JP2003194636A - 杭の動的載荷装置、杭の動的載荷法および動的載荷試験法 - Google Patents

杭の動的載荷装置、杭の動的載荷法および動的載荷試験法

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JP2003194636A JP2001395525A JP2001395525A JP2003194636A JP 2003194636 A JP2003194636 A JP 2003194636A JP 2001395525 A JP2001395525 A JP 2001395525A JP 2001395525 A JP2001395525 A JP 2001395525A JP 2003194636 A JP2003194636 A JP 2003194636A
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Takashi Shimada
隆史 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 杭の動的載荷試験を制御性良く容易で安価に
実施して、複雑な解析処理を必要とすることなく、杭の
支持力を信頼性良く推定する。 【解決手段】 磁歪材11に励磁コイル12が施された
磁歪素子10を杭21の杭頭に接続し、励磁コイル12
に供給する電流を制御することで、磁歪素子10に発生
する歪みを杭21に伝達して、杭21に周波数および振
幅を制御して振動を励起し、杭周辺の地盤に伝達される
振動を検出することで、容易に杭21の支持力を推定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、構造物の基礎と
なる基礎杭の動的載荷装置、基礎杭の支持力を推定する
ための動的載荷法、および動的載荷試験法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】土に歪みが与えられたとき、その大きさ
が10−4以下、比較的軟らかい土の場合は10−5
領域では土は弾性体として扱うことができ、それを越え
る歪みが与えられると、土は塑性的性質が卓越してく
る。地盤に打設された杭への載荷荷重が小さく杭に発生
する歪みが微小な場合、接触する地盤に発生する歪みも
微小であるため、地盤は弾性体として扱える。この場
合、荷重を除去することで杭および地盤の歪みは解消し
て元の状態に戻り、このときの荷重は極限支持力を超え
ていない範囲となる。載荷荷重を大きくすると、杭に発
生する歪みは大きくなり接触する地盤にも大きな歪みが
発生する。これにより、地盤の塑性的性質が卓越してく
ると、杭に接触した地盤は塑性変形を生じ、荷重を除去
しても地盤の塑性変形は解消せず杭は元の位置に戻らな
い。このときの荷重は極限支持力を超える範囲となる。
【0003】従来から、杭の極限支持力(以下、単に支
持力と称す)を診断する方法として、静的載荷試験、動
的載荷試験、および急速載荷試験が行われている。静的
載荷試験法は、測定対象の杭に静的に載荷して、その載
荷重と沈下量との関係から杭の静的な支持力を求める方
法である。図15は、杭の支持力を測定するための従来
の静的載荷装置1000の概念を示す図である。図にお
いて、1001は支持力を測定する試験杭、1002は
反力杭、1003は載荷梁、1004は油圧ジャッキ、
1005は油圧ジャッキ1004を制御する制御装置、
1006はゲージである。なお、GLは地表面を示す。
このような静的載荷装置1000による静的載荷試験法
について以下に説明する。図に示すように、測定対象の
試験杭1001の周囲に反力杭1002を設け、この反
力杭1002で載荷荷重を支えながら試験杭1001に
荷重が加えられる。この荷重は、反力杭1002に支持
された載荷梁1003と試験杭1001との間に配置さ
れた油圧ジャッキ1004により加えられる。油圧ジャ
ッキ1004は制御装置1005からの制御量に応じて
試験杭1001を鉛直方向に載荷し、載荷後、試験杭1
001の沈下量をゲージ1006で測定し、載荷量と沈
下量との関係から支持力の診断を行う。
【0004】このような従来の静的載荷試験法では、信
頼性良く試験杭の支持力を測定できるものであるが、試
験杭に十分な荷重を発生するために相当規模の反力杭の
打設や載荷梁の設置が必要であり、試験設備が大がかり
なものとなる。また、設備の移設にも多大な費用と時間
がかかり、効率が極めて悪く、多数の杭の支持力を測定
するのは、実用上困難であった。
【0005】一方、従来の動的載荷試験法では、杭頭を
ハンマで打撃することで試験杭に動的に載荷し、杭頭に
設置した振動センサで得られた応答を解析することで試
験杭の支持力を推定するものである。このような動的載
荷試験法は、静的載荷試験法のような大規模の設備が不
要であるが、載荷時間が数m秒と短く、発生する弾性振
動の波長が試験杭の長さに比べて十分に短い。このた
め、振動センサによる検出波形から支持力を推定する段
階において、杭体を一次元弾性体と見なして、波動理論
による複雑な解析処理を必要とする。また、杭頭から得
られる情報は限られているため、支持力の推定値はかな
り変動するものであった。
【0006】また、従来の急速載荷試験法では、火薬な
どの推進材を爆発させて、その衝撃力を杭頭に載荷する
ことにより、試験杭に荷重を与えるもので、上記のよう
な従来の動的載荷試験法の場合の約10倍程度の載荷時
間が得られ、より静的な状態で載荷できるものである。
しかしながら推進材の取り扱いに注意が必要で制約が多
く、運用上の課題があるものであった。
【0007】さらに、上記のような従来の動的載荷試験
法の問題点を改善する方法として、例えば、特開平10
−153504号公報に記載された従来の動的載荷試験
法について、図16に基づいて以下に説明する。この試
験法による動的載荷は、杭頭をハンマで打撃する際、複
数に分割された分割ハンマを一定の間隔で順に落下させ
ることにより任意の周波数で載荷するものである。図1
