JP2003140001A - 光ファイバアレイ - Google Patents

光ファイバアレイ

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JP2003140001A JP2001338259A JP2001338259A JP2003140001A JP 2003140001 A JP2003140001 A JP 2003140001A JP 2001338259 A JP2001338259 A JP 2001338259A JP 2001338259 A JP2001338259 A JP 2001338259A JP 2003140001 A JP2003140001 A JP 2003140001A
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lid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を介して取り付けた基板と蓋部との接
着強度に優れ、また、製造時に、光ファイバアレイの側
面に研磨処理を施す必要がないため、光ファイバの表面
が傷付けられたりすることがなく、正確に光信号を伝送
することができる光ファイバアレイを提供すること。 【解決手段】 基板上面の一部に複数の溝が形成され、
上記溝に、接着剤を介して光ファイバが収納されるとと
もに、上記基板上の少なくとも一部に、接着剤層を介し
て上記光ファイバを覆う蓋部が取り付けられた光ファイ
バアレイであって、上記光ファイバの軸に垂直な方向の
上記接着剤層の断面の形状が、上記基板の外縁部に向か
って末広がり状であることを特徴とする光ファイバアレ
イ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバアレイ
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信分野を中心として光ファイバ
に注目が集まっている。特にIT(情報技術)分野にお
いては、高速インターネット網の整備に、光ファイバを
用いた通信技術が必要となる。光ファイバは、低損
失、高帯域、細径・軽量、無誘導、省資源等の
特徴を有しており、この特徴を有する光ファイバを用い
た通信システムでは、従来のメタリックケーブルを用い
た通信システムに比べ、中継器数を大幅に削減すること
ができ、建設、保守が容易になり、通信システムの経済
化、高信頼性化を図ることができる。
【0003】また、光ファイバでは、一つの波長の光だ
けでなく、多くの異なる波長の光を1本の光ファイバで
同時に多重伝送することができるため、多様な用途に対
応可能な大容量の伝送路を実現することができ、映像サ
ービス等にも対応することができるという大きな利点を
有する。
【0004】また、光ファイバ通信において、光ファイ
バを、受光素子、端末機器(パソコン、モバイル、ゲー
ム等)に直接または光導波路等を介して接続するために
は、複数の光ファイバを所定の間隔で離間して配列させ
る必要があり、これを達成するために、光ファイバアレ
イが用いられている。
【0005】従来、光ファイバアレイとしては、例え
ば、基板に形成された複数のV溝のそれぞれに光ファイ
バが整列して収容され、該光ファイバが接着剤を介して
固定されたものが開示されている。このような光ファイ
バアレイでは、通常、基板のV溝に収納された光ファイ
バを保護するために、基板上に接着剤を介して、板状の
蓋部が接着されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、このような従来
の光ファイバアレイでは、製造時に側面を揃えるため、
研磨処理を施していた。しかしながら、この研磨処理に
おいては、基板と蓋部とを固定している接着剤が、基板
や蓋部に比べて柔らかいため、光ファイバアレイの端面
のうち、接着剤の部分だけが大きく削れ取られ、その部
分に凹部が形成されてしまう。これについて、以下、図
面を参照しながら説明する。
【0007】図12(a)〜(d)は、従来の光ファイ
バアレイの製造工程の一例を模式的に示す断面図であ
る。従来の光ファイバアレイを製造する際には、まず、
複数のV溝457が形成された基板451のそれぞれの
V溝に、被覆樹脂層の剥離された光ファイバ415を収
納する。ここで、光ファイバ415は、接着剤459を
介して基板に収納する(図12(a)参照)。
【0008】次に、基板451上に、光ファイバ415
を覆うように未硬化の接着剤469′を塗布し(図12
(b)参照)、その後、この未硬化の接着剤469′を
介して、板状の蓋部460を基板上に取り付け、さら
に、硬化処理を施すことにより接着剤層469とする
(図12(c)参照)。通常、このようにして形成した
接着剤層469は、図12(c)に示すように、基板4
51および蓋部460の側面からはみ出しており、基板
451および蓋部460の側面と接着剤層469の側面
とを揃えるために研磨処理を施す。また、基板上に蓋部
を取り付けた際には、基板の側面と蓋部の側面とが揃っ
ていないことが多く、基板の側面と蓋部の側面とを揃え
るためにも研磨処理を施す必要があった。
【0009】また、基板451や蓋部460の材質は、
一般には、セラミック等の硬質材料であるため、上記研
磨処理は、このような硬質材料を研磨することができる
条件で行っていた。そのため、セラミック等に比べて柔
らかい、樹脂を主成分とする接着剤層469は、上記研
磨処理において大きく削り取られることとなり、研磨処
理後の接着剤層469の側面には、窪み469aが生じ
てしまう。
【0010】このように、接着剤層の側面が大きく削り
取られる場合、接着剤層を削り取るとともに、基板に並
行に形成した溝のうち、最も外側の溝に収納した光ファ
イバの表面が傷付けられることがあった。このように、
光ファイバの表面が傷付けられると、光信号を正確に伝
送することができなくなる等の不都合が発生することが
あった。特に、近年、光学部品が小型化されていること
に伴って、基板の側面と最も外側に収納した光ファイバ
との距離が短く設計されているため、上述したような問
題が発生しやすかった。
【0011】また、未硬化の接着剤を介して蓋部を取り
付けた後、この未硬化の接着剤に硬化処理を施して蓋部
を固定する際に、未硬化の接着剤が有する流動性や、硬
化時に接着剤に生じる応力により、蓋部が若干傾いてし
まい、そのまま固定されてしまうことがあった。このよ
うに蓋部が若干傾いたまま固定されると、蓋部の一部が
基板側面の上方延長上からはみ出すこととなり、このは
み出した部分には研磨処理を施す必要が生じることがあ
った。
【0012】また、光ファイバアレイの使用状況によっ
ては、以下のような問題が発生してしまうことがあっ
た。すなわち、光ファイバと、該光ファイバを接続する
コネクタとの正確な位置合わせができず、光信号の伝達
異常を引き起こしてしまうことがあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記問題を解決するために鋭意検討した結果、接着剤層
の断面形状を基板に向かって末広がり状とすることによ
り、製造時に、基板および蓋部の側面から接着剤層がは
み出すことがなく、上記基板および蓋部の側面と接着剤
層の側面とを揃えるための研磨処理が不要となり、ま
た、研磨処理が不要であるため、最も外側の溝に収納し
た光ファイバの表面が傷付けられることがないことを見
出し、本発明の光ファイバアレイを完成した。また、上
記光ファイバアレイにおいて、蓋部の大きさを基板の大
きさよりも小さくした場合には、接着剤を介して固定し
た蓋部に若干の傾き生じた場合にも、蓋部の一部が基板
側面の上方延長上からはみ出すことがないため、研磨処
理を施す必要がないことも見出した。
【0014】すなわち、本発明の光ファイバアレイは、
基板上面の一部に複数の溝が形成され、上記溝に、接着
剤を介して光ファイバが収納されるとともに、上記基板
上の少なくとも一部に、接着剤層を介して上記光ファイ
バを覆う蓋部が取り付けられた光ファイバアレイであっ
て、上記光ファイバの軸に垂直な方向の上記接着剤層の
断面の形状が、上記基板の外縁部に向かって末広がり状
であることを特徴とする。
【0015】本発明の光ファイバアレイにおいて、上記
蓋部の底面の上記光ファイバの軸に垂直な方向の幅は、
上記基板の上面の上記光ファイバの軸に垂直な方向の幅
よりも小さいことが望ましく、上記蓋部の底面の上記光
ファイバの軸に垂直な方向の幅は、上記基板の上面の上
記光ファイバの軸に垂直な方向の幅の70〜99%であ
ることが望ましい。
【0016】本発明の光ファイバアレイにおいて、上記
光ファイバの軸に垂直な方向の上記蓋部の断面の形状
は、矩形であることが望ましい。また、上記光ファイバ
の軸に垂直な方向の上記蓋部の断面の形状は、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であることも望まし
く、この場合、上記切り取られた形状は、三角形、四角
形、多角形、円弧と直交する二直線とに囲まれた形状、
または、楕円弧と直交する二直線とに囲まれた形状であ
ることが望ましい。
【0017】また、上記光ファイバの軸に垂直な方向の
上記蓋部の断面の形状が、矩形の両方の側方下部が切り
取られた形状である場合、上記蓋部は、その上面の上記
光ファイバの軸に垂直な方向の幅が上記基板の上面の上
記光ファイバの軸に垂直な方向の幅と同一であることが
望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の光ファイバアレイは、基
板上面の一部に複数の溝が形成され、上記溝に、接着剤
を介して光ファイバが収納されるとともに、上記基板上
の少なくとも一部に、接着剤層を介して上記光ファイバ
を覆う蓋部が取り付けられた光ファイバアレイであっ
て、上記光ファイバの軸に垂直な方向の上記接着剤層の
断面の形状が、上記基板の外縁部に向かって末広がり状
であることを特徴とする。
【0019】本発明の光ファイバアレイでは、基板と蓋
部との間に形成された接着剤層の光ファイバの軸に垂直
な方向の断面の形状が、上記基板の外縁部に向かって末
広がり状であるため、製造時に、未硬化の接着剤層が、
上記基板の側面からはみ出ることがない。従って、硬化
処理を施して形成した接着剤層の側面と基板の側面とを
揃える研磨処理が不要であり、最も外側に収納された光
ファイバの表面に傷をつけることがなく、本発明の光フ
ァイバアレイでは、正確に光信号を伝送することができ
る。
【0020】また、本発明の光ファイバアレイにおい
て、接着剤層の光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形
状が、上記基板の外縁部に向かって末広がり状である場
合には、接着剤層を介して固定した基板と蓋部との接着
強度が向上し、特に、信頼性試験後にも基板と蓋部との
接着強度がほとんど低下しないため、光ファイバアレイ
としての信頼性に優れることとなる。なお、上記した断
面形状を有する接着剤層を形成することより、蓋部と基
板との接着強度が向上する理由については、以下のよう
に考えられる。すなわち、上述したように、接着剤層の
形状を末広がり状とした場合には、接着剤層に研磨処理
を施す必要がないため、研磨処理を施すことによる接着
強度の低下が引き起こされず、基板と蓋部との接着強度
が優れたものとなると考えられる。そして、この場合に
は、光ファイバと、該光ファイバを接続するコネクタと
の間で所望の光信号伝送がなされることとなる。
【0021】本発明の光ファイバアレイについて図面を
参照しながら説明する。図1(a)は、本発明の光ファ
イバアレイの一例を模式的に示す部分斜視図であり、
(b)は、(a)のA−A線断面図であり、(c)は、
(a)のB−B線断面図である。
【0022】図1に示すように、光ファイバアレイ10
0では、基板151上に、複数のV溝157が並列に形
成され、このV溝157のそれぞれに、光ファイバ11
5が接着剤159を介して収納されている。また、基板
151上面には、溝157とは別に、光ファイバをその
周囲の被覆樹脂層114とともに一括して保持するため
の被覆樹脂層保持部158が形成されている。なお、こ
の被覆樹脂層保持部158の上面は、溝157を形成し
た溝形成面よりも低くなっている。また、被覆樹脂層1
14は、その周囲の接着剤168により被覆樹脂層保持
