JP2003145409A - 超仕上げ方法および装置 - Google Patents

超仕上げ方法および装置

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JP2003145409A
JP2003145409A JP2001345255A JP2001345255A JP2003145409A JP 2003145409 A JP2003145409 A JP 2003145409A JP 2001345255 A JP2001345255 A JP 2001345255A JP 2001345255 A JP2001345255 A JP 2001345255A JP 2003145409 A JP2003145409 A JP 2003145409A
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡素化することができ、曲率が小さい
超仕上げ対象部位の超仕上げの場合と同様に、高い加工
能率で、精度および粗さが良い仕上げを得ることができ
る超仕上げ装置を提供する。 【解決手段】 x軸方向にベース1上を移動可能なスピ
ンドル装置2の回転軸2aの一端には、砥石4を保持す
る砥石ホルダ3が取り付けられ、その他端には、回転軸
2aに偏心した円板の偏心カム5が取り付けられてい
る。偏心カム5の両側には、規制部材6a,6bが配置
され、規制部材6aは、偏心カム5に当接するようにベ
ース1に固定され、規制部材6bは、ばね部材(図示せ
ず)により偏心カム5に押し付けられるように付勢され
ている。回転軸2を偏心カム5が規制部材6aに当接さ
れかつ規制部材6bにより付勢された状態で角度的に回
転駆動すると、砥石4はx軸方向へ移動しながら回転軸
2aの周りに揺動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物の曲面形
成部位の超仕上げ方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動調心ころ軸受のころのよう
に、太鼓状の形状を有する被加工物の外面に対して超仕
上げ加工を施す方法として、被加工物の外面を切削する
ための砥石を、被加工物外面の曲率の中心に対応する中
心位置を中心として揺動運動させることにより、被加工
物の外面の超仕上げ加工を行うものがある。
【0003】この方法を実現するための装置構成につい
て図15を参照しながら具体的に説明する。図15は従
来の超仕上げ装置の主要部構成を示す正面図および側面
図である。
【0004】従来の超仕上げ装置は、図15(a),
(b)に示すように、鉛直方向に立ち上がるコラム20
2に昇降可能に支持されているベース201を備える。
ベース201には、互いに間隔をおいて配置されている
2つの回転軸205が設けられ、各回転軸205には、
それぞれ対応する垂直リンクアーム203の一端が回転
可能に支持されている。各垂直リンクアーム203は、
2つの水平リンクアーム204で連結されている。各水
平リンクアーム204の各端は、それぞれ対応する垂直
リンクアーム203に回転可能に連結されている。各水
平リンクアーム204には、それぞれ2つの砥石ホルダ
206が連結されている。各砥石ホルダ206は、互い
に間隔をおいて配置され、各砥石ホルダ206には、加
圧シリンダ207がそれぞれ取り付けられている。各加
圧シリンダ207は、砥石208を被加工物212(例
えば自動調心ころ軸受のころ)に押し付け可能に砥石2
08を保持する。
【0005】垂直リンクアーム203の一方には、伝達
部材209の一端が連結され、伝達部材209の他端
は、駆動モータ211の出力軸に固着されている駆動ア
ーム210に連結されている。駆動モータ211の回転
出力は、駆動アーム210を介して伝達部材209に伝
達され、伝達部材209を駆動する。この伝達部材20
9の運動により、一方の垂直リンクアーム203は、そ
の一端が支持されている回転軸205を中心に揺動す
る。この一方の垂直リンクアーム203の揺動に連動し
て各水平リンクアーム204が運動して他方の垂直リン
クリンクアーム203を対応する回転軸205を中心に
揺動させる。そして、各砥石ホルダ206が被加工物2
12の外面の曲率Rの中心に一致する位置を中心として
揺動する。これにより、砥石ホルダ206の加圧シリン
ダ207に保持されている砥石208は、被加工物21
2の外面の曲率Rに等しい曲率の円弧に沿って揺動す
る。この際、砥石208は、加圧シリンダ207により
所定の圧力で被加工物212に押し付けられている。
【0006】これに対し、例えば玉軸受の内輪の軌道溝
など、被加工物における曲率が小さい部位に超仕上げを
施す場合、図16に示す装置が用いられる。図16は従
来の被加工物における曲率が小さい部位に超仕上げを施
す装置の主要部構成を示す正面側断面図、側面側断面図
および砥石の先端周囲を示す断面図である。
【0007】この装置は、図16(a),(b)に示す
ように、砥石222を保持するための砥石ホルダ221
を備える。砥石ホルダ221内には、砥石222を被加
工物220の曲率Rが小さい仕上げ対象部位(例えば玉
軸受の内輪の軌道溝)に押し付けるための加圧機構の加
圧ピストン224が組み込まれている。この加圧ピスト
ン224のヘッド部には、図16(a)に示すように、
V字形状の溝が形成されている。砥石ホルダ221の先
端部には、Oリング223が組み込まれている。砥石ホ
ルダ221は、揺動中心Osの周りに揺動される。
【0008】超仕上げ加工を行う際、砥石ホルダ221
は、揺動中心Osが被加工物222の仕上げ対象部位の
曲率Rの中心に一致するように、位置決めされる。そし
て、砥石220が被加工物220の仕上げ対象部位に押
し付けられた状態で砥石221が揺動中心Osを中心に
揺動半径Rで揺動される。これにより、被加工物220
の仕上げ対象部位が超仕上げされることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】玉軸受の内輪の軌道溝
