JP2003183997A - 透明加工紙およびその製造方法 - Google Patents

透明加工紙およびその製造方法

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JP2003183997A JP2001377308A JP2001377308A JP2003183997A JP 2003183997 A JP2003183997 A JP 2003183997A JP 2001377308 A JP2001377308 A JP 2001377308A JP 2001377308 A JP2001377308 A JP 2001377308A JP 2003183997 A JP2003183997 A JP 2003183997A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明度が高く、長期間透明度が維持でき、か
つ臭気が発生しない透明加工紙の製造方法、およびその
製造方法により製造した透明加工紙、および滲みの少な
い透明加工紙を提供する。 【解決手段】 吸収性の紙の全面または部分的にワニス
を塗布し、浸透させた後、硬化乾燥させて得られる透明
加工紙の製造方法であって、前記塗布されるワニスは、
光重合性ビニールオリゴマーと、光重合性ビニールモノ
マーとを含む無溶媒性紫外線硬化型組成物であり、かつ
粘度が100mPa・s(25℃)より大きく、500
mPa・s(25℃)以下の範囲にあり、前記ワニスを
紙に浸透させた後、紫外線を照射する前に、前記ワニス
を浸透させた紙に遠赤外線を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明加工紙の製造
方法、特にグラビア印刷方式、フレキソ印刷方式、ロー
ルコータ印刷方式、カーテンスプレー方式に適した透明
加工紙の製造方法およびその製造方法により製造された
透明加工紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙を透明加工する方法としては、
例えば、(1)紙の一部に窓にあたる開口部を設けて封
筒にし、その開口部に透明フィルムを貼る方法、(2)
吸収性の紙の全面または一部に、熱溶融性ワックス類と
熱可塑性樹脂の混合物を、トルエンなどの有機溶剤に溶
融させたものを塗布し、加熱処理して、前記有機溶剤を
蒸発させた後に、前記混合物を固化させる方法、(3)
前記熱溶融性ワックス類と熱可塑性樹脂の混合物の代わ
りに、紫外線硬化型樹脂組成物を吸収性の紙に塗布し、
浸透させた後、紫外線を照射して、硬化させて透明紙を
作る方法(特公昭50−21561号公報、特開昭51
−23314号公報、特開平3−8898号公報など)
などが、知られている。
【0003】しかし、(1)の方法では、紙と透明フィ
ルムとの貼り合わせに手間が掛かるという問題がある。
また、自動封入機を用いて封筒に内容物を封入する際
に、フィルムと紙との間に段差があるために、内容物の
引っ掛かり事故が発生するなどの問題がある。
【0004】また、(2)の方法では、熱溶融性ワック
ス類と熱可塑性樹脂の混合物が、常温で固体である場合
が多く、使用に際して混合物を溶融させる必要がある。
このため、塗布前に混合物を入れたタンクや塗布ロール
を加熱しなければならず、適切な温度条件や塗布条件を
選択しなければならないという問題がある。また、有機
溶剤を除去する際に、有機溶剤が大気中に飛散する。こ
のため、飛散した溶剤の回収設備が必要となる。また、
上記混合物を塗布した後、溶剤を蒸発させるため、およ
びワックス類を溶融固化させるために、高温(200℃
〜220℃)の加熱炉を必要とする。このため、長い加
熱炉と多量の熱量が必要となり、かつ蒸発した溶剤の臭
気が問題となる。さらに、(2)の方法で得られる透明
紙は、経日的に透明性が低下する、紙が黄変する、紙の
弾性が少ないために、折れ易く、折れた場合に透明性が
低下するなど品質的に劣るという問題もある。
【0005】さらに、(3)の方法では、使用する紫外
線硬化型樹脂組成物が液状である場合が多い。このた
め、上記組成物を加熱して塗布する必要はない。しか