部158に固定されている。さらに、被覆樹脂層保持部
158では、露出した光ファイバのうち溝に収納されな
かった部分が接着剤159を介して保持されている。な
お、被覆樹脂層保持部158は、必要に応じて形成すれ
ばよく、基板上にはV溝のみが形成されていてもよい。
また、図中、110は光ファイバリボン、111はコ
ア、112はクラッドである。
【0023】また、基板の上面に溝とともに、被覆樹脂
層保持部を形成する場合、溝形成面と、被覆樹脂層保持
部との境目は、垂直な壁面であってもよいが、図1に示
すような被覆樹脂層保持部に向かって下るような傾斜を
有する壁面であることが望ましい。光ファイバにかかる
負荷を軽減することができるからである。なお、本明細
書においては、溝形成面と被覆樹脂層保持部との境目の
壁面も被覆樹脂層保持部に含むこととする。また、この
ような溝形成面と被覆樹脂層保持部との境目が傾斜を有
する壁面である光ファイバアレイでは、溝において露出
した光ファイバが固定され、被覆樹脂層保持部におい
て、露出した光ファイバと被覆樹脂層とが固定されるこ
ととなる。
【0024】図10は、本発明の光ファイバアレイの別
の一例を模式的に示す部分斜視図である。図10に示す
ように、本発明の光ファイバアレイ103では、基板1
51上に、被覆樹脂層保持部に代えて、光ファイバをそ
の周囲の被覆樹脂層ごと収納することができる凹部11
58が形成されている。この場合には、凹部1158で
被覆樹脂層を固定することができる。また、図10に示
す凹部1158の形状は、その両側方に基板の溝形成面
と同一の高さの壁面が設けられた形状であるが、この壁
面の高さは、上記溝形成面の高さより低くてもよし、高
くてもよい。なお、図10に示した光ファイバアレイ1
03は、被覆樹脂層保持部に代えて、光ファイバをその
周囲の被覆樹脂層ごと収納するため凹部が形成されてい
る点が図1に示す光ファイバアレイ100と異なるもの
であり、基板や蓋部、接着剤層の構成や形状等は、光フ
ァイバアレイ100と略同一である。
【0025】また、図1、10に示す光ファイバアレイ
100、103においては、4本の光ファイバが収納さ
れているが、本発明の光ファイバアレイの溝に収納され
る光ファイバの本数は4本に限定されるわけではなく、
3本以下であってもよいし、5本以上であってもよい。
【0026】また、光ファイバアレイ100、103に
おいて、光ファイバ115を収納する溝157を形成し
た領域上には、接着剤層169を介して板状の蓋部16
0が取り付けられており、この接着剤層169の光ファ
イバ115の軸に垂直な方向の断面形状は、基板151
の外縁部に向かって末広がり状となっている(図1
(b)参照)。
【0027】接着剤層169は、図示したように、光フ
ァイバの軸に垂直な方向の断面の両側部の形状が基板の
外縁部に向かって広がっている形状であればよく、ま
た、接着剤層169の側面(光ファイバ115の軸に沿
った側面)は下に凸の曲面であってもよく、上に凸の曲
面であってもよく、また、平面であってもよい。また、
この接着剤層169の側面部分の大きさは特に限定され
ず、未硬化の接着剤層の粘度や表面張力、基板や蓋部の
大きさ、および、基板と蓋部との間隔等により適宜決定
される。
【0028】また、上記蓋部は、その底面の上記光ファ
イバの軸に垂直な方向の幅(以下、単に横幅ともいう)
が、上記基板の上面の上記光ファイバの軸に垂直な方向
の幅(基板の上面の横幅)よりも小さいことが望まし
く、具体的には、上記蓋部の底面の横幅の下限は、上記
基板の上面の横幅の70%であることが望ましく、85
%であることがより望ましい。また、上記蓋部の底面の
横幅の上限は、上記基板の上面の横幅の99%であるこ
とが望ましく、98%であることがより望ましい。上記
蓋部の底面の横幅がこのような大きさであると、蓋部の
側面下部近傍または蓋部底面の側方外縁部近傍から、基
板上面の側方外縁部近傍に向かって、光ファイバの軸に
垂直な方向の断面の形状が末広がり状の接着剤層を形成
することができるからである。
【0029】これに対し、蓋部の底面の横幅が、基板の
上面の横幅の70%未満であると、この蓋部によって全
ての光ファイバが覆われている光ファイバアレイを製造
する場合、光ファイバを収納する溝は、基板の中央付近
にしか形成することができず、基板の外縁付近に溝を形
成することができないため、光ファイバアレイの小型化
を妨げることがあり、一方、蓋部の底面の横幅が、基板
の上面の横幅の99%を超えると、接着剤層の光ファイ
バの軸に垂直な方向の断面形状を末広がり状にすること
が困難で、基板および蓋部の側面から上記接着剤層がは
み出すことがある。
【0030】また、上記蓋部の横幅(蓋部の底面の横幅
のみならず、すべての部分の横幅)が基板の上面の横幅
よりも小さい場合には、光ファイバアレイの製造時にお
いて、基板に接着剤層を介して該蓋部を取り付けた際
に、未硬化の接着剤の流動性や、硬化時に接着剤に生じ
る応力により、取り付けた蓋部に若干の傾き生じた場合
にも、蓋部の一部が基板側面の上方延長上からはみ出す
ことがないため、後工程でこのはみ出した部分を除去す
るための研磨処理を施す必要がない。
【0031】上記蓋部の底面の横幅の下限は、上記基板
の上面の横幅より2mm短いことが望ましく、0.5m
m短いことがより望ましい。また、上記蓋部の底面の横
幅の上限は、上記基板の上面の横幅より0.1mm短い
ことが望ましく、0.2mm短いことがより望ましい。
上記蓋部の底面の横幅が、上記基板の上面の横幅よりも
上記した長さだけ短いと、接着剤層の光ファイバの軸に
垂直な方向の断面形状が末広がり状になるとともに、光
ファイバアレイの小型化を図るのに適しているからであ
る。なお、この場合、上記基板の上面の横幅に対する上
記蓋部の底面の横幅の比率は、上記した範囲内にあって
もよいし、上記した範囲外にあってもよい。
【0032】また、上記蓋部の縦幅は特に限定されず、
例えば、基板の溝を形成した領域の縦幅と同一であって
もよいし、基板全体の縦幅と同一であってもよい。な
お、本明細書において、基板の縦幅および蓋部の縦幅と
は、光ファイバの軸に平行な方向の長さをいう。
【0033】また、上記蓋部は、上記光ファイバの軸に
垂直な方向の断面の形状(以下、単に横断面の形状とも
いう)が矩形であることが望ましい(図1(b)参
照)。このような形状の蓋部は、上述した末広がり状の
接着剤層を形成するのに適しているとともに、その形成
が容易だからである。
【0034】また、上記蓋部の上記光ファイバの軸に垂
直な方向の断面の形状は、矩形の両方の側方下部が切り
取られた形状であることも望ましい。蓋部をこのような
形状とした場合、蓋部の両方の側方下部に切り取られた
形状としたことにより露出した面(図9(a)(b)
に、α、βと示す部分)から基板上面の側方外縁部近傍
に向かって、上述した形状の接着剤層を形成することに
より、蓋部と接着剤層との接着面積が大きくなるため、
接着剤層を介して取り付けた基板と蓋部との接着強度が
向上し、これが光ファイバアレイの信頼性の向上に繋が
る。
【0035】また、蓋部の形状がこのような形状である
場合、上記切り取られた形状は、三角形、四角形、多角
形、円弧と直交する二直線とに囲まれた形状、または、
楕円弧と直交する二直線とに囲まれた形状であることが
望ましい。図9(a)は、本発明の光ファイバアレイを
構成する蓋部の光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形
状の一例を模式的に示す断面図である。
【0036】図9(a)〜(h)は、それぞれ本発明の
光ファイバアレイを構成する蓋部の光ファイバの軸に垂
直な方向の断面の形状を模式的に示す断面図である。上
記切り取られた形状が三角形である場合、上記蓋部の横
断面の形状としては、例えば、(a)に示す蓋部116
1のような形状等が挙げられ、上記切り取られた形状が
四角形である場合、上記蓋部の横断面の形状としては、
例えば、(b)に示す蓋部1162や(c)に示す蓋部
1163のような形状等が挙げられ、上記切り取られた
形状が多角形である場合、上記蓋部の横断面の形状とし
ては、例えば、(d)に示す蓋部1164のような形状
等が挙げられる。また、上記切り取られた形状が円弧と
直交する二直線とに囲まれた形状である場合、上記蓋部
の横断面の形状としては、例えば、(e)に示す蓋部1
165のような形状や(f)に示す蓋部1166のよう
な形状等が挙げられ、上記切り取られた形状が楕円弧と
直交する二直線とに囲まれた形状である場合、上記蓋部
の横断面の形状としては、例えば、(g)に示す蓋部1
167や(h)に示す蓋部1168のような形状等が挙
げられる。なお、上記切り取られた形状が、円弧(楕円
弧)と直交する二直線とに囲まれた形状である場合、こ
の円弧(楕円弧)の形状は、図9(e)、(g)に示し
たように外側に凸であってもよいし、図9(f)、
(h)に示したように内側に凸であってもよい。
【0037】上記蓋部の横断面の形状が、矩形の両方の
側方下部が切り取られた形状である場合、矩形の側方の
切り取る高さ(図9(a)中、Hと示す)は特に限定
されないが、接着剤層を介して取り付けた基板と蓋部と
の接着強度に優れる点から、上記矩形の切り取る高さの
下限は、上記矩形の厚さ(図12中、Hと示す)の1
/10が望ましく、1/5がより望ましい。また、上記
矩形の切り取る高さの上限は、上記矩形の厚さの1/2
が望ましく、1/3がより望ましい。
【0038】また、上記矩形の側方の切り取る高さの下
限は、0.1mmが望ましく、0.2mmがより望まし
く、また、上記矩形の側方の切り取る高さの上限は、
0.5mmが望ましく、0.3mmがより望ましい。上
記矩形の側方の切り取る高さが上記範囲内にある場合、
接着剤層を介して取り付けた基板と蓋部との接着強度が
優れたものとなるからである。なお、この場合、上記矩
形の側方の切り取る高さと、上記矩形の厚さとの比率
は、上記した範囲内にあってもよいし、上記した範囲外
にあってもよい。また、上記切り取る高さは、場合によ
っては、蓋部の厚さと同一であってもよい。なお、本明
細書においては、矩形の側方の切り取る高さが蓋部の厚
さと同一の場合も、矩形の両方の側方下部が切り取られ
た形状に含むこととする。
【0039】上述したように、上記矩形の両方の側方下
部が切り取られた形状の底辺の長さの下限は、上記基板
の上面の横幅の70%が望ましく、85%がより望まし
い。また、上記矩形の両方の側方下部が切り取られた形
状の底辺の長さの上限は、上記基板の上面の横幅の99
%が望ましく、98%がより望ましい。また、上記底辺
の長さの下限は、上記基板の上面の横幅より2mm短い
ことが望ましく、0.5mm短いことがより望ましい。
また、上記蓋部の底面の横幅の上限は、上記基板の上面
の横幅より0.1mm短いことが望ましく、0.2mm
短いことがより望ましい。
【0040】また、本発明の光ファイバアレイを構成す
る蓋部の底面側には、図11に示す蓋部1160のよう
に、光ファイバの一部(光ファイバの基板に形成した溝
に収納されなかった部分の一部)を一括して収納するた
めの凹部1160aが形成されていてもよい。このよう
な凹部を有する蓋部が取り付けられた光ファイバアレイ
では、光ファイバの位置ズレが発生するおそれがより少
なくなる。図11は、本発明の光ファイバアレイを構成
する蓋部の別の一例を模式的に示す断面図である。な
お、蓋部の底面側に上記凹部が形成されている場合、該
凹部の形状は、略直角に交わる平面のみを組み合わせた
形状に限定されるものではなく、曲面により形成された
形状や、平面と曲面とを組み合わせた形状等であっても
よい。また、本発明の光ファイバアレイを構成する蓋部
の横断面の形状は、両方の側面の下部が切り取られ、底
面側に光ファイバの一部を一括して収納するための凹部
が形成された形状であってもよい。
【0041】また、図1、10に示す光ファイバアレイ
100、103では、基板の溝を形成した領域の一部の
みを覆う形状の蓋部160が取り付けられているが、本
発明の光ファイバアレイにおいて、蓋部の形状は、基板
の全面の一部を覆う形状(溝を形成した領域および被覆
樹脂層保持部のそれぞれの一部を一体的に覆う形状(図
8(b)参照)であってもよい。また、基板の溝を形成
した領域の一部のみを覆う形状の蓋部とともに、被覆樹
脂層保持部の一部のみを覆う形状の蓋部が別途取り付け
