JP2003194630A - 非接触温度センサおよび非接触温度センサ用検出回路 - Google Patents

非接触温度センサおよび非接触温度センサ用検出回路

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JP2003194630A
JP2003194630A JP2001397382A JP2001397382A JP2003194630A JP 2003194630 A JP2003194630 A JP 2003194630A JP 2001397382 A JP2001397382 A JP 2001397382A JP 2001397382 A JP2001397382 A JP 2001397382A JP 2003194630 A JP2003194630 A JP 2003194630A
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infrared
contact temperature
resin film
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Toshiyuki Nojiri
俊幸 野尻
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Ishizuka Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触温度センサがマイクロ波の影響を受け
ずに、被検知体から放射される赤外線を精度よく検知で
きる構造の非接触温度センサおよび非接触温度センサ用
検出回路を提供する。 【解決手段】 開口部10aから入射した赤外線を導く
導光部11を有する空洞部12と、空洞部12に隣接し
て設けられた一端が閉塞された有底空洞部13とからな
る保持体10と、保持体10の導光部11の他端開口部
10bと有底空洞部13の開口部10c側に配置された
樹脂フィルム20と、樹脂フィルム20の背後に形成さ
れた空間部50aと、導光部11の他端開口部に位置す
る樹脂フィルム20上に配置された赤外線検知用感熱素
子30aと、有底空洞部13の開口部10cに位置する
ように配置した温度補償用感熱素子30bと、樹脂フィ
ルム20が密閉固定し、空間部50aを形成する蓋部材
50とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、温度センサに関
し、特に電子レンジでマイクロ波加熱された食品等の表
面温度を非接触で検知する非接触温度センサおよび非接
触温度センサ用検出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非接触温度センサとして、例えば
「特開平11−223555号公報」に開示されたもの
がある。この非接触温度センサは被検知体の表面温度を
短時間に計測でき、且つ、被検知体の温度を正確に計測
することができる。そして、この非接触温度センサは、
主に複写機等の定着装置において、用紙上の未定着トナ
ー像を定着するために、定着装置の加熱定着ローラのよ
うな回転体の表面温度を非接触で検知する温度センサと
して発明されたものである。
【0003】図5は従来の非接触温度センサの分解斜視
図である。この非接触温度センサは、図に示すように断
面形状が長方形の導光部からなる保持体101と、感熱
素子104a,104bが設けられた樹脂フィルム10
2と、蓋部材103とで構成されている。保持体101
には、その一端に赤外線入射する開口部101aがあ
り、開口部101aに連通する内部は赤外線を導く導光
部105となっており、導光部105を抜けた他端には
開口部101bが形成されている。
【0004】導光部105には、赤外線を吸収する赤外
線吸収膜が形成されている。開口部101bは樹脂フィ
ルムで覆われて蓋部材103で閉塞されている。樹脂フ
ィルムの裏面側(赤外線入射面とは反対の面)には、薄
膜サーミスタからなる赤外線検知用感熱素子104aと
温度補償用感熱素子104bが設けられ、樹脂フィルム
102と蓋部材103との間には、空間部が形成されて