し、上記組成物を紙に浸透させるためには、トルエン、
キシレン、メチルエチルケトンなどの低沸点の有機溶剤
で希釈して、粘度を低下させて用いるのが一般的であ
る。このため、上記組成物を紙に浸透させた後に、有機
溶剤を除去する必要がある。有機溶剤の除去は、紫外線
を照射する前に、赤外線ヒータなどの加熱装置で紙を加
熱して行う。この場合の加熱装置は、上記(2)の方法
で用いる加熱炉ほどの大きな装置は必要ではない。しか
し、有機溶剤の飛散により、大気汚染や臭気の問題を生
ずる。すなわち、本来溶剤を使用しなくてもよい紫外線
硬化型樹脂組成物の長所が生かせないという問題があ
る。
【0006】一方、紫外線硬化型樹脂組成物を用いる
と、経日的に透明加工紙の透明性は低下しない。また、
適切な組成物を選択することにより、紙の黄変や折れ易
さをはるかに減らすことができる。さらに、適切な重合
開始剤を選択することにより、硬化時に発生する臭気を
抑制することもできる。しかし、紫外線硬化型樹脂を有
機溶剤を用いないで使用する場合(特開昭52−512
79号公報、特開昭61−41397号公報、特開昭6
3−126997号公報など)には、粘度を小さくする
には用いる紫外線硬化型樹脂に制限があり、粘度が大き
いと紙への浸透性が悪いという問題がある。一方、紫外
線硬化型樹脂を水溶液にして用いる場合(特開平3−1
46798号公報など)には、紙がカールする、透明度
が低下する、あるいは水を紙から蒸発させるための加熱
工程が必要となるなどの問題がある。
【0007】上記問題を解決するために、本発明者ら
は、光重合性ビニールオリゴマーと,光重合性ビニール
モノマーと,光重合開始剤と,浸透剤と,重合禁止剤と
を含む無水性組成物であり,全組成物中の水可溶性成分
が50〜100%の範囲にあり,かつ粘度が100mP
a・s(25℃)以下の範囲にある水可溶性紫外線硬化
型ワニスを開発した。しかし、透明部分を介してカスタ
マーコードを識別するためには、さらに透明度の高い透
明加工紙が要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みな
されたものであり、その目的は、透明度が高く、長期間
透明度が維持でき、かつ臭気が発生しない透明加工紙の
製造方法、およびその製造方法により製造した透明加工
紙を提供することにある。また、本発明の別の目的は、
滲みの少ない透明加工紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の透明加工紙の製造方法は、吸収性の紙の全
面または部分的にワニスを塗布し、浸透させた後、硬化
乾燥させて得られる透明加工紙の製造方法であって、前
記塗布されるワニスは、光重合性ビニールオリゴマー
と、光重合性ビニールモノマーとを含む無溶媒性紫外線
硬化型組成物であり、かつ粘度が100mPa・s(2
5℃)より大きく、500mPa・s(25℃)以下の
範囲にあり、前記ワニスを紙に浸透させた後、紫外線を
照射する前に、前記ワニスを浸透させた紙に遠赤外線を
照射することを特徴とする。
【0010】上記構成によれば、光重合性ビニールオリ
ゴマーと、光重合性ビニールモノマーとを含む無溶媒性
紫外線硬化型組成物であるので、溶媒を除去するための
加熱工程を必要としない。
【0011】従来は、組成物の粘度を低下させて、ワニ
スの紙への浸透を向上させていた。このため、光重合性
ビニールオリゴマーと、光重合性ビニールモノマーとを
含む無溶媒性紫外線硬化型組成物において、光重合性ビ
ニールモノマーの含有率を増加させて、粘度を100m
Pa・s(25℃)以下にしていた。しかし、光重合性
ビニールモノマーの含有率を増加させると、上記組成物
に紫外線を照射して硬化乾燥させる際の硬化乾燥時間が
長くなる。このため、紙に上記組成物が塗布された領域
のエッジに滲みを生じ、紙の透明化部分と不透明部分と
の境界がシャープでなくなる。一方、粘度が低すぎる場
合には、フレキソ印刷やグラビア印刷を行ってワニスを
塗布する場合に、ワニスタンクから版に至るロール間の
ワニスの巻上げ効果が少なくなり、所望の膜厚(30μ
m〜40μm)が得られない。このため、紙に十分な量
