JP2003267709A - 窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方法及びその製品 - Google Patents

窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方法及びその製品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化ケイ素マグネシウム単一相からなる高品
質かつ微細な粉末を安全かつ高効率で生産することが可
能な窒化ケイ素マグネシウムの製造方法及びその製品を
提供する。 【解決手段】 Mg2 Si粉末、あるいはSi粉末とM
2 Si粉末、あるいはSi粉末とMg粉末とMg2
i粉末に、少なくとも10重量%以上のSi3 N4 粉末
を添加した混合粉末を、窒素中において1000〜15
00℃の温度域で加熱することを特徴とする窒化ケイ素
マグネシウム粉末の製造方法、及び当該高品質の窒化ケ
イ素マグネシウム微粉末からなる焼結用粉末、焼結剤及
び高熱伝導性充填材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた品質を有す
る窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方法及びその製品
に関するものである。更に詳しくは、本発明は、金属粉
末を主体とした混合粉末を出発原料とする窒化ケイ素マ
グネシウム合成プロセスにおいて、Mgの蒸発を抑えて
化学量論組成の出発原料から窒化ケイ素マグネシウム単
一相からなる高品質かつ微細な粉末を製造することを可
能とする新しい窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方法
及びその製品に関するものである。本発明は、例えば、
半導体基板、プリント配線基板等の放熱基板材料として
期待される窒化ケイ素マグネシム焼結体用の焼結用原料
粉末、プラスチック基板の高熱伝導化のための充填粉
末、更には、高熱伝導窒化ケイ素焼結体の製造を可能と
する焼結助剤用粉末などとして広い用途が期待される窒
化ケイ素マグネシウム粉末の安全かつ効率的な生産方法
として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化ケイ素マグネシウム(MgS
iN2 )粉末の製造方法について種々提案されている。
しかし、これまでの方法は、工業的な大量生産に使用す
るには安全性ならびに効率的な観点からいずれも不十分
なものであった。これまでに報告されている窒化ケイ素
マグネシウム(MgSiN2 )粉末の製造方法は、大き
く分けて、(1)金属粉末を主体とした混合粉末を出発
原料とする方法と、(2)窒化物を主体とした混合粉末
を出発原料とする方法、がある。
【0003】これらの内、前者の方法については、例え
ば、日本セラミックス協会学術論文誌、105巻、11
号 934−939頁(1997年、日本セラミクス協
会発行)に報告されているような種々の問題点をかかえ
ている。本文献によれば、Mg粉末とSi粉末の当モル
混合物を窒素中で1000℃以上に加熱すると、目的と
する窒化ケイ素マグネシウムが得られるが、加熱途中で
蒸気圧の高いMgが蒸発し、その生成物は、窒化ケイ素
マグネシウムと、Mgの蒸発にともない過剰となったS
iの窒化物である窒化ケイ素(Si34 )との混合粉
末となる。
【0004】一方、窒化ケイ素マグネシウムに対してM
g元素が過剰であるケイ化マグネシウム(Mg2 Si)
を用いて、窒素中において1400℃に加熱した場合、
過剰なマグネシウムが蒸発し、結果として、窒化ケイ素
マグネシウム単一相の粉末が合成される。しかしなが
ら、これらの方法は、いずれの場合も、危険かつ有害な
金属マグネシウムが炉壁に付着し、また、工業的な大量
生産を考えた場合、安全性ならびに効率的な観点から問
題の多い手法である。
【0005】後者の方法については、例えば、Jour
nal of MaterialsScience 3
4巻 4519−4531頁(1999年、Kluwe
rAcademic Publishers 発行)に
記載されている。本文献によれば、窒化ケイ素(Si3
4 )粉末と窒化マグネシウム(Mg3 2 )粉末の当
モル混合物を窒素雰囲気中で1250℃に加熱すること
により、窒化ケイ素マグネシウム単一相の粉末が合成さ
れる。ただし、窒化マグネシウムを用いる場合は、本原
料が大気中で不安定なため、グローブボックスでの混合
が必要である。更に、本文献には、Mg粉末と窒化ケイ
素粉末の化学量論組成の混合物を窒素雰囲気中900〜
