JP2003175331A - 有機ハロゲン化合物分解装置 - Google Patents

有機ハロゲン化合物分解装置

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JP2003175331A
JP2003175331A JP2001377817A JP2001377817A JP2003175331A JP 2003175331 A JP2003175331 A JP 2003175331A JP 2001377817 A JP2001377817 A JP 2001377817A JP 2001377817 A JP2001377817 A JP 2001377817A JP 2003175331 A JP2003175331 A JP 2003175331A
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blow
gas
tube
wall surface
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JP2001377817A
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English (en)
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Masahiro Bessho
正博 別所
Harunobu Mizukami
春信 水上
Soichiro Matsumoto
創一郎 松本
Noritaka Hasegawa
敬高 長谷川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温ガスの管内面からの剥離、再付着を抑止
して吹込管の溶融破損を確実に防止できる有機ハロゲン
化合物分解装置を得る。 【解決手段】 有機ハロゲン化合物を高温の分解ガスに
分解して流下させる反応管37と、この反応管37の流
下端に始端を接続すると共に終端をアルカリ液に浸漬し
て分解ガスをこのアルカリ液中に吹き込む吹込管45と
を具備し、吹込管45の内径を反応管37の内径より小
さくした有機ハロゲン化合物分解装置において、吹込管
45の始端に、管内方向へ突出して反応管37の内壁面
と吹込管45の内壁面とを連続させる曲面を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロン等の有機ハ
ロゲン化合物を分解する有機ハロゲン化合物分解装置に
関し、特に、有機ハロゲン化合物の分解のために高温と
なる反応管に接続する吹込管接続部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内にフッ素、塩素、臭素等を含んだ
クロロフルオロカーボン(いわゆるフロン)、トリクロ
ロメタン等の有機ハロゲン化合物は、冷媒、溶剤、消火
剤等の幅広い用途に大量に使用されており、産業分野に
おける重要度は極めて高い。しかし、これら化合物は揮
発性が高く、未処理のまま大気、土壌、水等の環境に放
出されると、発ガン性物質の生成、オゾン層の破壊等、
環境に悪影響を及ぼすことがあるため、環境保全の見地
から無害化処理を行う必要がある。
【0003】この無害化処理としては、プラズマ中で有
機ハロゲン化合物を水蒸気と反応させ、二酸化炭素、塩
化水素、フッ化水素に分解する例えばプラズマ法があ
る。このプラズマ法には、マイクロ波を利用してプラズ
マを発生させる有機ハロゲン化合物分解装置が用いられ
る。
【0004】この種の分解装置は、アルカリ液を収容す
る排ガス処理タンクと、開口した下端部をアルカリ液に
浸漬した状態で配設される吹込管と、この吹込管の上端
に接続する反応管と、該反応管の上方において垂直方向
に延在する円筒導波管と、該円筒導波管の内部に配され
その下端を貫通して反応管に連通する放電管と、水平方
向に延在しその一端部近傍において円筒導波管に連接さ
れる方形導波管と、該方形導波管の他端に装着されるマ
イクロ波発信器等とを具備してなる。
【0005】この分解装置では、放電管にフロンガス及
び水蒸気が供給される一方で、マイクロ波発信器から発
信されたマイクロ波が方形導波管を介して円筒導波管に
伝送される。そして、円筒導波管の内部に形成されたマ
イクロ波電界で放電を起こし、反応管内でフロンガスを
熱プラズマにより分解する。他方、この分解反応により