のワニスを塗布することができず、十分な透明性が得ら
れない。
【0012】本発明者らは、光重合性ビニールオリゴマ
ーと、光重合性ビニールモノマーとを含む無溶媒性紫外
線硬化型組成物であり、かつ粘度が100mPa・s
(25℃)より大きく、500mPa・s(25℃)以
下の範囲にあるワニスを用いると、所望の膜厚で、ワニ
スを塗布できることを見出した。また、上記粘度の範囲
にあると、ワニスの紙への浸透性が低下する。そこで、
紫外線を照射する前に、遠赤外線を照射して、ワニスの
紙への浸透性を向上させる。この結果、透明部分を介し
てカスタマバーコードを識別できる、透明度80%以上
(不透明度20%以下)の透明加工紙を得ることができ
る。本発明の構成によると、紙の叩解度を考慮しなくて
も、透明度の高い透明紙を製造できる。
【0013】前記遠赤外線を照射時の紙面温度が、10
0℃〜160℃であればよい。
【0014】さらに、上記紙面温度において、遠赤外線
の照射時間が1秒〜3秒であればよい。
【0015】また、前記遠赤外線の照射が、ワニスを塗
布した面に、あるいはワニスを塗布した面および反対の
面の両面に行われてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の透明加工紙の製造方法に
用いられるワニスは、(1)紫外線を照射することによ
り硬化する光重合性ビニールオリゴマー、(2)紫外線
を照射することにより硬化する光重合性ビニールモノマ
ー、(3)光重合開始剤、(4)浸透剤、(5)重合禁
止剤を含む組成物である。上記組成物以外に、光敏感
剤、ゲル化剤などを更に含んでいても良い。
【0017】使用される光重合性ビニールオリゴマーと
しては、特に制限はなく、公知のオリゴアクリレートが
使用できる。具体的には、エポキシアクリレート、エポ
キシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ジア
リルフタレート樹脂などが挙げられる。これらのオリゴ
アクリレートの中で、粘度が1500mPa・s(25
℃)以下のオリゴアクリレートが好ましく、粘度が10
00mPa・s(25℃)以下のオリゴアクリレートが
特に好ましい。
【0018】使用される光重合性ビニールモノマーとし
ては、特に制限はなく、公知の光重合性ビニールモノマ
ーが使用できる。具体的には、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
ポリエチレングリコール#300ジアクリレート、ブタ
ンジオールモノアクリレート、モルホリンアクリレー
ト、N−ビニールホルムアミド、ノニルフェノキシポリ
エチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロ
ピレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。こ
れらのビニールモノマーの中で、粘度が1500mPa
・s(25℃)以下のビニールモノマーが好ましく、粘
度が1000mPa・s(25℃)以下のビニールモノ
マーが特に好ましい。
【0019】使用される光重合開始剤としては、特に制
限はなく、公知の光重合開始剤が使用できる。具体的に
は、ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェ
ノン、α−アミノアセトフェノンなどのアセトフェノン
系光重合開始剤、ベンゾイソエチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタールなどのベンゾフェノン系光重合開始
剤、ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系光重合開始
剤、2,4−ジエチルチオキサンソンなどのチオキサン
ソン系光重合開始剤、メチルフェニルグリオキシレー
ト、アシルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。こ
れらの光重合開始剤は、単独で使用しても、二種以上を
併用してもよい。好ましい光重合開始剤は、光重合性ビ