1250℃に加熱することにより、窒化ケイ素マグネシ
ウム単一相の粉末が合成されることが明示されている。
【0006】しかしながら、この場合、Mgの蒸発を抑
えるために、半密閉性の容器を用いることが必要であ
り、この方法も、工業的な大量生産を考えた場合、実用
的なものとは言えない。このように、これまで試みられ
てきた窒化ケイ素マグネシウムの製造方法は、金属粉末
を主体とした場合には、窒化処理中におけるマグネシウ
ムの蒸発が大きな問題となり、一方、Mg窒化物を出発
原料として用いた場合には、原料の不安定性がプロセス
を大きく制限し、いずれの場合も、大量生産に適した方
法ではなかった。したがって、当該技術分野において
は、工業的な大量生産に使用することが可能な、安全か
つ高効率に窒化ケイ素マグネシウム粉末を合成すること
ができる新しい合成方法を開発することが強く要請され
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技
術における諸問題を確実に解消して窒化ケイ素マグネシ
ウムを安全かつ効率よく生産することを可能とする新し
い合成方法を開発することを目標として鋭意研究を積み
重ねる過程で、上記従来方法において、上記両者の方法
を比較した場合、原料の安定性、汎用性において、金属
粉末、すなわち、Si、Mg、ケイ化マグネシウム(M
2 Si)を主体とした原料粉末を用いる製造方法に大
きな利点があると考え、その合成プロセスの最適化につ
いて種々検討した結果、上記合成プロセスにおいて、特
定量のSi34 粉末を添加し、かつ特定の合成条件を
採用することにより所期の目的を達成し得ることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、安全かつ効率的に窒
化ケイ素マグネシウム粉末を生産することを可能とする
大量生産に好適に使用される窒化ケイ素マグネシウム粉
末の製造方法を提供することを目的とする。また、本発
明は、Si、Mg、Mg2 Siを出発原料の主体とした
窒化処理による窒化ケイ素マグネシウムの製造におい
て、Mgの蒸発を抑えて化学量論組成の出発原料から窒
化ケイ素マグネシウム単一相から成る高品質かつ微細な
粉末を製造する方法及びその製品を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、以下の技術的手段から構成される。 (1)Mg2 Si粉末、あるいはSi粉末とMg2 Si
粉末、あるいはSi粉末とMg粉末とMg2 Si粉末
に、Si34 粉末を添加した混合粉末を、窒素中にお
いて1000〜1500℃の温度域で加熱することを特
徴とする窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方法。 (2)上記混合粉末の組成におけるMgとSiのモル比
が1:1である前記(1)記載の方法。 (3)上記Mg粉末を用いる場合において、混合粉末の
組成におけるMgとSiのモル比が1:1であり、かつ
Mg2 Si粉末に対するMg粉末の重量比が0.32以
下である前記(1)記載の方法。 (4)10重量%以上のSi34 粉末を添加する前記
(1)記載の方法。 (5)1100〜1400℃の温度域で加熱する前記
(1)記載の方法。 (6)前記(1)から(5)のいずれかに記載の方法で
製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末から
なる窒化ケイ素マグネシウム焼結体の焼結用粉末。 (7)前記(1)から(5)のいずれかに記載の方法で
製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末から
なる焼結助剤。 (8)前記(1)から(5)のいずれかに記載の方法で
製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末から
なる高熱伝導性充填材。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳細に
説明する。本発明者らは、まず、Si、Mg、Mg2
iを出発原料とした窒化処理におけるMgの蒸発につい
て詳細な検討を行った。その結果、(1)MgSiN2
の生成反応が生じる1000℃以上の温度域では、Mg
の蒸気圧が104 MPa以上となり、MgとSiだけを
出発原料としたのでは、Mgの蒸発が顕著に生じる、
(2)Mgの蒸気圧は、Mg源をMg2 Siに置き換え
ることにより低減させることが可能である、(3)しか
し、SiとMg2 Siの当モル混合物を出発原料とした
場合においても、窒化の処理量を増やすと、窒化時の高
い反応熱により、局部的に温度が上昇し、MgSiN2
