JP2003267151A - 車両内装部材の端部構造 - Google Patents

車両内装部材の端部構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材端部の整形を図って質感向上および触感
向上をなし得るようにする。 【解決手段】 基材12の基材端部26を被覆し得る形
状に成形され、該基材端部26に沿って取着可能な端部
被覆部品40を準備する。この端部被覆部品40には、
基材端部26を被覆する被覆部42が設けられ、この被
覆部42に成形端面46が形成されている。このような
端部被覆部品40を基材端部26に沿って取着した状態
で、表皮材18における表皮端末28の巻込みを行なう
ことにより、該端部被覆部品40における前記成形端面
46の形状が表皮端末28に付与され、基材端部26の
整形を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両内装部材の
端部構造に関し、更に詳細には、車両乗員室の所要位置
に固定される基材と、この基材の表側外面に被着される
表皮材とからなり、切断工具により前記基材を切断した
際に得られる基材端部を、前記表皮材の表皮端末を該基
材の裏側外面へ巻込んで被覆するようにした車両内装部
材の端部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両における乗員室内には、
該乗員室内の質感向上等を図る目的で種々の車両内装部
材が装着されている。例えば、乗員室内のルーフ部に装
着されるルーフ部材は、従前に実施されていたもので
は、柔軟性を有する樹脂製やファブリック等を材質と
し、該ルーフ部に貼込むようになっているシート状の部
材とされていた。しかし、近年に至って実施されつつあ
るルーフ部材は、図7に例示するように、ルーフ部の全
体形状に合致する外形形状に予備成形され、該ルーフ部
に簡易に組付装着するようにしたルーフパネル10とさ
れている。
【0003】ここで前記ルーフパネル10は、図8およ
び図9に示すように、板状の発泡芯材14の両面にガラ
ス繊維16,16を被着した積層構造の基材12と、こ
の基材12の表側外面(乗員室側を指向する面)12aに
被着される表皮材18とから構成されている。このルー
フパネル10は、プレス成形技術に基いて成形されるも
ので、平板状の素材として供給される前記基材12をル
ーフ部の全体形状に合致した凹凸形状に成形すると共
に、この成形工程時に該基材12の表側外面12aに前
記表皮材18を同時に被着して製造される。前記基材1
2は、部位毎に多少のばらつきがあるものの厚みが2〜
4mm程度とされ、ウレタン系接着剤を含浸させたもと
で熱プレスして前述の形状に成形された前記発泡芯材1
4により軽量化および形状保持が図られていると共に、
該発泡芯材14の両外面に接着された前記ガラス繊維1
6,16により外面部の剛性向上が図られている。また
前記表皮材18は、合成樹脂や、ファブリック、ニット
またはモケットに代表される織布等を材質として柔軟性
を有し、乗員室へ露出して当該ルーフパネル10の質感
向上を図るためのものである。
【0004】一方、乗用車等の車両では、ユーザーの嗜
好に対応して開口窓を前記ルーフ部に設けることが可能
となっており、一般的にこのような開口窓を設けたルー
フ部を「サンルーフ」または「ムーンルーフ」と称してい
る。このような開口窓を設けた車両に実施される前記ル
ーフパネル10では、図7に示したように、該開口窓に
対応する部位を凸状に成形したもとで、後工程において
カットラインCL(図8)に沿った切込みを入れて不要部
分20を切除することで、当該開口窓に整合する開口部
22を開設する必要がある。
【0005】ここで前記開口部22は、例えば図9に例
示の方法により形成される。すなわち、前述の如く基材
12を成形すると共に該基材12の表側外面12aに表
皮材18を被着した後、該表皮材18における前記カッ
トラインCLの近傍部分だけを基材12から剥離させた
もとで、カッター等の切断工具24の刃先をカットライ
ンCLに沿って側外方から差込んで切込みを入れ、これ
により不要部分20を切除することで前記開口部22が
形成される。そして、前記切断工具24により前記基材
12を切断した際に得られる基材端部26は、前記表皮
材18の表皮端末28を該基材12の裏側外面12bへ
巻込んで接着することで、該表皮端末28に被覆されて
