JP2003201356A - セルロースアセテート系樹脂をコーティングした両面平滑性フィルムの巻出し巻取り方法 - Google Patents

セルロースアセテート系樹脂をコーティングした両面平滑性フィルムの巻出し巻取り方法

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JP2003201356A
JP2003201356A JP2001401703A JP2001401703A JP2003201356A JP 2003201356 A JP2003201356 A JP 2003201356A JP 2001401703 A JP2001401703 A JP 2001401703A JP 2001401703 A JP2001401703 A JP 2001401703A JP 2003201356 A JP2003201356 A JP 2003201356A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面平滑性フィルムの巻出し巻取り方法にお
いて、該フィルムの帯電や皺の発生がなく安定で歩留り
の良い方法を提供するものである。 【解決手段】 両面平滑性フィルムの裏面に易剥離性を
有するセルロースアセテート系樹脂をコーティングする
ことによって易滑性を向上したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、両面平滑
性フィルムの巻出し巻取り方法に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、フィルムの帯電や皺
の発生がなく、安定で歩留まりのよい両面平滑性フィル
ムの巻出し巻取りを可能とする方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】液晶表示分野の部材等として
多用されている透明導電性フィルムは、基板となるフィ
ルムの表面に透明導電膜を均一に設けたものであり、そ
の製造には、長尺のフィルムを巻出しロールから送り出
し、フィルム表面上に導電性膜を蒸着するなどして成膜
した後に、巻取りロールに巻き取る方法等が提案されて
いる。この巻出し巻取りの工程は、導電性膜等の機能膜
の蒸着だけでなく、保護フィルム貼り付けや、検品およ
びリード紙貼り付け等の際にも行われている。
【0003】透明導電性フィルムを設ける基板フィルム
は、光の散乱や分子配向による屈折を排除するため、高
度な光学的等方性および表面平滑性を有することが要求
される。しかしその一方で、フィルムが平滑であるほど
フィルム相互間の横滑り性が悪くなるため、表面が平滑
なフィルムを巻出し巻取りなどする場合には、フィルム
が帯電し、皺や波打ちが頻繁に発生していた。特に両面
平滑性フィルムにおいては横滑りが全くなく、巻出し巻
取りを繰り返す場合には必ず帯電および皺が発生してし
まっていた。そのため、従来から両面平滑性フィルムに
加工を施す場合には、あらかじめ両面平滑性フィルムの
裏面に粘着剤で易滑性フィルムを張り合わせておき、表
面に加工を施した後にこれを剥離除去する方法などが知
られている。
【0004】しかしながら、両面平滑性フィルムに易滑
性フィルムを貼り合わせると、両者間に少なからず空気
が入り込み、次工程で蒸着等を施す場合には、高真空下
で著しく空気が膨張してフィルムの一部が浮き上がって
剥れ、大皺の原因となったり、ひどいときにはフィルム
全体が丸まってしまうことがあった。さらには、高温高
減圧下において粘着剤から多量のガスが発生し、例えば
透明導電性膜の膜質を低下させるなどの問題があった。
【0005】そこで、この出願の発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を
解消し、帯電や皺の発生を防ぎ、連続的に安定した両面
平滑性フィルムの巻出し巻取りを可能とする方法を提供
することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の発明
は、上記の課題を解決するものとして、以下の通りの発
明を提供する。
【0007】すなわち、この出願の請求項第1に記載の
発明は、長尺の両面平滑性フィルムを巻出しロールから
巻取りロールに連続的に搬送しながらフィルムの表面に
加工を施すに先立って、前記フィルムの裏面に易滑・易
剥離性樹脂をコーティングすることによって両面平滑性
フィルムの巻出し巻取り方法を容易にしたものである。
【0008】この出願人は両面平滑性フィルム裏面にコ
ーティングする易滑・易剥離性樹脂として、ニトロセル
ロース、セルロースアセテート、セルロースブチレー
ト、セルロースアセテート・ブチレート、セルロースプ
ロピオネート、セルロースアセテート・プロピオネー
ト、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等の繊維素誘導体、塩化ゴム、塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化炭化水
素系ポリマー、ポリウレタンアクリレート、ポリエポキ
シアクリレート等のアクリル酸誘導体ポリマーのいずれ
か1種または2種以上の混合物に粒径が0.1〜10μ
mのシリカ微粉末を添加したものが好ましいことを見出
し、既にこれらの発明の出願している(特願2000−
400938号)。