られていてもよい。なお、この場合、両者の蓋部の間に
は、隙間があってもよいし、なくてもよい。
【0042】また、上述した通り、本発明の光ファイバ
アレイにおいては、光ファイバが接着剤を介して溝に収
納されているとともに、蓋部が接着剤層を介して基板上
に形成されているが、上記接着剤層と上記接着剤とは同
様の組成からなることが望ましい。なお、上記接着剤層
および上記接着剤の具体例については、以下に接着剤と
して詳述する。
【0043】上記接着剤としては、例えば、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、および、感光性樹脂のうちの少なく
とも一種を含む樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。こ
れらのなかでは、熱硬化性樹脂や感光性樹脂を含む樹脂
組成物の硬化物が望ましい。上記熱硬化性樹脂として
は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0044】上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビス
フェノール型エポキシ樹脂や、ノボラック型エポキシ樹
脂等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂
を用いることは、A型やF型の樹脂を選択することによ
り、希釈溶媒を使用しなくてもその粘度を調整すること
ができる点から望ましく、より低粘度に調整することが
できる点からビスフェノールF型エポキシ樹脂がより望
ましい。また、上記ノボラック型エポキシ樹脂を用いる
ことは、この樹脂が、高強度で耐熱性や耐薬品性に優
れ、また、熱分解しにくい点から望ましい。また、上記
ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂が望ましい。
【0045】また、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂
と上記ノボラック型エポキシ樹脂とは、混合して用いる
ことが望ましい。この場合、上記ビスフェノール型エポ
キシ樹脂と上記ノボラック型エポキシ樹脂との混合比
は、1:1〜1:100であることが望ましい。この範
囲で混合することにより、粘度の上昇を抑えることがで
きるからである。
【0046】また、上記感光性樹脂としては、例えば、
上記熱硬化性樹脂に感光性を付与した樹脂等が挙げられ
る。具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸等を用い
て、熱硬化性樹脂の熱硬化基を(メタ)アクリル化した
もの等が挙げられる。これらのなかでは、エポキシ樹脂
の(メタ)アクリレートが望ましく、一分子中に2個以
上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がより望ましい。
また、上記感光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂
等も挙げられる。これらの感光性樹脂は単独で用いても
よいし、2種以上併用してもよい。
【0047】また、上記接着剤としては、例えば、エポ
キシ系またはアクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物
の硬化物等も挙げることができる。後述するように、光
ファイバアレイを製造する際に、光ファイバと溝との間
隙や光ファイバと蓋部との間隙に未硬化の接着剤を流し
込むと、表面張力により該間隙に未硬化の接着剤が充填
されることとなるが、上記紫外線硬化型樹脂組成物で
は、より確実に上記光ファイバと溝との間隙等を充填す
ることができるため、上記紫外線硬化型樹脂組成物の硬
化物を介して固定された光ファイバでは、位置ズレが発
生しない。また、このエポキシ系またはアクリレート系
の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物は、被覆樹脂層を被
覆樹脂層保持部に固定する接着剤としても用いることが
できる。また、上記紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物
は、その一部がフッ素化されていることが望ましい。フ
ッ素化することにより、硬化した接着剤で水が生成しに
くく、耐湿性が向上することとなる。また、絶縁性、耐
熱性、耐薬品性等も向上することとなる。
【0048】上記エポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物
の具体例としては、例えば、ダイキン工業社製、オプト
ダインUV−1000、オプトダインUV−1100、
オプトダインUV−2100、オプトダインUV−31
00、オプトダインUV−3200、オプトダインUV
−4000等が挙げられる。
【0049】上記アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組
成物の具体例としては、例えば、オプトダインUV−2
000、オプトダインUV−3000等が挙げられる。
上記アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の具体例
としては、例えば、40〜50重量%のアクリレートオ
リゴマー、1〜10重量%のビニルエステル樹脂、45
〜55重量%のアクリレート系モノマー、および、1〜
10重量%の重合開始剤を含むもの等も挙げられる。
【0050】また、上記アクリレートオリゴマーや上記
アクリレート系モノマーは、その一部がフッ素化されて
いることが望ましい。このように、紫外線硬化型樹脂組
成物に含まれる成分の一部がフッ素化されている場合、
紫外線硬化型樹脂組成物は透光性に優れるため、紫外線
照射時に、樹脂組成物全体が短時間で硬化することとな
る。
【0051】また、接着剤として上記紫外線硬化型樹脂
組成物の硬化物を用いる場合、露出した光ファイバを固
定する接着剤、および、光ファイバを周囲の被覆樹脂層
ごと固定する接着剤として、ともに、エポキシ系または
アクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を用
いてもよいし、露出した光ファイバを固定する接着剤と
してエポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を用
い、光ファイバを周囲の被覆樹脂層ごと固定する接着剤
としてアクリレート系の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化
物を用いてもよい。
【0052】露出した光ファイバを固定する接着剤とし
て、比較的硬いエポキシ系の紫外線硬化型樹脂組成物の
硬化物を用いることにより光ファイバの位置ズレがより
発生しにくくなり、光ファイバを被覆樹脂層ごと固定す
る接着剤として比較的柔らかいアクリレート系の紫外線
硬化型樹脂組成物の硬化物を用いることにより、被覆樹
脂層部分は、光ファイバアレイを取り付ける部分の形状
等に合わせて、ある程度変形することができることとな
る。なお、その形状が基板の全面の一部を覆う形状の蓋
部が取り付けられる場合は、1種類の接着剤を用いるこ
とが望ましい。
【0053】また、接着剤として上記紫外線硬化型樹脂
組成物の硬化物を用いる場合、上記紫外線硬化型樹脂組
成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、2
00〜2000mPa・sであることが望ましい。上記
粘度が200mPa・s未満では、粘度が低すぎるた
め、溝と光ファイバとの間隙に流し込んだ紫外線硬化型
樹脂組成物が硬化前に流出してくるおそれがあり、20
00mPa・sを超えると、溝と光ファイバとの間隙が
確実に充填されないことがある。
【0054】また、上記紫外線硬化型樹脂組成物の25
℃における粘度は、露出した光ファイバを固定するため
に用いる紫外線硬化型樹脂組成物の粘度が200〜20
00mPa・sであり、光ファイバを被覆樹脂層ごと固
定するために用いる紫外線硬化型樹脂組成物の粘度が5
000〜30000mPa・sであることも望ましい。
光ファイバを固定するための紫外線硬化型樹脂組成物と
して、上記範囲の粘度を有する樹脂組成物を用いること
により、樹脂組成物が光ファイバと溝との間隙に確実に
充填されることとなり、光ファイバを樹脂組成物ごと固
定するための紫外線硬化型樹脂組成物として、上記範囲
の粘度を有する樹脂組成物を用いる場合には、被覆樹脂
層の周囲に樹脂組成物を塗布しやすい。なお、上記紫外
線硬化型樹脂組成物の粘度の調整は、溶剤や各種添加剤
の配合量を調整することにより行えばよい。
【0055】上記接着剤は、必要に応じて、硬化剤、樹
脂粒子、無機粒子、金属粒子等の粒子、光沢剤、反応安
定剤、光重合剤等の添加剤を含んでいてもよい。これら
の添加剤を含むことにより、流動性の向上や硬化度の調
整等を図ることができるからである。上記硬化剤として
は特に限定されず、一般に使用される硬化剤を用いるこ
とができ、具体例としては、例えば、イミダゾール系硬
化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
【0056】上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、具体的
には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、
グアナミン樹脂)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、
ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイミド−ト
リアジン樹脂等からなるものが挙げられる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、
上記樹脂粒子としては、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、ポリクロロプレンゴム等のゴムからなる粒子を用
いることもできる。
【0057】上記無機粒子としては、アルミナ、水酸化
アルミニウム等のアルミニウム化合物、炭酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物、炭酸カリ
ウム等のカリウム化合物、マグネシア、ドロマイト、塩
基性炭酸マグネシウム等のマグネシウム化合物、シリ
カ、ゼオライト等のケイ素化合物、チタニア等のチタン
化合物等からなるものが挙げられる。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上併用してもよいまた、上記無機
粒子としては、リンやリン化合物からなるものを用いる
こともできる。
【0058】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等からなるものが挙げられる。これらは単独
で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。これらの
粒子を含むことにより、熱膨張係数の調整や難燃性の向
上等を図ることができる。
【0059】また、上記接着剤は、溶剤を含んでいても
よいし、溶剤を全く含まないものであってもよい。ま
た、溶剤を含む場合、溶剤としては、例えば、NMP
(ノルマルメチルピロリドン)、DMDG(ジエチレン
グリコールジメチルエーテル)、グリセリン、シクロヘ
キサノール、シクロヘキサノン、メチルセルソルブ、メ
チルセルソルブアセテート、メタノール、エタノール、
ブタノール、プロパノール等が挙げられる。
【0060】上記蓋部の材質としては、例えば、シリコ
ン、炭化ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、ムライ
ト、セラミック、ガリウム砒素、ジルコニア、石英、ガ
ラス等の無機材料;銅、鉄、ニッケル等の金属材料;熱
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂、これらの複合
体等の有機材料やこれらの有機材料にガラス繊維等の補
強材を含浸させたもの等が挙げられる。これらのなかで