酸性ガス(フッ化水素及び塩化水素)が生成される。こ
のガスは、吹込管によりアルカリ液中に導かれて中和さ
れるとともに、炭酸ガス等を含む残りのガスは排気ダク
トから排出される。
【0006】ここで、前記アルカリ液は、水と、水に不
溶性の水酸化カルシウムとによる懸濁液である。そし
て、このアルカリ液中では、以下のような中和反応が行
われる。例えば、分解するフロンガスが廃冷蔵庫から回
収した冷媒用のフロンR12の場合には、式1に示す分
解反応により生成された酸性ガスは式2に示す中和反応
により無害化される。
【0007】(式1) CCl22+2H2O→2HCl+2HF+CO2 (式2) 2HCl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O 2HF +Ca(OH)2→CaF2 +2H2
【0008】式2の中和反応により生成された中和生成
物(塩化カルシウムおよびフッ化カルシウム)は溶解度
が小さいため、一部はアルカリ液に溶解するが、ほとん
どはスラリーとして存在する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、反応管内で
プラズマによって分解された700〜800℃の高温ガ
スは、その下端に接続した吹込管を介してアルカリ液中
に導かれる。このため、反応管には耐熱性を高めるため
に金属材料を用い、吹込管には耐腐食性を高めるために
樹脂材料を用いていた。また、反応管は分解性能を向上
させるために滞留時間を適正な長さに保つことが望まし
い一方、ガス温度が徐々に低下する下流側の吹込管はダ
イオキシン等の生成を抑制するために滞留時間を短時間
とすることが望ましい。故に、従来の有機ハロゲン化合
物分解装置は、上流側となる反応管の管径を下流側とな
る吹込管の管径よりも大きくしていた。また、これによ
り、反応管の長さを短くできる利点もある。更に、吹込
管の材料費が安価となり、入手が容易となる利点もあっ
た。そして、異径となった反応管と吹込管は、図6に示
すように、大径の反応管1を、吹込管3の始端に設けた
ガス流下方向に徐々に縮径するテーパ5を介して、小径
の吹込管3に接続していた。しかしながら、内径が直線
的に縮径するテーパ5を設けた場合、このテーパ5と吹
込管3の内壁との間が角部7となって突出する。このこ
とから、テーパ面に沿って流れていた高温ガスの流線G
VLは、角部7によってその方向が急変するため、管内
面から剥離し、しばらく進んだ後、管内面に再付着す
る。このため、再付着箇所9の内壁面が高熱伝達によっ
て高温となり、溶融破損が生じ易くなる。そして、溶融
破損が生じれば、分解ガスが流出することとなり、装置
の安全性、安定性を低下させた。本発明は上記状況に鑑
みてなされたもので、高温ガスの管内面からの剥離、再
付着を抑止して吹込管の溶融破損を確実に防止できる有
機ハロゲン化合物分解装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載の有機ハロゲン化合物分解
装置は、有機ハロゲン化合物を高温の分解ガスに分解し
て流下させる反応管と、該反応管の流下端に始端を接続
すると共に終端をアルカリ液に浸漬して前記分解ガスを
該アルカリ液中に吹き込む吹込管とを具備し、前記吹込
管の内径を前記反応管の内径より小さくした有機ハロゲ
ン化合物分解装置において、前記吹込管の始端に、管内
方向へ突出して前記反応管の内壁面と前記吹込管の内壁
面とを連続させる曲面を設けたことを特徴とする。
【0011】この有機ハロゲン化合物分解装置では、吹
込管の始端に、直線的に縮径するテーパ面を形成した場
合の角部が無くなり、高温ガスが曲面に沿って流れるこ
とになる。従って、流動する高温ガスの剥離や再付着と
いった現象を抑止することができる。これにより、吹込
管の内壁面が高熱伝達によって高温となることを防ぎ、
特に樹脂材料からなる吹込管であっても溶融破損が生じ
なくなる。また、反応管は、既存のものを使用すること
が可能になる。
【0012】請求項2記載の有機ハロゲン化合物分解装
置は、請求項1記載の有機ハロゲン化合物分解装置にお
いて、前記反応管の流下端の内壁面に、該内壁面を分解
ガスの流線に沿って膨出させて前記反応管の内壁面と前
記吹込管の曲面とを連続させる膨出曲面を設けたことを
特徴とする。
【0013】この有機ハロゲン化合物分解装置では、吹
込管の始端に、直線的に縮径するテーパ面を形成した場