生成の前に蒸気圧の高いMgが蒸発する、という事実が
明らかとなった。
【0011】そこで、上記新たな知見を踏まえ、本発明
者らは、Mgの蒸発を防ぎ、単一相の窒化ケイ素マグネ
シウムを合成するためには、(1)反応熱を低下させる
ための希釈剤の添加、及び(2)MgSiN2 の生成速
度を高めるための成長核の添加、が重要との観点から、
これらの要件を満足する物質を探索した。その結果、窒
化ケイ素粉末がこれらの要件を満足する有効な添加剤で
あることが判明した。すなわち、SiとMgがモル比で
1:1となるSi、Mg、Mg2 Si、Si3 4 混合
物において、窒化ケイ素を10重量%以上添加し、窒素
中1000〜15000℃で加熱することにより、Mg
の蒸発を伴うことなく窒化ケイ素マグネシウム単一相か
らなる微粉末を合成できることが分かった。
【0012】ここで、添加する窒化ケイ素量の量が、1
0重量%以下であると、Mgの蒸発により単一相は合成
されない。また、最適な窒化処理温度は、保持時間によ
り異なるが、加熱温度が1000℃以下であると十分に
反応は進行せず、SiやMg32 などが残留する。一
方、加熱温度が1500℃以上の場合はMgSiN2
分解が生じ始めるため、1000〜1500℃、好まし
くは1100〜1400℃での加熱で窒化処理を行う必
要がある。窒化を行うために、窒素中で加熱を行うが、
水素ガスあるいはアンモニアガスを添加することにより
不純物酸素量を低減することができる。更に、Mg源と
して、Mgを用いることも可能であるが、Mgの蒸気圧
の増大にともなう蒸発損失を抑えるために、MgとMg
2 Siの重量比を0.32以下に(Mg/Mg2 Si≦
0.32) することが望ましい。
【0013】本発明において、出発原料として使用され
る、Mg2 Si粉末、Si粉末、Mg粉末、及びSi3
4 粉末は、通常の粉末を使用することができる。好適
には、例えば、Mg2 Si粉末としては、純度99%、
粒子径100μm前後のケイ化マグネシウム粉が例示さ
れる。また、Si粉末としては、純度99%、粒子径1
0μm前後のケイ素粉末が、また、Mg粉末としては、
純度99%、粒子径数10μm前後のマグネシウム粉末
が例示される。更に、Si3 4 粉末としては、純度9
9%、粒子径数μmの窒化ケイ素粉末が例示される。し
かし、これらは、好適な一例を示すものであり、本発明
は、これらの粉末に制限されるものではなく、これらと
同効のものであれば同様に使用することができる。
【0014】本発明では、これらの粉末を、出発組成
が、化学反応式に基づいて、MgとSiのモル比が1:
1になるように秤量し、これらの混合粉末を調製する。
出発原料の組成は、MgSiN2 単一相組成となるよう
に次式より算出される。 (1−2y)Mg+yMg2 Si+(1−3x−y)S
i+xSi34 +(1−2x)N2 =MgSiN2 ただし、0≦y≦0.5、0≦x≦1/3。 これらの粉末の混合方法及び手段は、常法に従えばよ
く、特に制限されるものではない。次に、これらの混合
粉末を高純度窒化ホウ素(BN)ルツボに充填し、アル
ミナ製管状炉に設置し、窒素気流中で加熱する。この場
合、加熱の温度域は、1000〜1500℃、好ましく
は、1100〜1400℃である。これらの加熱方法及
び手段は、上記加熱条件を満たすものであれば適宜の方
法及び手段を使用することができる。
【0015】
【作用】本発明は、Mg2 Si粉末、あるいはSi粉末
とMg2 Si粉末、あるいはSi粉末とMg粉末とMg
2 Si粉末に、少なくとも10重量%以上のSi34
粉末を添加して調製した混合粉末を、窒素中において、
1000〜1500℃の温度域で加熱することにより、
MgSiN2 単一相からなる微粉末を合成するものであ
る。上記特定の方法及び条件を採用することにより、M
gの蒸発を伴うことなく、MgSiN2 単一相からなる
高品質かつ微細な粉末を製造することができる。後記す
る実施例及び比較例に示されるように、上記合成プロセ
スにおいて、上記特定の方法及び条件の範囲から外れる
場合には、MgSiN2 単一相は合成されない。本発明
は、上記合成プロセスにおいて、窒化時の高い反応熱に
より局部的に温度が上昇することを抑え、かつMgSi
2 の生成速度を高めるための添加剤として、特定量の
Si34 粉末を使用することで、MgSiN2 単一相
からなる高品質の微粉末を高効率で合成することを可能
としたものである。
【0016】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定され
るものではない。 実施例1 純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネシウム粉