開口部22へ露出しないようになっている(図10)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記切
断工具24を差込むことで得られた基材端部26は、そ
の表面が凹凸状となったり、厚み方向における端縁にバ
リ等の凸部30が形成され易い。このため、前記基材端
部26に対して前記表皮材18の表皮端末28を直接的
かつ密着的に巻込む端部構造では、バリ等の凸部30の
存在が該表皮端末28に現われてしまい、質感低下およ
び触感低下を招来する問題を内在していた(図10)。殊
に前記基材12は、発泡芯材14の両面に前記ガラス繊
維16を被着した積層構造のため、基材端部26に該ガ
ラス繊維16の端縁からなる凸部30が形成され易い傾
向にあると共に、前記切断工具24の刃先が摩耗して切
断性能が低下した場合には、この傾向がより一層顕著に
現出する。また、複数の切断工具24を使用して基材1
2に切込みを入れる場合には、夫々の切断工具24の取
付誤差等を起因とした段差が基材端部26に形成されて
しまい、この場合も該段差の存在が表皮端末28にその
まま現われてしまう。
【0007】なお、前記表皮材18の表皮端末28を巻
込む端部構造の他に、例えば図11に示すように、略コ
字形の横断面形状に別途成形されたモール部材34を基
材端部26に装着することで、該基材端部26を被覆す
るようにした端部構造も実施されている。しかしなが
ら、このような端部構造では、開口部22の外周縁に前
記モール部材34が露出するようになるから、結局は見
栄えが悪くなってしまい、質感低下の問題は好適に解消
され得なかった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、基材端部に沿って端部被覆部
品を取着したもとで表皮端末の巻込みを行ない、端末部
被覆品の外形形状を表皮端末に付与することで、基材端
部の整形を図って質感向上および触感向上をなし得るよ
うにした車両内装部材の端部構造を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決して、所
期の目的を達成するため本発明は、車両乗員室の所要位
置に固定される基材と、この基材の表側外面に被着され
る表皮材とからなり、切断工具により前記基材を切断し
た際に得られる基材端部を、前記表皮材の表皮端末を該
基材の裏側外面へ巻込んで被覆するようにした車両内装
部材の端部構造において、前記基材の基材端部を被覆し
得る形状に別途成形され、該基材端部に沿って取着可能
な端部被覆部品を準備し、この端部被覆部品を前記基材
端部に沿って取着した状態で、前記表皮端末の巻込みを
行なうことにより、該端末部被覆品の外形形状を該表皮
端末に付与するよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る車両内装部材
の端部構造につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参
照しながら以下説明する。なお実施例では、車両内装部
材として図7に示したルーフパネル10を例示し、この
ルーフパネル10に実施した端部構造につき説明する。
従って、図7に示したルーフパネル10と同一部位につ
いては、同一の符号を付して説明する。
【0011】図1は、本発明の好適実施例に係る端部構
造を採用したルーフパネルの概略斜視図、図2は図1の
II−II線断面図、また図3は車両のルーフ部に装着した
状態で示すルーフパネルの部分断面図である。実施例の
ルーフパネル10は、前述したように、板状を呈する発
泡芯材14の両面にガラス繊維16,16を被着した積
層構造の基材12と、この基材12の表側外面(乗員室
側を指向する面)12aに被着される表皮材18とから
構成され、車両のルーフ部52の全体形状に合致した凹
凸形状に成形されている。そして基材12の所要位置に
は、車両のルーフ部52に設けた開口窓54に対応する
開口部22が開設されている。この開口部22は、図9
に示した如く、切断工具24によって切込みを入れて不
要部分20を切除することで開設され、これにより得ら
れた基材端部26には、前述したように、場合によって
バリ等の凸部30が形成されている(図4)。
【0012】ここで前記ルーフパネル10において、前
記切断工具24により前記基材12を切断して開口部2
2を形成した際に得られる基材端部26に、本実施例の
端部構造が採用されている。すなわち本実施例の端部構
造は、前記基材12に形成された基材端部26を被覆し