など、被加工物における曲率が小さい部位に超仕上げを
施す装置(図16に示す)の場合、構造が簡素でまた揺
動半径R(被加工物の曲率)が小さいので、小型化する
ことができるとともに、揺動速度が通常1000回毎分
程度と大きいので、超仕上げの加工能率を高くすること
ができる。また、2軸構造(バランスウェイト構造)を
採用し、互いに逆向きに運動させることによって、振動
的にバランスを取ることができる。このため、加工精
度、粗さが良い仕上りを得ることができる。また、装置
としての振動も小さく、近傍にある加工装置(例えば、
研削盤)に与える振動の影響を小さくすることができ
る。
【0010】しかしながら、球面ころの外面などのよう
に大きな曲率Rの部位に対する超仕上げを行う場合に
は、大きな曲率Rに対して寸法調整範囲が大となり、装
置自体が大型化する。また、砥石ホルダの質量が増し、
かつ曲率Rが大との相乗効果により遠心力による振動が
大きくなる。
【0011】また、曲率Rが大きな仕上げ対象部位に超
仕上げを施す装置(図15に示す)の場合、構造が複雑
で、揺動機構全体の質量が大きく、さらに振動的にバラ
ンスをとることができないので、揺動速度を200回毎
分程度に抑える必要があり、加工能率が低くなる。ま
た、精度、粗さが良い仕上げを得ることができない。
【0012】本発明の目的は、構造を簡素化することが
でき、曲率が小さい超仕上げ対象部位の超仕上げの場合
と同様に、高い加工能率で、精度および粗さが良い仕上
げを得ることができる超仕上げ装置および方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加工物の曲
面形成部位の超仕上げ方法において、軸線と直交する第
1の方向へ移動可能なように基台上に支持されている回
転軸に該回転軸の軸線と直交する第2の方向へ所定距離
をおいて砥石を取り付けるとともに、該回転軸に対して
偏心する偏心カム部材を同軸上に取り付け、前記偏心カ
ム部材に当接する規制部材および前記偏心カム部材を前
記第1の方向へ前記規制部材に向けて付勢する付勢部材
を前記基台に設け、前記偏心カムが前記規制部材に当接
されかつ前記回転軸が前記付勢部材により付勢された状
態で前記回転軸を角度的に回転駆動することにより、前
記回転軸を前記第1の方向へ移動させながら前記砥石を
前記回転軸の周りに揺動させることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、被加工物の曲面形成部位
の超仕上げ装置において、基台と、軸線と直交する第1
の方向へ前記基台上を移動可能なように支持されている
回転軸と、前記回転軸に該回転軸の軸線と直交する第2
の方向へ所定距離をおいて取り付けられている砥石と、
前記回転軸に同軸上に取り付けられ、該回転軸に対して
偏心する偏心カム部材と、前記基台に設けられ、前記偏
心カム部材に当接されている規制部材と、前記基台に設
けられ、前記偏心カム部材を前記第1の方向へ前記規制
部材に向けて付勢する付勢部材と、前記回転軸を角度的
に回転駆動する駆動機構とを備えることを特徴とする。
【0015】本発明では、偏心カムが規制部材に当接さ
れ、回転軸が付勢部材により付勢された状態で回転軸を
角度的に回転駆動することにより、回転軸を所定方向へ
移動させながら砥石を回転軸の周りに揺動させるので、
回転軸の軸線から砥石の先端位置までの直線距離および
偏心カム部材の偏心量を適宜設定することによって、被
加工物の超仕上げ部位に対応する曲率半径の軌道に沿っ
て砥石の先端を揺動させることが可能になる。また、こ
の揺動機構を簡素化された構造で実現することが可能と
なる。さらに、揺動機構全体の質量が小さくすることが
できるので、揺動速度を増すことが可能になり、加工能
率の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0017】まず、本発明に係る超仕上げ方法を実現す
るための装置の基本構成について図1ないし図4を参照
しながら説明する。図1は本発明に係る超仕上げ方法を
実現するための装置の基本構成を示す側面図および正面
図、図2は図1の砥石先端位置Pが回転軸の回転に応じ
て描く軌跡を示す図、図3は図1の回転軸の中心から砥
石先端位置Pまでの直線距離r0を変数とした場合の偏
心カムの偏心量eと曲率半径(超仕上げ加工半径)R0
との関係を示す図、図4は図1の偏心カムの偏心量eを
変数とした場合の回転軸の中心から砥石先端位置Pまで
の直線距離r0と曲率半径(超仕上げ加工半径)R0との
関係を示す図である。
【0018】超仕上げ装置の基本構成は、図1に示すよ
うに、ガイドレール部1aが設けられているベース1を
備える。ベース1には、スピンドル装置2が搭載され、
スピンドル装置2は、ガイドレール部1aに案内されな
がらx軸方向に移動可能なように構成されている(図1
(b)を参照)。スピンドル装置2は、ガイドレール1
aの案内方向と直交する方向に伸びる回転軸2aを有
し、回転軸2aの一端には、砥石ホルダ3が取り付けら
れている。砥石ホルダ3は、かぎ状の部材から構成さ
れ、その先端3aには、砥石4が取り付けられている。
回転軸2aの他端には、偏心カム5およびプーリ7が取
り付けられている。偏心カム5は、回転軸2aに偏心し
て取り付けられている円板からなる。プーリ7には、駆
動モータ(図示せず)の駆動力を伝達するためのタイミ
ングベルト8が巻き掛けられている。偏心カム5の両側
には、規制部材6a,6bがそれぞれ配置されている。
一方の規制部材6aは、ベース1に固定され、偏心カム
5の側面に当接するように位置決めされている。他方の
規制部材6bは、ベース1にx軸方向に移動可能に取り
付けられ、ばね部材(図示せず)により偏心カム5の側
面に押し付けられるように付勢されている。
【0019】ここで、上記駆動モータにより図1(b)
に示す矢印の方向に回転軸2aを角度的に回転させる場
合を考える。まず、上記駆動モータにより回転軸2aを