いる。
【0005】導光部105の赤外線吸収膜は、被検知体
以外のバックグランド部分から放射された赤外線を吸収
させ、開口部101aから直接入射する被検知体からの
赤外線のみを樹脂フィルム102によって、吸収させる
ためのものである。
【0006】従来の非接触温度センサは、被検知体から
放射された赤外線が、非接触温度センサの開口部101
aから入射し、導光部105を通過して樹脂フィルム1
02に吸収される。吸収された赤外線は熱エネルギーに
変換され、樹脂フィルムの温度が上昇するので、この温
度上昇を樹脂フィルムに密着固定させた赤外線検知用感
熱素子104aにより検知することによって、被検知体
の表面温度を検出することができる。
【0007】図6は図5に示す非接触温度センサの出力
検出回路の構成を示す。この出力回路は、抵抗R10と
赤外線検知用感熱素子104aとが電源端子Vと接地間
に直列接続され、且つ、抵抗R20と温度補償用感熱素
子104bとが電源端子Vと接地間に直列接続されてい
る。このような抵抗R10,R20と赤外線検知用感熱
素子104a、温度補償用感熱素子104bとの接続関
係より、電源端子Vに抵抗R10,R20の一端を共通
接続すると共に、赤外線検知用感熱素子104a、温度
補償用感熱素子104bの一端を接地側に共通接続し、
且つ、抵抗R10の他端と赤外線検知用感熱素子104
aの他端とを接続すると共に、抵抗R20の他端と温度
補償用感熱素子104bの他端とを接続したブリッジ回
路を構成する。
【0008】赤外線検知用感熱素子104aと温度補償
用熱素子104bは、少なくともほぼ等しい温度特性を
有する薄膜サーミスタであり、被検知体からの赤外線に
よって赤外線検知用感熱素子104aの抵抗値が変化し
て接続点aの電位が変化する。同時に被検知体からの輻
射熱や周囲雰囲気温度によって保持体101の温度も上
昇するため温度補償用感熱素子104bの抵抗値も保持
体101の温度上昇に相当する分の抵抗が変化すると接
続点bの電位が変化する。
【0009】しかしながら赤外線検知用感熱素子104
aと温度補償用感熱素子104bが同温度特性を有する
ため接続点aの電位は、被検知体からの赤外線による温
度変化に依存するものであり、従って接続点aと接続点
bとの電位差を演算増幅器ampで増幅することで、演
算増幅器ampの出力端子110より被検知体の表面温
度に応じた電気信号を出力することができる。
【0010】ところで電子レンジは、マイクロ波を食品
等に照射することによって加熱調理等を行うものであっ
て、家庭用、業務用を問わず広く用いられている。電子
レンジにおいては、食品等の加熱仕上がりを正確に検知
して、自動的に加熱を停止できるようにすることが要求
されている。従来、電子レンジにおける加熱仕上がり検
知方法としては、赤外線センサによる表面温度測定方法
が用いられていた。そして用いられる赤外線センサとし
ては、サーモパイルや焦電センサが一般的であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の赤外線センサを電子レンジに搭載して使用する場
合、出力信号が非常に小さく、S/Nを高くして増幅す
るには電子回路が複雑になる欠点や構造が複雑になる欠
点がある。また、電子レンジ装置の内部は比較的高温度
になるため、赤外線センサを電子レンジ装置の内部に設
置した場合に温度補償をする必要がある。しかしながら
赤外線センサの温度補償は、赤外線センサ一つ一つに温
度補償用の温度センサを配置し、個々に調整する必要が
あり手間とコストがかかる欠点があった。さらに、従来
のサーモパイル型の赤外線センサでは小さいチップ上に
温冷接点が配置されており電磁波の影響を受けやすく、
正確な温度検知が難しい欠点があった。
【0012】本出願人は、これら問題点に鑑みて、特開
平11−223555号に開示した非接触温度センサを
電子レンジで加熱した食品等の仕上がりを検知する温度
センサとして使用できないか検討した。その結果、これ
ら従来の非接触温度センサに用いられている保持体は、
マイクロ波による影響を考慮していない構造のため、樹
脂フィルム上の配線パターンや引出線に誘導電流が発生
