JP2003135068A - ウシ腫瘍壊死因子の製造方法 - Google Patents

ウシ腫瘍壊死因子の製造方法

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JP2003135068A
JP2003135068A JP2001334078A JP2001334078A JP2003135068A JP 2003135068 A JP2003135068 A JP 2003135068A JP 2001334078 A JP2001334078 A JP 2001334078A JP 2001334078 A JP2001334078 A JP 2001334078A JP 2003135068 A JP2003135068 A JP 2003135068A
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bovine
necrosis factor
tumor necrosis
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bovine tnf
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JP2001334078A
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Makoto Mizukami
誠 水上
Yasuaki Murahashi
保昭 村橋
Shogo Ebisu
省吾 恵比須
Yuichi Yokomizo
祐一 横溝
Yasuyuki Mori
康行 森
Shigeki Inumaru
茂樹 犬丸
Takao Tsuji
孝雄 辻
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Higeta Shoyu Co Ltd
Fujita Health University
National Agriculture and Food Research Organization
Original Assignee
Higeta Shoyu Co Ltd
Fujita Health University
National Agriculture and Food Research Organization
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 成熟型ウシ腫瘍壊死因子(bovine
Tumor necrosis factor−α:
bTNF−α)のアミノ酸配列をコードする塩基配列を
有するDNA断片を組み込んだプラスミドにより形質転
換されたブレビバチルス・チョーシネンシス(Brev
ibacillus choshinensis)を培
養することにより、ウシ腫瘍壊死因子を培養物中に生
成、蓄積せしめ、これを採取すること、を特徴とするウ
シ腫瘍壊死因子の製造方法。 【効果】 高純度のウシ腫瘍壊死因子(ウシTNF−
α)の大量生産が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウシ腫瘍壊死因子
(bovine Tumor necrosisfac
tor−α:bTNF−α)(以下、「ウシTNF−
α」ということもある)を遺伝子組換え技術により効率
的に大量製造する方法に関するものであり、更に詳細に
は、成熟型ウシTNF−αのアミノ酸配列をコードする
遺伝子のDNAを組み込んだプラスミドにより形質転換
されたブレビバチルス・チョーシネンシス(Brevi
bacillus choshinensis)を培養
し、培養中に生成したウシTNF−αを採取することを
特徴とするウシTNF−αの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】腫瘍壊死因子(Tumor necro
sis factor−α:TNF−α)はサイトカイ
ンの一種で、抗腫瘍活性、抗微生物活性、分化・増殖の
調節、免疫系への伝達、起炎作用、組織の修復などの活
性を有している。最近、TNF−αが牛、羊、山羊など
の家畜の乳房炎などの病気の予防及び治療に効果のある
ことが分かり、従来の抗生物質治療とともに補助的治療