ニールオリゴマーや光重合性ビニールモノマーと相溶性
の良いものである。常温で液状のヒドロキシアセトフェ
ノンにアシルホスフィンオキサイドを50℃〜60℃で
溶融させたものが、臭気が少なく、黄変しにくい点から
好ましい。
【0020】使用される浸透剤としては、特に制限がな
く、公知の浸透剤が使用できる。具体的には、ポリエチ
レングリコールラウリルエーテルなどのポリエチレング
リコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコール
オクチルフェニルエーテルなどのポリエチレングリコー
ルアルキルアリルエーテル類、ジオクチルスルホコハク
酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸ナトリウム
類、パーフロロアルキルEO付加物などが挙げられる。
これらの浸透剤として、好ましくは表面張力を低下する
能力のすぐれたもの、泡立ちの少ないものである。
【0021】重合禁止剤としては、特に制限はなく、公
知のものが使用できるが、具体的には、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ−t−ブ
チルハイドロキノン、フェノチアジン、カテコールなど
が挙げられる。
【0022】本発明の透明加工紙の製造に用いられるワ
ニス中の上記各物質の配合量は特に制限されない。しか
し、粘度を100mPa・s(25℃)より大きく、5
00mPa・s(25℃)以下にする必要性から、光重
合性ビニールモノマーのワニス中に占める割合は、5重
量%〜60重量%、より好ましくは10重量%〜50重
量%の範囲にあればよい。光重合性ビニールモノマーの
配合量が5重量%以下であると、紙への浸透性が劣り、
ワニスの粘度を500mPa・s(25℃)以下にする
ことができない。一方、光重合性ビニールモノマーの配
合量が60重量%以上であると、ワニスの粘度を100
mPa・s(25℃)より大きくできないので、ワニス
と塗布した部分に滲みが生ずるので、好ましくない。ま
た、光重合性ビニールオリゴマーのワニス中に占める割
合は、40重量%〜95重量%、より好ましくは60重
量%〜90重量%の範囲にあればよい。光重合性ビニー
ルオリゴマーの配合量が40重量%以下であると、ワニ
スの粘度を100mPa・s(25℃)より大きくでき
ないので、ワニスと塗布した部分に滲みが生ずるので、
好ましくない。光重合性ビニールオリゴマーの配合量が
95重量%以上であると、紙への浸透性が低下するの
で、好ましくない。
【0023】浸透剤のワニス中に占める割合は、0.5
重量%〜5重量%の範囲にあればよく、グラビア印刷方
式、フレキソ印刷方式において、ワニスタンクから版に
至るロール間の巻き上げ効果を得るためには1重量%〜
3重量%の範囲にあればより好ましい。光重合開始剤の
ワニス中に占める割合は、10重量%以下の範囲で、使
用する光重合性オリゴマーおよび光重合性モノマーを硬
化させるのに十分な量を使用すればよい。重合禁止剤の
ワニス中に占める割合は、ワニスの貯蔵安定性を考慮し
て、使用する光重合性オリゴマーおよび光重合性モノマ
ーに対して、0.01重量%〜0.1重量%の範囲にあ
ればよい。光鋭敏剤としては、N,N−ジメチルエタノ
ールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミンなどを、ゲル化剤としては、金属キレート、金
属石けん、有機ベントナイトなどの公知の材料を適宜使
用すればよい。
【0024】上記ワニスは、常温で、液状である。した
がって、ワニスを塗布する前に、ワニスタンクおよび塗
布ロールを加熱しなくても良い。
【0025】また、上記ワニスは、粘度が100mPa
・s(25℃)より大きく、500mPa・s(25
℃)以下である。したがって、紙が十分な透明性を有す
るに必要な30μm〜40μmの膜厚で、ワニスを塗布
することができる。
【0026】上記ワニスを塗布した紙に、遠赤外線を照
射する。遠赤外線は、有機溶剤や水を飛散させるために
用いるのではない。まず、遠赤外線を照射することによ
り、熱により塗布されたワニスの粘度が低下する。これ