し、この影響で赤外線検知用感熱素子や温度補償用感熱
素子が加熱されて抵抗値が変化してしまう問題があっ
た。この結果、正確な温度検知ができなくなり、加熱調
理された食品は、必要以上に加熱されたり、また反対に
不十分な状態で加熱動作が停止してしまうことがあっ
た。
【0013】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、非接触温度センサがマイクロ波
の影響を受けずに、被検知体から放射される赤外線を精
度よく検知できる構造の非接触温度センサおよび非接触
温度センサ用検出回路を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る非接触温度センサは、開口部から入射した赤外線を導
く導光部を有する空洞部と、前記空洞部に隣接して設け
られた一端が閉塞された有底空洞部とからなる保持体
と、前記保持体の前記導光部の他端開口部と前記有底空
洞部の開口部側に配置された樹脂フィルムと、前記樹脂
フィルムの背後に形成された空間部と、前記導光部の前
記他端開口部に位置する前記樹脂フィルム上に配置され
た赤外線検知用感熱素子と、前記有底空洞部の開口部に
位置するように配置した温度補償用感熱素子と、前記樹
脂フィルムを密閉固定し、前記空間部に形成する蓋部材
とから構成されている。この発明によれば、蓋部材は、
保持体と同様の材料で形成され、2つの感熱素子は、樹
脂フィルムとともに空間部内に密閉されるように収納さ
れ、また、空間部には赤外線反射膜を設けることによっ
て、樹脂フィルムから放射された熱を反射させることに
より、感熱素子は一層検出感度を向上させることができ
る。
【0015】この発明の請求項2に係る非接触温度セン
サにおける空洞部と前記有底空洞部は、略同一の形状を
有し、互いに平行に配置されている。この発明によれ
ば、導光部を有する空洞部と有底空洞部の形状を互いに
平行に配置することにより、赤外線検知用感熱素子と温
度補償用感熱素子には、保持体から同一の熱エネルギー
が加わることで、導光部から入射する赤外線エネルギー
をのみを正確に検知することができる。
【0016】この発明の請求項3に係る非接触温度セン
サにおける保持体は、6−ナイロン、66−ナイロン、
PBT,PPS,ABS樹脂、液晶ポリマー樹脂の何れ
かを主成分とし、タングステン粉末、錫粉末、カーボン
粉末、カーボン繊維、アルミニューム粉末、銅粉末、鉛
粉末、マグネシューム粉末の何れか若しくはこれらの組
み合わせから成る複数の粉末を前記主成分に含有させて
形成したた。この発明によれば,このように保持体を形
成することで、被検知体以外のバックグランド部分から
放射された赤外線を吸収させるため、従来の保持体のよ
うに導光部に赤外線吸収膜を形成していた工程が無くな
り、更に赤外線吸収膜の成膜厚み管理をすることが無く
なるため、寸法精度の高い導光部が形成できるようにな
り、製品毎の赤外線の入射角度のバラツキが無くなり、
赤外線の検知精度が優れた非接触温度センサを作成でき
るようになった。
【0017】この発明の請求項4に係る非接触温度セン
サは、前記赤外線が入射する前記保持体の開口部より開
口断面積の大きな開口部を有し、前記保持体を覆うよう
に形成された断熱性部材を配置し、この断熱性部材と前
記保持体との間に空気断熱層が形成される。この発明に
よれば、非接触温度センサが断熱性部材内に空気断熱層
を介して取り付けられているので、断熱性部材が取り付
けられた加熱室の筐体がマイクロ波によって加熱されて
も、その影響が非接触温度センサに伝わりにくく、また
断熱性部材からの輻射熱も受けにくい構造にできる。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の
何れかに記載の非接触温度センサを用いた非接触温度セ
ンサ用検出回路であって、電源と接地間に直列接続され
た前記赤外線検知用感熱素子と抵抗素子との接続点に現
れる出力電圧と、電源と接地間に直列接続された前記温
度補償用感熱素子と抵抗素子との接続点に現れる出力電
圧との差電圧を演算処理して、被検知体の表面温度を検
知する。この発明によれば、赤外線検知用感熱素子と抵