合の角部が無くなり、流動する高温ガスの剥離や再付着
を抑止でき、吹込管の内壁面が高温となることを防ぎ、
特に樹脂材料からなる吹込管であっても溶融破損が生じ
なくなるのに加え、膨出曲面によって、反応管の流下端
と吹込管の曲面との接続部に凹部が無くなるので、高温
ガスの淀みも防止でき、圧力損失も低減できる。
【0014】請求項3記載の有機ハロゲン化合物分解装
置は、有機ハロゲン化合物を高温の分解ガスに分解して
流下させる反応管と、該反応管の流下端に始端を接続す
ると共に終端をアルカリ液に浸漬して前記分解ガスを該
アルカリ液中に吹き込む吹込管とを具備し、前記吹込管
の内径を前記反応管の内径より小さくした有機ハロゲン
化合物分解装置において、前記吹込管の始端に、前記反
応管と内径が同一の短管部を設け、該短管部の内壁面と
前記吹込管の内壁面との間に、分解ガスの流線に沿って
該短管部の内壁面と前記吹込管の内壁面とを連続させる
曲面を設けたことを特徴とする。
【0015】この有機ハロゲン化合物分解装置では、吹
込管の始端に、直線的に縮径するテーパ面を形成した場
合の角部が無くなり、高温ガスが短管部と曲面とに沿っ
て流れ、流動する高温ガスの剥離や再付着といった現象
を抑止することができる。これにより、吹込管の内壁面
が高熱伝達によって高温となることを防ぎ、特に樹脂材
料からなる吹込管であっても溶融破損が生じなくなる。
また、反応管の流下端と曲面との接続部に凹部が無くな
り、高温ガスの淀みも防止できる。更に、反応管は、既
存のものを使用することが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機ハロゲン
化合物分解装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明に係る有機ハロゲン化合物
分解装置の概略を表す構成図、図2は図1に示した反応
管及び吹込管の部分を表す断面図、図3は反応管と吹込
管の接続部を軸線より片側のみで表した拡大断面図であ
る。
【0017】図1において、水平方向に延びる方形導波
管11は、その始端部に周波数2.45GHzのマイク
ロ波を発信するマイクロ波発信器13を備えており、始
端側から終端側に向けてマイクロ波を伝送する。
【0018】方形導波管11には、その終端部側で反射
して始端部側に戻ってきたマイクロ波を吸収することに
より反射波の発信側への影響を防止するアイソレータ1
5と、複数の波動調整部材17を各々出入りさせること
により電波の波動的な不整合量を調整して放電管19に
電波を収束させるチューナ21が設けられている。
【0019】マイクロ波発信器13は断面矩形の導波管
の一端に置かれマグネトロンを駆動して所定周波数の電
磁波を放射する。この電磁波の伝播現象は電磁波に関る
マクスウェルの波動方程式を解くことによって特性が把
握されるわけであるが、結果的には伝播方向に電界成分
を持たない電磁波TE波として伝播する。
【0020】この1次成分TE10の例を方向が交番す
る矢印で図2の方形導波管の伝播方向に示す。また、方
形導波管11の他端部で2重の円筒状導体からなる2重
円筒導波管の環状空洞には、導波管11を伝播する電磁
波、管端で反射する電磁波の導体23による結合作用に
より、環状空洞部には、進行方向に電界成分を持つTM
波が生じる。この1次成分であるTM10波を同じく図
2の環状空洞部に矢印で示す。電磁波の波動の伝播に関
る2次以上の高調波に起因する微妙な調整はチューナ2
1で調整される。アイソレータ15はマイクロ波発信器
13に根本的なダメージを及ぼすのを防止している。
【0021】さて、図2に示すように、放電管19は内
管25と外管27とから構成され、円筒導波管29の中
心軸に対して同軸となるように配置されている。円筒導
波管29は、外側導体31と、それよりも小径の内側導
体23とから構成され、方形導波管11の終端部近傍に
おいて当該方形導波管11に連通した状態で垂直方向に
延びるように接続されている。内側導体23は、方形導
波管11の上部に固定された状態で石英製の放電管19
を囲みつつ外側導体31の端板31Aに向けて延在し、
この延在部分をプローブアンテナ23aとしている。ま
た、放電管19の内管25には、点火トランス33(図
1参照)に接続された点火電極35が挿入されている。
さらに、内管25の先端(下端)は、プローブアンテナ
23aの先端よりも所定の距離だけ内方に配されてい