6に示す動的載荷装置では、アンビル2001にはガイ
ドシャフト2002が立設され、ガイドシャフト200
2の頂部にはフック2003が設けられている。アンビ
ル2001は下部に、杭Pの頭部に被着されるパイルキ
ャップ2004を有している。測定器として、荷重を計
測するための荷重計2005がアンビル2001と杭頭
との間に配置され、また杭頭の変位を計測するための変
位計2006がパイルキャップ2004の側面に配置さ
れている。ハンマは複数に分割された分割ハンマM1,
M2,・・・Mnから成り、各分割ハンマMの中央には
ガイドシャフト2002への挿通孔2007が形成され
ている。
【0008】次に動作について説明する。フック200
3にワイヤロープ2008を懸吊し、ガイドシャフト2
002に分割ハンマMをワイヤロープ2008により保
持する。ワイヤロープ2008には図示しない止め具が
設けられ、各分割ハンマMは一定間隔dで保持される。
フック2003を外すことにより、各分割ハンマMの保
持が同時に解除される。これにより、各分割ハンマMが
杭頭に順次落下し、杭頭に衝突して荷重を発生させる。
荷重は荷重計2004により計測され、杭頭の変位は変
位計2006により計測される。このような載荷方法に
おいては、分割ハンマMの一定間隔dは落下の際の一定
時間間隔を規定し、間隔dを変えることにより、落下の
時間間隔を変えることができる。すなわち、荷重全体と
しての周波数を制御することが可能であり、より静的に
近い状態で載荷できるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような改善された従来の動的載荷試験法の場合でも、連
続的に長時間載荷することは困難であった。また、載荷
荷重の周波数を制御するためにはハンマの間隔を、ハン
マが杭頭に衝突する時の衝撃力を制御するためにはハン
マの質量を調整する必要があり、作業が繁雑となり効率
が悪いものであった。
【0010】この発明は、上記のような問題点を解消す
るために成されたものであって、杭の載荷試験を制御性
良く容易で安価に実施でき、複雑な解析処理を必要とす
ることなく、杭の支持力を信頼性良く推定できる動的載
荷法および動的載荷試験法を提供することを目的とす
る。また、このような動的載荷が可能になる動的載荷装
置の構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載の杭の動的載荷装置は、磁界により歪みを発生する
磁歪材および該磁歪材に磁界を発生させる励磁コイルで
構成された磁歪素子と、杭頭に上記磁歪素子を接続する
接続機構と、上記磁歪材に電流を供給する電源装置と、
上記電流の周波数および振幅を制御する制御装置とを備
えて、上記磁歪素子に発生する歪みにより杭を励振させ
るものである。
【0012】またこの発明に係る請求項2記載の杭の動
的載荷装置は、請求項1において、磁歪素子で支持され
た所定の質量の錘を備えたものである。
【0013】またこの発明に係る請求項3記載の杭の動
的載荷法は、杭頭に接続された磁歪素子の励磁コイルに
電流を供給して、磁界による上記磁歪素子の歪みを、振
動として杭に伝達し、該杭を励振するものである。
【0014】またこの発明に係る請求項4記載の杭の動
的載荷法は、請求項3において、磁歪素子に所定の質量
の錘を支持させることにより、該錘の質量と上記磁歪素
子のこわさで決定される共振周波数が、杭の共振周波数
に概等しくなるように設定し、該共振周波数あるいはそ
の近傍の周波数による振動で上記杭を励振させるもので
ある。
【0015】またこの発明に係る請求項5記載の杭の動
的載荷法は、請求項4において、共振周波数あるいはそ
の近傍の周波数による振動で杭を励振させるに先だっ
て、時間と共に周波数が変化する電流を磁歪素子の励磁
コイルに供給して杭を励振し、該杭周辺の地盤あるいは
杭自身に励起された振動を観測して該振動が最大振幅と
なるときの上記電流の周波数により、上記杭の共振周波
数を得るものである。
【0016】またこの発明に係る請求項6記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項3〜5のいずれかに記載の杭の
動的載荷法により試験杭を励振し、該試験杭周辺の地盤
に励起された振動を検出して、上記試験杭の支持力を推
定するものである。
【0017】またこの発明に係る請求項7記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、所定の周波数およ
び振幅の電流を磁歪素子の励磁コイルに供給して試験杭
を励振し、該試験杭周辺の地盤に励起された振動を振動
センサにて検出し、該検出された振動の振幅により上記
試験杭の最大静止周面摩擦力を算出するものである。
【0018】またこの発明に係る請求項8記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、磁歪素子の励磁コ
イルに電流を供給して試験杭を励振し、該試験杭周辺の
地盤に励起される振動の振幅が予め設定された目標値と
なるように上記励磁コイルに供給する電流を制御して、
該制御電流値により上記試験杭の最大静止周面摩擦力を
算出するものである。
【0019】またこの発明に係る請求項9記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、時間と共に振幅が
変化する電流を磁歪素子の励磁コイルに供給して試験杭
を励振し、該試験杭周辺の地盤に励起された振動の振幅
の変化を振動センサにて観測し、上記試験杭の最大静止
周面摩擦力を算出するものである。
【0020】またこの発明に係る請求項10記載の杭の
動的載荷試験法は、請求項3記載の杭の動的載荷法によ
り、時間と共に周波数が変化する電流を磁歪素子の励磁
コイルに供給して試験杭を励振し、該試験杭自身および
該試験杭周辺の地盤に励起された振動をそれぞれ振動セ
ンサにより検出し、該各振動センサによる検出信号から
伝達関数を演算して上記試験杭の支持力を推定するもの