【0009】本件の発明は上記先行技術を更に改良した
ものである。すなわち、セルロースアセテート樹脂また
は該樹脂を主成分とする樹脂を両面平滑性フィルムの裏
面にコーティングすることによって、シリカ微粉末を使
用することなく易滑・易剥離性樹脂としての効果を奏す
ることを見出したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0011】まず、この出願の発明が提供する両面平滑
性フィルムの巻出し巻取り方法は、長尺の両面平滑性フ
ィルムを巻出しロールから巻取りロールに連続的に搬送
しながらフィルムの表面に加工を施すに先立って、該フ
ィルムの裏面に易滑・易剥離性樹脂をコーティングする
ようにしている。なお、この出願の発明において、フィ
ルム表面への加工とは、フィルム表面に導電性膜の蒸着
処理といった工程だけでなく、フィルム表面に保護フィ
ルムを貼り付け、検品およびリード紙の張り付け等の工
程、すなわち両面平滑性フィルムの巻出し巻取りを伴う
全ての加工を意味する。
【0012】この出願の発明は両面平滑性フィルム裏面
に特定の樹脂又は特定の樹脂を主成分とする樹脂混合物
をコーティングすることによって、後の各種工程に伴っ
て繰り返し両面平滑性フィルムの巻出し巻取りを行った
場合でも、帯電や皺の発生を防ぎ、連続的に安定して作
業を進行できるようにしたものである。
【0013】両面平滑性フィルムとしては、プラスチッ
クフィルム等の各種の両面平滑性フィルムを対象とする
ことができる。さらには、たとえば液晶分野等に多用さ
れる、耐熱性、光学的等方性すなわち配向や結晶化等の
全くない完全非晶化フィルムであってよい。このような
両面平滑性フィルムとしては、具体的には、ポリエーテ
ルスルフォン(PES)、ポリカーボネート(PC)、
ポリアリレート(PAr)等からなるフィルムが例示さ
れる。これらの両面平滑性フィルムは易接着コート、ハ
ードコート、防湿コート等の各種のコーティングを施し
て製品とすることが一般的であり、この出願の発明にお
ける両面平滑性フィルムは、もちろんそれらのコーティ
ングが施されていてもよい。
【0014】易滑・易剥離性樹脂としては、セルロース
アセテートを主成分とする樹脂を用いることが好まし
く、これらは単体で用いてもよいし、混合物として用い
ても良い。ただし、基材である両面平滑性フィルムに各
種のコーティングが施されている場合は、易滑・易剥離
性樹脂としてそれらのコーティングと同種の樹脂や親和
性の高い樹脂を用いると、両面平滑性フィルムの加工後
に易滑・易剥離性樹脂コーティングを剥離除去すること
が困難となるため好ましくない。すなわち、易滑・易剥
離性樹脂は、両面平滑性フィルムの最上層に施されたコ
ーティングに親和したり結合することのないものを選択
することが考慮される。なお、この出願の発明において
易剥離性とは5〜100g/24mm巾の範囲であるこ
とが好ましく、特に20〜50g/24mm巾の範囲が
好ましい。
【0015】この出願の発明は、両面平滑性フィルムの
裏面に易滑・易剥離性樹脂をコーティングすることによ
りコーティング層の最外表面の摩擦抵抗が著しく減少し
て滑り性が向上する。この発明における易滑性について
は、動摩擦係数および静摩擦係数が共に0.5以下であ
ることが好ましい。
【0016】これらの易滑・易剥離性樹脂は、溶剤等で
適宜に希釈および攪拌して分散させて易滑・易剥離性樹
脂組成物とし、両面平滑性フィルムの裏面にコーティン
グする。溶剤は、上記の易滑・易剥離性樹脂の溶解性が
十分であれば特に制限はなく、一般に広く使用されてい
るものを用いることができる。たとえば、グラビアイン
キ用の溶剤を、より具体的には、トルエン、メチルエチ
ルケトン(MEK)、酢酸エチル、メチルイゾブチルケ
トン(MIBK),イソプロピルアルコール等の混合溶
剤を用いることが好適な例として示される。
【0017】コーティング方法としては、従来の各種の
コーティング方法を採用することができる。たとえば、
グラビアコート、ロールコート、エアーナイフコート、
キスコート、スプレーコート、かけ流しコート、刷毛塗
り、ベタコート等が利用できる。たとえば、グラビア印
刷時等によるコーティングの際にはコーティング浴も十
分に攪拌分散させておくことが好ましい。コーティング
厚は、厚すぎると乾燥に時間を要したり嵩高となるた
め、また薄すぎるとコーティング層に適度な強度が得ら
れないため、0.1〜5μm程度とすることが好まし
く、単層コーティングとしても多層コーティングとして
もよい。多層コーティングとする場合は、各コーティン
グ層は、上記の易滑・易剥離性樹脂のうちのいずれか1
種のみを用いても、2種以上からなる複合層としてもよ
い。
【0018】コーティング後は加熱乾燥等により溶剤を
除去することによって、動摩擦係数および静摩擦係数が
共に0.5以下に易滑化された易滑・易剥離性樹脂コー
ティング層を得ることができる。
【0019】以上のこの発明の方法によると、両面平滑
性フィルムの巻出し巻取りの際の帯電や皺の発生がな
く、後工程の加工を安定で歩留まり良く行うことができ
る。以下にこの発明の実施の形態についてさらに詳しく
説明する。
【0020】
【実施例】(実施例1)メチルエチルケトン:イソプロ
ピルアルコール=90:10の混合溶液90重量部にセ
ルロースアセテート(L−20ダイセル化学製)10重
量部を溶解し、易滑・易剥離用樹脂コーティング液を調
製した。
【0021】このコーティング液を、幅640mm,厚