得る形状に別途成形され、該基材端部26に沿って取着
可能な端部被覆部品40を準備し、この端部被覆部品4
0を前記基材端部26に沿って取着した状態で前記表皮
材18の巻込みを行なうようになっている。すなわち、
基材12における基材端部26と表皮材18における表
皮端末28との間に前記端部被覆部品40を介在させる
ようになっており、基材12の裏側外面12bへ巻込ん
だ該表皮端末28に該端部被覆覆品40の外形形状を付
与するようにすることで、開口部22に臨む表皮端末2
8の整形を図るよう構成したものである。
【0013】前記端部被覆部品40は、図4に示す如
く、例えば塩化ビニル(PVC)等の樹脂素材から形成さ
れた押出成形品であって、適宜の柔軟性を有していて長
手方向への屈曲的変形が可能となっている。これによ
り、前記基材端部26が湾曲状や屈曲状等に延在してい
る場合でも、適度に変形させつつ該基材端部26に沿っ
て簡易に延設させ得るようになっている。なお端部被覆
部品40は、塩化ビニルから形成されたものに限定され
ず、例えばゴムやウレタン等から形成されたものとして
もよい。
【0014】そして前記端部被覆部品40は、前記基材
端部26を被覆すると共に所要の成形端面46が形成さ
れた被覆部42と、この被覆部42に一体的に連設され
て前記基材12の裏側外面12bに固定される取着部4
4とからなり、短手方向へ破断した横断面形状が略L字
形を呈している。ここで、前記被覆部42の幅寸法W
は、前記基材端部26の厚み寸法Dより0.1〜0.5m
m程度小さく設定されており、該基材端部26を好適に
被覆しつつも該基材端部26の端縁に形成された凸部3
0等に干渉しないよう考慮されている。また、前記取着
部44の幅寸法Hは、当該端部被覆部品40を安定的に
固定することを前提として4〜8mm程度に設定され、
基材12の裏側外面12bに接触する側を接着面とし、
この面に接着剤または両面テープ等からなる取着固定手
段48を塗布または貼着し得るようになっている。
【0015】前述のように形成された端部被覆部品40
は、図8および図9に示した切断工具24による開口部
22の成形工程が完了した後、この次工程(表皮端末2
8の巻込み工程の前工程)において、前記取着固定手段
48を利用して取着部44を基材12の裏側外面12b
に固定しつつ基材端部26に沿って取着する。これによ
り、前記被覆部42が基材端部26に沿って延在するよ
うになり、該基材端部26は被覆部42によって略全面
が被覆された状態となる(図5)。
【0016】そして、基材端部26に沿って前記端部被
覆部品40の取着工程が完了した後、この次工程とし
て、該端部被覆部品40の外面全体に接着剤50を塗布
したもとで、前記表皮材18における表皮端末28の巻
込みを行なう(図6)。これにより表皮端末28には、前
記端部被覆部品40の外形形状が付与されるようにな
る。すなわち、前記基材端部26に対応した表皮端末2
8では、端部被覆部品40における被覆部42に形成し
た前記成形端面46の形状がそのまま付与されるように
なるから、開口部22に臨んだ基材端部26の整形が好
適に図られるに至る(図2)。
【0017】このように、実施例の端部構造を採用した
ルーフパネル10では、図3に示す如く車両のルーフ部
52に装着した際に、前記成形端面46の形状が付与さ
れた表皮端末28が、開口部22に整合した開口窓54
へ臨むようになる。すなわち、バリ等の凸部30の形状
が付与された表皮端末28が開口窓54へ臨むようにな
らないから、質感向上および触感向上を図り得る。
【0018】なお端部被覆部品40の形状は、前記実施
例に例示のものに限定されるものではなく、基材端部2
6を適切に被覆することが可能であればこれ以外の形状
としてもよい。また、端部被覆部品40における前記成
形端面46の形状を変更すれば、表皮端末28に付与さ
れる形状を適宜に変更することが可能である。
【0019】そして本願の端部構造は、車両のルーフ部
52に設けた開口窓54に整合する開口部22に臨んだ
基材端部26だけではなく、基材12の外周縁に沿って
延在する基材端部に応用することも可能である。
【0020】更に、本願の端部構造が実施可能な車両内
装部材は、前記実施例に例示のルーフパネル10に限定
されるものではなく、例えばドアパネルやルーフサイド
ガーニッシュ等の種々の車両内装部材に実施可能であ
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る車両内
装部材の端部構造によれば、切断工具により基材を切断