末70.1重量%、純度99.9%、粒子径10μmの
ケイ素粉末19.2重量%に、純度99%、粒子径1μ
mの窒化ケイ素粉末10.7重量%を添加し、これらの
粉末をメノウ乳鉢を用いて混合した。なお、出発組成
は、化学反応式に基づいて、MgとSiのモル比が1:
1になるように計算したものである。高純度窒化ホウ素
(BN)ルツボに充填した混合粉末を、アルミナ製管状
炉に設置し、窒素気流中で1350℃に加熱し、1時間
保持した後、炉内で室温まで冷却した。
【0017】得られた合成粉末についてX線回折による
結晶相の同定と、走査型電子顕微鏡による観察を行っ
た。表1に示すように、MgSiN2 単一相からなる粉
末が合成された。
【0018】実施例2 純度99.9%、粒子径10μmのケイ素粉末12.3
重量%、純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネ
シウム粉末67.2重量%に、純度99%、粒子径1μ
mの窒化ケイ素粉末20.5重量%を添加し、メノウ乳
鉢を用いて混合した。高純度窒化ホウ素(BN)ルツボ
に充填した混合粉末を、アルミナ製管状炉に設置し、窒
素気流中で1350℃に加熱し、1時間保持した後、炉
内で室温まで冷却した。
【0019】得られた合成粉末についてX線回折による
結晶相の同定を行った。その結果、表1に示されるよう
に、MgSiN2 単一相からなる粉末が合成された。
【0020】実施例3 純度99.9%、粒子径10μmのケイ素粉末5.9重
量%、純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネシ
ウム粉末64.6重量%に、純度99%、粒子径1μm
の窒化ケイ素粉末29.5重量%を添加し、窒素気流中
1150℃に加熱したこと以外は、実施例1と同様の方
法により窒化ケイ素マグネシウムを合成し、得られた合
成粉末についてX線回折による結晶相の同定を行った。
その結果、表1に示されるように、MgSiN2 単一相
からなる粉末が合成された。
【0021】実施例4 純度99.9%、粒子径10μmのケイ素粉末5.9重
量%、純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネシ
ウム粉末64.6重量%に、純度99%、粒子径1μm
の窒化ケイ素粉末29.5重量%を添加し、窒素気流中
1250℃に加熱したこと以外は、実施例1と同様の方
法により窒化ケイ素マグネシウムを合成し、得られた合
成粉末についてX線回折による結晶相の同定を行った。
その結果、表1に示されるように、MgSiN2 単一相
からなる粉末が合成された。
【0022】実施例5 純度99.9%、粒子径10μmのケイ素粉末5.9重
量%、純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネシ
ウム粉末64.6重量%に、純度99%、粒子径1μm
の窒化ケイ素粉末29.5重量%を添加し、実施例1と
同様の方法により窒化ケイ素マグネシウムを合成し、得
られた合成粉末についてX線回折による結晶相の同定を
行った。その結果、表1に示されるように、MgSiN
2 単一相からなる粉末が合成された。
【0023】実施例6 純度99%、粒子径150μmのケイ化マグネシウム粉
末62.1重量%に、純度99%、粒子径1μmの窒化
ケイ素粉末37.9重量%を添加し、実施例1と同様の
方法により窒化マグネシウムを合成し、得られた合成粉
末についてX線回折による結晶相の同定を行った。その
結果、表1に示されるように、MgSiN2 単一相から
なる粉末が合成された。
【0024】実施例7 純度99.96%、粒子径75μmのマグネシウム粉末
14.2重量%、純度99.9%、粒子径10μmのケ
イ素粉末20.5重量%に、純度99%、粒子径150
μmのケイ化マグネシウム粉末44.8重量%に、純度
99%、粒子径1μmの窒化ケイ素粉末20.5重量%
を添加し、実施例1と同様の方法により窒化ケイ素マグ
ネシウムを合成した。得られた合成粉末についてX線回
折による結晶相の同定を行った。その結果、表1に示さ
れるように、MgSiN2 単一相からなる粉末が合成さ
れた。
【0025】これらの実施例に示されるように、本発明
の合成プロセスで示す条件下、すなわち、10重量%以
上のSi34 添加、出発組成におけるMgとMg2
iの重量比がMg/Mg2 Si≦0.32、1000〜
1500℃の加熱温度範囲においては、MgSiN2
一相からなる粉末が合成された。図1に、本発明の合成
粉末の走査型電子顕微鏡写真を示す。図に示されるよう