により、ワニスが塗布面から紙内により深く浸透し、透
明度の高い透明加工紙が得られる。また、遠赤外線炉
は、炉内雰囲気温度が、最高で約200℃程度と比較的
低く、温度制御が容易である。ワニスを低粘度化させる
という点から見ると、がス熱風炉、近赤外線炉などの一
般的な加熱処理方法が利用できる。しかし、がス熱風炉
では、100℃〜160℃という所望の紙面温度を得る
ためには、炉長が長くなるという問題がある。一方、近
赤外線炉では、炉長は短くなる。しかし、炉内雰囲気温
度が300℃以上となり、紙質が劣化したり、紙が燃え
てしまう危険性がある。
【0027】また、遠赤外線を照射することで、別の効
果が得られる。すなわち、遠赤外線は、近赤外線と同様
の電磁波である。しかし、遠赤外線の波長は4μmより
長く、通常5μm以上である。遠赤外線の深達力は、波
長が長いほど大きくなる。理論的には、深達力は波長の
1/2乗に比例する。遠赤外線を照射することで、遠赤
外線は紙面の奥に到達できるので、ワニスをより奥まで
浸透させることができる。したがって、透明度の高い透
明加工紙を得ることができる。
【0028】本発明の透明加工紙の製造方法に用いられ
る遠赤外線炉としては、公知の遠赤外線発生装置が使用
できる。紙面温度としては、100℃〜160℃の範囲
にあればよい。好ましい温度範囲としては、紙質への影
響、透明度、および印刷速度による作業性(照射時間)
を考慮すれば、120℃〜140℃の範囲にあることが
好ましい。また、照射時間は、紙面温度が上記の範囲に
あれば、1秒〜3秒である。照射時間が1秒未満であれ
ば、所望の透明度が得られず、3秒より長ければ、紙が
劣化するからである。
【0029】遠赤外線発生装置の遠赤外線発生面と紙面
との距離は、紙面温度が上記温度の範囲にあるように設
定すれば良い。紙を走行させるために生ずる踊り、蛇行
を考慮すれば、約5cm程度である。
【0030】遠赤外線発生装置は、単独に用いても良い
が、2台以上を組み合わせて使用してもよい。2台以上
を組み合わせて使用する場合、走行紙面に対して直列に
設置して同一面に遠赤外線を照射しても良い。この場合
には、炉長が長くなる。一方、紙面の両面から遠赤外線
を照射できるようにしてもよい。炉長を長くせずに、十
分な照射をすることができる。
【0031】図1は、本発明の透明加工紙の製造方法の
一例を説明するための図である。吸収性の巻紙1は、ロ
ール2によって引き出される。次に、この巻紙1は、地
模様印刷印版4と圧胴ロール3との間を通り、巻紙1上
に、フレキソインキタンク5から供給されたフレキソイ
ンキが、地模様印刷用印版4を介して、封筒の地紋様お
よび封筒窓の窓枠がフレキソ印刷される。次に、この巻
紙1は、プラマド型印版6と圧胴ロール13との間を通
り、ワニスタンク7から供給されたワニスが、印版6を
介して上記窓枠内にフレキソ印刷される。なお、この例
では、巻紙の例を示したが、枚葉の紙にフレキソ印刷を
施してもよい。
【0032】次に、上記ワニスが印刷された巻紙1は、
遠赤外線炉8に送られ、遠赤外線照射装置9により、遠
赤外線を照射される。遠赤外線を照射させることによ
り、ワニスは紙に深く浸透される。次に、この巻紙1
は、ロール10により紫外線照射装置11に導かれ、紫
外線を照射されて、ワニスが乾燥固化され、透明加工紙
を得る。ワニスが乾燥固化された巻紙1は、ロール12
により、製袋機に導かれ、透明窓付きの封筒が得られ
る。また、フレキソ印刷方式のみならず、グラビア印刷
方式、ロールコータ印刷方式、カーテンスプレー印刷方
式によっても、透明加工紙を製造することができる。
【0033】本発明の製造方法で得られる透明加工紙
は、透明度に優れる。具体的には、透明度80%以上の
透明加工紙である。なお、本発明にいう透明度とは、J
ISP−8138に準じて得られた不透明度(%)か
ら、次式を用いて得られる。 透明度(%)=100%−不透明度(%)
【0034】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明の内容を具
体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、以下の実施例で部というときは、