である。
【0021】またこの発明に係る請求項11記載の杭の
動的載荷試験法は、試験杭の近傍に打設された参照杭の
支持力を静的載荷試験法により求める第1の手順と、請
求項3〜5のいずれかに記載の杭の動的載荷法により上
記参照杭を励振し、該参照杭周辺の地盤に励起された振
動を検出する第2の手順と、該第1の手順により得た上
記参照杭の支持力と、上記第2の手順により得た振動の
検出信号とを関連づけて記憶する第3の手順と、上記第
2の手順と同様の方法で上記試験杭を励振させて、地盤
に励起された振動を検出する第4の手順と、上記第3の
手順にて記憶された情報を参照して、上記第4の手順に
より得た振動の検出信号に基づいて上記試験杭の支持力
を推定する第5の手順とを備えたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1による磁歪素子の構成を示す図であり、図
2は図1に示す磁歪素子を用いた杭の動的載荷装置の構
成を示す図である。図において、10は磁歪素子で、磁
歪材を加工したコア11と励磁コイル12とで構成され
る。13はコア12の端面を示す。また、21は試験
杭、22は磁歪素子10を試験杭21の杭頭に接続する
接続機構、23は励磁コイル12に供給する電流を制御
する制御装置、24は電源装置である。なお、GLは地
表面を示す。
【0023】ところで、磁歪材は、外部磁界の大きさに
依存した歪みを磁束の向きに発生する特性を有し、その
応答速度は、数十μ秒以下である。また金属系の磁歪材
では鋼のヤング率に匹敵するヤング率を有するほど材料
強度の強い材料も存在し、大きな外力が加えられても十
分な耐性を有する震動源を得ることが可能である。図1
に示すように、磁歪材をπ型あるいは角型に加工したコ
ア11にトロイダル状の励磁コイル12を施して磁歪素
子10を構成する。励磁コイル12に電流を流すと、電
流の向きと交差する方向に磁界が誘導され、磁界の方向
にコア11が歪む。電流の振幅や周波数を変化させると
それに応じた歪みがコア11に発生するため、コア端面
13を矢印の方向に対象物に圧接させると、コア11に
発生した歪みが振動として対象物に伝達される。
【0024】図2に示すように、コア11に励磁コイル
12を施した磁歪素子10は、接続機構22を介して試
験杭21に接合される。一方、制御装置23は電源装置
24に出力電流を制御する信号を出力し、その制御信号
に応じて、電源装置24は出力電流の周波数や振幅を変
化させる。電源装置24の出力電流は、励磁コイル12
に供給され、振幅や周波数に応じた歪みが磁歪素子10
に発生し、この磁歪素子10に発生した歪みは振動とし
て試験杭21に伝達され、試験杭21に振動を励起す
る。すなわち、制御装置23により、試験杭21で発生
する振動を任意に制御可能となる。なお、磁歪材を加工
したコア11は、試験杭21の大きさや長さ、計画され
る動的載荷試験の規模に応じて、必要な加振帯域、振動
振幅、必要な耐荷重等の条件を満たすように設計され
る。
【0025】この実施の形態によると、磁歪素子10の
励磁コイル12に電流を供給して、磁歪素子10に発生
する歪みを振動として試験杭21に伝達することで、試
験杭21を励振し、これによって試験杭21に載荷す
る。また、励磁コイル12に供給される電流は、制御装
置23により印加時間、周波数、振幅を任意に制御でき
る。このため、試験杭21に発生する振動も任意に制御
可能となり、試験杭21への載荷荷重の周波数や大きさ
を容易に制御できる。またこのような、試験杭21への
載荷荷重の周波数や大きさを容易に制御できる動的載荷
装置を、磁歪素子10を用いることで簡便な装置構成で
安価に提供できる。また、接続機構22を工夫すること
で、容易に移設でき、効率良く信頼性の高い動的載荷、
および動的載荷試験を実施できる。
【0026】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による杭の動的載荷装置の構成を示す図である。図
に示すように、図2で示す上記実施の形態1による動的
載荷装置の磁歪素子10上に所定の重さの錘31を設け
て、磁歪素子10で錘31を支持するようにした。とこ
ろで、対象物に振動を励起する場合、共振周波数では共
振のQ値で決まる倍率の振幅を発生することができ、こ
の共振周波数を中心にした周辺周波数で、振幅の大きな
振動をより効率的に発生することができる。磁歪素子1
0の共振周波数Fsは、素子の有効長Ls、金属の音響
伝播速度Vとすると、以下の式で求められる。 Fs=V/(2・Ls) 一般に金属の音響伝播速度Vは5000m/secであ
り、例えばLs=2mとすると、共振周波数Fs=12
50Hzとなる。このとき磁歪素子10自身には振幅の
大きな振動を効率的に発生するものであるが、磁歪素子
10に比して格段と長い試験杭21には、効率よく伝達
して励振することができない。
【0027】この実施の形態では、磁歪素子10で所定
の重さの錘31を支持するようにしたため、錘31を支
持した状態の磁歪素子10の共振周波数の波長を、試験
杭21の長さに匹敵する程度に長くして、効率的に大き
な振動を試験杭21に発生させることができる。錘31
を支持した磁歪素子10の共振周波数F0は、錘31の
質量Mと磁歪素子10のこわさKmとで決定され、以下
の式で求められる。 F0=(Km/M)1/2/2π なお、Km=E・S/L E:磁歪素子10のヤング率 S:磁歪素子10の断面積 L:磁歪素子10の有効長 例えば、磁歪素子10のヤング率E=21・10
10(N・m−2)、断面積S=7200mm、有効
長L=2m、錘31の質量M=3000kgとすると、
共振周波数F0=80Hzとなり、波長は約20mとな
り、試験杭21の長さに匹敵する程度の長さとなる。
【0028】この実施の形態では、動的載荷装置の磁歪
素子10で錘31を支持する構造としたため、磁歪素子
10の共振周波数の波長を試験杭21の長さに匹敵させ
る程度に長くできて、大きな振動を効率的に試験杭21