は、無機材料または金属材料が望ましい。熱や湿度によ
る変形が少なく、機械的強度に優れるからである。
【0061】特に、ガラスまたは石英が望ましい。ガラ
スまたは石英からなる蓋部を用いる場合には、光ファイ
バを溝に固定する接着剤や、蓋部と基板との間に形成す
る接着剤層として紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を用
いることができる。これらの材質からなる蓋部は、紫外
線を透過するからである。なお、紫外線等の光を透過し
ない材質からなる蓋部を用いる場合には、光ファイバを
溝に固定する接着剤等として、少なくとも熱硬化性樹脂
を含む樹脂組成物の硬化物等を用いることとなる。
【0062】また、図1、10に示す光ファイバアレイ
100、103においては、複数のV溝157が形成さ
れた基板151に、一端部の被覆樹脂層が除去されるこ
とにより光ファイバが露出した光ファイバリボン110
が収納されている。上記光ファイバリボンとしては特に
限定されず、従来公知のものを用いることができ、例え
ば、図1に示すようなコア111とクラッド112とか
らなる光ファイバ115の周囲に一次被覆樹脂層が形成
され、この一次被覆樹脂層で被覆された光ファイバ11
5が並列に配置された状態で二次被覆樹脂層114によ
り一括して被覆されている光ファイバリボン110を用
いることができる。
【0063】光ファイバリボンを構成する光ファイバ1
15としては、例えば、石英ガラス(SiO)を主成
分とする石英系光ファイバ、ソーダ石灰、ガラス、ホウ
硅ガラス等を主成分とする多成分系光ファイバ、シリコ
ーン樹脂やアクリル樹脂等のプラスチックを主成分とす
るプラスチック系光ファイバ等が挙げられる。これらの
なかでは、石英系光ファイバが望ましい。
【0064】一次被覆樹脂層は、光ファイバが傷付いた
りすること等を防止する保護層としての役割を果たして
いる。また、その材料としては特に限定されず、例え
ば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、
フッ素樹脂等の熱硬化性樹脂や、メタクリル酸やアクリ
ル酸等を用い、上述した熱硬化性樹脂の熱硬化基を(メ
タ)アクリル化反応させた感光性樹脂等が挙げられる。
なお、上記一次被覆樹脂層の層数は1層に限定されず、
2層以上であってもよい。
【0065】また、二次被覆樹脂層114は、一次被覆
樹脂層がその周囲に形成された光ファイバを保護すると
ともに、光ファイバが並列に配置された光ファイバリボ
ンの形態を保持する役割を果たしている。また、その材
料としては特に限定されず、上記一次被覆樹脂層の材料
と同様の熱硬化性樹脂や感光性樹脂等が挙げられる。な
お、上記二次被覆樹脂層の層数は1層に限定されず、2
層以上であってもよい。
【0066】また、光ファイバアレイ100、103に
おいて、被覆樹脂層が除去され、V溝157に収納され
た光ファイバの表面には、粗化面(図示せず)が形成さ
れていることが望ましい。上記粗化面は、その平均粗度
Raが1〜100nmであることが望ましい。平均粗度
Raが、1nm未満では、光ファイバと接着剤との密着
性はほとんど向上せず、一方、平均粗度Raが100n
mを超えると、光ファイバ表面の凹凸が大きくなるた
め、光ファイバの断面の形状が円形状からはずれ、光フ
ァイバの位置ズレが発生しやすくなり、光信号の伝送に
悪影響を及ぼすことがある。上記粗化面の平均粗度Ra
は、その下限が10nmであることがより望ましく、そ
の上限が50nmであることがより望ましい。
【0067】また、上記粗化面を形成する方法は特に限
定されないが、フッ化物を含む粗化液を用いて形成する
ことが望ましい。上記範囲の平均粗度Raを有する粗化
面を、短時間で形成することができるからである。
【0068】上記フッ化物を含む粗化液としては、例え
ば、HF水溶液、HF−NHF混合液、NaF水溶
液、BaF水溶液、KF水溶液、CaF水溶液、X
eF水溶液等が挙げられる。これらのなかでは、HF
を含む溶液が望ましい。光ファイバに悪影響(光ファイ
バの変形等)を及ぼすことなく、所望の平均粗度Raを
有する粗化面を短時間で形成することができるからであ
り、特に、石英系光ファイバや多成分系光ファイバの表
面に粗化面を形成するのに適している。
【0069】また、光ファイバアレイ100において
は、その一端部の被覆樹脂層が除去された光ファイバリ
ボンが基板に収納されているが、基板の溝に収納される
光ファイバは、複数本の単心の光ファイバであってもよ
いし、複数の光ファイバリボンが積み重ねられた積層光
ファイバリボンであってもよい。積層光ファイバリボン
を用いる場合には、基板の溝に、複数の光ファイバを高
密度で並列に配置することができる。
【0070】図2(a)は、積層光ファイバリボンを用
いた本発明の光ファイバアレイの一例を模式的に示す部
分斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図で
ある。図2に示すように、光ファイバアレイ200で
は、積層光ファイバリボン210の一端部の露出した光
ファイバ235、245が基板251上面のV溝257
に接着剤259を介して収納されている。また、基板2
51上面には、V溝257とは別に、光ファイバをその
周囲の被覆樹脂層とともに一括して保持するための被覆
樹脂層保持部258が形成されている。なお、この被覆
樹脂層保持部258の上面は、溝257を形成した溝形
成面よりも低くなっている。また、この被覆樹脂層は、
その周囲の接着剤268により被覆樹脂層保持部258
に固定されている。
【0071】また、このような、積層光ファイバリボン
を用いた光ファイバアレイにおいても、上述したよう
に、基板の上面に溝とともに、被覆樹脂層保持部を形成
する場合、溝形成面と、被覆樹脂層保持部との境目は、
被覆樹脂層保持部に向かって下るような傾斜を有する壁
面であることが望ましい。また、基板上に、被覆樹脂層
保持部に代えて、積層光ファイバリボンを被覆樹脂層ご
と一括して収納することができる凹部が形成されていて
もよい。
【0072】また、光ファイバアレイ200において
も、光ファイバ235、245を収納する溝257を形
成した領域上の一部には、接着剤層269を介して基板
251よりも小さな板状の蓋部260が取り付けられて
おり、この接着剤層269の光ファイバの軸に垂直な方
向の断面形状は、基板251の外縁部に向かって末広が
り状となっている。
【0073】また、積層光ファイバリボン210は、そ
れぞれ一端部の光ファイバが露出した2本の光ファイバ
リボン230、240が積み重ねられ、下段の光ファイ
バリボン240の露出した光ファイバ245と、上段の
光ファイバリボン230の露出した光ファイバ235と
が交互に配置されている。
【0074】また、積層光ファイバリボン210では、
露出した光ファイバ235、245が同一の高さに配置
されるように、露出した光ファイバ235、245は、
それぞれが、その一部で曲げられている。なお、積層光
ファイバリボン210では、上段の光ファイバリボン2
30の露出した光ファイバ235、および、下段の光フ
ァイバリボン240の露出した光ファイバ245のそれ
ぞれの一部が曲げられているが、両者の光ファイバを同
一の高さに配置することができるのであれば、上段の光
ファイバリボンの露出した光ファイバのみが曲げられて
いてもよいし、下段の光ファイバリボンの露出した光フ
ァイバのみが曲げられていてもよい。
【0075】また、積層光ファイバリボン210におい
ては、上段の光ファイバリボン230と、下段の光ファ
イバリボン240とが、接着剤等を介して固定されてい
ることが望ましい。高密度で並列に配置した光ファイバ
の位置ズレがより発生しにくくなるからである。
【0076】次に、本発明の光ファイバアレイの製造方
法について説明する。ここでは、光ファイバリボンを用
いた光ファイバアレイの製造方法について説明する。 (1)上記光ファイバアレイを製造するには、まず、基
板に複数の溝を形成する。上記基板の材料としては特に
限定されず、外形加工を施した際の平坦性に優れ、鏡面
加工を施し易く、かつ、形状保持性に優れるものであれ
ばよい。具体的には、例えば、シリコン、炭化ケイ素、
アルミナ、窒化アルミニウム、ムライト、セラミック、
ガリウム砒素、ジルコニア、石英、ガラス等の無機材
料;銅、鉄、ニッケル等の金属材料;熱硬化性樹脂、熱
可塑性樹脂、感光性樹脂、これらの複合体等の有機材料
やこれらの有機材料にガラス繊維等の補強材を含浸させ
たもの等が挙げられる。
【0077】これらのなかでは、熱や湿度による伸縮
(変形)が少なく、機械的強度に優れる点から無機材料
が望ましい。このような特性を有する無機材料からなる
基板では、光ファイバを収納した際に、特に、光ファイ
バの変形やうねりが発生しにくく、光ファイバを介して
光信号を伝送する際に特に不都合が発生しにくいからで
ある。
【0078】上記基板に溝を形成する方法としては、例
えば、下記(i)〜(vi)の工程を経る方法等を用いる
ことができる。図3(a)〜(f)は、基板に溝を形成
する方法の一例を示す断面図である。
【0079】(i)まず、基板151上にマスク層15
2(152a、152b)を形成する(図3(a)参
照)。なお、上記マスク層の層数は、図3に示すような
2層に限定されず、1層であってもよいし、3層以上で
あってもよい。
【0080】マスク層152を形成する方法としては、
例えば、スパッタリング、CVD、めっき等により薄膜
を形成する方法、熱酸化等により酸化膜を形成する方
法、これらを組み合わせた方法等を用いることができ
る。これらのなかでは、例えば、シリコンからなる基板
上にマスク層を形成する場合には、まず、熱酸化により
酸化膜(SiO膜)を形成し、次に、この酸化膜上
に、CVDにより薄膜を形成する方法が望ましい。この
ようなマスク層を形成することにより、後工程で任意の
部分にエッチング処理を施すことにより、任意の形状の
マスクを形成することができる。
【0081】(ii)次に、マスク層152上にレジスト
用樹脂層154を形成する(図3(b)参照)。具体的
には、予め粘度を調整しておいたレジスト用樹脂組成物
をスピンコータ、カーテンコータ、ロールコータ、印刷
等により塗布する方法や、予めフィルム状に成形してお
いたレジスト用樹脂フィルムを貼り付ける方法等を用い
ることができる。
【0082】上記レジスト用樹脂組成物やレジスト用樹
脂フィルムとしては、例えば、樹脂成分と、必要に応じ
て配合された硬化剤、粒子、ゴム成分、添加剤、反応安
定剤、溶剤等とからなるものが挙げられる。上記樹脂成
分としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感
光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部が感光性基で置換された
樹脂、これらの複合樹脂等が挙げられる。
【0083】具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポ
リフェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等
の熱硬化性樹脂;これらの熱硬化性樹脂の熱硬化基(例
えば、エポキシ樹脂におけるエポキシ基)にメタクリル
酸やアクリル酸等を反応させ、アクリル基(感光性基)
を付与した樹脂;フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフ
ォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェ
ニレンスルホン(PPS)、ポリフェニレンサルファイ
ド(PPES)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポ
リエーテルイミド(PI)等の熱可塑性樹脂;アクリル
樹脂、紫外線硬化樹脂等の感光性樹脂等が挙げられるこ
れらのなかでは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
イミド樹脂、アクリル樹脂、紫外線硬化樹脂が望まし
い。後工程で、レジスト用樹脂層下のマスク層にエッチ
ング液を用いた処理を施す際に、該エッチング液に対す
る耐性に優れるからである。上記硬化剤としては、イミ
ダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤
等が挙げられる。
【0084】また、上記レジスト用樹脂層の厚さは10
〜50μmが望ましい。また、上記レジスト用樹脂層
は、硬化状態であってもよいし、半硬化状態であっても
よい。具体的には、例えば、後工程で露光、現像処理に
より、基板に形成する溝に相当する部分のレジスト用樹
脂層を除去する場合には、半硬化状態であることが望ま
しく、レーザ処理等により、上記溝に相当する部分のレ
ジスト用樹脂層を除去する場合には、硬化状態であって
もよいし、半硬化状態であってもよい。なお、完全に硬
化した状態や、半硬化状態のレジスト用樹脂層を形成す
る場合、硬化処理は、例えば、70〜200℃に加熱す
ることにより行うことが望ましい。また、段階的に加熱
温度を変化させるステップ硬化を行ってもよい。
【0085】(iii)次に、レジスト用樹脂層154の
一部、すなわち、基板151に形成する溝に相当する部
分を除去し、エッチングレジスト155とする(図3
(c)参照)。レジスト用樹脂層154の除去は、例え
ば、露光、現像処理により行うことができる。具体的に
は、例えば、半硬化状態のレジスト用樹脂層上にマスク
を載置した後、露光処理を施し、その後、アルカリ溶液
や有機溶剤等の薬液による現像処理を施す。上記現像処
理は、上記薬液中に上記レジスト用樹脂層を形成した基
板を浸漬したり、上記薬液をスプレーしたりすることに
より行うことができる。また、上記マスクとしては、上
記レジスト用樹脂層の除去部分に相当する部分に溝のパ
ターンが描画されたマスクを用いることができる。
【0086】また、レジスト用樹脂層154の除去は、
レーザ処理を用いて行ってもよい。上記レーザ処理に用
いるレーザとしては、例えば、炭酸ガスレーザ、エキシ
マレーザ、UVレーザ、YAGレーザ等が挙げられる。
これらのレーザは、上記レジスト用樹脂層の除去部分の
形状や、上記レジスト用樹脂層の組成等を考慮して使い
分ければよい。なお、この工程で形成するエッチングレ
ジストの形状を調整することにより、後工程を経て形成
する溝の形状を調整することができる。
【0087】(iv)次に、エッチングレジスト155非
形成部に露出したマスク層152を除去し、基板151
の溝を形成する部分を露出させたマスク156を形成す
る(図3(d)参照)。マスク層152の除去は、例え
ば、酸素プラズマや窒素プラズマ等を用いたプラズマ処
理、コロナ処理、逆スパッタリング等のドライエッチン
グ処理により行うことができる。具体的には、例えば、
真空下または減圧下において、マスク層に酸素プラズマ
を照射することにより行うことができる。このようなド
ライエッチング処理を行うことにより、エッチングレジ
ストに損傷や変形等を発生させることなく、選択的にレ
ジスト非形成部分のマスク層のみを除去することができ
る。
【0088】また、マスク層152の除去は、例えば、
エッチング液や酸溶液に、マスク層152が形成された
基板を浸漬したり、溶液中に浸漬するとともに超音波処
理を施したり、エッチング液や酸溶液をマスク層にスプ
レーしたりすることによっても行うことができる。具体
的にどのような除去方法を選択するかは、マスク層の材
質や厚さ等を考慮して適宜決定すればよく、例えば、マ
スク層が酸化膜からなる場合には、プラズマ処理やエッ
チング液による処理を選択し、マスク層が金属層からな
る場合には、逆スパッタリングやエッチング液による処
理を選択すればよい。
【0089】(v)次に、エッチングレジスト155を
剥離除去する(図3(e)参照)。エッチングレジスト
155の剥離除去は、NaOH、KOH等のアルカリ溶
液、硫酸、酢酸、炭酸等の酸溶液、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類、アミン類、ケトン、アセトン等
の有機溶剤等を用いて行うことができる。これにより、
基板151上に、溝を形成する部分に相当する部分が開
口したマスク156のみが形成されることとなる。
【0090】(vi)次に、基板151に溝157を形成
する(図3(f)参照)。溝157は、例えば、基板1
51にマスク156を介して、エッチング液を吹き付け
たり、マスク156が形成された基板151をエッチン
グ液中に浸漬したりすることにより形成することができ
る。上記エッチング液としては、例えば、NaOH、K
OH等のアルカリ、硝酸、燐酸、硫酸等の酸、フッ化水
素、フッ化臭素等のフッ素系化合物、ハロゲン化物、過
酸化水素水、メタノール、エタノール等のアルコール類
等を用いることができる。これらのエッチング液を用い
て溝を形成した場合、溝の断面の形状は、V字状や倒立
台形状、矩形状、これらを組み合わせた形状等となる。
【0091】上記エッチング液の濃度は、10〜50重
量%が望ましい。上記濃度が、10重量%未満ではエッ
チング処理に長時間を要することがあり、一方、50重
量%を超えてもエッチング速度はほとんど変化しない。
また、上記エッチング液の温度は20〜90℃が望まし
く、エッチング速度は0.5〜5.0μm/分が望まし
い。上記エッチング液の温度が20℃未満では、充分に
エッチングできないことがあり、エッチング液の温度が
90℃を超えてもエッチング量はほとんど変わらず、作
業時の安全性が低下することとなる。
【0092】ここで、その材質がシリコンやガリウム砒
素の基板に溝を形成する場合には、KOH等のアルカリ
溶液を用いたエッチング処理を行うことが望ましい。シ
リコンやガリウム砒素からなる基板に、エッチング処理
を行う場合、エッチング面、エッチング液の種類、およ
び、エッチングレジスト非形成部の形状として適宜なも
のを選択することにより、所望の形状の溝を形成するこ
とができる。
【0093】すなわち、KOHを含むエッチング液を用
いてシリコン基板をエッチングする場合、シリコン基板
の(100)面が、(111)面および(110)面に
比べて優先的にエッチングされ、それぞれの結晶面のエ
ッチング速度比がほぼ一定であるため、所望の形状の溝
を形成することができる。具体的には、シリコン基板の
(100)面にエッチング処理を施す場合には、断面の
形状がV字状や倒立台形状の溝を形成することができ、
(110)面にエッチング処理を施す場合には、断面の
形状が矩形状の溝を形成することができる。
【0094】また、KOHを含むエッチング液を用いて
ガリウム砒素基板をエッチングする場合には、(11
1)Ga面のエッチング速度が最も遅く、(111)A
s面のエッチング速度が最も速いことを利用することに
より、所望の形状の溝を形成することができる。
【0095】この工程で、エッチング処理を施す際に
は、エッチング液中に界面活性剤等を添加しておいても
よい。エッチング処理時に激しく発泡する場合には、こ
の発泡によりエッチング面に凹凸が形成されることがあ
るが、界面活性剤を添加しておくことによりエッチング
処理時の発泡を抑えることができるからである。また、
上記エッチング処理を超音波を印加しながら行ってもよ
い。超音波を印加することによっても発泡を抑えること
ができるからである。
【0096】また、基板をエッチング液中に浸漬してエ
ッチング処理を行う場合には、基板を揺動したり、エッ
チング液を攪拌したりしながらエッチング処理を行って
もよい。このような(i)〜(vi)工程を経ることによ
り、基板に所望の形状の溝を形成することができる。
【0097】また、この(1)の工程においては、基板
に溝を形成するとともに、光ファイバや光ファイバリボ
ンを被覆樹脂層ごと保持するための被覆樹脂層保持部を
形成することが望ましい。上記被覆樹脂層保持部の形成
方法としては特に限定されず、例えば、ダイヤモンド刃
を備えた装置を用いる方法等が挙げられる。また、上記
被覆樹脂層保持部の形成は、一回で行ってもよいし、二
回以上に分けて行ってもよい。また、上記被覆樹脂層保
持部を形成する際、基板の溝形成面と、被覆樹脂層保持
部との境目を、被覆樹脂層保持部に向かって下るような
傾斜を有する壁面とすることが望ましい。光ファイバに
かかる負荷を軽減することができるからである。
【0098】また、上記被覆樹脂層保持部を形成した際
に、該被覆樹脂層保持部の底面は凹凸を有することがあ
る。この場合、凹凸を平坦化するための研磨処理を行っ
てもよいが、光ファイバリボン等を収納した際に光ファ
イバリボンが大きく傾いたりするほどの凹凸でなけれ
ば、特に、研磨処理等を施すことなく、そのままにして
おくことが望ましい。これは、上記被覆樹脂層保持部で
接着剤を介して被覆樹脂層を保持した場合に、アンカー
効果により被覆樹脂層保持部と接着剤との密着性が向上
するからである。また、ここで被覆樹脂層保持部を形成
する場合、該被覆樹脂層保持部には、保持する光ファイ
バリボン等の形状に追従するように、高さの異なる複数
の保持面が形成されていてもよい。また、基板上に、被
覆樹脂層保持部に代えて、光ファイバをその周囲の被覆
樹脂層ごと収納することができる凹部を形成する場合に
も、ここで、基板に切削加工を施すことにより該凹部を
形成すればよい。
【0099】(2)ここでは、基板の作製とは別に、一
部の被覆樹脂層が除去され、光ファイバが露出した光フ
ァイバリボンを作製する。ここで、除去する被覆樹脂層
は、光ファイバリボンの一端部の被覆樹脂層であってよ
いし、光ファイバリボンの両端部以外の一部の被覆樹脂
層であってもよいが、光ファイバリボンの両端部以外の
一部の被覆樹脂層であることが望ましい。このような両
端部以外の一部の被覆樹脂層を除去した光ファイバリボ
ンでは、その両端部が被覆樹脂層で固定されているた
め、より光ファイバの軸方向のバラツキが発生しにく
く、後工程で、基板に収納するのに適しているからであ
る。
【0100】上記被覆樹脂層の除去は、例えば、ストリ
ッパー等の被覆樹脂層剥離装置を用いて機械的に除去す
る方法や、有機溶剤を用いて被覆樹脂層を溶解すること
により化学的に除去する方法等を用いることができる。
また、レーザ光を照射することにより除去する方法も用
いることができる。
【0101】以下、レーザ光を照射することにより被覆
樹脂層を除去する方法について説明する。上記被覆樹脂
層の除去は、例えば、光ファイバリボンを銅張積層板等
の支持体上に水平に固定した後、レーザ光を照射するこ
とにより行う。
【0102】この場合、まず、光ファイバリボンの主面
に垂直な一の方向からレーザ光を照射し、その後、上記
光ファイバリボンの主面に垂直な一の方向と反対の方向
からレーザ光を照射することが望ましい。レーザ光を光
ファイバリボンの主面に垂直な一の方向からのみ照射す
ると、光ファイバの影となる部分の被覆樹脂層を充分に
除去することができず、この部分の被覆樹脂層を完全に
除去するには、高出力のレーザ光を長時間照射しなけれ
ばならないため、光ファイバ表面を傷付けるおそれが高
まることとなり、また、経済的にも不利である。これに
対し、上述した方法でレーザ光を照射する場合には、被
覆樹脂層を、確実にかつ効率よく除去することができ、
さらに、除去後の被覆樹脂層の形状、特に、被覆樹脂層
の非除去部分の端面の形状を精度よく制御することがで
きる。
【0103】上記レーザ光の照射は、例えば、CO
ーザ、エキシマレーザ等を用いて行うことができる。こ
れらのなかでは、COレーザを用いることが望まし
い。光ファイバ(クラッド)を傷付けるおそれがより少
なく、所望の部分の被覆樹脂層のみを除去することがで
きるからである。なお、エキシマレーザを用いて石英系
光ファイバの被覆樹脂層を剥離する場合にも特に大きな
問題は発生せず、炭酸ガスレーザに比べて、ランニング
コストが安価であるが、被覆樹脂層の剥離後、光ファイ
バの表面に被覆樹脂の炭化物が残るおそれがある。
【0104】上記COレーザを用いてレーザ光を光フ
ァイバリボンに照射する場合、レーザ光は、連続的に照
射してもよいが、間欠的に照射(以下、パルス照射とい
う)することが望ましい。パルス照射する場合、連続的
に照射する場合に比べて、その出力を高くすることがで
きるため、効率よく被覆樹脂層を除去することができ、
また、被覆樹脂層を徐々に除去するため、その除去状態
を確認しながら加工を行うことができ、光ファイバ(ク
ラッド)を傷付けるおそれがさらに少ない。
【0105】このようにCOレーザを用いてレーザ光
をパルス照射する場合、そのパルス幅は、10〜100
μsであることが望ましい。パルス幅が10μs未満で