る。
【0022】円筒導波管29と反応管37との間には、
露出する外管27に向けて、図1に示すように光センサ
39が設けられている。光センサ39は、光度を検出す
ることによりプラズマの生成状態を監視するものであ
る。
【0023】そして、図2に示すように、内側導体23
と外管27の基端側との隙間には、ガス供給管41が、
外管27と内管25とにより形成される環状通路の入口
側で、接線方向に沿って挿入されている。アルゴンガス
(希ガス)、フロンガス(有機ハロゲン化合物)、エ
ア、および水蒸気は、ガス供給管41を介して放電管1
9の環状通路に供給される。これらアルゴンガス、フロ
ンガス、及びエアは、図示しない電磁弁の開閉動作によ
り、それぞれの供給源43a、43b、43cから選択
的にガス供給管41へと送られる。
【0024】アルゴンガスは、プラズマの発生に先立っ
て着火を容易にするために供給されるもので、アルゴン
ボンベ43aに貯蔵されている。なお、アルゴンガスの
他、ヘリウム、ネオン等の希ガスを用いることができる
のは言うまでもない。エアは、系内に残存する水分を除
去して着火の安定性を高めるために、また、系内に残存
するガスを排出するために、図示しないエアコンプレッ
サから供給されるもので、空気、窒素ガス、アルゴンガ
ス等が用いられる。水蒸気は、フロンガスの分解に必要
なもので、貯水タンク43c内の水を図示しないヒータ
に送り込むことで生成される。フロンガスは、回収フロ
ンボンベ43bに液貯蔵されていて、図示しない電磁弁
の開閉動作により、ガス供給管41へと送られる。
【0025】さて、有機ハロゲン化合物を高温で分解
し、分解ガスとして流下させる反応管37には、図2に
示すように、反応管37の流下端37aに始端45aを
接続すると共に終端45b(図1参照)をアルカリ液に
浸漬して分解ガスをアルカリ液中に吹き込む吹込管45
が設けられている。図3に示すように、吹込管45の内
径D1は、反応管37の内径D2より小さくなってい
る。そして、吹込管45の始端45aには、管内方向へ
突出して反応管37の内壁面37bと吹込管45の内壁
面45cとを連続させる曲面51を設けている。
【0026】この反応管37には耐熱性を高めるために
金属材料(例えばインコネル)を用い、吹込管45には
耐腐食性を高めるために樹脂材料を用いている。反応管
37は、吹込管45より内径D2を大きくすることで、
高温分解ガスの流速を減速させて、滞留時間を長くし、
分解性能を向上させている。一方、吹込管45は、反応
管37より内径D1を小さくすることで、高温分解ガス
の流速を増大させて、滞留時間を短くし、ダイオキシン
等の生成を抑制している。
【0027】排ガス処理タンク53は、フロンガスを分
解した際に生成されて吹込管45から吹き出される酸性
ガス(フッ化水素および塩化水素)を中和して無害化す
るために設けられたものであり、中和処理液として、水
に水酸化カルシウムを加えたアルカリ性懸濁液(以下で
は単にアルカリ液と呼称する)が収容されている。例え
ば、分解するフロンガスが廃冷蔵庫から回収した冷媒用
のフロンR12の場合には、式1に示す分解反応により
生成された酸性ガスは式2に示す中和反応により無害化
される。
【0028】(式1) CCl22+2H2O→2HCl+2HF+CO2 (式2) 2HCl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O 2HF +Ca(OH)2→CaF2 +2H2
【0029】式2の中和反応により生成された中和生成
物(塩化カルシウム及びフッ化カルシウム)は溶解度が
小さいため、一部はアルカリ液に溶解するが、ほとんど
はスラリーとして存在する。また、式1の分解反応によ
り生成された二酸化炭素と、式2の中和反応により排出
基準値以下の微少量に低減された酸性ガスは、排ガス処
理タンク53の上方に接続された排気ダクト55からブ
ロア57により系外に排出される。
【0030】吹込管45の先端(下端)からは、式1の
分解反応による生成ガスがアルカリ液中に気泡となって
放出されるが、アルカリ液中での中和反応は、気泡とア
ルカリ液との接触面積が大きく、気泡が液面に到達する
までの時間が長いほど促進されるため、排ガス処理タン
ク53内には、気泡を細かく分断させることで式2の中
和反応を促進させる気泡分断手段59が設けられてい
る。
【0031】気泡分断手段59は、モータ59aにより