抗素子の直列回路と温度補償用感熱素子と抵抗素子の直
列回路の配線パターンが互いに対称に形成されるため、
温度補償側と赤外線検知側の出力信号に重畳するノイズ
は同相となり、温度補償側と赤外線検知側の差電圧を入
力する差動増幅回路は同相分ノイズの影響を除去するこ
とで、センサ出力が小さくてもノイズ成分を除去して増
幅されるためS/N比が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明に係
る非接触温度センサの一実施の形態を各添付図面を参照
して説明する。図1は本実施の形態に係る非接触温度セ
ンサの分解斜視図である。図2は図1に示す非接触温度
センサのX−Y断面図である。図1および図2におい
て、非接触温度センサ1は、断面形状が円形で赤外線が
入射する開口部10aと、それに続く導光部からなる空
洞部12と、前記空洞部12に隣接して一端に開口部1
0cが設けられた、前記空洞部12とほぼ同形状の有底
空洞部13を有する保持体10と、前記保持体10の開
口部10b,10c側に設けられた感熱素子を載置した
樹脂フィルム20と、前記樹脂フィルム20を固定する
ための蓋部材50とで構成されている。
【0020】また、保持体10には、非接触温度センサ
1を保持するための取付穴10fを有する取付耳10e
が設けられている。開口部10bと開口部10c側に設
けられる樹脂フィルム20の裏面側(赤外線入射面とは
反対の面)には、配線パターン40aが形成されてお
り、これら配線パターン40aは、開口部10bと開口
部10cに相当する部分に、それぞれ赤外線検知用感熱
素子30aと温度補償用感熱素子30bが配置されるよ
うに形成されている。赤外線検知用感熱素子30aと温
度補償用感熱素子30bは配線パターン40aのランド
上(図示しない。)に電気的に接続されている。
【0021】配線パターン40aの引出線取付端子40
bには引出線55が電気的に接続される。そして、樹脂
フィルム20は蓋部材50で固定されると共に、保持体
10の凹陥部10dに嵌合させる。蓋部材50には樹脂
フィルム20上の赤外線検知用感熱素子30a及び温度
補償用感熱素子30bと当接する箇所に空間部50aが
形成される。また、引出線取付端子40bに接続された
引出線55は、凹陥部10dの上面に長手方向に切り欠
きして形成した長穴10gに嵌着されて外部に引き出さ
れる。
【0022】保持体10は、赤外線を吸収し、且つ、導
電性を有する粉末を含有させた樹脂で形成されている。
本実施の形態では、保持体10は6−ナイロン樹脂に7
0wt%のカーボン粉末又はカーボン繊維を含有させた
混合物を公知のインジェクション成形法によって成形さ
せたものである。この他にも、PBT,PPS,AB
S,6−ナイロン,66−ナイロン樹脂および液晶ポリ
マー等の何れかに、タングステン、錫、カーボン粉末、
カーボン繊維、アルミニューム、銅、鉛、マグネシュー
ムの各粉末等を含有させたものの組み合わせたもので形
成してもよい。
【0023】このように保持体10を形成することで、
被検知体以外のバックグランド部分から放射された赤外
線を吸収させるため、従来の保持体のように導光部に赤
外線吸収膜を形成していた工程が無くなり、更に赤外線
吸収膜の成膜厚み管理をすることが無くなるため、寸法
精度の高い導光部が形成できるようになり、製品毎の赤
外線の入射角度のバラツキが無くなり、赤外線の検知精
度が優れた非接触温度センサ1を作製できるようになっ
た。
【0024】また、開口部10aの直径を8mm以下に
することによって、樹脂フィルム20上に形成された配
線パターン40aや赤外線検知用感熱素子30aや温度
補償用感熱素子30bがマイクロ波の影響を受けないよ
うに設計されている。更に、保持体10や蓋部材50に
も導電性粉末を含有させているため、配線パターン40
aは保持体10と蓋部材50によってシールドされるの
で、マイクロ波の侵入による誘導電流の発生を防ぐこと
ができ、赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用感熱
素子30bの加熱による温度検知不良を防止することが