あると、被覆樹脂層を充分に除去するためにレーザ光の
照射回数を増やす必要があり、あまり効率的でなく、一
方、パルス幅が100μsを超えると、光ファイバ(ク
ラッド)を傷付けるおそれがある。
【0106】また、COレーザを用いてレーザ光を照
射する場合、その照射条件は、被覆樹脂層の材料、厚さ
等を考慮して適宜選択すればよいが、通常、その積算エ
ネルギーは、2.0〜9.0mJ/cmであることが
望ましい。積算エネルギーが2.0mJ/cm未満で
あると、被覆樹脂層を完全に除去することができない場
合があり、一方、積算エネルギーが9.0mJ/cm
を超えると、光ファイバ(クラッド)を傷付けるおそれ
がある。
【0107】また、レーザ光の照射回数は、被覆樹脂層
の材料、厚さ、および、COレーザの出力等に応じて
適宜選択すればよく、例えば、クラッド径が125μm
で、隣り合うクラッド同士の外縁部の最短距離(以下、
クラッド間隔)が250μmの光ファイバリボンに、上
記した範囲のパルス幅および積算エネルギーでレーザ光
を照射する場合には、3〜8回程度であることが望まし
い。上記照射回数が3回未満であると、被覆樹脂層を完
全に除去することが困難な場合があり、一方、8回を超
えると、光ファイバリボンの一の主面にレーザ光を照射
した際にほとんどの被覆樹脂層が除去され、光ファイバ
リボンの一の主面と反対の面にレーザ光を照射する前に
光ファイバがバラバラになってしまい、上記反対の面に
レーザ光を照射することが困難となることがある。
【0108】図4(a)は、レーザ光を照射することに
より、光ファイバリボンの被覆樹脂層を剥離する方法の
一例を模式的に示す正面図であり、(b)はその側面図
である。図4(a)および(b)に示すように、レーザ
光を照射することにより被覆樹脂層を剥離する場合、レ
ーザ照射装置20を光ファイバリボン110の一の主面
の上方に配置し、レーザ照射装置20から光ファイバリ
ボン110に向かって、光ファイバリボン110の一の
主面に垂直なレーザ光21を照射して、このレーザ光2
1を照射した部分の被覆樹脂層を除去しながら、光ファ
イバリボン110をその幅方向に移動させる。
【0109】この場合、初めに光ファイバリボン110
の厚さの1/2程度の被覆樹脂層を除去した後、光ファ
イバリボン110を反転してレーザ光21を照射し、残
りの被覆樹脂層を除去することが望ましい。初めに除去
する被覆樹脂層が多すぎると、その時点で、それぞれの
光ファイバ115がバラバラになってしまい、次に、光
ファイバリボン110を反転した後、再度、レーザ光2
1を照射する際に、レーザ光21を正確に照射すること
が困難となることがあり、また、光ファイバ115に直
接照射されるレーザ光の照射量も多くなり、光ファイバ
115を傷付けるおそれがより高まることとなるからで
ある。
【0110】また、光ファイバリボンの幅方向への移動
は、光ファイバリボン110の厚さの1/4程度の被覆
樹脂層を除去するごとに、レーザ照射エリアの半径分行
うことが望ましい。光ファイバリボンをこのように移動
させることで、初めにレーザ光21を照射した領域と、
次にレーザ光21を照射した領域との重なっている領域
の被覆樹脂層が、光ファイバリボン110の厚さの1/
2程度除去されることとなり、かつ、このような厚さの
被覆樹脂層を、光ファイバリボン110の幅方向の全体
に渡って確実に除去することができるからである。な
お、図4(a)における右端の被覆樹脂層(初めにレー
ザ光を照射する部分)は、レーザ光の照射エリアの半径
分だけ照射し、光ファイバリボンの厚さの1/4程度の
被覆樹脂層を除去しておけばよい。
【0111】また、上述した方法で光ファイバリボンの
厚さの1/2程度の被覆樹脂層を幅方向に除去した後、
光ファイバリボン110をその軸線方向にズラし、その
厚さの1/2程度の被覆樹脂層を幅方向に除去する工程
を繰り返すことで、レーザ光21の照射径よりも広い領
域の被覆樹脂層を除去することができる。その後、光フ
ァイバリボン110を反転した後、同様に残りの被覆樹
脂層を除去することで、レーザ光21の照射径よりも広
い領域の被覆樹脂層を完全に除去することができる。
【0112】この場合、先に除去した被覆樹脂層領域
と、後のレーザ光の照射領域とが重ならないように、レ
ーザ照射領域を制御することが望ましい。先に除去した
被覆樹脂層領域と、後のレーザ照射領域とが重なると、
この重なった部分の被覆樹脂層が除去されすぎ、光ファ
イバがバラバラになってしまうことがあるからである。
また、レーザ照射領域の制御は、光ファイバリボンの位
置合わせによって行ってもよいし、マスクやレンズ等を
介してレーザ光を照射することによって行ってもよく、
また、これらを組み合わせて行ってもよい。
【0113】なお、ここでは、光ファイバリボンを移動
させながら被覆樹脂層を除去する方法について説明した
が、レーザ照射装置を移動させながら被覆樹脂層を除去
してもよい。また、被覆樹脂層を除去する領域の大きさ
や、レーザ光の照射径等によっては、被覆樹脂層を除去
する全領域に一度にレーザ光を照射してもよい。
【0114】また、被覆樹脂層を除去した後には、上述
した方法により、光ファイバの表面に粗化面を形成する
ことが望ましい。光ファイバの表面に粗化面を形成した
場合には、後工程で基板の端面から未硬化の接着剤を流
し込む際に、表面張力による未硬化の接着剤の流入の度
合いが略均一であるため、確実に溝と光ファイバとの間
隙に未硬化の接着剤を流し込むことができる。
【0115】(3)次に、上記(1)の工程で作製した
基板の溝に、光ファイバリボンの露出した光ファイバを
収納した後、該光ファイバを接着剤により基板に固定す
る。ここで、その一端部の被覆樹脂層が除去された光フ
ァイバリボンを収納する場合、それぞれの光ファイバの
端面と基板の側面とが揃うように収納してもよいし、そ
れぞれの光ファイバが基板の側面から一定長さだけ突出
するように収納してもよい。
【0116】また、ここで、その両端部以外の一部の被
覆樹脂層が除去された光ファイバリボンを収納した場合
には、光ファイバリボンを収納した後、基板に収納しな
かった光ファイバリボンの一端部を切断除去することと
なる。なお、光ファイバリボンの一端部を切断除去する
場合、それぞれの光ファイバの端面と基板の側面とが揃
うように切断除去してもよいし、それぞれの光ファイバ
が基板の側面から一定長さだけ突出するように切断除去
してもよい。上記光ファイバリボンの切断除去は、カッ
ター等を用いた切削加工により行うことができる。ま
た、機械研磨により行ってもよい。
【0117】また、上記(1)の工程で、被覆樹脂層保
持部を形成した場合には、この工程で、溝に光ファイバ
を収納するとともに、該被覆樹脂層保持部上に光ファイ
バリボンを被覆樹脂層ごと載置する。また、基板上に、
被覆樹脂層保持部に代えて凹部を形成した場合には、該
凹部に光ファイバリボンを被覆樹脂層ごと収納する。
【0118】なお、上記(1)の工程において、上記
(i)〜(vi)の工程を経ることにより溝を形成した場
合には、基板上にマスクが形成されているため、本工程
で光ファイバを収納する部分は、厳密には、マスク非形
成部分と基板に設けた溝とを合わせた部分であるが、本
明細書においては、基板に溝を形成した後には、この両
者を合わせた部分を溝ということとする。
【0119】このように、光ファイバリボンの露出した
光ファイバを溝に収納した後、該光ファイバを固定す
る。具体的には、例えば、基板の端面(溝の端部)から
未硬化の接着剤を流し込み、その後、該接着剤を硬化さ
せることにより光ファイバを固定する。また、基板に被
覆樹脂層保持部を形成し、該被覆樹脂層保持部に光ファ
イバリボンを被覆樹脂層ごと載置する場合には、該被覆
樹脂層の周囲にも未硬化の接着剤を塗布しておき、この
接着剤により被覆樹脂層を被覆樹脂層保持部に固定する
ことが望ましい。ここで、被覆樹脂層保持部の形状が傾
斜を有する壁面を含む形状である場合、この被覆樹脂層
保持部では、露出した光ファイバの一部と、被覆樹脂層
とを接着剤を介して固定することが望ましい。なお、光
ファイバを収納する前に、予め,溝内等に未硬化の接着
剤を流し込んでおき、光ファイバを収納した後、接着剤
を硬化することにより光ファイバを固定してもよい。
【0120】上記接着剤の硬化は、例えば、80〜25
0℃で加熱することにより行うことができる。また、感
光性樹脂を含む接着剤の硬化は、紫外線や赤外線を照射
することにより行えばよい。
【0121】(4)次に、光ファイバを収納、固定した
基板の溝形成領域上に、上記光ファイバを覆う板状の蓋
部を取り付ける。上記蓋部の形成は、無機材料や金属材
料からなる板状体に、ダイヤモンドカッター等を用いた
切削加工を施すことにより行うことができる。また、蓋
部として、その横断面形状が矩形の両方の側方下部が切
り取られた形状の蓋部を形成する場合や、光ファイバの
一部を一括して収納することができる凹部を有する蓋部
を形成する場合も、上記した切削加工等を施すことによ
り形成すればよい。
【0122】上記基板上への蓋部の取り付けは、接着剤
層を介して行う。すなわち、予め、基板の溝に収納した
光ファイバ上に蓋部を載置し、該蓋部と光ファイバとの
間隙に、未硬化の接着剤を流し込み、この接着剤を硬化
させることにより蓋部と光ファイバとを固定することが
望ましい。未硬化の接着剤を塗布した後、この接着剤上
に蓋部を載置した場合、接着剤と蓋部との間に空気が入
り込みやすくなるからである。また、光ファイバを基板
の溝に収納した後、光ファイバを溝に固定する前に、先
に蓋部を光ファイバの上に載置し、その後、溝と光ファ
イバとの間隙、および、蓋部と光ファイバとの間隙に同
時に未硬化の接着剤を流し込むことも望ましい。また、
接着剤として感光性樹脂からなるものを用いた場合に
は、蓋部を介して、紫外線や赤外線を照射することとな
るため、上述したように、蓋部の材質は、石英やガラス
等の紫外線や赤外線を透過するものであることが望まし
い。
【0123】ここで、未硬化の接着剤は、その表面張力
により、光ファイバ、基板および蓋部に沿って流れるの
であるが、上述したように、蓋部の底面の横幅が基板の
上面の横幅よりも小さく調整されていると、最も外側に
収納された光ファイバの外側部分に流し込まれて形成さ
れた未硬化の接着剤層は、蓋部の側面下部近傍または蓋
部底面の側方外縁部近傍から、基板上面の側方外縁部近
傍に向かって末広がり状に形成される。さらに、上記未
硬化の接着剤の表面張力により、形成された未硬化の接
着剤層が基板の側面からはみ出すことがない。従って、
このような形状の未硬化の接着剤層に硬化処理を施すこ
とで、本発明の光ファイバアレイにおける接着剤層の光
ファイバの軸に垂直な方向の断面形状を、末広がり状と
することができる。また、上述したように接着剤層の側
面の形状は、下に凸の曲面であってもよいし、上に凸の
曲面であってもよいし、平面であってもよい。なお、ど
のような形状とするかは、未硬化の接着剤の充填量を調
整することにより選択することができる。
【0124】また、このように基板の側面から接着剤層
がはみ出ることがないため、本発明の光ファイバアレイ
を製造する場合には、基板と蓋部との間に接着剤層を形
成した後、基板や蓋部の側面に研磨処理を施す必要がな
い。
【0125】また、上記(3)の工程において、その両
端部以外の一部の被覆樹脂層が除去された光ファイバリ
ボンを収納し、該光ファイバリボンの基板に収納されな
かった部分を切断除去する場合、この切断除去は蓋部を
取り付けた後に行ってもよい。
【0126】このような工程を経ることにより、本発明
の光ファイバアレイを製造することができる。なお、こ
こでは、光ファイバリボンを用いて光ファイバアレイを
製造する方法について説明したが、本発明の光ファイバ
アレイは、単心の光ファイバを用いたり、積層光ファイ
バリボンを用いても製造することができる。
【0127】具体的には、単心の光ファイバを用いて光
ファイバアレイを製造する場合には、例えば、一端部の
被覆樹脂層を剥離した複数本の光ファイバを、整列器を
用いて並列に整列させた後、上記(3)の工程で、整列
器で保持したまま、基板に収納し、その後、上記した方
法と同様の方法を用いて光ファイバの固定や蓋部の形成
等を行うことにより光ファイバアレイを製造することが
できる。
【0128】また、積層光ファイバリボンを用いて光フ
ァイバアレイを製造する場合には、例えば、図5に示す