に発生させることができる。このため、必要な電源の容
量や規模を縮小でき、より簡便で安価な動的載荷装置を
実現できる。
【0029】実施の形態3.次に、上記実施の形態2で
示した動的載荷装置を用いて試験杭の支持力を推定する
ための動的載荷試験法を図4に基づいて説明する。図4
に示すように、制御装置23から所定の制御信号が電源
装置24に与えられ、その制御信号に応じて電源装置2
4は励磁コイル12に電流を供給する。これにより磁歪
素子10には歪みによる振動が所定の周波数と振幅で発
生して、この振動を接続機構22を介して試験杭21の
杭頭に伝達して試験杭21を励振する。試験杭21に伝
達された振動は、さらに試験杭21の周面から周囲の地
盤に伝播し、地盤に設置された振動センサ41で検出す
る。振動センサ41では、検出した振動を電気信号に変
換し、増幅装置42にて適切な信号増幅を行った後、演
算処理装置43にて、振動検出時に混入する外来雑音を
除去するフィルタリング処理や、入力信号のデジタル変
換処理を行った後、所定の演算処理にて振幅を求める。
また、増幅器42の出力信号をオシロスコープ等の計測
装置44に直接取り込んでもよく、同様に振幅を求める
ことができる。
【0030】ところで、杭周面の拘束力が大きいとき
は、杭より地盤に伝達される振動の伝達効率は上がり、
逆に拘束力が小さいときは、杭より地盤に伝達される振
動の伝達効率は下がる。従って、磁歪素子10を用いて
所定の周波数と振幅の基準振動を試験杭21に励起し、
試験杭21周辺の地盤の固定点に設置された基準の振動
センサ41にて地盤の振動を検出すれば、杭周面の拘束
力に比例した振幅値が得られる。
【0031】次に、このように得られた振幅値から、杭
の支持力を決定する重要なパラメータである最大静止周
面摩擦力を算出し、これに基づいて杭の支持力を推定す
る。最大静止周面摩擦力およびその算出方法について以
下に説明する。杭周面における最大静止周面摩擦力は、
地盤の杭周面の拘束力に比例するもので、最大静止周面
摩擦力が大きいと、地盤を弾性体として扱える歪みの限
界も大きくなるため、歪みの発生の原因となる載荷荷重
の限界値も大きくなり、杭の支持力は大きくなる。所定
の周波数と振幅の基準振動を杭のモデルに励起すること
で地盤の固定点にて振動を検出して得た振幅値は、図5
に示すように、最大静止周面摩擦力と一定の相関関係を
有するものである。このため、両者の関係を実績データ
などから予め求めておいて、それを参照することで、試
験杭21に同様の方法で基準振動を励起させ基準の振動
センサ41にて地盤の振動を検出して得た振幅値から、
試験杭21の最大静止周面摩擦力を求める。
【0032】このように、磁歪素子10の励磁コイル1
2に所定の制御信号により電流を供給することで、試験
杭21への載荷荷重の周波数や大きさを容易に制御でき
て、制御性良く基準振動を発生させることができ、地盤
の振動を検出して得た振幅値から最大静止周面摩擦力を
算出することができる。このため、試験杭21の載荷試
験を制御性良く容易で安価に実施でき、複雑な解析処理
を必要とすることなく、試験杭21の支持力を信頼性良
く推定できる。
【0033】実施の形態4.次に、この発明の実施の形
態4による動的載荷試験法を図6に基づいて説明する。
図6に示すように、制御装置23からの制御信号に応じ
て電源装置24は励磁コイル12に電流を供給し、磁歪
素子10には歪みによる振動が発生して、この振動を接
続機構22を介して試験杭21の杭頭に伝達して試験杭
21を励振する。試験杭21に伝達された振動は、さら
に試験杭21の周面から周囲の地盤に伝播し、地盤に設
置された振動センサ41で検出する。振動センサ41で
は、検出した振動を電気信号に変換し、増幅装置42に
て適切な信号増幅を行った後、演算処理装置43にて、
所定の演算処理にて振幅を求める。信号比較装置61で
は、予め目標設定装置62にて設定された目標値と、演
算処理装置43にて求められた振幅とを比較し、振幅が
目標値に一致するように、制御装置23は制御信号を電
源装置24へ出力する。すなわち、検出された振幅が目
標値よりも小さい場合は、電源装置24から励磁コイル
12に供給される励磁電流の振幅を大きくし、検出され
た振幅が目標値よりも大きい場合は、励磁電流の振幅を
小さくすることで、一定の振幅が得られるようにフィー
ドバック制御する。
【0034】このように、地盤に設置された振動センサ
41で検出される振動の振幅が一定となる制御を行い、
電源装置24から出力される励磁電流値を検出器を備え
て検出する。励磁電流値が大きいときは、試験杭21よ
り地盤に伝達される振動の伝達効率が悪い状態であり、
励磁電流値が小さいときは、試験杭21より地盤に伝達
される振動の伝達効率が良い状態である。このため、励
磁電流値と最大静止周面摩擦力との関係を予め求めてお
けば、検出された上記励磁電流値から容易に試験杭21
の最大静止周面摩擦力を求めることができる。このた
め、上記実施の形態3と同様に、試験杭21の載荷試験
を制御性良く容易で安価に実施でき、複雑な解析処理を
必要とすることなく、試験杭21の支持力を信頼性良く
推定できる。
【0035】なお、この実施の形態では、電源装置24
から出力される励磁電流値を検出器を備えて検出した
が、制御装置23から出力される制御信号の振幅制御値
を検出して励磁電流値を把握しても良い。また、上記実
施の形態3、4では上記実施の形態2で示した動的載荷
装置を用いたが、上記実施の形態1で示した動的載荷装
置を用いても同様の方法で杭の支持力を信頼性良く推定
できる。
【0036】実施の形態5.次に、この発明の実施の形
態5による動的載荷法を図7に基づいて説明する。上記
実施の形態2では、動的載荷装置を、磁歪素子10で錘
31を支持する構造として、磁歪素子10の共振周波数
の波長を試験杭21の長さに匹敵させる程度に長くし、
大きな振動を効率的に試験杭21に発生させるものを示
した。この実施の形態では、上記実施の形態2による動
的載荷装置における錘31を分割して、各分割錘の数を