一方の方向(図1(b)において時計方向)へ角度的に
回転駆動すると、回転軸2aの回転に伴い偏心カム5が
回転される。この際、偏心カム5は固定側の規制部材6
aに当接しながら回転するので、偏心カム5の回転によ
り規制部材6bは、上記ばね部材の付勢力に抗しながら
x軸方向に移動されることになる。これにより、回転軸
2aは、回転しながらその回転角度θに応じてx軸方向
に移動される。また、上記駆動モータにより回転軸2a
を他方の方向(図1(b)において反時計方向)へ角度
的に回転駆動すると、同様に、回転軸2aは、回転しな
がらその回転角度θに応じてx軸方向に移動される。
【0020】回転軸2aがx軸方向に移動しながら回転
すると、この回転軸2aに取り付けられている砥石ホル
ダ3は、x軸方向に移動しながら回転軸2aの周りに回
転することになる。このとき、砥石ホルダ3の砥石4の
先端位置Pが描く軌跡P(x,y)は、図2に示すよう
に、x−y座標系の原点Oから観て、次の(1)式で表
される楕円となる。
【0021】 {x/(r0+e)}2+(y/r0)2=1 …(1) r0:回転軸2aの中心Osから砥石4の先端位置Pま
での直線距離 e:偏心カム5の回転軸2aに対する偏心量 Oc:偏心カム5の中心(回転軸2aの回転角度θに応
じて移動する) 次に、偏心カム5の偏心量eと距離r0と曲率半径R0と
の関係を考える。この曲率半径R0は、x−y座標系に
おいてx=0とした場合の曲率半径であり、所定位置に
保持された被加工物の超仕上げ対象部位に対して砥石4
の先端位置Pが描くべき軌跡の曲率半径を表すことにな
る。この曲率半径R0は、次の(2)式により表され
る。
【0022】 R0=(r0+e)2/r0=(1+e/r0)2・r0 …(2) まず、偏心カム5の偏心量eを固定値とし、上記距離r
0を変数とした場合に、これらと曲率半径R0との関係を
考える。ここでは、距離r0と偏心量eとの関係をr0=
γ・eで表すものとすると、曲率半径R0と偏心量eと
の比R0/eは、上記(2)式から次の(3)式で表さ
れる。
【0023】 R0/e=(1+e/r0)2・(r0/e)=(1+1/γ)2・γ =2+γ+1/γ …(3) ここで、γ<1とした場合のR0/eとγとの関係を図
3に示す。図3から分かるように、非線形ではあるが、
γ=0.3〜0.05であるときに、R0/eが5.6
〜22.0となり、約4倍の範囲の値が得られる。例え
ば、e=15mmとすると、γ=0.3の場合、r0=
15×0.3=4.5mm、R0=5.6×15=84
mmとなる。また、γ=0.05の場合、r0=15×
0.05=0.75mm、R0=22.0×15=33
0mmとなる。
【0024】また、回転軸2aの回転角度θに応じて砥
石4の先端位置Pがx軸方向へ移動する移動量xsは、
次の(4)式により表される。
【0025】 xs=(e+r0)sinθ …(4) 上記(4)式により、上記各場合における移動量xs
は、19.5sinθ〜15.75sinθとなり、例えば移
動量xs=3mmとした場合、回転角度θ=0.032
π(rad)〜0.041π(rad)となる。
【0026】また、上記距離r0を固定値とし、偏心カ
ム5の偏心量eを変数とした場合の曲率半径R0と上記
r0の関係を考える。上記(2)式に従えば、曲率半径
R0と上記距離r0との比R0/r0と、偏心量eと上記距
離r0との比e/r0との間で、図4に示すような関係が
得られる。図4から分かるように、線形的に、e/r0
=0.4〜1.5の範囲で、R0/r0=2.0〜6.2
となり、約3倍の範囲の値が得られる。例えば、r0=
35mmとすると、e/r0=0.4の場合、e=35
×0.4=14mm、R0=35×2.0=70mmと
なる。また、e/r0=1.5の場合、e=35×1.
5=53.5mm、R0=35×6.2=218mmと
なる。
【0027】また、上記各場合における移動量xsは、
上記(4)式により、49sinθ〜88.5sinθとな
り、例えば移動量xs=2mmとした場合、回転角度θ
=0.018π(rad)〜0.007π(rad)と
なる。
【0028】このように、回転軸2aの中心Osから砥
石4の先端位置Pまでの直線距離r0および偏心カム5
の偏心量eを適宜設定することによって、小さい回転角
度θの範囲で、被加工物の超仕上げ部位に対応する曲率
半径の軌道に沿って砥石4の先端を揺動させることが可
能になる。また、この揺動機構を簡素化された構造で実
現することが可能となる。さらに、揺動機構全体の質量
が小さくすることができるので、揺動速度を増すことが
可能になり、加工能率の向上を図ることができる。よっ
て、本方法によれば、構造を簡素化することができ、曲
率が小さい超仕上げ対象部位の超仕上げの場合と同様
に、高い加工能率で、精度および粗さが良い仕上げを得
ることができる超仕上げ装置を提供することができる。
【0029】(第1実施の形態)次に、本発明の第1実
施の形態に係る超仕上げ装置について図5ないし図8を
参照しながら説明する。図5(a)は本発明の第1実施
の形態に係る超仕上げ装置の構成を示す上面図、図5
(b)は図5(a)のA−A線に沿って得られた縦断面
図、図6(a)は図5の偏心カムの正面図、図6(b)
は図5の偏心カムの側面図、図6(c)は図5の偏心カ
ムの斜視図、図7(a)は図5の砥石ホルダの構成を示
す縦断面図、図7(b)は図7(a)のBから見た矢視
図、図8(a)は砥石ホルダの先端部の他の構成例の正
面図、図8(b)は図8(a)のC−C線に沿って得ら
れた断面図である。
【0030】本実施の形態における超仕上げ装置は、上
述した基本構成に基づくものであるが、本実施の形態で
は、振動を打ち消し合うことが可能な2軸構造とし、各
軸を1つの駆動モータで駆動する構成とする。
【0031】具体的には、本実施の形態の超仕上げ装置
は、図5に示すように、床などの支持面に置かれるベー
ス11を備える。ベース11には、2つのスライダ1
2,13が互いに対向するように搭載されている。