ような、その一部の被覆樹脂層が除去された積層光ファ
イバリボン300を作製し、その後、この積層光ファイ
バリボンを基板に収納、固定させることにより光ファイ
バアレイを製造することができる。図5は、積層光ファ
イバリボンの一実施形態を模式的に示す部分斜視図であ
る。
【0129】図5に示すように、積層光ファイバリボン
300は、その両端部以外の一部の光ファイバ345a
が露出した第二の光ファイバリボン(下段の光ファイバ
リボン)340の露出した光ファイバ345aの間に、
その一端部の光ファイバ335aが露出した第一の光フ
ァイバリボン(上段の光ファイバリボン)330の露出
した光ファイバ335aが配置されるように、第一の光
ファイバリボン330と第二の光ファイバリボン340
とが積み重ねられている。
【0130】また、積層光ファイバリボン300では、
露出した光ファイバ335a、345aが同一の高さに
配置されるように、露出した光ファイバ335a、34
5aは、それぞれが、その一部で曲げられている。この
ように、光ファイバ335aおよび光ファイバ345a
を同一の高さに配置することより、基板の溝に収納する
のに適した形状となる。
【0131】なお、積層光ファイバリボン300では、
第一の光ファイバリボン330の露出した光ファイバ3
35a、および、第二の光ファイバリボン340の露出
した光ファイバ345aのそれぞれの一部が曲げられて
いるが、両者の光ファイバを同一の高さに配置すること
ができるのであれば、第一の光ファイバリボンの露出し
た光ファイバのみが曲げられていてもよいし、第二の光
ファイバリボンの露出した光ファイバのみが曲げられて
いてもよい。
【0132】また、積層光ファイバリボン300におい
て、第一の光ファイバリボン330と第二の光ファイバ
リボンとは、接着剤を介して固定されていることが望ま
しい。なお、図5に示す積層光ファイバリボン300に
おいては、8本の光ファイバが同一の高さに配置されて
いるが、積層光ファイバリボンにおける光ファイバの本
数は8本に限定されず、7本以下であってもよいし、9
本以上であってもよい。また、上記第一および第二の光
ファイバリボンのそれぞれの光ファイバの本数は、図5
に示す光ファイバリボンのように同数か、第一の光ファ
イバリボンのほうが1本多いか、または、第二の光ファ
イバリボンのほうが1本多いことが望ましい。このよう
な場合、光ファイバを最も高密度で配列させることがで
きるからである。
【0133】上記積層光ファイバリボンの作製は、例え
ば、まず、光ファイバリボンの一端部の被覆樹脂層を、
上述したような、工具を用いる方法、有機溶剤で溶解さ
せる方法等により除去することにより第一の光ファイバ
リボンを作製し、これとは別に、上記と同様の被覆樹脂
層の除去方法を用いて、光ファイバリボンの両端部以外
の一部の被覆樹脂層を除去することにより第二の光ファ
イバリボンを作製し、次に、光ファイバの一部を曲げた
後、両者の光ファイバが、交互に等間隔で配置されるよ
うに、第一および第二の光ファイバリボンを接着剤を介
して積み重ねることにより行うことができる。なお、被
覆樹脂層の除去は、レーザ光を照射する方法を用いて行
ってもよい。
【0134】このような積層光ファイバリボンを基板に
収納、固定させる方法としては、上記(3)の工程で用
いた方法と同様の方法を用いることができる。なお、上
記積層光ファイバリボンを用いて光ファイバアレイを製
造する場合も、上記基板に積層光ファイバリボンを収
納、固定した後、第二の光ファイバリボンの一端部の切
断除去と光ファイバの端面等の研磨処理とを行う。
【0135】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0136】(実施例1) A.一部の被覆樹脂層が除去された光ファイバリボンの
作製 直径125μmの光ファイバ115が48本並列に配置
され、該光ファイバの周囲にアクリレート系紫外線硬化
型樹脂からなる被覆樹脂層(一次被覆層および二次被覆
層)が被覆された光ファイバリボン(住友電気工業社
製)を準備し、この光ファイバリボンの一端部から5〜
50mmのところの部分の被覆樹脂層(一次被覆層およ
び二次被覆層)を被覆樹脂層剥離装置で剥離した(図6
(a)参照)。なお、図6に示した光ファイバリボン
は、4本の光ファイバが並列に配置されたものである
が、実際には、上述したように48本の光ファイバが並
列に配置された光ファイバリボンを用いた。
【0137】B.蓋部の作製 石英ガラスからなる基板に、ダイヤモンドカッターを用
いた切削加工を施すことにより、幅18mm、厚さ1m
mの板状の蓋部160とした(図7(a)参照)。な
お、後述するように基板の横幅が20mmであるため、
蓋部160の横幅は、基板の横幅の90%である。
【0138】C.光ファイバアレイの作製 (1)その表面に研磨処理を施した、幅20mm、厚さ
0.7mmのシリコン基板151を出発材料とし、この
シリコン基板151上に下記の方法によりマスク層15
2を形成した(図3(a)参照)。すなわち、まず、シ
リコン基板151の表面に熱酸化炉中で、厚さ0.04
μmのSiO膜152aを形成し、次に、このSiO
膜上に減圧CVD法を用いて、厚さ0.1μmのSi
膜152bを形成することにより、SiO膜1
52aとSi膜152bとの2層からなるマスク
層152を形成した。
【0139】(2)次に、マスク層52上に、厚さ25
μmのレジスト用樹脂フィルムを貼り付けることにより
レジスト用樹脂層154を形成した(図3(b)参
照)。
【0140】(3)次に、上記レジスト用樹脂層154
上に溝パターンが描画されたマスクを載置し、800m
J/cmで露光し、その後、アルカリ溶液で現像処理
することにより、マスク層上にエッチングレジスト15
5を形成した(図3(c)参照)。
【0141】(4)次に、上記エッチングレジスト15
5非形成部に露出したマスク層を下記の方法により除去
し、基板151の一部を露出させたマスク156を形成
した(図3(d)参照)。すなわち、まず、露出したS
膜を、酸素プラズマを用いたドライエッチング
処理により除去することによりSiO膜を露出させ、
さらに、このSiO 膜をHF系のエッチング液を用い
たウェットエッチング処理により除去し、シリコン基板
を露出させた。
【0142】(5)次に、10重量%のNaOHを用い
てエッチングレジストを剥離除去した(図3(e)参
照)。これにより、シリコン基板151上には、溝を形
成する部分に相当する部分が開口したマスク156のみ
が形成されていることとなった。
【0143】(6)次に、マスク156が形成されたシ
リコン基板151を、KOH濃度25重量%、液温度7
8℃のエッチング液(KOH:100g、HO:30
0g)中に浸漬することにより、深さ90μmのV溝を
48本形成した(図3(f)参照)。なお、V溝は25
0μm間隔で形成した。その後、基板151の一部に光
ファイバリボンを被覆樹脂層ごと保持するための被覆樹
脂層保持部158(図6(a)参照)を、ダイヤモンド
カッターを用いた切削加工を施すことにより形成した。
なお、図6に示した基板には、溝は4本しか形成されて
いないが、実際には、上述したように、基板上に48本
の溝を形成した。
【0144】(7)次に、上記Aで作製した光ファイバ
リボン110Aの光ファイバ115の露出した部分を、
V溝157に載置し(図6(a)、(b)参照)、そし
て、上記Bで作製した蓋部160を基板151上に載置
した(図7(a)参照)。さらに、溝157と光ファイ
バ115との間隙、蓋部160と光ファイバ115との
間隙に、接着剤(ダイキン工業社製、UV−3000)
を流し込んだ。このとき、最も外側に収納した光ファイ
バの外側部分の接着剤の形状は、基板151の外縁部に
向かって末広がり状であった。また、被覆樹脂層保持部
158上に載置した被覆樹脂層の周囲にも上記接着剤
(UV−3000)を塗布した。
【0145】次に、蓋部160を設けた基板151の上
部から、高圧水銀ランプを用いて、10J/cmの紫
外線を照射し、その後、60℃で1時間加熱することに
より、上記接着剤を完全に硬化させ、光ファイバの軸に
垂直な方向の断面の形状が末広がり状で、側面の形状が
下に凸の曲面である接着剤層169を形成し、蓋部を完
全に固定した。また、ここでは、被覆樹脂層保持部にも
紫外線を照射することにより、該被覆樹脂層保持部で、
露出した光ファイバの一部と被覆樹脂層とを接着剤(図
示せず)を介して固定した。
【0146】(8)次に、光ファイバリボン110Aの
一端部の基板に収納しなかった被覆樹脂層114aと、
この被覆樹脂層に覆われた光ファイバとをダイヤモンド
カッターにより切断除去して光ファイバリボン110と
し、さらに、光ファイバの端面と、基板および蓋部の端
面とが揃うように研磨処理を施し、光ファイバアレイ1
00を製造した(図7(b)参照)。
【0147】(実施例2) A.一部の被覆樹脂層が除去された積層光ファイバリボ
ンの作製 直径125μmの光ファイバが、24本並列に配置さ
れ、該光ファイバの周囲にアクリレート系紫外線硬化型
樹脂からなる被覆樹脂層(一次被覆層および二次被覆
層)が被覆された光ファイバリボン(住友電気工業社
製)を2本準備し、それぞれの光ファイバリボンに下記
(i)および(ii)の加工を施した。
【0148】(i)まず、光ファイバの一端部から30
mmまでの部分の被覆樹脂層(一次被覆層および二次被
覆層)を、被覆樹脂層剥離装置で除去することにより光
ファイバを露出させた。
【0149】(ii)光ファイバの一端部から5〜50m
mのところの部分の被覆樹脂層(一次被覆層および二次
被覆層)を、被覆樹脂層剥離装置で除去することにより
光ファイバを露出させた。
【0150】(2)次に、上記(ii)の処理を施した第
二の光ファイバリボン340の上に、上記(i)の処理
を施した第一の光ファイバリボン330を積み重ねた。
さらに、両者の光ファイバの露出した部分335a、3
45aの高さが同一となるように、それぞれの光ファイ
バの一部を曲げ、積層光ファイバリボン300とした
(図5参照)。なお、図5に示した光ファイバアレイで
は、第一および第二の光ファイバリボンとして、それぞ
れ4本の光ファイバが並列に配置されているが、実際に
は、上述したように24本の光ファイバが並列に配置さ
れた光ファイバリボンを用いた。
【0151】なお、この工程で、第一の光ファイバリボ
ン330を第二の光ファイバリボン340上に積み重ね
る際には、光ファイバの一部を曲げた後、両者の光ファ
イバ335、345が、交互に等間隔で配置されるよう
に積み重ねた。また、この工程では、第二の光ファイバ
リボン340上に第一の光ファイバリボン330を積み
重ねる前に、予め、第二の光ファイバリボン340の二
次被覆樹脂の上面の一部に未硬化の接着剤(図示せず)
を塗布しておき、該接着剤を介して第二の光ファイバリ
ボン340上に第一の光ファイバリボン330を積み重
ね、その後、上記接着剤を硬化させることにより、両者
を固定した。
【0152】B.蓋部の作製 石英ガラスからなる基板に、ダイヤモンドカッターを用
いた切削加工を施すことにより、幅9.6mm、厚さ1
mmの板状の蓋部とした。なお、後述するように基板の
横幅が10mmであるため、蓋部の横幅は、基板の横幅
の96%である。
【0153】C.光ファイバアレイの作製 (1)その表面に研磨処理を施した、幅10mm、厚さ
0.7mmのシリコン基板を出発材料とし、形成するV
溝の間隔を127μmとした以外は、実施例1のCの
(1)〜(6)の工程と同様にして、基板に48本のV
溝を形成し、さらに、基板の一部に積層光ファイバリボ
ンを被覆樹脂層ごと保持するための被覆樹脂層保持部
を、ダイヤモンドカッターを用いた切削加工を施すこと
により形成した。
【0154】(2)次に、上記Aで作製した積層光ファ
イバリボンの露出した光ファイバを、V溝に載置し、そ
して、上記Bで作製した蓋部を基板上に載置した。さら
に、溝と光ファイバとの間隙、蓋部と光ファイバとの間
隙に、接着剤(ダイキン工業社製、UV−3000)を
流し込んだ。このとき、最も外側に収納した光ファイバ
の外側部分の接着剤の形状は、基板の外縁部に向かって
末広がり状であった。また、被覆樹脂層保持部上に載置
した被覆樹脂層の周囲にも上記接着剤(UV−300
0)を塗布した。
【0155】次に、蓋部を設けた基板の上部から、高圧