自由に変更して重さを調節できる錘71を構成する。そ
して、錘71の重さを調節することで、錘71を支持し
た状態の磁歪素子10の共振周波数を、試験杭21の共
振周波数に一致させる。
【0037】上述したように、錘71を支持した磁歪素
子10の共振周波数F0は、錘71の質量Mと磁歪素子
10のこわさKmとで決定され、以下の式で求められ
る。 F0=(Km/M)1/2/2π なお、Km=E・S/L E:磁歪素子10のヤング率 S:磁歪素子10の断面積 L:磁歪素子10の有効長 また、試験杭21の長さ方向の縦振動の共振周波数F1
は、試験杭21の長さL1、試験杭21を伝播する弾性
波の音響伝播速度Vとすると、以下の式で求められる。 F1=V/(2・L1) これらの式により、錘71を支持した状態の磁歪素子1
0の共振周波数を、試験杭21の共振周波数に一致させ
るためには、錘71の質量Mは、以下のように決定され
る。 M=Km/(2π・F1)
【0038】このように、錘71の質量Mを設定するこ
とで、錘71を支持した状態の磁歪素子10の共振周波
数を、試験杭21の共振周波数に容易に一致させること
ができる。この一致した共振周波数、あるいはその周辺
周波数にて試験杭21が励振するように、電源装置24
から出力される励磁電流を制御して、より効率的に大き
な振動を制御性良く試験杭21に発生させることができ
る。このため、動的載荷装置を、より小型で軽量化でき
簡略化が図れる。
【0039】なお、この実施の形態5で示した動的載荷
法を、上記実施の形態3、4に適用して試験杭21の動
的載荷試験を行うと、より効率的な動的載荷試験が行え
る。すなわち、錘71の質量Mを所定の値に設定するこ
とで、錘71を支持した磁歪素子10の共振周波数を試
験杭21の共振周波数に一致させ、この共振周波数を用
いて試験杭21を励振させて動的載荷試験を行う。
【0040】実施の形態6.上記実施の形態5では、錘
71を支持した磁歪素子10の共振周波数が試験杭21
の共振周波数に一致するように、錘71の質量Mを設定
したが、試験杭21の共振周波数を予め求める必要があ
る。この実施の形態では、試験杭21の共振周波数を、
実際に試験杭21を励振させて求める方法を、図8に基
づいて以下に示す。図8に示すように、制御装置23か
らの制御信号に応じて電源装置24は励磁コイル12に
電流を供給する。このとき、励磁電流の振幅は固定し、
周波数は時間と共に変化させる。これにより磁歪素子1
0には歪みによる振動が発生して、この振動を接続機構
22を介して試験杭21の杭頭に伝達して試験杭21を
励振する。この試験杭21に伝達された振動を、杭頭に
設置された振動センサ81で検出する。振動センサ81
では、検出した振動を電気信号に変換し、増幅装置42
にて適切な信号増幅を行った後、周波数解析装置82に
入力する。周波数解析装置82では、振動検出時に混入
する外来雑音を除去するフィルタリング処理や、入力信
号のデジタル変換処理を行った後、フーリエ変換処理を
行い、振幅が最大となる周波数を求める。
【0041】図9に、励磁コイル12に供給される励磁
電流の時間軸波形91と、振動センサ81で検出された
振動のフーリエ変換結果92とを示す。このように、時
間と共に周波数を変化させた励磁電流により試験杭21
を励振させると、周波数が試験杭21の共振周波数に一
致した瞬間に、最大の振幅で試験杭21が振動する。従
って、このときの周波数を周波数解析装置82により求
めることで、試験杭21の共振周波数を求めることがで
きる。このため、試験杭21の長さL1が不明な場合、
また、地盤の影響や打設の状態によって、長さL1と音
響伝播速度Vとから演算される共振周波数に誤差が含ま
れる場合にも、容易に実際の共振周波数が得られる。
【0042】なお、この実施の形態では、杭頭に振動セ
ンサ81を設置したが、試験杭21の周辺の地盤に励起
される振動を検出しても良く、同様の効果が得られる。
また、このように試験杭21の共振周波数を求めた後、
動的載荷試験を行うには、錘71を支持した磁歪素子1
0の共振周波数を、試験杭21の共振周波数に一致する
ように、錘71の質量Mを調節し、この共振周波数を用
いて試験杭21を再度励振させて動的載荷試験を行う。
【0043】実施の形態7.次に、この発明の実施の形
態7による動的載荷試験法を説明する。制御装置23か
らの制御信号に応じて電源装置24は励磁コイル12に
電流を供給するが、このとき励磁電流の振幅を時間と共
に大きくなるように変化させる。これにより磁歪素子1
0に発生する振動を接続機構22を介して試験杭21に
伝達して、試験杭21に時間と共に大きくなる振動を励
振する。このように、励磁電流の振幅を時間と共に大き
くすると、試験杭21に励起される振動も時間と共に振
幅が大きくなるが、やがて、杭接触面の地盤が弾性体と
しての限界を超えた歪みに到達したとき、接触面での振
動の伝達状態が変化する。
【0044】図10、図11は、この実施の形態による
動的載荷試験法の動作を説明する図であり、特に図10
は、杭接触面の地盤が弾性体として機能している状態
で、電源装置24から供給される励磁電流の電流波形1
01と、試験杭周辺の地盤の固定点にて検出される振動
センサの出力波形102と、杭頭の固定点にて検出され
る振動センサの出力波形103と、掃引時間制御信号の
波形104とを示す。また、図11は、杭接触面の地盤
が弾性体としての限界を超えた歪みに到達し、接触面で
の振動の伝達状態が変化する状態で、試験杭周辺の地盤
の固定点にて検出される振動センサの出力波形111
と、杭頭の固定点にて検出される振動の出力波形112
とを示す。
【0045】励磁電流の振幅を時間と共に大きくしたと
き、例えば振幅が変化する時間を制御する掃引時間制御
信号104をトリガに、振動センサで検出される振動を
観測すると、振幅が比較的小さく杭接触面の地盤が弾性
体として機能するとき、図10に示すように、杭頭の振
動波形103および地盤の振動波形102は共に時間と
共に大きくなり、励磁電流の電流波形101とほぼ比例