【0032】スライダ12は、ベース11の上面に設け
られた一対のガイドレール14a,14bに沿って摺動
する複数のリニアガイド12aを有し、複数のリニアガ
イド12aによりガイド一対のガイドレール14a,1
4bに案内されながらベース11上を移動可能に構成さ
れている。スライダ12には、ガイドレール14a,1
4bと直交する方向に伸びるスピンドル16が回転可能
に支持されている。スピンドル16の一端16aには、
リンク部材32が取り付けられ、その他端16bには、
砥石ホルダ20が取り付けられている。この砥石ホルダ
20の詳細構成については後述する。
【0033】また、スピンドル16には、偏心カム18
が取り付けられている。この偏心カム18は、図6に示
すように、リング部18aと、リング部18aに対して
偏心してかつ一体的に連なるカム部18bとから構成さ
れ、カム部18bは、リング部18aの孔部に対応する
部分を切り欠いた円板からなる。偏心カム18は、リン
グ部18aがスピンドル16と同軸上になるようにスピ
ンドル16に嵌合されている。これにより、偏心カム1
8のカム部18bは、その中心がスピンドル16の中心
に対して偏心量e分だけ偏心してスピンドル16に取り
付けられていることになる。
【0034】砥石ホルダ20は、図7に示すように、ス
ピンドル16の他端16bに取り付けられているベース
部40を有し、ベース部40には、ホルダ部47を案内
するための一対のガイドレール41が設けられている。
ホルダ部47は、かぎ状の形状を有し、そのベース部4
0に対向する部位には、ボールねじ機構42と、各ガイ
ドレール41に摺動可能に係合する一対のリニアガイド
46とが設けられている。ボールねじ機構42は、ねじ
軸44と、ホルダ部47に固定されているナット部45
とを含み、ねじ軸44はベース部40に固定されている
駆動モータ43により回転駆動される。ねじ軸44の回
転運動に伴いナット部45は、ねじ軸44に沿って移動
するので、ホルダ部47はベース部40に対して相対的
に移動される。ホルダ部47の先端部位47aには、保
持部材48が取り付けられ、この保持部材48と先端部
位47aとの間に砥石49が保持されている。砥石49
は、その先端位置とスピンドル16の中心との距離がr
0になるように位置決めされている。被加工物50(例
えば球面ころに相当する)の曲率半径Rに一致する曲率
R0で揺動される。ここで、砥石49による超仕上げの
際には、被加工物50は一対のローラ51間に挟持され
て砥石49の先端に対して位置決めされるとともに、ロ
ーラ51の回転により被加工物50が回転される。
【0035】このような構成の砥石ホルダを用いること
によって、ホルダ部47の相対移動により、砥石49を
被加工物50に対して所定の加圧力で押し付けることが
可能になる。また、砥石49の摩耗などによって砥石4
9の先端位置が被加工物50に対して鉛直方向に変化し
た場合に、砥石49の先端位置と被加工物50の鉛直方
向の位置調整が可能になる。
【0036】スライダ13は、スライダ12と同様に、
ベース11の上面に設けられた一対のガイドレール15
a,15bに沿って摺動する複数のリニアガイド13a
を有し、複数のリニアガイド13aにより一対のガイド
レール15a,15bに案内されながらベース11上を
移動可能に構成されている。スライダ13には、ガイド
レール15a,15bと直交する方向に伸びるスピンド
ル17が回転可能に支持されている。スピンドル17の
一端17aには、リンク部材33が取り付けられ、その
他端17bには、砥石ホルダ21が取り付けられてい
る。この砥石ホルダ21は、砥石ホルダ20と同じ構成
を有し(図7を参照)、ここでは、その説明は省略す
る。
【0037】また、スピンドル17には、偏心カム19
が取り付けられている。この偏心カム19は、偏心カム
18と同様に構成され、リング部19aとカム部19b
とを有する(図6を参照)。これにより、偏心カム19
のカム部19bは、その中心がスピンドル17の中心に
対して偏心量e分だけ偏心してスピンドル17に取り付
けられていることになる。
【0038】スライダ12とスライダ13との間には、
転がり軸受からなる2つの規制部材23,24が設けら
れ、各規制部材23,24は軸22に同軸上に支持され
ている。軸22の各端は、それぞれベース11に設けら
れている支持部材22a,22bに支持されている。規
制部材23は、その外周面がスピンドル16に取り付け
られた偏心カム18のカム部18bの外周面に当接する
ように、規制部材24は、その外周面がスピンドル17
に取り付けられた偏心カム19のカム部19bの外周面
に当接するようにそれぞれ配置されている。
【0039】スライダ12は、ばね部材35により、偏
心カム18のカム部18bが規制部材23に押し付けら
れる方向に付勢されている。ばね部材35は、ベース1
1に固定されている保持部材34に保持されている。同
様に、スライダ13は、ばね部材37により、偏心カム
19のカム部19bが規制部材24に押し付けられる方
向に付勢されている。ばね部材37は、ベース11に固
定されている保持部材36に保持されている。
【0040】スピンドル16のリンク部材32は、図5
(b)に示すように、リンク部材30を介して中間リン
ク28のアーム部28bに連結されている。また、スピ
ンドル17のリンク部材33は、リンク部材31を介し
て中間リンク28のアーム部28cに連結されている。
中間リンク28には、上記アーム部28bおよびアーム
部28cとともに、アーム部28aが設けられている。
アーム部28bとアーム部28cとは、同一直線上に沿
って互いに逆向きに突出し、アーム部28aは、アーム
部28bに対して垂直に突出する。中間リンク28は、
軸箱29に支持されている。中間リンク28のアーム部
28aは、リンク部材27の一端に連結され、リンク部
材27の他端は、駆動モータ25の回転運動を揺動運動
に変換するための変換部材26に連結されている。変換
部材26は駆動モータ25の出力軸(図示せず)に固定