に、合成粉末は、一次粒子径数十ナノメータの粒子が多
数凝集して1ミクロン程度の二次粒子を形成しており、
非常に微細かつ均質であることを特徴とするものである
ことが分かった。
【0026】
【表1】
【0027】比較例 次に、比較例1〜7を表1に示す。これらの比較例は、
出発組成以外の、混合方法、用いた炉など他の条件は、
全て上記実施例の場合と同じである。表1に示されるよ
うに、比較例では、窒化ケイ素マグネシウム単一相が得
られなかった。本発明の合成プロセスの条件を満足しな
い場合には、Si、Si34 、Mg32 などが残留
した。更に、Si3 4 が副生成物として認めれた比較
例では、アルミナ炉芯管内に多量の付着物が認められ
た。
【0028】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明は、窒化ケイ
素マグネシウム単一相からなる微粉末の製造方法及びそ
の製品に係るものであり、本発明により、以下のような
格別の作用効果が奏される。 (1)優れた品質を有する窒化ケイ素マグネシウム粉末
を提供することができる。 (2)MgSiN2 単一相からなる高品質かつ微細な粉
末を合成することができる。 (3)本発明の方法は、安全、かつ効率的に上記MgS
iN2 単一相を合成することができるので、大量生産に
好適に用いられる。 (4)上記MgSiN2 単一相からなる微粉末は、窒化
ケイ素マグネシウム焼結体用の焼結用原料粉末、高熱伝
導性充填材、焼結助剤用粉末などとして有用である。 (5)従来の合成プロセスでは、量産することが困難で
あったMgSiN2 単一相粉末を、簡便な操作で、安全
かつ高効率に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例で得られた合成粉末を走査型電
子顕微鏡で観察した結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 幸彦 愛知県名古屋市守山区大字下志段味字穴ケ 洞2266番地の98 独立行政法人産業技術総 合研究所中部センター内 (72)発明者 神崎 修三 愛知県名古屋市守山区大字下志段味字穴ケ 洞2266番地の98 独立行政法人産業技術総 合研究所中部センター内 Fターム(参考) 4G001 BA32 BA48 BA61 BA62 BB31 BB32 BC03 BC52 BC54 BC62 BD03 BD38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg2 Si粉末、あるいはSi粉末とM
    2 Si粉末、あるいはSi粉末とMg粉末とMg2
    i粉末に、Si34 粉末を添加した混合粉末を、窒素
    中において1000〜1500℃の温度域で加熱するこ
    とを特徴とする窒化ケイ素マグネシウム粉末の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記混合粉末の組成におけるMgとSi
    のモル比が1:1である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記Mg粉末を用いる場合において、混
    合粉末の組成におけるMgとSiのモル比が1:1であ
    り、かつMg2 Si粉末に対するMg粉末の重量比が
    0.32以下である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 10重量%以上のSi34 粉末を添加
    する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 1100〜1400℃の温度域で加熱す
    る請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の方法
    で製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末か
    らなる窒化ケイ素マグネシウム焼結体の焼結用粉末。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれかに記載の方法
    で製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末か
    らなる焼結助剤。
  8. 【請求項8】 請求項1から5のいずれかに記載の方法
    で製造された窒化ケイ素マグネシウム単一相の微粉末か
    らなる高熱伝導性充填材。
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