関係にあることがわかる。励磁電流の振幅が更に大きく
なるように変化させると、図11に示すように、杭頭の
振動波形103は大きくなって行くが、地盤の振動波形
102は、杭接触面の地盤が弾性体としての限界を超え
て接触面での振動の伝達状態が変化した時点で、比例関
係が変化する。この変化点は、振幅の包落線の変化や位
相の変化として検出されるため、振動の伝達状態が変化
する歪みの大きさ、すなわち、地盤を弾性体として扱え
る歪みの限界値を容易に得ることができ、この値より試
験杭21の最大静止周面摩擦力を求め、試験杭21の支
持力を推定できる。このため試験杭21の載荷試験を制
御性良く容易で安価に実施でき、複雑な解析処理を必要
とすることなく、試験杭21の支持力を信頼性良く推定
できる。
【0046】実施の形態8.次に、この発明の実施の形
態8による動的載荷試験法を示す。制御装置23からの
制御信号に応じて電源装置24は励磁コイル12に電流
を供給して、これにより磁歪素子10に発生する振動を
接続機構22を介して試験杭21に振動を励振する。こ
の試験杭21の振動は杭周面を介して周辺の地盤に伝達
する。杭周面と地盤の接触面は、図12に示す理論モデ
ルが考えられており、変位に比例する成分121、速度
に比例する成分122、および弾塑性を表す成分123
で構成される。
【0047】この実施の形態では、上記理論モデルの各
パラメータを推定し、これにより試験杭21の支持力を
推定するもので、図13に基づいて以下に説明する。図
13に示すように、制御装置23からの制御信号に応じ
て電源装置24は励磁コイル12に電流を供給する。こ
のとき、励磁電流の周波数は時間と共に変化させる。こ
れにより磁歪素子10には歪みによる振動が発生して、
この振動を接続機構22を介して試験杭21の杭頭に伝
達して試験杭21を励振する。この試験杭21に伝達さ
れた振動を、杭頭に設置された振動センサ81で検出す
る。また、試験杭21に伝達された振動は、さらに試験
杭21の周面から周囲の地盤に伝播し、地盤に設置され
た振動センサ41で検出する。各振動センサ41、81
では、検出した振動を電気信号に変換し、増幅装置42
にて適切な信号増幅を行った後、それぞれ伝達関数演算
装置131に入力される。伝達関数演算装置131で
は、入力された2つの信号からそれらの伝達関数を演算
する。演算された伝達関数より、各周波数における両者
の位相または振幅の関係が求められ、これにより、上記
理論モデルの各パラメータを推定することができる。
【0048】このため、複雑な解析を必要とせず、理論
モデルの各パラメータを容易に推定することができ、こ
れに基づいて試験杭21の支持力が推定できる。また、
励磁電流を時間と共に周波数が変化するものとしたた
め、広い周波数帯域で振動エネルギを試験杭21および
地盤に与えることができ、各周波数における応答を得る
ことができ、効率的で正確な観測が行え、信頼性良く理
論モデルの各パラメータを推定することができる。
【0049】なお、振動センサを地中または地表または
その双方に複数個設置して、各センサ間の伝達関数を求
めれば、上記理論モデルの各パラメータの推定は更に信
頼性が高まる。
【0050】実施の形態9.次に、この発明の実施の形
態9による動的載荷試験法を図14のフローチャートに
基づいて説明する。まず、第1のステップ141にて、
支持力を推定する試験杭21の近傍に参照杭を打設し、
この参照杭の支持力を、図15で示した静的載荷装置1
000を用いた静的載荷試験法により求める。次に、第
2のステップ142にて、上述した実施の形態1、2に
よる動的載荷装置により、上記参照杭を励振し、参照杭
周辺の地盤に励起された振動を検出する。次に、第3の
ステップ143にて、第1のステップ141により得た
参照杭の支持力と、第2のステップ142により得た振
動の検出信号とを関連づけて記憶し、支持力と振動検出
信号とを対応づけたデータベース144を構築する。次
に、第4のステップ145にて、第2のステップ142
と同様の方法で、この動的載荷試験法の対象である試験
杭21を励振させて、地盤に励起された振動を検出し、
この検出信号に基づいてデータベース144を検索して
対応する支持力を抽出し、この支持力を試験杭21の支
持力と推定する。
【0051】このように、参照杭を試験対象となる試験
杭21の近傍に打設すれば、地層構造や地下水の状態な
ど地下構造がほぼ近似するため、周辺の地盤ではほぼ近
似した応答が観測される。このため、参照杭の支持力を
予め、例えば図15で示した静的載荷装置1000を用
いた静的載荷試験法により求め、これを基準として上述
したように試験杭21の支持力を推定すると、複雑な地
層構造や地盤の非線形要素が影響する場合でも容易に信
頼性良く試験杭21の支持力を推定することができる。
【0052】なお、上記実施の形態1〜9では磁歪素子
10を用いて試験杭21を励振したが、周波数および振
幅を任意に制御できる振動源であれば、同様の効果が得
られる。
【0053】
【発明の効果】この発明に係る請求項1記載の杭の動的
載荷装置は、磁界により歪みを発生する磁歪材および該
磁歪材に磁界を発生させる励磁コイルで構成された磁歪
素子と、杭頭に上記磁歪素子を接続する接続機構と、上
記磁歪材に電流を供給する電源装置と、上記電流の周波
数および振幅を制御する制御装置とを備えて、上記磁歪
素子に発生する歪みにより杭を励振させるため、杭に発
生する振動を任意に制御可能な動的載荷装置を、簡便な
装置構成で安価に提供でき、効率良く信頼性の高い動的
載荷、および動的載荷試験を実施できる。
【0054】またこの発明に係る請求項2記載の杭の動
的載荷装置は、請求項1において、磁歪素子で支持され
た所定の質量の錘を備えたため、効率的に大きな振動を
杭に発生させることができ、より簡便で安価な動的載荷
装置を実現できる。
【0055】またこの発明に係る請求項3記載の杭の動
的載荷法は、杭頭に接続された磁歪素子の励磁コイルに
電流を供給して、磁界による上記磁歪素子の歪みを、振
動として杭に伝達し、該杭を励振するため、杭に発生す
