.00g、17.7
ミリモル)をDMF(7ml)に加え、そこへ無水酢酸
(2.16g、21.2ミリモル)を加えた。得られた
混合物を50〜55℃で4時間撹拌した。アセチル化を
液体クロマトグラフィで確認後、DMF(8ml)とT
HF(75ml)を加えた。得られた混合物に亜硝酸イ
ソアミル(10.00g、85.3ミリモル)を加え、
50〜55℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧
濃縮し、1%NaOH水溶液(25g)を室温で加え、
撹拌した。アセトニトリル(7×50ml)で抽出し、
抽出液を合一した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濾過し、得られた濾液を減圧濃縮した。トルエン
(100ml)に濃縮残留物を流入し、得られた固体を
濾取した。濾取した固体を水より再結晶することによ
り、6−クロロプリンの淡黄色結晶(1.04g、6.
73ミリモル、収率38%)を得た。
【0040】
【発明の効果】本発明により、医薬化合物の製造におけ
る中間体として有用な化合物である6−ハロプリンを、
これまで6−ハロプリンの製造原料として用いられてい
なかった2−アミノ−6−ハロプリン誘導体から製造す
ることができ、これにより6−ハロプリンの製造者の選
択肢が広がることになる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアシル基、カル
    バモイル基または置換基を有していてもよいアラルキル
    基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす)で示される2
    −アミノ−6−ハロプリン誘導体とジアゾ化剤とが反応
    する工程を含むことを特徴とする6−ハロプリンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ジアゾ化剤が亜硝酸エステルである請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 2−アミノ−6−ハロプリン誘導体が7
    −アセチル−2−アミノ−6−クロロプリンまたは9−
    アセチル−2−アミノ−6−クロロプリンであり、かつ
    6−ハロプリンが6−クロロプリンである請求項1また
    は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 2−アミノ−6−ハロプリンの7位また
    は9位の窒素原子をアシル化した後、生成した2−アミ
    ノ−6−ハロプリン誘導体(但し、Rは炭素数1〜8の
    アシル基である)を単離することなくジアゾ化剤と反応
    させることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 2−アミノ−6−ハロプリンの7位また
    は9位の窒素原子をアセチル化したことを特徴とする請
    求項4記載の製造方法。
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