さ100μm、長さ200mのポリエーテルスルホン
(PES)フィルムの裏面にグラビアコーターを用いて
20m/minの速度でコーティングし、引き続き12
0℃の乾燥ゾーンを通してながら巻き取った。この時の
ポリエーテルスルホン(PES)の裏面に施されたコー
ティング層の厚さは0.66μmであった。
【0022】東洋精機製作所の摩擦測定器TR−2を用
い、ポリエーテルスルホン(PES)フィルムのITO
(インジム・スズ酸化物)予定面を金属板上に上向きに
して固定し、この上に63×63mmのスレッドに装着
した試験用ポリエーテルスルホン(PES)フィルムの
コーティング層を下向きにして置き、金属板に固定した
ポリエーテルスルホン(PES)フィルムを水平方向
に、速度100mm/min、測定長70mm、ロード
セル10N、スレッド200gの条件で引張った。この
結果、このポリエーテルスルホン(PES)フィルムの
静摩擦係数μsが0.45、動摩擦係数μdが0.43
であった。また、剥離強度を測定したところ6.0g/
24mmであった。このポリエーテルスルホン(PE
S)フィルムを巻直し機にかけて巻出し巻取りながら検
品したが、全く皺が入らなかった。
【0023】引き続き、このポリエーテルスルホン(P
ES)フィルムの表面に、圧力勾配型イオンプレーティ
ング装置を用いてITO(インジム・スズ酸化物、In
/Sn=95/5)を10m/minで4回蒸着した。
蒸着時の巻出し、巻取りにおいて、4回とも皺の発生な
どなく極めて安定した走行状態を保持した。ITO(イ
ンジム・スズ酸化物)蒸着後のITO(インジム・スズ
酸化物)面と裏面コーティング層のμsは0.42、μ
dは0.36であり、裏面コーティング層の剥離強度は
10g/24mm巾で、結果は良好であった。因みにI
TO(インジム・スズ酸化物)面の表面電気抵抗は25
Ω/□であった。 (比較例1)実施例1において、セルロースアセテート
100重量部に易滑剤としてシリカ微粉末(サイリシア
350、平均粒径1.8μm、富士シリシア化学製)
0.2重量部を加え、十分攪拌してコーティング液を調
製した。
【0024】このコーティング液を、実施例1と同じく
グラビアコーターでコーティングした結果、ポリエーテ
ルスルホン(PES)フィルム表面とポリエーテルスル
ホン(PES)フィルム裏面へのコーティング面とのμ
sは0.39、μdは0.39でシリカ無添加とそれ程
大きい差はなかった。また剥離強度も7.0g/24m
m巾で、殆ど差は見られなかった。
【0025】従って、ニトロセルロース等の場合と異な
り、セルロースアセテートの場合はシリカ微粉末を添加
しなくとも、これ自体で易滑・易剥離材として用いるこ
とができ、コーティング浴槽のシリカ微粉末による汚染
から遅れることができ、専用を用いる必要がないので、
経済的効果は非常に大きい。 (実施例2)実施例1において、ポリエーテルスルホン
(PES)100μmの代わりにポリエーテルスルホン
(PES)200μmを用い、裏面へのセルロースアセ
テートのグラビアコートを2回実施した。
【0026】引き続き同様に圧力勾配型イオンプレーテ
ィング装置で表面にITO(インジム・スズ酸化物)を
蒸着した。この場合も、巻出し、巻取りはスムーズに行
うことができ、皺などは全く発生せず剥離も容易に行う
ことができ、ITO(インジム・スズ酸化物)面への付
着残等は全く見られなかった。
【0027】もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではなく、細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明は、
帯電や皺の発生を防ぎ、連続的に安定した両面平滑性フ
ィルムの巻出し巻取りを可能とする方法を提供するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4D075 CA07 CA09 CA22 CA47 DA04 DB48 DB55 DC24 EA07 EB07 EB13 EB22 EB33 EB38 EB56 4F006 AA35 AA36 AA40 AB03 BA09 CA05 DA04 4F100 AJ06B AK01A AK54A AK55A AL05B AT00A BA02 BA10A BA10B CC00B JG03 JL01 JL05 JL14B YY00B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の両面平滑性フィルムを巻出しロー
    ルから巻取りロールに連続的に搬送しながら該フィルム
    表面に加工を施すに先立って、該フィルムの裏面にセル
    ロースアセテートを主成分とする易滑・易剥離性樹脂を
    コーティングすることを特徴とする両面平滑性フィルム
    の巻出し巻取り方法。
  2. 【請求項2】 易滑・易剥離性樹脂として、セルロース
    アセテート、置換基のうち80%以上がアセチル基置換
    であるセルロースアセテート・ブチレート、セルロース
    アセテート・ポロピオネートおよびセルロースアセテー
    トを80%以上含有する樹脂混合物であることを特徴と
    する請求項1記載の両面平滑性フィルムの巻出し巻取り
    方法。
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