できる。
【0025】また、保持体10は二つの空洞部12,1
3の形状を略同一にし、保持体10内で互いに平行に配
置するように構成されている。入射赤外線は、導光部を
通って樹脂フィルム20に吸収される以外、保持体10
の外表面でも吸収される。導光部を有する空洞部12と
有底空洞部13の形状を互いに平行に配置することによ
り、赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用感熱素子
30bには、保持体10から同一の熱エネルギーが加わ
ることで、導光部から入射する赤外線エネルギーのみを
正確に検知することができる。
【0026】樹脂フィルム20は、保持体10に形成さ
れた開口部10b,10cを覆うように配置される。赤
外線は、保持体10に形成された開口部10aから入射
し、開口部10a部分に配設された樹脂フィルム20に
吸収される。樹脂フィルム20は、フッ素、シリコー
ン、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリカ
ーボネート、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の
高分子材料からなる樹脂が使用され、赤外線を吸収する
材料であれば他の材料を使用しても良い。
【0027】更に、これらの樹脂には、カーボンブラッ
クまたは無機顔料(クロムイエロ、弁柄、チタンホワイ
ト、群青の1種類以上)を混合分散させて略全波長の赤
外線を吸収し得るような材料を用いてもよい。
【0028】配線パターン40aは、樹脂フィルム20
上に形成され、端部には引出線取付端子40bが形成さ
れている。赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用感
熱素子30bを接続する配線パターン40aは互いに対
称的に形成することで、出力信号に重畳するノイズの影
響を後述する差動増幅器内で除去することができる。ま
た、配線パターン40aには後述する蓋部材50との電
気絶縁性を確保するために、必要に応じて絶縁フィルム
を設けるか、蓋部材側に絶縁膜を形成する等の方法によ
って電気絶縁性を確保してもよい。
【0029】赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用
感熱素子30bは、樹脂フィルム20の一表面上に形成
された配線パターン40aのランド(図示せず。)に接
着固定されている。赤外線検知用感熱素子30aと温度
補償用感熱素子30bは、少なくとも略等しい温度特性
を有する感熱素子で構成される。赤外線検知用感熱素子
30aは、保持体10に形成された開口部10bの略中
央に、温度補償用感熱素子30bは、保持体10の開口
部10cの略中央に配置される。本実施の形態で使用さ
れた赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用感熱素子
30bの寸法は1.0×0.5mmの薄膜サーミスタで
ある。
【0030】この薄膜サーミスタは、アルミナ等の絶縁
基板上にスパッタ法などによってマンガン、ニッケル、コ
バルト、銅等の金属酸化物の混合材料をスパッタさせて、
電極を同様にスパッタ法によって形成させ、所望の寸法
にカットさせたものである。本実施の形態では、赤外線検
知用感熱素子30a、温度補償用感熱素子30bに薄膜
サーミスタを用いたが、これに限定するものでなく、チ
ップサーミスタや他の半導体温度センサであってもよ
い。
【0031】蓋部材50は、保持体10と同様の材料で
形成され、2つの感熱素子は、樹脂フィルムとともに空
間部50a内に密閉されるように収納されている。ま
た、空間部50aには、赤外線反射膜を設けることによ
って、樹脂フィルム20から放射された熱を反射させる
ことで、より一層検出感度を向上させることができる。
本実施の形態では、赤外線検知用感熱素子30aと温度
補償用感熱素子30bとを空間部50a側の樹脂フィル
ム20面上に載置した例を示したが、空洞部12,13
側に載置しても良いことは勿論である。また、本実施の
形態では、空間部50aが赤外線検知用感熱素子30a