重量部を意味する。 [ワニス(A)] 脂肪族エポキシアクリレート 80部 (BASF(株)製、Laromer LR8765) トリプロピレングリコールジアクリレート 12部 (新中村化学(株)製、NKエステル、APG−200) イルガキュア4265 5部 (チバガイギー(株)製、光重合開始剤) イルガキュア907 2部 (チバガイギー(株)製、光重合開始剤) ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.05部 (精工化学(株)製、重合禁止剤) サンモリン OT−70(三洋化成(株)製、浸透剤) 1部 ポリフロー No.75(共栄社化学(株)製、浸潤剤) 0.25部 合計 100.3部 上記のような配合物をセパラブルフラスコ中で60℃、
30分保温、攪拌して400mPa・s(25℃)のワ
ニスAを得た。
【0035】 [ワニス(B)] 脂肪族エポキシアクリレート 50部 (BASF(株)製、Laromer LR8765) トリプロピレングリコールジアクリレート 41部 (新中村化学(株)製、NKエステル、APG−200) イルガキュア4265 5部 (チバガイギー(株)製、光重合開始剤) イルガキュア907 3部 (チバガイギー(株)製、光重合開始剤) ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.05部 (精工化学(株)製、重合禁止剤) サンモリン OT−70(三洋化成(株)製、浸透剤) 1部 ポリフロー No.75(共栄社化学(株)製、浸潤剤) 0.25部 合計 100.3部 上記のような配合物をセパラブルフラスコ中で60℃、
30分保温、攪拌して103mPa・s(25℃)のワ
ニスBを得た。
【0036】(実施例1)図1に示す装置を用いて、吸
収性の紙(再生紙、中越パルプ(株)製、〈62.
5〉)にワニスAを印刷速度30rpmで、印刷した。
次に遠赤外照射装置(セラミックヒータ、2kw、有効
長0.4m)を、直列に置き、走行紙面から5cmの距
離に設置した。この装置を用い、紙面温度140℃、封
筒窓部の遠赤外線照射時間2.9秒で、遠赤外線を照射
した。次に紫外線照射装置(高圧水銀ランプ、6kw、
120w/cm)を2台を、紙の走行紙面の両側から1
0cmのところにそれぞれ設置し、ワニスAを硬化乾燥
させて、製袋機に送り、実施例1の窓付封筒紙を得た。
【0037】(実施例2)印刷速度を45rpmにした
以外は、実施例1と同様にして、実施例2の窓付封筒を
得た。なお、紙面温度124℃、封筒窓部の遠赤外線照
射時間1.94秒で、遠赤外線を照射した。
【0038】(実施例3)印刷速度を50rpmにした
以外は、実施例1と同様にして、実施例3の窓付封筒を
得た。なお、紙面温度130℃、封筒窓部の遠赤外線照
射時間1.75秒で、遠赤外線を照射した。
【0039】(実施例4)ワニスAをワニスBに代えた
以外は、実施例1と同様にして、実施例4の窓付封筒を
得た。
【0040】(実施例5)4台の遠赤外線照射装置を用
いた。遠赤外線照射装置2台ずつを紙面の両側に並列に
配置した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の窓
付封筒を得た。なお、紙面温度135℃、封筒窓部の遠
赤外線照射時間1.03秒で、遠赤外線を照射した。
【0041】(比較例1)遠赤外線を照射しなかったこ
と以外は、実施例3と同様の条件で、窓付封筒を作成
し、比較例1の窓付封筒を得た。
【0042】(比較例2)印刷速度を180rpmとし
た以外は、実施例5と同様の条件で、窓付封筒を作成
し、比較例2の窓付封筒を得た。なお、紙面温度120
℃、封筒窓部の遠赤外線照射時間0.48秒で、遠赤外
線を照射した。
【0043】上記の実施例1〜5の窓付封筒と、比較例
1、2の窓付封筒を以下の方法で、評価テストを行っ
た。
【0044】[透明度の評価]ハンターレフレクトメー
タ(不透明計)により、JIS P−8138に準じて
不透明度(%)を測定した。計算式、透明度(%)=1
00%−不透明度(%)から、透明度を求めた。