回転駆動される6つのブレード59bを備えている。気
泡分断手段59は、ブレード59bが吹込管45の先端
の上方に位置するように配置されていて、吹込管45の
先端から浮上する気泡は、約300rpmで回転するブレ
ード59bに当たって直径約3mm〜5mmの気泡に細かく
分断される。また、この気泡分断手段59は、排ガス処
理タンク53に投入した水酸化カルシウムの粉末を撹拌
することにより、水に不溶性の水酸化カルシウムと水の
懸濁液を作る役目も果たしている。気泡分断手段59
は、プラズマ分解装置の操業開始から操業終了まで、作
動状態を保つ。分解装置操業期間中以外は停止状態を保
つ。
【0032】さらに、排ガス処理タンク53には、pH
センサ61が設けられている。アルカリ液のpH値は、
このpHセンサ61を介して常に図示しない制御装置に
より監視されており、例えばpH値が9(運転開始時は
11〜12)になると、制御装置からの指令によって警
報手段が作動するとともに、分解運転が停止するように
なっている。警報手段としては、周囲に注意を喚起でき
るものであれば何でもよく、例えばランプを点滅させた
り、警笛をならす等の手段が採用される。
【0033】また、排ガス処理タンク53には、式2の
中和反応が発熱反応であることから、アルカリ液を冷却
する冷却器63が設けられている。この冷却器63は、
排ガス処理タンク53の底部からアルカリ液を取り出す
ポンプ65と、アルカリ液が通過する際に冷却される図
示しない冷却チューブを備えている。冷却チューブを通
過して冷却されたアルカリ液は、再び排ガス処理タンク
53に戻されるようになっている。ちなみに、タンク内
温度は熱電対67により検出される。
【0034】冷却器63の下流側には三方弁69が設け
られており、この三方弁69を切り換えることによって
処理液としてスラリーを含むアルカリ液を沈降槽71に
送ることができるようになっている。沈降槽71内部に
は攪拌器73が設けられており、処理液に凝集剤を添加
して凝集させた後、沈降槽71の下方に設けられた脱水
かご75によって固液分離されるようになっている。
【0035】以上の構成からなる有機ハロゲン化合物の
分解装置において、フロン分解の手順について説明す
る。まず、図示しないエアコンプレッサからのエアをガ
ス供給管41を介して放電管19に供給する。このエア
は、図示しないヒータを通過することにより、100〜
180℃に加熱されている。このため、装置内の残留水
分は確実に除去され、着火の安定性が向上する。
【0036】そして、図示しない電磁弁を閉にして、ア
ルゴンガスを放電管19に供給する。このとき、アルゴ
ンガスは、外管27の接線方向から供給されて螺旋状に
流下するため、内管25の先端近傍によどみが形成さ
れ、プラズマが保持されやすくなる。
【0037】また、このときのガス供給量は、4〜40
l/min、望ましくは15l/min以上に設定する。この設定
範囲では、よどみが効果的に形成されてプラズマが一層
保持され易くなるとともに、プラズマの熱的影響を放電
管19が受け難くなり、その溶融変形や破損が効果的に
防止されることになる。
【0038】そして、アルゴンガスの供給開始から一定
の間隔をおいて、マイクロ波発信器13からマイクロ波
を発信する。マイクロ波は、方形導波管11によりその
後端部側に伝送され、さらに円筒導波管29へと伝送さ
れる。
【0039】このとき、円筒導波管29内の電界として
は、電界強度の大きなTM01モードが形成され、しか
も、内側導体23により、方形導波管11内の電界モー
ドと、円筒導波管29内の電界モードとがカップリング
されているため、円筒導波管29内の電界は安定してい
る。当然のことながら磁界は電解に直交叉する方向に生
じている。この振動する電磁界により放電管19に導入
されたガスはプラズマ状態に加熱される。
【0040】次に、点火トランス33に連結された点火
電極35に高電圧を印加し、内側導体23との間に火花
放電を発生させ着火させる。このとき、放電管19の内
部は、エアにより水分が除去され、かつ着火し易いアル
ゴンガスがあらかじめ供給されているため、容易に着火
する。次いで、貯水タンク43cから水を吸引し、これ
を図示しないヒータに通して生成した水蒸気を放電管1
9に供給する。
【0041】水蒸気の供給開始の後、後述のようにフロ
ンガスの供給を開始するが、水蒸気を先に供給する理由
は、フロンガスのみをプラズマ化すると、解離された原