した際に得られた基材端部に沿って端部被覆部品を取着
した状態で、表皮材の表皮端末の巻込みを行なうように
したことより、該端部被覆部品の外形形状が該表皮端末
に付与されるようになるから、基材端部の整形が図られ
て当該車両内装部材の質感向上および触感向上をなし得
る有益な効果を奏する。そして、前記端部被覆部品の形
状を変更することにより、表皮端末に付与される形状を
適宜に変更し得る等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係る端部構造を採用した
ルーフパネルの概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図であって、基材端部に取
着した端部被覆部品の成形端面の形状が表皮端末に付与
され、基材端部の整形が図られた状態を示している。
【図3】車両のルーフ部に装着した状態で示すルーフパ
ネルの部分断面図である。
【図4】別途成形した端部被覆部品を基材端部に沿って
取着する状態を示す部分斜視図である。
【図5】別途成形した端部被覆部品を基材端部に沿って
取着する状態を示す説明断面図である。
【図6】端部被覆部品を基材端部に沿って取着した状態
で、表皮材の表皮端末を基材の裏側外面へ巻込んだ状態
を示す説明断面図である。
【図7】プレス成形技術に基いて成形されたルーフパネ
ルの概略斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図であって、カットラ
インに沿って切断して不要部分を切除することで、ルー
フパネルの所要位置に開口部を開設する状態を示してい
る。
【図9】切断工具によりカットラインに沿って切込みを
入れる状態を示した説明断面図である。
【図10】バリ等の凸部が形成された基材端部に表皮材
の表皮端末を巻込むことで、該表皮端末に基材端部の形
状がそのまま付与されてしまう不都合を示した説明断面
図である。
【図11】バリ等の凸部が形成された基材端部に別途成
形したモール部材を装着することで、該基材端部の整形
を図るようにした端部構造を例示した説明断面図であ
る。
【符号の説明】
10 ルーフパネル(車両内装部材) 12 基材 18 表皮材 26 基材端部 28 表皮端末 40 端部被覆部品 42 被覆部 44 取着部 46 成形端面 52 ルーフ部 54 開口窓

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両乗員室の所要位置に固定される基材
    (12)と、この基材(12)の表側外面に被着される表皮材(1
    8)とからなり、切断工具により前記基材(12)を切断した
    際に得られる基材端部(26)を、前記表皮材(18)の表皮端
    末(28)を該基材(12)の裏側外面へ巻込んで被覆するよう
    にした車両内装部材(10)の端部構造において、 前記基材(12)の基材端部(26)を被覆し得る形状に別途成
    形され、該基材端部(26)に沿って取着可能な端部被覆部
    品(40)を準備し、 この端部被覆部品(40)を前記基材端部(26)に沿って取着
    した状態で、前記表皮端末(28)の巻込みを行なうことに
    より、該端部被覆部品(40)の外形形状を該表皮端末(28)
    に付与するよう構成したことを特徴とする車両内装部材
    の端部構造。
  2. 【請求項2】 前記端部被覆部品(40)は、前記基材端部
    (26)を被覆すると共に所要の成形端面(46)が形成された
    被覆部(42)と、この被覆部(42)に一体的に連設されて前
    記基材(12)の裏側外面に固定される取着部(44)とからな
    る請求項1記載の車両内装部材の端部構造。
  3. 【請求項3】 前記端部被覆部品(40)は適宜柔軟性を有
    する樹脂素材から形成され、湾曲状や屈曲状等に延在す
    る前記基材端部(26)に沿って簡易に延設させ得るように
    なっている請求項1または2記載の車両内装部材の端部
    構造。
  4. 【請求項4】 前記車両内装部材(10)は、開口窓(54)を
    設けた車両ルーフ部(52)の内側に配設されるルーフパネ
    ルであって、該開口窓(54)に前記基材端部(26)が臨むよ
    うになっている請求項1〜3の何れかに記載の車両内装
    部材の端部構造。
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