水銀ランプを用いて、10J/cmの紫外線を照射
し、その後、60℃で1時間加熱することにより、接着
剤を完全に硬化させ、光ファイバの軸に垂直な方向の断
面形状が末広がり状で、側面の形状が下に凸の曲面であ
る接着剤層を形成した。また、ここでは被覆樹脂層の周
囲の接着剤も硬化した。
【0156】(3)次に、積層光ファイバリボンの一端
部の基板に収納しなかった被覆樹脂層と、この被覆樹脂
層に覆われた光ファイバとをダイヤモンドカッターによ
り切断除去し、さらに、光ファイバの端面と、基板およ
び蓋部の端面とが揃うように研磨処理を施し、光ファイ
バアレイを製造した。
【0157】(実施例3)蓋部として、基板に収納した
光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り取
られた形状が三角形である蓋部(図9(a)参照)を切
削加工により作製した以外は、実施例1と同様にして光
ファイバアレイを製造した。なお、蓋部の上面の横幅は
20mm(基板の横幅と同一)であり、蓋部の底面の横
幅は19mm(基板の横幅の95%)である。また、矩
形の側方の切り取る高さ(図9(a)中、Hと示す)
は0.5mm(蓋部の厚さの1/2に相当)である。
【0158】(実施例4)蓋部として、基板に収納した
光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り取
られた形状が内側に凸の円弧と直交する二直線とに囲ま
れた形状である蓋部(図9(f)参照)を切削加工によ
り作製した以外は、実施例2と同様にして光ファイバア
レイを製造した。なお、蓋部の上面の横幅は9.6mm
(基板の横幅の96%)であり、蓋部の底面の横幅は
9.2mm(基板の横幅の92%)である。また、矩形
の側方の切り取る高さは0.2mm(蓋部の厚さの1/
5に相当)である。
【0159】(実施例5)蓋部として、その底面側に光
ファイバの一部(基板の溝に収納されなかった光ファイ
バの一部)を一括して収納するための凹部を有する蓋部
(図11参照)を作製した以外は、実施例1と同様にし
て光ファイバアレイを製造した。なお、上記光ファイバ
の一部を一括して収納するための凹部は、ダイヤモンド
カッターを用いた切削加工により形成した。
【0160】(実施例6)蓋部として、露出した光ファ
イバを覆う部分171と、光ファイバリボンを被覆樹脂
層ごと収納する部分172とを有する蓋部170(図8
(a)参照)を、硼珪酸ガラス(パイレックス(R))
からなる基板にダイヤモンドカッターを用いた切削加工
を施すことにより作製した以外は、実施例1と同様にし
て光ファイバアレイ101を製造した(図8(b)参
照)。なお、蓋部170の上面および底面の横幅は19
mm(基板の横幅の95%)である。
【0161】(実施例7)蓋部として、基板に収納した
光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り取
られた形状が正方形である蓋部(図9(b)参照)を切
削加工により作製し、さらに、基板と蓋部との間に充填
する未硬化の接着剤の充填量を調整することにより、接
着剤層の側面の形状を平面とした以外は、実施例1と同
様にして光ファイバアレイを製造した。なお、蓋部の上
面の横幅は20mm(基板の横幅と同一)であり、蓋部
の底面の横幅は19mm(基板の横幅の95%)であ
る。また、矩形の側方の切り取る高さは0.5mm(蓋
部の厚さの1/2に相当)である。
【0162】(実施例8)蓋部として、基板に収納した
光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り取
られた形状が四角形(台形)である蓋部(図9(c)参
照)を切削加工により作製し、さらに、基板と蓋部との
間に充填する未硬化の接着剤の充填量を調整することに
より、接着剤層の側面の形状を上に凸の曲面とした以外
は、実施例1と同様にして光ファイバアレイを製造し
た。なお、蓋部の上面の横幅は20mm(基板の横幅と
同一)であり、蓋部の底面の横幅は19mm(基板の横
幅の95%)である。また、矩形の側方の切り取る高さ
は0.5mm(蓋部の厚さの1/2に相当)であり、切
り取られた台形の上底は、0.25mmである。
【0163】(実施例9)蓋部として、基板に収納した
光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の両
方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り取
られた形状が多角形(五角形)である蓋部(図9(d)
参照)を切削加工により作製した以外は、実施例1と同
様にして光ファイバアレイを製造した。なお、蓋部の上
面の横幅は20mm(基板の横幅と同一)であり、蓋部
の底面の横幅は19mm(基板の横幅の95%)であ
る。また、矩形の側方の切り取る高さは0.5mm(蓋
部の厚さの1/2に相当)であり、切り取られた五角形
の蓋部の側面を構成する部分(図9(d)中、α、β、
γと示す)の長さは、α=0.25mm、β=0.35
mm、γ=0.25mmである。
【0164】(実施例10)蓋部として、基板に収納し
た光ファイバの軸に垂直な方向の断面の形状が、矩形の
両方の側方下部が切り取られた形状であって、この切り
取られた形状が外側に凸の楕円弧と直交する二直線とに
囲まれた形状である蓋部(図9(g)参照)を切削加工
により作製した以外は、実施例1と同様にして光ファイ
バアレイを製造した。なお、蓋部の上面の横幅は20m
m(基板の横幅と同一)であり、蓋部の底面の横幅は1
9.4mm(基板の横幅の97%)である。また、矩形
の側方の切り取る高さは0.5mm(蓋部の厚さの1/
2に相当)である。
【0165】実施例1〜10で得た光ファイバアレイに
ついて、光ファイバアレイ側の光ファイバの端面に検出
器を載置し、光ファイバの他の端面から光発光素子を用
いて光を導入した際の光の検出位置から、光ファイバの
収納位置の設計からのズレを算出することにより光ファ
イバの収納精度を評価した。また、光ファイバアレイを
上方から20Paの押圧力で20分間押圧した後、上記
と同様にして光ファイバの収納精度を測定した。
【0166】また、実施例1〜10の光ファイバアレイ
に、‐65℃で3分間保持し、130℃で3分間間保持
するサイクルを1サイクルとし、このサイクルを100
0サイクル繰り返す信頼性試験を行い、この信頼性試験
後に上述した方法で光ファイバの収納精度を評価した。
また、信頼性試験後に、さらに、上述した方法で光ファ
イバアレイの上方から押圧力を加え、その後、光ファイ
バの収納精度を評価した。
【0167】その結果、実施例1〜10の光ファイバア
レイにおいて、光ファイバの収納位置の設計からのズレ
は、押圧前、押圧後ともに5%以下であり、光ファイバ
は高精度で所定の位置に収納されていた。また、信頼性
試験後の光ファイバの収納位置の設計からのズレは、押
圧前、押圧後ともに5%以下であった。さらに、実施例
1〜10の光ファイバアレイを48個の受光素子を配設
した受光装置に接続し、結合損失を測定したところ、そ
の結合損失は低く、製品として要求される品質を充分に
満足していた。
【0168】また、実施例1〜10の光ファイバアレイ
について、その側面の状態を観察したところ、基板の側
面から接着剤層がはみ出していたりすることはなかっ
た。また、実施例1〜10で製造した光ファイバアレイ
の蓋部を取り外し、光ファイバの表面を顕微鏡で観察し
たところ、光ファイバ表面に傷等はみられなかった。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バアレイは、上述した構成からなるため、製造時に光フ
ァイバアレイの表面が傷付いたりすることがなく、正確
に光信号を伝送することができる。また、本発明野光フ
ァイバアレイでは、接着剤層の形状が上述した形状であ
るため、接着剤層を介して固定した基板と蓋部との接着
強度に優れ、特に、信頼性試験後にも基板と蓋部との接
着強度がほとんど低下しないため、光ファイバアレイと
しての信頼性に優れることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の光ファイバアレイの一例を
模式的に示す部分斜視図であり、(b)は、(a)のA
−A線断面図であり、(c)は、(a)のB−B線断面
図である。
【図2】(a)は、積層光ファイバリボンを用いた本発
明の光ファイバアレイの一例を模式的に示す部分斜視図
であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
【図3】(a)〜(f)は、基板に溝を形成する方法の
一例を示す断面図である。
【図4】(a)は、光ファイバリボンの被覆樹脂層を剥
離する方法の一例を模式的に示す正面図であり、(b)
はその側面図である。
【図5】積層光ファイバリボンの一実施形態を模式的に
示す部分斜視図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明の光ファイバアレイ
の製造工程の一部を模式的に示す斜視図である。
【図9】(a)〜(g)は、それぞれ本発明の光ファイ
バアレイを構成する蓋部の断面の形状の一例を模式的に
示す断面図である。
【図10】本発明の光ファイバアレイの一例を模式的に
示す部分斜視図である。
【図11】本発明の光ファイバアレイを構成する蓋部の
断面の形状の一例を模式的に示す断面図である。
【図12】(a)〜(d)は、従来の光ファイバアレイ
の製造工程の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
135、235、245 光ファイバ 151、251 基板 157、257 溝 160、170 蓋部 100、200 光ファイバアレイ 110 光ファイバリボン 210 積層光ファイバリボン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 和仁 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社大垣北工場内 Fターム(参考) 2H036 JA04 KA02 LA01 LA07 LA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上面の一部に複数の溝が形成され、
    前記溝に、接着剤を介して光ファイバが収納されるとと
    もに、前記基板上の少なくとも一部に、接着剤層を介し
    て前記光ファイバを覆う蓋部が取り付けられた光ファイ
    バアレイであって、前記光ファイバの軸に垂直な方向の
    前記接着剤層の断面の形状が、前記基板の外縁部に向か
    って末広がり状であることを特徴とする光ファイバアレ
    イ。
  2. 【請求項2】 前記蓋部は、その底面の前記光ファイバ
    の軸に垂直な方向の幅が前記基板の上面の前記光ファイ
    バの軸に垂直な方向の幅よりも小さい請求項1に記載の
    光ファイバアレイ。
  3. 【請求項3】 前記蓋部の底面の前記光ファイバの軸に
    垂直な方向の幅は、前記基板の上面の前記光ファイバの
    軸に垂直な方向の幅の70〜99%である請求項2に記
    載の光ファイバアレイ。
  4. 【請求項4】 前記光ファイバの軸に垂直な方向の前記
    蓋部の断面の形状は、矩形である請求項1〜3のいずれ
    かに記載の光ファイバアレイ。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバの軸に垂直な方向の前記
    蓋部の断面の形状は、矩形の両方の側方下部が切り取ら
    れた形状である請求項1〜3のいずれかに記載の光ファ
    イバアレイ。
  6. 【請求項6】 前記切り取られた形状は、三角形、四角
    形、多角形、円弧と直交する二直線とに囲まれた形状、
    または、楕円弧と直交する二直線とに囲まれた形状であ
    る請求項5に記載の光ファイバアレイ。
  7. 【請求項7】 前記蓋部は、その上面の前記光ファイバ
    の軸に垂直な方向の幅が前記基板の上面の前記光ファイ
    バの軸に垂直な方向の幅と同一である請求項5または6
    に記載の光ファイバアレイ。
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