され、変換部材26におけるリンク部材27との連結点
は、駆動モータ25の出力軸に対して偏心量E1分偏心
した位置にある。この偏心量E1は、各スピンドル1
6,17の回転角度θの最大値を規定する。
【0041】このようなリンク機構により、駆動モータ
25の回転運動は各スピンドル16,17の揺動運動に
変換され、各スピンドル16,17は、互いに逆向きに
角度的に回転運動される。スピンドル16が例えば一方
の方向(図5(b)において時計方向)へ角度的に回転
駆動されると、スピンドル16の回転に伴い偏心カム1
8が回転される。この際、偏心カム18はそのカム部1
8bが規制部材23に当接された状態で回転するので、
偏心カム18の回転によりスライダ12は、ばね部材3
5の付勢力に抗しながらガイドレール14a,14bに
沿って移動される。これにより、スピンドル16は、回
転しながらその回転角度θに応じてガイドレール14
a,14bの案内方向に移動される。
【0042】スピンドル16が一方の方向へ回転駆動さ
れた場合には、スピンドル17は他方の方向(反時計方
向)へ角度的に回転駆動される。この場合も、スピンド
ル16の場合と同様に、偏心カム19の回転によりスラ
イダ13は、ばね部材37の付勢力に抗しながらガイド
レール15a,15bに沿って移動される。これによ
り、スピンドル17は、回転しながらその回転角度θに
応じてガイドレール15a,15bの案内方向に移動さ
れることになる。
【0043】また、スピンドル16が他方の方向(反時
計方向)へ回転駆動された場合には、スピンドル17は
一方の方向(時計方向)へ角度的に回転駆動される。こ
の場合も、同様に、各スピンドル16,17は、回転し
ながらその回転角度θに応じてガイドレール14a,1
4b,15a,15bの案内方向に移動されることにな
る。
【0044】スピンドル16,17が回転駆動される
と、スピンドル16,17に取り付けられている砥石ホ
ルダ20,21は、ガイドレール14a,14b,15
a,15bの案内方向に移動しながらスピンドル16,
17の周りに角度的に回転されることになる。このと
き、砥石ホルダ20,21の砥石49の先端位置は、ス
ピンドル16,17の中心から砥石20,21の先端位
置までの直線距離r0および偏心カム16,17の偏心
量eに応じて決定された曲率半径の軌道に沿って移動す
る。即ち、砥石ホルダ20,21を、砥石49の先端位
置が所定位置に保持された被加工物50の超仕上げ対象
部位の曲率半径に沿って移動するように揺動させること
ができる。
【0045】よって、本実施の形態では、2つのスピン
ドル16,17を同時に逆向きに駆動することによっ
て、振動的にバランスを取ることができ、揺動速度をよ
り速くすることが可能である。
【0046】なお、本実施の形態では、ホルダ部47の
先端部位47aと保持部材48との間に砥石49が保持
するように構成されているが、この構成は、砥石49の
傾斜成分に誤差が発生せず、また被加工物50の姿勢
(軸方向位置および傾斜)が変わる可能性がないことを
前提としたものであるが、超仕上げにおいては、前工程
(研削工程)で得られた被加工物50の超仕上げ対象部
位の形状を崩さずに、その粗さを良くすることが望まれ
ているので、上記構成に代えて、砥石49が被加工物5
0の姿勢の変化に追従可能なならい機構を用いることが
好ましい。
【0047】具体的には、図8に示すように、砥石ホル
ダのホルダ部47の先端部位47aには、中間部材52
がピボット53を介して取り付けられ、この中間部材5
2と先端部位47aとの間には、Oリング55が嵌め込
まれている。中間部材52には、複数のねじ部材56に
より保持部材54が取り付けられ、中間部材52と保持
部材54との間に砥石49が挟持されている。この構成
により、砥石49が被加工物50の姿勢の変化に追従可
能になり、前工程(研削工程)で得られた被加工物50
の超仕上げ対象部位の形状を崩さずに、その粗さを良く
することが確実に行われる。
【0048】(第2実施の形態)次に、本発明の第2実
施の形態について図9を参照しながら説明する。図9
(a)は本発明の第2実施の形態に係る超仕上げ装置の
主要部構成を示す上面図、図9(b)は図9(a)のD
−D線に沿って得られた縦断面図である。
【0049】上述の第1実施の形態が規制部材として転
がり軸受を用いることに対し、本実施の形態では、規制
部材としてリニアガイドを用いる。これ以外の構成は上
述の第1実施の形態に同じであり、同一の部材には同一
の符号を付し、その説明は省略または簡略化する。
【0050】具体的には、図9に示すように、スライダ
12とスライダ13との間には、偏心カム18,19の
カム部18b,19bに当接される規制部材61が設け
られている。規制部材61は、支柱63に設けられたガ
イドレール62に係合しながら鉛直方向に摺動可能なリ
ニアガイドからなる。規制部材61は、各スピンドル1
6,17の加点に伴い偏心カム18,19が回転される
と、各偏心カム18,19から鉛直方向上向きまたは下
向きへの力を受けることになり、この受けた力の方向へ
移動される。
【0051】このように、規制部材61としてリニアガ
イドを用いることによって、さらに構造を簡素化するこ
とができる。また、規制部材61の偏心カム18,19
のカム部18b,19bとの当接面が平面であるので、
転がり軸受のように誤差が発生しない。さらに、規制部
材61が各偏心カム18,19から受ける力は、同一作
用線上にあるので、負荷容量、剛性などの観点から、規
制部材61にリニアガイドを用いることは有利である。
【0052】(第3実施の形態)次に、本発明の第3実
施の形態について図10および図11を参照しながら説
明する。図10(a)は本発明の第3実施の形態に係る
超仕上げ装置の構成を示す上面図、図10(b)は図1
0(a)の超仕上げ装置の正面図、図11は偏心カム機
構の構成例を示す断面図である。
【0053】本実施の形態の超仕上げ装置は、図10に
示すように、ベース71を備え、ベース71には、2つ