子の再結合によって予想外の有害なハロゲン化合物が発
生し、無害化処理することができなくなる為である。従
って、上記のように水蒸気を放電管19に供給してから
フロンガスを供給して、フロン分解時には水蒸気が存在
する状態としておくことにより、安全にフロンを分解す
ることができる。
【0042】次いで、フロンガスを放電管19に供給す
る。このとき、回収フロンボンベ43bから流出したフ
ロンガスは、図示しないミストセパレータを通過するこ
とで油分及び水分が除去されている。このため、フロン
ガス中の潤滑油による配管等の汚れおよび副生成物の生
成が抑制されて、フロンガス等の効率的かつ安定的な供
給が可能になり、しかも余分な水分供給を防止し得てプ
ラズマの消失を招くこともない。よって、プラズマを安
定化させて、処理能力の向上を図ることができる。
【0043】このようにして放電管19に供給されたフ
ロンガスにマイクロ波が照射されると、放電管19内に
は、電子エネルギーが高く、しかも温度が2,000K
〜6,000Kに高められた熱プラズマが発生する。こ
のとき、放電管19には、フロンガスと水蒸気のみなら
ず、アルゴンガスも同時に供給されているため、プラズ
マの消失を招くこともない。
【0044】また、内管25の先端が、プローブアンテ
ナ23aの先端よりも所定の距離だけ内方に配置されて
いるため、生成されたプラズマの熱的影響を回避し得
て、内管25の溶融破損が防止される。これにより、プ
ラズマ形状の著しい変形をなくして、安定した分解運転
が可能になる。
【0045】しかして、熱プラズマの発生により、フロ
ンガスは塩素原子、フッ素原子、及び水素原子に解離し
易い状態になるため、式1に示すように、水蒸気と反応
して容易に分解される。そして、プラズマが安定した
ら、アルゴンガスの供給を止める。従って、長時間にわ
たるフロンガスの分解時においては、アルゴンの供給は
不要であり、アルゴン消費量が低く抑えられる。
【0046】分解反応による生成ガスは、反応管37の
流下端37aから吹込管45の始端45aに流入して吹
込管45を通って排ガス処理タンク53内のアルカリ液
中に放出される。このとき、高温の生成ガスは、図3に
示すように、流線が反応管37の内壁面37bから曲面
51に沿って内壁面45cへと導かれ、吹込管45の内
壁面45cで剥離及び再付着することがない。
【0047】しかして、吹込管45を通ってアルカリ液
中に放出された生成ガスは、式2の中和反応によって無
害化される。この中和反応は発熱反応であるため、アル
カリ液の温度は冷却器63によって60℃程度以下に保
持される。すなわち、排ガス処理タンク53内のアルカ
リ液は、ポンプ65によってタンク外に吸い出され、冷
却器63の冷却チューブ内を流動し、冷却されて再び排
ガス処理タンク53に戻される。
【0048】また、吹込管45の先端から気泡として放
出された生成ガスは、気泡分断手段59のブレード59
bに当たって細かく分断させられるため、アルカリ液と
の接触面積が増大するとともに液面までに達する時間も
長くなり、中和反応が促進されることになる。これによ
り、中和処理不足によって基準値を超える量の酸性ガス
が系外に排出されるといったことがない。
【0049】中和反応により無害化された生成ガスのう
ち、気体は排気ダクト55から排出され、気体以外はア
ルカリ液中にスラリーとして残る。分解運転停止後は気
泡分断手段59を停止させたのちポンプ65で処理液を
汲み上げ、三方弁69を切り換えてこれを沈降槽71に
移す。沈降槽71に移した処理液を攪拌器73で攪拌し
つつ凝集剤を均一に添加し、攪拌器73を停止させて沈
殿させた後、脱水かご75において固液分離し、液体分
は廃水処理し、固形分は廃棄処理される。
【0050】以上のように、本実施の形態の有機ハロゲ
ン化合物分解装置においては、吹込管45の始端45a
に、直線的に縮径するテーパ面を形成した場合の角部7
(図6参照)が無くなり、高温の生成ガスが曲面51に
沿って流れることになる。従って、流動する高温ガスの
剥離や再付着といった現象を抑止することができる。こ
れにより、吹込管45の内壁面45cが高熱伝達によっ
て高温となることを防ぎ、特に樹脂材料からなる吹込管
45であっても溶融破損が生じなくなる。また、反応管
37は、既存のものを使用することが可能になる。
【0051】次に、本発明に係る有機ハロゲン化合物分
解装置の第二の実施の形態を説明する。図4は第二の実