【0045】[黄変性の評価]アトラス型フェードメー
タを用いて、40時間透明紙に紫外線を照射し、ブルー
スケールで判定し、8段階に分類した。8が最も黄変が
少ない。
【0046】エッジのシャープさは、ワニスを塗布した
領域のエッジより3mm以内の滲みを良とした。
【0047】なお、上記従来技術(2)の方法で製造し
た透明窓付封筒用紙を参考例1とした。
【0048】結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、本発明の製造方
法で製造した窓付封筒は、透明性に優れており、長期間
安定に透明性が維持された。また、紫外線硬化型樹脂を
用いるので、黄変しにくかった。さらに、溶剤を用いな
いので、臭気の発生も少なかった。また、滲みの少ない
透明加工紙が得られた。
【0051】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明では、透
明度の高く、長期間透明度が維持でき、かつ臭気が発生
しない透明加工紙の製造方法、およびその製造方法によ
り製造した透明加工紙を提供することができる。また、
滲みの少ない透明加工紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の透明加工紙の製造方法の一例
を説明するための図である。
【符号の説明】
1 巻紙 2、10、12 ロール 3、13 圧胴ロール 4 地模様印刷用印版 5 フレキソインキタンク 6 プラマド型印版 7 ワニスタンク 8 遠赤外線炉 9 遠赤外線照射装置 11 紫外線照射装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 健 大阪府大阪市平野区加美西2丁目8番31号 大阪印刷インキ製造株式会社内 Fターム(参考) 4L055 AG34 AG71 AH50 BE10 EA11 EA20 EA25 FA12 FA30 GA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収性の紙の全面または部分的にワニ
    スを塗布し、浸透させた後、硬化乾燥させて得られる透
    明加工紙の製造方法であって、 前記塗布されるワニスは、光重合性ビニールオリゴマー
    と、光重合性ビニールモノマーとを含む無溶媒性紫外線
    硬化型組成物であり、かつ粘度が100mPa・s(2
    5℃)より大きく、500mPa・s(25℃)以下の
    範囲にあり、 前記ワニスを紙に浸透させた後、紫外線を照射する前
    に、前記ワニスを浸透させた紙に遠赤外線を照射するこ
    とを特徴とする透明加工紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記遠赤外線を照射時の紙面温度が、
    100℃〜160℃である請求項1に記載の透明加工紙
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記遠赤外線の照射が、ワニスを塗布
    した面に、あるいはワニスを塗布した面および反対の面
    の両面に行われる請求項1に記載の透明加工紙の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 塗布に際し、加熱処理を必要としない
    請求項1に記載の透明加工紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 吸収性の紙の全面または部分的にワニ
    スを塗布し、浸透させた後、硬化乾燥させて得られる透
    明加工紙であって、 前記塗布されるワニスは、光重合性ビニールオリゴマー
    と、光重合性ビニールモノマーとを含む無溶媒性紫外線
    硬化型組成物であり、かつ粘度が100mPa・s(2
    5℃)より大きく、500mPa・s(25℃)以下の
    範囲にあり、 透明加工紙の透明度が80%以上であることを特徴とす
    る透明加工紙。
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