のスライダ72,73が互いに対向するように搭載され
ている。
【0054】スライダ72は、ベース71の上面に設け
られた一対のガイドレール74a,74bに沿って滑動
する複数のリニアガイド72aを有し、複数のリニアガ
イド72aにより一対のガイドレール74a,74bに
案内されながらベース71上を移動可能に構成されてい
る。スライダ72には、ガイドレール74a,74bと
直交する方向に伸びるスピンドル76が回転可能に支持
されている。スピンドル76の一端76aには、リンク
部材90が取り付けられ、その他端76bには、砥石ホ
ルダ80が取り付けられている。この砥石ホルダ80の
構成は、図7に示す構成と同じであり、ここでは、その
説明は省略する。
【0055】スライダ73は、スライダ72と同様に、
ベース71の上面に設けられた一対のガイドレール75
a,75bに沿って滑動する複数のリニアガイド73a
を有し、複数のリニアガイド73aにより一対のガイド
レール75a,75bに案内されながらベース71上を
移動可能に構成されている。スライダ73には、ガイド
レール75a,75bと直交する方向に伸びるスピンド
ル77が回転可能に支持されている。スピンドル77の
一端77aには、リンク部材91が取り付けられ、その
他端77bには、砥石ホルダ81が取り付けられてい
る。この砥石ホルダ81は、砥石ホルダ80と同じ構成
を有する(図7を参照)。
【0056】スライダ72とスライダ73との間には、
偏心カム機構が設けられている。この偏心カム機構は、
ベース71に固定されている軸箱88と、軸箱88に支
持されている回転軸87とを有し、回転軸87の一端に
はリンク部材89が、その他端には支持板86が設けら
れている。支持板86には、一対の台座85(一方のみ
を示す)が締結され、各台座85には、互いに所定の間
隔をおいて配置されている2つの軸82a,83aが取
り付けられている。ここで、各台座85は、各軸82
a,83aが回転軸87の中心から距離e(偏心量)分
離れた位置になるようにそれぞれ配置されている。軸8
2aには円板82が回転可能に支持され、軸83aに
は、円板82の直径と同じ直径を有する円板83が回転
可能に支持されている。円板82はその縁部がスライダ
72に設けられた当接部72bに、円板83はその縁部
がスライダ73に設けられた当接部73bにそれぞれ当
接するように位置決めされている。
【0057】スライダ72は、ばね部材103により、
当接部72bが円板82に押し付けられる方向に付勢さ
れている。ばね部材103は、ベース71に固定されて
いる保持部材102に保持されている。同様に、スライ
ダ73は、ばね部材105により、当接部73bが円板
83に押し付けられる方向に付勢されている。ばね部材
105は、ベース71に固定されている保持部材104
に保持されている。
【0058】スピンドル76のリンク部材90は、リン
ク部材97を介して中間リンク部材96に連結され、中
間リンク部材96は、リンク部材94を介して、回転軸
87のリンク部材89に連結されている。ここで、中間
リンク部材96は、軸線の周りに回転する円板からな
り、中間リンク部材96におけるリンク部材97との連
結点およびリンク部材94との連結点は、所定位置に設
けられている。スピンドル77のリンク部材91は、リ
ンク部材99を介して中間リンク部材98に連結され、
中間リンク部材98は、リンク部材95を介して、回転
軸87のリンク部材89に連結されている。ここで、中
間リンク部材98は、その軸線の周りに回転する円板か
らなり、中間リンク部材98におけるリンク部材99と
の連結点およびリンク部材95との連結点は、所定位置
に設けられている。
【0059】回転軸87のリンク部材89は、回転軸8
7と同軸上の円板からなり、上記リンク部材94,95
とともに、リンク部材93の一端が連結されている。リ
ンク部材93の他端は、駆動モータ92の回転運動を揺
動運動に変換するための変換部材(図示せず)に連結さ
れている。この変換部材は駆動モータ92の出力軸(図
示せず)に固定され、変換部材におけるリンク部材93
との連結点は、駆動モータ92の出力軸に対して偏心量
E2分偏心した位置にある。この偏心量E2は、各スピン
ドル76,77および回転軸87の回転角度θの最大値
を規定する。
【0060】このようなリンク機構により、駆動モータ
92の回転運動は各スピンドル76,77および回転軸
87の揺動運動に変換される。回転軸87は、角度的に
回転運動され、これに連動して各スピンドル76,77
は、互いに逆向きに角度的に回転運動される。例えば回
転軸87が時計方向(図10(b)において)へ角度的
に回転されると、スピンドル76は反時計方向へ、スピ
ンドル77は時計方向へ角度的に回転される。また、回
転軸87の回転に伴い支持板86が回転軸87の周りに
時計方向へ角度的に回転される。この支持板86の回転
に伴い各円板82,83が回転軸87を中心に時計方向
へ揺動すると、スライダ72は、ばね部材103の付勢
力により、当接部72bが円板82に当接された状態で
ガイドレール74a,74bに沿って円板82に向けて
移動される。スライダ73は、ばね部材105の付勢力
により、当接部73bが円板83に当接された状態でガ
イドレール75a,75bに沿って円板83に向けて移
動される。
【0061】また、回転軸87が反時計方向(図10
(b)において)へ角度的に回転された場合も同様であ
る。
【0062】このよう構成により、スピンドル76,7
7に取り付けられている砥石ホルダ80,81は、ガイ
ドレール74a,74b,75a,75bの案内方向に
移動しながらスピンドル76,77の周りに回転するこ
とになる。このとき、砥石ホルダ80,81の砥石の先
端位置は、スピンドル76,77の中心から砥石の先端
位置までの直線距離r0および上記偏心カム機構の偏心
量eに応じて決定された曲率半径の軌道に沿って移動す
る。即ち、砥石ホルダ80,81を、砥石の先端位置が
所定位置に保持された被加工物の超仕上げ対象部位の曲