としての利用が検討され、効率的な生産方法の開発が求
められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、TNF
−αが家畜の乳房炎の予防及び治療に効果があることが
明らかになった。畜産産業に重要な位置を占める牛のT
NF−αについても研究が進められ、ウシTNF−αが
乳牛の乳房炎の治療に有効なことが確認された。このウ
シTNF−αは、分子量約17kDのタンパク質で、2
33アミノ酸残基の膜結合前駆体として生合成される。
ウシTNF−α前駆体のN末端から76残基は分泌シグ
ナルペプチドであり、その76残基が切断された157
アミノ酸残基が成熟型ウシTNF−αとして細胞外に分
泌される。ウシTNF−αの前駆体及び成熟型ウシTN
F−αのアミノ酸配列は、SWISS−PROT:Q0
6599などに示されている。また成熟型ウシTNF−
αのアミノ酸配列を配列番号1(図1、図2)に示し
た。このウシTNF−αを牛の治療に使用するに当たっ
て大量のウシTNF−αが必要とされるが、生体には極
微量しか存在せず、入手の手段が実質的になかった。本
発明は、ウシTNF−αの大量製造法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、ウシTNF−αは
生体内には極微量しか存在しないことから、生体から抽
出する方法は少なくとも工業的には採算がとれる方法で
はない点に鑑み、各方面から検討した結果、遺伝子組換
え技術による効率的大量生産に着目した。
【0005】そして本発明者らは、鋭意研究の結果、ウ
シTNF−αをコードする遺伝子のクローニングに成功
し、該遺伝子を含有する発現プラスミドの作成にも成功
し、該遺伝子を効率的に発現することのできる宿主菌を
各方面から広くスクリーニングした。そして、ブレビバ
チルス・チョーシネンシスに着目した。
【0006】ブレビバチルス・チョーシネンシス(Br
evibacillus choshinensis
(従来は、バチルス・ブレビス(Bacillus
revis)。Shida O.ら,Int.J.Sy
st.Bacteriol.,46,939−946
(1996)において分類学的位置の変更があった。)
に属する菌株には、タンパク質を菌体外に分泌生産し、
培養液中にタンパク質分解酵素を生産しない菌株が多
く、遺伝子組換えの宿主菌として様々なタンパク質の生
産に利用されている。例えば、高木らはブレビバチルス
・チョーシネンシスに属する菌株のひとつであるブレビ
バチルス・チョーシネンシスHPD31(FERM B
P−6863)(本菌株はバチルス・ブレビスH102
(FERMBP−1087)と同一菌株である。)を宿
主菌としてサイトカインの1種であるh−EGFの大量
生産技術を確立し、h−EGFを培養液中に約3g/l
分泌生産させることに成功している(BIO INDUSTRY, 8,
275(1991))。
【0007】本発明者らは、このブレビバチルス・チョ
ーシネンシスHPD31の変異株であるブレビバチルス
・チョーシネンシスHPD31−S5(FERM BP
−6623)を用い、成熟型ウシTNF−αのアミノ酸
配列をコードする塩基配列を有するDNA断片を組み込
んだプラスミドにより形質転換を行ったところ、形質転
換体が得られることを確認し、そして更にこの形質転換
体を培養することにより、発現プラスミドベクターに組
込まれた目的DNAを発現せしめ、ウシTNF−αを菌
体外に大量に分泌生産することにはじめて成功し、これ
らの有用新知見を基に更に研究を行い、ここにウシTN
F−αを大量生産する方法を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、成熟型ウシTNF−
αのアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNA
断片を組み込んだプラスミドにより形質転換されたブレ
ビバチルス・チョーシネンシスを培養することにより、
ウシTNF−αを培養物中に生成、蓄積せしめ、これを
採取すること、を特徴とするウシTNF−αの製造方法
に関するものである。以下、本発明について詳述する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法により製造され