る振動を任意に制御可能で信頼性の高い動的載荷、およ
び動的載荷試験を実施できる。
【0056】またこの発明に係る請求項4記載の杭の動
的載荷法は、請求項3において、磁歪素子に所定の質量
の錘を支持させることにより、該錘の質量と上記磁歪素
子のこわさで決定される共振周波数が、杭の共振周波数
に概等しくなるように設定し、該共振周波数あるいはそ
の近傍の周波数による振動で上記杭を励振させるため、
より効率的に大きな振動を制御性良く杭に発生させるこ
とができ、信頼性の高く、効率性の良い動的載荷、およ
び動的載荷試験を実施できる。
【0057】またこの発明に係る請求項5記載の杭の動
的載荷法は、請求項4において、共振周波数あるいはそ
の近傍の周波数による振動で杭を励振させるに先だっ
て、時間と共に周波数が変化する電流を磁歪素子の励磁
コイルに供給して杭を励振し、該杭周辺の地盤あるいは
杭自身に励起された振動を観測して該振動が最大振幅と
なるときの上記電流の周波数により、上記杭の共振周波
数を得るため、杭長が不明な場合にも、杭の共振周波数
を容易に信頼性良く得ることができる。
【0058】またこの発明に係る請求項6記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項3〜5のいずれかに記載の杭の
動的載荷法により試験杭を励振し、該試験杭周辺の地盤
に励起された振動を検出して、上記試験杭の支持力を推
定するため、試験杭の載荷試験を制御性良く容易で安価
に実施でき、複雑な解析処理を必要とすることなく、試
験杭の支持力を信頼性良く推定できる。
【0059】またこの発明に係る請求項7記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、所定の周波数およ
び振幅の電流を磁歪素子の励磁コイルに供給して試験杭
を励振し、該試験杭周辺の地盤に励起された振動を振動
センサにて検出し、該検出された振動の振幅により上記
試験杭の最大静止周面摩擦力を算出するため、試験杭の
載荷試験を制御性良く容易で安価に実施でき、複雑な解
析処理を必要とすることなく、試験杭の支持力を信頼性
良く確実に推定できる。
【0060】またこの発明に係る請求項8記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、磁歪素子の励磁コ
イルに電流を供給して試験杭を励振し、該試験杭周辺の
地盤に励起される振動の振幅が予め設定された目標値と
なるように上記励磁コイルに供給する電流を制御して、
該制御電流値により上記試験杭の最大静止周面摩擦力を
算出するため、試験杭の載荷試験を制御性良く容易で安
価に実施でき、複雑な解析処理を必要とすることなく、
試験杭の支持力を信頼性良く確実に推定できる。
【0061】またこの発明に係る請求項9記載の杭の動
的載荷試験法は、請求項6において、時間と共に振幅が
変化する電流を磁歪素子の励磁コイルに供給して試験杭
を励振し、該試験杭周辺の地盤に励起された振動の振幅
の変化を振動センサにて観測し、上記試験杭の最大静止
周面摩擦力を算出するため、試験杭の載荷試験を制御性
良く容易で安価に実施でき、複雑な解析処理を必要とす
ることなく、試験杭の支持力を信頼性良く確実に推定で
きる。
【0062】またこの発明に係る請求項10記載の杭の
動的載荷試験法は、請求項3記載の杭の動的載荷法によ
り、時間と共に周波数が変化する電流を磁歪素子の励磁
コイルに供給して試験杭を励振し、該試験杭自身および
該試験杭周辺の地盤に励起された振動をそれぞれ振動セ
ンサにより検出し、該各振動センサによる検出信号から
伝達関数を演算して上記試験杭の支持力を推定するた
め、試験杭の載荷試験を制御性良く容易で安価に実施で
き、複雑な解析処理を必要とすることなく、杭周面と地
盤の接触面における理論モデルを構成する各パラメータ
を推定して、試験杭の支持力を信頼性良く確実に推定で
きる。
【0063】またこの発明に係る請求項11記載の杭の
動的載荷試験法は、試験杭の近傍に打設された参照杭の
支持力を静的載荷試験法により求める第1の手順と、請
求項3〜5のいずれかに記載の杭の動的載荷法により上
記参照杭を励振し、該参照杭周辺の地盤に励起された振
動を検出する第2の手順と、該第1の手順により得た上
記参照杭の支持力と、上記第2の手順により得た振動の
検出信号とを関連づけて記憶する第3の手順と、上記第
2の手順と同様の方法で上記試験杭を励振させて、地盤
に励起された振動を検出する第4の手順と、上記第3の
手順にて記憶された情報を参照して、上記第4の手順に
より得た振動の検出信号に基づいて上記試験杭の支持力
を推定する第5の手順とを備えたため、試験杭の載荷試
験を制御性良く容易で安価に実施でき、地層構造や地盤
の悪影響を受けることなく、容易に信頼性良く試験杭の
支持力を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による磁歪素子の構
成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による動的載荷装置
の構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による動的載荷装置
の構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による動的載荷試験
法を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による最大静止周面
摩擦力の特性を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による動的載荷試験
法を説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態5による動的載荷法を
説明する図である。
【図8】 この発明の実施の形態6による共振周波数の
求め方を説明する図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による共振周波数の