と温度補償用感熱素子30bとに別々に形成された例を
示したが、空間部50aを一つとした構造にしてもよ
い。
【0032】次に、上述した非接触温度センサ1の組立
工程を説明する。先ず、配線パターン40aのランド上
には、スクリーン印刷法によって導電性接着剤等が塗布
される。そして、赤外線検知用感熱素子30aと温度補
償用感熱素子30bは、ランド上に載置され、150℃
〜180℃の雰囲気でランドと電気的に接着固定され
る。
【0033】また、他の接着方法としては、赤外線検知
用感熱素子30aと温度補償用感熱素子30bの電極部
分にディスペンサーによって導電性接着剤等を塗布し、
上記2つの感熱素子30a,30bをランド上に載置し
て、同様に150℃〜180℃の雰囲気でランドと電気
的に接着固定させてもよい。
【0034】次に引出線55は、引出線取付端子40b
に半田付けや溶接等の手段によって電気的に接続され
る。次に赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用感熱
素子30bと引出線55を接続した樹脂フィルム20
は、樹脂フィルム20の赤外線検知用感熱素子30aと
温度補償用感熱素子30bが載置されていない面を保持
体10の開口部10b、10c側に密着するように貼着
固定する。この時、引出線55は凹陥部10dの上面に
切欠した長穴10gに嵌着する。
【0035】次に蓋部材50を保持体10の凹陥部10
dに嵌合し、凹陥部10dと蓋部材50間の隙間をエポ
キシ樹脂等の接着剤を充填して接着固定され、非接触温
度センサ1が完成する。尚、本実施の形態では接着剤で
蓋部材50を固定した例を示したがネジ止め等の他の手
段によって凹陥部10dに固定しても良いことは勿論で
ある。 実施の形態2.
【0036】次に、本実施の形態に係る非接触温度セン
サ1を電子レンジ装置へ使用した例を、図3を参照して
説明する。非接触温度センサ1は、電子レンジ100の
外装用のキャビネット100cと加熱室100dとの間
に設けた断熱性部材60内に収納されていて、赤外線入
射部である開口部10aと電子レンジ100の加熱室1
00dの壁面に設けられた開口部100e及び断熱性部
材60aとが一致するように、断熱性部材60の内側の
壁面にネジ止めされている。
【0037】断熱性部材60は、PPS,PBT,AB
S樹脂等の材料が用いられ、非接触温度センサ1を覆う
形状で、非接触温度センサ1の開口部10aより大きな
開口面積の開口部60aが形成されている。そして、断
熱性部材60には非接触温度センサ1の取付穴部10f
に対応したネジ穴60bが設けられている。
【0038】非接触温度センサ1は、断熱性部材60内
において取付穴部10fとネジ穴60bとがネジ70で
螺合される。この結果、マグネトロン100aによりマ
イクロ波が照射されて加熱された回転テーブル100b
上の被検知体Mから輻射される赤外線Irを、開口部6
0aから非接触温度センサ1の開口部10aを通して導
光部11へ導くように形成されている。非接触温度セン
サ1は、断熱性部材60内に空気断熱層を介してネジ7
0により取り付けられているので、加熱室100dを形
成している筐体がマイクロ波によって加熱されても、そ
の熱の影響が非接触温度センサ1に伝わりにくく、また
断熱性部材60からの輻射熱も受けにくい構造になって
いる。
【0039】実施の形態3.次に、非接触温度センサ1
を増幅回路へ接続した非接触温度センサ用検出回路を、
図4を参照して説明する。非接触温度センサ1を構成す
る赤外線検知用感熱素子30a、温度補償用感熱素子3
0bの一端はそれぞれ抵抗R1,R2の一端に接続さ
れ、且つ、抵抗R1,R2の他端は、摺動端子を定電圧
回路の出力端子に接続されたポテンショメータRaの各
端子に接続されている。赤外線検知用感熱素子30aと
温度補償用感熱素子30bの他端は接地側に共通接続さ
れている。抵抗R1と赤外線検知用感熱素子30aの接
続点Aは入力抵抗Rbを通して演算増幅器OP1の反転
入力端子に、抵抗R2と温度補償用感熱素子30bの接
続点Bは入力抵抗Rcを通して演算増幅器OP1の非反
転入力端子に接続されている。また、演算増幅器OP1