率半径に沿って移動するように揺動させることができ
る。
【0063】また、本実施の形態では、2つのスピンド
ル76,77を同時に逆向きに駆動することによって、
振動的にバランスを取ることができ、揺動速度をより速
くすることが可能である。
【0064】また、本実施の形態において、偏心カム機
構の偏心量eを調整可能にする場合には、図11に示す
ような偏心カム機構を用いればよい。この偏心カム機構
は、図11に示すように、回転軸87に設けられた支持
板116を有し、この支持板116には、あり溝116
aが形成されている。支持板116には、一対の台座1
15が対応する止めねじ119によりあり溝116aを
介して締結され、各台座115には、それぞれ軸113
が取り付けられている。各軸113には、上記円板8
2,83に相当する転がり軸受111が支持されてい
る。各台座115は、それぞれの軸113が回転軸87
の中心から距離e(偏心量)分離れた位置になるように
それぞれ配置されている。また、各台座115には、止
めねじ119を受け入れるための位置調整用穴部115
aが形成され、各台座115間の間隔即ち偏心量eは基
準プラグ117により調整することが可能である。基準
プラグ117はその軸線が回転軸87と同軸上になるよ
うに支持板116に形成された穴に嵌合される。例え
ば、異なる幅の複数の基準プラグ117を準備し、偏心
量eに応じた幅の基準プラグ117を支持板116に取
り付けることによって、各台座115間の間隔即ち軸1
13と回転軸87との距離(偏心量)eを調整すること
ができる。この間隔の調整により、各台座115の支持
板116に対する相対位置が変化した場合、その位置変
化に伴い各台座115における止めねじ119の位置は
変化するが、位置調整用穴部115aが設けられている
ので、各台座115の相対位置の調整後も、調整前と同
じように、各台座115を支持板116に止めねじ11
9により取り付けることができる。
【0065】このような構成の偏心カム機構を設けるこ
とによって、偏心量eを容易に調整することができる。
その結果、砥石の先端位置が描く軌跡の曲率半径を容易
に変更することができ、曲率が異なる複数の被加工物の
超仕上げに対応することが可能になる。
【0066】また、本実施の形態の超仕上げ装置は、球
面ころだけでなく、内外輪の軌道溝の超仕上げに適用す
ることも可能である。この場合、一方のスピンドルのみ
を揺動させ、他方のスピンドルを負荷マスとして追従さ
せるように構成すればよい。
【0067】(第4実施の形態)次に、本発明の第4実
施の形態について図12ないし図14を参照しながら説
明する。図12は本発明に係る超仕上げ装置を用いた超
仕上げラインの構成を模式的に示す図、図13は図12
の超仕上げラインにおいて被加工物の超仕上げを実施し
ている状態を示す図、図14は図12のラインにおける
ボックスの移動を模式的に示す図である。
【0068】本実施の形態では、研削ラインから受けた
被加工物を、上述の各実施の形態で示した超仕上げ装置
のいずれかを用いて超仕上げを行うラインを説明する。
【0069】現状の研削盤では、3.6秒のサイクルタ
イムが実現可能であるが、この研削盤のサイクルタイム
に1対1で対応するためには、超仕上げラインにおい
て、2つの砥石ホルダを設けた場合(2軸の場合)、サ
イクルタイムを3.6秒で実現する必要がある。この
3.6秒のサイクルタイムの実現には、比較的交差角に
影響されずに目詰まりが少ない砥石(例えばCBN砥
石)を使用し、被加工物の回転数を増大させることが条
件となる。また、被加工物のローディング、アンローデ
ィングに要する時間を短くすることが重要である。そこ
で、超仕上げラインにおいては、被加工物の支持に2ロ
ール方式(図7を参照)を用い、また被加工物の搬送に
ボックスを用いる。
【0070】具体的には、図12に示すように、本ライ
ンは、研削ラインからの被加工物151を受け取る入口
部150と、超仕上げを行う加工部160と、超仕上げ
後の被加工物151を排出する出口部170とを含み、
入口部150から出口部170への被加工物151の搬
送には、ボックス152が用いられる。ボックス152
には、被加工物151をそれぞれ保持する2つの保持部
152aが設けられている。
【0071】ボックス152は、移動台153に搭載さ
れている。この移動台153には、送りねじ機構および
リニアガイドが組み込まれている。送りねじ機構はねじ
軸153aおよび移動台153に固定されているナット
部(図示せず)を有し、このねじ軸153aは上記ナッ
ト部に螺合され、駆動モータ156により駆動される。
移動台153のリニアガイド154は水平ガイドレール
155に摺動可能に係合されている。駆動モータ156
によりねじ軸153aが駆動されると、移動台153
は、水平ガイドレール155に沿って移動される。
【0072】移動台153は、図13に示すように、複
数の支持部材158に支持され、各支持部材158は、
ベース174に固定されている支柱173に設けられた
垂直ガイドレール172に沿って鉛直方向に移動可能に
構成されている。各支持部材158には、送りねじ機構
159および垂直ガイドレース172に摺動可能に係合
する複数のリニアガイド171が設けられている。各支
持部材158の送りねじ機構159は駆動モータ157
により駆動され、これにより各支持部材158は鉛直方
向に移動される。各支持部材158の鉛直方向への移動
により移動台153を鉛直方向へ移動させることが可能
である。
【0073】入口部150においては、研削ラインから
2つの被加工物151を受け取り、各被加工物151を
ボックス152に積載する。被加工物151を積載した
ボックス152は、移動台153の移動により加工部1
60に送られる(図14のA1)。
【0074】加工部160においては、図12および1
3に示すように、ボックス152に積載された2つの被
加工物151を互いに対向する一対のローラ163間に
保持する。この際、各被加工物151は、2つの砥石ホ