るタンパク質のアミノ酸配列は、ウシTNF−α活性を
有するものであれば、特に限定されないが、好ましく
は、成熟型ウシTNF−αのもの(配列番号1)であ
る。また、本発明において成熟型ウシTNF−αをコー
ドする塩基配列を有するDNAとしては、配列番号1
(図1、図2)に示すウシTNF−αのアミノ酸配列を
コードする塩基配列を有するDNAならばいずれでもよ
いが、たとえば配列番号6(図1、図2)に示す塩基配
列を有するDNAを用いることができる。なお、図1、
図2において、成熟型ウシTNF−αのアミノ酸配列
(157アミノ酸)を下段に示し、塩基配列(474b
p)を上段に示す。
【0010】このウシTNF−αをコードする塩基配列
を有するDNA断片を宿主菌に導入し保持させるベクタ
ーは、宿主菌内で複製可能なプラスミドなら如何なるも
のでもよい。例えば、ブレビバチルス・チョーシネンシ
スで複製可能なpUB110、pNU200(鵜高重
三、日本農芸化学会誌、61, 669(1987))、pHY70
0(S. Ebisu et al., Biosci. Biotech. Biochem., 5
6, 812〜813(1992))、pHT110(特許第2727
391号)やこれらの派生体などのプラスミドを使用で
きる。特に好ましい例としてpHT110の派生体であ
るpHT26を挙げることができる。pHT26は、p
HT110のHWPシグナル配列をR2L6型の改変H
WPシグナル配列(特開平7−170984号)に置き
換え、その改変HWPシグナル配列の下流にアディプシ
ンタンパク質をコードするDNAを挿入し、更にマルチ
クローニングサイトの下流にバチルス・リケニフォルミ
ス由来α−アミラーゼのターミネーターをコードするD
NAを挿入することにより構築されたプラスミドベクタ
ーである。pHT26の制限酵素地図を図3に示す。こ
れらのプラスミドを構築する方法としては、公知の方法
が適宜用いられ、例えばモレキュラー・クローニング、
ア・ラボラトリーマニュアル第2版、コールド・スプリ
ング・ハーバー・ラボラトリー(Molecular Cloning 2n
d ed., A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Lab
oratory, 1989)に記載の方法などが例示される。
【0011】本発明において宿主菌として用いる細菌は
ブレビバチルス・チョーシネンシスであるが、特にブレ
ビバチルス・チョーシネンシスHPD31(FERM
BP−6863)やその変異株であるブレビバチルス・
チョーシネンシスHPD31−S5(FERM BP−
6623)などが好適に使用できる。
【0012】宿主菌であるブレビバチルス・チョーシネ
ンシスを形質転換する方法は、エレクトロポレーション
法、プロトプラスト法、PEG法その他公知の方法で良
く、例えば、Takahashiらの方法(Takahashi et al.,
J. Bacteriol., 156, 1130 (1983))またはTakagiらの
方法(H. Takagi et al., Agric. Biol. Chem., 53, 30
99-3100 (1989))などが例示される。
【0013】形質転換されたブレビバチルス・チョーシ
ネンシスの培養に用いる培地は、形質転換体が生育して
ウシTNF−αを生産しうるものであれば如何なるもの
でもよい。
【0014】該培地に含有される炭素源としては、例え
ばグルコース、シュークロース、グリセロール、澱粉、
デキストリン、糖蜜、有機酸などが用いられる。また窒
素源としては、カゼイン、ペプトン、肉エキス、酵母エ
キス、カザミノ酸、グリシンなどの有機窒素源、尿素、
硫酸アンモニウムなどの無機窒素源などが用いられる。
その他、塩化カリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カ
リウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムなどの無機
塩が必要に応じて培地に加えられる。栄養要求性を示す
菌はその生育に必要な栄養物質を培地に添加すればよ
い。該栄養物質としては、アミノ酸類、ビタミン類、核
酸などが挙げられる。
【0015】また、培養に際して必要があれば、培養の