の反転入力端子と出力端子間には帰還抵抗Reが接続さ
れ、且つ、演算増幅器OP1の非反転入力端子と接地間
には抵抗Rdが接続される。演算増幅器OP1とこれら
抵抗Rb〜Reから差動増幅回路AMP1が構成され
る。
【0040】非接触温度センサ1は、通常、ポテンショ
メータRaの抵抗値の調整により接続点AとBとの間に
発生する電位を0に保っている。従って、非接触温度セ
ンサ1が被検知体Mよりの輻射熱を感知しない時は、差
動増幅回路AMP1の入力電圧は0である。
【0041】差動増幅回路AMP1の出力は出力端子V
1に出力されると共に、抵抗Rfを通して演算増幅器O
P2の非反転入力端子に入力される。この演算増幅器O
P2は反転入力端子を抵抗Rgを通して接地されると共
に、帰還抵抗Riを通して出力端子に接続される。ま
た、非反転入力端子は抵抗Rhを通して接地される。演
算増幅器OP2と抵抗Rh〜Rg,Rfより非反転増幅
回路AMP2が構成される。
【0042】非接触温度センサ1の動作を説明すると、
被検知体Mの表面から放射された赤外線Irは、加熱室
100d内の壁面に設けられた開口部100eを通り、
非接触温度センサ1の開口部10aから入射する。赤外
線Irは、導光部11を経て樹脂フィルム20の上に達
し、樹脂フィルム20に、吸収されて熱エネルギーに変
換される。
【0043】変換された熱は、赤外線検知用感熱素子3
0aに伝達され、赤外線検知用感熱素子30aの温度を
上昇させる。赤外線検知用感熱素子30aと温度補償用
感熱素子30bは、少なくともほぼ等しい温度特性を有
する薄膜サーミスタであり、被検知体Mからの赤外線I
rによって赤外線検知用感熱素子30aの抵抗値が変化
すると接続点Aの電位が0から所定レベルに変化する。
【0044】同時に被検知体Mからの輻射熱や周囲雰囲
気温度によって保持体10の温度も上昇するため、温度
補償用感熱素子30bの抵抗値も保持体10の温度上昇
に相当する抵抗値変化を受ける。しかし、赤外線検知用
感熱素子30aと温度補償用感熱素子30bの空洞部1
2,13の形状が略同一形状であるため、両感熱素子3
0a,30bは外界の変化に対して同じように変化をす
ることで、外界の変化を無視できるため被検知体Mから
の赤外線Irによる温度変化のみを検出できる。この温
度変化に相当する接続点AとBとの間の差電圧は、差動
増幅回路AMP1により増幅され、次段の非反転増幅回
路AMP2で更に増幅されて出力される。
【0045】また、配線パターン40aが互いに対称的
に形成されているため、温度補償側と赤外線検知側の出
力信号に重畳するノイズは同相となり、温度補償側と赤
外線検知側の出力信号を入力する差動増幅回路AMP1
は同相分ノイズの影響を除去する。従って、センサ出力
が小さくてもノイズ成分を除去して増幅されるためS/
N比が向上する。差動増幅回路AMP1の出力は次段の
非反転増幅回路AMP2に増幅され、出力端子V2より
被検知体Mの表面温度に対応した電圧レベルにて出力さ
れる。
【0046】尚、本発明は電子レンジ装置に使用する例
を示したが、これに限定されるものでなく、複写機の定
着装置や他の表面温度を非接触で測定する用途にも使用
できることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、保持体が導電性を有
する粉末を含有させた樹脂で成形させることにより、従
来のように導光部に赤外線吸収膜を形成しなくとも、保
持体自身が赤外線を吸収できるため、赤外線吸収膜の形
成工程、膜厚管理が必要なくなり、工程の簡素化と寸法
精度良く開口部や導光部を形成できるという効果があ
る。
【0048】また、寸法精度良く開口部や導光部を形成
できるため、非接触温度センサとして製品毎の赤外線の
入射角度が一定で、製品バラツキが無く、精度よく赤外
線を検知できるという効果がある。
【0049】更に、保持体に形成された導光部を有する
空洞部と有底空洞部の形状を略同一にすることによって
熱容量が同一になり、赤外線検知用感熱素子と温度補償
感熱素子は、保持体の外表面による同じだけの熱エネル
ギーを受けるので、被検知体からの導光部を通る赤外線