施の形態における反応管と吹込管の接続部を軸線より片
側のみで表した拡大断面図である。なお、図1〜図3に
示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複す
る説明は省略するものとする。この実施の形態による有
機ハロゲン化合物分解装置は、反応管81の流下端の内
壁面81aに、内壁面81aを分解ガスの流線に沿って
膨出させて反応管81の内壁面81aと吹込管45の曲
面51とを連続させる膨出曲面83を設けている。
【0052】この有機ハロゲン化合物分解装置によれ
ば、流動する高温ガスの剥離や再付着を抑止でき、吹込
管45の内壁面45cが高温となることを防ぎ、特に樹
脂材料からなる吹込管45であっても溶融破損が生じな
くなるのに加え、膨出曲面83によって、反応管81の
流下端と曲面51との接続部に凹部(図4中の膨出曲面
83と破線とで囲む部分)が無くなるので、高温ガスの
淀みも防止でき、圧力損失も低減できる。
【0053】次に、本発明に係る有機ハロゲン化合物分
解装置の第三の実施の形態を説明する。図5は第三の実
施の形態における反応管と吹込管の接続部を軸線より片
側のみで表した拡大断面図である。この実施の形態によ
る有機ハロゲン化合物分解装置は、吹込管91の始端9
1aに、反応管37と内径が同一の短管部93を設け、
この短管部93の内壁面93aと、吹込管91の内壁面
91bとの間に、高温ガスの流線に沿って、短管部93
の内壁面93aと吹込管91の内壁面91bとを連続さ
せる曲面95を設けている。
【0054】この有機ハロゲン化合物分解装置によれ
ば、吹込管91の始端91aに、直線的に縮径するテー
パ面を形成した場合の角部7(図6参照)が無くなり、
高温ガスが短管部93の内壁面93aと曲面95とに沿
って流れ、流動する高温ガスの剥離や再付着といった現
象を抑止することができる。これにより、吹込管91の
内壁面91bが高熱伝達によって高温となることを防
ぎ、特に樹脂材料からなる吹込管91であっても溶融破
損が生じなくなる。また、反応管37の流下端と曲面9
5との接続部に凹部が無くなり、高温ガスの淀みも防止
できる。更に、反応管37は、既存のものを使用するこ
とが可能になる。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る有機ハロゲン化合物分解装置によれば、吹込管の始端
に、管内方向へ突出して反応管の内壁面と吹込管の内壁
面とを連続させる曲面を設けたので、吹込管の始端に、
直線的に縮径するテーパ面を形成した場合の角部が無く
なり、高温ガスが曲面に沿って流れ、流動する高温ガス
の剥離や再付着といった現象を抑止することができる。
これにより、吹込管の内壁面が高熱伝達によって高温と
なることを防ぎ、特に樹脂材料からなる吹込管であって
も溶融破損が生じなくなる。この結果、分解ガスの流出
を防止して、装置の安全性、安定性を向上させることが
できる。また、反応管には既存のものを使用することが
でき、改良費用を抑えることができる。
【0056】また、本発明に係る有機ハロゲン化合物分
解装置によれば、反応管の流下端の内壁面に、内壁面を
分解ガスの流線に沿って膨出させて反応管の内壁面と吹
込管の曲面とを連続させる膨出曲面を設けたので、流動
する高温ガスの剥離や再付着を抑止でき、吹込管の内壁
面が高温となることを防ぎ、特に樹脂材料からなる吹込
管であっても溶融破損が生じなくなる。これに加え、膨
出曲面によって、反応管の流下端と曲面との接続部に凹
部が無くなるので、高温ガスの淀みも防止して、圧力損
失も低減することができる。
【0057】更に、本発明に係る有機ハロゲン化合物分
解装置によれば、吹込管の始端に、反応管と内径が同一
の短管部を設け、この短管部の内壁面と吹込管の内壁面
との間に、分解ガスの流線に沿って短管部の内壁面と吹
込管の内壁面とを連続させる曲面を設けたので、吹込管
の始端に、直線的に縮径するテーパ面を形成した場合の
角部が無くなり、高温ガスが曲面に沿って流れ、流動す
る高温ガスの剥離や再付着といった現象を抑止すること
ができる。これにより、吹込管の内壁面が高熱伝達によ
って高温となることを防ぎ、特に樹脂材料からなる吹込
管であっても溶融破損が生じなくなる。この結果、分解
ガスの流出を防止して、装置の安全性、安定性を向上さ
せることができる。また、反応管の流下端と曲面との接
続部に凹部が無くなるので、高温ガスの淀みも防止する