抗生物質例えばペニシリン、エリスロマイシン、クロラ
ムフェニコール、バシトラシン、D−サイクロセリン、
アンピシリン、ネオマイシンなどを加える。更に必要に
より、消泡剤、例えば大豆油、ラード油、各種界面活性
剤などを加えてもよい。培地の初発pHは5.0〜9.
0、さらに好ましくは6.5〜7.5である。培養温度
は通常15℃〜42℃、さらに好ましくは24℃〜37
℃であり、培養時間は通常16〜166時間、さらに好
ましくは24〜96時間である。
【0016】本発明においては、形質転換体を前記の条
件で培養することによって、培養物中にウシTNF−α
が生成、蓄積される。このようにして得られたウシTN
F−αは公知の方法により、例えばUF膜、MF膜など
を用いた膜処理、硫安分画法、クロマトグラフィーなど
(蛋白質・核酸の基礎実験法、南江堂(1985))で
精製することができる。
【0017】ウシTNF−αの回収、精製は、上記のよ
うに既知の蛋白質精製方法を適宜利用して実施すればよ
く、溶媒抽出、塩析、脱塩、有機溶媒沈澱、限外濾過、
イオン交換、疎水性相互作用、HPLC、ゲル濾過およ
びアフィニティクロマトグラフィー、電気泳動、等電点
電気泳動などの方法を1種又は2種以上組合せて実施す
ることができる。
【0018】具体的には、例えば次のようにしてもよ
い。先ず、培養物を遠心分離またはMF膜で処理するこ
とによって菌体を除いた後、上澄液またはろ過液に硫安
を加え、更にその上澄液をUF膜で濾過することにより
ウシTNF−αを回収し、更に精製する為に分画分子量
の異なるUF膜で分画することにより精製を行うことも
出来る。分画画分を更にイオン交換樹脂等により分画精
製し、必要があれば凍結乾燥すればよい。このようにし
て得られたウシTNF−αの生理活性については、既知
の方法であるMTT法(T. Mosmann, J. Immunol. Met
h., 65, 55-63 (1983))で測定することができる。
【0019】本発明により、ブレビバチルス・チョーシ
ネンシスを宿主菌とすることが可能となり、ウシTNF
−αを大量に、しかも菌体外に生産することがはじめて
可能となった。特に本発明においては、ウシTNF−α
を遺伝子組換え技術によって大量に生産することを可能
にしただけでなく、ウシTNF−αは菌体外に分泌生産
されるため、回収、精製工程がきわめて簡単化され、且
つコンタミネーションの危険性も低く、きわめて効率的
にしかも純度の高いウシTNF−αを大量に生産するこ
とができる。
【0020】以下、本発明を実施例により更に詳しく説
明するが、これは例示的なものであり、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0021】
【実施例1】形質転換体の調製 (1)ウシTNF−αをコードするDNAのクローン化 ウシの肺胞洗浄液から付着法(新生化学実験講座12−
I,東京化学同人,日本生化学会編,p3〜6)により
マクロファージ(AMφ)を分離し、in vitro
で4時間10μg/mlのLPS(リポポリサッカライ
ド)で刺激した。このAMφからpoly(A)+RN
Aを抽出し、逆転写酵素によりcDNAを得た。
【0022】ここで得たウシcDNAをテンプレートに
して、PCR法で配列番号2(図4)および配列番号3
(図5)のプライマーを合成して、分泌シグナル部分を
含むウシTNF−α前駆体をコードするDNA(約70
2bp)を増幅した。増幅PCR産物は、TA cloning法
(Invitrogen社製 TA Cloning Kit)を用いてプラスミ
ドpCR II(Invitrogen社製)に連結した。この連結DN
Aを用いて、E.coli INVαF’(Invitrogen社製)を形質
転換し、LB寒天培地(1.0% Tryptone,0.5% Y
east Extract,1.0% NaCl,pH7.0,1.5%
Agar)に塗布して、アンピシリン耐性株を選択した。選
択株よりプラスミドを抽出して、ウシTNF−α前駆体
をコードするDNAを保持するプラスミドpCRIIb
TNF−αを得た。
【0023】更に、Cludts I.らの報告(Cytokine 4, 3
36-341 (1993))に従い、2種類のプライマーDNA
(NIHTNF−N:配列番号4(図6)、HTNA−