ルダ161にそれぞれ保持されている砥石162に対し
てそれぞれ位置決めされ、回転される。各砥石162
は、上述の各実施の形態において説明したように、対応
する被加工物151の加工対象部位に押し付けられなが
らこの部位の曲率半径で揺動する。これにより、各被加
工物151の加工対象部位が超仕上げされる。
【0075】そして、超仕上げ後の被加工物151を積
載したボックス152は、移動台153の移動により出
口部170に送られる。出口部170においては、移動
台153を鉛直方向下方へ向けて移動し(図14のA
2)、ボックス152に積載されている被加工物151
を外部に排出する。この後、ボックス152は、移動台
153の移動により入口部150に戻され(図14のA
3)、移動台153は鉛直方向上方へ向けて移動される
(図14のA4)。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
偏心カムが規制部材に当接され、回転軸が付勢部材によ
り付勢された状態で回転軸を角度的に回転駆動すること
により、回転軸を所定方向へ移動させながら砥石を回転
軸の周りに揺動させるので、回転軸の軸線から砥石の先
端位置までの直線距離および偏心カム部材の偏心量を適
宜設定することによって、被加工物の超仕上げ部位に対
応する曲率半径の軌道に沿って砥石の先端を揺動させる
ことが可能になる。また、この揺動機構を簡素化された
構造で実現することが可能となる。さらに、揺動機構全
体の質量が小さくすることができるので、揺動速度を増
すことが可能になり、加工効率の向上を図ることができ
る。即ち、構造を簡素化することができ、曲率が小さい
超仕上げ対象部位の超仕上げの場合と同様に、高い加工
効率で、精度および粗さが良い仕上げを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超仕上げ方法を実現するための装
置の基本構成を示す図である。
【図2】図1の砥石先端位置Pが回転軸の回転に応じて
描く軌跡を示す図である。
【図3】図1の回転軸の中心から砥石先端位置Pまでの
直線距離r0を変数とした場合の偏心カムの偏心量eと
曲率半径(超仕上げ加工半径)R0との関係を示す図で
ある。
【図4】図1の偏心カムの偏心量eを変数とした場合の
回転軸の中心から砥石先端位置Pまでの直線距離r0と
曲率半径(超仕上げ加工半径)R0との関係を示す図で
ある。
【図5】(a)は本発明の第1実施の形態に係る超仕上
げ装置の構成を示す上面図、(b)は(a)のA−A線
に沿って得られた縦断面図である。
【図6】(a)は図5の偏心カムの正面図、(b)は図
5の偏心カムの側面図、(c)は図5の偏心カムの斜視
図である。
【図7】(a)は図5の砥石ホルダの構成を示す縦断面
図、(b)は(a)のBから見た矢視図である。
【図8】(a)は砥石ホルダの先端部の他の構成例の正
面図、(b)は(a)のC−C線に沿って得られた断面
図である。
【図9】(a)は本発明の第2実施の形態に係る超仕上
げ装置の主要部構成を示す上面図、(b)は(a)のD
−D線に沿って得られた縦断面図である。
【図10】(a)は本発明の第3実施の形態に係る超仕
上げ装置の構成を示す上面図、(b)は(a)の超仕上
げ装置の正面図である。
【図11】偏心カム機構の構成例を示す断面図である。
【図12】本発明に係る超仕上げ装置を用いた超仕上げ
ラインの構成を模式的に示す図である。
【図13】図12の超仕上げラインにおいて被加工物の
超仕上げを実施している状態を示す図である。
【図14】図12のラインにおけるボックスの移動を模
式的に示す図である。
【図15】従来の超仕上げ装置の主要部構成を示す正面
図および側面図である。
【図16】従来の被加工物における曲率が小さい部位に
超仕上げを施す装置の主要部構成を示す正面側断面図、
側面側断面図および砥石の先端周囲を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,11,71 ベース 2a 回転軸 3,20,21 砥石ホルダ 4,49 砥石 5,18,19 偏心カム 6a,6b,23,24,61 規制部材 16,17 スピンドル 35,37,103,105 ばね部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の曲面形成部位の超仕上げ方法
    において、軸線と直交する第1の方向へ移動可能なよう
    に基台上に支持されている回転軸に該回転軸の軸線と直
    交する第2の方向へ所定距離をおいて砥石を取り付ける
    とともに、該回転軸に対して偏心する偏心カム部材を同
    軸上に取り付け、前記偏心カム部材に当接する規制部材
    および前記偏心カム部材を前記第1の方向へ前記規制部
    材に向けて付勢する付勢部材を前記基台に設け、前記偏
    心カムが前記規制部材に当接されかつ前記回転軸が前記
    付勢部材により付勢された状態で前記回転軸を角度的に
    回転駆動することにより、前記回転軸を前記第1の方向
    へ移動させながら前記砥石を前記回転軸の周りに揺動さ
    せることを特徴とする超仕上げ方法。
  2. 【請求項2】 被加工物の曲面形成部位の超仕上げ装置
    において、基台と、軸線と直交する第1の方向へ前記基
    台上を移動可能なように支持されている回転軸と、前記
    回転軸に該回転軸の軸線と直交する第2の方向へ所定距
    離をおいて取り付けられている砥石と、前記回転軸に同
    軸上に取り付けられ、該回転軸に対して偏心する偏心カ
    ム部材と、前記基台に設けられ、前記偏心カム部材に当
    接されている規制部材と、前記基台に設けられ、前記偏
    心カム部材を前記第1の方向へ前記規制部材に向けて付
    勢する付勢部材と、前記回転軸を角度的に回転駆動する
    駆動機構とを備えることを特徴とする超仕上げ装置。
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