のみを精度良く検出できるため温度測定精度を向上させ
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に係る非接触温度センサの一実
施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】図2は図1に示す非接触温度センサをX−Y線
部分で切断した場合の断面図である。
【図3】図3は図1に示す非接触温度センサを電子レン
ジ内に配置した状態を示す図である。
【図4】図4は本実施の形態に係る非接触温度センサ用
検出回路の構成を示す図である。
【図5】図5は従来の非接触温度センサの一実施の形態
を示す分解斜視図である。
【図6】図6は従来の非接触温度センサ用検出回路の構
成を示す図である。
【符号の説明】
10 保持体 10a,10b,10c 開口部 11 導光部 12,13 空洞部 20 樹脂フィルム 30a 赤外線検知用感熱素子 30b 温度補償用感熱素子 50a 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01J 5/24 G01J 5/24 Fターム(参考) 2G065 AA04 AB02 BA12 BA36 BC05 BC13 CA12 CA21 DA20 2G066 AC05 AC16 BA09 BA55 BA57 BB07 BB11 CA15 CA20 3L086 AA01 CB08 CB17 DA20 3L087 AA01 BB07 BB12 DA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部から入射した赤外線を導く導光部
    を有する空洞部と、前記空洞部に隣接して設けられた一
    端が閉塞された有底空洞部とからなる保持体と、 前記保持体の前記導光部の他端開口部と前記有底空洞部
    の開口部側に配置された樹脂フィルムと、 前記樹脂フィルムの背後に形成された空間部と、 前記導光部の前記他端開口部に位置する前記樹脂フィル
    ム上に配置された赤外線検知用感熱素子と、 前記有底空洞部の開口部に位置するように配置した温度
    補償用感熱素子と、前記樹脂フィルムを密閉固定し、前
    記空間部に形成する蓋部材とから構成されたことを特徴
    とする非接触温度センサ。
  2. 【請求項2】 前記空洞部と前記有底空洞部が略同一の
    形状を有し、互いに平行に配置したことを特徴とする請
    求項1に記載の非接触温度センサ。
  3. 【請求項3】 前記保持体が、6−ナイロン、66−ナ
    イロン、PBT,PPS,ABS樹脂、液晶ポリマー樹
    脂の何れかを主成分とし、タングステン粉末、錫粉末、
    カーボン粉末、カーボン繊維、アルミニューム粉末、銅
    粉末、鉛粉末、マグネシューム粉末の何れか若しくはこ
    れらの組み合わせからなる複数の粉末を前記主成分に含
    有させて形成したことを特徴とする請求項1または2に
    記載の非接触温度センサ。
  4. 【請求項4】 前記赤外線が入射する前記保持体の開口
    部より開口断面積の大きな開口部を有し、前記保持体を
    覆うように形成された断熱性部材であって、前記断熱性
    部材は前記保持体との間に空気断熱層が形成されるよう
    に配置されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の非接触温度センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の非接触
    温度センサを用いた非接触温度センサ用検出回路であっ
    て、電源と接地間に直列接続された前記赤外線検知用感
    熱素子と抵抗素子との接続点に現れる出力電圧と、電源
    と接地間に直列接続された前記温度補償用感熱素子と抵
    抗素子との接続点に現れる出力電圧との差電圧を演算処
    理して、被検知体の表面温度を検知することを特徴とす
    る非接触温度センサ用検出回路。
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