C2:配列番号5(図7)を合成した。先に得たプラス
ミドpCRII bTNF−αをテンプレートにし、上
記により合成した2種類のプライマーNIHTNF−
N、HTNA−C2を用いてPCR法で増幅した。
【0024】PCRは、配列番号4のプライマーNIH
TNF−Nと配列番号5のプライマーHTNA−C2を
各々100pmol、Taqポリメラーゼ2.5単位、
dNTP200μM、pCRII bTNF−α鋳型D
NA1ng、100μlTaq緩衝液(10mMトリス
−塩酸(pH8.5)、2.5mMMg2+、50mM塩
化カリウム、100μg/mlウシ血清アルブミン)を
混合し、96℃で30秒保持した後、DNAの熱変性
(94℃、60秒)、プライマーのアニーリング(54
℃、60秒)、プライマーの伸長(70℃、60秒)を
25サイクルさせることによって行った。
【0025】増幅させたDNA断片を、NcoIとBa
mHIで処理した後、0.8%アガロースゲル電気泳動
に供し、成熟型ウシTNF−αをコードする塩基配列
(474bp)を含む494bpのDNA断片を回収し
た。成熟型ウシTNF−αの塩基配列(474bp:1
57アミノ酸に対応するコドン及び終止コドンTGAを
含む)を配列番号6(図1、図2のそれぞれ上段)に示
した。
【0026】プラスミドpTV118N(Takara社製)
をNcoIとBamHIで処理した後、0.8%アガロ
ースゲル電気泳動に供して3.1kbの断片を回収し、
先に得た成熟型ウシTNF−αをコードする塩基配列を
含む494bpのDNA断片とT4DNAリガーゼを用
いて連結した。連結DNAを用いてE.coli JM109(大腸
菌JM109)を形質転換し、LA寒天培地に塗布をし
て、アンピシリン耐性を持つ株を選択した。選択株より
プラスミドを抽出して成熟型ウシTNF−αをコードす
るDNAを保持するプラスミドpTV118N bTN
F−αを得た。また、ここで得た株をE.coliJM
l09/pTV118N bTNF−αとした。
【0027】(2)pHT26bTNF−αの構築 プラスミドpNE210(蛋白質、核酸、酵素、37
(3)258−268(1992))をSpeIとSa
lIで処理した後、0.8%アガロースゲル電気泳動に
供して991bpのDNA断片を回収した。 さらに、
プラスミドpHT26をSpeIとSa1Iで処理した
後、0.8%アガロースゲル電気泳動に供して3.1k
bのDNA断片を回収し、先に得た991bpのDNA
断片とT4DNAリガーゼを用いて連結した。連結DN
Aを用いてブレビバチルス・チョーシネンシスHPD3
1−S5(FERM BP−6623)をエレクロトポ
レーション法(Agric. Biol. Chem., 53, 3009-3100 (1
989))で形質転換し、Em10μg/ml含有TME寒
天培地(ペプトン 1%、酵母エキス 0.2%、肉エ
キス 0.5%、グルコース 1%、FeSO4・7H2
O 0.001%、MnSO4・4H2O 0.001
%、ZnSO4・7H2O 0.0001%、エリスロマ
イシン 10μg/ml、pH7.2)に塗布をして、
エリスロマイシン耐性株を選択した。選択株よりプラス
ミドを抽出してプラスミドpHT26・Ncoを得た。
また、ここで得た株をブレビバチルス・チョーシネンシ
スHPD31−S5/pHT26・Ncoとした。
【0028】(1)で得たプラスミドpTV118N
bTNF−αをNcoIとBamHIで処理した後、
0.8%アガロースゲル電気泳動に供して、成熟型ウシ
TNF−αをコードする塩基配列(474bp)を含む
494bpのDNA断片を回収した。
【0029】 プラスミドpHT110・NcoをNc
oIとBamHIで処理した後、0.8%アガロースゲ
ル電気泳動に供して、4.1kbの断片を回収し、先に
得た成熟型ウシTNF−αをコードする塩基配列(47
4bp)を含む494bpのDNA断片とT4DNAリ
ガーゼを用いて連結した。連結DNAを用いてブレビバ
チルス・チョーシネンシスHPD31−S5(FERM
BP−6623)をエレクトロポレーション法(Agri
c. Biol. Chem., 53, 3009-3100(1989))で形質転換
し、Em10μg/ml含有TME寒天培地(ペプトン
1%、酵母エキス 0.2%、肉エキス 0.5%、グ