求め方を説明する図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による動的載荷試
験法の動作を説明する図である。
【図11】 この発明の実施の形態7による動的載荷試
験法の動作を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態8による杭周面と地
盤の接触面における理論モデルを説明する図である。
【図13】 この発明の実施の形態8による動的載荷試
験法を説明する図である。
【図14】 この発明の実施の形態9による動的載荷試
験法の動作を説明するフローチャートである。
【図15】 従来の静的載荷装置を説明する図である。
【図16】 従来の動的載荷装置を説明する図である。
【符号の説明】
10 磁歪素子、11 磁歪材(コア)、12 励磁コ
イル、21 試験杭、22 接続機構、23 制御装
置、24 電源装置、31 錘、41 振動センサ、4
3 演算処理装置、44 計測装置、61 信号比較装
置、62 目標設定装置、71 分割錘、81 振動セ
ンサ、82 周波数解析装置、131 伝達関数演算装
置、1000 静的載荷装置。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界により歪みを発生する磁歪材および
    該磁歪材に磁界を発生させる励磁コイルで構成された磁
    歪素子と、杭頭に上記磁歪素子を接続する接続機構と、
    上記磁歪材に電流を供給する電源装置と、上記電流の周
    波数および振幅を制御する制御装置とを備えて、上記磁
    歪素子に発生する歪みにより杭を励振させることを特徴
    とする杭の動的載荷装置。
  2. 【請求項2】 磁歪素子で支持された所定の質量の錘を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の杭の動的載荷装
    置。
  3. 【請求項3】 杭頭に接続された磁歪素子の励磁コイル
    に電流を供給して、磁界による上記磁歪素子の歪みを、
    振動として杭に伝達し、該杭を励振することを特徴とす
    る杭の動的載荷法。
  4. 【請求項4】 磁歪素子に所定の質量の錘を支持させる
    ことにより、該錘の質量と上記磁歪素子のこわさで決定
    される共振周波数が、杭の共振周波数に概等しくなるよ
    うに設定し、該共振周波数あるいはその近傍の周波数に
    よる振動で上記杭を励振させることを特徴とする請求項
    3記載の杭の動的載荷法。
  5. 【請求項5】 共振周波数あるいはその近傍の周波数に
    よる振動で杭を励振させるに先だって、時間と共に周波
    数が変化する電流を磁歪素子の励磁コイルに供給して杭
    を励振し、該杭周辺の地盤あるいは杭自身に励起された
    振動を観測して該振動が最大振幅となるときの上記電流
    の周波数により、上記杭の共振周波数を得ることを特徴
    とする請求項4記載の杭の動的載荷法。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の杭の動
    的載荷法により試験杭を励振し、該試験杭周辺の地盤に
    励起された振動を検出して、上記試験杭の支持力を推定
    する杭の動的載荷試験法。
  7. 【請求項7】 所定の周波数および振幅の電流を磁歪素
    子の励磁コイルに供給して試験杭を励振し、該試験杭周
    辺の地盤に励起された振動を振動センサにて検出し、該
    検出された振動の振幅により上記試験杭の最大静止周面
    摩擦力を算出することを特徴とする請求項6記載の杭の
    動的載荷試験法。
  8. 【請求項8】 磁歪素子の励磁コイルに電流を供給して
    試験杭を励振し、該試験杭周辺の地盤に励起される振動
    の振幅が予め設定された目標値となるように上記励磁コ
    イルに供給する電流を制御して、該制御電流値により上
    記試験杭の最大静止周面摩擦力を算出することを特徴と
    する請求項6記載の杭の動的載荷試験法。
  9. 【請求項9】 時間と共に振幅が変化する電流を磁歪素
    子の励磁コイルに供給して試験杭を励振し、該試験杭周
    辺の地盤に励起された振動の振幅の変化を振動センサに
    て観測し、上記試験杭の最大静止周面摩擦力を算出する
    ことを特徴とする請求項6記載の杭の動的載荷試験法。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の杭の動的載荷法によ
    り、時間と共に周波数が変化する電流を磁歪素子の励磁
    コイルに供給して試験杭を励振し、該試験杭自身および
    該試験杭周辺の地盤に励起された振動をそれぞれ振動セ
    ンサにより検出し、該各振動センサによる検出信号から
    伝達関数を演算して上記試験杭の支持力を推定する杭の
    動的載荷試験法。
  11. 【請求項11】 試験杭の近傍に打設された参照杭の支
    持力を静的載荷試験法により求める第1の手順と、請求
    項3〜5のいずれかに記載の杭の動的載荷法により上記
    参照杭を励振し、該参照杭周辺の地盤に励起された振動
    を検出する第2の手順と、該第1の手順により得た上記
    参照杭の支持力と、上記第2の手順により得た振動の検
    出信号とを関連づけて記憶する第3の手順と、上記第2
    の手順と同様の方法で上記試験杭を励振させて、地盤に
    励起された振動を検出する第4の手順と、上記第3の手
    順にて記憶された情報を参照して、上記第4の手順によ
    り得た振動の検出信号に基づいて上記試験杭の支持力を
    推定する第5の手順とを備えたことを特徴とする杭の動
    的載荷試験法。
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