ことができる。更に、反応管には既存のものを使用する
ことができ、改良費用を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る有機ハロゲン化合物分解装置の
概略を表す構成図である。
【図2】 図1に示した反応管及び吹込管の部分を表す
断面図である。
【図3】 反応管と吹込管の接続部を軸線より片側のみ
で表した拡大断面図である。
【図4】 第二の実施の形態における反応管と吹込管の
接続部を軸線より片側のみで表した拡大断面図である。
【図5】 第三の実施の形態における反応管と吹込管の
接続部を軸線より片側のみで表した拡大断面図である。
【図6】 従来の反応管と吹込管の接続部を軸線より片
側のみで表した拡大断面図である。
【符号の説明】
37、81…反応管 37a…流下端 45、91…吹込管 45a…始端 45b…終端 51…曲面 83…膨出曲面 93…短管部 95…曲面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 C07C 19/10 C07C 19/10 B01D 53/34 134E (72)発明者 松本 創一郎 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内 (72)発明者 長谷川 敬高 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60番 地の1 中菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA21 AC10 BA02 BA07 CA06 DA01 EA02 HA03 4G075 AA03 AA13 AA53 BA05 BD12 BD13 BD27 CA02 CA48 DA01 EA01 EB22 EB43 EC01 EC06 FB02 FC06 FC09 4H006 AA05 AC13 AC26 BA95

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化合物を高温の分解ガスに
    分解して流下させる反応管と、該反応管の流下端に始端
    を接続すると共に終端をアルカリ液に浸漬して前記分解
    ガスを該アルカリ液中に吹き込む吹込管とを具備し、前
    記吹込管の内径を前記反応管の内径より小さくした有機
    ハロゲン化合物分解装置において、 前記吹込管の始端に、管内方向へ突出して前記反応管の
    内壁面と前記吹込管の内壁面とを連続させる曲面を設け
    たことを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機ハロゲン化合物分解
    装置において、 前記反応管の流下端の内壁面に、該内壁面を分解ガスの
    流線に沿って膨出させて前記反応管の内壁面と前記吹込
    管の曲面とを連続させる膨出曲面を設けたことを特徴と
    する有機ハロゲン化合物分解装置。
  3. 【請求項3】 有機ハロゲン化合物を高温の分解ガスに
    分解して流下させる反応管と、該反応管の流下端に始端
    を接続すると共に終端をアルカリ液に浸漬して前記分解
    ガスを該アルカリ液中に吹き込む吹込管とを具備し、前
    記吹込管の内径を前記反応管の内径より小さくした有機
    ハロゲン化合物分解装置において、 前記吹込管の始端に、前記反応管と内径が同一の短管部
    を設け、 該短管部の内壁面と前記吹込管の内壁面との間に、分解
    ガスの流線に沿って該短管部の内壁面と前記吹込管の内
    壁面とを連続させる曲面を設けたことを特徴とする有機
    ハロゲン化合物分解装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014188498A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Taiyo Nippon Sanso Corp 無害化処理装置及び無害化処理方法
JP6035438B1 (ja) * 2016-01-05 2016-11-30 株式会社Helix 渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法

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