ルコース 1%、FeSO4・7H2O 0.001%、
MnSO4・4H2O 0.001%、ZnSO 4・7H2
O 0.0001%、エリスロマイシン 10μg/m
l、pH7.2)に塗布をして、エリスロマイシン耐性
株を選択した。選択株よりプラスミドを抽出して成熟型
ウシTNF−αをコードするDNAを保持するプラスミ
ドpHT26bTNF−αを得た。
【0030】また、ここで得た株をブレビバチルス・チ
ョーシネンシスHPD31−S5/pHT26bTNF
−α(Brevibacillus choshine
nsis HPD31−S5/pHT26bTNF−
α)と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所特許生
物寄託センターにFERM P−18240として国内
寄託した。
【0031】
【実施例2】形質転換体の培養及びウシTNF−αの精
製 (1)ブレビバチルス・チョーシネンシスHPD31−
S5/pHT26bTNF−αの培養 得られた形質転換体ブレビバチルス・チョーシネンシス
HPD31−S5/pHT26bTNF−αを30Lジ
ャーファーメンターを用いてEm10μg/ml含有2
SL液体培地(ペプトンS 4%、酵母エキス 0.5
%、グルコース2%、FeSO4・7H2O 0.001
%、MnSO4・4H2O 0.001%、ZnSO4
7H2O 0.0001%、エリスロマイシン 10μ
g/ml、pH7.2)にて30℃で3日間振とう培養
を行い、その培養上清をSDS−PAGEおよびウシT
NF−αモノクローナル抗体を用いたウエスタンプロッ
ト法により解析を行った。解析の結果、ウシTNF−α
の推定分子量17kDであり、相当の分子量の位置に染
色バンドを示し、その濃さよりウシTNF−αが200
mg/L培地中に生産されている事が確認された。
choshinensis HPD31−S5/pHT
26bTNF−αによるウシTNF−αの分泌生産のパ
ターンを図面代用写真に示す(図8)。図中、CBB
stainはクマシーブリリアントブルー染色像を示
し、W.B.はウエスタンブロッティング像を示す。
【0032】(2)ウシTNF−αの精製 ブレビバチルス・チョーシネンシスHPD31−S5/
pHT26bTNF−αの培養液18Lをポアサイズ
0.45μmのペリコンカセット膜(ミリポア社)を用
いて除菌し、約18LのウシTNF−α培養上清液を得
た。次に、ウシTNF−α培養上清液に30%飽和にな
るように硫安を3170g加え、よく溶解させ、3時間
以上静置した。硫安を加えたウシTNF−α培養上清液
をポアサイズ0.45μmのペリコンカセット膜を用い
て濾過し、ウシTNF−αを濃縮液側に回収し、濃縮終
了後25%飽和硫安を含む5mM Tris−HCl
(pH8.0)bufferを5L加水して夾雑蛋白質
を濾過液側へ洗い流した。
【0033】加水終了後、濃縮液側に50mM Tri
s−HCl(pH8.0)buffer 2Lを加えて
ウシTNF−αを溶解させ、再度濾過を行って、ウシT
NF−αを濾過液側に回収した。ここで得たウシTNF
−α液2Lを分画分子量10,000のペリコンカセッ
ト膜を用いて濾過し、50mM Tri−HCl(pH
8.0)buffer5Lを加えて脱塩を行い、300
mlのウシTNF−α液を得た。ここで得たウシTNF
−α液300mlに70mMのNaCl(1.2g)を
加えて、Toyopearl DEAE 650Mゲル
50ml(東ソー株)を充填したカラムに通し、色素及
び夾雑蛋白質をDEAEゲルに吸着させ、ウシTNF−
αを非吸着溶出液として回収した。
【0034】回収した300mlのウシTNF−α液を
セロハン製透析膜を用いて超純水で透析を行い、これを
凍結乾燥し精製粉末ウシTNF−αを得た。精製ウシT
NF−αの純度は80%で、培養液からの回収率は30
%であった。
【0035】
【実施例3】ウシTNF−αの活性測定 実施例2で得たウシTNF−αについてMTT法によっ
てその活性を測定した。液体窒素(−196℃)保存中
のWehi164細胞clone28−4(マウス繊維
肉腫)を37℃で速やかに溶解し、RPMI1640培
地(血清なし)50ml中に冷凍保存細胞を良く懸濁す
る。細胞懸濁液を遠心し(4℃、1,000r.p.
m.、10分)、上清を除いた後、RPMI1640培
地(20%血清入り)に再懸濁後、シャーレに移し、3
7℃、CO2インキュベーターで2〜3日間培養する。
更に、Wehi164細胞clone28−4細胞をR
PMI1640培地(10%FCS(牛胎児血清)を含
む)中で継代培養する。培養終了後セルスクレーバーを
用いてWehi164細胞を細胞をつぶさないように注
意しながら、培養用シャーレから剥ぎとる。得られた細
胞懸濁液は血球計算板を用いて、細胞数を測定した後、
96穴シャーレに1穴あたり100μl/wellの濃
度になるように細胞を分配する。
【0036】50mg/mlのウシTNF−αを二倍希
釈法により500ng/ml〜0.06ng/mlにな
るようにし、96穴シャーレに各々100μlずつ分配
する。37℃、5%CO2を含むインキュベーター内で
18時間培養を行った後、各ウェルに25μlずつのM
TT溶液(MTT ; 3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-di
phenyl tetrazolium bromideを5mg/ml PBSに溶
解)を加える。2時間、37℃、5%CO2を含むインキ
ュベーター内で培養した後、培養液を100μl吸い取
り、溶出溶液(12.5%SDS(w/v)、50DM
F(N,N−dimethylfolmamide)、
2.5%酢酸(80%濃度)、2.5%1N塩酸pH
4.7)を100μml/well添加した。37℃で
一晩抽出した後、良く攪拌し、吸光度を測定した(O.
D.at570nm)。その結果、ウシTNF−αのE
50は、13.75mg/mlであり、活性を持ったウ
シTNF−αの生産が確認できた。
【0037】
【発明の効果】本発明によって、高純度のウシTNF−
αを効率的に大量生産することがはじめて可能となり、
得られた組換えウシTNF−αは家畜の乳房炎の予防及
び/又は治療に有効に利用することができる。
【0038】
【配列表】 SEQUENCE LISTING 〈110〉 National Agricultural Research Organization; Higeta Shoyu Co., Ltd.,; and Fujita Gakuen 〈120〉 Producing Method of Bovine Tumor Necrosis Factor-α 〈130〉 6444 〈141〉 2001-10-31 〈160〉 6 〈210〉 1 〈211〉 157 〈212〉 PRT 〈213〉 Bovine gene 〈400〉 1 Leu Arg Ser Ser Ser Gln Ala Ser Ser Asn Lys Pro Val Ala His Val 1 5 10 15 Val Ala Asp Ile Asn Ser Pro Gly Gln Leu Arg Trp Trp Asp Ser Tyr 20 25 30 Ala Asn Ala Leu Met Ala Asn Gly Val Lys Leu Glu Asp Asn Gln Leu 35 40 45 Val Val Pro Ala Asp Gly Leu Tyr Leu Ile Tyr Ser Gln Val Leu Phe 50 55 60 Arg Gly Gln Gly Cys Pro Ser Thr Pro Leu Phe Leu Thr His Thr Ile 65 70 75 80 Ser Arg Ile Ala Val Ser Tyr Gln Thr Lys Val Asn Ile Leu Ser Ala 85 90 95 Ile Lys Ser Pro Cys His Arg Glu Thr Pro Glu Trp Ala Glu Ala Lys 100 105 110 Pro Trp Tyr Glu Pro Ile Tyr Gln Gly Gly Val Phe Gln Leu Glu Lys 115 120 125 Gly Asp Arg Leu Ser Ala Glu Ile Asn Leu Pro Asp Tyr Leu Asp Tyr 130 135 140 Ala Glu Ser Gly Gln Val Tyr Phe Gly Ile Ile Ala Leu 145 150 155 〈210〉 2 〈211〉 30 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial sequence 〈400〉 2 atgagcacca aaagcatgat ccgggatgtg 30 〈210〉 3 〈211〉 30 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial Sequence 〈400〉 3 tcacagggcg atgatcccaa agtagatttg 30 〈210〉 4 〈211〉 42 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial Sequence 〈400〉 4 aaaccatggc tttcgctctc aggtcctctt ctcaagcctc aa 42 〈210〉 5 〈211〉 34 〈212〉 DNA 〈213〉 Artificial Sequence 〈400〉 5 aaaggatcct cacagggcga tgatcccaaa gtag 34 〈210〉 6 〈211〉 474 〈212〉 DNA 〈213〉 Bovine 〈400〉 6 ctcaggtcct cttctcaagc ctcaagtaac aagccggtag cccacgttgt agccgacatc 60 aactctccgg ggcagctccg gtggtgggac tcgtatgcca atgccctcat ggccaacggt 120 gtgaagctgg aagacaacca gctggtggtg cctgctgacg ggctttacct catctactca 180 caggtcctct tcaggggcca aggctgccct tccaccccct tgttcctcac ccacaccatc 240 agccgcattg cagtctccta ccagaccaag gtcaacatcc tgtctgccat caagagccct 300 tgccacaggg agaccccaga gtgggctgag gccaagccct ggtatgaacc catctaccag 360 ggaggagtct tccagctgga gaagggagat cgcctcagtg ctgagatcaa cctgccggac 420 tacctggact atgccgagtc tgggcaggtc tactttggga tcatcgccct gtga 474
【図面の簡単な説明】
【図1】成熟型ウシTNF−αのアミノ酸配列(下段)
及びそれをコードするDNAの塩基配列(上段)を示
す。
【図2】同上続きを示す。
【図3】pHT26の制限酵素地図である。
【図4】プライマー(配列番号2)を示す。
【図5】プライマー(配列番号3)を示す。
【図6】プライマーNIHTNF−Nを示す。
【図7】プライマーHTNA−C2を示す。
【図8】形質転換体と非形質転換体(コントロール)の
培養物のクマシーブリリアントブルー染色像及びウエス
タンブロッティング像を示す図面代用写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水上 誠 茨城県鹿島郡波崎町7293−9 (72)発明者 村橋 保昭 千葉県木更津市東太田4−6−9 サンセ ールかずさPo3 B−106 (72)発明者 恵比須 省吾 千葉県銚子市清水町2798−1 (72)発明者 横溝 祐一 茨城県つくば市並木4丁目11 919−103 (72)発明者 森 康行 茨城県つくば市要1−2 (72)発明者 犬丸 茂樹 茨城県つくば市並木四丁目10−1 (72)発明者 辻 孝雄 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1−98 学校 法人 藤田保健衛生大学・医学部 内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA10 AA11 BA28 CA04 CA20 DA05 EA04 GA14 GA19 GA27 HA03 4B064 AG07 CA02 CA19 CC01 CC03 CC06 CC12 CC24 CD02 CD09 CD22 CD30 CE03 CE04 CE06 CE07 CE11 DA01 DA11 DA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウシ腫瘍壊死因子(bovine Tu
    mor necrosis factor−α:bTN
    F−α)活性を有するタンパク質のアミノ酸配列をコー
    ドする塩基配列を有するDNA断片を組み込んだプラス
    ミドにより形質転換されたブレビバチルス・チョーシネ
    ンシス(Brevibacilluschoshine
    nsis)を培養することにより、ウシ腫瘍壊死因子を
    培養物中に生成、蓄積せしめ、これを採取すること、を
    特徴とするウシ腫瘍壊死因子の製造方法。
  2. 【請求項2】 ウシ腫瘍壊死因子活性を有するタンパク
    質のアミノ酸配列が配列番号1に示す成熟型ウシ腫瘍壊
    死因子のものであること、を特徴とする請求項1に記載
    のウシ腫瘍壊死因子の製造方法。
  3. 【請求項3】 ウシ腫瘍壊死因子活性を有するタンパク
    質のアミノ酸配列をコードするDNAの塩基配列が配列
    番号6の塩基配列で示されるものであること、を特徴と
    する請求項1又は2に記載のウシ腫瘍壊死因子の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007028922A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Higeta Shoyu Co Ltd 融合タンパク質発現用新規dna及び該dnaを用いたタンパク質の製造方法
US8597908B2 (en) 2004-07-06 2013-12-03 Kaneka Corporation Process for producing protein A-like protein with use of Brevibacillus genus bacterium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8597908B2 (en) 2004-07-06 2013-12-03 Kaneka Corporation Process for producing protein A-like protein with use of Brevibacillus genus bacterium
US8889389B2 (en) 2004-07-06 2014-11-18 Kaneka Corporation Process for producing protein A-like protein with use of Brevibacillus genus bacterium
JP2007028922A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Higeta Shoyu Co Ltd 融合タンパク質発現用新規dna及び該dnaを用いたタンパク質の製造方法

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